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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2020-92403(P2020-92403A)
(43)【公開日】2020年6月11日
(54)【発明の名称】指型アンテナ
(51)【国際特許分類】
   H01Q 9/04 20060101AFI20200515BHJP
   H01Q 5/371 20150101ALI20200515BHJP
【FI】
   H01Q9/04
   H01Q5/371
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-149073(P2019-149073)
(22)【出願日】2019年8月15日
(31)【優先権主張番号】107143419
(32)【優先日】2018年12月4日
(33)【優先権主張国】TW
(71)【出願人】
【識別番号】396008783
【氏名又は名称】大同股▲ふん▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】507369121
【氏名又は名称】大同大學
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100173794
【弁理士】
【氏名又は名称】色部 暁義
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ ▲チ▼芳
(72)【発明者】
【氏名】▲チオウ▼ 瑞柏
(72)【発明者】
【氏名】林 志柔
(57)【要約】      (修正有)
【課題】整合素子を不要とする多重周波数のブロードバンドアンテナを提供する。
【解決手段】指型アンテナ100は,短絡回路部110,給電部120,開放回路部130,接地部140及びコプレーナ型導波路150を含む。短絡回路部110は,第1端及び第2端を有する。給電部120は第1端及び第2端を有し,給電部120の第1端は短絡回路部110の第1端に結合されている。コプレーナ導波路150は,短絡回路部110の第2端,給電部120の第2端及び設置部140に接続されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
指型アンテナであって,
・第1端及び第2端を有する短絡回路部と,
・第1端及び第2端を有する給電部であって,前記給電部の第1端が前記短絡回路部の前記第1端に結合された給電部と,
・少なくとも3つのアンテナ素子を有する開放回路部であって,前記アンテナ素子がそれぞれ第1端及び第2端を有し,前記アンテナ素子の前記第1端が前記給電部を介して互いに結合された開放回路部と,
・接地部と,
・前記短絡回路部の第2端,前記給電部の第2端及び前記接地部に接続されたコプレーナ導波路と,
を備える,指型アンテナ。
【請求項2】
請求項1に記載の指型アンテナであって,前記少なくとも3つのアンテナ素子が:
・第1アンテナ素子であって,前記第1アンテナ素子の第1端が前記給電部の前記第1端に結合された第1アンテナ素子と,
・第2アンテナ素子であって,前記第2アンテナ素子の第1端が前記給電部に結合され,前記第2アンテナ素子が前記第1アンテナ素子から第1距離だけ離隔して配置された第2アンテナ素子と,
・第3アンテナ素子であって,前記第3アンテナ素子の第1端が前記給電部に結合され,前記第3アンテナ素子が前記第2アンテナ素子から第2距離だけ離隔して配置された第3アンテナ素子と,
・第4アンテナ素子であって,前記第4アンテナ素子の第1端が前記給電部に結合され,前記第4アンテナ素子が前記第3アンテナ素子から第3距離だけ離隔して配置された第4アンテナ素子と,
を備える,指型アンテナ。
【請求項3】
請求項2に記載の指型アンテナであって,前記第1距離が0.1mm〜5mmである,指型アンテナ。
【請求項4】
請求項2に記載の指型アンテナであって,前記第2距離が0.1mm〜5mmである,指型アンテナ。
【請求項5】
請求項2に記載の指型アンテナであって,前記第3距離が0.1mm〜5mmである,指型アンテナ。
【請求項6】
