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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-86465(P2020-86465A)
(43)【公開日】2020年6月4日
(54)【発明の名称】駆動装置、カメラ装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   G03B 5/00 20060101AFI20200508BHJP
   G02B 7/04 20060101ALI20200508BHJP
【FI】
   G03B5/00 J
   G02B7/04 E
【審査請求】有
【請求項の数】28
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-214051(P2019-214051)
(22)【出願日】2019年11月27日
(31)【優先権主張番号】201811453606.5
(32)【優先日】2018年11月30日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201811453741.X
(32)【優先日】2018年11月30日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201811453940.0
(32)【優先日】2018年11月30日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201811454454.0
(32)【優先日】2018年11月30日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】316006783
【氏名又は名称】新思考電機有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】王 在偉
(72)【発明者】
【氏名】周 聚鶴
【テーマコード(参考)】
2H044
2K005
【Fターム(参考)】
2H044BE02
2H044BE07
2K005CA02
2K005CA23
2K005CA34
2K005CA42
2K005CA57
(57)【要約】
【課題】本発明の目的は、振れ防止機能を有すると共に、駆動時間を短縮できる駆動装置、カメラ装置及び電子機器を提供することにある。
【解決手段】当該駆動装置は、第1駆動ユニットと振れ防止駆動ユニットとを備える。第1駆動ユニットは、レンズを搭載するためのレンズキャリアと、レンズの光軸方向に前記レンズキャリアを駆動する第1駆動機構と、を備え、前記振れ防止駆動ユニットは、前記第1駆動ユニットの前記光軸方向の後側に設けられ、画像センサーを搭載して、画像センサーがレンズが透過する光に基づいて画像信号を生成することを許容するためのセンサーキャリアと、前記レンズキャリアの振れに応じて、前記光軸方向と垂直な方向に前記センサーキャリアを駆動して移動させ、前記振れを補正する第2駆動機構とを備えている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1駆動ユニットと振れ防止駆動ユニットとを備える駆動装置であって、
前記第1駆動ユニットは、
レンズを搭載するためのレンズキャリアと、
前記レンズの光軸方向に前記レンズキャリアを駆動する第1駆動機構と、を備え、
前記振れ防止駆動ユニットは、
前記第1駆動ユニットの前記光軸方向の後側に設けられ、
画像センサーを搭載して、画像センサーが前記レンズが透過する光に基づいて画像信号を生成することを許容するためのセンサーキャリアと、
前記レンズキャリアの振れに応じて、前記光軸方向と垂直な方向に前記センサーキャリアを駆動して移動させ、前記振れを補正する第2駆動機構とを備えていることを特徴とする駆動装置。
【請求項2】
前記第2駆動機構は、複数のSMA線材、可動板及び固定板を備え、前記SMA線材は前記可動板及び前記固定板と連結され、流される駆動電流に応じて長さが変化して、前記可動板が前記固定板に対して動くように駆動し、前記センサーキャリアは前記可動板に追随して動くように配置されることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
前記センサーキャリアは、前記可動板と一体に連結されるか、又は別体として連結されることを特徴とする請求項2に記載の駆動装置。
【請求項4】
前記固定板は、前記第1駆動ユニットに連結されることを特徴とする請求項2に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記センサーキャリア及び前記可動板は、前記振れ防止駆動ユニットの前記光軸方向に沿う前側に配置されることを特徴とする請求項2に記載の駆動装置。
【請求項6】
前記センサーキャリア及び前記可動板は、前記振れ防止駆動ユニットの前記光軸方向に沿う後側に配置されることを特徴とする請求項2に記載の駆動装置。
【請求項7】
