【実施例】
【0176】
ある特定の略語および頭字語が実験の詳細を記載するのに使用される。これらの大部分
は当業者により理解されているが、表1にこれらの略語および頭字語のうちの多くの一覧
を示す。
【表1-1】
【表1-2】
A.化合物の調製
(実施例1)
(2S)−エチル2−(クロロ(フェノキシ)ホスホリルアミノ)プロパノエート(クロ
リデートA)
【化62】
【0177】
エチルアラニンエステル塩酸塩(1.69g、11mmol)を無水CH
2Cl
2(1
0mL)に溶解させ、N
2(g)下で0℃に冷却しながら混合物を撹拌した。ジクロロリ
ン酸フェニル(1.49mL、10mmol)を加え、続いて約10分にわたりEt
3N
を滴下添加した。次いで、反応混合物をゆっくりと室温に温め、約12時間撹拌した。無
水Et
2O(50mL)を加え、混合物を約30分撹拌した。形成された固体を濾過で除
去し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物を、ヘキサン中0〜50%EtOAcで溶出する
シリカゲルクロマトグラフィーに供することによって、中間体Aを得た。
1H NMR
(300 MHz, CDCl
3) δ 7.39−7.27 (m, 5H), 4.
27 (m, 3H), 1.52 (m, 3H), 1.32 (m, 3H).
31P NMR (121.4 MHz, CDCl
3) δ 8.2, 7.8.
(実施例2)
(2S)−2−エチルブチル2−(クロロ(フェノキシ)ホスホリルアミノ)プロパノエ
ート(クロリデートB)
【化63】
【0178】
エチルアラニンエステルの代わりに2−エチルブチルアラニンエステルを使用すること
を除き、クロリデートAと同じ手順を使用して、2−エチルブチルアラニンクロロホスホ
ルアミデートエステルBを調製した。次の反応では材料を粗製のまま使用する。メタノー
ルまたはエタノールでの処理により、必要なLCMS信号を有する置き換えられた生成物
を形成する。
(実施例3)
(2S)−イソプロピル2−(クロロ(フェノキシ)ホスホリルアミノ)プロパノエート
(クロリデートC)
【化64】
【0179】
エチルアラニンエステルの代わりにイソプロピルアラニンエステルを使用することを除
き、クロリデートAと同じ手順を使用して、イソプロピルアラニンクロロホスホルアミデ
ートエステルCを調製した。次の反応では材料を粗製のまま使用する。メタノールまたは
エタノールでの処理により、必要なLCMS信号を有する置き換えられた生成物を形成す
る。
(実施例4)
(2R,3R,4S,5R)−2−(4−アミノピロロ[1,2−f][1,2,4]ト
リアジン−7−イル)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ
フラン−2−カルボニトリル(化合物1)
【化65】
【0180】
(2R,3R,4S,5R)−2−(4−アミノピロロ[1,2−f][1,2,4]
トリアジン−7−イル)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)テトラヒド
ロフラン−2−カルボニトリルの調製は以下に記載されている。
【化66】
【0181】
市販のラクトール(10g、23.8mmol)をN
2(g)下で無水DMSO(30
mL)に溶解させた。Ac
2O(20mL)を加え、生成した反応混合物を室温で約48
時間撹拌した。反応混合物を氷H
2O(500mL)上に注入し、混合物を20分撹拌し
た。混合物をEtOAc(3×200mL)で抽出し、次いで、合わせた有機抽出物をH
2O(3×200mL)で洗浄した。有機抽出物を無水MgSO
4で乾燥させ、濾過し、
減圧下で濃縮した。残留物をCH
2Cl
2に溶解させ、ヘキサン中25%EtOAcで溶
出するシリカゲルクロマトグラフィーに供することによって、ラクトンを得た。
1H N
MR (400 MHz, DMSO) δ 7.30−7.34 (m, 13H),
7.19−7.21 (m, 2H), 4.55−4.72 (m, 6H), 4
.47 (s, 2H), 4.28 (d, J = 3.9 Hz,1H), 3
.66 (m, 2H).LCMS m/z 436.1[M+H
2O]、435.2[
M+OH]− Tr=2.82分。HPLC Tr=4.59[H2中2〜98%ACN
)流速2mL/分で5分。
【化67】
【0182】
N
2(g)下、ブロモピラゾール(WO2009/132135に従い調製)(0.5
g、2.4mmol)を無水THF(10mL)中に懸濁させた。懸濁液を撹拌し、TM
SCl(0.67mL、5.28mmol)を加えた。混合物を室温で20分撹拌し、次
いで約−78℃に冷却し、その後、n−BuLiの溶液(6mL、ヘキサン中1.6N、
9.6mmol)をゆっくりと加えた。反応混合物を約−78℃で10分撹拌し、次いで
、シリンジを介してラクトン(1g、2.4mmol)を加えた。LCMSで測定したと
きに反応が完了となった時点で、AcOHを加えて反応をクエンチした。混合物を減圧下
で濃縮し、残留物をCH
2Cl
2とH
2Oの混合物(100mL、1:1)に溶解させた
。有機層を分離し、H
2O(50mL)で洗浄した。次いで、有機層を無水MgSO
4で
乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、ヘキサン中0〜50%EtOAcで溶
出するシリカゲルクロマトグラフィーに供することによって、アノマーの1:1混合物と
して生成物を得た。LCMS m/z 553[M+H]。
【化68】
【0183】
ヒドロキシヌクレオシド(1.1g、2.0mmol)を無水CH
2Cl
2(40mL
)に溶解させ、N
2(g)下、約−78℃で撹拌しながら溶液を冷却した。TMSCN(
0.931mL、7mmol)を加え、混合物をさらに10分撹拌した。TMSOTf(
1.63mL、9.0mmol)をゆっくりと反応物に加え、混合物を1時間撹拌した。
次いで、反応混合物をCH
2Cl
2(120mL)で希釈し、NaHCO
3水溶液(12
0mL)を加えて反応をクエンチした。反応混合物をさらに10分撹拌し、有機層を分離
した。水層をCH
2Cl
2(150mL)で抽出し、合わせた有機抽出物を無水MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を最小量のCH
2Cl
2に溶解させ、
0〜75%のEtOAcおよびヘキサンの勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィー
に供することによって、アノマーの混合物として、トリベンジルシアノヌクレオシドを得
た。
1H NMR (300 MHz, CD
3CN) δ 7.94 (s, 0.5
H), 7.88 (s, 0.5H), 7.29−7.43 (m, 13H),
7.11−7.19 (m, 1H), 6.82−6.88 (m,1H), 6.7
0−6.76 (m, 1H), 6.41 (bs, 2H), 5.10 (d,
J = 3.9 Hz, 0.5H), 4.96 (d, J = 5.1 Hz,
0.5H), 4.31−4.85 (m, 7H), 4.09−4.18 (m,
2H), 3.61−3.90 (m, 2H).LCMS m/z 562[M+H]
。
【化69】
【0184】
トリベンジルシアノヌクレオシド(70mg、0.124mmol)を無水CH
2Cl
2(2mL)に溶解させ、N
2(g)下約−20℃に冷却した。BCl
3溶液(CH
2C
l
2中1N、0.506mL、0.506mmol)を加え、反応混合物を−78℃で1
時間撹拌した。LC/MSにより反応が完了したとされた時点で、MeOHを加えて反応
をクエンチした。反応混合物を室温まで温め、溶媒を減圧下で除去した。残留物を、H
2
O(0.1%TFA)を用いて5分、これに続いて、H
2O中0〜70%MeCN(0.
1%TFA)の勾配で35分にわたり溶出するC18逆相HPLCに供することによって
、αアノマー、およびβアノマー1を溶出した。(αアノマー)
1H NMR (300
MHz, D
2O) δ 7.96 (s, 1H), 7.20 (d, J =
4.8 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4
.97 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.56−4.62 (m, 1
H), 4.08−4.14 (m, 1H), 3.90 (dd, J = 12.
9, 2.4 Hz, 1H), 3.70 (dd, J = 13.2, 4.5
Hz, 1H).(βアノマー)
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ
7.91 (s, 1H), 7.80−8.00 (br s, 2H), 6.85
−6.89 (m, 2H), 6.07 (d, J = 6.0 Hz, 1H),
5.17 (br s, 1H), 4.90 (br s, 1H), 4.63
(t, J = 3.9 Hz, 1H), 4.02−4.06 (m, 1H),
3.94 (br s, 1H), 3.48−3.64 (m, 2H).LCMS
m/z 292.2[M+H]、290.0[M−H]。Tr=0.35分。13C N
MR (400 MHZ, DMSO), 156.0, 148.3, 124.3,
117.8, 117.0, 111.2, 101.3, 85.8, 79.0,
74.7, 70.5, 61.4. HPLC Tr=1.32分
LaCl
3−2LiClを使用した(3R,4R,5R)−2−(4−アミノピロロ[
2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)
−5−((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−オールの調製
【化70】
【0185】
7−ヨードピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン(7.5g、
28.8mmol、1.0当量)溶液をTHF(67mL)中に調製した。溶液を約0℃
に冷却し、TMSCl(3.3mL、30.3mmol、1.05当量)を加えた。反応
混合物を約30分撹拌し、次いで、内部温度を5℃より低く維持しながらPhMgCl(
THF中2M;28mL、56.8mmol、1.97当量)を加えた。反応混合物を約
0℃で約35分撹拌し、次いで約−15℃に冷却した。次いで、内部温度を約−10℃よ
り低く維持しながらiPrMgCl(THF中2M、14mL、30.2mmol、1.
05当量)を加えた。約−15℃で約15分後、内部温度を約−15℃より低く維持しな
がらLaCl
3−2LiCl(THF中0.6M、50mL、14.4mmol、0.5
当量)を加えた。反応混合物を約−20℃で約25分撹拌した。
【0186】
別のフラスコ内で、(3R,4R,5R)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−5−(
(ベンジルオキシ)メチル)ジヒドロフラン−2(3H)−オン(10.0g、23.9
mmol、0.83当量)溶液をTHF(45mL)中に調製した。溶液を約−20℃に
冷却し、次いで、内部温度を約−15℃より低く維持しながらグリニャール溶液に移した
。生成した反応混合物を約−20℃で約30分撹拌した。
反応を2M HCl(53mL)でクエンチし、混合物を約15℃に温めた。iPrO
Ac(38mL)を加え、有機相および水相を分離した。下側の水層を放出し、上側の有
機層を、2.5重量%のNaHCO
3(53mL)、2.5重量%のNaHCO
3(53
mL)、および10重量%のNaCl(53mL)で順次洗浄した。
【0187】
有機相を約45mLに濃縮し、次いでiPrOAc(75mL)で希釈した。溶液を約
45mLに再び濃縮し、次いでiPrOAc(23mL)で希釈した。溶液を約45mL
に濃縮し、次いでセライトのパッド上で濾過した。濾過した溶液を約26mLに濃縮し、
次いでMTBE(75mL)で希釈した。2時間後、ヘプタン(23mL)をゆっくりと
加え、スラリーを約25℃で約2時間撹拌し、次いで、約8時間にわたり約−5℃に冷却
した。固体を濾過で単離し、フィルターケーキをMTBE/ヘプタン(4:1、23mL
)で洗浄した。真空オーブン内で、約35℃以下で固体を乾燥させることによって、(3
R,4R,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−
7−イル)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−5−((ベンジルオキシ)メチル)テト
ラヒドロフラン−2−オールを生成した。
CeCl
3を使用した(3R,4R,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][
1,2,4]トリアジン−7−イル)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−5−((ベン
ジルオキシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−オールの調製
【化71】
【0188】
ヨードピラゾール(5.02g、19.3mmol)をTHF(45g)に溶解させ、
撹拌しながら溶液を約0℃に冷却した。TMSCl(2.04g、18.7mmol)を
加え、約1時間後、フェニルマグネシウムクロリド(THF中2.0M、19.9g、3
8.2mmol)を加えた。反応混合物を約−20℃に冷却し、イソプロピルマグネシウ
ムクロリド(THF中2.0M、9.99g、20.5mmol)をゆっくりと加えた。
約30分後、約−20℃で、反応混合物をTHF(22g)中の無水塩化セリウム(4.
75g、19.3mmol)の混合物に移した。約1.5時間後、ラクトン(6.73g
、16.1mmol)のTHF(22g)溶液をゆっくりと加え、生成した反応混合物を
約1時間撹拌した。2M HCl(41g)を加え、混合物を約15℃に温め、酢酸イソ
プロピル(35g)を加えた。層を分離し、有機層を2.5%NaHCO
3(2×40g
)、10%NaCl(1×35g)で洗浄し、約30mLの容量に濃縮した。酢酸イソプ
ロピル(44g)を入れ、溶液を約30mLの容量に濃縮した。酢酸イソプロピル(43
g)を入れ、溶液を約30mLの容量に濃縮した。溶液を濾過し、濾液を約18mLの容
量に濃縮した。tert−ブチルメチルエーテル(37g)を加え、これに続いて生成物
の種結晶(10.7mg)を加えた。約14時間後、n−ヘプタン(10.5g)を加え
、混合物を約−5℃に冷却し、濾過した。固体をtert−ブチルメチルエーテル(9g
)で約−5℃で洗浄し、真空下、約34℃で約15時間乾燥させることによって、生成物
を得た。
CeCl
3およびiPrMgCl−LiClを使用した(3R,4R,5R)−2−(4
−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−3,4−ビス(
ベンジルオキシ)−5−((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−オール
の調製
【化72】
【0189】
ヨードピラゾール(5.03g、19.3mmol)をTHF(45g)に溶解させ、
N
2(g)下で撹拌しながら溶液を約0℃に冷却した。TMSCl(2.06g、19.
0mmol)を加え、約1時間後、フェニルマグネシウムクロリド(THF中2.0M、
20.23g、38.8mmol)を加えた。反応混合物を約−20℃に冷却し、イソプ
ロピルマグネシウムクロリド−塩化リチウム複合体(THF中2.0M、15.37g、
21.0mmol)をゆっくりと加えた。約1時間後、約−20℃で、反応混合物を、T
HF(22g)中の塩化セリウム(4.77g、19.4mmol)の混合物に移した。
約1時間後、ラクトン(6.75g、16.1mmol)のTHF(23g)溶液をゆっ
くりと加え、生成した反応混合物を約1.5時間撹拌した。2M HCl(40g)を加
え、混合物を約15℃に温め、酢酸イソプロピル(35g)を加えた。層を分離し、有機
層を2.5% NaHCO
3(2×40g)、10%NaCl(1×36g)で洗浄し、
約30mLの容量に濃縮した。酢酸イソプロピル(44g)を加え、溶液を約30mLの
容量に濃縮した。溶液を濾過し、濾液を約18mLの容量に濃縮した。tert−ブチル
メチルエーテル(37g)を加え、これに続いて生成物の種結晶(10.5mg)を加え
た。約14時間後、n−ヘプタン(11g)を加え、混合物を約−5℃に冷却し、濾過し
た。約−5℃で、固体をtert−ブチルメチルエーテル(9g)で洗浄し、真空下で、
約34℃で約15時間乾燥させることによって、生成物を得た。
YCl
3を使用した(3R,4R,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1
,2,4]トリアジン−7−イル)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−5−((ベンジ
ルオキシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−オールの調製
【化73】
【0190】
ヨードピラゾール(4.99g、19.2mmol)をTHF(44g)に溶解させ、
撹拌しながら溶液を約0℃に冷却した。TMSCl(2.45mL、19.4mmol)
を加え、約30分後、フェニルマグネシウムクロリド(THF中2.0M、20.29g
、39.0mmol)を加えた。反応混合物を約−20℃に冷却し、イソプロピルマグネ
シウムクロリド(THF中2.0M、9.85g、20.1mmol)をゆっくりと加え
た。約30分後、約−20℃で、反応混合物を、THF(24g)中の無水塩化イットリ
ウム(3.76g、19.3mmol)とラクトン(6.68g、16.0mml)の混
合物に移した。約2.5時間後、2M HCl(30g)を加え、混合物を約15℃に温
め、酢酸イソプロピル(22g)を加えた。層を分離し、有機層を2.5%NaHCO
3
(2×40g)、10%NaCl(1×35g)で洗浄し、約30mLの容量に濃縮した
。酢酸イソプロピル(44g)を入れ、溶液を約30mLの容量に濃縮した。酢酸イソプ
ロピル(45g)を入れ、溶液を約30mLの容量に濃縮した。溶液を濾過し、濾液を約
18mLの容量に濃縮した。tert−ブチルメチルエーテル(37g)を加え、これに
続いて、生成物の種結晶(11.5mg)を加えた。約1時間後、n−ヘプタン(15m
L)を加え、混合物を約−5℃に冷却し、約17時間撹拌した。スラリーを濾過し、約−
5℃に予冷したtert−ブチルメチルエーテル(8g)/n−ヘプタン(2g)混合物
で固体を洗浄した。生成した固体を、真空下、約34℃で約22時間乾燥させることによ
って、生成物を生成した。
NdCl
3を使用した(3R,4R,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][
1,2,4]トリアジン−7−イル)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−5−((ベン
ジルオキシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−オールの調製
【化74】
【0191】
ヨードピラゾール(5.02g、19.3mmol)をTHF(38g)に溶解させ、
N
2(g)下で撹拌しながら、溶液を約0℃に冷却した。TMSCl(2.45mL、1
9.4mmol)を加え、約1時間後、フェニルマグネシウムクロリド(THF中2.0
M、19.75g、38.0mmol)を加えた。反応混合物を約−20℃に冷却し、イ
ソプロピルマグネシウムクロリド(THF中2.0M、9.40g、19.2mmol)
をゆっくりと加えた。約1.5時間後、約−20℃で、反応混合物を、THF(22g)
中の無水塩化ネオジム(III)(4.03g、16.1mmol)とラクトン(6.7
0g、16.0mml)の混合物に移し入れた。約1.5時間後、反応混合物を−10℃
に温め、さらに2時間後、2M HCl(36g)を加えた。混合物を約15℃に温め、
酢酸イソプロピル(23g)を加えた。層を分離し、有機層を2.5%NaHCO
3(2
×44g)、10%NaCl(1×41g)で洗浄し、約30mLの容量に濃縮した。酢
酸イソプロピル(44g)を入れ、溶液を約30mLの容量に濃縮した。酢酸イソプロピ
ル(45g)を入れ、溶液を約30mLの容量に濃縮した。溶液を濾過し、濾液を約18
mLの容量に濃縮した。tert−ブチルメチルエーテル(37g)を加え、これに続い
て生成物の種結晶(11.9mg)を加えた。約1時間後、n−ヘプタン(15mL)を
加え、混合物を約−5℃に冷却し、約15時間撹拌した。スラリーを濾過し、約−5℃に
予冷したtert−ブチルメチルエーテル(8g)/n−ヘプタン(11g)混合物で固
体を洗浄した。真空下で、約34℃で約25時間、生成した固体を乾燥させることによっ
て、生成物を生成した。
(2R,3R,4R,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]ト
リアジン−7−イル)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−5−((ベンジルオキシ)メ
チル)テトラヒドロフラン−2−カルボニトリルの調製
【化75】
【0192】
DCM(100mL)中の(3R,4R,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−
f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−5−(
(ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−オール(10.0グラム、18.
