【実施例】
【0036】
この欄では、第2実施形態、第3実施形態等の他の実施形態について説明する。なお、他の実施形態を説明するに当たって、第1実施形態と同一又は同様の符号を付し、重複する説明を割愛する。
まず、
図10乃至
図13は本発明の第2実施形態の各説明図である。この第2実施形態の電源供給台車X2が前記電源供給台車X1主に異なる点は、
(a)ソーラーパネル6の裏面に設けた水平軸部9の位置を変え、例えば一端部或いは一端部寄りの部位に設けている。
(b)脚状支持部材5と、凹所状水平嵌合部5aが、斜め上方方向に向いている。付言すると、水平軸部9が凹所状水平嵌合部5aからそのまま真上に抜けないように、前記凹所状水平嵌合部5aを斜め方向に開口させ、垂下片8及び水平軸部9の向きも、前記凹所状水平嵌合部5aに整合させたことである。
(c)一対の脚状支持部材5を台車用把手4の付近に立設している。
(d)ソーラーパネル6を傾斜姿勢及び略水平姿勢に支持することができる角度変更手段を構成する紐状連結部材31を「平面視略コ字形状の所定長の連結杆31A」に代えている。
(e)連結杆31Aの一端部が係入する第1係止穴35をソーラーパネル6の架台6aの略中央部に1個設け、一方、前記連結杆31Aの他端部が係入する第2係止穴36を脚状支持部材5に複数個上下方向に所定間隔を有して設け、上方の第2係止穴36はソーラーパネル6を略水平状態に支持する支持部として利用され(
図11を参照)、一方、下方の第2係止穴36はソーラーパネル6が傾斜姿勢に支持する支持部として利用される(
図13を参照)ように構成したことである。このように構成しても、電源供給台車X1と同一の作用・効果を得ることができる。
【0037】
次に、
図14乃至
図17は第3実施形態の電源供給台車X3の各説明図である。この電源供給台車X3が前記電源供給台車X1と主に異なる点は、次のとおりである。
【0038】
(イ)ソーラーパネル6の裏面に設けた水平軸部9の位置を変え、例えば一端部(一端部寄りの部位も含む)の中央部に蝶番手段41設けたことである。しかして、水平軸部9は、蝶番手段41の中心軸であり、該蝶番手段41の一方の端板41aは前記裏面に固着具を介して固定されている。そして、該蝶番手段41の他方の可動端板41bの背面には、キャップ状の嵌合筒42の外周面が固定されている。嵌合筒42は、例えば溶着により他方の端板41bに固定されている。なお、この実施形態では、脚状支持部材5が1本なので、蝶番手段41は一個であるが、前記脚状支持部材5が2本の場合には蝶番手段41は、合計2個となる。
【0039】
(ロ)また、ソーラーパネル6の裏面の中央部或いは他端部には、枢支部材としての枢支ピン43を有する軸受け44が固定されている。枢支ピン43は、設計如何によって、固定又は回転可能に設けられる。
【0040】
(ハ)一本の脚状支持部材5が、供給装置X1と同様に、台車用把手4の付近に立設されている。そして、脚状支持部材5には、少なくとも、ソーラーパネル6を略水平姿勢に支持するために使用される上方の支持孔45と、前記ソーラーパネル6を傾斜姿勢に支持するための下方の支持孔46がそれぞれ形成されている。これらの支持孔45、46は貫通小孔であり、
図14で示したL型状の係止棒47が選択的に差し込まれる。前記係止棒47は、例えば
図16及び
図17で示すように、支持孔45、46にそれぞれ完全に差し込まれ、いわゆるストッパーの役割を果たす。
【0041】
(ニ)ソーラーパネル6を傾斜姿勢及び略水平姿勢に支持することができる角度変更手段を構成する部材として、前記係止棒47に差し込まれ、かつ、1本の支持腕49を介して前記枢支ピン43に接続する完全筒状の調整筒48が用いられている。この調整筒48は、脚状支持部材5にスライド自在に外嵌合する。
【0042】
(ホ)上記構成に於いて、供給装置X1と同様に、ソーラーパネル6を脚状支持部材5に着脱自在に嵌合する場合には、まず、調整筒48を脚状支持部材5の上端部から嵌め込む。次に、ソーラーパネル6を略水平姿勢に支持する場合には、係止棒47を上方の支持孔45に串状に差し込み、係止棒47の外面に調整筒48の下端面を載せる。このように構成すると、供給装置X、X1と同様に、簡単かつ短時間でソーラーパネル6を脚状支持部材5に装着することができる。
