特開2021-104272(P2021-104272A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2021104272-スーツケース 図000003
  • 特開2021104272-スーツケース 図000004
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-104272(P2021-104272A)
(43)【公開日】2021年7月26日
(54)【発明の名称】スーツケース
(51)【国際特許分類】
   A45C 5/03 20060101AFI20210625BHJP
   A45C 5/00 20060101ALI20210625BHJP
   A45C 13/02 20060101ALI20210625BHJP
【FI】
   A45C5/03
   A45C5/00 C
   A45C13/02 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-237686(P2019-237686)
(22)【出願日】2019年12月27日
(71)【出願人】
【識別番号】519443745
【氏名又は名称】山原 久範
(74)【代理人】
【識別番号】100166589
【弁理士】
【氏名又は名称】植村 貴昭
(72)【発明者】
【氏名】山原 久範
【テーマコード(参考)】
3B045
【Fターム(参考)】
3B045AA02
3B045CE08
3B045DA01
3B045EA03
3B045EA06
3B045FB02
3B045KA01
3B045KB02
3B045LA10
3B045LB02
3B045LB04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】利用者が衣類を収納する際の利便性を向上するスーツケースを提供する。
【解決手段】スーツケース1は、物入れの主体であるケース本体2と、ケース本体2の開口26を塞ぐカバーと、気密性を有する素材で袋状に形成され、袋開口部10a、13aを有し、ケース本体2の内側、及び前記カバーの内側の少なくとも一方に設けられ、袋開口部10a、13aから物品を収納可能な第1及び第2の収納袋10、13と、袋開口部10a、13aを気密状態で閉塞可能な第1及び第2の閉塞具11、14と、第1及び第2の収納袋10、13に取り付けられ、第1及び第2の収納袋10、13内に空気を送り込むことが可能であるとともに、第1及び第2の収納袋10、13内の空気を排出することが可能な第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ9、12とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物入れの主体であるケース本体と、 前記ケース本体の開口を塞ぐカバーと、 気密性を有する素材で袋状に形成され、袋開口部を有し、前記ケース本体の内側、及び前記カバーの内側の少なくとも一方に設けられ、前記袋開口部から物品を収納可能な収納袋と、 前記袋開口部を気密状態で閉塞可能な閉塞手段と、 前記収納袋に取り付けられ、当該収納袋内の空気を排出するポンプと、 を備えることを特徴とするスーツケース。
【請求項2】
物入れの主体であるケース本体と、 前記ケース本体の開口を塞ぐカバーと、 気密性を有する素材で袋状に形成され、袋開口部を有し、前記ケース本体の内側、及び前記カバーの内側の少なくとも一方に設けられ、前記袋開口部から物品を収納可能な収納袋と、 前記袋開口部を気密状態で閉塞可能な閉塞手段と、 前記収納袋に取り付けられ、当該収納袋内に空気を送り込むポンプと、 を備えることを特徴とするスーツケース。
【請求項3】
物入れの主体であるケース本体と、 前記ケース本体の開口を塞ぐカバーと、 気密性を有する素材で袋状に形成され、袋開口部を有し、前記ケース本体の内側、及び前記カバーの内側の少なくとも一方に設けられ、前記袋開口部から物品を収納可能な収納袋と、 前記袋開口部を気密状態で閉塞可能な閉塞手段と、 前記収納袋に取り付けられ、当該収納袋内に空気を送り込むことが可能であるとともに、当該収納袋内の空気を排出することが可能なポンプと、 を備えることを特徴とするスーツケース。
【請求項4】
前記収納袋は、前記ポンプにより膨らまされた状態で、その一部を、ケース本体と前記カバーにより形成される収納空間から引き出すことが可能であることを特徴とする請求項2または3に記載のスーツケース。
【請求項5】
物入れの主体であるケース本体と、 前記ケース本体の開口を塞ぐカバーと、 気密性を有する素材で袋状に形成され、袋開口部を有し、前記ケース本体の内側、及び前記カバーの内側の少なくとも一方に設けられ、前記袋開口部から物品を収納可能な収納袋と、 前記袋開口部を気密状態で閉塞可能な閉塞手段と、 前記収納袋に取り付けられ、当該収納袋内の空気を排出する第1のポンプと、 前記収納袋に取り付けられ、当該収納袋内に空気を送り込む第2のポンプと、 を備えることを特徴とするスーツケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者により牽引移動可能なスーツケースに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スーツケースとして、ハードシェルと呼ばれる硬質のケースを用いたものが普及している。
