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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-102246(P2021-102246A)
(43)【公開日】2021年7月15日
(54)【発明の名称】機械据付構造、及び機械据付方法
(51)【国際特許分類】
   B23Q 1/00 20060101AFI20210618BHJP
   E02D 27/44 20060101ALI20210618BHJP
【FI】
   B23Q1/00 S
   E02D27/44
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2019-234272(P2019-234272)
(22)【出願日】2019年12月25日
(71)【出願人】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】特許業務法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】外山 弘治
(72)【発明者】
【氏名】松井 貴史
【テーマコード(参考)】
2D046
3C048
【Fターム(参考)】
2D046DA41
3C048AA03
(57)【要約】
【課題】機械から張り出さないとともに、機械が床面に置かれる機械据え付け時に機械の位置をより広い範囲内で調整できる、機械据付構造、及び、機械据付方法を提供する。
【解決手段】ボルト200が挿通される挿通孔311および接着剤導入通路312が形成されたプレート310と、挿通孔311を介してボルト200がねじ込まれる雌ねじアンカ320と、が一体化されたプレート付アンカ300を備え、プレート付アンカ300のプレート310は、機械100と床面500との間に配置されており、プレート付アンカ300の雌ねじアンカ320は、床面500に形成されたアンカー孔510に挿入されているとともに、アンカー孔510と雌ねじアンカ320との隙間510Kに接着剤導入通路312を介して、プレート310の外周側から供給された接着剤によりアンカー孔510内に固定されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械を床面にボルトで固定する機械据付構造であって、
前記ボルトが挿通される挿通孔および接着剤導入通路が形成されたプレートと、前記挿通孔を介して前記ボルトがねじ込まれる雌ねじアンカと、が一体化されたプレート付アンカを備え、
前記プレート付アンカの前記プレートは、前記機械と前記床面との間に配置されており、
前記プレート付アンカの前記雌ねじアンカは、前記床面に形成されたアンカー孔に挿入されているとともに、前記アンカー孔と前記雌ねじアンカとの隙間に前記接着剤導入通路を介して、前記プレートの外周側から供給された接着剤により前記アンカー孔内に固定されている、
機械据付構造。
【請求項2】
請求項1に記載の機械据付構造であって、
前記プレート付アンカの前記接着剤導入通路は、前記プレートの内部に貫通孔状に設けられて、一端側に前記プレートの外周部に開口する外側開口部を有し、他端側に前記アンカー孔の側に開口するアンカー孔側開口部を有する、
機械据付構造。
【請求項3】
請求項1に記載の機械据付構造であって、
前記プレート付アンカの前記接着剤導入通路は、前記プレートの前記床面に対向する面に開口を有して前記プレートの側部から前記雌ねじアンカの側に延びる溝部である、
機械据付構造。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の機械据付構造であって、
前記プレート付アンカは、前記プレートにおいて、前記挿通孔を挟んで対向する位置にある2つの前記接着剤導入通路を備える、
機械据付構造。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の機械据付構造であって、
前記プレート付アンカの前記接着剤導入通路は、前記プレートの外周部から前記雌ねじアンカの外周面の位置まで延びている、
機械据付構造。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の機械据付構造であって、
前記雌ねじアンカの底部は閉塞されている、
機械据付構造。
【請求項7】
機械をプレート付アンカを用いて床面にボルトで固定する機械据付方法であって、
前記プレート付アンカは、
接着剤導入通路および前記ボルトが挿通される挿通孔が形成されたプレートと、前記挿通孔を介して前記ボルトがねじ込まれる雌ねじアンカと、が一体化されており、
前記床面に、前記プレート付アンカの前記雌ねじアンカを収容可能なアンカー孔を設けるアンカー孔作成工程と、
前記床面の前記アンカー孔に挿入されている前記プレート付アンカのプレートの上に載せられている前記機械を、前記ボルトを仮締めして、前記プレート付アンカに据え付ける、機械据え置き工程と、
接着剤を、前記プレート付アンカの前記プレートの前記接着剤導入通路から前記アンカー孔に供給して硬化させる、接着剤供給工程と、
前記ボルトを本締めして前記機械を固定する固定工程と、
を含む、
機械据付方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械を床にボルトで固定する機械据付構造、及び機械を床にボルトで固定する機械据付方法に関する。
