(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-90665(P2020-90665A)
(43)【公開日】2020年6月11日
(54)【発明の名称】防振ゴム用ゴム組成物および防振ゴム
(51)【国際特許分類】
C08L 9/06 20060101AFI20200515BHJP
C08K 3/36 20060101ALI20200515BHJP
F16F 15/08 20060101ALI20200515BHJP
F16F 1/36 20060101ALI20200515BHJP
【FI】
C08L9/06
C08K3/36
F16F15/08 B
F16F1/36 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2019-210220(P2019-210220)
(22)【出願日】2019年11月21日
(31)【優先権主張番号】特願2018-221298(P2018-221298)
(32)【優先日】2018年11月27日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000003148
【氏名又は名称】TOYO TIRE株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】永井 芙茉
(72)【発明者】
【氏名】船橋 弘靖
【テーマコード(参考)】
3J048
3J059
4J002
【Fターム(参考)】
3J048AA00
3J048BA00
3J048EA01
3J048EA15
3J048EA36
3J048EA38
3J059AD06
3J059BC06
3J059EA17
3J059GA01
3J059GA42
4J002AC081
4J002DJ016
4J002FD010
4J002FD016
4J002FD070
4J002FD140
4J002FD150
4J002GL00
4J002GM00
4J002GN00
(57)【要約】
【課題】高減衰化された防振ゴムの原料となる防振ゴム用ゴム組成物、および防振ゴムを提供すること。
【解決手段】ゴム成分の全量を100質量部としたとき、スチレン量が20〜45質量%、かつビニル量が35〜65質量%である溶液重合スチレンブタジエンゴムを85〜100質量部、およびシリカを30〜60質量部含有する防振ゴム用ゴム組成物。溶液重合スチレンブタジエンゴムが、変性溶液重合スチレンブタジエンゴムであることが好ましく、ゴム成分の全量を100質量部としたとき、溶液重合スチレンブタジエンゴムを90〜100質量部含有することが好ましく、溶液重合スチレンブタジエンゴムのスチレン含有量が30〜45質量%であることが好ましい。
【選択図】 なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴム成分の全量を100質量部としたとき、スチレン量が20〜45質量%、かつビニル量が35〜65質量%である溶液重合スチレンブタジエンゴムを85〜100質量部、およびシリカを30〜60質量部含有することを特徴とする防振ゴム用ゴム組成物。
【請求項2】
前記溶液重合スチレンブタジエンゴムが、変性溶液重合スチレンブタジエンゴムである請求項1に記載の防振ゴム用ゴム組成物。
【請求項3】
前記溶液重合スチレンブタジエンゴムのスチレン含有量が30〜45質量%である請求項1または2に記載の防振ゴム用ゴム組成物。
【請求項4】
請求項1〜3いずれかに記載の防振ゴム用ゴム組成物を加硫成形してなる防振ゴム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防振ゴム用ゴム組成物に関し、特に自動車用エンジンマウントなどの防振部材として好適に用いることができる防振ゴム用ゴム組成物および防振ゴムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
自動車などの車両にはエンジンや車体の振動を吸収するために防振ゴムが用いられている。したがって、かかる防振ゴムにおいては、減衰性が高いことが求められる。
【0003】
下記特許文献1では、天然ゴムまたはEPDMを主成分とするエンジンマウント用ゴム組成物に、特定のBET比表面積を有するシリカ微粒子配合することにより、エンジンマウントの低動倍率化および耐久性向上を図る技術が記載されている。
【0004】
下記特許文献2では、スチレンブタジエンゴム5〜30重量部を含むゴム成分100重量部に対し、特定の複合亜鉛華を2〜10重量部配合することにより、防振ゴムの低動倍率化および耐久性向上を図る技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−193338号公報
【特許文献2】特開2015−89918号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来技術に関し、本発明者らが鋭意検討したところ、上記特許文献1および2に記載の技術では、防振ゴムの高減衰化に関し、さらなる改良の余地があることが判明した。