1mmol、1.0当量)の予冷(−40℃)溶液に、トリフルオロ酢酸(6.19グラ
ム、54.3mmol、3.0当量)を入れ、これに続いて、内部温度を約−25℃より
低く維持しながら、DCM(50mL)中のTMSOTf(24.1グラム、108.6
mmol、6.0当量)およびTMSCN(10.8グラム、108.6mmol、6.
0当量)の予冷(−30℃)溶液を入れた。約−30℃より低く10分間以上、反応混合
物を撹拌し、20重量%の水性KOH(120mL)の予冷(約−10℃)溶液でクエン
チした。二位相の混合物を周辺温度に温めた。有機層を分離し、10重量%のNaCl(
3×50mL)水溶液で洗浄した。有機相を濾過し、真空下で約50mLに濃縮し、トル
エン(200mL)で再希釈し、真空下、約50℃で140mLに濃縮した。約55℃で
溶液に、(2R,3R,4R,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2
,4]トリアジン−7−イル)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−5−((ベンジルオ
キシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−カルボニトリルの種結晶をまいた。約55℃で
約1時間撹拌し、約6時間にわたり約0℃に冷却した。固体を濾過で単離し、フィルター
ケーキをトルエン(30mL)で洗浄した。固体を真空下、約50℃で乾燥させた。
フローケミストリーを介した、(2R,3R,4R,5R)−2−(4−アミノピロロ[
2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)
−5−((ベンジルオキシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−カルボニトリルの調製
【化76】
【0193】
(3R,4R,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリア
ジン−7−イル)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−5−((ベンジルオキシ)メチル
)テトラヒドロフラン−2−オールの溶液(460.07gのDCM中23.0g)、T
MSOTfの溶液(138.07gのDCM中55.81g)およびTMSCNの溶液(
138.10gのDCM中25.03g)を約−40℃で管型反応器に順次ポンプで送り
込んだ。20%KOH水溶液(46.91gのKOHおよび210gの水)が入っている
フラスコを氷浴内で保持し、そのフラスコの中に反応混合物を収集した。層を分離し、有
機相を10%KOH水溶液(10gのKOHおよび90mLの水)および10%ブライン
(2×100g)で順次洗浄した。有機相を真空下で約4容量に濃縮し、イソプロピルア
ルコールを入れ(162.89g)、混合物を真空下で約10容量に濃縮した。内容物を
約60℃に温め、次いで、約6.5時間にわたり約0℃に調整し、約0℃で約15.5時
間撹拌した。生成したスラリーを濾過し、固体をイソプロピルアルコール(61.79g
)ですすぎ、次いで約50℃で、減圧下で一晩乾燥させることによって、生成物を生成し
た。
(2R,3R,4S,5R)−2−(4−アミノピロロ[1,2−f][1,2,4]ト
リアジン−7−イル)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロ
フラン−2−カルボニトリルの調製
【化77】
【0194】
トリベンジルシアノヌクレオシド(48.8g、86.9mmol、1.0当量)を無
水CH
2Cl
2(244mL)に溶解させ、約−20℃に冷却した。内部温度を約−15
℃より低く維持しながら、BCl
3溶液(CH
2Cl
2中1M、295mL、295mm
ol、3.4当量)を滴下添加した。添加に続いて、反応混合物を約−20℃で1時間撹
拌した。内部温度を−15℃より低く維持しながら、MeOH(340ml)を滴下添加
した。生成した溶液を約250mlまで蒸留し、次いで約250mlのMeOHを再度入
れた。生成した溶液を約250mlまで再び蒸留し、次いで約250mlのMeOHで再
度入れ、最終的に約125mlまで蒸留した。水(125ml)を加え、これに続いてK
2CO
3溶液(水中20重量%、125ml)を加えた。pHをチェックし、約3である
ことが判明した。K
2CO
3溶液を加え(水中20重量%、50ml)、pHは約8であ
ることが判明した。生成したスラリーを一晩撹拌し、次いで濾過し、水(50ml)およ
びMeOH(50ml)で洗浄した。湿性ケーキ生成物を約40℃で一晩乾燥させた。
1
H NMR (300 MHz, D
2O) δ 7.96 (s, 1H), 7.2
0 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 4.8
Hz, 1H), 4.97 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.56−
4.62 (m, 1H), 4.08−4.14 (m, 1H), 3.90 (d
d, J = 12.9, 2.4 Hz, 1H), 3.70 (dd, J =
13.2, 4.5 Hz, 1H).
(実施例11)
(2S)−イソプロピル2−((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロ
ロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒド
ロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)−ホスホリルアミノ)
プロパノエート(化合物8)
【化78】
【0195】
ヌクレオシド1(45mg、0.15mmol)を無水トリメチルホスフェート(0.
5mL)に溶解させ、溶液をN
2(g)下、約0℃で撹拌した。メチルイミダゾール(3
6μL、0.45mmol)を溶液に加えた。クロロホスホルアミデートC(69mg、
0.225mmol)を無水THF(0.25mL)に溶解させ、ヌクレオシド混合物に
滴下添加した。LCMSにより反応が完了したとされた時点で、反応混合物をEtOAc
で希釈し、NaHCO
3飽和水溶液、飽和NaClで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥さ
せ、濾過し、減圧下で濃縮した。残留物を、CH
2Cl
2中0〜5%MeOHで溶出する
シリカゲルクロマトグラフィー、これに続いて分取HPLCに供することによって、生成
物を得た。
1H NMR (300 MHz, CD
3OD) δ 7.95 (m,
1H), 7.31−6.97 (m, 7H), 4.94 (m, 1H), 4.
78 (m, 1H), 4.43 (m, 3H), 4.20 (m, 1H),
3.80 (d, 1H), 1.30−1.18 (m, 9H).
31P NM
R (121.4 MHz, CD
3OD) δ 3.8.LCMS m/z 561.
0[M+H]、559.0[M−H]。
(実施例12)
(2S)−2−エチルブチル2−((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノ
ピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジ
ヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリルアミノ
)プロパノエート(化合物9)
【0196】
化合物9は、以下に記載されているいくつかの方法で調製することができる。
手順1
【化79】
【0197】
化合物8の調製方法と同じ方法により、化合物1およびクロリデートBから調製した。
1H NMR (300 MHz, CD
3OD) δ 7.87 (m, 1H),
7.31−7.16 (m, 5H), 6.92−6.89 (m, 2H), 4.
78 (m, 1H), 4.50−3.80 (m, 7H), 1.45−1.24
(m, 8H), 0.95−0.84 (m, 6H).
31P NMR (1
21.4 MHz, CD
3OD) δ 3.7.LCMS m/z 603.1[M+
H]、601.0[M−H]。
手順2
【化80】
【0198】
(2S)−2−エチルブチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−ア
ミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4
−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)
アミノ)プロパノエート。(2S)−2−エチルブチル2−(((4−ニトロフェノキシ
)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)プロパノエート(1.08g、2.4mmol)
を無水DMF(9mL)に溶解させ、窒素雰囲気下、室温で撹拌した。(2R,3R,4
S,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イ
ル)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−2−カル
ボニトリル(350mg、1.2mmol)を反応混合物に一度に加えた。次いで、t−
ブチルマグネシウムクロリドのTHF溶液(1M、1.8mL、1.8mmol)を、反
応物に約10分間にわたり滴下添加した。反応物を約2時間撹拌し、それを終えた時点で
反応混合物を酢酸エチル(50mL)で希釈し、重炭酸ナトリウム飽和水溶液(3×15
mL)、これに続いて飽和塩化ナトリウム水溶液(15mL)で洗浄した。有機層を無水
硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。生成した油状物をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィー(DCM中0〜10%MeOH)で精製することによって、白色の固体と
して(2S)−2−エチルブチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−
アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,
4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル
)アミノ)プロパノエートを生成した(311mg、43%、リンでのジアステレオマー
の1:0.4混合物)。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.8
5 (m, 1H), 7.34 − 7.23 (m, 2H), 7.21 − 7
.09 (m, 3H), 6.94 − 6.84 (m, 2H), 4.78 (
d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.46 − 4.33 (m, 2H),
4.33 − 4.24 (m, 1H), 4.18 (m, 1H), 4.05
− 3.80 (m, 3H), 1.52 − 1.39 (m, 1H), 1.
38 − 1.20 (m, 7H), 0.85 (m, 6H).
31P NM
R (162 MHz, CD
3OD) δ 3.71, 3.65.LCMS m/z
603.1[M+H]、600.9[M−H]。HPLC(0.1%TFA改質剤と共
に、2〜98%MeCN−H
2O勾配で、8.5分にわたり、1.5mL/分、カラム:
Phenomenex Kinetex C18、2.6um 100Å、4.6×10
0mm)t
R=5.544分、5.601分
(S)と(R)ジアステレオマーの分離
【0199】
(2S)−2−エチルブチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−ア
ミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4
−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)
アミノ)プロパノエートをアセトニトリルに溶解させた。生成した溶液をLux Cel
lulose−2キラルカラムにロードし、アセトニトリル中で平衡化し、均一濃度のア
セトニトリル/メタノール(95:5vol/vol)で溶出した。溶出する第1のジア
ステレオマーは保持時間17.4分を有し、溶出する第2のジアステレオマーは保持時間
25.0分を有した。
【0200】
溶出する第1のジアステレオマーは、(S)−2−エチルブチル2−(((R)−((
(2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]ト
リアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イ
ル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)プロパノエートである:
【化81】
1HNMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.05 (s, 1H), 7
.36 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 7.29 (br t, J =
7.8 Hz, 2H), 7.19 − 7.13 (m, 3H), 7.11
(d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.73 (d, J = 5.2 Hz
, 1H), 4.48 − 4.38 (m, 2H), 4.37 − 4.28
(m, 1H), 4.17 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.08
− 3.94 (m, 2H), 3.94 − 3.80 (m, 1H), 1.4
8 (七重線, J = 12.0, 6.1 Hz, 1H), 1.34 (p,
J = 7.3 Hz, 4H), 1.29 (d, J = 7.2 Hz, 3H
), 0.87 (t, J = 7.4 Hz, 6H).
31PNMR (16
2 MHz, CD
3OD) δ 3.71 (s).HPLC(0.1%TFA改質剤
と共に、2〜98%MeCN−H
2O勾配で、8.5分にわたり、1.5mL/分、カラ
ム:Phenomenex Kinetex C18、2.6um 100Å、4.6×
100mm)t
R=5.585分。
【0201】
第2の溶出するジアステレオマーは、(S)−2−エチルブチル2−(((S)−((
(2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]ト
リアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イ
ル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)プロパノエートである:
【化82】
1HNMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.08 (s, 1H), 7
.36 − 7.28 (m, 3H), 7.23 − 7.14 (m, 3H),
7.08 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.71 (d, J =
5.3 Hz, 1H), 4.45 − 4.34 (m, 2H), 4.32 −
4.24 (m, 1H), 4.14 (t, J = 5.8 Hz, 1H),
4.08 − 3.94 (m, 2H), 3.93 − 3.85 (m, 1H
), 1.47 (七重線, J = 6.2 Hz, 1H), 1.38 − 1.
26 (m, 7H), 0.87 (t, J = 7.5 Hz, 6H).
3
1PNMR (162 MHz, CD
3OD) δ 3.73 (s).HPLC(0
.1%TFA改質剤と共に、2〜98%MeCN−H
2O勾配で、8.5分にわたり、1
.5mL/分、カラム:Phenomenex Kinetex C18、2.6um
100Å、4.6×100mm)t
R=5.629分。
(実施例13)
(2S)−エチル2−((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[1
,2−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキシ
テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリルアミノ)プロパノ
エート(化合物10)
【化83】
【0202】
(2S)−エチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ
[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロ
キシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)プ
ロパノエートの調製は以下に記載されている。
手順1。クロリデートAを介した調製
【化84】
【0203】
化合物8の調製方法と同じ方法を使用して、化合物1およびクロリデートAから調製し
た。
1H NMR (300 MHz, CD
3OD) δ 7.95 (m, 1H)
, 7.32−6.97 (m, 7H), 4.78 (m, 1H), 4.43−
4.08 (m, 6H), 3.83 (m, 1H), 1.31−1.18 (m
, 6H).
31P NMR (121.4 MHz, CD
3OD) δ 3.7.
LCMS m/z 547.0[M+H]、545.0[M−H]。
手順2。ニトロ−ベンゼン化合物Lを介した調製
【化85】
【0204】
化合物1(50mg、0.17mmol)をNMP−THF(1:1mL))に溶解さ
せ、氷浴で冷却した。次いで、tBuMgCl(0.257mL、0.257mmol)
を約5分にわたり加えた。生成した混合物を室温に温め、約30分撹拌した。次いで化合
物L(US20120009147により調製、74.6mg、0.189mmol)の
THF(2mL)溶液を加えた。約30分後、反応混合物をHPLC(水中アセトニトリ
ル10〜80%)で精製することによって、黄色の固体として、化合物29を得た。この
固体を、シリカゲルクロマトグラフィー(MeOH 0〜20%DCM)でさらに精製す
ることによって、化合物29を生成した。
1H NMR (400 MHz, CD
3O
D) δ 7.76 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.25 − 7.
14 (m, 2H), 7.11 − 6.99 (m, 3H), 6.87 −
6.72 (m, 2H), 4.70 (d, J = 5.4 Hz, 1H),
4.39 − 4.24 (m, 2H), 4.20 (dddd, J = 9.7
, 7.9, 5.1, 2.8 Hz, 1H), 4.10 (dt, J = 1
2.8, 5.5 Hz, 1H), 4.06 − 3.91 (m, 2H), 3
.72 (ddq, J = 14.3, 9.3, 7.1 Hz, 1H), 1.
17 (dd, J = 7.1, 1.0 Hz, 1H), 1.14 − 1.0
6 (m, 5H).
31P NMR (162 MHz, CD
3OD) δ 3
.73, 3.68.MS m/z=547(M+1)
+。
(実施例15)
(2S,2’S)−ジエチル2,2’−((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−
アミノピロロ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,
4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)ホスホリル)ビス(アザン
ジイル)ジプロパノエート(化合物12)
【化86】
【0205】
ヌクレオシド1(14.6mg、0.05mmol)を無水トリメチルホスフェート(
0.5mL)に溶解し、N
2(g)下、RTで撹拌した。POCl
3(9.2μL、0.
1mmol)を加え、混合物を約60分撹拌した。アラニンエチルエステル塩酸塩(61
mg、0.4mmol)、次いでEt
3N(70μL、0.5mmol)を加えた。生成
した混合物を約15分撹拌し、次いで追加のEt
3N(70μl、0.5mmol)を加
えて、pH9〜10の溶液を得た。混合物を約2時間撹拌し、次いでEtOAcで希釈し
、NaHCO
3飽和水溶液、これに続いてNaCl飽和水溶液で洗浄した。有機層を無水
Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(C
18カラム)に供
して、生成物12を生成した。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ
8.13 (s, 1H), 7.41 (d, J = 4.8 Hz, 1H),
7.18 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.78 (d, J = 5
.6 Hz, 1H), 4.36 (m, 1H), 4.25−4.08 (m,
7H), 3.83 (m, 2H), 1.33−1.23 (m, 12H).
31P NMR (121.4 MHz, CD
3OD) δ 13.8.LCMS m
/z570.0[M+H]、568.0[M−H]。
(実施例18)
S,S’−2,2’−((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[1
,2−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキシ
テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)ホスホリル)ビス(オキシ)ビス(エタン−
2,1−ジイル)ビス(2,2−ジメチルプロパンチオエート)(化合物15)
【化87】
【0206】
ヌクレオシド1(0.028g、0.096mmol)をトリメチルホスフェート(1
mL)に溶解した。反応物をN
2(g)下で撹拌し、次いで1H−テトラゾール(0.0
21g、0.29mmol)で処理した。反応混合物を0℃に冷却し、ホスファン(Nu
cleoside Nucleotides, Nucleic acids;14巻;
3〜5号;1995年;763〜766頁、Lefebvre, Isabelle;
Pompon, Alain;Perigaud, Christian;Girard
et, Jean−Luc;Gosselin, Gillesら)(87mg、0.1
92mmol)を加えた。反応物を2時間撹拌し、次いで30%過酸化水素(0.120
mL)でクエンチした。混合物をRTで30分撹拌し、次いで飽和チオ硫酸ナトリウム水
溶液(1mL)で処理した。混合物を10分撹拌し、次いで減圧下で濃縮した。残渣を分
取HPLCに供して、表題生成物15を単離した。
1H NMR (300 MHz,
CD
3CN) δ 7.98 (s, 1H), 6.92 (d, 1H), 6.8
1 (d, 1H), 6.44 (bs, 2H), 4.82 (m, 2H),
4.47 (m, 1H), 4.24 (m, 2H), 4.00 (m, 4H)
, 3.80 (bs, 1H), 3.11 (m, 4H), 1.24 (s,
9H).