【0003】
例えば、特許文献1には、物入れの主体である硬質のケース本体と、このケース本体の開口を塞ぐ硬質のカバーと、ケース本体の底及びカバーの底に設けられるキャスタと、ケース本体の上面に設けられる取っ手と、この取っ手とは別にケース本体に設けられる伸縮ハンドルとを備えるスーツケースが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018−202138号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、長期海外旅行の大衆化等により、スーツケースに大量の衣類を収納することが望まれている。しかしながら、特許文献1に記載された従来のスーツケースでは、大量の衣類を収納する場合、膨らんだ衣服により、ケース本体の開口をカバーで閉じるのが困難になる等の問題があった。
【0006】
本発明は、利用者がスーツケースに衣類を収納する際の利便性を向上できるスーツケースを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明のスーツケースは、物入れの主体であるケース本体と、前記ケース本体の開口を塞ぐカバーと、気密性を有する素材で袋状に形成され、袋開口部を有し、前記ケース本体の内側、及び前記カバーの内側の少なくとも一方に設けられ、前記袋開口部から物品を収納可能な収納袋と、前記袋開口部を気密状態で閉塞可能な閉塞手段と、前記収納袋に取り付けられ、当該収納袋内の空気を排出するポンプと、を備えることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明のスーツケースは、物入れの主体であるケース本体と、前記ケース本体の開口を塞ぐカバーと、気密性を有する素材で袋状に形成され、袋開口部を有し、前記ケース本体の内側、及び前記カバーの内側の少なくとも一方に設けられ、前記袋開口部から物品を収納可能な収納袋と、前記袋開口部を気密状態で閉塞可能な閉塞手段と、前記収納袋に取り付けられ、当該収納袋内に空気を送り込むポンプと、を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明のスーツケースは、物入れの主体であるケース本体と、前記ケース本体の開口を塞ぐカバーと、気密性を有する素材で袋状に形成され、袋開口部を有し、前記ケース本体の内側、及び前記カバーの内側の少なくとも一方に設けられ、前記袋開口部から物品を収納可能な収納袋と、前記袋開口部を気密状態で閉塞可能な閉塞手段と、前記収納袋に取り付けられ、当該収納袋内に空気を送り込むことが可能であるとともに、当該収納袋内の空気を排出することが可能なポンプと、を備えることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明のスーツケースは、請求項2または3に記載のスーツケースであって、前記収納袋は、前記ポンプにより膨らまされた状態で、その一部を、ケース本体と前記カバーにより形成される収納空間から引き出すことが可能であることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明のスーツケースは、物入れの主体であるケース本体と、前記ケース本体の開口を塞ぐカバーと、気密性を有する素材で袋状に形成され、袋開口部を有し、前記ケース本体の内側、及び前記カバーの内側の少なくとも一方に設けられ、前記袋開口部から物品を収納可能な収納袋と、前記袋開口部を気密状態で閉塞可能な閉塞手段と、前記収納袋に取り付けられ、当該収納袋内の空気を排出する第1のポンプと、前記収納袋に取り付けられ、当該収納袋内に空気を送り込む第2のポンプと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明におけるスーツケースによって、利用者がスーツケースに衣類を収納する際の利便性を向上できるようになった。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第1の実施の形態にかかるスーツケースの斜視図である。
図2】本発明の第1の実施の形態にかかるスーツケースの使用方法を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<本発明の第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態にかかるスーツケースを、図面に基づいて説明する。
【0015】
<スーツケースの全体構成> まず、本発明の第1の実施の形態にかかるスーツケースの構造について説明する。 図1は、本発明の第1の実施の形態にかかるスーツケースの斜視図であり、カバーを開いた状態を示している。
【0016】