【0007】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高減衰化された防振ゴムの原料となる防振ゴム用ゴム組成物、および防振ゴムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題は下記の如き構成により解決し得る。すなわち本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、ゴム成分の全量を100質量部としたとき、スチレン量が20〜45質量%、かつビニル量が35〜65質量%である溶液重合スチレンブタジエンゴムを85〜100質量部、およびシリカを30〜60質量部含有することを特徴とする。一般に、スチレンブタジエンゴムは溶液重合スチレンブタジエンゴム(以下、「S−SBR」ともいう)および乳化重合スチレンブタジエンゴム(以下、「E−SBR」ともいう)に大別されるが、E−SBRに比してS−SBRは分子量分布(Mw/Mn)が狭い。本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、スチレン量およびビニル量が最適に設計されたS−SBRを多く含有し、かつシリカを所定量含有するため、これを原料として製造された防振ゴムは、高い減衰性を示す。
【0009】
上記防振ゴム用ゴム組成物において、前記溶液重合スチレンブタジエンゴムが、変性溶液重合スチレンブタジエンゴムであることが好ましい。前記のとおり、S−SBRは分子量分布(Mw/Mn)が狭いため、特に防振ゴム用ゴム組成物中に充填材を含有する場合、ゴムの変性効果が十分に発揮され、シリカの分散性向上に大きく寄与する。その結果、これを原料として製造された防振ゴムは、さらに高い減衰性を示す。
【0010】
上記防振ゴム用ゴム組成物において、前記溶液重合スチレンブタジエンゴムのスチレン含有量が30〜45質量%であることが好ましい。かかる構成によれば、加硫ゴムの硬さ(静バネ定数)が防振ゴムに適したものとなるだけでなく、充填材としてカーボンブラックを配合した場合に比して、防振ゴムの低動倍率化が可能となるため好ましい。
【0011】
また、本発明に係る防振ゴムは、前記記載の防振ゴム用ゴム組成物を加硫成形してなる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、ゴム成分の全量を100質量部としたとき、スチレン量が20〜45質量%、かつビニル量が35〜65質量%であるS−SBRを85〜100質量部含有する。
【0013】
S−SBRは、一般に炭化水素中で原料モノマーをアニオン重合することにより得られ、水中での乳化重合法(懸濁重合法)により得られるE−SBRに比べ、分子量分布およびビニル量の両方を制御できる点が特徴である。S−SBRの製造方法としては、スチレン量が20〜45質量%、かつビニル量が35〜65質量%であるS−SBRを製造可能であれば、特に限定されず当業者に公知の方法を適用可能である。最終的に得られる防振ゴムの減衰性を高めるためには、S−SBR中のスチレン量は20〜45質量%であることが好ましい。同様に、S−SBR中のビニル量の含有量は50〜65質量%であることが好ましい。
【0014】
本発明においては、S−SBRとして、変性S−SBRを使用することが好ましい。変性S−SBRは、ヘテロ原子を含む官能基を含む。ヘテロ原子を含む官能基は、ポリマー鎖の末端に導入されてもよく、ポリマー鎖中に導入されてもよいが、好ましくは末端に導入されることである。ヘテロ原子を含む官能基としては、アミノ基、アルコキシル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、カルボキシル基、シアノ基、ハロゲン基などが挙げられる。変性溶液重合SBRは、例示した官能基のうち少なくとも1種を含むことができる。アミノ基としては、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基などが挙げられる。アルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。ハロゲン基としては、塩素、臭素などが挙げられる。例示した官能基は、充填材、特にはカーボンブラックが有する種々の官能基や、シリカのシラノール基(Si−OH)と相互作用する。ここで、相互作用とは、例えばシリカの場合、シリカのシラノール基との間で化学反応による化学結合または水素結合することを意味する。なお、S−SBRはカーボンブラックやシリカなどの充填性および加工性向上を目的とした油展品を使用してもよい。
【0015】