【背景技術】
【0002】
機械を床にボルトで固定する機械据付構造が開示されている。例えば、特許文献1には次の(A)、(B)の機械据付構造が開示されている。まず、(A)の機械据付構造では、機械に横づけされた固定具を設けている。固定具は、下側が床面に接着されており、側面が機械に接着されている。これにより、固定具を介して機械が床面に固定されている。次に、(B)の機械据付構造では、床面にあけられた穴である据付用穴と、据付用穴に充填されたコンクリートに下部が埋められた基礎ボルトと、コンクリートに載せられた台座である基礎台座と、を有している。ここで、基礎台座の上に機械が置かれ、コンクリートの上で、基礎台座および機械が、コンクリートから上に延びる基礎ボルトで床面に対して固定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−30121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記の(A)、(B)の機械据付構造には、次の問題がある。まず、(A)の機械据付構造では、固定具が機械から張り出すため、使用者の機械の操作を固定具が妨げるおそれがある。次に、(B)の機械据付構造では、コンクリートから上に延びる基礎ボルトで、基礎台座および機械を床面に対して固定している。基礎ボルトと基礎台座は、機械の下側に設けられており、機械から張り出していないため、使用者の機械の操作を固定具が妨げるおそれはない。ただし、基礎ボルトは、下部がコンクリートに埋められていることで床面に固定されており、コンクリートの上に基礎台座および機械が置かれる。このため、コンクリートで基礎ボルトを固定した後に、台座と機械とをコンクリートの上に置く機械据え付けを行わざるをえない。従って、機械据え付け時において、機械の位置の調整は、せいぜい微調整しかできない。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、機械から張り出さないとともに、機械が床面に置かれる機械据え付け時に機械の位置をより広い範囲内で調整できる、機械据付構造、及び、機械据付方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本発明の第1の発明は、機械を床面にボルトで固定する機械据付構造であって、前記ボルトが挿通される挿通孔および接着剤導入通路が形成されたプレートと、前記挿通孔を介して前記ボルトがねじ込まれる雌ねじアンカと、が一体化されたプレート付アンカを備え、前記プレート付アンカの前記プレートは、前記機械と前記床面との間に配置されており、前記プレート付アンカの前記雌ねじアンカは、前記床面に形成されたアンカー孔に挿入されているとともに、前記アンカー孔と前記雌ねじアンカとの隙間に前記接着剤導入通路を介して、前記プレートの外周側から供給された接着剤により前記アンカー孔内に固定されている、機械据付構造である。
【0007】
次に、本発明の第2の発明は、上記第1の発明に係る機械据付構造であって、前記プレート付アンカの前記接着剤導入通路は、前記プレートの内部に貫通孔状に設けられて、一端側に前記プレートの外周部に開口する外側開口部を有し、他端側に前記アンカー孔の側に開口するアンカー孔側開口部を有する、機械据付構造である。
【0008】
次に、本発明の第3の発明は、上記第1の発明に係る機械据付構造であって、前記プレート付アンカの前記接着剤導入通路は、前記プレートの前記床面に対向する面に開口を有して前記プレートの側部から前記雌ねじアンカの側に延びる溝部である、機械据付構造である。
【0009】
次に、本発明の第4の発明は、上記第1の発明から第3の発明のいずれか1つに係る機械据付構造であって、前記プレート付アンカは、前記プレートにおいて、前記挿通孔を挟んで対向する位置にある2つの前記接着剤導入通路を備える、機械据付構造である。
【0010】
次に、本発明の第5の発明は、上記第1の発明から第4の発明のいずれか1つに係る機械据付構造であって、前記プレート付アンカの前記接着剤導入通路は、前記プレートの外周部から前記雌ねじアンカの外周面の位置まで延びている、機械据付構造である。
【0011】
次に、本発明の第6の発明は、上記第1の発明から第5の発明のいずれか1つに係る機械据付構造であって、前記雌ねじアンカの底部は閉塞されている、機械据付構造である。
【0012】
次に、本発明の第7の発明は、機械をプレート付アンカを用いて床面にボルトで固定する機械据付方法であって、前記プレート付アンカは、接着剤導入通路および前記ボルトが挿通される挿通孔が形成されたプレートと、前記挿通孔を介して前記ボルトがねじ込まれる雌ねじアンカと、が一体化されており、前記床面に、前記プレート付アンカの前記雌ねじアンカを収容可能なアンカー孔を設けるアンカー孔作成工程と、前記床面の前記アンカー孔に挿入されている前記プレート付アンカのプレートの上に載せられている前記機械を、前記ボルトを仮締めして、前記プレート付アンカに据え付ける、機械据え置き工程と、接着剤を、前記プレート付アンカの前記プレートの前記接着剤導入通路から前記アンカー孔に供給して硬化させる、接着剤供給工程と、前記ボルトを本締めして前記機械を固定する固定工程と、を含む、機械据付方法である。
【発明の効果】
【0013】