31P NMR (121.4 MHz, CD
3CN) δ −1.8
5 (s).LCMS m/z661[M+H]。
(実施例20)
((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[1,2−f][1,2,4]
トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−
イル)メチル四水素トリホスフェート(化合物17)
【化88】
【0207】
以前に記載されているもの(WO2012012776)と同様の手順を使用して、化
合物17を化合物1から調製した。生成物をナトリウム塩として単離した。
1H NMR
(400 MHz, D
2O) δ 7.76 (s, 1H), 6.88 (d,
J = 4.8 Hz, 1H), 6.73 (d, J = 4.4 Hz, 1
H), 4.86 (d, J = 5.2 Hz, 1H), 4.43 (m, 1
H), 4.39 (m, 1H), 4.05 (m, 1H), 3.94 (m,
1H).
31P NMR (121.4 MHz, D
2O) δ −5.4
(d, 1P), −10.8 (d, 1P), −21.1 (t, 1P).LC
MS m/z530[M−H]、531.9[M+H]Tr=0.22分。HPLCイオ
ン交換Tr=9.95分。
(実施例20−a)
((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]
トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−
イル)メチルホスフェート(化合物33)
【化89】
【0208】
約0.05mmolの化合物1と約0.5mLのトリメチルホスフェートの混合物を約
1〜約48時間の間容器の中に密閉した。混合物を約−10〜約10℃に冷却し、約0.
075mmolのオキシ塩化リンを加える。約1〜約24時間後、反応物を約0.5mL
の1M重炭酸テトラエチルアンモニウムでクエンチし、所望の画分を陰イオン交換クロマ
トグラフィーで単離して、表題化合物を生成した。
【0209】
以前に記載されている通り、化合物1からビス−トリエチルアンモニウム塩として化合
物33を調製した(WO2011150288)。
1H NMR (400 MHz,
D
2O) δ 7.82 (s, 1H), 6.91 − 6.88 (m, 1H)
, 6.81 − 6.78 (m, 1H), 4.87 − 4.84 (m, 1
H), 4.40 − 4.30 (m, 2H), 3.95 − 3.77 (m,
2H), 3.10 − 3.00 (m, 6H), 1.20 − 1.10 (
m, 9H).
31P NMR (162 MHz, D
2O) δ 2.33.M
S m/z371。
(実施例20−b)
((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]
トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−
イル)メチル三水素ジホスフェート(化合物34)
【化90】
【0210】
以前に記載されている通り(WO2002057425)、化合物1からトリリチウム
塩として化合物34を調製した。
31P NMR (162 MHz, D
2O) δ
−5.34 (d), −9.75 (d).MS m/z451。
(実施例24)
(2S)−エチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[
2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキ
シテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)−3
−フェニルプロパノエート(21)
【化91】
【0211】
(2S)−エチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ
[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロ
キシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)−
3−フェニルプロパノエートの調製は以下に記載されている。
(S)−エチル2−アミノ−3−フェニルプロパノエート塩酸塩の調製。
【化92】
【0212】
L−フェニルアラニン(5g、30mmol)をEtOH(30mL)中に溶解させた
。TMSCl(6.915mL、54mmol)を室温で反応物に加えた。反応容器に還
流冷却器を装着し、反応物を80℃浴槽内に配置した。反応物を一晩撹拌した。翌日、反
応物を室温に冷却し、減圧下で濃縮し、生成した残留物をEt
2O中に溶解させた。生成
したスラリーを濾過し、単離した固体をEt
2Oでさらに洗浄した。洗浄した固体を高真
空下に配置することによって、例示の(S)−エチル2−アミノ−3−フェニルプロパノ
エート塩酸塩を生成した。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ
8.52 (s, 3H), 7.30 (m, 5H), 4.24 (AB
X, J
AX = 7.8 Hz, J
BX = 6.2 Hz, 1H), 4.11 (m,
2H), 3.17, 3.05 (
ABX, J
AB = −14 Hz, J
BX
= 5.8 Hz, J
AX = 7.6 Hz, 2H), 1.09 (t, J
=6.8 Hz, 3H).
(2S)−エチル2−(((4−ニトロフェノキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ
)−3−フェニルプロパノエート(化合物D)の調製
【化93】
【0213】
(S)−エチル2−アミノ−3−フェニルプロパノエート塩酸塩(1.01g、4.4
1mmol)をDCM(50mL)に溶解させた。この溶液を約0℃に冷却し、PhOP
(O)Cl
2(0.656mL、4.41mmol)を加え、これに続いて、5分にわた
りEt
3N(1.62mL、11.5mmol)をゆっくりと加えた。冷浴を除去し、反
応物を室温に温め、80分間にわたり撹拌した。p−NO
2PhOH(0.583g、4
.19mmol)、これに続いてさらなるEt
3N(0.3mL、2.1mmol)を加
えた。反応進行をLC/MSでモニターした。反応完了時に、これをEt
2Oで希釈し、
生成した固体を濾過で除去した。濾液を濃縮し、化合物Dをシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィーで単離した(25gの乾式ロードカートリッジ、120gカラム;溶出液:10
0%ヘキサンから、ヘキサン中55%EtOAcへの勾配)。
1H NMR (400
MHz, CD
3OD) δ 8.17 (m, 2H), 7.33 (m, 2H)
, 7.09−7.25 (m, 10H), 4.17 (m, 1H), 4.07
(m, 2H), 3.08 (m, 1H), 2.84 (m, 1H), 1.
14 (m, 3H).
31P NMR (162 MHz, DMSO−d
6)
δ −1.479 (s), −1.719 (s).MS m/z=471.01[M
+1]。
(2S)−エチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[
2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキ
シテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)−3
−フェニルプロパノエート(化合物21)の調製
【化94】
【0214】
化合物1(0.030g、0.103mmol)をDMF(1mL)に溶解させ、次い
でTHF(0.5mL)を加えた。t−BuMgCl(1M/THF、154.5μL、
0.154μmol)を、激しく撹拌しながら滴下方式で反応物に加えた。生成した白色
スラリーを室温で約30分撹拌した。化合物D(0.058g、0.124mmol)の
THF(1mL)溶液を滴下方式で、室温で、反応物に加えた。反応進行をLC/MSで
モニターした。反応が50%変換まで進行したら、反応物を氷浴内で冷却し、氷酢酸(7
0μL)でクエンチした。反応物を濃縮し、化合物21を逆相HPLCで残留物から単離
した。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 7.91 (d,
J = 4 Hz, 1H), 7.90 (brs, 2H), 7.09−7.30
(m, 8H), 7.01, (t, J = 8.2 Hz, 2H), 6.8
9 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 6.82 (t, J = 4.4
Hz, 1H), 6.27 (m, 1H), 6.14 (m, 1H), 5.3
4 (m, 1H), 4.62 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.1
5 (m, 1H), 3.78−4.01 (m, 6H), 2.92 (m, 1
H), 2.78 (m, 1H), 1.04 (m, 3H).
31P NMR
(162 MHz, DMSO−d
6) δ 3.69 (s), 3.34 (s)
.MS m/z=623.0[M+H]。
(実施例25)
(2S)−エチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[
2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキ
シテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)−3
−メチルブタノエート(22)
【化95】
【0215】
(2S)−エチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ
[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロ
キシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)−
3−メチルブタノエートの調製は以下に記載されている。
(2S)−エチル3−メチル−2−(((4−ニトロフェノキシ)(フェノキシ)ホスホ
リル)アミノ)ブタノエート(化合物E)の調製
【化96】
【0216】
(S)−エチル2−アミノ−3−メチルブタノエート(0.351g、1.932mm
ol)をDCM(17mL)に溶解させた。この溶液を氷浴内で冷却し、PhOP(O)
Cl
2(0.287mL、1.932mmol)を加え、これに続いて、約5分にわたり
Et
3N(1.62mL、11.4mmol)をゆっくりと加えた。冷浴を除去し、反応
物を室温に温め、1時間にわたり撹拌した。p−NO
2PhOH(0.255g、1.8
36mmol)を加え、反応進行をLC/MSでモニターした。反応完了時に、混合物を
Et
2Oで希釈し、生成した固体を濾過で除去した。濾液を濃縮し、化合物Eをシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーで単離した(12g乾式ロードカートリッジ、80gカラム
;溶出液:100%ヘキサンから、ヘキサン中55%EtOAcへの勾配)。
1H NM
R (400 MHz, DMSO−d
6) δ 8.30 (d, J = 9.2
Hz, 2H), 7.48 (t, J = 9.6 Hz, 2H), 7.40
(t, J = 7.8 Hz, 2H), 7.20−7.27 (m, 3H),
6.60 (四重線, J = 11.6 Hz, 1H), 4.01 (m, 2H
), 3.61 (m, 1H), 1.93 (m , 1H), 1.11 (m,
3H), 0.79 (m, 6H).
31P NMR (162 MHz, D
MSO−d
6) δ −0.342 (s), −0.578 (s).MS m/z=
422.9[M+H]。
(2S)−エチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[
2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキ
シテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)−3
−メチルブタノエート(化合物22)の調製
【化97】
【0217】
化合物1(0.040g、0.137mmol)をNMP(1.5mL)に溶解させ、
次いでTHF(0.25mL)を加えた。この溶液を氷浴内で冷却し、t−BuMgCl
(1M/THF、425.7μL、0.426μmol)を、激しく撹拌しながら滴下方
式で加えた。氷浴を除去し、生成した白色のスラリーを室温で約15分撹拌した。化合物
E(0.081g、0.192mmol)のTHF(0.5mL)溶液を、滴下方式で、
室温で反応物に加えた。反応進行をLC/MSでモニターした。反応が50%変換まで進
行した時点で、反応物を氷浴内で冷却し、氷酢酸(70μL)でクエンチした。反応物を
濃縮し、残留物から逆相HPLCにより化合物22を半精製した。半純粋物質をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(12gの乾式ロードカートリッジ、40gカラム;溶出液
:100%EtOAcから、EtOAc中10%MeOHへの勾配)でさらに精製するこ
とによって、化合物22を生成した。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d
6) δ 7.91 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.88 (brs
, 2H), 7.32 (m, 2H), 7.15 (m, 3H), 6.90
(t, J = 4.2 Hz, 1H), 6.84 (d, J = 4.8 Hz
, 1H), 6.26 (dd, J = 13.4, 6.2 Hz, 1H),
5.87 (四重線 J = 11.2 Hz, 1H), 5.35 (m, 1H)
, 4.64 (m, 1H), 4.25 (m, 2H), 3.93−4.15
(m, 4H), 3.45 (m, 1H), 1.87 (m, 1H), 1.0
9−1.16 (m, 3H), 0.70−0.83 (m ,6H).
31P
NMR (162 MHz, DMSO−d
6) δ 4.59 (s), 4.47
(s).MS m/z=575.02[M+H]。
(実施例26)
(S)−イソプロピル2−(((R)−(((2R,3S,4R,5R)−5−(4−ア
ミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4
−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)
アミノ)プロパノエート(23)
【化98】
【0218】
(S)−イソプロピル2−(((R)−(((2R,3S,4R,5R)−5−(4−
アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,
4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル
)アミノ)プロパノエートの調製は以下に記載されている。
【化99】
【0219】
化合物1(60.0mg、206μmol)をNMP(0.28mL)に溶解させた。
THF(0.2mL)を加え、これに続いてtert−ブチルマグネシウムクロリド(テ
トラヒドロフラン中1.0M溶液、0.309mL)をアルゴン雰囲気下、室温で加えた
。20分後、化合物F(Cho, A.ら、J. Med. Chem、2014年、5
7巻、1812〜1825頁に従い調製、81mg、206μmol)のTHF(0.2
mL)溶液を加え、生成した混合物を約50℃に温めた。3時間後、反応混合物を室温に
冷却し、分取HPLC(Phenominex Synergi 4u Hydro−R
R80Å 150×30mmカラム、5〜100%アセトニトリル/水勾配)でそのまま
精製することによって、化合物23を生成した。
1H NMR (400 MHz, C
D
3OD) δ 7.86 (s, 1H), 7.34 − 7.26 (m, 2H
), 7.21 − 7.12 (m, 3H), 6.91 (d, J = 4.6
Hz, 1H), 6.87 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 4.92
(七重線, J = 6.3 Hz, 1H), 4.80 (d, J = 5.4
Hz, 1H), 4.43 − 4.34 (m, 1H), 4.33 − 4.
24 (m, 1H), 4.18 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 3.
82 (dq, J = 9.7, 7.1 Hz, 2H), 1.27 (dd,
J = 7.1, 1.0 Hz, 3H), 1.18 (dd, J = 6.3,
4.8 Hz, 6H).
31P NMR (162 MHz, CD
3OD)
δ 3.72 (s).LC/MS:t
R=1.39分、MS m/z=561.11[
M+H];LC装置:Thermo Accela 1250 UHPLC;MS装置:
Thermo LCQ Fleet;カラム:Kinetex2.6μ XB−C181
00A、50×4.6mm;溶媒:0.1%酢酸を含むACN、0.1%酢酸を含む水;
勾配:2μl/分での、0分〜2.0分、2〜100%ACN、2.0分〜3.05分、
100%ACN、3.05分〜3.2分、100%〜2%ACN、3.2分〜3.5分、
2%ACN。HPLC:t
R=2.523分;HPLC装置:Agilent 1100
シリーズ;カラム:Gemini 5μ C18 110A、50×4.6mm;溶媒:
0.1%TFAを含むACN、0.1%TFAを含む水;勾配:2mL/分で、0分〜5
.0分、2〜98%ACN、5.0分〜6.0分、98%ACN。
(実施例27)
(2S)−シクロブチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピ
ロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒ
ドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ
)プロパノエート(24)
【化100】
【0220】
(2S)−シクロブチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノ
ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジ
ヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミ
ノ)プロパノエートの調製は以下に記載されている。
(2S)−シクロブチル2−(((4−ニトロフェノキシ)(フェノキシ)ホスホリル)
アミノ)プロパノエート(化合物G)の調製
【化101】
【0221】
ジクロロリン酸フェニル(1.49mL、10mmol)を10mLの無水DCMに溶
解させ、窒素雰囲気下、氷浴内で撹拌した。L−アラニンイソブチルエステル塩酸塩(0
.9g、5mmol)を一度に加えた。次いで、トリエチルアミン(765μL、5.5
mmol)を滴下添加した。反応物を約1時間撹拌した。さらなるトリエチルアミン(7
65μL、5.5mmol)を滴下添加し、反応物を約45分撹拌した。p−ニトロフェ
ノール(1.25g、9mmol)を一度に加え、約30分撹拌した。トリエチルアミン
(765μL、5.5mmol)を加え、反応混合物を約2時間撹拌した。次いで、さら
なるp−ニトロフェノール(1.25g、9mmol)およびトリエチルアミン(765
μL、5.5mmol)を加え、反応物をさらに約2時間撹拌した。反応混合物を減圧下
で濃縮した。生成した粗生成物をEtOAcで希釈し、5%クエン酸水溶液で2回、続い
て塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄した。次いで、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥さ
せ、減圧下で濃縮した。粗残留物をシリカゲルカラム(ヘキサン中0〜20〜50%Et
OAc)で精製することによって、化合物Gを得た。
1H NMR (400 MHz,
CD
3OD) δ 8.33 − 8.23 (m, 2H), 7.52 − 7.
33 (m, 4H), 7.33 − 7.17 (m, 3H), 4.96 −
4.85 (m, 1H), 4.07 − 3.96 (m, 1H), 2.27
(m, 2H), 2.07 − 1.91 (m, 2H), 1.83 − 1.7
0 (m, 1H), 1.70 − 1.55 (m, 1H), 1.32 (m,
3H).
31P NMR (162 MHz, CD
3OD) δ −1.36,
−1.59.MS m/z=420.9[M+H]。
(2S)−シクロブチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピ
ロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒ
ドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ
)プロパノエート(化合物24)の調製
【化102】
【0222】
化合物1(58mg、0.2mmol)を、2mLの無水DMF中で化合物G(101
mg、0.24mmol)と混合した。塩化マグネシウム(42mg、0.44mmol
)を一度に加えた。反応混合物を約50℃に加熱した。DIPEA(87μL、0.5m
mol)を加え、反応物を約50℃で約2時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、E
tOAcで希釈し、5%クエン酸水溶液、これに続いて塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄
した。次いで、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残留物を
シリカゲルカラム(DCM中0〜2〜5%MeOH)で精製することによって、化合物2
4を生成した。
1H NMR (400 MHz, メタノール−d4) δ 7.85
(m, 1H), 7.34 − 7.22 (m, 2H), 7.22 − 7.
08 (m, 3H), 6.94 − 6.84 (m, 2H), 4.95 −
4.85 (m, 1H), 4.79 (m, 1H), 4.46 − 4.34
(m, 2H), 4.34 − 4.24 (m, 1H), 4.19 (m, 1
H), 3.81 (m, 1H), 2.27 (m, 2H), 2.01 (m,
2H), 1.84 − 1.68 (m, 1H), 1.62 (m, 1H),
1.30 − 1.16 (m, 3H).
