【解決手段】本発明による支持・ドレネージ材は、流体流が通ることを可能にする折畳み可能要素を具備し、前記要素は、第1の端部121及び第2の端部122、第1の側縁部及び第2の側縁部112、第1の主表面201及び第2の主表面202、並びに第1の区域バルクT1とを有するメッシュ又は不織布を具備する第1の区域100と、第1の端部及び第2の端部、第1の側縁部及び第2の側縁部、第1の主表面、及び第2の主表面、並びに第2の区域バルクT2とを有するメッシュ又は不織布を具備する第2の区域200とを具備し、折畳み可能要素が折り畳まれたとき、第1の区域バルクの厚さ部分の一部分が、第2の区域の開口部250に嵌合し、第2の区域バルクの厚さ部分の一部分が、第1の区域の開口部150に嵌合するようになっている。
追加の第1の区域及び追加の第2の区域をさらに具備し、前記追加の第1の区域が、前記第2の区域に折畳み可能に連結され、前記追加の第2の区域が、前記追加の第1の区域に折畳み可能に連結されており、
前記折畳み可能要素が折り畳まれたとき、前記追加の第1の区域バルクの厚さ部分の一部分が、前記追加の第2の区域の前記少なくとも1つの開口部に嵌合し、前記追加の第2の区域バルクの厚さ部分の一部分が、前記追加の第1の区域の前記少なくとも1つの開口部に嵌合する、請求項1に記載の支持・ドレネージ材。
前記少なくとも1つの第1の区域が、2つ以上の第1の区域開口部を有し、各々の第1の区域開口部が、前記第1の端部と前記第2の端部との間の距離の少なくとも約75%の長さだけ延びるとともに、前記第1の側縁部と前記第2の側縁部との間の距離の約2%〜約50%の長さだけ延び、
前記少なくとも1つの第2の区域が、2つ以上の単一の第2の区域開口部を有し、各々の第2の区域開口部が、前記第1の端部と前記第2の端部との間の距離の少なくとも約75%の長さだけ延びるとともに、前記第1の側縁部と前記第2の側縁部との間の距離の約2%〜約50%の長さだけ延びる、請求項1に記載の支持・ドレネージ材。
流体流が通ることを可能にする第1の支持・ドレネージ材及び流体流が通ることを可能にする別個の第2の支持・ドレネージ材を具備する支持・ドレネージ材システムであって、
(a)前記第1の支持・ドレネージ材が、流体流が通ることを可能にする第1の折畳み可能要素を具備し、
前記第1の折畳み可能要素が、
第1の端部及び第2の端部、第1の側縁部及び第2の側縁部、第1の主表面及び第2の主表面、並びに前記第1の主表面と前記第2の主表面との間の第1の区域バルクを有するメッシュ又は不織布を具備する少なくとも1つの第1の区域であって、前記第1の区域バルクが、前記第1の端部から前記第2の端部の一部分へ延びる厚さ部分を有し、前記少なくとも1つの第1の区域が、前記第1の端部と前記第2の端部との間の距離の少なくとも約75%の長さだけ延びるとともに、前記第1の側縁部と前記第2の側縁部との間の距離の約2%〜約100%の長さだけ延びる少なくとも1つの第1の区域開口部をさらに具備する、少なくとも1つの第1の区域と、
第1の端部及び第2の端部、第1の側縁部及び第2の側縁部、第1の主表面及び第2の主表面、並びに前記第1の主表面と前記第2の主表面との間の第2の区域バルクを有するメッシュ又は不織布を具備する少なくとも1つの第2の区域であって、前記第2の区域バルクが、前記第1の端部から前記第2の端部の一部分へ延びる厚さ部分を有し、前記少なくとも1つの第2の区域が、前記第1の端部と前記第2の端部との間の距離の少なくとも約75%の長さだけ延びるとともに、前記第1の側縁部と前記第2の側縁部との間の距離の約2%〜約100%の長さだけ延びる少なくとも1つの第2の区域開口部をさらに具備する、少なくとも1つの第2の区域と
を具備し、
前記第1の折畳み可能要素が折り畳まれたとき、前記第1の区域バルクの厚さ部分の一部分が、前記少なくとも1つの第2の区域の前記少なくとも1つの開口部に嵌合し、前記第2の区域バルクの厚さ部分の一部分が、前記少なくとも1つの第1の区域の前記少なくとも1つの開口部に嵌合し、
(b)前記第2の支持・ドレネージ材が、流体流が通ることを可能にする第2の折畳み可能要素を具備し、
前記第2の折畳み可能要素が、