第1の発明によれば、機械据付構造では、接着剤により床面に固定されたプレート付アンカを介して、機械がボルトで床面に固定されている。プレート付アンカは、機械の下側に設けられており、床面上にあるプレートは機械と床面との間に配置されているため、プレート付アンカは、機械から張り出すことが抑制されている。従って、機械据付構造では、機械から張り出さずに、機械を床面に固定することができる。さらに、プレート付アンカのプレートには、プレートの外周部から、アンカー孔と雌ねじアンカとの隙間に、接着剤を供給することを可能にする接着剤導入通路が形成されている。これにより、機械の位置をより広い範囲内で調整したうえで、接着剤で雌ねじアンカをアンカー孔に固定し、さらに、機械を床面に固定されたプレート付アンカを介して、ボルトで床面に固定できる。従って、機械据付構造は、機械から張り出さないとともに、機械が床面に置かれる機械据え付け時に機械の位置をより広い範囲内で調整できる。
【0014】
第2の発明によれば、接着剤導入通路は、プレートの内に貫通孔状に設けられている。そして、接着剤導入通路の一端側にあるプレートの外周部に開口する外側開口から接着剤を流入させて、接着剤導入通路の他端側にあるアンカー孔の側に開口するアンカー孔側開口から接着剤をアンカー孔内に流出させることができる。これにより、接着剤を、アンカー孔と雌ねじアンカとの隙間に、接着剤導入通路を介して供給することがより確実にできる。
【0015】
第3の発明によれば、プレート付アンカの接着剤導入通路は、プレートの床面に対向する面に開口を有してプレートの側部から雌ねじアンカの側に延びる溝部である。従って、溝部内のプレートの側部から雌ねじアンカの側に延びる空間に接着剤を流すことで、アンカー孔と雌ねじアンカとの隙間に溝部(接着剤導入通路)を介して接着剤をより確実に供給することができる。
【0016】
第4の発明によれば、プレート付アンカのプレートには、2つの接着剤導入通路が、挿通孔を挟んで対向する位置に設けられている。これにより、接着剤を、一方の接着剤導入通路内に流せば、床面のアンカー孔とプレート付アンカの雌ねじアンカとの隙間に接着剤を供給することができる。ここで一方の接着剤導入通路からアンカー孔内の上記の隙間に接着剤が流入するにつれて、上記の隙間内の空気が、他方の接着剤導入通路を通ってプレート付アンカの外へと流れることができる。これにより、床面のアンカー孔とプレート付アンカの雌ねじアンカとの隙間に接着剤を、より確実に供給することができる。
【0017】
第5の発明によれば、プレート付アンカの接着剤導入通路は、プレートの外周部から雌ねじアンカの外周面の位置まで伸びていることにより、調整できる機械の位置の範囲は、より広くなっている。従って、機械据付構造は、機械が床面に置かれる機械据え付け時に機械の位置をより広い範囲内で調整できる。
【0018】
第6の発明によれば、雌ねじアンカの底部は閉塞されているため、接着剤が、アンカー孔内の空間から雌ねじアンカの内部の雌ねじに流入することが抑止される。これにより、ボルトと雌ねじアンカの雌ねじとが接着剤によって接着されることが抑止される。従って、接着剤が雌ねじアンカをアンカー孔に固定している状態で、ボルトをさらに締めることも緩めることも可能となり、換言すれば、ボルト200の緩みを調整することが可能となる。
【0019】
第7の発明によれば、機械据付方法により、機械から張り出さないとともに、機械が床面に置かれる機械据え付け時に機械の位置をより広い範囲内で調整できる機械据付構造を、より確実に設けることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】第1の実施形態に係る機械据付構造の概略斜視図である。
図2】第1の実施形態に係る機械据付構造の概略断面図である。
図3】第1の実施形態に係る機械据付構造のプレート付アンカの概略斜視図である。
図4】第1の実施形態に係る、機械を床面に据え付ける機械据付方法を説明する説明図である。
図5】第2の実施形態に係る、機械据付構造の概略断面図である。
図6】第2の実施形態に係る、機械を床面に据え付ける機械据付方法を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、本発明の実施形態の機械据付構造1、2について、図面を用いて説明する。実施形態の機械据付構造1、2は、図1に示すように、研削盤、マシニングセンタ、専用機等の工作物の加工を行う機械100を床面500にボルト200で固定する機械据付構造である。機械100は、床面500に設置されるベッド101と、ベッド101上に設置されるテーブル、コラム等を備えている。なお、図中および以下の説明において、前後方向、左右方向、上下方向が記載されている場合、これらの、図中および以下の説明において、前後方向、左右方向、上下方向は、次の方向を示している。すなわち、上下方向は鉛直上方に向かう方向及び下方に向かう方向を示している。また、前方とは、200から見て、ボルト200から機械100の奥に向かう方向を示し、後方とは、前方の反対方向を示している。左右方向は、これらの前後方向および上下方向を基準にして定めた左右方向を示している。
【0022】
●[第1の実施形態の機械据付構造1の構成(図1図4)]
まず、図1図4を用いて、本発明に係る第1の実施形態の機械据付構造1の構成について説明する。以下に詳細な説明をするが、図2に示すように、本実施形態の機械据付構造1に特徴的な構成は、プレート付アンカ300の接着剤導入通路312が、プレート310の内部に貫通孔状に設けられており、一端側にプレート310の外周部310Aに開口する外側開口部312Aを有し、他端側にアンカー孔510の側に開口するアンカー孔側開口部312Bを有することにある。図1は、機械据付構造1の概略斜視図である。図2は、機械据付構造1の概略断面図である。図3は、機械据付構造1のプレート付アンカ300の概略斜視図である。
