【解決手段】素子固定構造2は、紫外線を検出することで火災を検出する火災感知器において、紫外線を検出する紫外線検出素子を固定する。素子固定構造2は、紫外線検出素子が収容された状態で紫外線検出素子を包囲する包囲部22と、弾性を有している。包囲部22に紫外線検出素子が収容された状態において、紫外線検出素子の少なくとも一部に接することで紫外線検出素子を位置の調整及び着脱ができるように挟持する挟持部23と、を有する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<本実施形態>
[本実施形態に係る火災感知器Sの概要]
図1は、本実施形態に係る火災感知器Sにおける素子固定構造2付近の状態を示す図である。
図2は、本実施形態に係る素子固定構造2に紫外線検出素子1が収容されている状態の正面図である。
図3は、本実施形態に係る素子固定構造2に紫外線検出素子1が収容されている状態の背面図である。
図4は、本実施形態に係る素子固定構造2に紫外線検出素子1が収容されている状態の右側面図である。
図5は、本実施形態に係る素子固定構造2に紫外線検出素子1が収容されている状態の左側面図である。
図6は、
図2のA−A線断面図である。
【0014】
火災感知器Sは、例えば建物内で発生した火災を感知する。火災感知器Sは、紫外線検出素子1、素子固定構造2、及びプリント基板3を有する。
【0015】
紫外線検出素子1は、例えば、UVトロン(登録商標)である。紫外線検出素子1は、金属の光電効果とガス増倍効果を利用することで紫外線を検出する。紫外線検出素子1は、例えば、炎から放射される紫外線を検出することで、炎を検出することが可能である。紫外線検出素子1は、本体部11、及び端子部12を有する。本体部11は、透明なガラス管の内側に、陽極及び陰極を含む複数の電極を有する。端子部12は、例えば、陽極に接続されているリード線、及び陰極に接続されているリード線を有する。
【0016】
素子固定構造2は、紫外線検出素子1を固定する。具体的には、素子固定構造2は、紫外線検出素子1を、例えばプリント基板3上の所定の位置に固定する。素子固定構造2は、例えば樹脂により形成されているが、素子固定構造2の材質は任意である。素子固定構造2の詳細は後述する。プリント基板3には、素子固定構造2が固定されており、かつ紫外線検出素子1が出力する信号に基づいて火災を感知する回路が搭載されている。
【0017】
[素子固定構造2の構造]
図7は、本実施形態に係る素子固定構造2の構造を示す図である。
図7(a)は、本実施形態に係る素子固定構造2を正面側から見た構造を示す図である。
図7(b)は、本実施形態に係る素子固定構造2を背面側から見た構造を示す図である。
【0018】
図8は、本実施形態に係る素子固定構造2の正面図である。
図9は、本実施形態に係る素子固定構造2の背面図である。
図10は、本実施形態に係る素子固定構造2の右側面図である。
図11は、本実施形態に係る素子固定構造2の左側面図である。
【0019】
素子固定構造2は、本体部21、包囲部22、挟持部23、固定部24、及び挿入部25を有する。本体部21は、包囲部22及び挟持部23が設けられている部位である。本体部21は、素子固定構造2に紫外線検出素子1が収容された状態において、紫外線検出素子1に対して、後述する包囲部22及び挟持部23が位置する側とは反対側に位置する部位を有する。具体的には、本体部21は、例えば、素子固定構造2が紫外線検出素子1を収容した状態でプリント基板3に固定された状態において、紫外線検出素子1のプリント基板3側とは反対側に位置する部位である。
【0020】
本体部21は、開口部211を有する。開口部211は、紫外線検出素子1が素子固定構造2に収容された状態において、紫外線検出素子1の本体部11の少なくとも一部の領域を露出するための開口である。当該本体部11の少なくとも一部の領域には、紫外線検出素子1の本体部11に収容されている複数の電極の先端付近の領域が含まれる。紫外線検出素子1は、開口部211を通して入射した紫外線を検出する。
【0021】
包囲部22は、紫外線検出素子1が収容された状態で紫外線検出素子1を包囲する。包囲部22は、紫外線検出素子1が素子固定構造2に収容された状態において、本体部21の紫外線検出素子1側の面に設けられている。包囲部22は、素子固定構造2に紫外線検出素子1が収容された状態において、紫外線検出素子1の一部の領域を覆う。