請求項2に記載の指型アンテナであって,前記第1アンテナ素子が2.45GHzの周波数帯で作動し,前記第2アンテナ素子が5.15GHzの周波数帯で作動し,前記第3アンテナ素子が5.5GHzの周波数帯で作動し,前記第4アンテナ素子が5.75GHzの周波数帯で作動する,指型アンテナ。
【請求項7】
請求項1に記載の指型アンテナであって,前記アンテナ素子のそれぞれが線形構造を有する,指型アンテナ。
【請求項8】
請求項1に記載の指型アンテナであって,前記少なくとも3つのアンテナ素子の1つが曲がりセグメントを更に備える,指型アンテナ。
【請求項9】
請求項8に記載の指型アンテナであって,前記指型アンテナが印刷回路基板上に印刷されており,前記曲がりセグメントが前記印刷回路基板のエッジ部に対応して曲げられている,指型アンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示はアンテナ構造,特に指型アンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
アンテナ設計において,デュアルバンド又はマルチバンド設計は一般的に,アンテナが1/4波長及び1/2波長において同時に共振する特徴に基づいている。しかしながら,このようにして設計された多重周波数のブロードバンドアンテナにおいては,不十分な整合性又は不十分なアンテナ特性が問題となる。従って,アンテナの背後に他の素子を追加して整合を図る必要があり,この方法は特に高周波数体育において設計がより困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記に鑑み,本開示は,上述した技術的問題点を解消するために使用可能な指型アンテナを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は,短絡回路部,給電部,開放回路部,接地部及びコプレーナ導波路を含む,指型のアンテナを提供する。短絡回路部は,第1端及び第2端を有する。給電部は第1端及び第2端を有し,給電部の第1端は短絡回路部の第1端に結合されている。開放回路部は少なくとも3つのアンテナ素子を含み,各アンテナ素子は第1端及び第2端を有し,アンテナ素子の第1端は給電部を介して互いに結合されている。コプレーナ導波路は,短絡回路部の第2端,給電部の第2端及び設置部に接続されている。
【0005】
本開示の一実施形態において,前記少なくとも3つのアンテナ素子は,第1アンテナ素子,第のアンテナ素子,第3アンテナ素子及び第4アンテナ素子を含む。第1アンテナ素子の第1端は,給電部の第1端に結合されている。第2アンテナ素子の第1端は給電部に結合され,第2アンテナ素子は第1アンテナ素子から第1距離だけ離隔して配置されている。第3アンテナ素子の第1端は給電部に結合され,第3アンテナ素子は第2アンテナ素子から第2距離だけ離隔して配置されている。第4アンテナ素子の第1端は給電部に結合され,第4アンテナ素子は第3アンテナ素子から第3距離だけ離隔して配置されている。
【0006】
本開示の一実施形態において,前記第1距離は0.1mm〜5mmである。
【0007】
本開示の一実施形態において,前記第2距離は0.1mm〜5mmである。
【0008】
本開示の一実施形態において,前記第3距離は0.1mm〜5mmである。
【0009】
本開示の一実施形態において,第1アンテナ素子は2.45GHzの周波数帯で作動し,第2アンテナ素子は5.15GHzの周波数帯で作動し,第3アンテナ素子は5.5GHzの周波数帯で作動し,第4アンテナ素子は5.75GHzの周波数帯で作動する。
【0010】
本開示の一実施形態において,各アンテナ素子は線形構造を有する。
【0011】
本開示の一実施形態において,前記少なくとも3つのアンテナ素子の1つは曲がりセグメントを更に備える。
【0012】
本開示の一実施形態において,指型アンテナは印刷回路基板上に印刷されており,前記曲がりセグメントが前記印刷回路基板のエッジ部に対応して曲げられている。
【発明の効果】
【0013】
以上に基づき,開放回路部において異なる周波数帯域で作動する少なくとも3つのアンテナ素子を通じて,本開示の提供する指型アンテナは,マルチバンド特性及びブロードバンド特性の両者を有することができ,整合を図るためにアンテナ背後に他の素子を付加的に設ける必要がなく,従って設計が容易である。