第1の端部及び第2の端部、第1の側縁部及び第2の側縁部、第1の主表面及び第2の主表面、並びに前記第1の主表面と前記第2の主表面との間の第1の区域バルクを有するメッシュ又は不織布を具備する少なくとも1つの第1の区域であって、前記第1の区域バルクが、前記第1の端部から前記第2の端部の一部分へ延びる厚さ部分を有し、前記少なくとも1つの第1の区域が、前記第1の端部と前記第2の端部との間の距離の少なくとも約75%の長さだけ延びるとともに、前記第1の側縁部と前記第2の側縁部との間の距離の約2%〜約100%の長さだけ延びる少なくとも1つの第1の区域開口部をさらに具備する、少なくとも1つの第1の区域と、
第1の端部及び第2の端部、第1の側縁部及び第2の側縁部、第1の主表面及び第2の主表面、並びに前記第1の主表面と前記第2の主表面との間の第2の区域バルクを有するメッシュ又は不織布を具備する少なくとも1つの第2の区域であって、前記第2の区域バルクが、前記第1の端部から前記第2の端部の一部分へ延びる厚さ部分を有し、前記少なくとも1つの第2の区域が、前記第1の端部と前記第2の端部との間の距離の少なくとも約75%の長さだけ延びるとともに、前記第1の側縁部と前記第2の側縁部との間の距離の約2%〜約100%の長さだけ延びる少なくとも1つの第2の区域開口部をさらに具備する、少なくとも1つの第2の区域と
を具備し、
前記第2の折畳み可能要素が折り畳まれたとき、前記第1の区域バルクの厚さ部分の一部分が、前記少なくとも1つの第2の区域の前記少なくとも1つの開口部に嵌合し、前記第2の区域バルクの厚さ部分の一部分が、前記少なくとも1つの第1の区域の前記少なくとも1つの開口部に嵌合する、支持・ドレネージ材システム。
上流面及び下流面を有するプリーツ付き多孔質フィルタであって、前記上流面が、第1の上流端及び第2の上流端を有し、前記下流面が、第1の下流端及び第2の下流端を有する、プリーツ付き多孔質フィルタと、
前記プリーツ付き多孔質フィルタの前記上流面又は前記プリーツ付き多孔質フィルタの前記下流面に接触するように配置された、請求項1〜3のいずれか一項に記載の支持・ドレネージ材と
を具備するフィルタ装置。
上流面及び下流面を有するプリーツ付き多孔質フィルタであって、前記上流面が、第1の上流端及び第2の上流端を有し、前記下流面が、第1の下流端及び第2の下流端を有する、プリーツ付き多孔質フィルタと、
請求項5に記載の支持・ドレネージ材システムと
を具備し、
前記プリーツ付き多孔質フィルタが、第1の支持・ドレネージ材と第2の支持・ドレネージ材との間に配置されている、フィルタシステム。
請求項6〜8のいずれか一項に記載のフィルタシステムに流体を通すステップを含み、前記第1の支持・ドレネージ材、前記プリーツ付き多孔質フィルタの前記上流面、前記プリーツ付き多孔質フィルタの前記下流面、並びに前記第2の支持・ドレネージ材に流体を通すことを含む、流体を濾過する方法。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[0013]本発明の一実施形態は、流体流が通ることを可能にする折畳み可能要素を具備する支持・ドレネージ材を提供し、この要素は、第1の端部及び第2の端部、第1の側縁部及び第2の側縁部、第1の主表面及び第2の主表面、並びに第1の主表面と第2の主表面との間の第1の区域バルクを有するメッシュ若しくは不織布を構成する少なくとも1つの第1の区域であって、第1の区域バルクが、第1の端部から第2の端部の一部分へ延びる厚さを有し、少なくとも1つの第1の区域が、第1の端部と第2の端部との間の距離の少なくとも約75%の長さだけ延び、第1の側縁部と第2の側縁部との間の距離の約2%〜約100%の長さだけ延びる少なくとも1つの第1の区域開口部をさらに具備する、少なくとも1つの第1の区域、並びに第1の端部及び第2の端部、第1の側縁部及び第2の側縁部、第1の主表面及び第2の主表面、並びに第1の主表面と第2の主表面との間の第2の区域バルクを有するメッシュ若しくは不織布を構成する少なくとも1つの第2の区域であって、第2の区域バルクが、第1の端部から第2の端部の一部分へ延びる厚さを有し、少なくとも1つの第2の区域が、第1の端部と第2の端部との間の距離の少なくとも約75%の長さだけ延び、第1の側縁部と第2の側縁部との間の距離の約2%〜約100%の長さだけ延びる少なくとも1つの第2の区域開口部をさらに具備する、少なくとも1つの第2の区域を具備し、折畳み可能要素が折り畳まれたとき、第1の区域バルク厚さの一部分が、少なくとも1つの第2の区域の少なくとも1つの開口部に嵌合し、及び第2の区域バルク厚さの一部分が、少なくとも1つの第1の区域の少なくとも1つの開口部に嵌合する。
【0012】