31P NMR (162 MHz,
cd
3od) δ 3.70, 3.65.MS m/z=573.0[M+H]。
(実施例28)
(2S)−イソプロピル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピ
ロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒ
ドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ
)−3−フェニルプロパノエート(25)
【化103】
【0223】
(2S)−イソプロピル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノ
ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジ
ヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミ
ノ)−3−フェニルプロパノエートの調製が以下に記載されている。
(2S)−イソプロピル2−(((4−ニトロフェノキシ)(フェノキシ)ホスホリル)
アミノ)−3−フェニルプロパノエート(化合物H)の調製
【化104】
【0224】
ジクロロリン酸フェニル(718μL、4.8mmol)を10mLの無水DCMに溶
解させ、氷浴内、窒素雰囲気下で撹拌した。L−フェニルアラニンイソプロピルエステル
塩酸塩(1g、4.1mmol)を一度に加えた。さらに10mLの無水DCMを加えた
。トリエチルアミン(736μL、5.3mmol)を滴下添加し、反応混合物を約30
分撹拌した。次いで、さらなるトリエチルアミン(736μL、5.3mmol)を滴下
添加し、反応混合物を30分撹拌した。次いで、さらなるトリエチルアミン(736μL
、5.3mmol)を滴下添加し、反応混合物を約15分撹拌した。次いで、p−ニトロ
フェノール(600mg、4.32mmol)を加えた。次いで、氷浴を除去し、反応混
合物を室温に温め、約2時間撹拌した。さらなるp−ニトロフェノール(50mg)およ
びトリエチルアミン(736μL、5.3mmol)を加え、反応混合物を約1時間撹拌
した。
【0225】
次いで、反応混合物を減圧下で濃縮し、EtOAcで希釈し、5%クエン酸水溶液で2
回、続いて、塩化ナトリウム飽和水溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
させ、減圧下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラム(ヘキサン中0〜15%EtOA
c)で精製することによって、化合物Hを得た。
1H NMR (400 MHz, C
DCl
3) δ 8.17 (m, 2H), 7.38 − 7.13 (m, 10
H), 7.13 − 7.02 (m, 2H), 4.95 (m, 1H), 4
.31 (m, 1H), 3.69 (m, 1H), 3.02 (dd, J =
6.1, 1.8 Hz, 2H), 1.21 − 1.08 (m, 6H).
31P NMR (162 MHz, cdcl3) δ −2.96, −2.98
.MS m/z=485.0[M+H]。
(2S)−イソプロピル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピ
ロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒ
ドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ
)−3−フェニルプロパノエート(化合物25)の調製
【化105】
【0226】
化合物1(58mg、0.2mmol)および化合物H(116mg、0.24mmo
l)を混合し、2mLの無水DMFを加えた。反応混合物を窒素雰囲気下、室温で撹拌し
た。THF中1MのtBuMgCl(300μL、0.3mmol)を3分間にわたり滴
下添加し、次いで、反応混合物を約16時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し
、5%クエン酸水溶液、重炭酸ナトリウム飽和水溶液および次いで飽和塩化ナトリウム水
溶液で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗残留物
をシリカゲルカラム(DCM中0〜5%MeOH)で精製することによって、化合物25
を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.84 (m, 1
H), 7.27 − 7.08 (m, 8H), 7.08 − 6.97 (m,
2H), 6.88 (m, 2H), 4.91 − 4.84 (m, 1H),
4.74 (m, 1H), 4.26 (m, 1H), 4.19 − 4.04
(m, 2H), 4.04 − 3.91 (m, 2H), 2.97 (m,
1H), 2.82 (m, 1H), 1.14 (m, 3H), 1.06 (m
, 3H).
31P NMR (162 MHz, CD
3OD) δ 3.63,
3.25.MS m/z=637.0[M+H]。
(実施例29)
(S)−メチル2−(((S)−(((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピ
ロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒ
ドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ
)プロパノエート(26)
【化106】
【0227】
(S)−メチル2−(((S)−(((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピ
ロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒ
ドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ
)プロパノエートの調製は以下に記載されている。
【化107】
【0228】
化合物1(100mg、0.34mmol)をTHF(2mL)に溶解させ、氷水浴で
冷却した。次いで、1Mのt−BuMgCl(0.52mL、0.77mmol)をゆっ
くりと滴下添加した。生成した混合物を室温で約30分撹拌した。次いで、THF(2m
L)中の化合物I(WO2012142085に従い調製、219mg、0.52mmo
l)を5分にわたり加え、生成した混合物を室温で約24時間撹拌した。次いで、反応混
合物をEtOAcで希釈し、氷水浴で冷却し、NaHCO
3水溶液(2mL)で洗浄し、
ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。生成した混合物をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM中MeOH0〜20%)および分取HPLC
(水中アセトニトリル10〜80%)で精製することによって、化合物26を得た。
1H
NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.86 (s, 1H), 7.
29 (dd, J = 8.6, 7.2 Hz, 2H), 7.21 − 7.0
9 (m, 3H), 6.94 − 6.81 (m, 2H), 4.79 (d,
J = 5.4 Hz, 1H), 4.38 (ddq, J = 10.8, 5
.3, 2.7 Hz, 2H), 4.33 − 4.23 (m, 1H), 4.
18 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.86 (dq, J = 9.
9, 7.1 Hz, 1H), 3.62 (s, 3H), 1.27 (dd,
J = 7.2, 1.1 Hz, 3H).MS m/z=533(M+1)
+。
(実施例30)
(S)−ネオペンチル2−(((S)−(((2R,3S,4R,5R)−5−(4−ア
ミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4
−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)
アミノ)プロパノエート(27)
【化108】
【0229】
(S)−ネオペンチル2−(((S)−(((2R,3S,4R,5R)−5−(4−
アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,
4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル
)アミノ)プロパノエートの調製は以下に記載されている。
【化109】
【0230】
化合物1(100mg、0.34mmol)をTHF(2mL)に溶解させ、氷水浴で
冷却した。次いで、1Mのt−BuMgCl(0.52mL、0.77mmol)をゆっ
くりと滴下添加した。生成した混合物を室温で約30分撹拌した。次いで、化合物J(W
O2012075140に従い調製、248mg、0.52mmol)を約5分にわたり
加え、生成した混合物を室温で約24時間撹拌し、EtOAcで希釈し、氷水浴で冷却し
、NaHCO
3水溶液(2mL)で処理し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥さ
せ、減圧下で濃縮した。生成した混合物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM
中MeOH0〜20%)およびprep−HPLC(水中アセトニトリル10〜80%)
で精製することによって、化合物27を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.86 (s, 1H), 7.36 − 7.24 (m, 2H)
, 7.23 − 7.10 (m, 3H), 6.96 − 6.85 (m, 2
H), 4.78 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.38 (tdd,
J = 10.0, 4.9, 2.5 Hz, 2H), 4.32 − 4.24
(m, 1H), 4.17 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 3.91
(dq, J = 9.8, 7.1 Hz, 1H), 3.81 (d, J =
10.5 Hz, 1H), 3.69 (d, J = 10.5 Hz, 1H)
, 1.31 (dd, J = 7.2, 1.1 Hz, 3H), 0.89 (
s, 9H).MS m/z=589(M+1)
+。
(実施例31)
(2S)−シクロペンチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノ
ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジ
ヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミ
ノ)プロパノエート(28)
【化110】
【0231】
(2S)−シクロペンチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミ
ノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−
ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)ア
ミノ)プロパノエートの調製は以下に記載されている。
【化111】
【0232】
化合物1(100mg、0.34mmol)をTHF(2mL)に溶解させ、氷水浴で
冷却した。次いで1Mのt−BuMgCl(0.52mL、0.77mmol)をゆっく
りと滴下添加した。生成した混合物を室温で約30分撹拌した。次いで、THF(2mL
)中の化合物K(WO2012075140に従い調製、247mg、0.52mmol
)を約5分にわたり加え、生成した混合物を室温で約24時間撹拌し、EtOAcで希釈
し、氷水浴で冷却し、NaHCO
3水溶液(2mL)で処理し、ブラインで洗浄し、硫酸
ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。生成した混合物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(DCM中MeOH0〜20%)およびprep−HPLC(水中アセトニト
リル10〜80%)で精製することによって、実施例28を得た。
1H NMR (40
0 MHz, CD
3OD) δ 7.85 (s, 1H), 7.33 − 7.2
2 (m, 2H), 7.14 (tdd, J = 7.6, 2.1, 1.1
Hz, 3H), 6.95 − 6.87 (m, 2H), 5.13 − 5.0
0 (m, 1H), 4.78 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.4
8 − 4.35 (m, 2H), 4.30 (ddd, J = 10.6, 5
.7, 3.6 Hz, 1H), 4.19 (t, J = 5.4 Hz, 1H
), 3.78 (dq, J = 9.2, 7.1 Hz, 1H), 1.81
(dtd, J = 12.5, 5.9, 2.4 Hz, 2H), 1.74 −
1.49 (m, 6H), 1.21 (dd, J = 7.1, 1.2 Hz
, 3H).MS m/z=587(M+1)
+。
(実施例32)
(2S)−シクロヘキシル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノ
ピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジ
ヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミ
ノ)プロパノエート(29)
【化112】
【0233】
DMF(1mL)中の化合物1(50mg、0.343mmol)、化合物M(US2
0130143835に従い調製、93mg、0.209mmol)、およびMgCl
2
(24.5mg、0.257mmol)の混合物に、ジイソプロピルエチルアミン(0.
075mL、0.43mmol)を約0℃で約5分にわたり滴下添加した。生成した混合
物を約50℃で約1時間撹拌した。次いで、反応混合物を氷水浴で冷却し、1Mクエン酸
(0.5mL)で処理し、prep−HPLC(水中ACN 0〜70%)でそのまま精
製することによって、化合物29を生成した。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.84 (s, 1H), 7.32 − 7.23 (m, 2H)
, 7.18 − 7.10 (m, 3H), 6.93 − 6.87 (m, 2
H), 4.78 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.67 (td,
J = 8.7, 4.2 Hz, 1H), 4.48 − 4.35 (m, 2H
), 4.30 (ddd, J = 10.8, 5.7, 3.7 Hz, 1H)
, 4.20 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 3.88 − 3.71
(m, 1H), 1.83 − 1.63 (m, 4H), 1.58 − 1.4
6 (m, 1H), 1.46 − 1.24 (m, 5H), 1.24 (s,
3H).
31P NMR (162 MHz, CD
3OD) δ 3.75.M
S m/z=601(M+1)
+。
(実施例33)
エチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[2,1−f
][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキシテトラヒ
ドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)−2−メチルプ
ロパノエート(30)
【化113】
【0234】
エチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[2,1−
f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキシテトラ
ヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)−2−メチル
プロパノエートの調製は以下に記載されている。
エチル2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−メチルプロパノエートの
調製
【化114】
【0235】
トリフェニルホスフィン(6.18g、25.00mmol)をTHF(30mL)中
に溶解させた。次に、DIAD(4.92mL、25.00mmol)を入れ、室温で1
0分撹拌する。2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−メチルプロパン
酸(5.08g、25.00mmol)をTHF(20mL)に溶解させ、反応混合物に
加え、これに続いて、エタノール(2.19mL、37.49mmol)を加える。反応
物を室温で約1時間撹拌させる。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物を1:1Et
2O:ヘ
キサン(120mL)中に溶解させた。固体のトリフェニルホスフィンオキシドを濾別し
、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物を最小量のCH
2Cl
2中に溶解させ、シリカゲル
クロマトグラフィー0〜50%EtOAc/Hexで精製することによって、エチル2−
((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−メチルプロパノエートを生成した。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d) δ 4.18 (q, J
= 7.1 Hz, 2H), 1.49 (s, 6H), 1.43 (s, 9H
), 1.27 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
エチル2−アミノ−2−メチルプロパノエート塩酸塩の調製
【化115】
【0236】
エチル2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−メチルプロパノエート
(2.71g、11.72mmol)をCH
2Cl
2(25mL)中に溶解させ、ジオキ
サン(25mmol)中4NのHClにゆっくりと加え、室温で撹拌する。1時間の時点
で、TLCにより反応が完了したと判定された。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物をEt
2Oで2回共蒸発させ、次いで高真空下に置くことによって、エチル2−アミノ−2−メ
チルプロパノエート塩酸塩を生成した。
1H NMR (400 MHz, DMSO−
d
6) δ 8.70 (s, 3H), 4.18 (q, J = 7.1 Hz,
2H), 1.46 (s, 6H), 1.21 (t, J = 7.1 Hz,
3H).
エチル2−メチル−2−(((4−ニトロフェノキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミ
ノ)プロパノエート(化合物N)の調製
【化116】
【0237】
ジクロロリン酸フェニル(0.97mL、6.50mmol)およびエチル2−アミノ
−2−メチルプロパノエート塩酸塩(1.09g、6.50mmol)をCH
2Cl
2(
50mL)中に溶解させる。反応混合物を約0℃に冷却し、ゆっくりとTEA(1.75
mL、12.45mmol)を加える。冷浴を除去し、反応混合物を室温で撹拌させる。
約2時間後、アミノ酸の添加は、
31P NMRにより完了したと判定された。p−ニト
ロフェノール(0.860g、6.17mmol)を入れ、これに続いて、TEA(0.
87g、7.69mmol)を加える。反応物を室温で撹拌させる。約2時間後、反応が
完了したとLCMSにより判定された。反応物をEt
2Oで希釈し、TEA・HCl塩を
濾別した。粗生成物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜50%EtOAc/
Hex)で精製することによって、化合物Nを生成した。
1H NMR (400 MH
z, DMSO−d
6) δ 8.37 − 8.21 (m, 2H), 7.55
− 7.44 (m, 2H), 7.43 − 7.33 (m, 2H), 7.3
0 − 7.09 (m, 3H), 6.57 (d, J = 10.1 Hz,
1H), 3.99 (q, J = 7.1 Hz, 2H), 1.39 (s,
6H), 1.08 (t, J = 7.1 Hz, 3H).
31P NMR
(162 MHz, DMSO−d
6) δ −2.87.LC/MS:t
R=1.65
分、MS m/z=408.97[M+1].;LC装置:Thermo Accela
1250 UHPLC;MS装置:Thermo LCQ Fleet;カラム:Ki
netex 2.6μ XB−C18 100A、50×3.00mm;溶媒:0.1%
ギ酸を含むアセトニトリル、0.1%ギ酸を含む水;勾配:1.8mL/分で、0分〜2
.4分 2〜100%ACN、2.4分〜2.80分 100%ACN、2.8分〜2.
85分 100%〜2%ACN、2.85分〜3.0分 2%ACN。
エチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[2,1−f
][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキシテトラヒ
ドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)−2−メチルプ
ロパノエート(化合物30)の調製
【化117】
【0238】
化合物1(66mg、0.23mmol)をNMP(2.0mL)中に溶解させる。混
合物を約0℃に冷却し、tBuMgCl(THF中1.0M、0.34mL、0.34m
mol)をゆっくりと加える。反応物を約0℃で約30分撹拌させ、次いで、THF(1
.0mL)中に溶解させた化合物N(139mg、0.34mmol)の溶液を加える。
冷浴を除去し、反応物を約50℃に予熱した油浴内に配置する。約2時間後、反応物を室
温に冷却し、酢酸およびメタノールでクエンチした。粗生成物を濃縮し、改質剤なしで、
逆相HPLCで精製することによって、化合物30を生成した。
1H NMR (400
MHz, DMSO−d
6) δ 7.89 (m, 3H), 7.31 (q,
J = 8.1 Hz, 2H), 7.22 − 7.05 (m, 3H), 6.
87 (d, J = 4.5, 1H), 6.80 (d, J = 4.5 Hz
, 1H), 6.27 (d, J = 11.7, 1H), 5.81 (d,
J = 9.7, 1H), 5.35 (d, J = 5.6 Hz, 1H),
4.64 (dt, J = 9.0, 5.6 Hz, 1H), 4.24 (m,
2H), 4.11 (m, 1H), 4.04 − 3.90 (m, 3H),
1.39 − 1.23 (m, 6H), 1.10 (t, J = 7.1,
3H).
31P NMR (162 MHz, DMSO−d
6) δ 2.45,
2.41.LC/MS:t
R=1.03分、MS m/z=561.03[M+1];
LC装置:Thermo Accela 1250 UHPLC;MS装置:Therm
o LCQ Fleet;カラム:Kinetex 2.6μ XB−C18 100A
、50×3.00mm;溶媒:0.1%ギ酸を含むアセトニトリル、0.1%ギ酸を含む
水;勾配:1.8mL/分で、0分〜2.4分 2〜100% ACN、2.4分〜2.
80分 100% ACN、2.8分〜2.85分 100%〜2% ACN、2.85
分〜3.0分 2%ACN。
(実施例34)
イソプロピル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[2,
1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキシテ
トラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)−2−メ
チルプロパノエート(31)
【化118】
【0239】
イソプロピル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[2
,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキシ
テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)−2−
メチルプロパノエートの調製は以下に記載されている。
イソプロピル2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−メチルプロパノエ
ートの調製
【化119】
【0240】
トリフェニルホスフィン(6.17g、25.00mmol)をTHF(30mL)中
に溶解させる。次に、DIAD(4.92mL、25.00mmol)を入れ、室温で約
10分撹拌する。THF(20mL)に溶解させた2−((tert−ブトキシカルボニ
ル)アミノ)−2−メチルプロパン酸(5.07g、25.00mmol)を溶解させ、
反応混合物を加え、これに続いて、イソプロパノール(1.91mL、25.00mmo
l)を加える。反応物を室温で約1時間撹拌させる。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物を
1:1Et
2O:ヘキサン(120mL)中に溶解させた。固体のトリフェニルホスフィ
ンオキシドを濾別し、溶媒を減圧下で除去した。粗生成物を最小量のCH
2Cl
2中に溶
解させ、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜50%EtOAc/Hex)で精製するこ
とによって、イソプロピル2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−メチ
ルプロパノエートを生成した。
1H NMR (400 MHz, クロロホルム−d)
δ 5.03 (p, J = 6.2 Hz, 1H), 1.48 (s, 6H
), 1.40 (d, J = 6.2 Hz, 9H), 1.24 (d, J
= 6.3 Hz, 6H).
イソプロピル2−アミノ−2−メチルプロパノエート塩酸塩の調製
【化120】
【0241】
イソプロピル2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)−2−メチルプロパノ
エート(4.09g、16.67mmol)をCH
2Cl
2(50mL)中に溶解させ、
ジオキサン(50mmol)中4NのHClをゆっくりと加え、室温で撹拌する。約1時
間の時点で、反応が完了したとTLCにより判定された。溶媒を減圧下で除去し、粗生成
物をEt
2Oで2回共蒸発させ、次いで高真空下に配置することによって、イソプロピル
2−アミノ−2−メチルプロパノエート塩酸塩を生成した。
1H NMR (400 M
Hz, DMSO−d
6) δ 8.61 (s, 3H), 4.96 (p, J
= 6.2 Hz, 1H), 1.44 (s, 6H), 1.22 (d, J
= 6.2 Hz, 6H).