【0023】
機械据付構造1は、図2に示す様に、機械100のベッド101の鍔部102と、ボルト200と、プレート付アンカ300と、接着剤が硬化した硬化部400と、床面500に設けられたアンカー孔510等から構成されている。なお、以下の記載において、床面500を平面と記載する場合もある。機械据付構造1は、詳細は以下に説明するが、概ね次のような構成となっている。平面において、機械100の重心の周囲で、外部からアプローチできる複数の位置に機械据付構造1が設置される。図1に示すように、機械100のベッド101の側面下側に、側面から奥に凹んだ凹部110が設けられており、床面500の上に載せられたプレート付アンカ300の上に、機械100のベッド101が置かれている。ベッド101は鋳型で作られた鉄の塊であり、鋳型でベッド101に凹部110が一体形成される。そして、図2に示すように、床面500にはアンカー孔510が設けられており、プレート付アンカ300が、接着剤が硬化した接着剤の硬化部400によってアンカー孔510内で床面500に固定されている。このように床面500に固定されたプレート付アンカ300に、機械100のベッド101の凹部110がボルト200で固定されている。
【0024】
機械100は、上述したが、機械100のベッド101において、図1に示すように、下側に、前側(奥)に凹んだ凹部110が設けられている。また、図2に示すように、凹部110の下には鍔部102が形成され、鍔部102には鍔部102を貫通し、ボルト200が挿通される貫通状のボルト挿通孔111が設けられている。
【0025】
プレート付アンカ300は、図3に示すように、板状のプレート310と、プレート310から下に延びる筒状の雌ねじアンカ320とが、一体化されたものであり、鋳鉄で形成されている。図2に示すように、プレート310は、ベッド101の鍔部102と床面500との間に配置されており、雌ねじアンカ320は、床面500に形成されたアンカー孔510に挿入されている。
【0026】
プレート310は、図3及び図2に示すように、中央部にボルト200が挿通される挿通孔311および接着剤導入通路312が形成されている。プレート310には、挿通孔311を挟んで対向する位置にある2つの接着剤導入通路312が設けられている。それぞれの接着剤導入通路312は、プレート310の内部に貫通孔状に設けられており、一端側にプレート310の外周部310Aに開口する外側開口部312Aを有し、他端側に床面500のアンカー孔510の側(図2参照)に開口するアンカー孔側開口部312Bを有する。そして、それぞれの接着剤導入通路312は、プレート310の外周部310Aから雌ねじアンカ320の外周面の位置まで伸びている。
【0027】
雌ねじアンカ320は、図2に示すように、プレート310から下に延びており、内部に雌ねじ321と、閉塞されている底部320Bとを有し、上が開口している円筒状に形成されている。そして、雌ねじアンカ320は、外周面320Aを一周して、雌ねじアンカ320の径方向外側に突出する環状の突出部322を軸方向に複数有している。環状の322が、硬化部400(後述)に食い込むことにより、雌ねじアンカ320は、接着剤の硬化部400に対し、軸方向に抜けにくくなっている。
【0028】
雌ねじアンカ320の雌ねじ321は、図2に示すように、プレート310の挿通孔311とほぼ同軸に配置されている。そして、雌ねじ321には、プレート310の挿通孔311を介してボルト200がねじ込まれている。また、雌ねじアンカ320と床面500のアンカー孔510との隙間にある、硬化部400により、雌ねじアンカ320は床面500のアンカー孔510に固定されている。後述するように、接着剤の硬化部400は、プレート310の接着剤導入通路312を介して、アンカー孔510内に接着剤が供給されて、硬化したものである。
【0029】
硬化部400は硬化した接着剤であり、接着剤には、例えば、2液型のエポキシ系接着剤を用いる。そして、硬化前の接着剤は注入機器620(図4の(E)参照)を用い注入される。すなわち、図4の(E)に示すように、注入機器620において、2液型のエポキシ系接着剤の2つの液体それぞれは、別個に容器に収納されており、注入機器620は2つの液体を混合して注入する。なお、接着剤は、2液型のエポキシ系接着剤の他、ポリエステル系接着剤やエポキシアクリレート系接着剤等の有機系接着剤や、セメント系の無機系接着剤を用いることが出来る。
【0030】
床面500には、アンカー孔510が設けられている。アンカー孔510のサイズは、プレート付アンカ300の雌ねじアンカ320を収容可能なサイズとされている。また、アンカー孔510の上端部の内径は、アンカー孔510の上に置かれるプレート付アンカ300のプレート310が落ちない大きさに設定されている。なお、床面500は、例えば、コンクリートで形成されている。
【0031】
以上で説明した様に、機械据付構造1は、床面500のアンカー孔510に、プレート付アンカ300の雌ねじアンカ320が挿入されており、雌ねじアンカ320は接着剤によってアンカー孔510に固定されている。そして、機械据付構造1は、この様に床面500に固定された雌ねじアンカ320と、ボルト200とで、機械100を固定する、機械100をボルト200で固定する機械据付構造1である。