図1に示すように、スーツケース1は、物入れの主体であるケース本体2と、ケース本体2の開口を塞ぐカバー3と、ケース本体下面側キャスタ4a、4bと、カバー下面側キャスタ5a、5bと、伸縮ハンドル6と、ケース本体の上面22に設けられる取っ手7と、ファスナ8と、第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ9、12と、第1及び第2の収納袋10、13と、第1及び第2の閉塞具11、14とを備えている。
【0017】
ケース本体下面側キャスタ4a、4bと、カバー下面側キャスタ5a、5bと、伸縮ハンドル6とは、スーツケース1のキャリーシステムを構成している。
【0018】
ケース本体2は、ケース裏面21、上面22、左右側面23、24、及び下面25より構成される。
【0019】
カバー3は、ケース表面31、上面32、左右側面33、34、及び下面35より構成され、ケース本体2の開口26を塞ぐ。
【0020】
ケース本体2の左側面23とカバー3の左側面33とは、ヒンジ結合され、ファスナ8の開け閉めによりケース本体2とカバー3が開閉可能となっている。
【0021】
ケース本体下面側キャスタ4a、4bは、ケース本体2のケース裏面21と下面25の間の左右の角部に設けられ、ケース本体2の下面25を床面または地面に向けた状態で、当該床面または当該地面に接触し、ケース本体2の下面25側を支持する。
【0022】
カバー下面側キャスタ5a、5bは、カバー3のケース表面31と下面35の間の左右の角部に設けられ、カバー3の下面35を床面または地面に向けた状態で、当該床面または当該地面に接触し、カバー3の下面35側を支持する。
【0023】
伸縮ハンドル6は、先端側に利用者が握るグリップ部61を有し、中間部に伸縮可能な脚筒62を有している。グリップ部61のロック解除ボタン63は、利用者が操作することで脚筒62の伸縮をアンロック状態にする。
【0024】
ケース本体2のケース裏面21の内側面には、第1の吸排両用型ミニエアーポンプ9を介して第1の収納袋10が取り付けられている。第1の吸排両用型ミニエアーポンプ9には、吸排口9a、吸気ボタン9b、排気ボタン9c、及び停止ボタン9dが設けられている。
【0025】
第1の収納袋10は、透明ビニール等の防水性及び気密性を有する素材で形成され、一端側が第1の吸排両用型ミニエアーポンプ9に接続されている。
【0026】
第1の吸排両用型ミニエアーポンプ9は、電動式であり、バッテリを備え、吸気ボタン9b及び排気ボタン9cの操作により、吸排口9aを介して第1の収納袋10の空気の吸排気が可能になっている。
【0027】
第1の収納袋10の他端側には袋開口部10aが形成される。袋開口部10aは、第1の収納袋10の他端側を挟持可能な第1の閉塞具11により閉塞及び開放可能になっている。
【0028】
カバー3のケース表面21の内側面には、第2の吸排両用型ミニエアーポンプ12を介して収納袋13が取り付けられている。第2の吸排両用型ミニエアーポンプ12には、吸排口12a、吸気ボタン12b、排気ボタン12c、及び停止ボタン12dが設けられている。
【0029】
第2の収納袋13は、透明ビニール等の防水性及び気密性を有する素材で形成され、一端側が第2の吸排両用型ミニエアーポンプ12に接続されている。
【0030】
第2の吸排両用型ミニエアーポンプ12は、電動式であり、バッテリを備え、吸気ボタン12b及び排気ボタン12cの操作により、吸排口12aを介して第2の収納袋13の空気の吸排気が可能になっている。
【0031】
第2の収納袋13の他端側には袋開口部13aが形成される。袋開口部13aは、収納袋13の他端側を挟持可能な第2の閉塞具14により閉塞及び開放可能になっている。
【0032】
<スーツケースの使用方法> 次に、スーツケース1の使用方法について説明する。 図2は、本発明の第1の実施の形態にかかるスーツケースの使用方法を説明する説明図であり、図2(a)は衣類を圧縮して収納する場合を示し、図2(b)は割れ物等の物品を安全に収納する場合を示し、図2(c)は防弾繊維を圧縮して収納する場合を示し、図2(d)は収納袋を枕として使用する場合を示している。
【0033】
図2(a)において、スーツケース1に衣類を圧縮して収納する場合、利用者は、ケース本体2とカバー3を開いた状態で、第1及び第2の収納袋10、13に袋開口部10a、13aを介してそれぞれ衣類15、16を収納し、第1及び第2の収納袋10、13の袋開口部10a、13aをそれぞれ第1及び第2の閉塞具11、14により閉じる。
【0034】
次に、利用者は、第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ9、12の排気ボタン9c、12c(図1参照)を操作して、収納袋10、13内の空気を吸排口9a、12a(図1参照)から外部へ排気する。この状態で、第1及び第2の収納袋10、13の間に他の物品17を挟み、ケース本体2とカバー3を閉じる。
【0035】
これにより、第1及び第2の収納袋10、13内の衣類15、16が圧縮されて、第1及び第2の収納袋10、13の間に大きな荷物(他の物品17)を収納できるようになる。
【0036】