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物において、S−SBR以外に配合してもよいゴム成分としては、例えば天然ゴム(NR)が挙げられる。天然ゴム以外としては、例えば、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、およびアクリルニトリルブタジエンゴム(NBR)などのジエン系合成ゴム;臭素化ブチルゴム(BR−IIR)などのハロゲン化ブチルゴム;その他ポリウレタンゴム、アクリルゴム、フッ素ゴム、シリコンゴム、およびクロロスルホン化ポリエチレンなどを含めた合成ゴム類などを含有してもよい。
【0016】
シリカは、通常のゴム補強に用いられる湿式シリカ、乾式シリカ、ゾル−ゲルシリカ、表面処理シリカなどが用いられる。なかでも、湿式シリカが好ましい。また、これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。ゴム組成物中のシリカの配合量は、ゴム成分の全量を100重量部としたとき、5〜80質量部であることが好ましく、30〜60質量部であることがより好ましい。
【0017】
本発明においては、ゴム組成物中でのシリカの分散性向上のため、シランカップリング剤を配合することが好ましい。シランカップリング剤としては、ビス−(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィドなどのスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプト系、3−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系、ビニルトリエトキシシランなどのビニル系などのシランカップリング剤が通常用いられる。これらは単独で使用してもよく、また2種以上を混合して使用してもよい。ゴム組成部中でのシランカップリング剤の配合量は、シリカの配合量の全量を100質量%としたとき、2〜10質量%とすることが好ましい。
【0018】
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物は、シリカと併用してカーボンブラックを配合してもよい。カーボンブラックとしては、例えばSAF級(ASTMナンバーでN100番台)、ISAF級(同N200番台)、HAF級(同300番台)、FEF級(同N500番台)、GPF級(同N600番台)、SRF級(同700番台)など、通常のゴム工業で使用されるカーボンブラックを使用することができる。カーボンブラックは、通常のゴム工業において、そのハンドリング性を考慮して造粒された、造粒カーボンブラックであってもよく、未造粒カーボンブラックであってもよい。
【0019】
本発明の防振ゴム用ゴム組成物は、上記ゴム成分、シリカ、シランカップリング剤と共に、硫黄系加硫剤、加硫促進剤、カーボンブラック、ステアリン酸、加硫促進助剤、加硫遅延剤、老化防止剤、ワックスやオイルなどの軟化剤、加工助剤などの通常ゴム工業で使用される配合剤を、本発明の効果を損なわない範囲において適宜配合し用いることができる。
【0020】
本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物では、硫黄系加硫剤を含有することが好ましい。かかる硫黄系加硫剤としての硫黄は通常のゴム用硫黄であればよく、例えば粉末硫黄、沈降硫黄、不溶性硫黄、高分散性硫黄などを用いることができる。本発明に係る防振ゴム用ゴム組成物における硫黄の含有量は、製造される防振ゴムの動倍率を考慮した場合、ゴム成分100質量部に対して0.15〜3質量部であることが好ましく、0.7〜3質量部であることがより好ましい。
【0021】
加硫促進剤としては、ゴム加硫用として通常用いられる、スルフェンアミド系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、チアゾール系加硫促進剤、チオウレア系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤、ジチオカルバミン酸塩系加硫促進剤などの加硫促進剤を単独、または適宜混合して使用しても良い。加硫促進剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して1〜5質量部であることが好ましく、1〜3質量部であることがより好ましい。
【0022】
老化防止剤としては、ゴム用として通常用いられる、芳香族アミン系老化防止剤、アミン−ケトン系老化防止剤、モノフェノール系老化防止剤、ビスフェノール系老化防止剤、ポリフェノール系老化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系老化防止剤、チオウレア系老化防止剤などの老化防止剤を単独、または適宜混合して使用しても良い。
【0023】
本発明の防振ゴム用ゴム組成物は、上記ゴム成分、シリカ、シランカップリング剤と共に、硫黄系加硫剤、加硫促進剤、カーボンブラック、ステアリン酸、加硫促進助剤、加硫遅延剤、老化防止剤、ワックスやオイルなどの軟化剤、加工助剤などの通常ゴム工業で使用される配合剤などを、バンバリーミキサー、ニーダー、ロールなどの通常のゴム工業において使用される混練機を用いて混練りすることにより得られる。
【0024】