【0032】
●[機械据付構造1で機械100を床面500に据え付ける機械据付方法、機械据付構造1および機械据付方法の作用効果について(図4)]
次に、図4及び図2を用いて、機械据付構造1となるよう、機械100を床面500に据え付ける機械据付方法について説明する。以下の説明に併せて、機械据付構造1の作用効果および機械据付方法とその作用効果も説明する。機械100を床面500に据え付ける機械据付方法は、次の(A)〜(F)の工程を含む。図4は、機械据付方法を説明する説明図である。
【0033】
(A)アンカー孔作成工程
図4の(A)に示すように、床面500に、プレート付アンカ300の雌ねじアンカ320を収容可能なアンカー孔510を設ける、アンカー孔作成工程を行う。アンカー孔510の作成には、図4の(A)に示すように、例えば、振動ドリルやハンマードリル等のドリル610を用いて、床面500を穿孔してアンカー孔510を作成する。ここで、アンカー孔510の穿孔を行った後に、エアー吸引等でアンカー孔510内を清掃してもよい。また、この(A)アンカー孔作成工程は、床面500にアンカー孔510を作成できればよく、床面500を穿孔してアンカー孔510を作成する代わりに、床面500を形成するときにアンカー孔510を設ける工程(例えば、床面500がコンクリートで形成されている場合、硬化前のコンクリートにあらかじめアンカー孔510が形成された状態で、コンクリートを固めて床面500を形成する)としてもよい。
【0034】
(B)プレート付アンカ載置工程
次に、図4の(B)に示すように、床面500のアンカー孔510に雌ねじアンカ320を挿入して、プレート付アンカ300をアンカー孔510の上に載せる、プレート付アンカ載置工程を行う。
【0035】
(C)機械載置工程
次に、図4の(C)に示すように、床面500のアンカー孔510の上に載せられたプレート付アンカ300の上に、機械100を載せる、機械載置工程を行う。ここで、機械100の移動に、例えば、フォークリフトを用いる。すなわち、機械100(ベッド101)を機械100(ベッド101)の設置場所まで、フォークリフトで運んで、プレート付アンカ300の上に降ろし、さらに、機械100(ベッド101)の位置を調整する。機械100(ベッド101)の位置の調整は、例えば、ボルトで機械100のベッド101をプレート付アンカ300に固定できるよう、ベッド101の鍔部102のボルト挿通孔111と、プレート付アンカ300の雌ねじアンカ320の雌ねじ321とがほぼ同軸となるように調整する。
【0036】
ここで、機械100(ベッド101)をプレート付アンカ300の上に降ろす前に、床面500と、機械100(ベッド101)との間に小型のジャッキ(いわゆる、豆ジャッキ)を置いて、機械100(ベッド101)の位置を調整してもよいし、プレート付アンカ300と、機械100(ベッド101)との間に、高さを変えることができるブロック状のレベリングブロックを挟んで、機械100(ベッド101)の高さを調整してもよい。複数の小型のジャッキ(豆ジャッキ)や、複数のレベリングブロックによって、機械100の水平出しを行うことが出来る。また、レベリングブロックを挟む場合は、以降、機械100の設置後までレベリングブロックが挟まれた状態にし、機械100の設置後においても、レベリングブロックが機械100とプレート付アンカ300との間に挟まれた状態にしてもよい。平面においてジャッキやレベリングブロックの中央に上下に貫通する貫通穴を設け、貫通穴にプレート付アンカ300を配置してもよい。また、ジャッキやレベリングブロックとプレート付アンカ300を平面においてそれぞれ異なる位置に配置してもよい。
【0037】
(D)機械据え置き工程
次に、図4の(D)に示すように、床面500のアンカー孔510に挿入されているプレート付アンカ300のプレート310の上に載せられている機械100(すなわち、上述の、プレート310の上、あるいはジャッキの上、あるいはレベリングブロックの上に載せられている機械100)を、ボルト200を仮締めして、プレート付アンカ300に据え付ける、機械据え置き工程を行う。なお、機械据え置き工程に、機械100の水平出しや水平位置を調整する作業を含めてもよい。ここで、機械100(ベッド101)の水平位置を調整するために機械100(ベッド101)を移動させると、ボルト200の仮締めにより機械100のベッド101の鍔部102に固定されたプレート付アンカ300の位置も移動する。(D)機械据え置き工程では、アンカー孔側開口部312Bの位置がアンカー孔510の上となるような位置に機械100(ベッド101)を移動させる。ここで、ボルト200が機械100のベッド101のボルト挿通孔111(図2参照)内で位置を変えられる範囲よりも、プレート付アンカ300の雌ねじアンカ320がアンカー孔510内で位置を変えられる範囲は、当然大きいため、機械据付構造1は、機械100が床面500に置かれている、(D)機械据え置き工程の後から下記の(E)接着剤供給工程までの間に、機械100の位置をより広い範囲内で調整できる。
【0038】
(E)接着剤供給工程