[0014]いくつかの実施形態では、支持・ドレネージ材は、追加の第1の区域及び追加の第2の区域をさらに具備し、追加の第1の区域が第2の区域に折畳み可能に連結され、追加の第2の区域が追加の第1の区域に折畳み可能に連結されており、折畳み可能要素が折り畳まれたとき、追加の第1の区域バルク厚さの一部分が、追加の第2の区域の少なくとも1つの開口部に嵌合し、追加の第2の区域バルク厚さの一部分が、追加の第1の区域の少なくとも1つの開口部に嵌合する。
【0013】
[0015]支持・ドレネージ材の一実施形態では、少なくとも1つの第1の区域は、2つ以上の第1の区域開口部を有し、各々の第1の区域開口部が、第1の端部と第2の端部との間の距離の少なくとも約75%の長さだけ延びるとともに、第1の側縁部と第2の側縁部との間の距離の約2%〜約50%の長さだけ延び、少なくとも1つの第2の区域は、2つ以上の単一の第2の区域開口部を有し、各々の第2の区域開口部が、第1の端部と第2の端部との間の距離の少なくとも約75%の長さだけ延びるとともに、第1の側縁部と第2の側縁部との間の距離の約2%〜約50%の長さだけ延びる。1つの区域及び/又は異なる区域内の個々の開口部は、異なる長さ及び/又は幅を有することができる。例証として、少なくとも1つの第1の区域開口部及び/又は少なくとも1つの第2の区域開口部は、第1の側縁部と第2の側縁部との間の距離の約2%〜約50%の長さだけ延びることができ、少なくとも1つの第2の第1の区域開口部及び/又は少なくとも1つの第2の区域の第2の開口部は、第1の側縁部と第2の側縁部との間の距離の約2%〜約46%の長さだけ延びることができる。
【0014】
[0016]別の実施形態では、支持・ドレネージ材システムは、流体流が通ることを可能にする第1の支持・ドレネージ材並びに流体流が通ることを可能にする第2の別個の支持・ドレネージ材を具備し、(a)第1の支持・ドレネージ材が、流体流が通ることを可能にする第1の折畳み可能要素を具備し、第1の折畳み可能要素が、第1の端部及び第2の端部、第1の側縁部及び第2の側縁部、第1の主表面及び第2の主表面、並びに第1の主表面と第2の主表面との間の第1の区域バルクを有するメッシュ若しくは不織布を構成する少なくとも1つの第1の区域であって、第1の区域バルクが、第1の端部から第2の端部の一部分へ延びる厚さを有し、少なくとも1つの第1の区域が、第1の端部と第2の端部との間の距離の少なくとも約75%の長さだけ延び、第1の側縁部と第2の側縁部との間の距離の約2%〜約100%の長さだけ延びる少なくとも1つの第1の区域開口部をさらに具備する、少なくとも1つの第1の区域、並びに第1の端部及び第2の端部、第1の側縁部及び第2の側縁部、第1の主表面及び第2の主表面、並びに第1の主表面と第2の主表面との間の第2の区域バルクを有するメッシュ若しくは不織布を構成する少なくとも1つの第2の区域であって、第2の区域バルクが、第1の端部から第2の端部の一部分へ延びる厚さを有し、少なくとも1つの第2の区域が、第1の端部と第2の端部との間の距離の少なくとも約75%の長さだけ延び、第1の側縁部と第2の側縁部との間の距離の約2%〜約100%の長さだけ延びる少なくとも1つの第2の区域開口部をさらに具備する、少なくとも1つの第2の区域を具備し、第1の折畳み可能要素が折り畳まれたとき、第1の区域バルク厚さの一部分が、少なくとも1つの第2の区域の少なくとも1つの開口部に嵌合し、及び第2の区域バルク厚さの一部分が、少なくとも1つの第1の区域の少なくとも1つの開口部に嵌合し、(b)第2の支持・ドレネージ材が、流体流が通ることを可能にする第2の折畳み可能要素を具備し、第2の折畳み可能要素が、第1の端部及び第2の端部、第1の側縁部及び第2の側縁部、第1の主表面及び第2の主表面、並びに第1の主表面と第2の主表面との間の第1の区域バルクを有するメッシュ若しくは不織布を構成する少なくとも1つの第1の区域であって、第1の区域バルクが、第1の端部から第2の端部の一部分へ延びる厚さを有し、少なくとも1つの第1の区域が、第1の端部と第2の端部との間の距離の少なくとも約75%の長さだけ延び、第1の側縁部と第2の側縁部との間の距離の約2%〜約100%の長さだけ延びる少なくとも1つの第1の区域開口部をさらに具備する、少なくとも1つの第1の区域、並びに第1の端部及び第2の端部、第1の側縁部及び第2の側縁部、第1の主表面及び第2の主表面、並びに第1の主表面と第2の主表面との間の第2の区域バルクを有するメッシュ若しくは不織布を構成する少なくとも1