【0022】
包囲部22は、紫外線検出素子1が素子固定構造2に収容された状態において、紫外線検出素子1を本体部21側とは反対側から囲うようにして覆っている部位である。包囲部22は、例えば、素子固定構造2が紫外線検出素子1を収容した状態でプリント基板3に固定された状態において、紫外線検出素子1のプリント基板3側の面の一部の領域を覆う部位である。
【0023】
包囲部22の本体部21側の端部は、本体部21の包囲部22側の面に固定されている。具体的には、包囲部22は、包囲部22の長手方向の中心線に対して両側において、本体部21の下面に固定されている。素子固定構造2は、このような包囲部22を有することで、紫外線検出素子1が素子固定構造2に収容された状態において、紫外線検出素子1の一部の領域を覆うことができる。具体的には、素子固定構造2は、このような包囲部22を有することで、紫外線検出素子1が素子固定構造2に収容された状態において、本体部21とは反対側の領域の一部の領域を覆うことができる。
【0024】
素子固定構造2が包囲部22を有することで、紫外線検出素子1を挟持部23に挿入する際に紫外線検出素子1を挿入する方向が定まるので、紫外線検出素子1を挟持部23に挿入し易くなる。また、素子固定構造2が包囲部22を有することで、紫外線検出素子1の位置が大きくずれないので、紫外線検出素子1の位置を微調整し易くすることができる。
【0025】
また、素子固定構造2が包囲部22を有することで、紫外線検出素子1が素子固定構造2に収容された状態において紫外線検出素子1が移動して、例えば素子固定構造2の本体部21又はプリント基板3に接触することで、紫外線検出素子1に衝撃や振動が加えられるのを妨げ、紫外線検出素子1を保護することができる。また、素子固定構造2が包囲部22を有することで、紫外線検出素子1にごみが付着しづらくなり、紫外線検出素子1による検出精度を向上させることができる。
【0026】
包囲部22の長手方向における一端側には、本体部21との間に入口側開口が形成されている。包囲部22の長手方向における他端側には、本体部21との間に出口側開口が形成されている。入口側開口と出口側開口との間には、紫外線検出素子1が貫通する空間が形成されている。
【0027】
素子固定構造2は、包囲部22として、第1包囲部221、及び第2包囲部222を有する。第1包囲部221は、後述する挟持部23に対して紫外線検出素子1の先端側において紫外線検出素子1を包囲する。第1包囲部221の長手方向における両側には、本体部21との間に開口が形成されている。
【0028】
具体的には、第1包囲部221の長手方向における挟持部23側には、本体部21との間に第1入口側開口H1が形成されている。第1包囲部221の長手方向における挟持部23側とは反対側には、本体部21との間に第1出口側開口H2が形成されている。
【0029】
第2包囲部222は、後述する挟持部23に対して紫外線検出素子1の先端側と反対の側において紫外線検出素子1を包囲する。第2包囲部222の長手方向における両側には、本体部21との間に開口が形成されている。
【0030】
具体的には、第2包囲部222の長手方向における挟持部23側とは反対側には、本体部21との間に第2入口側開口H3が形成されている。第2包囲部222の長手方向における挟持部23側には、本体部21との間に第2出口側開口H4が形成されている。
【0031】
第2包囲部222の内側面と本体部21とにより形成されている開口の面積は、第1包囲部221の内側面と本体部21とにより形成されている開口の面積よりも大きい。当該開口の面積は、包囲部22の長手方向と直交して延在する平面上における、当該平面と包囲部22の内側面との交線と、当該平面と本体部21の下面との交線と、で囲まれる領域の面積である。具体的には、例えば、第2包囲部222の内側面と本体部21とにより形成されている第2入口側開口H3及び第2出口側開口H4の面積は、第1包囲部221の内側面と本体部21とにより形成されている第1出口側開口H2の面積よりも大きい。
【0032】
素子固定構造2は、このような構造を有することで、例えば、第2包囲部222の内側面と本体部21とにより形成されている開口の面積が、紫外線検出素子1の本体部11の断面積よりも若干大きく、第1包囲部221の内側面と本体部21とにより形成されている開口の面積が、紫外線検出素子1の本体部11の断面積よりも若干小さい。すなわち、素子固定構造2は、紫外線検出素子1を包囲部22に一方向のみから挿入可能な構造となっている。この結果、素子固定構造2は、紫外線検出素子1を素子固定構造2の包囲部22の内側に差し込んで収容する際に、火災感知器Sの製造者が紫外線検出素子1を差し込む向きを間違えづらくなる。