図2(b)において、スーツケース1に割れ物等の物品を安全に収納する場合、利用者は、ケース本体2とカバー3を開いた状態で、第1及び第2の収納袋10、13の袋開口部10a、13aをそれぞれ第1及び第2の閉塞具11、14により閉じる。 次に、利用者は、第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ9、12の吸気ボタン9b、12bを操作して、空気を吸排口9a、12aから収納袋10、13内に空気を送り込む。尚、この状態では、第1及び第2の収納袋10、13に衣類を収納しても、しなくてもよい。
【0037】
この状態で、第1及び第2の収納袋10、13の間に、割れ物等の物品18を挟み、ケース本体2とカバー3を閉じる。
【0038】
これにより、第1及び第2の収納袋10、13が大きく膨張してクッションに機能を発揮するとともに、物品18を保持することになるので、物品18を安全に収納して運搬することが可能になる。
【0039】
また、第1及び第2の収納袋10、13は、停止ボタン9d、12dの操作により第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ9、12が停止した状態で、外部から水が入り込まない状態になる。これにより、第1及び第2の収納袋10、13は、大きく膨張して停止した状態で、浮き袋としての機能を発揮する。この状態で、スーツケース1は、水に浮くことになり、洪水、海や川への転落等のトラブル際に、スーツケース1が水没するのを防止できるとともに、スーツケース1を浮き袋の様な救命用具として活用できる。
【0040】
図2(c)において、スーツケース1に防弾繊維を圧縮して収納する場合、利用者は、ケース本体2とカバー3を開いた状態で、第1及び第2の収納袋10、13に袋開口部10a、13aを介してそれぞれ防弾繊維19、20を収納し、第1及び第2の収納袋10、13の袋開口部10a、13aをそれぞれ第1及び第2の閉塞具11、14により閉じる。
【0041】
次に、利用者は、第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ9、12の排気ボタン9c、12c(図1参照)を操作して、収納袋10、13内の空気を吸排口9a、12a(図1参照)から外部へ排気する。この状態で、第1及び第2の収納袋10、13の間に他の物品17を挟み、ケース本体2とカバー3を閉じる。
【0042】
これにより、第1及び第2の収納袋10、13内の防弾繊維19、20が圧縮されて、第1及び第2の収納袋10、13の間に大きな荷物(他の物品17)を収納できるようになるとともに、防弾繊維19、20の防弾効果が高まり、スーツケース1に強固な防弾手段として使用できる。
【0043】
図2(d)において、スーツケース1の収納袋10を枕として使用する場合、利用者は、ケース本体2とカバー3を開いた状態で、第1及び第2の収納袋10の袋開口部10aを第1の閉塞具11により閉じる。
【0044】
次に、利用者は、第1の吸排両用型ミニエアーポンプ9の吸気ボタン9bを操作して、空気を吸排口9a、12aから収納袋10内に空気を送り込み、収納袋10を膨らませる。尚、この状態では、第1及び第2の収納袋10、13に衣類15、16を収納しても、しなくてもよい。
【0045】
この状態で、利用者は、第1の収納袋10の先端側をケース本体2から引き出し、ケース本体2とカバー3を閉じる。ケース本体2を下側にして、スーツケース1を配置する。
【0046】
これにより、大きく膨張した第1の収納袋10がケース本体2とカバー3の外側で枕の機能を発揮し、利用者100の頭を第1の収納袋10に乗せることが可能になる。
【0047】
尚、本発明の第1の実施の形態では、第1及び第2の収納袋10、13に物品として衣類を収納するものとして説明したが、他の物品、例えば、本、貴金属を収納することも可能である。
【0048】
また、本発明の第1の実施の形態では、気密性を有する素材で袋状に形成され、袋開口部を有し、前記ケース本体2の内側、及び前記カバー3の内側の少なくとも一方に設けられ、前記袋開口部から物品を収納可能な収納袋として、第1及び第2の収納袋10、13を設けたが、収納袋は1袋、または3袋以上設けてもよく、さらに収納袋は、ケース本体2の内側、及び前記カバー3の内側の一方のみに設けるようにしてもよい。
【0049】
以下、このような本発明の第1の実施の形態の構成及び作用を纏めて説明すると、スーツケース1は、物入れの主体であるケース本体2と、前記ケース本体2の開口26を塞ぐカバー3と、気密性を有する素材で袋状に形成され、袋開口部10a、13aを有し、前記ケース本体2の内側、及び前記カバー3の内側の少なくとも一方に設けられ、前記袋開口部10a、13aから物品を収納可能な収納袋(第1及び第2の収納袋10、13)と、前記袋開口部10a、13aを気密状態で閉塞可能な閉塞手段(第1及び第2の閉塞具11、14)と、前記収納袋(第1及び第2の収納袋10、13)に取り付けられ、当該収納袋(第1及び第2の収納袋10、13)内の空気を排出するポンプ(第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ9、12)とを備える。
【0050】