つの第2の区域であって、第2の区域バルクが、第1の端部から第2の端部の一部分へ延びる厚さを有し、少なくとも1つの第2の区域が、第1の端部と第2の端部との間の距離の少なくとも約75%の長さだけ延び、第1の側縁部と第2の側縁部との間の距離の約2%〜約100%の長さだけ延びる少なくとも1つの第2の区域開口部をさらに具備する、少なくとも1つの第2の区域を具備し、第2の折畳み可能要素が折り畳まれたとき、第1の区域バルク厚さの一部分が、少なくとも1つの第2の区域の少なくとも1つの開口部に嵌合し、及び第2の区域バルク厚さの一部分が、少なくとも1つの第1の区域の少なくとも1つの開口部に嵌合する。
【0015】
[0017]本発明の一実施形態によるフィルタ装置が、複数のプリーツ並びに上流面及び下流面を有するプリーツ付き多孔質フィルタと、プリーツ付き多孔質フィルタの上流面又はプリーツ付き多孔質フィルタの下流面に接触するように配置された支持・ドレネージ材の一実施形態とを具備する。
【0016】
[0018]別の実施形態では、複数のプリーツ並びに上流面及び下流面を有するプリーツ付き多孔質フィルタと、支持・ドレネージ材システムの一実施形態とを具備し、プリーツ付き多孔質フィルタが、第1の支持・ドレネージ材と第2の支持・ドレネージ材との間に配置される、フィルタシステムが提供される。
【0017】
[0019]フィルタシステムの一実施形態では、プリーツ付き多孔質フィルタは、レイドオーバープリーツフィルタを構成する。別法又は追加として、フィルタシステムの一実施形態では、システムは、内側コア及び外側ケージをさらに具備する。
【0018】
[0020]本発明の一実施形態による流体を濾過する方法が、フィルタシステムの一実施形態に流体を通す段部を含み、第1の支持・ドレネージ材、プリーツ付き多孔質フィルタの上流面、プリーツ付き多孔質フィルタの下流面、並びに第2の支持・ドレネージ材に流体を通すことを含む。
【0019】
[0021]支持・ドレネージ材は、フィルタメディア(プリーツ付き又はプリーツなし)の層同士の間に配置されたとき、支持及び均一の間隔を提供しながら(対向する表面のメッシュにおけるストランドが互いに重なり合うのではなく互いの間に嵌合する入れ子状態を低減又は防止することを含む)、低減された沿層方向の流れ抵抗を呈し(したがって支持・ドレネージ材内の圧力降下が、フィルタ要素における圧力降下より小さくなる)、以てフィルタ要素の表面における流体の均等の分布及び低減された表面損失を提供することが有利な点である。
【0020】
[0022]支持・ドレネージ材は、厚さを減じて作製することができ、流れ条件により良好に整合するように設計することができる。プリーツ付きフィルタとともに使用されるとき、支持・ドレネージ材は、フィルタメディア(特に、膜)の損傷を低減させ、より均一の流れ分布(フィルタのプリーツ付き先端を通る流れを含む)を可能にし、安定したプリーツパックを提供することができる。さらに、個々のプリーツ間に2つの層又はシートの支持・ドレネージ材を有する従来のプリーツ付きフィルタとは対照的に、プリーツ付きフィルタとともに使用されるとき、単一層又はシートの支持・ドレネージ材を使用して、廃棄物を低減させ、より多くのフィルタ材を使用することを可能にしながら(いくつかの用途では、全体的により細いプリーツピッチが得られ、所与の体積につきより多くのフィルタ材を得ることを可能にする)、望ましい差圧を維持し、濾過効率を改善することができる。さらに、ヒンジを含む支持・ドレネージ材が、従来のプリーツ加工デバイスに適合する。
【0021】
[0023]支持・ドレネージ材は、平坦若しくは平面、又は実質上平坦若しくは平面とすることができ、いくつかの実施形態では、支持・ドレネージ材は湾曲しており、又は湾曲させることができる。
【0022】
[0024]本発明の実施形態は、フラットプリーツフィルタパック、直流螺旋フィルタ、積層型ディスクフィルタ、直交流カセットを含む様々なフィルタ構成とともに使用するのに適しており、「レイドオーバープリーツ」(LOP)フィルタ構成(たとえば、米国特許第5,543,047号に記載)に特に適している。
【0023】
[0025]本発明の各構成要素について、以下でより詳細に次に説明し、同様の構成要素は同様の参照番号を有する。上流及び下流のS&D材がそれぞれ同じ構成要素で示されている場合、対応する構成要素は、類似の参照番号とそれに続く「’」によって識別され、たとえば、100’は100に対応し、200’は200に対応し、1000’は1000に対応し、以下同様である。