前記第1駆動機構は、コイルと磁石を含み、前記コイルは流した駆動電流によって前記磁石との間にアンペール力を発生させることで、前記レンズキャリアを駆動することを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
【請求項8】
前記光軸方向の前側に前記第1駆動ユニットを配置し、前記光軸方向の後側に前記振れ防止駆動ユニットを配置するベースを備え、
前記センサーキャリアは、前記振れ防止駆動ユニットの前記光軸方向の最も後側に配置され、前記画像センサーを実装する接続部位とするための搭載面が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
【請求項9】
前記搭載面は、第1接着面と、前記第1接着面から前記センサーキャリアの前記光軸方向の前側に窪んで形成された第2接着面と、を含むことを特徴とする請求項8に記載の駆動装置。
【請求項10】
前記第1接着面は四角形であり、前記第2接着面は前記第1接着面に形成されたザグリ加工した四角形の穴底面であることを特徴とする請求項9に記載の駆動装置。
【請求項11】
前記第2接着面の少なくとも1つのコーナーに位置決め穴が設けられていることを特徴とする請求項9に記載の駆動装置。
【請求項12】
前記第2駆動機構は、複数のSMA線材、可動板及び固定板を備え、前記SMA線材は前記可動板及び前記固定板と連結され、入力される駆動電流に応じて長さが変化して、前記可動板が前記固定板に対して動くように駆動し、前記センサーキャリアは前記可動板に追随して動くように配置されることを特徴とする請求項8に記載の駆動装置。
【請求項13】
前記センサーキャリアは、前記光軸方向の前側に、キャリア前接着面と、前記キャリア前接着面の周りに間隔をあけて配置された複数のストップ凹部とを有し、
前記可動板は、前記光軸方向の後側に、可動板接着面を有し、
前記キャリア前接着面は前記可動板接着面と接着することを特徴とする請求項12に記載の駆動装置。
【請求項14】
前記キャリア前接着面は、前記センサーキャリアの前記光軸方向における前側の前側表面から突出し、前記ストップ凹部は前記前側表面に対して前記光軸方向で窪んだ形状を呈していることを特徴とする請求項13に記載の駆動装置。
【請求項15】
前記光軸方向の前側に前記第1駆動ユニットを配置し、前記光軸方向の後側に前記振れ防止駆動ユニットを配置するベースを備え、
前記振れ防止駆動ユニットは、画像センサーと外部回路とを接続して画像信号を伝送するためのデータコネクタを備え、前記データコネクタは、可撓性部材であり、ストリップ状に延びていることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
【請求項16】
前記画像センサーは四角形であり、前記データコネクタは第1延伸部、第2延伸部及び第3延伸部を有し、前記第2延伸部は前記第1延伸部と前記第3延伸部とを接続し、
前記第1延伸部の終端は、前記画像センサーの第1辺に接続されると共に、第2延伸部との連結端に向かって次第に間隔が広がるように第1辺から離れ、
前記第2延伸部は前記画像センサーの第2辺と平行に離れ、前記第3延伸部は前記画像センサーの第3辺と平行に離れ、
前記第3延伸部の前記第3辺から離れる一側に外部回路接続部を配置し、
前記データコネクタと前記画像センサーとの間の隙間により画像センサーの可動空間が与えられることを特徴とする請求項15に記載の駆動装置。
【請求項17】
前記第2駆動機構は、複数のSMA線材、可動板及び固定板を備え、前記SMA線材は前記可動板及び前記固定板と連結され、流される駆動電流に応じて長さが変化して、前記可動板が前記固定板に対して動くように駆動し、前記センサーキャリアは前記可動板に追随して動くように配置されることを特徴とする請求項15に記載の駆動装置。
【請求項18】
前記センサーキャリアは、前記第2駆動機構の前記光軸方向の最も後側に配置され、且つ、前記センサーキャリアの前記光軸方向の後側表面に前記画像センサーが連結されることを特徴とする請求項17に記載の駆動装置。
【請求項19】
前記ベースは支持基板を備え、前記支持基板の前記光軸方向の後側に、前記光軸方向と平行に囲い側壁が延出され、前記囲い側壁は1つの空洞部を囲んでおり、前記振れ防止駆動ユニットは前記空洞部に収容されることを特徴とする請求項15に記載の駆動装置。
【請求項20】
支持基板を備えるベースを備え、
前記ベースは、前記支持基板の前記光軸方向の後側に、前記光軸方向と平行に囲い側壁が延出され、前記囲い側壁と前記支持基板により1つの空洞部が囲まれ、
前記振れ防止駆動ユニットは前記空洞部に収容され、前記第1駆動ユニットは前記支持基板の前記光軸方向の前側に固定されることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
【請求項21】
前記第1駆動ユニットは、前記支持基板の前記前側の表面に固定される固定枠体をさらに備え、前記固定枠体は前記第1駆動機構を内蔵して、前記レンズキャリアは前記固定枠体内において前記光軸方向に移動するように駆動されることを特徴とする請求項20に記載の駆動装置。
【請求項22】
前記第1駆動機構は、コイルと磁石を含み、前記コイルは流した駆動電流によって前記磁石との間にアンペール力を発生させることで、前記レンズキャリアを駆動することを特徴とする請求項20に記載の駆動装置。