次に、図4の(E)に示すように、接着剤供給工程では、接着剤を、プレート付アンカ300のプレート310の接着剤導入通路312からアンカー孔510に供給して硬化させる、接着剤供給工程を行う。接着剤の供給には、プレート付アンカ300のプレート310の外周にある接着剤導入通路312の外側開口部312Aに、例えば、注入機器620を用いて接着剤を流入させる。これにより、接着剤は、接着剤導入通路312内を流れて、アンカー孔側開口部312Bからアンカー孔510に流入する。その結果、アンカー孔510内にあるアンカー孔510と雌ねじアンカ320との隙間510Kに接着剤が供給される。さらに、こうして供給された接着剤を硬化させて、硬化部400を形成する。
【0039】
また、接着剤導入通路312は、プレート310の内に貫通孔状に設けられている。そして、接着剤導入通路312の一端側にあるプレート310の外周部310Aに開口する外側開口部312Aから接着剤を流入させて、接着剤導入通路312の他端側にあるアンカー孔510の側に開口するアンカー孔側開口部312Bから接着剤をアンカー孔510の隙間510K内に流出させることができる。これにより、接着剤を、アンカー孔510と雌ねじアンカ320との隙間510Kに、接着剤導入通路312を介して供給することがより確実にできる。
【0040】
また、プレート付アンカ300のプレート310には、2つの接着剤導入通路312が、挿通孔311を挟んで対向する位置に設けられている。これにより、接着剤を、一方の接着剤導入通路312内に流せば、床面500のアンカー孔510とプレート付アンカ300の雌ねじアンカ320との隙間510Kに接着剤を供給することができる。ここで後側(一方)の接着剤導入通路312からアンカー孔510内の上記の隙間510Kに接着剤が流入するにつれて、上記の隙間510K内の空気が、前側(他方)の接着剤導入通路312を通ってプレート付アンカ300の外へと流れる。これにより、床面500のアンカー孔510とプレート付アンカ300の雌ねじアンカ320との隙間510Kに接着剤を、より確実に供給することができる。
【0041】
また、アンカー孔側開口部312Bからアンカー孔510に接着剤が自然に流れ落ちるよう、上述したように、((D)機械据え置き工程では、アンカー孔側開口部312Bの位置がアンカー孔510の上となるような位置に機械100(ベッド101)を移動させている。仮に、アンカー孔側開口部312Bがプレート310の外周部310Aに近い位置にある場合は、アンカー孔側開口部312Bの位置がアンカー孔510の上となるとの条件を満たすプレート310の位置の範囲は狭くなる。この逆に、アンカー孔側開口部312Bの位置が雌ねじアンカ320に近いほど、アンカー孔側開口部312Bの位置がアンカー孔510の上となるとの条件を満たすプレート310の位置の範囲はより広くなる。
【0042】
プレート付アンカ300の接着剤導入通路312は、プレート310の外周部310Aから雌ねじアンカ320の外周面320Aの位置まで伸びていることにより、アンカー孔側開口部312Bの位置が雌ねじアンカ320により近くなっている。これにより、アンカー孔側開口部312Bの位置がアンカー孔510の上となるとの条件を満たすプレート310の位置の範囲は広くなっている。従って、(C)機械載置工程において、ボルト200の仮締めによりプレート付アンカ300が固定された機械100を設置できる範囲はより広くなっている。
【0043】
以上で説明した様に、プレート付アンカ300の接着剤導入通路312は、プレート310の外周部310Aから雌ねじアンカ320の外周面320Aの位置まで伸びていることにより、調整できる機械100の位置の範囲は、より広くなっている。従って、機械据付構造1は、機械100が床面500に置かれる機械据え付け時に機械100の位置をより広い範囲内で調整できる。
【0044】
■■ここから
また、雌ねじアンカ320の底部320Bは閉塞されているため、接着剤が、アンカー孔510内の隙間の空間510Kから雌ねじアンカ320の内部の雌ねじ321に流入することが抑止される。これにより、ボルト200と雌ねじアンカ320の雌ねじ321とが接着剤によって接着されることが抑止される。従って、後述するボルト200を本締めする(F)固定工程にて、接着剤が硬化した硬化部400により雌ねじアンカ320をアンカー孔510に固定している状態で、ボルト200をさらに締めることも緩めることも可能となり、換言すれば、ボルト200の緩みを調整することが可能となる。
【0045】
(F)固定工程
次に、図4の(F)に示すように、ボルト200を本締めして機械100を固定する固定工程を行う。以上により、機械100のベッド101の鍔部102、ボルト200、プレート付アンカ300、接着剤が硬化した硬化部400等は、図1〜3を用いて上述した機械据付構造1をとり、機械100は床面500に据え付けられる。なお、上述した様に、機械100の設置後においても、ジャッキやレベリングブロックが機械100(ベッド101)とプレート付アンカ300との間に挟まれた状態にしてもよい。
【0046】
また、以上で説明した、機械据付方法により、機械100から張り出さないとともに、機械100が床面500に置かれる機械据え付け時に機械100の位置をより広い範囲内で調整できる機械据付構造1を、より確実に設けることが出来る。
【0047】
機械据付構造1では、接着剤(接着剤の硬化した硬化部400)により床面500に固定されたプレート付アンカ300を介して、機械100がボルト200で床面500に固定されている。プレート付アンカ300は、機械100の下側に設けられており、床面500上にあるプレート310は機械100と床面500との間に配置されているため、プレート付アンカ300は、機械100から張り出すことが抑制されている。従って、機械据付構造1では、機械100から張り出さずに、機械100を床面500に固定することができる。