【0024】
[0026]
図1Aは、本発明の一実施形態による折り畳まれていない支持・ドレネージ材1000の上面図を示し、支持・ドレネージ材1000は、流体流が通るのを可能にする折畳み可能要素500を具備し、これらの要素は、メッシュ(複数可)又は不織布(複数可)を具備し、少なくとも1つの第1の区域100及び少なくとも1つの第2の区域200が、ヒンジ50によって連結され、これらの区域が開口部150、250を含むことを示し、また矢印によって表される折畳みパターンも示す。少なくとも1つの第1の区域100は、第1の端部121及び第2の端部122、第1の側縁部111及び第2の側縁部112、第1の主表面101及び第2の主表面102、並びに第1の主表面と第2の主表面との間の第1の区域バルクT1を有するメッシュ又は不織布を具備し、第1の区域バルクは、第1の端部から第2の端部の部分P1へ延びる厚さ部分を有し(すなわち、バルクの厚さ部分は、第1の端部から開口部が存在しない第2の端部へ延びる)、少なくとも1つの第1の区域は、第1の端部と第2の端部との間の距離の少なくとも約75%の長さだけ延びるとともに、第1の側縁部と第2の側縁部との間の距離の約2%〜約100%の長さだけ延びる少なくとも1つの第1の区域開口部150をさらに具備し、少なくとも1つの第2の区域200は、第1の端部221及び第2の端部222、第1の側縁部201及び第2の側縁部202、第1の主表面及び第2の主表面、並びに第1の主表面と第2の主表面との間の第2の区域バルクT2を有するメッシュ又は不織布を具備し、第2の区域バルクは、第1の端部から第2の端部の部分P2へ延びる厚さ部分を有し(すなわち、バルクの厚さ部分は、第1の端部から開口部が存在しない第2の端部へ延びる)、少なくとも1つの第2の区域は、第1の端部と第2の端部との間の距離の少なくとも約75%の長さだけ延びるとともに、第1の側縁部と第2の側縁部との間の距離の約2%〜約100%の長さだけ延びる少なくとも1つの第2の区域開口部250をさらに具備し、折畳み可能要素が折り畳まれたとき(より詳細に論じ、たとえば
図2B、
図2D、
図3A、及び
図3Bに示す)、第1の区域バルクの厚さ部分の一部分が、少なくとも1つの第2の区域の少なくとも1つの開口部に嵌合し、第2の区域バルクの厚さ部分の一部分が、少なくとも1つの第1の区域の少なくとも1つの開口部に嵌合する。
【0025】
[0027]好ましくは、たとえば
図2Dに示すS&D材システムに対して、ヒンジ50が内側ヒンジとして利用されるとき、このヒンジは、減じられた厚さを有し(
図1Bにより詳細に示す)、S&D材が折り畳まれたとき、プリーツ付きフィルタメディアの各側に単一層のS&D材を本質的に提供する。
【0026】
[0028]
図1Aに示す実施形態は、典型的にはフィルタシステム(プリーツ付き多孔質フィルタの上流及び下流にS&D材を具備する)を組み立てる際に除去される縁部ストリップ300を含む。したがって、様々な開口部の第1の側縁部と第2の側縁部との間の距離の長さを参照する場合、その大きさは、第1又は第2の区域のうちストリップを切断/除去すべき縁部ストリップの縁部に接触する部分を参照する。
【0027】
[0029]
図1A、
図2A〜
図2D、
図3A、及び
図3Bに示すように、支持・ドレネージ材の実施形態は、複数の第1の区域100及び第2の区域200、たとえば複数の追加の第1の区域及び複数の追加の第2の区域(フィルタの長さに沿って連続シートを形成することが好ましい)をさらに具備し、追加の第1の区域が第2の区域に折畳み可能に連結され、追加の第2の区域が追加の第1の区域に折畳み可能に連結されており(以下同様である)、折畳み可能要素が折り畳まれたとき、追加の第1の区域バルク厚さ部分の一部分が、追加の第2の区域の少なくとも1つの開口部に嵌合し、追加の第2の区域バルク厚さ部分の一部分が、追加の第1の区域の少なくとも1つの開口部に嵌合することが好ましい。
【0028】
[0030]典型的には、
図1A、
図2A、及び