【0043】
(ヘ)一方、正午が過ぎ、太陽が西側に向かった場合には、所望する時間に、前記係止棒47を脚状支持部材5から抜き取り、今度は下方の支持孔46に差し込む。そして、
図16で示したように、係止棒47の外面に調整筒48の下端面を載せる。
以上のように電源供給台車X3を構成しても、電源供給台車X1等と同一の作用・効果を得ることができる。
【0044】
上記電源供給台車X3は、ソーラーパネル6を少なくとも傾斜姿勢から略水平姿勢へと回動させる角度変更手段を有し、この角度変更手段は、脚状支持部材5に形成された略水平姿勢用の上方の支持孔45及び傾斜姿勢用下方の支持孔46と、これらの支持孔に選択的に差し込まれる係止棒47と、この係止棒に止められ、かつ、脚状支持部材5にスライド自在に外嵌合する調整筒48と、この調整筒に下端部が枢支され、一方、上端部が前記ソーラーパネルに取付けられ枢支部材に軸支された支持腕49と、前記枢支部材に対して所定間隔離れていると共に、ソーラーパネル6の一端部側に取付けられた蝶番手段41と、この蝶番手段の可動端板41bに固定され、前記脚状支持部材5の上端部に固定的に嵌合する栓状或いはキャップ状の嵌合筒42とから成る。
【0045】
最後に、
図18乃至
図22は本発明の第4実施形態の各説明図である。この電源供給台車X4が前記電源供給台車X1と主に異なる点は、ソーラーパネル6の角度変更を自動的に行うにようにしたことである。
【0046】
すなわち、この電源供給台車X4は、水平支持台2の下面に複数の走行車輪3を有する台車1と、この台車1に固定的に設けられた台車用把手4と、前記水平支持台2に固定的に設けられた脚状支持部材5と、この脚状支持部材5の上端部に水平軸部9を介して揺動可能に設けられたソーラーパネル6と、少なくとも前記ソーラーパネル6又は前記水平支持台2のいずれか一方に設けられ、かつ、前記ソーラーパネル6が発電した電力を充電する電源10を備える。
【0047】
そして、前記ソーラーパネル6乃至前記脚状支持部材5の上端部には、該ソーラーパネル6を少なくとも傾斜姿勢から略水平姿勢へと回動させる電動の角度変更手段51が設けられ、この電動の角度変更手段51は、前記脚状支持部材5又は前記水平支持台2のいずれかに設けられ、かつ、脚状支持部材5又は前記水平支持台2又は台車用把手4のいずれかに設けられた制御部50に、その駆動が制御される駆動手段であり、この駆動手段51は、電源10を利用する電動モータ53を含み、この電動モータ53の駆動力によってシリンダ本体54から進退動する作動杆55の突出先端部は、前記ソーラーパネル6の前記水平軸部9から所要間隔離間した該ソーラーパネル6の適宜箇所に軸支されている。なお、電動モータ53の回転運動は、その出力軸53a、この出力軸の突出端部に接続する所定長の螺杆53bを介して作動杆55の直線運動に変換される。
【0048】
上記構成に於いて、望ましくは、前記駆動手段51のシリンダ本体54は、第1実施形態の電源スタンド14と同様に構成の上端開口の保持箱14Aに差し込み自在に装着されている。保持箱14Aは、好ましくは脚状支持部材に回動可能に軸支されている。
【0049】
図22は、制御系のブロック図である。制御部50は、脚状支持部材5の上端部の適宜箇所に設けられた付番の第1検知手段及び第2検知手段がそれぞれ検出した検知信号を、入力部50aを介して取得する。制御部50は、演算処理部、メインプログラム、ワークプログラム等を記憶した記憶部、計時部及び判定部を有し、判定結果を、出力部50bを介して駆動手段51に出力する。
【0050】
上記第1検知手段及び第2検知手段の各検知信号は、制御部50が駆動手段51をストップさせるための「ストップ信号」なので、制御部50は前記計時部からのカウント情報に基づき、所定時間経過後に、前記駆動手段51を「正回転から逆回転へ」又は「逆回転から正回転へ」と回転方向を制御する。
【0051】
したがって、前記駆動手段51は、前記制御部50の制御信号によって、かつ、その起動と停止が制御される。望ましくは、制御部50は、間欠的(例えば15分毎、30分毎、一時間毎)に駆動信号を駆動手段51に送り、ソーラーパネルを徐々に太陽を追尾するように回転させる。