【請求項23】
前記第2駆動機構は、複数のSMA線材、可動板及び固定板を備え、前記SMA線材は前記可動板及び前記固定板と連結され、入力される駆動電流に応じて長さが変化して、前記可動板が前記固定板に対して動くように駆動し、前記センサーキャリアは前記可動板に追随して動くように配置され、前記固定板は前記ベースに固定連結されることを特徴とする請求項20に記載の駆動装置。
【請求項24】
前記固定板は前記支持基板の前記光軸方向の後側の表面に固定され、前記センサーキャリアは前記固定板の前記光軸方向の後側に位置していることを特徴とする請求項23に記載の駆動装置。
【請求項25】
前記固定板は前記囲い側壁に固定連結され、前記センサーキャリアは前記固定板と前記支持基板との間に位置していることを特徴とする請求項23に記載の駆動装置。
【請求項26】
前記センサーキャリアは、前記可動板と一体に連結されるか、別体として連結されることを特徴とする請求項23に記載の駆動装置。
【請求項27】
レンズと、画像センサーと、前記レンズを駆動して前記画像センサーに画像信号を生成する請求項1乃至26のいずれか一項に記載の駆動装置と、を備えることを特徴とするカメラ装置。
【請求項28】
請求項27に記載のカメラ装置を備えることを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動装置、この駆動装置を用いたカメラ装置、及びこのカメラ装置を用いた電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では駆動モジュールを開示し、具体的に、筒状又は柱状の被駆動体と、内側に当該被駆動体を収容する筒状の支持体と、前記被駆動体が前記支持体に対して一定の方向に沿って移動するように当該被駆動体を弾性保持する板ばね部材と、前記板ばね部材の回復力に抵抗して一定の方向に沿って前記被駆動体を駆動する駆動ユニットと、を備える駆動モジュールにおいて、前記駆動ユニットは、前記被駆動体に係合され、通電時の発熱による収縮によって、前記板ばね部材の回復力に抵抗して前記被駆動体を駆動する形状記憶合金ワイヤと、前記形状記憶合金ワイヤの端部の合金ワイヤ保持部を保持する保持端子と、を備え、前記保持端子は、前記支持体に嵌合して位置決められる嵌合部と、前記支持体に対する回動を防止する制限部とを備え、前記保持端子は前記支持体上に支持固定されていることを特徴とする。
【0003】
駆動モジュールは、ズーム後に、レンズを所定の位置に安定的に動かせるに必要な時間をさらに短縮することが期待される。
【0004】
また、特許文献2では駆動装置が開示され、SMA(形状記憶合金)によって駆動され、振れ防止VCM(ボイスコイルモータ)によってAF(オートフォーカス)駆動を行っており、従来のAFドライバーに加えてケースとSMAベースを増やし、ケースをSMAベースに嵌め合わせる。SMAベースはAF構造(SMAベースとAF構造との間に連結部を配置することができる)を制御することによって、X、Y軸におけるAF構造の移動を実現し、振れ防止の効果を達成する。
【0005】
ケースを増やしたため、駆動装置のサイズが大きくなり、製品の小型化に不利であった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】中国特許公開番号CN102089695A
【特許文献2】中国特許出願番号201721565529.3
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の第1目的は、振れ防止機能を有すると共に、駆動時間を短縮でき、画像センサーの配置により高い柔軟性を持たせることができる駆動装置、カメラ装置及び電子機器を提供することにある。
【0008】
また、本発明の第2目的は、製品を小型化する効果がある駆動装置、カメラ装置及び電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1側面として、第1駆動ユニットと振れ防止駆動ユニットとを備える駆動装置を提供する。前記第1駆動ユニットは、レンズを搭載するためのレンズキャリアと、前記レンズの光軸方向に前記レンズキャリアを駆動する第1駆動機構と、を備え、
前記振れ防止駆動ユニットは、前記第1駆動ユニットの前記光軸方向の後側に設けられ、画像センサーを搭載して、画像センサーが前記レンズが透過する光に基づいて画像信号を生成することを許容するためのセンサーキャリアと、前記レンズキャリアの振れに応じて、前記光軸方向と垂直な方向に前記センサーキャリアを駆動して移動させ、前記振れを補正する第2駆動機構とを備えている。
【0010】
一実施形態において、前記第2駆動機構は、複数のSMA線材、可動板及び固定板を備え、前記SMA線材は前記可動板及び前記固定板と連結され、流される駆動電流に応じて長さが変化して、前記可動板が前記固定板に対して動くように駆動し、前記センサーキャリアは前記可動板に追随して動くように配置される。
【0011】
一実施形態において、前記センサーキャリアは、前記可動板と一体に連結されるか、又は別体として連結される。
【0012】