図2Bにも示すように、第1及び/又は第2の区域は、複数の開口部を含み、たとえば少なくとも1つの第1の区域は、2つ以上の第1の区域開口部150A、150Bを有し、各々の第1の区域開口部が、第1の端部と第2の端部との間の距離の少なくとも約75%の長さだけ延びるとともに、第1の側縁部と第2の側縁部との間の距離の約25%〜約50%の長さだけ延び、少なくとも1つの第2の区域は、2つ以上の単一の第2の区域開口部250A、250Bを有し、各々の第2の区域開口部が、第1の端部と第2の端部との間の距離の少なくとも約75%の長さだけ延びるとともに、第1の側縁部と第2の側縁部との間の距離の約25%〜約50%の長さだけ延びる。
【0029】
[0031]支持・ドレネージ材の実施形態は、フィルタ装置の一実施形態を提供するために、プリーツ付き多孔質フィルタの下流又は上流に配置することができる。支持・ドレネージ材システムの実施形態は、プリーツ付き多孔質フィルタの上流に配置された第1の支持・ドレネージ材の一実施形態と、プリーツ付き多孔質フィルタの下流に配置された第2の支持・ドレネージ材の一実施形態とを具備し、また支持・ドレネージ材システム及びプリーツ付き多孔質フィルタを具備するフィルタシステムの一実施形態も提供することが好ましい。
【0030】
[0032]
図2A〜
図2Dは、部分的に折り畳まれた第1(上流)の支持・ドレネージ材1000及び第2(下流)の支持・ドレネージ材1000’(1000を
図1に示し、1000’は同じ構造を有する)を具備し、第1及び第2の支持・ドレネージ材間に多孔質プリーツ付きフィルタ要素1501を具備する多孔質プリーツ付きフィルタ1500を有する、支持・ドレネージシステム2500の一実施形態、並びに第1の支持・ドレネージ材1000と第2の支持・ドレネージ材1000’との間に多孔質プリーツ付きフィルタ1500を具備するフィルタシステム2000の一実施形態の様々な概略図を示す。
【0031】
[0033]
図2Aは上面図を示し、
図2Bは上面斜視図を示し、
図2Cは、
図2Aに示すR−Rに沿っての側面断面図を示し、
図2Dは、
図2Cに示す細部Tの拡大図を示し、
図2Dは、折り畳まれてプリーツ付きフィルタのプリーツ根元を支持する内側ヒンジ50、50’で減じられた厚さを示す(外側ヒンジは、減じられた厚さ又は減じられていない厚さを有することができる)。支持・ドレネージ材が完全に折り畳まれたとき、1つの区域のバルクの厚さ部分の一部分が、別の区域の開口部に嵌合し、実質的に単一層の支持・ドレネージ材を提供する。エッジフロー抵抗は圧縮された領域を増大させて不十分な圧力降下性能を招く可能性が高いため、メッシュ(複数可)又は不織布(複数可)の圧縮を回避又は最小化することが有利な点である。
【0032】
[0034]
図3A〜
図3Bは、
図2A〜
図2Dに示す支持・ドレネージシステム及びフィルタシステムの様々な概略図を示し、支持・ドレネージ材は完全に折り畳まれ、縁部ストリップは除去されており、したがって支持・ドレネージ材の残りの側縁部は、フィルタメディアの端部と同一平面になり、流れを防止するようにともに封止されている。
【0033】
[0035]湾曲した又は湾曲可能な支持・ドレネージ材を有する実施形態が、レイドオーバープリーツ(LOP)フィルタ構成(たとえば、米国特許第5,543,047号に記載)に特に適している。たとえば、
図3Aは、フィルタケージ1610、内側コア1611、及び多孔質プリーツ付きフィルタ要素1501を具備する多孔質LOPフィルタ1500を具備するフィルタカートリッジ1600を具備するフィルタシステム2000の一実施形態(
図3Bにも示す)、並びにプリーツ付きフィルタの各プリーツ間に配置された
図2A〜
図2Dに概略的に示す支持・ドレネージ材の実施形態(S&D要素システム2500の一実施形態を提供する)を示し、したがって各支持・ドレネージ材の2つの表面が、各フィルタプリーツの面に接触し、支持・ドレネージ材の先端が、外側ケージ及び内側コアの内面に接触し、プリーツ先端及びプリーツ根元をケージ及びコアから隔置し、したがってプリーツ先端及びプリーツ根元を保護しながら、流体流が通ることを可能にする。
【0034】
[0036]支持・ドレネージ材(メッシュ及び布)は、濾過される流体及び温度などの該当する濾過パラメータに適した任意の適した材料から製作することができる。
【0035】
[0037]支持・ドレネージ材は、たとえば、積層造形(「積層製造」又は「3D印刷」と呼ばれることもある)を含む当技術分野で周知の様々な方法によって作製することができる。
【0036】