【0014】
以下,より理解し易い幾つかの実施形態について,添付図面を参照して更に詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本開示の一実施形態に係る指型アンテナの線図的な説明図である。
図2図1のアンテナにおける反射損失特性を示すグラフである。
図3図1に係る別の指型アンテナの線図的な説明図である。
図4図3の各周波数帯における反射損失特性を示すグラフである。
図5】本開示の一実施形態に係るワイヤレス通信装置の印刷回路基板を示す線図的な説明図である。
図6A図5のアンテナの各周波数帯域における反射損失特性を示すグラフである。
図6B図5のアンテナの各周波数帯域における反射損失特性を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1を参照すれば,同図は本開示の一実施形態に係る指型アンテナの線図的な説明図である。図1に示すように,指型アンテナ100は,短絡回路部110,給電部120,開放回路部130,接地部140及びコプレーナ型導波路150を含む。短絡回路部110は,第1端及び第2端を有する。給電部120は第1端及び第2端を有し,給電部120の第1端は短絡回路部110の第1端に結合されている。コプレーナ導波路150は,短絡回路部110の第2端,給電部120の第2端及び設置部140に接続されている。
【0017】
本開示の実施形態において,開放回路部130は,少なくとも3つのアンテナ素子を含むことができる。各アンテナ素子は第1端及び第2端を有し,これらアンテナ素子の第1端は給電部120を介して互いに結合されている。
【0018】
図1を例示とすれば,開放回路部130は,第1アンテナ素子131,第2アンテナ素子132,第3アンテナ素子133及び第4アンテナ素子134を含むことができる。図1において,第1アンテナ素子131の第1端は給電部120の第1端に結合されている。第2アンテナ素子132の第1端は給電部120の第1端に結合され,第2アンテナ素子132は第1アンテナ素子131から第1距離D1だけ離隔して配置されている。第3アンテナ素子133の第1端は給電部120に結合され,第3アンテナ素子133は第2アンテナ素子132から第2距離D2だけ離隔して配置されている。第4アンテナ素子134の第1端は給電部に結合され,第4アンテナ素子134は第3アンテナ素子133から第3距離D3だけ離隔して配置されている。
【0019】
本実施形態において,第1アンテナ素子131,第2アンテナ素子132,第3アンテナ素子133及び第4アンテナ素子134は,それぞれ長さの異なる線形構造として構成することができる。本実施形態において,第1アンテナ素子131,第2アンテナ素子132,第3アンテナ素子133及び第4アンテナ素子134のそれぞれの長さを調整することにより,第1アンテナ素子は2.45GHzの周波数帯で作動させることができ,第2アンテナ素子は5.15GHzの周波数帯で作動させることができ,第3アンテナ素子は5.5GHzの周波数帯で作動させることができ,第4アンテナ素子は5.75GHzの周波数帯で作動させることができる。すなわち,指型アンテナ100は,ワイヤレスネットワーク標準,例えばIEEE 802.11a, 802.11b,802.11g等に基づいて作動可能であるが,これらに限定されるものではない。
【0020】
他の実施形態において,当業者であれば,図1における各アンテナ素子の長さを所要の周波数帯に応じて調整することができる。大雑把に言えば,アンテナ素子が1/4波長の長さで共振するものであるため,アンテナ素子を作動させるべき周波数帯が決定されれば,これに対応してアンテナの所要長さを導き出すことができる。
【0021】
また,一実施形態において,第1アンテナ素子131,第2アンテナ素子132,第3アンテナ素子133及び第4アンテナ素子134の間の干渉を緩和するため,本開示は,第1距離D1,第2距離D2及び第3距離D3の適切な値を,関連する実験結果に基づいて決定するものである。別の実施形態において,第1距離D1は0.1mm〜5mm,第2距離D2は0.1mm〜5mm,第3距離D3は0.1mm〜5mmとすることができる。