イソプロピル2−メチル−2−(((4−ニトロフェノキシ)(フェノキシ)ホスホリル
)アミノ)プロパノエート(化合物O)の調製
【化121】
【0242】
ジクロロリン酸フェニル(0.83mL、5.58mmol)およびイソプロピル2−
アミノ−2−メチルプロパノエート塩酸塩(1.01g、5.58mmol)をCH
2C
l
2(50mL)中に溶解させる。反応混合物を0℃に冷却し、TEA(1.61mL、
11.45mmol)をゆっくりと加える。冷浴を除去し、反応混合物を室温で撹拌する
。約2時間後、アミノ酸の付加は、
31P NMRにより完了したと判定された。p−ニ
トロフェノール(0.74g、5.30mmol)を入れ、これに続いて、TEA(0.
81、5.84mmol)を加える。反応物を室温で撹拌させる。約2時間後、反応が完
了したとLCMSにより判定された。反応物をEt
2Oで希釈し、TEA・HCl塩を濾
別した。粗生成物を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜50%EtOAc/H
ex)で精製することによって、化合物Oを生成した。
1H NMR (400 MHz
, DMSO−d
6) δ 8.42 − 8.19 (m, 2H), 7.55 −
7.43 (m, 2H), 7.39 (dd, J = 8.6, 7.2 Hz
, 2H), 7.30 − 7.12 (m, 3H), 6.53 (d, J =
10.1 Hz, 1H), 4.82 (七重線, J = 6.3 Hz, 1H
), 1.38 (s, 6H), 1.09 (d, J = 6.3, 6H).
31P NMR (162 MHz, DMSO−d
6) δ −2.84.LC/M
S:t
R=1.73分、MS m/z=422.92[M+1];LC装置:Therm
o Accela 1250 UHPLC;MS装置:Thermo LCQ Flee
t;カラム:Kinetex 2.6μ XB−C18 100A、50×3.00mm
;溶媒:0.1%ギ酸を含むアセトニトリル、0.1%ギ酸を含む水;勾配:1.8mL
/分で、0分〜2.4分 2〜100%ACN、2.4分〜2.80分 100%ACN
、2.8分〜2.85分 100%〜2%ACN、2.85分〜3.0分 2%ACN。
イソプロピル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[2,
1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキシテ
トラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)−2−メ
チルプロパノエート(化合物31)の調製
【化122】
【0243】
化合物1(66mg、0.23mmol)をNMP(2.0mL)中に溶解させる。混
合物を約0℃に冷却し、tBuMgCl(THF中1.0M、0.57mL、0.57m
mol)をゆっくりと加える。反応物を約0℃で約30分撹拌させ、次いで、THF(1
.0mL)に溶解させた化合物O(143mg、0.34mmol)の溶液を加える。冷
浴を除去し、反応物を約50℃に予熱した油浴内に配置する。約2時間後、反応物を室温
に冷却し、酢酸およびメタノールでクエンチした。粗生成物を濃縮し、改質剤なしで、逆
相HPLCで精製することによって、化合物31を生成した。
1H NMR (400
MHz, DMSO−d
6) δ 7.88 (m, 3H), 7.30 (td,
J = 8.5, 7.0 Hz, 2H), 7.20 − 7.04 (m, 3H
), 6.87 (d, J = 4.5, 1H), 6.80 (d, J = 4
.5 Hz, 1H), 6.27 (d, 6.1 Hz, 1H), 5.75 (
t, J = 9.1 Hz, 1H), 5.34 (d, J = 5.7 Hz,
1H), 4.81 (p, J = 6.3 Hz, 1H), 4.71 − 4
.50 (m, 1H), 4.23 (m, 2H), 4.11 (m, 1H),
4.03 − 3.83 (m, 1H), 1.37 − 1.23 (m, 6H
), 1.18 − 1.04 (m, 6H).
31P NMR (162 MH
z, DMSO) δ 2.47, 2.43.LC/MS:t
R=1.08分、MS
m/z=575.06[M+1];LC装置:Thermo Accela 1250
UHPLC;MS装置:Thermo LCQ Fleet;カラム:Kinetex
2.6μ XB−C18 100A、50×3.00mm;溶媒:0.1%ギ酸を含むア
セトニトリル、0.1%ギ酸を含む水;勾配:1.8mL/分で、0分〜2.4分 2〜
100%ACN、2.4分〜2.80分 100%ACN、2.8分〜2.85分 10
0%〜2%ACN、2.85分〜3.0分 2%ACN。
(実施例35)
(S)−2−エチルブチル2−(((S)−(((2R,3S,4R,5R)−5−(4
−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3
,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリ
ル)アミノ)プロパノエート(32)
【化123】
【0244】
(S)−2−エチルブチル2−(((S)−(((2R,3S,4R,5R)−5−(
4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−
3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホ
リル)アミノ)プロパノエートの調製は以下に記載されている。
(3R,4R,5R)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−5−((ベンジルオキシ)メ
チル)ジヒドロフラン−2(3H)−オンの調製。
【化124】
【0245】
(3R,4R,5R)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−5−((ベンジルオキシ)
メチル)テトラヒドロフラン−2−オール(15.0g)をMTBE(60.0mL)、
KBr(424.5mg)、K
2HPO
4水溶液(2.5M、14.3mL)、およびT
EMPO(56mg)と合わせた。この混合物を約1℃に冷却した。デンプン/ヨウ化物
試験によって示しながら、出発物質の消費が完了するまで、ブリーチ水溶液(7.9重量
%)をゆっくりと少しずつ入れた。層を分離し、水層をMTBEで抽出した。合わせた有
機相をMgSO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮することによって、生成物を固体として生成
した。
(4−アミノ−7−ヨードピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン)の調製
【化125】
【0246】
N,N−ジメチルホルムアミド(70.27g)中の4−アミノピロロ[2,1−f]
[1,2,4]−トリアジン(10.03g;74.8mmol)の冷溶液に、内容物を
約0℃で保ちながら、N−ヨードスクシンイミド(17.01g;75.6mmol)を
少しずつ入れた。反応が完了(約0℃で約3時間)した時点で、内容物を約20〜30℃
で保ちながら、反応混合物を1Mの水酸化ナトリウム水溶液(11gのNaOHおよび2
76mLの水)に移し入れた。生成したスラリーを約22℃で1.5時間撹拌し、次いで
濾過した。固体を水(50mL)ですすぎ、真空下、約50℃で乾燥させることによって
、固体として、4−アミノ−7−ヨードピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン
を生成した。
1H NMR (400 MHz, DMSO−d6) δ 7.90 (
s, 1H), 7.78 (br s, 2H), 6.98 (d, J = 4.
4 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 4.4 Hz, 1H).
13
C NMR (101 MHz, DMSO−d6) δ 155.7, 149.1,
118.8, 118.1, 104.4, 71.9.MS m/z=260.97
[M+H]。
(4−アミノ−7−ヨードピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン)を介した(
3R,4R,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン
−7−イル)−3,4−ビス(ベンジルオキシ)−5−((ベンジルオキシ)メチル)テ
トラヒドロフラン−2−オールの調製
【化126】
【0247】
窒素雰囲気下、反応器にヨードベース2(81g)およびTHF(1.6L)を入れた
。生成した溶液を約5℃に冷却し、TMSCl(68g)を入れた。次いで、内部温度を
約≦5℃に維持しながら、PhMgCl(345mL、THF中1.8M)をゆっくりと
入れた。反応混合物を約0℃で30分撹拌し、次いで約−15℃に冷却した。内部温度を
約−12℃より低く維持しながら、iPrMgCl−LiCl(311mL、THF中1
.1M)をゆっくりと入れた。約−15℃で約10分間撹拌後、反応混合物を約−20℃
に冷却し、ラクトン1(130g)のTHF(400mL)溶液を入れた。次いで、反応
混合物を約−20℃で約1時間撹拌し、AcOH(57mL)でクエンチした。反応混合
物を約0℃に温め、NaHCO
3水溶液(5重量%、1300mL)でpH7〜8に調節
した。次いで、反応混合物をEtOAc(1300mL)で希釈し、有機層および水層を
分離した。有機層を1N HCl(1300mL)、NaHCO
3水溶液(5重量%、1
300mL)、およびブライン(1300mL)で洗浄し、次いで無水Na
2SO
4で乾
燥させ、濃縮乾固させた。MeOHとEtOAcの混合物からなる勾配を使用するシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により、生成物を生成した。
((2S)−2−エチルブチル2−(((ペルフルオロフェノキシ)(フェノキシ)ホス
ホリル)アミノ)プロパノエート)(SpとRpの混合物)の調製:
【化127】
【0248】
L−アラニン2−エチルブチルエステル塩酸塩(5.0g、23.84mmol)を塩
化メチレン(40mL)と合わせ、約−78℃に冷却し、ジクロロリン酸フェニル(3.
65mL、23.84mmol)を加えた。トリエチルアミン(6.6mL、47.68
mmol)を約−78℃で約60分にわたり加え、生成した混合物を周辺温度で3時間撹
拌した。反応混合物を約0℃に冷却し、ペンタフルオロフェノール(4.4g、23.8
4mmol)を加えた。トリエチルアミン(3.3mL、23.84mmol)を約60
分にわたり加えた。混合物を周辺温度で約3時間撹拌し、減圧下で濃縮した。残留物をE
tOAcに溶解させ、炭酸ナトリウム水溶液で数回洗浄し、減圧下で濃縮した。残留物を
、EtOAcおよびヘキサン(0〜30%)の勾配を使用するシリカゲルカラムクロマト
グラフィーで精製した。生成物含有画分を減圧下で濃縮することによって、固体として、
(2S)−2−エチルブチル2−(((ペルフルオロフェノキシ)(フェノキシ)ホスホ
リル)アミノ)プロパノエートを得た。
1H NMR (400 MHz, クロロホル
ム−d) δ 7.41 − 7.32 (m, 4H), 7.30 − 7.17
(m, 6H), 4.24 − 4.16 (m, 1H), 4.13 − 4.0
3 (m, 4H), 4.01 − 3.89 (m, 1H), 1.59 − 1
.42 (m, 8H), 1.40 − 1.31 (m, 8H), 0.88 (
t, J = 7.5 Hz, 12H).
31P NMR (162 MHz, ク
ロロホルム−d) δ−1.52.
19F NMR (377 MHz, クロロホ
ルム−d) δ−153.63, −153.93 (m), −160.05 (td
, J = 21.9, 3.6 Hz), −162.65 (qd, J = 22
.4, 20.5, 4.5 Hz).MS m/z=496[M+H]。
((2S)−2−エチルブチル2−(((ペルフルオロフェノキシ)(フェノキシ)ホス
ホリル)アミノ)プロパノエート)の調製:
【化128】
L−アラニン−2−エチルブチルエステル塩酸塩(40.10g、0.191mmol
)をジクロロメタン(533g)に溶解させ、N
2(g)下、約−15℃で撹拌しながら
溶液を冷却した。ジクロロリン酸フェニル(40.32g、0.191mol)を加え、
これに続いて、トリエチルアミン(41.58g、0.411mmol)をゆっくりと加
え、反応混合物を約−15℃で約1.5時間撹拌した。ペンタフルオロフェノール(35
.14g、0.191mol)を加え、これに続いて、トリエチルアミン(19.23g
、0.190mol)を加え、反応混合物を約2時間撹拌した。反応混合物を約0℃に温
め、0.5M HCl(279.19g)を加えた。混合物を約22℃に温め、有機層を
分離し、5%KHCO
3水溶液(281g)、次いで水(281g)で洗浄した。有機層
のアリコート(604.30gの溶液の453.10g)を約120mLの容量に濃縮し
、酢酸イソプロピル(157g)を加え、溶液を濃縮乾固した。残留物を酢酸イソプロピ
ル(158g)に溶解させた。生成した溶液を約120mLの体積に濃縮し、温度を約4
5℃に調節した。n−ヘプタン(165g)を加え、混合物を22℃に、約1時間にわた
り冷却した。n−ヘプタン(167g)を加え、混合物を約0℃に冷却した。トリエチル
アミン(2.90g、0.0287mol)を加え、混合物を0℃で約17時間撹拌した
。混合物を濾過し、固体をn−ヘプタン(145g)ですすぎ、固体を真空下、約40℃
で約15時間乾燥させることによって、2−エチルブチル((S)−(ペンタフルオロフ
ェノキシ(penthafluorophenoxy))(フェノキシ)ホスホリル)−
L−アラニネートを得た。
2−エチルブチル((S)−(4−ニトロフェノキシ)(フェノキシ)ホスホリル)−L
−アラニネートの調製:
【化129】
L−アラニン−2−エチルブチルエステル塩酸塩(20.08g、95.8mmol)
および酢酸イソプロピル(174g)のスラリーを撹拌しながら約−20℃に冷却した。
ジクロロリン酸フェニル(20.37g、96.5mmol)を加え、これに続いてトリ
エチルアミン(20.97g、207.2mmol)をゆっくりと加え、混合物を約−2
0℃で約1時間撹拌した。4−ニトロフェノール(13.23g、95.1mmol)を
加え、これに続いてトリエチルアミン(10.01g、98.8mmol)をゆっくりと
加え、反応混合物を約1.5時間撹拌した。反応混合物を約0℃に温め、0.5M HC
l(140g)を加えた。有機層を分離し、5%Na
2CO
3(2×100g)および1
0%NaCl(2×100g)で洗浄した。次いで、有機層を約80mLの容量に濃縮し
、酢酸イソプロピル(4g)、これに続いてn−ヘプタン(110g)を加えた。生成物
の種結晶(0.100g)を加え、これに続いて、第2のn−ヘプタン(110g)を加
え、混合物を約0℃に冷却した。1,8−ジアザビシクロウンデカ−7−エン(1.49
g、9.79mmol)を加え、混合物を約0℃で約21時間撹拌した。生成した固体を
濾過し、最初にn−ヘプタン(61g)で、次いでH
2O(2×100g)で洗浄した。
固体をH
2O(200g)で約1.5時間撹拌し、濾過し、H
2O(3×100g)、次
いでn−ヘプタン(61g)ですすいだ。得た固体を真空下、約40℃で約19時間乾燥
させることによって、2−エチルブチル((S)−(4−ニトロフェノキシ)(フェノキ
シ)ホスホリル)−L−アラニネートを得た。
表題化合物(SpとRpの混合物)の調製:
【化130】
【0249】
ヌクレオシド(29mg、0.1mmol)およびホスホンアミド(60mg、0.1
2mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(2mL)を周辺温度で合わせた。t
ert−ブチルマグネシウムクロリド(THF中1M、0.15mL)をゆっくりと加え
た。約1時間後、反応物を酢酸エチルで希釈し、クエン酸水溶液(5重量%)、NaHC
O
3飽和水溶液およびブライン飽和溶液で洗浄した。有機相をNa
2SO
4で乾燥させ、
減圧下で濃縮した。メタノールおよびCH
2Cl
2(0〜5%)の勾配を使用して、残留
物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。生成物含有画分を減圧下で濃縮す
ることによって、生成物を得た。
(3aR,4R,6R,6aR)−4−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4
]トリアジン−7−イル)−6−(ヒドロキシメチル)−2,2−ジメチルテトラヒドロ
フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニトリルの調製:
【化131】
【0250】
(2R,3R,4S,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]
トリアジン−7−イル)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)テトラヒド
ロフラン−2−カルボニトリル(5.8g、0.02mol)、2,2−ジメトキシプロ
パン(11.59mL、0.09mol)およびアセトン(145mL)の混合物に、周
辺温度で硫酸(18M、1.44mL)を加えた。混合物を約45℃に温めた。約30分
後、混合物を周辺温度に冷却し、炭酸水素ナトリウム(5.8g)および水(5.8mL
)を加えた。15分後、混合物を減圧下で濃縮した。残留物を酢酸エチル(150mL)
および水(50mL)中に溶解させた。水層を酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。
合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮することによって、粗製(2
R,3R,4S,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリア
ジン−7−イル)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラ
ン−2−カルボニトリルを得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ
7.84 (s, 1H), 6.93 (d, J = 4.6 Hz, 1H),
6.89 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 5.40 (d, J =
6.7 Hz, 1H), 5.00 (dd, J = 6.7, 3.3 Hz,
1H), 4.48 − 4.40 (m, 1H), 3.81 − 3.72 (m
, 2H), 1.71 (s, 3H), 1.40 (s, 3H).MS m/z
=332.23[M+1]。
(3aR,4R,6R,6aR)−4−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4
]トリアジン−7−イル)−6−(ヒドロキシメチル)−2,2−ジメチルテトラヒドロ
フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニトリルTsOH塩の調製:
【化132】
【0251】
(2R,3R,4S,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]
トリアジン−7−イル)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)テトラヒド
ロフラン−2−カルボニトリル(5.0g、17.2mmol、1.0当量)、2,2−
ジメトキシプロパン(10.5mL、86mmol、5.0当量)およびアセトン(25
mL)の混合物に、周辺温度でp−トリルスルホン酸(3.59g、1.1当量)を加え
た。混合物を周辺温度で撹拌した。約30分後、酢酸イソプロピル(25mL)を約1時
間にわたり加えた。生成したスラリーを濾過し、2:1ヘプタン:酢酸イソプロピル(2
5ml)ですすいだ。生成物を真空下、約40℃で乾燥させた。
(3aR,4R,6R,6aR)−4−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4
]トリアジン−7−イル)−6−(ヒドロキシメチル)−2,2−ジメチルテトラヒドロ
フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニトリルの調製:
【化133】
【0252】
(2R,3R,4S,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]
トリアジン−7−イル)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)テトラヒド
ロフラン−2−カルボニトリル(5g、17.2mmol、1.0当量)、2,2−ジメ
トキシプロパン(10.5mL、86mmol、5.0当量)およびアセトン(25mL
)の混合物に、周辺温度で、p−トリルスルホン酸(3.59g、1.1当量)を加えた
。混合物を周辺温度で撹拌した。30分後、酢酸イソプロピル(25mL)を1時間にわ
たり加えた。生成したスラリーを濾過し、2:1ヘプタン:酢酸イソプロピル(25ml
)ですすいだ。生成物を真空下、40℃で乾燥させた。単離した固体を反応器に加え、5
%K
2CO
3溶液(50ml)および酢酸エチル(50mL)を加えた。層を分離し、水
層を酢酸エチル(25ml)で洗浄した。合わせた有機層を水で洗浄し(25ml)、次
いで約25mlに濃縮した。反応器に酢酸イソプロピル(25ml)を再度入れ、約25
mlに濃縮した。反応器に酢酸イソプロピル(25ml)を再度入れ、25mlに濃縮し
た。生成した溶液に種結晶をまき、高粘度スラリーを生成した。これに、1時間にわたり
ヘプタン(25ml)を加えた。生成したスラリーを濾過し、2:1ヘプタン:酢酸イソ
プロピル(25ml)ですすいだ。生成物を真空下、40℃で乾燥させた。(2R,3R
,4S,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7
−イル)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−2−
カルボニトリル。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.84 (
s, 1H), 6.93 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 6.89 (
d, J = 4.6 Hz, 1H), 5.40 (d, J = 6.7 Hz,
1H), 5.00 (dd, J = 6.7, 3.3 Hz, 1H), 4.