[0038]ポリマーのメッシュを具備するそれらの実施形態では、ポリマーメッシュは、織物メッシュ及び押出メッシュの形で得られる。いずれのタイプを用いてもよいが、押出メッシュはより平滑であり、したがってフィルタメディアの隣接層の摩耗がそれほど生じないために好ましいことがある。押出メッシュは、第1の組の平行なストランドと、第1の組のストランドを斜めに交差する第2の組の平行なストランドとを有することができる。押出メッシュは、対称又は非対称のいずれかとして分類することができる。対称メッシュでは、第1の組のストランドも第2の組のストランドも、メッシュがメッシュ製造機械から現れる方向であるメッシュのいわゆる「縦方向」に延びない。非対称メッシュでは、これらの組のストランドの一方が、縦方向に平行に延びる。本発明の実施形態によれば、対称メッシュ又は非対称メッシュのいずれかを使用することができる。
【0037】
[0039]様々なメッシュが、本発明の実施形態による使用に適している。たとえば、適した押出ポリマーメッシュには、商標名デルネット(DELNET)でSchweiter−Mauduit International Inc.(Alpharetta、GA)から入手可能なものが含まれる。
【0038】
[0040]メッシュは、厚さ及び1インチ当たりのストランドの数によって特徴付けることができる。これらの寸法は、いかなる特定の値にも限定されるものではなく、メッシュの所望の沿層方向の流れ特性及び所望の強度に応じて選択することができる。典型的には、メッシュのメッシュ数は、1インチ当たり少なくとも約5本のストランドである。
【0039】
[0041]ポリマーの不織布を構成するそれらの実施形態では、不織布は、濾過される流体及び温度などの該当する濾過パラメータに適したポリエステル、ポリプロピレン、又はポリアミド(たとえば、ナイロン)を含む任意のポリマー材料から製作することができる。
【0040】
[0042]様々な不織布が、本発明の実施形態による使用に適している。たとえば、適した不織布には、商標名リーメイ(REEMAY)(たとえば、REEMAY2011及びREEMAY2250)及びTYPARでAvintiv Technical Nonwovens(Old Hickory、TN)から入手可能なポリエステルスパンボンド不織布が含まれる。
【0041】
[0043]典型的には、メッシュ又は不織布の厚さは、約0.0005”〜約0.025”(より典型的には、約0.005”〜約0.030”)の範囲内であり、ボイド率は約30%以上であるが、厚さはその範囲より大きく又は小さくすることもでき、ボイド率はその値より小さくすることもできる。メッシュ又は不織布が折畳み及び/又は波形を有するそれらの実施形態では、メッシュ又は不織布は、メッシュ又は不織布並びにフィルタ及びフィルタ要素の損傷を避けるのに十分なほど柔軟である。
【0042】
[0044]多孔質フィルタ及び/又は多孔質フィルタ要素(たとえば、多孔質膜及び/又は多孔質の繊維媒体)は、任意の適した孔構造、たとえば孔径(たとえば、泡立ち点、若しくはたとえば米国特許第4,340,479号に記載のK
L、又は毛管凝縮流れ特性によって明らかである)、気孔率、孔直径(たとえば、たとえば米国特許第4,925,572号に記載の修正OSU F2試験を使用して特徴付けられる)、又は流体が要素を通過するときに1つ又は複数の当該材料の通過を低減若しくは許可する除去率を有することができる。使用される孔構造は、処理すべき流体の組成及び処理済み流体の所望の廃水レベルに依存する。
【0043】
[0045]フィルタ要素は、任意の所望の臨界濡れ表面張力(CWST、たとえば米国特許第4,925,572号に定義されている)を有することができる。CWSTは、たとえば当技術分野で知られているように、たとえば米国特許第5,152,905号、第5,443,743号、第5,472,621号、及び第6,074,869号にさらに開示されているように選択することができる。要素の表面特性は、湿式若しくは乾式酸化、表面へのポリマーの被覆若しくは堆積、又はグラフト反応によって修正することができる(たとえば、CWSTに影響を及ぼすように、表面電荷、たとえば正若しくは負の電荷を含むように、及び/又は表面の極性若しくは親水性を変えるように)。
【0044】
[0046]フィルタは、追加の要素、層、又は構成要素を含むことができ、追加の要素、層、又は構成要素は、異なる構造及び/又は機能、たとえばフィルタメディアの上流における前濾過(プレフィルトレーション)及び/又は緩衝(損傷保護のためのフィルタメディアの上流における緩衝又は損傷保護及び/若しくは媒体支持のためのフィルタメディアの下流における緩衝)を有することができる。