【0022】
図2を参照すれば,同図は図1のアンテナにおける反射損失特性を示すグラフである。図1に示すように,第1アンテナ素子131,第2アンテナ素子132,第3アンテナ素子133及び第4アンテナ素子134をそれぞれ2.45GHz,5.15GHz,5.5GHz及び5.75GHzの周波数帯で作動させる場合,予測される反射損失特性グラフは,図2に示すように,2.4GHz及び5GHzの2つの周波数帯を示す筈である。図2から理解できるように,5GHzにおける広帯域は,それぞれ第2アンテナ素子132,第3アンテナ素子133及び第4アンテナ素子134に対応する3つの周波数帯から総合的に形成されるものである。
【0023】
以上から明らかなとおり,開放回路部130に含まれる少なくとも3つのアンテナ素子により,本開示の提供する指型アンテナは,マルチバンド特性(例えば2.45GHz及び5GHz)とブロードバンド特性を有することができ,整合を図るためにアンテナの背後に回路素子を付加的に設ける必要がなく,これにより実装に際しての困難性を軽減すると共に設計を容易とするものである。
【0024】
本開示の一実施形態において,指型アンテナ100は,RF信号を送受信するためのワイヤレス通信装置(例えば,限定されるものではないが,携帯電話,ワイヤレスヘッドフォン等)に設置することができる。更に,一実施形態において,指型アンテナ100は,印刷回路基板(PCB)の直接的に印刷することができ,この場合に関連する製造業者が別のアンテナを購入する必要がなくなり,実装に要するコストを削減することができる。
【0025】
特に,通常のワイヤレス通信装置に使用されるRF通信モジュールにおいて,使用されるアンテナは殆んどの場合には別個に購入され,アンテナ素子の作動周波数帯をRF通信モジュールの仕様に適合させるための回路キャリブレーションが更に必要となる。この場合,アンテナのコストによって実装コストが増加することとなる。
【0026】
しかしながら,本開示により提供される指型アンテナ100は製造時に印刷回路基板上に印刷することができるので,アンテナ素子を追加的に購入する必要がなく,これにより製造コストを削減し得る効果が達成される。更に,RFモジュールの仕様に適合させるための回路キャリブレーションが更に必要とされることはない。
【0027】
一実施形態において,所要の周波数帯がより低ければ,アンテナ素子は,より長い形態で提供され,比較的小さなワイヤレス通信装置,例えばワイヤレスヘッドフォンに組み込むには不適当となることがある。この理由から,本開示は,図1に基づく構造的改善策を更に提供し,提供される指型アンテナをワイヤレス通信装置においても使用可能とするものである。関連する記載は,次のとおりである。
【0028】
図3及び図4を参照すれば,図3図1に係る別の指型アンテナの線図的な説明図,図4図3における各周波数帯における反射損失特性を示すグラフである。本実施形態において,指型アンテナ300は,その基本構造において,図1の指型アンテナと実質的に同一である。説明の便宜上,第1アンテナ素子131,第2アンテナ素子132,第3アンテナ素子133及び第4アンテナ素子134をそれぞれ2.45GHz,5.15GHz,5.5GHz及び5.75GHzの周波数帯で作動させるものと仮定するが,本開示はこれに限定されるものではない。
【0029】
第1のアンテナ素子131の作動する周波数帯が低いため,これに対応して第1アンテナ素子131はより大きな長さを有する。この場合,図1と対比して,図3の第1アンテナ素子131には,曲がりセグメント131aを付加的に設けることができる。しかしながら,図4に示すように,図3の第1アンテナ素子131に曲がりセグメント131aを設けた場合でも,指型アンテナ300はマルチバンド特性(例えば,2.4GHz及び5GHz)及びブロードバンド特性を依然として維持することができる。換言すれば,本開示が提供する指型アンテナは,より小型のワイヤレス通信装置に配置されるに適した優れた柔軟性を有するものである。以下,図5を参照して更に説明する。
【0030】