【0048】
また、プレート付アンカ300のプレート310には、プレート310の外周部310Aから、アンカー孔510と雌ねじアンカ320との隙間510Kに、接着剤を供給することを可能にする接着剤導入通路312が形成されている。ここで、接着剤導入通路312に接着剤が流入されるのは、プレート310の外周部310Aからである。このため、プレート付アンカ300の上に機械100を載せた状態であっても、接着剤を、接着剤導入通路312を介して床面500のアンカー孔510と雌ねじアンカ320との隙間510Kに供給できる。そして、床面500のアンカー孔510に挿入されているプレート付アンカ300のプレート310の上に載せられている機械100の位置を調整した後に、接着剤を接着剤導入通路312を介して床面500のアンカー孔510と雌ねじアンカ320との隙間510Kに供給できる。
【0049】
従って、床面500に置かれたプレート310の上に載せられている機械100の位置を調整した後に、プレート310の外周側から接着剤を供給し、さらに接着剤を硬化させて雌ねじアンカ320をアンカー孔510内に固定できる。このため、機械100の位置をより広い範囲内で調整したうえで、接着剤で雌ねじアンカ320をアンカー孔510に固定し、さらに、機械100を床面500に固定されたプレート付アンカ300を介して、ボルト200で床面500に固定できる。従って、機械据付構造1は、機械100から張り出さないとともに、機械100が床面500に置かれる機械据え付け時に機械100の位置をより広い範囲内で調整できる。
【0050】
●[第2の実施形態の機械据付構造2及び機械据付構造2の機械据付方法(図5図6)]
次に図5及び図6を用いて、第2の実施形態の機械据付構造2及び機械据付構造2の機械据付方法について説明する。図5は、図2と同様の、第2の実施形態の機械据付構造2の概略断面図である。以下に説明するように、本実施形態の機械据付構造2は、上述した機械据付構造1の2つの接着剤導入通路312(図2参照)に替えて、1つの溝部313を設けたものである。従って、本実施形態の機械据付構造2も、上述した機械据付構造1と同様の作用および効果を奏する。図6は、図4の(E)と同様の機械据付構造2の接着剤供給工程を説明する図である。以下の第2の実施形態の機械据付構造2の説明において、第1の実施形態の機械据付構造1との相違点について主に説明し、同様の点については説明を省略する。
【0051】
図3に示すように、機械据付構造1の接着剤導入通路312は、プレート付アンカ300のプレート310と床面500とで貫通孔状に形成されている。接着剤導入通路312は、必ずしもプレート310に貫通状に形成されていなくともよく、接着剤を、雌ねじアンカ320とアンカー孔510との隙間に供給できるよう、プレート310と床面500とで形成されていればよい。図5に示すように、本実施形態の機械据付構造2では、接着剤導入通路は、プレート310の床面500に対向する下面310Bに開口を有してプレート310の外周部310A(側部)から雌ねじアンカ320の側に延びる溝部313である。プレート付アンカ300の溝部(接着剤導入通路)313は、プレート310の外周部310Aから雌ねじアンカ320の外周面320Aの位置まで伸びている。また、図5に示すように、プレート310に溝部313は1つ設けられている。
【0052】
機械据付構造2となるよう、機械100を床面500に据え付ける機械据付方法は、基本的には、図4を用いて上述した機械据付方法と同様である。ただし、図4の(E)を用いて説明した接着剤供給工程において、図6に示すように、接着剤を、プレート付アンカ300のプレート310の溝部313(接着剤導入通路)に供給すれば、接着剤をより容易に供給できる。すなわち、図6に示すように、接着剤を注入する注入機器620の先端にチューブ630(例えば、シリコンチューブ)を取り付け、チューブ630を溝部313の奥まで差し込んで、注入機器620によって溝部313の奥にあるチューブ630の先端からアンカー孔510に接着剤を供給することができる。
【0053】
ここで、溝部313内において、チューブ630内に接着剤が流れて、雌ねじアンカ320とアンカー孔510の隙間510Kに接着剤が流入するにつれて、隙間510K内の空気が、溝部313とチューブ630との隙間を通ってプレート付アンカ300の外へと流れる。これにより、床面500のアンカー孔510とプレート付アンカ300の雌ねじアンカ320との隙間510Kに接着剤を、より確実に供給することができる。
【0054】
また、図6に示すように、プレート付アンカ300の溝部(接着剤導入通路)313は、プレート310の外周部310Aから雌ねじアンカ320の外周面320Aの位置まで伸びている。これにより、チューブ630の先端は、チューブ630が溝部313の奥まで差し込まれることで、アンカー孔510の上に位置している。従って、注入機器620からチューブ630に接着剤を流せば、溝部313内のプレート310の側部から雌ねじアンカ320の側に接着剤が流れる。これにより、アンカー孔510と雌ねじアンカ320との隙間510Kに溝部313(接着剤導入通路)を介して接着剤をより確実に供給することができる。