一実施形態において、前記固定板は、前記固定枠体の一部として配置される。
【0013】
一実施形態において、前記センサーキャリア及び前記可動板は、前記振れ防止駆動ユニットの前記光軸方向に沿う前側に配置される。
【0014】
一実施形態において、前記センサーキャリア及び前記可動板は、前記振れ防止駆動ユニットの前記光軸方向に沿う後側に配置される。
【0015】
一実施形態において、前記第1駆動機構は、コイルと磁石を含み、前記コイルは流した駆動電流によって前記磁石との間にアンペール力を発生させることで、前記レンズキャリアを駆動する。
【0016】
本発明の第2側面として、第1駆動ユニットと、振れ防止駆動ユニットと、ベースと、を備える駆動装置であって、前記第1駆動ユニットは、レンズと、レンズの光軸方向にレンズを駆動する第1駆動機構と、を備え、前記振れ防止駆動ユニットは、画像センサーを搭載するためのセンサーキャリアと、前記光軸方向と垂直な方向にセンサーキャリアを駆動する第2駆動機構と、を備え、前記ベースは、前記光軸方向の前側に前記第1駆動ユニットを配置し、前記光軸方向の後側に前記振れ防止駆動ユニットを配置し、前記センサーキャリアは、前記振れ防止駆動ユニットの前記光軸方向の最も後側に配置され、前記画像センサーを実装する接続部位とするための搭載面が設けられていることを特徴とする駆動装置を提供する。
【0017】
一実施形態において、前記搭載面は、第1接着面と、前記第1接着面から前記センサーキャリアの前記光軸方向の前側に窪んで形成された第2接着面と、を含む。
【0018】
一実施形態において、前記第1接着面は四角形であり、前記第2接着面は前記第1接着面に形成されたザグリ加工した四角形の穴底面である。
【0019】
一実施形態において、前記第2接着面の少なくとも1つのコーナーに位置決め穴が設けられている。
【0020】
一実施形態において、前記第2駆動機構は、複数のSMA線材、可動板及び固定板を備え、前記SMA線材は前記可動板及び前記固定板と連結され、入力される駆動電流に応じて長さが変化して、前記可動板が前記固定板に対して動くように駆動し、前記センサーキャリアは前記可動板に追随して動くように配置される。
【0021】
一実施形態において、前記センサーキャリアは、前記光軸方向の前側に、キャリア前接着面と、前記キャリア前接着面の周りに間隔をあけて配置された複数のストップ凹部とを有し、前記可動板は、その光軸方向の後側に、可動板接着面を有し、前記キャリア前接着面は前記可動板接着面と接着する。
【0022】
一実施形態において、前記キャリア前接着面は、前記センサーキャリアの前記光軸方向における前側の前側表面から突出し、前記ストップ凹部は前記前側表面に対して前記光軸方向で窪んだ形状を呈している。
【0023】
本発明の第3側面として、第1駆動ユニットと、振れ防止駆動ユニットと、ベースと、を備える駆動装置であって、前記第1駆動ユニットは、レンズと、レンズの光軸方向にレンズを駆動する第1駆動機構と、を備え、前記振れ防止駆動ユニットは、レンズを透過した光線により画像信号を生成する画像センサーと、画像センサーを搭載するためのセンサーキャリアと、前記光軸方向と垂直な方向にセンサーキャリアを駆動する第2駆動機構と、可撓性部材であり、画像センサーと外部回路とを接続して画像信号を伝送するためのストリップ状に延びるデータコネクタと、を備え、前記ベースは、その光軸方向の前側に前記第1駆動ユニットを配置し、その光軸方向の後側に前記振れ防止駆動ユニットを配置していることを特徴とする駆動装置を提供する。
【0024】
一実施形態において、前記画像センサーは四角形であり、前記データコネクタは第1延伸部、第2延伸部及び第3延伸部を有し、前記第2延伸部は前記第1延伸部と前記第3延伸部とを接続し、前記第1延伸部の終端は、前記画像センサーの第1辺に接続されると共に、第2延伸部との連結端に向かって次第に間隔が広がるように第1辺から離れ、前記第2延伸部は前記画像センサーの第2辺と平行に離れ、前記第3延伸部は前記画像センサーの第3辺と平行に離れ、前記第3延伸部の前記第3辺から離れる一側に外部回路接続部を配置し、前記データコネクタと前記画像センサーとの間の隙間により画像センサーの可動空間が与えられる。
【0025】
一実施形態において、前記第2駆動機構は、複数のSMA線材、可動板及び固定板を備え、前記SMA線材は前記可動板及び前記固定板と連結され、流される駆動電流に応じて長さが変化して、前記可動板が前記固定板に対して動くように駆動し、前記センサーキャリアは前記可動板に追随して動くように配置される。
【0026】
一実施形態において、前記センサーキャリアは、前記第2駆動機構の前記光軸方向の最も後側に配置され、且つ、前記センサーキャリアの前記光軸方向の後側表面に前記画像センサーが連結される。
【0027】
一実施形態において、前記ベースは支持基板を備え、前記支持基板の前記光軸方向の後側に、前記光軸方向と平行に囲い側壁が延出され、前記囲い側壁は1つの空洞部を囲んでおり、前記振れ防止駆動ユニットは前記空洞部に収容される。
【0028】