48 − 4.40 (m, 1H), 3.81 − 3.72 (m, 2H),
1.71 (s, 3H), 1.40 (s, 3H).MS m/z=332.23
[M+1]。
(2S)−2−エチルブチル2−(((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミ
ノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−
ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)ア
ミノ)プロパノエートの調製:
【化134】
【0253】
周辺温度で、アセトニトリル(100mL)を(2S)−2−エチルブチル2−(((
4−ニトロフェノキシ)(フェノキシ)ホスホリル)−アミノ)プロパノエート(9.6
g、21.31mmol)、基質アルコール(6.6g、0.02mol)、塩化マグネ
シウム((1.9g、19.91mmol)と合わせた。混合物を約15分撹拌し、N,
N−ジイソプロピルエチルアミン(8.67mL、49.78mmol)を加えた。約4
時間後、反応物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、約0℃に冷却し、クエン酸水溶液
(5重量%、100mL)と合わせた。有機相をクエン酸水溶液(5重量%、100mL
)および塩化アンモニウム飽和水溶液(40mL)、炭酸カリウム水溶液(10重量%、
2×100mL)、およびブライン飽和水溶液(100mL)で洗浄した。有機相を硫酸
ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮することによって、粗生成物を得た。
1H NMR
(400 MHz, CD
3OD) δ 7.86 (s, 1H), 7.31 −
7.22 (m, 2H), 7.17 − 7.09 (m, 3H), 6.93
− 6.84 (m, 2H), 5.34 (d, J = 6.7 Hz, 1H
), 4.98 (dd, J = 6.6, 3.5 Hz, 1H), 4.59
− 4.50 (m, 1H), 4.36 − 4.22 (m, 2H), 4.0
2 (dd, J = 10.9, 5.7 Hz, 1H), 3.91 (dd,
J = 10.9, 5.7 Hz, 1H), 3.83 (dq, J = 9.7
, 7.1 Hz, 1H), 1.70 (s, 3H), 1.50 − 1.41
(m, 1H), 1.39 (s, 3H), 1.36 − 1.21 (m,
7H), 0.86 (t, J = 7.4 Hz, 6H).MS m/z=643
.21[M+1]。
(S)−2−エチルブチル2−(((S)−(((2R,3S,4R,5R)−5−(4
−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3
,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリ
ル)アミノ)プロパノエート(化合物32)の調製
【化135】
【0254】
粗製のアセトニド(12.85g)をテトラヒドロフラン(50mL)と合わせ、減圧
下で濃縮した。残留物をテトラヒドロフラン(100mL)中に溶解させ、約0℃に冷却
し、濃HCl(20mL)をゆっくりと加えた。混合物を周辺温度に温めた。HPLC分
析により示されたように開始アセトニドが消費された後、水(100mL)を加え、これ
に続いて、重炭酸ナトリウム飽和水溶液(200mL)を加えた。混合物を酢酸エチルで
抽出し(100mL)、有機相をブライン飽和水溶液(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリ
ウムで乾燥させ、減圧下で濃縮した。メタノールおよび酢酸エチルの勾配(0〜20%)
を使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーで残留物を精製した。生成物含有画分を
減圧下で濃縮することによって、生成物を得た。
(S)−2−エチルブチル2−(((S)−(((2R,3S,4R,5R)−5−(4
−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3
,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリ
ル)アミノ)プロパノエート(化合物32)の調製
【化136】
(S)−2−エチルブチル2−(((S)−(((3aR,4R,6R,6aR)−6
−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−6−シア
ノ−2,2−ジメチルテトラヒドロフロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イ
ル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)プロパノエート(30mg、0.0
5mmol)を含有するバイアルに、80%ギ酸水溶液(1.5mL)を加えた。約20
℃で18時間後、完全な変換がHPLCおよびLC−MSにより確認された。MS(m/
z)=603(M+1)
+。
直接カップリングを介した(S)−2−エチルブチル2−(((S)−(((2R,3S
,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7
−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ
)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)プロパノエート(化合物32)の調製
【化137】
【0255】
(2R,3R,4S,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]
トリアジン−7−イル)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)テトラヒド
ロフラン−2−カルボニトリル(0.5g、2mmol)、(S)−2−エチルブチル2
−(((S)−(4−ニトロフェノキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)プロパノ
エート(0.9g、2mmol)、およびMgCl
2(0.2g、2mmol)の混合物
に、N,N−ジメチルアセトアミド(10mL)を入れた。生成した混合物を、絶え間な
く撹拌しながら約30℃に温めた。次いで、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.
7mL、4mmol)をゆっくりと加え、反応混合物を約6時間撹拌した。水(10mL
)を入れ、H
2Oを入れ、これに続いて2−MeTHF(10mL)を入れ、有機相と水
相を分離した。次いで、水層から2−MeTHF(10mL)で抽出し戻した。有機層を
合わせ、10重量%のクエン酸溶液(10mL)、これに続いて10重量%のK
2CO
3
溶液(10mL)、およびH
2O(10mL)で洗浄した。少量のブラインを加えて、水
洗浄液中の乳濁液を分解してから、層を分離した。有機層を蒸発乾固させることによって
、0.65gの泡状物質を生成した。次いで、iPrOAc(2.6mL)を加え、混合
物を約40℃に温めることによって、溶解を達成した。溶液を約20℃に冷却し、混合物
を約3日間撹拌した。固体を濾過で単離し、フィルターケーキを少量のiPrOAcで洗
浄した。固体を乾燥させることによって、(S)−2−エチルブチル2−(((S)−(
((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]
トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−
イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)プロパノエートを生成した。
【化138】
【0256】
(2R,3R,4S,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]
トリアジン−7−イル)−3,4−ジヒドロキシ−5−(ヒドロキシメチル)テトラヒド
ロフラン−2−カルボニトリル(0.2g、0.7mmol)、(S)−2−エチルブチ
ル2−(((S)−(ペルフルオロフェノキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)プ
ロパノエート(0.3g、0.7mmol)、およびMgCl
2(0.1g、1mmol
)の混合物に、N,N−ジメチルアセトアミド(4mL)を入れた。生成した混合物を、
絶え間なく撹拌しながら約30℃に温めた。次いで、N,N−ジイソプロピルエチルアミ
ン(0.3mL、2mmol)をゆっくりと加え、反応混合物を5時間撹拌した。生成物
への変換を、UPLC分析によって確認した。
(3R,4R,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジ
ン−7−イル)−3,4−ビス((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−(
((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−オー
ルの調製
【化139】
【0257】
7−ヨードピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−4−アミン(13.9g
、53.5mmol)の溶液を、THF(280mL)で調製した。溶液を約0℃に冷却
し、TMSCl(13.6mL、107mmol)を加えた。反応混合物を約20分撹拌
し、次いで、内部温度を約5℃より低く維持しながらPhMgCl(THF中2M;53
.5mL、56.8mmol)を加えた。反応混合物を約0℃で約30分撹拌し、次いで
約−20℃に冷却した。次いで、内部温度を約−15℃より低く維持しながら、iPrM
gCl−LiCl(THF中1.3M、43.1mL、56mmol)を加えた。反応混
合物を約−20℃で約30分撹拌した。
【0258】
別のフラスコ内で、(3R,4R,5R)−3,4−ビス((tert−ブチルジメチ
ルシリル)オキシ)−5−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)ジ
ヒドロフラン−2(3H)−オン(25.0g、50.9mmol、0.83当量)の溶
液をLaCl
3−2LiCl(THF中0.6M、85mL、50.9mmol)で調製
した。次いで、内部温度を−20℃より低く維持しながら、溶液をグリニャール溶液に移
した。生成した反応混合物を約−20℃で約4時間撹拌した。
【0259】
反応物を1M HCl(140mL)でクエンチし、混合物を周辺温度に温めた。Et
OAc(140mL)を加え、有機相と水相を分離した。水層をEtOAc(200mL
)で抽出した。合わせたEtOAc層を飽和NaHCO
3水溶液(2×200mL)、水
(200mL)、およびブライン(200mL)で順次抽出した。有機層を濃縮し、次い
でシリカゲルクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)で精製することによっ
て、(3R,4R,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリ
アジン−7−イル)−3,4−ビス((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5
−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−
オールを生成した。
1H NMR (300 MHz, CDCl
3) δ 8.15
− 7.88 (m, 1H), 7.51 (d, J = 4.8 Hz, 0.5
H), 7.02 − 6.92 (m, 0.5H), 6.65 − 6.57 (
m, 1H), 5.66 − 5.24 (m, 3H), 4.49 − 3.50
(m, 4H), 0.97 − 0.78 (26H), 0.65 (s, 1.
5H), 0.19 − 0.00 (m, 15.5H), −0.22 (s, 1
H), −0.55 (s, 1H).MS m/z=626(M+H)。
(2R,3R,4R,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]ト
リアジン−7−イル)−3,4−ビス((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−
5−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−2−カルボニトリルの調製
【化140】
【0260】
(3R,4R,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリア
ジン−7−イル)−3,4−ビス((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−
(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)テトラヒドロフラン−2−オ
ール(1.50g、2.40mmol)のCH
2Cl
2(15mL)溶液を約−40℃に
冷却した。温度を−20℃より低く保ちながら、トリフルオロ酢酸(0.555mL、7
.20mmol)を加えた。別のフラスコ内で、トリメチルシリルトリフルオロメタンス
ルホネート(2.60mL、14.4mmol)を、5mlのCH
2Cl
2(5mL)に
約15℃で加え、これに続いてトリメチルシリルシアニド(1.92mL、14.4mm
ol)を加え、溶液を約−30℃に冷却した。温度を−25℃より低く保ちながら、冷却
した溶液を(3R,4R,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4
]トリアジン−7−イル)−3,4−ビス((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ
)−5−(((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)メチル)テトラヒドロフラン
−2−オール溶液に加えた。反応混合物を約−30℃で15分撹拌した。反応物をトリエ
チルアミン(3.34mL、24.0mmol)でクエンチし、混合物を約0℃に温めた
。温度を約20℃より低く保ちながら、水(50mL)を加えた。添加が完了したら、混
合物を室温で15分撹拌した。層を分離し、有機層をKOH(20mL)、水(20mL
)、およびブライン(20mL)で順次洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃
縮し、次いでシリカゲルクロマトグラフィー(30%EtOAc/ヘキサン)で精製する
ことによって、ジアステレオマーの3.8:1混合物として生成物を生成した。混合物を
prep−HPLC(水中ACN 0〜95%)でさらに精製することによって、単一ジ
アステレオマーとして生成物を生成した)。
1H NMR (400 MHz, DMS
O−d6) δ 8.14−7.92 (m, 2H), 7.89 (s, 1H),
6.95 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 6.88 (d, J =
4.4 Hz, 1H),5.27 (d, J = 4.6 Hz, 1H), 5.
10 (dd, J = 7.7, 4.6 Hz, 1H), 4.31 (dd,
J = 4.7, 1.4 Hz, 1H), 4.12 (ddd, J = 5.9
, 4.1, 1.4 Hz, 1H), 3.80 − 3.69 (m, 1H),
3.56 (td, J = 7.8, 3.9 Hz, 1H), 0.93 (s
, 9H), 0.75 (s, 9H), 0.11 (s, 3H), 0.09
(s, 3H), −0.15 (s, 3H), −0.62 (s, 3H).MS
m/z=520(M+H)。
(S)−2−エチルブチル2−(((S)−(((2R,3R,4R,5R)−5−(4
−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−3,4−ビス(
(tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−シアノテトラヒドロフラン−2−イ
ル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)プロパノエートの調製
【化141】
(2R,3R,4R,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]
トリアジン−7−イル)−3,4−ビス((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)
−5−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−2−カルボニトリル(16mg、0.
03mmol)、(S)−2−エチルブチル2−(((S)−(4−ニトロフェノキシ)
(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)プロパノエート(17mg、0.04mmol)、
およびMgCl
2(4mg、0.05mmol)の混合物に、THF(0.3mL)を入
れた。生成した混合物を、絶え間なく撹拌しながら約50℃に温めた。次いで、N,N−
ジイソプロピルエチルアミン(0.013mL、0.08mmol)を加え、反応混合物
を21時間撹拌した。UPLCおよびLC−MS分析によって、生成物への変換を確認し
た。MS m/z=831(M+H)。
【化142】
(2R,3R,4R,5R)−2−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]
トリアジン−7−イル)−3,4−ビス((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)
−5−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロフラン−2−カルボニトリル(16mg、0.
03mmol)のTHF(0.3mL)溶液を−10℃に冷却した。tBuMgClを滴
下添加し(0.07mL、0.07mmol)、これに続いて、(S)−2−エチルブチ
ル2−(((S)−(ペルフルオロフェノキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)プ
ロパノエート(22mg、0.04mmol)のTHF(0.15mL)溶液を滴下添加
した。反応混合物を5℃に温め、16時間撹拌した。反応物をMeOHでクエンチし、濃
縮し、次いでシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン)で精製することに
よって、生成物を生成した。1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7
.97 (s, 1H), 7.38 − 7.29 (m, 2H), 7.25 −
7.21 (m, 2H), 7.21 − 7.13 (m, 1H), 7.11
(d, J = 4.6 Hz, 1H), 6.65 (d, J = 4.6 H
z, 1H), 5.88 (br s, 2H), 5.35 (d, J = 4.
4 Hz, 1H), 4.49 − 4.41 (m, 1H), 4.41 −
4.35 (m, 1H), 4.32 − 4.26 (m, 1H), 4.24
(dd, J = 4.5, 1.7 Hz, 1H), 4.10 − 3.99 (
m, 2H), 3.96 (dd, J = 10.9, 5.7 Hz, 1H),
3.80 − 3.72 (m, 1H), 1.48 (h, J = 6.2 H
z, 1H), 1.39 − 1.28 (m, 7H), 0.96 (s, 9H
), 0.85 (t, J = 7.5 Hz, 6H), 0.80 (s, 9H
), 0.08 (s, 3H), 0.07 (s, 3H), −0.13 (s,
3H), −0.56 (s, 3H). 31P NMR (162 MHz, C
DCl3) δ 2.74 (s).MS m/z=831(M+H)。
(S)−2−エチルブチル2−(((S)−(((2R,3S,4R,5R)−5−(4
−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3
,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリ
ル)アミノ)プロパノエートの調製
【化143】
(S)−2−エチルブチル2−(((S)−(((2R,3R,4R,5R)−5−(
4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−3,4−ビス
((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−シアノテトラヒドロフラン−2−
イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)プロパノエートの粗製の溶液を約
0℃に冷却し、濃HCl(0.05mL、0.62mmol)をゆっくりと加えた。反応
混合物を約20℃で約72時間撹拌した。UPLCおよびLC−MS分析によって、生成
物への変換を確認した。MS m/z=603(M+H)。
【化144】
フッ化物または酸中の(S)−2−エチルブチル2−(((S)−(((2R,3R,
4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−
イル)−3,4−ビス((tert−ブチルジメチルシリル)オキシ)−5−シアノテト
ラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)アミノ)プロパノエ
ートの溶液は、(S)−2−エチルブチル2−(((S)−(((2R,3S,4R,5
R)−5−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−
5−シアノ−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノ
キシ)ホスホリル)アミノ)プロパノエートの溶液へと脱保護することができる。代表的
フッ化物として、これらに限定されないが、TBAF、KF、ピリジニウムフッ化水素酸
塩、トリエチルアンモニウムフッ化水素酸塩、フッ化水素、塩酸、トルエンスルホン酸、
または任意の他の適切なフッ化物供給源が挙げられる。代表的酸として、これらに限定さ
れないが、Greene, T. W.;Wuts, P. G. M. Protec
tive Groups In Organic Synthesis、第4版、Joh
n Wiley & Sons:New York、2006年に見出されるものが挙げ
られる。
(実施例35−a)
((((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロロ[2,1−f][1,2,
4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒドロキシテトラヒドロフラン−
2−イル)メトキシ)オキシドホスホリル)アラニネート(化合物35)
【化145】
【0261】
2−エチルブチル((S)−(((2R,3S,4R,5R)−5−(4−アミノピロ
ロ[2,1−f][1,2,4]トリアジン−7−イル)−5−シアノ−3,4−ジヒド
ロキシテトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)(フェノキシ)ホスホリル)−L−ア
ラニネート(130mg、0.216mmol)をアセトニトリル(6mL)および水(
2mL)の混合物に溶解した。水酸化ナトリウム水溶液(2N、0.5mL)をrtで5
分にわたり滴下添加し、反応混合物を撹拌した。2時間後、生成した混合物を減圧下で濃
縮し、水で溶出するC18カラムでのHPLCで残渣を精製することによって、ビス−ナ
トリウム塩として所望の生成物を生成した。
1H NMR (400 MHz, D
2O
) δ 7.79 (s, 1H), 6.86 (d, J = 4.7 Hz, 1
H), 6.80 (d, J = 4.7 Hz, 1H), 4.86 (d, J
= 5.4 Hz, 1H), 4.40 − 4.34 (m, 1H), 4.3
0 (dd, J = 5.3, 3.0 Hz, 1H), 3.75 (qdd,
J = 11.6, 4.5, 3.1 Hz, 2H), 3.20 (dq, J
= 8.6, 7.1 Hz, 1H), 0.86 (d, J = 7.0 Hz,
3H).