また、上記各成分の配合方法は特に限定されず、硫黄系加硫剤、および加硫促進剤などの加硫系成分以外の配合成分を予め混練してマスターバッチとし、残りの成分を添加してさらに混練する方法、各成分を任意の順序で添加し混練する方法、全成分を同時に添加して混練する方法などのいずれでもよい。
【0025】
上記各成分を混練し、成形加工した後、加硫を行うことで、高減衰化された防振ゴムを製造することができる。加硫温度としては、例えば120〜200℃が例示可能であり、140〜180℃が好ましい。
【0026】
本実施形態に係る防振ゴム用途の具体例としては、エンジンマウント、ストラットマウント、ボディマウント、キャブマウント、メンバーマウント、デフマウントなどのマウント、サスペンションブッシュ、アームブッシュ、トルクブッシュなどのブッシュ、トーショナ ルダンパー、マフラーハンガー、ダンパープーリ、ダイナミックダンパーなどの各種自動車用防振ゴムが挙げられる。また自動車用以外にも、鉄道車両用防振ゴム、産業機械用防振ゴム、建築用免震ゴム、免震ゴム支承等の防振、免震ゴムに好適に用いることができる。
【実施例】
【0027】
以下に、この発明の実施例を記載してより具体的に説明する。
【0028】
(ゴム組成物の調製)
ゴム成分100質量部に対して、表1および表2の配合処方に従い、実施例1〜6および比較例1〜2のゴム組成物を配合し、通常のバンバリーミキサーを用いて混練し、ゴム組成物を調整した。表1に記載の各配合剤を以下に示す。
【0029】
・溶液重合スチレンブタジエンゴム(S−SBR)
S−SBR1:JSR社製「SL563」(スチレン量20質量%、ビニル量55.5質量%、変性S−SBR)
S−SBR2:旭化成社製「タフデンE580」(スチレン量35.5質量%、ビニル量43質量%、変性S−SBR、37.5質量部油展品)
・シリカ:東ソーシリカ社製「Nipsil RS150」
・シランカップリング剤:エボニックジャパン社製「Si69」
・カーボンブラックGPF(N660):東海カーボン社製「シーストV」
・酸化亜鉛:堺化学工業社製「酸化亜鉛3種」
・ステアリン酸:花王社製「ルナックS20」
・オイル:JX日鉱日石エネルギー社製「NC140」
・老化防止剤1:大内新興化学工業社製「6C」
・老化防止剤2:ランクセス社製「RD」
・ワックス:日本精蝋社製「オゾエース2701」
・硫黄:鶴見化学工業社製「5%油入微粉末硫黄」
・加硫促進剤1:大内新興化学工業社製「CZ」
・加硫促進剤2:大内新興化学工業社製「TS」
【0030】
実施例1〜6および比較例1〜2
バンバリーミキサーを使用し、下記表1および表2に示す配合(質量部)に従い、まず、第一混合段階で、硫黄と加硫促進剤と加硫遅延剤を除く成分を添加混合し(混合時の排出温度は140〜150℃)、次いで、得られた混合物に、最終混合段階で硫黄と加硫促進剤を添加混合して、防振ゴム用ゴム組成物を調製した。各ゴム組成物について、それぞれ加硫ゴムを作製して特性を評価した。
【0031】
得られた加硫ゴムを下記評価基準により評価した。
【0032】
[減衰性]
所定の金型を使用し、各ゴム組成物を170℃×12分で加硫して得られた円柱形状(直径50mm、高さ25mm)の加硫ゴムサンプルについて、周波数15Hz、振幅±2%で振動させ、そのtanδを測定した。評価は、比較例1の結果を100として指数評価を行い、指数が大きいほど、加硫ゴムの減衰性が高く、優れることを意味する。
【0033】
[動倍率]
(静的バネ定数(Ks))
各ゴム組成物を170℃×12分で加硫しつつプレス成形して、円柱形状(直径50mm、高さ25mm)の加硫ゴムサンプルを作製した。作製したテストピースを円柱軸方向に2回、5mm圧縮させた後、歪が復元する際の荷重たわみ曲線から、1.25mmおよび3.75mmのたわみ荷重を測定し、これらの値から静的バネ定数(Ks)(N/mm)を算出した。
(動的バネ定数(Kd))
静的バネ定数(Ks)を測定する際に使用したテストピースを円柱軸方向に2.5mm圧縮し、この2.5mm圧縮した位置を中心として、下方から100Hzの周波数で振幅0.05mmの定変位調和圧縮振動を与え、上方のロードセルにて動的加重を検出し、JIS−K 6394に準拠して動的バネ定数(Kd)(N/mm)を算出した。
(動倍率:Kd/Ks)
動倍率は、以下の式より算出した。
(動倍率)=(動的バネ定数(Kd))/(静的バネ定数(Ks))
結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
結果は表1に示す通りであり、コントロールである比較例1に対し、実施例1〜4では加硫ゴムの減衰性が高くなっていることがわかる。
【0036】
【表2】
【0037】
結果は表2に示す通りであり、コントロールである比較例1に対し、シリカではなくカーボンブラックを配合した比較例2では減衰性が高くなるものの、動倍率もかなり悪化していることがわかる。一方、実施例5〜6では、カーボンブラックを配合した比較例2に比して動倍率の悪化を抑制しつつも、加硫ゴムの減衰性が高くなっていることがわかる。