本発明の第4側面として、第1駆動ユニットと、ベースと、振れ防止駆動ユニットと、を備える駆動装置であって、前記第1駆動ユニットは、レンズを搭載するためのレンズキャリアと、レンズの光軸方向に前記レンズキャリアを駆動する第1駆動機構と、を備え、前記ベースは、支持基板を備え、前記支持基板の前記光軸方向の後側に、前記光軸方向と平行に囲い側壁が延出され、前記囲い側壁と前記支持基板により1つの空洞部が囲まれ、前記振れ防止駆動ユニットは前記空洞部に収容され、前記第1駆動ユニットは前記支持基板の前記光軸方向の前側に固定され、前記振れ防止駆動ユニットは、画像センサーを搭載して、画像センサーがレンズから透過する光に基づいて画像信号を生成することを許容するためのセンサーキャリアと、前記レンズキャリアの振れに応じて、前記光軸方向と垂直な方向に前記センサーキャリアを駆動して移動させ、前記振れを補正する第2駆動機構とを備えることを特徴とする駆動装置を提供する。
【0029】
一実施形態において、前記第1駆動ユニットは、前記支持基板の前記前側の表面に固定される固定枠体をさらに備え、前記固定枠体は前記第1駆動機構を内蔵して、前記レンズキャリアは前記固定枠体内において前記光軸方向に移動するように駆動する。
【0030】
一実施形態において、前記第1駆動機構は、コイルと磁石を含み、前記コイルは流した駆動電流によって前記磁石との間にアンペール力を発生させることで、前記レンズキャリアを駆動する。
【0031】
一実施形態において、前記第2駆動機構は、複数のSMA線材、可動板及び固定板を備え、前記SMA線材は前記可動板及び前記固定板と連結され、入力される駆動電流に応じて長さが変化して、前記可動板が前記固定板に対して動くように駆動し、前記センサーキャリアは前記可動板に追随して動くように配置され、前記固定板は前記ベースに固定連結される。
【0032】
一実施形態において、前記固定板は前記支持基板の前記光軸方向の後側の表面に固定され、前記センサーキャリアは前記固定板の前記光軸方向の後側に位置している。
【0033】
一実施形態において、前記固定板は前記囲い側壁に固定連結され、前記センサーキャリアは前記固定板と前記支持基板との間に位置している。
【0034】
一実施形態において、前記センサーキャリアは、前記可動板と一体に連結されるか、別体として連結される。
【0035】
また、レンズと、画像センサーと、前記レンズを駆動して前記画像センサーに画像信号を生成する上記のいずれか駆動装置と、を備えるカメラ装置を提供する。
【0036】
さらに、上記のカメラ装置を備える電子機器を提供する。
【発明の効果】
【0037】
第1駆動ユニットによってレンズの光軸方向においてオートフォーカスするようにレンズを調整し、振れ防止駆動ユニットによって光軸方向と垂直な平面内で画像センサーの位置を調整して、振れを補正する。オートフォーカス及び振れ補正の動きは独立して行われる。即ち、オートフォーカスは振れ補正の動きに影響されない。そのため、レンズを素早く安定させ、撮影品質を高め、ユーザーの使用感を向上することができる。
【0038】
第1駆動ユニットと振れ防止駆動ユニットは1つのベースを共用しており、ケース及び底板をさらに追加する必要がなく、縦横をより薄くすることができ、全体のサイズが小さく、携帯電話等の電子機器に適用する際に、電子機器をより薄型化が許容されるため、小型化の効果が期待できる。
【0039】
センサーキャリアが第2駆動ユニットの最後側に位置する。即ち、センサーキャリアの搭載面を画像センサーの接続部位に設定することができる。画像センサーの配置はより柔軟であり、即ち、さまざまな実装体が製品の具体的な設定に応じてさまざまな画像センサーを配置することができ、駆動装置の使用場面を広げ、駆動装置の市場価値をより高めることができる。
【0040】
データコネクタは、画像センサーの3つの辺の周りに設けられ、画像センサーの可動空間を提供すると共に、画像センサーと外部回路を接続している。このような構成により、画像センサーが第2駆動ユニットにより駆動されて光軸方向の垂直面で動くことを許容すると共に、データコネクタの第1延伸部と画像センサーの連結箇所からデータコネクタの第3延伸部の外部回路接続部までの間の長さに余裕を持たせてあり、この余裕はデータコネクタの一定の捻じりや撚り等の変形を許容するとともに、連結箇所に、データコネクタと画像センサーとの連結を切断させるような過大な捻じり力を発生させないようにし、製品の品質を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
本発明の上記及びその他の特徴、性質と優位性は、以下の図面と実施例を組み合わせた説明によってより明瞭になる。
図1】駆動装置の第1実施形態の斜視図である。
図2】駆動装置の第1実施形態の分解図である。
図3A】ベースの斜視図である。
図3B】ベースの別の視点の斜視図である。
図4A】第2駆動機構の斜視図である。
図4B】第2駆動機構の別の視点の斜視図である。
図5】第2駆動機構の分解図である。
図6A】センサーキャリアの斜視図である。
図6B】センサーキャリアの別の視点の斜視図である。
図7A】データコネクタの斜視図である。
図7B】データコネクタと画像センサーとの組合せの平面図である。
図8】駆動装置の第1実施形態の正面図である。
図9図8におけるB−B線に沿う断面図である。