【0033】
挟持部23は、弾性を有しており、包囲部22に紫外線検出素子1が収容された状態において、紫外線検出素子1の少なくとも一部に接することで紫外線検出素子1を位置の調整及び着脱ができるように挟持する。挟持部23の厚みは、包囲部22の厚みよりも小さい。素子固定構造2は、このように挟持部23の厚みが包囲部22の厚みよりも小さいことで、例えば、後述する第1爪231及び第2爪233が、適度な弾性力を生じるようにすることができる。適度な弾性力とは、例えば、第1爪231及び第2爪233の内側において、紫外線検出素子1に過度な力が加えられることなく、紫外線検出素子1の抜き差しが可能となるような弾性力である。
【0034】
挟持部23は、第1爪231、及び第2爪233を有する。第1爪231は、包囲部22の長手方向の中心線に対して第1の側に設けられている。第1爪231は、例えば湾曲形状の領域を有する。第1爪231の一端は、本体部21の第1爪231が設けられている側の面に固定されており、第1爪231の他端は、例えば、素子固定構造2に紫外線検出素子1が収容された状態における紫外線検出素子1の本体部21側とは反対側の端部付近に位置している。第1爪231の他端における内側面には、例えば突起部が形成されている。
【0035】
第2爪233は、包囲部22の長手方向の中心線に対して第1の側に対向する第2の側に設けられている。第2爪233は、例えば湾曲形状の領域を有する。第2爪233の一端は、本体部21の第2爪233が設けられている側の面に固定されており、第2爪233の他端は、例えば、素子固定構造2に紫外線検出素子1が収容された状態における紫外線検出素子1の本体部21側とは反対側の端部付近に位置している。第2爪233の他端における内側面には、例えば突起部が形成されている。第1爪231の他端と第2爪233の他端との間には、若干の隙間が形成されている。
【0036】
挟持部23は、第1爪231及び第2爪233が包囲部22の長手方向の中心線に向けて紫外線検出素子1を押し付けることにより紫外線検出素子1を位置の調整及び着脱ができるように挟持する。よって、紫外線検出素子1は、第1爪231及び第2爪233によって紫外線検出素子1の長手方向と直交する短手方向における両側から挟まれることで、素子固定構造2に保持されることができる。
【0037】
なお、第1爪231及び第2爪233に突起部が形成されていることにより、突起部が紫外線検出素子1に接触し、第1爪231及び第2爪233の湾曲形状の領域の少なくとも一部が紫外線検出素子1に接触しないように構成される。その結果、素子固定構造2は、紫外線検出素子1を位置の調整及び着脱をし易い構造となっている。
【0038】
第1爪231及び第2爪233には穴が形成されていてもよい。具体的には、第1爪231には、第1の穴232が形成されている。第2爪233には、第2の穴234が形成されている。素子固定構造2は、このように、第1爪231及び第2爪233に穴が形成されていることで、第1爪231及び第2爪233が、適度な弾性力を生じるようにすることができる。適度な弾性力とは、例えば、第1爪231及び第2爪233の内側において、紫外線検出素子1に過度な力が加えられることなく、紫外線検出素子1の抜き差しが可能に固定できる保持力を有する弾性力である。
【0039】
固定部24は、素子固定構造2をプリント基板3に固定するための部位である。固定部24は、例えば円柱形状である。固定部24の一端は、本体部21の下面に固定されており、固定部24の他端は、プリント基板3に固定されている。素子固定構造2においては、例えば、4本の固定部24が、本体部21の外縁付近の下面に設けられている。
【0040】
挿入部25は、発光素子が挿入される部位である。発光素子は、例えばLEDである。発光素子は、後述する透光体4に対して発光する。挿入部25は、本体部21の包囲部22及び挟持部23が設けられている側に設けられている。挿入部25には、挿入部25の長手方向において貫通する穴が形成されている。当該穴には、発光素子が挿入されている。
【0041】
[素子固定構造2に対する紫外線検出素子1の着脱方法]