31P NMR (162 MHz, D
2O) δ 7.30.LCM
S m/z442.95[M+H]。HPLC(0.1%TFA改質剤を有する2〜98
%MeCN−H
2O勾配を、8.5分、1.5mL/min、カラム:Phenomen
ex Kinetex C18、2.6um100Å、4.6×100mm)t
R=2.
694分。
B.抗ウイルス活性
【0262】
本発明の別の態様は、ウイルス感染症を阻害する方法であって、このような阻害を必要
とする疑いのある試料または対象を本発明の組成物で処置するステップを含む方法に関す
る。
【0263】
本発明の関連の中で、ウイルスを含有する疑いのある試料は、天然または人工の物質、
例えば、生命体;組織または細胞培養物など;生物学的試料、例えば、生物学的物質の試
料(血液、血清、尿、脳脊髄液、涙、痰、唾液、組織試料など)など;実験試料;食物、
水、または空気の試料;バイオ製品の試料、例えば、細胞抽出物、特に所望の糖タンパク
質を合成する組換え型細胞などを含む。典型的には、試料は、ウイルス感染症を誘発する
生物、多くの場合腫瘍ウイルスなどの病原生物を含有する疑いがある。試料は、水および
有機溶媒\水の混合物を含めた任意の媒体中に含有されていてもよい。試料は、ヒトなど
の生命体、および細胞培養物などの人工物質を含む。
【0264】
所望する場合、組成物適用後の本発明の化合物の抗ウイルス活性は、このような活性を
検出する直接的および間接的方法を含む、任意の方法により観察することができる。この
ような活性を決定する定量的、定性的、および半定量的方法がすべて想定される。典型的
には、上に記載されているスクリーニング法の1つが適用されるが、任意の他の方法、例
えば、生命体の生理学的特性の観察などもまた適切である。
【0265】
本発明の化合物の抗ウイルス活性は、公知である標準的スクリーニングプロトコールを
使用して測定することができる。例えば、化合物の抗ウイルス活性は、以下の一般的プロ
トコールを使用して測定することができる。
【表1-3】
EBOV: エボラウイルス株Zaire
EBOV−GFP: 緑色蛍光タンパク質を発現するエボラリポーターウイルス
EBOV−LUC: ルシフェラーゼを発現するエボラリポーターウイルス
MARV−GFP: 緑色蛍光タンパク質を発現するマールブルグウイルス
NiV: ニパウイルス
NiV−GFP: 緑色蛍光タンパク質を発現するニパリポーターウイルス
NiV−LUC: ルシフェラーゼを発現するニパリポーターウイルス
HCS: ハイコンテントイメージング(エボラウイルスGP−タンパク質
の免疫染色)
GFP: 緑色蛍光タンパク質
LUC: ルシフェラーゼ
CPE セルタイターglo(CTG)試薬で測定した細胞変性効果
Hela: Hela上皮細胞(子宮頸癌)
HFF−1: ヒト包皮線維芽細胞
Huh−7: 肝細胞
HVMEC−TERT:テロメラーゼ触媒タンパク質で不死化したヒト微小血管の内皮細
胞
(実施例36)
エボラウイルスの抗ウイルス活性および細胞毒性アッセイ
【0266】
エボラウイルス(EBOV)、マールブルグウイルス(MARV)(表2)、およびニ
パウイルス(NiV)(表3)に対する化合物1および化合物9の抗ウイルス活性を、ル
シフェラーゼまたは緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現する完全に複製するリポーター
ウイルスを使用して測定した(Uebelhoer, L.S.、2014年. AVR
;Hoenen, T.、2013年. AVR)。エボラウイルス(EBOV)、マー
ルブルグウイルス(MARV)(表2−a)に対する化合物1および化合物9のさらなる
抗ウイルス活性を、ルシフェラーゼまたは緑色蛍光タンパク質(GFP)を発現する完全
に複製するリポーターウイルスを使用して測定した(Uebelhoer, L.S.、
2014年. AVR;Hoenen, T.、2013年. AVR)。すべての実験
は、米国疾病予防管理センター(Centers for Disease Contr
ol and Prevention)(CDC)において、バイオセーフティーレベル
4格納容器(BSL−4)内で行った。エボラウイルス抗ウイルスアッセイは、テロメラ
ーゼ触媒タンパク質(HMVEC−TERT)で不死化した原発性ヒト微小血管内皮細胞
において、およびHuh−7細胞において行った(Shao, R.、2004年、BB
RC)。ニパウイルス抗ウイルス活性をHMVEC−TERTおよびHela細胞におい
て測定した。
【0267】
抗ウイルスアッセイを96ウェルプレート内で行った。8〜10の濃度の化合物を培地
中3倍段階希釈の増分で希釈し、100uL/ウェルの各希釈物を、前もって播種した細
胞単層を含有するプレートに3つ組みで移した。プレートをBSL−4格納容器に移し、
滴定により事前に決定し、細胞培養物培地内で調製したウイルスストックの適当な希釈物
を、細胞および連続希釈した化合物を含有する試験プレートに加えた。各プレートは、0
%および100%ウイルス阻害対照としてそれぞれ機能する、感染した未処置の細胞の3
つのウェルおよび未感染細胞の3つのウェルを含んだ。感染後、試験プレートを組織培養
物インキュベーター内で3〜4日間インキュベートした。インキュベーション後、リポー
ターウイルスに対しては直接蛍光GFPにより、またはルシフェラーゼリポーターウイル
スに対してはこれに続くルシフェラーゼ基質の添加後、Envisionプレートリーダ
ーにおいてウイルス複製を測定した。ウイルス収率アッセイのため、感染細胞から培地を
除去し、一部分を使用して、逆転写定量的ポリメラーゼ連鎖反応法(RT−qPCR)に
よりウイルスRNAを定量化した。残りの培地を連続希釈し、新鮮な細胞単層を感染させ
るための希釈培地を使用することによって伝染性ウイルスの量を測定して、セルタイター
Glo試薬(Promega、Madison、WI)を使用して50%細胞変性効果(
TCID50)を引き起こす組織培養物の感染用量を決定した。ウイルス細胞変性効果(
CPE)アッセイのために、セルタイターGlo試薬を使用して、感染細胞の生存率を測
定した。
【0268】
0%および100%阻害対照と比較して、パーセンテージ阻害を各試験濃度に対して計
算し、各化合物に対するEC
50値を、ウイルス複製を50%阻害した化合物の有効濃度
として非直線回帰により決定した。
(実施例37)
EBOV−GFP HMVEC−TERT細胞
【0269】
HMVEC−TERT細胞を96ウェルプレート内で播種した。8〜10の濃度の化合
物を培地中3倍段階希釈の増分で希釈し、100uL/ウェルの各希釈物を、前もって播
種したHMVEC−TERT単層を含有する96ウェルプレートに3つ組みで移した。プ
レートをBSL−4格納容器に移し、滴定により事前に決定し、細胞培養物培地内で調製
したEBOV−GFPウイルスストックの適当な希釈物を、細胞および連続希釈した化合
物を含有する試験プレートに加えた。各プレートは、0%および100%ウイルス阻害対
照としてそれぞれ機能する、感染した未処置の細胞の3つのウェルおよび未感染細胞の3
つのウェルを含んだ。感染後、試験プレートを組織培養物インキュベーター内で3〜4日
間インキュベートした。インキュベーション後、リポーターウイルスからのGFP発現を
測定する直接蛍光により、Envisionプレートリーダーにおいてウイルス複製を測
定した。0%および100%阻害対照と比較して、パーセンテージ阻害を各試験濃度に対
して計算し、各化合物に対するEC
50値を、ウイルス複製を50%阻害した化合物の有
効濃度として非直線回帰により決定した。
(実施例38)
EBOV−GFP Huh−7細胞
【0270】
Huh−7細胞を96ウェルプレート内で播種した。8〜10の濃度の化合物を培地中
3倍段階希釈の増分で希釈し、100uL/ウェルの各希釈物を、前もって播種したHu
h−7単層を含有する96ウェルプレートに3つ組みで移した。プレートをBSL−4格
納容器に移し、滴定により事前に決定し、細胞培養物培地内で調製したEBOV−GFP
ウイルスストックの適当な希釈物を、細胞および連続希釈した化合物を含有する試験プレ
ートに加えた。各プレートは、0%および100%ウイルス阻害対照としてそれぞれ機能
する、感染した未処置の細胞の3つのウェルおよび未感染細胞の3つのウェルを含んだ。
感染後、試験プレートを組織培養物インキュベーター内で3〜4日間インキュベートした
。インキュベーション後、リポーターウイルスからのGFP発現を測定する直接蛍光によ
り、Envisionプレートリーダーにおいてウイルス複製を測定した。0%および1
00%阻害対照と比較して、パーセンテージ阻害を各試験濃度に対して計算し、各化合物
に対するEC
50値を、ウイルス複製を50%阻害した化合物の有効濃度として非直線回
帰により決定した。
(実施例39)
EBOV−Luc Huh−7細胞
【0271】
Huh−7細胞を96ウェルプレート内に播種した。8〜10の濃度の化合物を、培地
中3倍段階希釈の増分で希釈し、100uL/ウェルの各希釈物を、前もって播種した細
胞単層を含有するプレートに3つ組みで移した。プレートをBSL−4格納容器に移し、
滴定により事前に決定し、細胞培養物培地内で調製したEBOV−Lucウイルスストッ
クの適当な希釈物を、細胞および連続希釈した化合物を含有する試験プレートに加えた。
各プレートは、0%および100%ウイルス阻害対照としてそれぞれ機能する、感染した
未処置の細胞の3つのウェルおよび未感染細胞の3つのウェルを含んだ。感染後、試験プ
レートを組織培養物インキュベーター内で3〜4日間インキュベートした。インキュベー
ション後、これに続くルシフェラーゼ基質の添加後、Envisionプレートリーダー
においてウイルス複製を測定した。0%および100%阻害対照と比較して、パーセンテ
ージ阻害を各試験濃度に対して計算し、各化合物に対するEC
50値を、ウイルス複製を
50%阻害した化合物の有効濃度として非直線回帰により決定した。
(実施例40)
MARV−GFP Huh−7細胞
【0272】
Huh−7細胞を96ウェルプレート内で播種した。8〜10の濃度の化合物を培地中
3倍段階希釈の増分で希釈し、100uL/ウェルの各希釈物を、前もって播種したHu
h−7単層を含有する96ウェルプレートに3つ組みで移した。プレートをBSL−4格
納容器に移し、滴定により事前に決定し、細胞培養物培地内で調製したMARV−GFP
ウイルスストックの適当な希釈物を、細胞および連続希釈した化合物を含有する試験プレ
ートに加えた。各プレートは、0%および100%ウイルス阻害対照としてそれぞれ機能
する、感染した未処置の細胞の3つのウェルおよび未感染細胞の3つのウェルを含んだ。
感染後、試験プレートを組織培養物インキュベーター内で3〜4日間インキュベートした
。インキュベーション後、リポーターウイルスからのGFP発現を測定する直接蛍光によ
り、Envisionプレートリーダーにおいてウイルス複製を測定した。0%および1
00%阻害対照と比較して、パーセンテージ阻害を各試験濃度に対して計算し、各化合物
に対するEC
50値を、ウイルス複製を50%阻害した化合物の有効濃度として非直線回
帰により決定した。
(実施例41)
エボラHuh−7(RNA)
【0273】
Huh−7細胞を96ウェルプレートに播種した。8〜10の濃度の化合物を培地中3
倍段階希釈の増分で希釈し、100uL/ウェルの各希釈物を、前もって播種したHuh
−7細胞単層を含有するプレートに3つ組みで移した。プレートをBSL−4格納容器に
移し、滴定により事前に決定し、細胞培養物培地内で調製したEBOVウイルスストック
の適当な希釈物を、細胞および連続希釈した化合物を含有する試験プレートに加えた。各
プレートは、0%および100%ウイルス阻害対照としてそれぞれ機能する、感染した未
処置の細胞の3つのウェルおよび未感染細胞の3つのウェルを含んだ。感染後、試験プレ
ートを組織培養物インキュベーター内で3〜4日間インキュベートした。インキュベーシ
ョン後、感染細胞から培地を除去し、一部分を使用して、逆転写定量的ポリメラーゼ連鎖
反応法(RT−qPCR)によりウイルスRNAを定量化した。0%および100%阻害
対照と比較して、パーセンテージ阻害を各試験濃度に対して計算し、各化合物に対するE
C
50値を、ウイルス複製を50%阻害した化合物の有効濃度として非直線回帰で決定し
た。
(実施例42)
エボラHuh−7(収率)
【0274】
Huh−7細胞を96ウェルプレートに播種した。8〜10の濃度の化合物を培地中3
倍段階希釈の増分で希釈し、100uL/ウェルの各希釈物を、前もって播種したHuh
−7細胞単層を含有するプレートに3つ組みで移した。プレートをBSL−4格納容器に
移し、滴定により事前に決定し、細胞培養物培地内で調製したEBOVウイルスストック
の適当な希釈物を、細胞および連続希釈した化合物を含有する試験プレートに加えた。各
プレートは、0%および100%ウイルス阻害対照としてそれぞれ機能する、感染した未
処置の細胞の3つのウェルおよび未感染細胞の3つのウェルを含んだ。感染後、試験プレ
ートを組織培養物インキュベーター内で3〜4日間インキュベートした。インキュベーシ
ョン後、感染細胞から培地を除去し、10倍段階希釈で希釈した。新鮮な細胞単層を感染
させるための希釈培地を使用することによって伝染性ウイルスの量を測定して、セルタイ
ターGlo試薬(Promega、Madison、WI)を使用して50%細胞変性効
果(TCID50)を引き起こす組織培養物感染用量を決定した。0%および100%阻
害対照と比較して、パーセンテージ阻害を各試験濃度に対して計算し、各化合物に対する
EC
50値を、ウイルス複製を50%阻害した化合物の有効濃度として非直線回帰により
決定した。
(実施例43)
エボラHeLa細胞
【0275】
選択された化合物の、エボラウイルス(EBOV)株Zaireに対する抗ウイルス活
性を測定した(この測定は、米国陸軍感染症研究所(US Army Medical
Research Institute for Infections Diseas
e)(USAMRIID)においてバイオセーフティーレベル−4格納容器(BSL−4
)内で行った)。Hela細胞を、5000細胞/ウェルで384ウェルプレートに播種
した。各化合物の抗ウイルス活性を4連で測定した。感染の2時間前、8〜10の濃度の
化合物を、3倍段階希釈の増分で、HP300デジタルディスペンサーを使用して細胞培
養物に直接加えた。プレートをBSL−4格納容器に移し、滴定により事前に決定し、細
胞培養物培地内で調製したウイルスストックの適当な希釈物を、細胞および連続希釈した
化合物を含有する試験プレートに加えた。各プレートは、0%および100%ウイルス阻
害対照としてそれぞれ機能する、感染した未処置の細胞の3つのウェルおよび未感染細胞
の3つのウェルを含んだ。感染後、試験プレートを組織培養物インキュベーター内で2日
間インキュベートした。インキュベーション後、細胞をホルマリン溶液中に固定し、Pe
rkin Elmer Opera共焦点顕微鏡装置を使用した免疫染色およびハイコン
テントイメージングの後にエボラ糖タンパク質レベルを定量化することによってウイルス
複製を測定した。0%および100%阻害対照と比較して、パーセンテージ阻害を各試験
濃度に対して計算し、各化合物に対するEC
50値を、ウイルス複製を50%阻害した化
合物の有効濃度として非直線回帰により決定した。
(実施例44)
エボラマクロファージ培養物
【0276】
選択された化合物の、エボラウイルス(EBOV)株Zaireに対する抗ウイルス活
性を測定した(この測定は、米国陸軍感染症研究所(USAMRIID)においてバイオ
セーフティーレベル−4格納容器(BSL−4)内で行った)。マクロファージ培養物を
新鮮なヒトPBMCから単離し、5ng/mlのGM−CSFおよび50uMのB−メル
カプトエタノールの存在下で分化した。培地を2日ごとに交換し、組織培養物プレートに
接着した細胞を、7日後に1×PBS中0.5M EDTAを用いて除去し、200×g
で10分間遠心分離により濃縮し、40,000個の細胞/ウェルで384ウェルアッセ
イプレート内にプレーティングした。各化合物の抗ウイルス活性を4連で測定した。感染
の2時間前、8〜10の濃度の化合物を、3倍段階希釈の増分で、HP300デジタルデ
ィスペンサーを使用して細胞培養物に直接加えた。プレートをBSL−4格納容器に移し
、滴定により事前に決定し、細胞培養物培地内で調製したウイルスストックの適当な希釈
物を、細胞および連続希釈した化合物を含有する試験プレートに加えた。各プレートは、
0%および100%ウイルス阻害対照としてそれぞれ機能する、感染した未処置の細胞の
3つのウェルおよび未感染細胞の3つのウェルを含んだ。感染後、試験プレートを組織培
養物インキュベーター内で2日間インキュベートした。インキュベーション後、細胞をホ
ルマリン溶液中に固定し、Perkin Elmer Opera共焦点顕微鏡装置を使
用した免疫染色およびハイコンテントイメージングの後にエボラ糖タンパク質レベルを定
量化することによってウイルス複製を測定した。0%および100%阻害対照と比較して
、パーセンテージ阻害を各試験濃度に対して計算し、各化合物に対するEC
50値を、ウ
イルス複製を50%阻害した化合物の有効濃度として非直線回帰により決定した。
(実施例45)
ニパ−GFP HMVEC−TERT細胞
【0277】
HMVEC−TERT細胞を96ウェルプレート内で播種した。8〜10の濃度の化合
物を培地中3倍段階希釈の増分で希釈し、100uL/ウェルの各希釈物を、前もって播
種したHMVEC−TERT単層を含有する96ウェルプレートに3つ組みで移した。プ
レートをBSL−4格納容器に移し、滴定により事前に決定し、細胞培養物培地内で調製
したNiV−GFPウイルスストックの適当な希釈物を、細胞および連続希釈した化合物
を含有する試験プレートに加えた。各プレートは、0%および100%ウイルス阻害対照
としてそれぞれ機能する、感染した未処置の細胞の3つのウェルおよび未感染細胞の3つ
のウェルを含んだ。感染後、試験プレートを組織培養物インキュベーター内で3〜4日間