図10】駆動装置の第2実施形態の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
下記に、前記した主題技術案を実施する異なる複数の実施形態を開示する。開示内容を簡略化するために、以下に各構成部品と配列の具体例を説明するが、勿論、これらは例に過ぎず、本発明の保護範囲を制限するためのものではない。例えば、明細書において、後に記載した第1特徴が第2特徴の上又は上面に形成されることは、第1及び第2特徴が直接に関連する方式で形成される実施形態を含むことができ、第1及び第2特徴の間に附加的特徴を形成した実施形態を含むことで、第1及び第2特徴の間が直接に関連しなくてもよい。また、これらの開示内容では異なる例において図面の符号及び/又はアルファベットが繰り返される可能性がある。この繰り返しは簡潔や明確にするためのものであり、それ自体が検討しようとする各実施形態及び/又は構造間の関係を表すものではない。さらに、第1構成要素が第2構成要素と接続又は結合されるという方式で説明される場合、当該説明は、第1及び第2構成要素が直接に接続又は互いに結合される実施形態を含むことができ、1つ又は複数の他の介在要素の追加によって第1及び第2構成要素が間接的に接続又は互いに結合されることも含まれる。
【0043】
分かりやすくするために、後述する実施形態ではレンズ12の光軸方向をZ方向、光軸方向と垂直に交差する方向をX方向、Z方向及びX方向と垂直に交差する方向をY方向と称する。また、光軸の被写体側を前側、その反対側又は図示されていない画像センサーが配置されている側を後側と称する。
【0044】
まず、第1実施形態について説明する。図1及び図2に示すような駆動装置は、第1駆動ユニット1と第2駆動ユニット2とを備え、ベース3をさらに備えている。
【0045】
第1駆動ユニット1は直線駆動装置11を備えている。以下の実施形態において、レンズ12も第1駆動ユニット1の構成部分として見なす場合がある。第2駆動ユニット2は振れ防止駆動ユニットとも呼ばれる。
【0046】
直線駆動装置11の構成としては、中国特許公開番号「CN104765125A」に開示されたレンズ駆動装置を参照することができる。直線駆動装置11は、一般に、レンズキャリア110と、固定枠体111と、第1駆動機構112とを備える。固定枠体111はケースやヨークと呼ばれ、後述するベース3と共に1つの固定体を構成し、弾性素子によってレンズキャリア110をレンズの光軸方向で自由に移動可能に支持する。図8及び図9を同時に参照すると、第1駆動機構112は磁石1122とコイル1121を備え、磁石1122は固定枠体111に設けられ、コイル1121はレンズキャリア110に設けられ、両者の位置は入れ替えてもよい。コイル1121に励磁電流が流れると、コイル1121と磁石1122との間に相互作用力が発生し、レンズキャリア110をレンズ12の光軸方向に移動するように押し動かす。
【0047】
直線駆動装置11の構成はこれに限定されず、出願人が「思考電機(上海)有限公司」である中国特許公開番号「CN101860258A」又は「CN102062927A」に開示された直線駆動装置を採用してもよい。
【0048】
ベース3は、前述したように、第1駆動ユニット1を支持する役割を果たすだけでなく、第2駆動ユニット2を支持する役割も果たす。
【0049】
図3A及び図3Bに示すように、ベース3は支持基板31を備え、支持基板31の光軸方向の後側に、光軸方向と平行に囲い側壁32が延出され、囲い側壁32と支持基板31が1つの空洞部300を囲む。図9に示すように、第2駆動ユニット2は空洞部300に収容されている。即ち、図2に示すように、第1駆動ユニット1はベース3の前側に固定され、第2駆動ユニット2はベース3の後側に固定される。即ち、第1駆動ユニット1と第2駆動ユニット2は、ベース3を介して互いに連結・固定される。
【0050】
支持基板31はほぼ四角形であり、レンズ12を透過した光線を通すための孔30を有する。支持基板31は、その前側の4つのコーナーに4つの凸柱310を配置しており、凸柱310の外周側面は支持基板31の外側を向き、固定枠体111のコーナーと協働し、固定枠体111は接着又はその他の形態により支持基板31に固定される。
【0051】
第2駆動ユニット2は、第2駆動機構21及びセンサーキャリア22を備える。第2駆動機構21の一実施形態としてSMAドライバーを採用し、それはSMA(shape memory alloy;形状記憶合金)材料により駆動される。センサーキャリア22は、画像センサー23を搭載して、画像センサー23がレンズ12から透過する光に基づいて画像信号を生成することを許容する。第2駆動機構21は、レンズキャリア110の振れに応じて、レンズ12の光軸方向と垂直な方向にセンサーキャリア22を駆動して移動させ、前記振れを補正している。
【0052】
第2駆動機構21は、図4A図4B及び図5に示すように、4本のSMA線材214a、214b、214c、214dを含んでいる。SMA線材は、入力される駆動電流に応じて伸縮する、即ち長くなったり短くなったりすることができる。
【0053】