図12は、本実施形態に係る素子固定構造2への紫外線検出素子1の着脱方法を示す図である。
図12(a)は、素子固定構造2と紫外線検出素子1が分離された状態を示す図である。
図12(b)は、素子固定構造2に紫外線検出素子1が収容された状態を示す図である。
【0042】
まず、ユーザは、紫外線検出素子1と素子固定構造2を準備する。そして、ユーザは、紫外線検出素子1の本体部11の先端を、素子固定構造2の第2包囲部222に向ける。そして、ユーザは、紫外線検出素子1の本体部11の先端を、素子固定構造2の第2包囲部222の内側から第1包囲部221の内側に向かって移動させて、本体部11の先端が第1包囲部221の長手方向における挟持部23とは反対側の端部から若干突出する位置になるまで、紫外線検出素子1を包囲部22の内側に差し込む。
【0043】
このとき、挟持部23は、挟持部23の内側に紫外線検出素子1の本体部11が挿入されることで、紫外線検出素子1の本体部11によって、若干、外側に向かって押し広げられる。そして、挟持部23は、挟持部23の弾性力によって、紫外線検出素子1を外側から押すことで、紫外線検出素子1の本体部11を挟持している。このようにして、ユーザは、紫外線検出素子1を素子固定構造2に収容することができる。
【0044】
一方、ユーザは、紫外線検出素子1を素子固定構造2から取り外す際には、紫外線検出素子1を第1包囲部221側から第2包囲部222側に向かって移動させて包囲部22の内側から引き抜くことで、紫外線検出素子1を素子固定構造2から取り外すことができる。
【0045】
このように、素子固定構造2は、素子固定構造2に紫外線検出素子1を着脱するために、紫外線検出素子1を素子固定構造2に向かって側方から包囲部22の内側に抜き差しすることが可能である。よって、素子固定構造2は、紫外線検出素子1を素子固定構造2に着脱する際に、素子固定構造2を分解又は結合したり、接着剤を使用したりする必要がなく、紫外線検出素子1の素子固定構造2に対する位置の調整及び着脱が容易である。
【0046】
図13は、本実施形態に係る火災感知器Sを構成する部材が分離された状態を示す図である。火災感知器Sは、透光体4、光ガイド部5、ガイドサポート6、本体7、及びカバー体8を有する。
【0047】
透光体4は、挟持部23が紫外線検出素子1を挟持した状態において紫外線検出素子1を覆う。透光体4は、光を透過させる透過体である。透光体4は、例えば透明なプラスチック又はガラスで製造されている。透光体4は、素子固定構造2の本体部21の開口部211を覆った状態で、本体部21に設けられている。
【0048】
光ガイド部5は、発光素子が発光した光のうち透光体4を透過した光をプリント基板3に搭載された受光素子に導く機能を有する。ガイドサポート6は、光ガイド部5を後述する本体7に固定する。
【0049】
本体7は、プリント基板3、及びガイドサポート6が固定される。カバー体8は、紫外線検出素子1、素子固定構造2、プリント基板3、透光体4、光ガイド部5、及びガイドサポート6を覆った状態で、本体7に固定されている。カバー体8には、開口部が形成されており、当該開口部を通して、紫外線検出素子1に紫外線が入射する。
【0050】
火災感知器Sは、素子固定構造2の挿入部25に挿入されている発光素子が透光体4に対して発光した光が、透光体4を透過して、光ガイド部5によってプリント基板3に搭載されている受光素子に導かれる。受光素子は、当該受光素子に導かれた光を検出する。プリント基板3には、制御部(例えばCPU)も搭載されており、制御部は、受光素子によって検出された光の強度を計測し、当該計測された光の強度が閾値以上であるか否かを判定する。当該閾値は、例えば透光体4が汚れているか否かを判定するために設定された値である。
【0051】
火災感知器Sは、このような構造を有することで、透光体4が汚れているか否かを判定することができる。火災感知器Sは、このように透光体4が汚れているか否かを判定する構造を有することで、検出精度の低下を監視すると共に、不良原因が汚れであると判断できるのでメンテナンス性が向上する。
【0052】
[変形例]
上記実施形態においては、第1爪231及び第2爪233は共に弾性を有するとしたが、これに限定されない。第1爪231及び第2爪233のうちの少なくとも一方が弾性を有していてもよい。
【0053】