【0045】
[0047]本発明の実施形態によれば、フィルタ及び/又はフィルタ要素は、平面、プリーツ付き、及び中空円筒形を含む様々な構成を有することができる。
【0046】
[0048]プリーツ付きフィルタを含む例示的なフィルタ及びフィルタ要素は、米国特許第5,543,047号及び第5,552,048号に開示されている。
【0047】
[0049]複数のフィルタ要素を具備するいくつかの実施形態では、フィルタは典型的に、少なくとも1つの入口及び少なくとも1つの出口を具備し、入口と出口との間に少なくとも1つの流体流路を画定するハウジング内に配置され、フィルタは、流体流路を横切って配置され、フィルタデバイスを形成する。フィルタデバイスは、滅菌可能であることが好ましい。少なくとも1つの入口及び少なくとも1つの出口を設けるのに適した形状の任意のハウジングを用いることができる。
【0048】
[0050]ハウジングは、処理される流体に適合している任意の不浸透性の熱可塑性材料を含む任意の適した剛性の不浸透性材料から製作することができる。たとえば、ハウジングは、ステンレス鋼などの金属又はポリマーから製作することができる。
【0049】
[0051]本明細書に引用した公開、特許出願、及び特許を含むあらゆる参照文献は、各参照文献が参照により組み込まれており、全体として本明細書に記載されると個別且つ具体的に示された場合と同じ程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【0050】
[0052]本発明を説明する文脈(特に以下の特許請求の範囲の文脈)において、「a」及び「an」及び「the」及び「少なくとも1つ(at least one)」という用語並びに類似の指示語の使用は、本明細書に別途指示しない限り、又は文脈に明らかに矛盾しない限り、単数形及び複数形の両方を包含すると解釈されたい。「少なくとも1つ(at least one)」という用語と、それに続く1つ又は複数の項目の一覧の使用(たとえば、「A及びBのうちの少なくとも1つ(at least one of A and B)」)は、本明細書に別途指示しない限り、又は文脈に明らかに矛盾しない限り、列挙された項目から選択された1つの項目(A又はB)又は列挙された項目の2つ以上のあらゆる組合せ(A及びB)を意味すると解釈されたい。「具備する、具備する、含む、構成する(comprising)」「有する(having)」「含む(including)」、及び「含む(containing)」という用語は、別途記載しない限り、オープンエンド(open−ended)の用語であると解釈されたい(すなわち、「〜を含むが、それだけに限定されるものではない(including, but not limited to)」を意味する)。本明細書における値の範囲の記述は、本明細書に別途指示しない限り、その範囲内に入るそれぞれ別個の値を個別に参照する簡潔な方法として働くことのみを意図したものであり、それぞれ別個の値は、本明細書に個別に記述された場合と同様に、本明細書に組み込まれる。本明細書に記載するあらゆる方法は、本明細書に別途指示しない限り、又はそうでない場合、文脈に明らかに矛盾しない限り、任意の適した順序で実行することができる。本明細書に提供されるあらゆる例又は例示的な言語(たとえば、「など(such as)」)の使用は、別途記載しない限り、本発明にさらに光をあてることのみを意図したものであり、本発明の範囲に限定を加えるものではない。本明細書におけるいずれの言語も、記載されていない要素が本発明の実施に本質的であることを示すと解釈されるべきではない。
【0051】
[0053]本発明を実施する本発明者らには知られている最良の形態を含めて、本発明の好ましい実施形態が本明細書に記載されている。それらの好ましい実施形態の変形例は、上記の説明を読めば当業者には明らかになるであろう。本発明者らは、当業者であれば、そのような変形例を適当に用いることを予期し、本発明者らは、本明細書に具体的に記載した以外の方法で本発明が実施されることも意図する。したがって、本発明は、準拠法によって認められる添付の特許請求の範囲に記載の主題のあらゆる修正例及び均等物を含む。さらに、本明細書に別途指示しない限り、又はそうでない場合、文脈に明らかに矛盾しない限り、本発明のあらゆる可能な変形例における前述の要素のあらゆる組合せが、本発明によって包含される。