第2駆動機構21は、可動板213と固定板をさらに備え、固定板は固定部212及び底板210を有している。可動板213は、第2駆動機構21の運動出力部となるように設けられ、センサーキャリア22と連結される。可動板213は四角形板体216を有し、四角形板体216の一方の対角部の一方のコーナーに線材固定部213a、213dが、他方のコーナーに線材固定部213b、213cが設けられる。四角形板体216の対向する2つの辺の中部から、フレキシブルアーム215、217がそれぞれ延出され、フレキシブルアーム215、217は基本的に四角形板体216の外周形状に従って同じ回転方向に沿って延伸し、その開始辺から90度に曲げて四角形板体216の他方の対角部のコーナーを回って、一方の対角部のコーナーまで延伸する前に停止する。即ち、フレキシブルアーム215は開始端215a及び終端215bを有し、開始端215aは四角形板体216の1つの辺の中部に連結される。フレキシブルアーム217は開始端217a及び終端217bを有し、開始端217aは四角形板体216の1つの辺の中部に連結される。
【0054】
固定部212はほぼ四角形を呈しており、対角部の一方のコーナーに線材固定部212a、212bが、他方のコーナーに線材固定部212c、212dが設けられ、対向する2つの辺に端子2121が延出される。固定部212は底板210の後側に固定される。底板210もほぼ四角形を呈している。図5に示すように、底板210、固定部212、可動板213は4辺が基本的に揃うように順に隣り合って配置される。固定部212の線材固定部212a、212b、212c、212dが配置された2つのコーナーと、可動板213の線材固定部213a、213b、213c、213dが配置された2つのコーナーそれぞれは、交わる対角線の端部に分布されている。SMA線材214aの一端は線材固定部212aに固定され、他端は線材固定部213aに固定される。SMA線材214bの一端は線材固定部212bに固定され、他端は線材固定部213bに固定される。SMA線材214cの一端は線材固定部212cに固定され、他端は線材固定部213cに固定される。SMA線材214dの一端は線材固定部212dに固定され、他端は線材固定部213dに固定される。
【0055】
駆動電流は固定部212の端子2121から流されて、そのうちの少なくとも一部のSMA線材を伸縮又は伸長させる。平行に対向する両側のSMA線材の一方が収縮、他方が伸長する場合、可動板213を駆動してセンサーキャリア22と共に光軸方向と垂直な方向に移動させる。一方、この両側のSMA線材が収縮又は伸長のいずれか一方のみをする場合、可動板213を駆動してセンサーキャリア22と共に回動させる。従って、図に示されていないコントローラで、レンズキャリアの位置信号に基づいて、所望の補正運動を算出し、その後にそれぞれのSMA線材に対応する駆動電流を流して、振れ補正を実現する。具体的な制御方法は既存の振れ補正制御アルゴリズムを参照することができる。例えば、本出願人により先行公開された中国特許文献「CN102262280A」では、光軸方向に垂直な動き(振れ防止補正)は、ジャイロ素子等によって、信号として、光軸方向(Z向)と垂直なX方向及びY方向の振れ防止補正量の大きさを受け取り、X方向及びY方向の振れ防止補正量を計算することで、センサーキャリアの移動量を決定し、その後に一部又は全部のSMA線材に通電する。
【0056】
底板210の前側表面とベース3の支持基板31の後側表面とは、接着又はその他の方式で固定連結される。支持基板31の孔30、底板210の孔2100、固定部212の孔2120、可動板213の孔2130及び図6A及び図6Bに示すようなセンサーキャリア22の孔222は同じ軸線上に配置されて、レンズ12を透過した光線全体がその中を通過し、画像センサー23に照射されることを許容する。
【0057】
図6A及び図6Bに示すように、センサーキャリア22は、ほぼ四角形の板体であり、前側表面220と、前側表面から突出したキャリア前接着面221と、前側表面220の4つのコーナーにそれぞれ形成されたストップ凹部22a、22b、22c及び22dとを有する。センサーキャリア22は、孔222も有し、孔222はキャリア前接着面221から後側にセンサーキャリア22を貫通して、光線の通過を許容する。センサーキャリア22の対向する2辺には切欠2201がそれぞれ形成され、切欠2201は端子2121の退避部として配置される。前側表面220の4つの側辺において厚さを薄くすることで線材退避部2202がそれぞれ形成され、これによって線材退避部2202は4本のSMA線材214a、214b、214c、214dを配置しやすくし、4本のSMA線材214a、214b、214c、214dの可動空間を与える。センサーキャリア22の後側表面は画像センサー23を搭載するための搭載面であり、この搭載面は、その4つの辺に形成された第1接着面223と、第1接着面223から前側に窪んで形成された第2接着面224とを含む。第1接着面223と第2接着面224は画像センサー23とそれぞれ接着する。第2接着面224の1つのコーナーには位置決め穴225も提供される。
【0058】