【0055】
●[他の実施の形態]
本発明の、第1〜2の実施形態の機械据付構造1〜2は、上述した構成、構造、形状、外観等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、第1〜2の実施形態の機械据付構造1〜2では、図2に示すように、機械100のボルト挿通孔111が、凹部110内の下の鍔部102に設けられているが、機械100はボルト200で留めることができればよく、機械100は凹部110を有しなくてもよい。例えば、機械の側面下部に、ボルト挿通孔111が設けられた板状部が、機械の側面から、平面おいて外部へ突出するように形成されているものでもよい。
【0056】
第1〜2の実施形態の機械据付構造1〜2では、接着剤導入通路として、貫通孔状の接着剤導入通路312や、溝状の溝部313が設けられているが、接着剤導入通路は、貫通孔状の接着剤導入通路312や、溝状の溝部313でなくともよい。接着剤導入通路の形状は、アンカー孔510と雌ねじアンカ320との隙間510Kに、接着剤をプレート310の外周部310Aから供給できる形状であれば、他の形状でもよい。
【0057】
接着剤導入通路の数は1つでなくとも、2でなくともよい。例えば、図3に示すように、第1の実施形態の機械据付構造1は、接着剤導入通路312がプレート310に2つ設けられているが、プレート310に設けられる接着剤導入通路312の数は、1つでも、3つ以上でもよい。また、図5に示すように、第2の実施形態の機械据付構造2は、接着剤導入通路である溝部313がプレート310に1つ設けられているが、プレート310に設けられる溝部313の数は2つ以上でもよい。溝部313の数が2つ以上であれば、そのうちの1つの溝部313に接着剤を流入させて、他の溝部313から空気を流出されることができ、これにより、アンカー孔510と雌ねじアンカ320との隙間510Kに、より安定して接着剤を供給することができる。
【0058】
第1〜2の実施形態の機械据付構造1〜2では、図2及び図5に示すように、プレート付アンカ300の接着剤導入通路312、溝部(接着剤導入通路)313は、プレート310の外周部310Aから雌ねじアンカ320の外周面320Aの位置まで伸びているが、必ずしも外周面320Aの位置まで伸びていなくともよく、接着剤導入通路312、溝部(接着剤導入通路)313はプレート310の外周部310Aから雌ねじアンカ320の側に延びていればよい。
【0059】
第1〜2の実施形態の機械据付構造1〜2では、図2及び図5に示すように、プレート付アンカ300の雌ねじアンカ320の底部320Bは閉塞されているが、底部320Bは必ずしも閉塞されていなくともよい。
【0060】
第1〜2の実施形態の機械据付構造1〜2においてプレート付アンカ300は、鋳鉄でプレート310と雌ねじアンカ320とが一体に形成されているが、プレート付アンカ300の材質には、適切な強度をもつ材質を適宜使用することができる。なお、プレート付アンカ300は、別体で形成されたプレート310と雌ねじアンカ320とが、組み合わされて一体にしたものであってもよい。
【符号の説明】
【0061】
1、2 機械据付構造
100 機械
101 ベッド
102 鍔部
110 凹部
111 ボルト挿通孔
200 ボルト
300 プレート付アンカ
310 プレート
310A 外周部
310B 下面
311 挿通孔
312 接着剤導入通路
312A 外側開口部
312B アンカー孔側開口部
313 溝部(接着剤導入通路)
320 雌ねじアンカ
320A 外周面
320B 底部
321 雌ねじ
322 突出部
400 硬化部(接着剤)
500 床面
510 アンカー孔
510K 隙間
610 ドリル
620 注入機器
630 チューブ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2020年1月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
雌ねじアンカ320は、図2に示すように、プレート310から下に延びており、内部に雌ねじ321と、閉塞されている底部320Bとを有し、上が開口している円筒状に形成されている。そして、雌ねじアンカ320は、外周面320Aを一周して、雌ねじアンカ320の径方向外側に突出する環状の突出部322を軸方向に複数有している。環状の突出部322が、硬化部400(後述)に食い込むことにより、雌ねじアンカ320は、接着剤の硬化部400に対し、軸方向に抜けにくくなっている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0044
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0044】
た、雌ねじアンカ320の底部320Bは閉塞されているため、接着剤が、アンカー孔510内の隙間510Kの空間から雌ねじアンカ320の内部の雌ねじ321に流入することが抑止される。これにより、ボルト200と雌ねじアンカ320の雌ねじ321とが接着剤によって接着されることが抑止される。従って、後述するボルト200を本締めする(F)固定工程にて、接着剤が硬化した硬化部400により雌ねじアンカ320をアンカー孔510に固定している状態で、ボルト200をさらに締めることも緩めることも可能となり、換言すれば、ボルト200の緩みを調整することが可能となる。