また、上記実施形態においては、挟持部23は、第1爪231及び第2爪233を有し、素子固定構造2は、第1爪231及び第2爪233が包囲部22の長手方向の中心線に向けて紫外線検出素子1を押し付けることにより紫外線検出素子1を保持する例を示したが、これに限定されない。
【0054】
素子固定構造2は、第1爪231、及び第2爪233が本体部21に向けて紫外線検出素子1を押し付けることにより紫外線検出素子1を挟持するようにしてもよい。この場合、素子固定構造2は、本体部21、第1爪231、及び第2爪233によって紫外線検出素子1を挟持することで、紫外線検出素子1を保持している。
【0055】
また、上記実施形態においては、挟持部23は、第1爪231及び第2爪233を有している例を示したが、これに限定されない。挟持部23は、第1爪231及び第2爪233のうちのいずれか一方のみの爪を有していてもよい。この場合、素子固定構造2は、本体部21と、第1爪231及び第2爪233のうちのいずれか一方のみの爪によって紫外線検出素子1を挟持することで、紫外線検出素子1を保持している。
【0056】
[本実施形態に係る素子固定構造2による効果]
本実施形態に係る素子固定構造2は、紫外線を検出することで火災を検出する火災感知器Sにおいて、紫外線を検出する紫外線検出素子1を固定する素子固定構造2であって、紫外線検出素子1が収容された状態で紫外線検出素子1を包囲する包囲部22と、弾性を有しており、包囲部22に紫外線検出素子1が収容された状態において、紫外線検出素子1の少なくとも一部に接することで紫外線検出素子1を位置の調整及び着脱ができるように挟持する挟持部23と、を有する。
【0057】
本実施形態に係る素子固定構造2は、このように紫外線検出素子1が収容された状態で紫外線検出素子1を包囲する包囲部22を有することで、紫外線検出素子1を挟持部23に挿入する際に紫外線検出素子1を挿入する方向が定まるので、紫外線検出素子1を挟持部23に挿入し易くなる。また、素子固定構造2が包囲部22を有することで、紫外線検出素子1の位置が大きくずれないので、紫外線検出素子1の位置を微調整し易くすることができる。
【0058】
また、素子固定構造2が包囲部22を有することで、紫外線検出素子1が素子固定構造2に収容された状態において紫外線検出素子1が移動して、例えば素子固定構造2の本体部21又はプリント基板3に接触することで、紫外線検出素子1に衝撃や振動が加えられるのを妨げ、紫外線検出素子1を保護することができる。また、素子固定構造2が包囲部22を有することで、紫外線検出素子1にごみが付着しづらくなり、紫外線検出素子1による検出精度を向上させることができる。
【0059】
また、本実施形態に係る素子固定構造2は、このように弾性を有しており、包囲部22に紫外線検出素子1が収容された状態において、紫外線検出素子1の少なくとも一部に接することで紫外線検出素子1を位置の調整及び着脱ができるように挟持する挟持部23を有する。よって、素子固定構造2は、紫外線検出素子1を素子固定構造2に着脱する際に、素子固定構造2を分解又は結合したり、接着剤を使用したりする必要がなく、紫外線検出素子1の素子固定構造2に対する位置の調整及び着脱が容易である。
【0060】
また、本実施形態に係る素子固定構造2は、挟持部23が弾性を有することで、紫外線検出素子1を素子固定構造2に取り付ける際に、挟持部23が可動可能である。よって、素子固定構造2は、紫外線検出素子1の本体部11の大きさがばらつきを有していても、紫外線検出素子1を安定して固定することができる。また、素子固定構造2は、挟持部23が弾性を有することで、紫外線検出素子1を包囲部22の内側において、抜き差しが容易となるように、挟持部23が適度な押圧力を生じるようにすることができる。これらの結果、素子固定構造2は、紫外線検出素子1のサイズにばらつきがあっても固定位置が安定し、かつ組立工数が増加しづらくなる。
【0061】
また、本実施形態に係る火災感知器Sにおいては、紫外線検出素子1は、素子固定構造2に収容された状態において、素子固定構造2の本体部21とプリント基板3との間に位置する。よって、火災感知器Sにおいては、紫外線検出素子1がカバー体8と接触しづらくなる。この結果、火災感知器Sは、紫外線検出素子1がカバー体8と接触しづらくなることで、紫外線検出素子1に衝撃や振動が加わるのを防ぐため、紫外線検出素子1の破損の防止ができる。
【0062】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。