インキュベートした。インキュベーション後、リポーターウイルスからのGFP発現を測
定する直接蛍光により、Envisionプレートリーダーにおいてウイルス複製を測定
した。0%および100%阻害対照と比較して、パーセンテージ阻害を各試験濃度に対し
て計算し、各化合物に対するEC
50値を、ウイルス複製を50%阻害した化合物の有効
濃度として非直線回帰により決定した。
(実施例46)
NiV−Luc HMVEC−TERT
【0278】
HMVEC−TERT細胞を96ウェルプレート内に播種した。8〜10の濃度の化合
物を、培地中3倍段階希釈の増分で希釈し、100uL/ウェルの各希釈物を、前もって
播種した細胞単層を含有するプレートに3つ組みで移した。プレートをBSL−4格納容
器に移し、滴定により事前に決定し、細胞培養物培地内で調製したNiv−Lucウイル
スストックの適当な希釈物を、細胞および連続希釈した化合物を含有する試験プレートに
加えた。各プレートは、0%および100%ウイルス阻害対照としてそれぞれ機能する、
感染した未処置の細胞の3つのウェルおよび未感染細胞の3つのウェルを含んだ。感染後
、試験プレートを組織培養物インキュベーター内で3〜4日間インキュベートした。イン
キュベーション後、これに続くルシフェラーゼ基質の添加後、Envisionプレート
リーダーにおいてウイルス複製を測定した。0%および100%阻害対照と比較して、パ
ーセンテージ阻害を各試験濃度に対して計算し、各化合物に対するEC
50値を、ウイル
ス複製を50%阻害した化合物の有効濃度として非直線回帰により決定した。
(実施例47)
NiV Hela(収率)
【0279】
Hela細胞を96ウェルプレートに播種した。8〜10の濃度の化合物を培地中3倍
段階希釈の増分で希釈し、100uL/ウェルの各希釈物を、前もって播種したHela
細胞単層を含有するプレートに3つ組みで移した。プレートをBSL−4格納容器に移し
、滴定により事前に決定し、細胞培養物培地内で調製したNivウイルスストックの適当
な希釈物を、細胞および連続希釈した化合物を含有する試験プレートに加えた。各プレー
トは、0%および100%ウイルス阻害対照としてそれぞれ機能する、感染した未処置の
細胞の3つのウェルおよび未感染細胞の3つのウェルを含んだ。感染後、試験プレートを
組織培養物インキュベーター内で4日間インキュベートした。インキュベーション後、感
染細胞から培地を除去し、10倍段階希釈で希釈した。新鮮な細胞単層を感染させるため
の希釈培地を使用して、伝染性ウイルスの量を測定することによって、セルタイターGl
o試薬(Promega、Madison、WI)を使用して、50%細胞変性効果(T
CID50)を引き起こす組織培養物感染用量を決定した。0%および100%阻害対照
と比較して、パーセンテージ阻害を各試験濃度に対して計算し、各化合物に対するEC
5
0値を、ウイルス複製を50%阻害した化合物の有効濃度として非直線回帰により決定し
た。
(実施例48)
Niv Hela(RNA)
【0280】
Huh−7細胞を96ウェルプレートに播種した。8〜10の濃度の化合物を培地中3
倍段階希釈の増分で希釈し、100uL/ウェルの各希釈物を、前もって播種したHel
a細胞単層を含有するプレートに3つ組みで移した。プレートをBSL−4格納容器に移
し、滴定により事前に決定し、細胞培養物培地内で調製したNivウイルスストックの適
当な希釈物を、細胞および連続希釈した化合物を含有する試験プレートに加えた。各プレ
ートは、0%および100%ウイルス阻害対照としてそれぞれ機能する、感染した未処置
の細胞の3つのウェルおよび未感染細胞の3つのウェルを含んだ。感染後、試験プレート
を組織培養物インキュベーター内で3〜4日間インキュベートした。インキュベーション
後、感染細胞から培地を除去し、一部分を使用して、逆転写定量的ポリメラーゼ連鎖反応
法(RT−qPCR)によりウイルスRNAを定量化した。0%および100%阻害対照
と比較して、パーセンテージ阻害を各試験濃度に対して計算し、各化合物に対するEC
5
0値を、ウイルス複製を50%阻害した化合物の有効濃度として非直線回帰により決定し
た。
表2:エボラおよびマールブルグウイルスの抗ウイルスアッセイ
【表2】
EBOV−GFP: GFPレポーター遺伝子を発現するエボラウイルス
EBOV−Luc: ルシフェラーゼレポーター遺伝子を発現するエボラウイルス
MARV−GFP: GFPレポーター遺伝子を発現するマールブルグウイルス
エボラ: エボラウイルス株2014
表2−a:エボラおよびマールブルグウイルスの抗ウイルスアッセイ
【表2a】
EBOV−GFP: GFPレポーター遺伝子を発現するエボラウイルス
EBOV−Luc: ルシフェラーゼレポーター遺伝子を発現するエボラウイルス
MARV−GFP: GFPレポーター遺伝子を発現するマールブルグウイルス
エボラ: エボラウイルス株2014
表3:ニパおよびヘンドラウイルスの抗ウイルスアッセイ
【表3】
NiV GFP: GFPレポーター遺伝子を発現するニパウイルス
NiV−Luc: ルシフェラーゼレポーター遺伝子を発現するニパウイルス
NiV: ニパウイルス
【0281】
本明細書で上記に引用されたすべての公報、特許、および特許文献は、個々に参照によ
り援用されているかのように、本明細書で参照により援用されている。
【0282】
本発明は、様々な特定のおよび好ましい実施形態および技術を参照して記載されている
。しかし、当業者であれば、趣旨および本発明の範囲内にとどまりながら、多くの変形形
態および修正がなされることを理解している。
本発明の一つの実施形態において、以下の項目が提供される。
(項目1)
フィロウイルス科(Filoviridae)感染症の処置を必要とするヒトにおいて
フィロウイルス科感染症を処置する方法であって、治療有効量の式IVの化合物:
【化146】
(式中、
R
7は、
a)H、−C(=O)R
11、−C(=O)OR
11、−C(=O)NR
11R
12、
−C(=O)SR
11、−S(O)R
11、−S(O)
2R
11、−S(O)(OR
11
)、−S(O)
2(OR
11)、または−SO
2NR
11R
12、
b)
【化147】
c)
【化148】
から選択される基
(式中、
R
cは、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、
【化149】
の群から選択され、
R
dは、HまたはCH
3の群から選択され、
R
e1およびR
e2は、それぞれ独立して、H、(C
1〜C
6)アルキルまたはベン
ジルの群から選択され、
R
fは、H、(C
1〜C
8)アルキル、ベンジル、(C
3〜C
6)シクロアルキル、
および−CH
2−(C
3〜C
6)シクロアルキルの群から選択され、
R
gは、(C
1〜C
8)アルキル、−O−(C
1〜C
8)アルキル、ベンジル、−O
−ベンジル、−CH
2−(C
3〜C
6)シクロアルキル、−O−CH
2−(C
3〜C
6)
シクロアルキル、およびCF
3の群から選択され、
n’は、1、2、3、および4の群から選択される整数である);ならびに
d)式:
【化150】
の基
(式中、
Qは、O、S、NR、
+N(O)(R)、N(OR)、
+N(O)(OR)、または
N−NR
2の群から選択され、
Z
1およびZ
2は、一緒になった場合、−Q
1(C(R
y)
2)
3Q
1−であり、
各Q
1は、独立して、O、S、またはNRの群から選択され、
各R
yは、独立して、H、F、Cl、Br、I、OH、R、−C(=Q
2)R、−
C(=Q
2)OR、−C(=Q
2)N(R)
2、−N(R)
2、−
+N(R)
3、−SR
、−S(O)R、−S(O)
2R、−S(O)(OR)、−S(O)
2(OR)、−OC
(=Q
1)R、−OC(=Q
2)OR、−OC(=Q
2)(N(R)
2)、−SC(=Q
2)R、−SC(=Q
2)OR、−SC(=Q
2)(N(R)
2)、−N(R)C(=Q
2)R、−N(R)C(=Q
2)OR、−N(R)C(=Q
2)N(R)
2、−SO
2N
R
2、−CN、−N
3、−NO
2、−OR、またはZ
3の群から選択されるか、または一
緒になった場合、同じ炭素原子上の2つのR
yは、3〜7個の炭素原子の炭素環を形成し
、
各Q
2は、独立して、O、S、NR、
+N(O)(R)、N(OR)、
+N(O
)(OR)、もしくはN−NR
2であるか、または
Z
1およびZ
2は、それぞれ独立して、式Iaの基:
【化151】
であり、
各Q
3は、独立して、結合、O、CR
2、NR、
+N(O)(R)、N(OR)、
+N(O)(OR)、N−NR
2、S、S−S、S(O)、またはS(O)
2の群から選
択され、
M2は、0、1または2の群から選択される整数であり、
各R
xは、独立して、R
yまたは式:
【化152】
であり、
各M1a、M1c、およびM1dは、0または1の群から独立して選択される整
数であり、
M12cは、0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12
の群から選択される整数であり、
Z
3は、Z
4またはZ
5であり、
Z
4は、R、−C(Q
2)R
y、−C(Q
2)Z
5、−SO
2R
y、または−S
O
2Z
5であり、
Z
5は、炭素環または複素環であり、Z
5は、独立して、0〜3つのR
y基で置
換されている)
からなる群から選択され、
各R
11もしくはR
12は、独立して、H、(C
1〜C
8)アルキル、(C
2〜C
8)
アルケニル、(C
2〜C
8)アルキニル、(C
4〜C
8)カルボシクリルアルキル、(C
6〜C
20)任意選択で置換されているアリール、任意選択で置換されているヘテロアリ
ール、−C(=O)(C
1〜C
8)アルキル、−S(O)
n(C
1〜C
8)アルキルもし
くは(C
6〜C
20)アリール(C
1〜C
8)アルキルであるか、またはR
11およびR
12は、これら両方が結合している窒素と一緒になって、3〜7員の複素環を形成し、前
記複素環の任意の1個の炭素原子は、−O−、−S−または−NR
a−で任意選択で置き
換えられていることができ、
各R
aは、独立して、H、(C
1〜C
8)アルキル、(C
2〜C
8)アルケニル、(C
2〜C
8)アルキニル、(C
6〜C
20)アリール(C
1〜C
8)アルキル、(C
4〜C
8)カルボシクリルアルキル、−C(=O)R、−C(=O)OR、−C(=O)NR
2
、−C(=O)SR、−S(O)R、−S(O)
2R、−S(O)(OR)、−S(O)
2(OR)、または−SO
2NR
2の群から選択され、
各Rは、独立して、H、(C
1〜C
8)アルキル、(C
1〜C
8)置換アルキル、(C
2〜C
8)アルケニル、(C
2〜C
8)置換アルケニル、(C
2〜C
8)アルキニル、(
C
2〜C
8)置換アルキニル、(C
6〜C
20)アリール、(C
6〜C
20)置換アリー
ル、(C
2〜C
20)ヘテロシクリル、(C
2〜C
20)置換ヘテロシクリル、(C
6〜
C
20)アリール(C
1〜C
8)アルキルまたは置換(C
6〜C
20)アリール(C
1〜
C
8)アルキルの群から選択され、
各nは、0、1、または2の群から独立して選択される整数であり、
各R
11またはR
12の各(C
1〜C
8)アルキル、(C
2〜C
8)アルケニル、(C
2〜C
8)アルキニルまたは(C
6〜C
20)アリール(C
1〜C
8)アルキルは、独立
して、ハロ、ヒドロキシ、CN、N
3、N(R
a)
2またはOR
aの群から選択される1
つまたは複数の置換基で任意選択で置換されており、前記各(C
1〜C
8)アルキルの非
末端炭素原子の1個または複数は、−O−、−S−または−NR
a−で任意選択で置き換
えられていてもよい)
またはその薬学的に許容される塩、水和物もしくはエステルを投与することを含む、方法
。
(項目2)
R
7がHである、項目1に記載の方法。
(項目3)
R
7が、
【化153】
(式中、
R
fは、H、C
1〜C
8アルキル、ベンジル、C
3〜C
6シクロアルキル、および−CH
2−C
3〜C
6シクロアルキルの群から選択され、
R
gは、C
1〜C
8アルキル、−O−C
1〜C
8アルキル、ベンジル、−O−ベンジル、
−CH
2−C
3〜C
6シクロアルキル、−O−CH
2−C
3〜C
6シクロアルキル、およ
びCF
3の群から選択される)
である、項目1に記載の方法。
(項目4)
R
7が、
【化154】
である、項目1または3のいずれかに記載の方法。
(項目5)
前記式IVの化合物が、
【化155】
の群から選択されるかまたはその薬学的に許容される塩もしくはエステルである、項目1
に記載の方法。
(項目6)
前記式IVの化合物が、
【化156】
またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルである、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記式IVの化合物が、
【化157】
またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルである、項目1に記載の方法。
(項目8)
薬学的に許容される担体または賦形剤をさらに含む、項目1から7のいずれかに記載の
方法。
(項目9)
コルチコステロイド、抗炎症性シグナル伝達モジュレーター、β2−アドレナリン受容
体アゴニスト気管支拡張剤、抗コリン薬、粘液溶解剤、高張食塩水およびフィロウイルス
科ウイルス感染症を処置するための他の薬物またはこれらの混合物からなる群から選択さ
れる治療有効量の少なくとも1種の他の治療剤もしくはその組成物を投与することをさら
に含む、項目1から7のいずれかに記載の方法。
(項目10)
前記少なくとも1種の他の治療剤が、リバビリン、パリビズマブ、モタビズマブ、RS
V−IGIV(RespiGam(登録商標))、MEDI−557、A−60444、
MDT−637、BMS−433771、アミオダロン、ドロネダロン、ベラパミル、エ
ボラ回復期血漿(ECP)、TKM−100201、BCX4430((2S,3S,4
R,5R)−2−(4−アミノ−5H−ピロロ[3,2−d]ピリミジン−7−イル)−
5−(ヒドロキシメチル)ピロリジン−3,4−ジオール)、ファビピラビル(T−70
5またはAviganとしても公知)、T−705モノホスフェート、T−705ジホス
フェート、T−705トリホスフェート、FGI−106(1−N,7−N−ビス[3−
(ジメチルアミノ)プロピル]−3,9−ジメチルキノリノ[8,7−h]キノロン−1
,7−ジアミン)、JK−05、TKM−エボラ、ZMapp、rNAPc2、VRC−
EBOADC076−00−VP、OS−2966、MVA−BN filo、ブリンシ
ドフォビル、Vaxartアデノウイルスベクター5ベースのエボラワクチン、Ad26
−ZEBOV、FiloVaxワクチン、GOVX−E301、GOVX−E302、エ
ボラウイルス侵入阻害剤(NPC1阻害剤)、もしくはrVSV−EBOVまたはこれら
の混合物である、項目9に記載の方法。
(項目11)
前記フィロウイルス科感染症が、フィロウイルス科ウイルスにより引き起こされる、項
目1から7のいずれかに記載の方法。
(項目12)
前記フィロウイルス科感染症が、エボラウイルスにより引き起こされる、項目1から7
のいずれかに記載の方法。
(項目13)
前記フィロウイルス科感染症が、Bundibugyo ebolavirus、Re
ston ebolavirus、Sudan ebolavirus、Tai For
est ebolavirus、またはZaire ebolavirusにより引き起
こされる、項目1から7のいずれかに記載の方法。
(項目14)
前記フィロウイルス科感染症が、マールブルグウイルスにより引き起こされる、項目1
から7のいずれかに記載の方法。
(項目15)
フィロウイルス科ポリメラーゼが阻害される、項目1から7のいずれかに記載の方法。
(項目16)
【化158】
【化159】
の群から選択される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
(項目17)
構造:
【化160】
を有する項目16に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物。
(項目18)
治療有効量の式:
【化161】
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくは水和物を含む、医薬組成物。
(項目19)
ヒトにおいてフィロウイルス科ウイルス感染症の処置に使用するための、項目1から7
および16または17のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩
。
(項目20)
ヒトにおいてエボラウイルス感染症の処置に使用するための、項目1から7および16
または17のいずれか一項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
(項目21)
ヒトにおいてマールブルグウイルス感染症の処置に使用するための、項目1から7およ
び16または17のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩もしくは
エステル。
(項目22)
ヒトにおいてフィロウイルス科ウイルス感染症を処置するための医薬の調製のための、
項目1から7および16または17のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容
される塩もしくはエステルの使用。
(項目23)
ヒトにおいてエボラウイルス感染症を処置するための医薬の調製のための、項目1から
7および16または17のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩、
水和物、もしくはエステルの使用。
(項目24)
ヒトにおいてマールブルグウイルス感染症を処置するための医薬の調製のための、項目
1から7および16または17のいずれかに記載の化合物、またはその薬学的に許容され
る塩、水和物、もしくはエステルの使用。