図5を参照すれば,同図は本開示の一実施形態に係るワイヤレス通信装置の印刷回路基板(PCB)を示す線図的な説明図である。本実施形態において,PCB500は,例えば,ワイヤレスヘッドフォンや携帯電話等のワイヤレス通信装置に適用することができ,PCB500には図3に示す指型アンテナ300を印刷することができる。図5に示すように,ワイヤレス通信装置のケーシング形状に適合させるため,PCB500のエッジ部は,曲がりセグメント500aを有する構成とされている。しかしながら,指型アンテナ300における第1アンテナ素子131に曲がりセグメント131aが存在しているため,図1のアンテナ100と対比して指型アンテナ300は,上述したワイヤレス通信装置に組み込むのにより適している。
【0031】
更に,上述した実施形態の教示から理解できるように,指型アンテナ300は,曲がりセグメント131aが存在していても,マルチバンド特性(例えば,2.4GHz及び5GHz)及びブロードバンド特性を依然として維持することができる。その裏付けとして,本開示は,PCB500上に配置された指型アンテナ300の測定に基づく反射損失特性グラフを図6A及び6Bに示すものである。
【0032】
図6Aを参照すれば,同図は図5のアンテナの各周波数帯域における反射損失特性を示すグラフである。図6Aの右上隅部に示す周波数は,例えば2.4GHz周波数帯におけるRF通信モジュールで使用される低域,中域及び高域の作動点(それぞれ数字1,2,3に対応する)である。図6Aから理解できるように, 3つの作動点は全てが設計帯域幅に含まれるものである。
【0033】
図6Bを参照すれば,同図も図5のアンテナの各周波数帯域における反射損失特性を示すグラフである。図6Bの右上隅部に示す周波数は,例えば5GHz周波数帯におけるRF通信モジュールで使用される低域,中域及び高域の作動点(それぞれ数字1,2,3に対応する)である。図6Bから理解できるように, 3つの作動点は全てが設計帯域幅に含まれるものである。
【0034】
以上の記載から理解できるように,マルチバンド特性及びブロードバンド特性を有することに加えて,本開示の提供する指型アンテナは,所要に応じて曲がりセグメントも設けることができ,より好ましい設計自由度を有するものである。
【0035】
以上を要約すれば,開放回路部に含まれる少なくとも3つのアンテナ素子により,本開示の提供する指型アンテナは,マルチバンド特性(例えば,2.4GHz及び5GHz)及びブロードバンド特性を有することができ,整合を図るためにアンテナの背後に回路素子を付加的に設ける必要がなく,これにより実装に際しての困難性を軽減すると共に設計を容易とするものである。
【0036】
これに加えて,本開示の提供する指型アンテナは製造時にPCB上に印刷することができるため,アンテナを追加的に購入する必要がなくなり,実装に要するコストを削減する効果を達成するものである。また,RFモジュールの仕様に適合させるための回路キャリブレーションが更に必要とされることはない。
【0037】
更に,本開示の提供する指型アンテナは,所要に応じて曲がりセグメントを適応的に設けることができ,従って優れた設計自由度を有し,より小型のワイヤレス通信装置に組み込むのに適している。
【0038】
本開示を上述した実施形態に基づいて記載したが,実施形態は本開示に限定されるものではない。当業者であれば,本開示の精神及び範囲を逸脱することなく,若干の修正及び変更を行うことができる。すなわち,本開示の保護範囲は以下に添付した特許請求の範囲により特定されるものである。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本開示に係る指型アンテナは,通信装置に適用することができる。
【符号の説明】
【0040】
100,300: 指型アンテナ
110: 短絡回路部
120: 給電部
130: 解放回路部
131: 第1アンテナ素子
131a:曲がりセグメント
132: 第2アンテナ素子
133: 第3アンテナ素子
134: 第4アンテナ素子
140: 接地部
150: コプレーナ導波路
500: 印刷回路基板
500a: 曲がりセグメント
D1: 第1距離
D2: 第2距離
D3: 第3距離
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
【外国語明細書】
2020092403000001.pdf