図1図2図7A及び図7Bに示すように、画像センサー23はデータコネクタ24を介して図示されていない外部回路に接続される。データコネクタ24は可撓性部材であり、薄いプラスチックシートに信号線が内蔵され、第1延伸部241、第2延伸部242及び第3延伸部243を含み、第2延伸部242は第1延伸部241と第3延伸部243を連結する。第2延伸部242は画像センサー23の第2辺232から平行に離れ、第3延伸部243は画像センサー23の第3辺233から平行に離れている。第1延伸部241の端部は画像センサー23の第1辺231に連結されると共に、第2延伸部242との連結端に向かって次第に広がるように第1辺231から離れる。第3延伸部243の第3辺233から離れる側に向けて外部回路接続部244を配置している。各延伸部241、242、243と画像センサー23との間の隙間gは画像センサー23の可動空間、即ち、光軸方向と垂直な平面における移動や回転するための空間を提供している。
【0059】
以上述べてきた第1実施形態において、第1駆動ユニットはレンズの光軸方向においてオートフォーカスするようにレンズ12を調整し、SMA線材によって駆動される第2駆動ユニットは光軸方向と垂直な平面内で画像センサー23の位置を調整して、振れを補正する。オートフォーカス及び振れ補正の動きは独立して行われる。即ち、オートフォーカスは、振れ補正の動きに影響されないか、又は振れ補正の動きは振れに応じて動くだけで、オートフォーカスの動きに影響されない。そのため、レンズ12を素早く安定させ、撮影品質を高め、ユーザーの使用感を向上することができる。
【0060】
また、本第1実施形態において、第1駆動ユニットと第2駆動ユニットは1つのベースを共用しており、ケース及び底板をさらに追加する必要がなく、横縦をより薄くすることができ、全体のサイズが小さく、携帯電話等の電子機器に適用する際に、電子機器をより薄型化が許容されるため、前記実施形態は小型化の効果が期待できる。
【0061】
また、本第1実施形態において、センサーキャリアは第2駆動ユニットの最も後側に位置している。即ち、センサーキャリア22はベース3の空洞部300の最も後側にあり、囲い側壁32の後側は囲まれて空洞部300の開口を形成し、この開口からセンサーキャリア22が露出する。即ち、センサーキャリア22の搭載面である第1接着面223及び第2接着面224は画像センサーの接続部位として設けられており、画像センサーの配置により高い柔軟性を持たせることができる。即ち、さまざまな実装体が製品の具体的な設定に応じてさまざまな画像センサーを配置することができ、駆動装置の使用場面を広げ、駆動装置の市場価値をより高めることができる。
【0062】
また、本第1実施形態において、データコネクタ24は画像センサー23の3つの辺の周りに設けられ、画像センサー23の可動空間を提供すると共に、画像センサー23と図示されていない外部回路を接続している。このような構成により、画像センサー23が第2駆動ユニット2により駆動されて光軸方向の垂直面で動くことを許容すると共に、データコネクタ24の第1延伸部241と画像センサー23の連結箇所からデータコネクタ24の第3延伸部243の外部回路接続部244までの間の長さに余裕を持たせてあり、この余裕はデータコネクタ24の一定の捻じりや撚り等の変形を許容するとともに、連結箇所に、データコネクタ24と画像センサー23との連結を切断させるような過大な捻じり力を発生させないようにし、製品の品質を向上させる。
【0063】
図10は駆動装置の第2実施形態を示しており、第1実施形態との区別は、センサーキャリア22が第2駆動機構21’の前側に設けられ、ベース3の支持基板31と第2駆動機構21’との間に位置することである。第2駆動機構21’は図4A図4B及び図5に示す構造を採用してもよいが、前後側は逆である。即ち、可動板は第2駆動機構21’の前側に位置し、固定部が真ん中に位置し、底板は第2駆動機構21’の後側に位置する。第2駆動機構21’の底板はベース3の囲い側壁32に接して固定される。また、センサーキャリア22’は図6A図6Bに示す構造を採用してもよいが、前後側は逆である。センサーキャリア22’の後側は第2駆動機構21’の可動板と連結され、画像センサー23はセンサーキャリア22’の前側に対応して設けられる。
【0064】
本発明は、好ましい実施例により上記のように開示されているが、本発明を限定するためのものではなく、当業者であれば、本発明の精神と範囲を逸脱せずに、可能な変動や補正を行うことができる。例えば、他の実施形態として、センサーキャリアを省略したり、第2駆動機構の可動板と一体にしたり、画像センサーを可動板に直接に結合したりしてもよい。また、さらに他の実施形態として、第2駆動機構の固定板はベースの支持基板と一体に構成されてもよい。また、ベースの支持基板は、第1駆動ユニットの固定枠体と一体に構成されてもよく、その場合、固定板は固定枠体の一部として配置されてもよい。
【0065】
従って、本発明の技術方案の内容を逸脱しない限り、本発明の技術に基づいて実質的に以上の実施形態に対して行われたいかなる補正、同等変化及び修飾は、いずれも本発明の特許請求の範囲により限定された保護範囲に含まれる。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9
図10