また、スーツケース1は、物入れの主体であるケース本体2と、前記ケース本体2の開口26を塞ぐカバー3と、気密性を有する素材で袋状に形成され、袋開口部10a、13aを有し、前記ケース本体2の内側、及び前記カバー3の内側の少なくとも一方に設けられ、前記袋開口部10a、13aから物品を収納可能な収納袋(第1及び第2の収納袋10、13)と、前記袋開口部10a、13aを気密状態で閉塞可能な閉塞手段(第1及び第2の閉塞具11、14)と、前記収納袋(第1及び第2の収納袋10、13)に取り付けられ、当該収納袋(第1及び第2の収納袋10、13)内に空気を送り込むポンプ(第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ9、12)とを備える。
【0051】
さらに、スーツケース1は、物入れの主体であるケース本体2と、前記ケース本体2の開口26を塞ぐカバー3と、気密性を有する素材で袋状に形成され、袋開口部10a、13aを有し、前記ケース本体2の内側、及び前記カバー3の内側の少なくとも一方に設けられ、前記袋開口部10a、13aから物品を収納可能な収納袋(第1及び第2の収納袋10、13)と、前記袋開口部10a、13aを気密状態で閉塞可能な閉塞手段(第1及び第2の閉塞具11、14)と、前記収納袋(第1及び第2の収納袋10、13)に取り付けられ、当該収納袋(第1及び第2の収納袋10、13)内に空気を送り込むことが可能であ
るとともに、当該収納袋(第1及び第2の収納袋10、13)内の空気を排出することが可能なポンプ(第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ9、12)とを備える。
【0052】
さらに、前記収納袋(第1及び第2の収納袋10、13)は、前記ポンプ(第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ9、12)により膨らまされた状態で、その一部を、ケース本体2と前記カバー3により形成される収納空間から引き出すことが可能である。
【0053】
このような、本発明の第1の実施の形態によれば、収納袋10、13内の空気を第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ9、12で排出することで、第1及び第2の収納袋10、13内の衣類15、16が圧縮されて、第1及び第2の収納袋10、13の間に大きな荷物(他の物品17)を収納できるようになり、利用者がスーツケースに衣類を収納する際の利便性を向上できる。
【0054】
また、本発明の第1の実施の形態によれば、収納袋10、13内に第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ9、12で外部の空気を送り込むことで、第1及び第2の収納袋10、13が大きく膨張してクッションに機能を発揮するとともに、物品18を保持することになるので、物品18を安全に収納して運搬することが可能になり、利用者がスーツケースに衣類を収納する際の利便性を向上できる。
【0055】
さらに、本発明の第1の実施の形態によれば、第1及び第2の収納袋10、13に防弾繊維19、20を収納し、収納袋10、13内の空気を第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ9、12で排気することで、第1及び第2の収納袋10、13内の防弾繊維19、20が圧縮されて、防弾繊維19、20の防弾効果が高まり、スーツケース1に強固な防弾手段として使用できるとともに、第1及び第2の収納袋10、13の間に大きな荷物を収納できるようになる。
【0056】
さらに、本発明の第1の実施の形態によれば、収納袋10内に第1の吸排両用型ミニエアーポンプ9で外部の空気を送り込むことで、収納袋10を膨らまし、この状態で、第1の収納袋10の先端側をケース本体2から引き出すことで、大きく膨張した第1の収納袋10がケース本体2とカバー3の外側で枕の機能を発揮させることが可能になる。
【0057】
さらに、本発明の第1の実施の形態によれば、収納袋10、13は、防水性及び気密性を有するので、収納袋10、13に使い終わった衣服、汚れた物品、匂いの強い食品を収納した場合にも、収納袋10、13から匂いが漏出するのを防止できる。
【0058】
<本発明の第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態にかかるスーツケースを、図1及び図2を代用して説明する。
【0059】
第2の実施の形態にかかるスーツケースは、収納袋(図1に示す第1及び第2の収納袋10、13)に取り付けられ、当該収納袋(図1に示す第1及び第2の収納袋10、13)内の空気を排出するポンプとして、図1に示した第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ9、12の代わりに、排気専用のミニエアーポンプを用いる。
【0060】
このような第2の実施の形態によれば、収納袋10、13内の空気を排気専用のミニエアーポンプで排気することで、第1及び第2の収納袋10、13内の衣類15、16が圧縮されて、第1及び第2の収納袋10、13の間に大きな荷物を収納できるようになり、利用者がスーツケースに衣類を収納する際の利便性を向上できる。
【0061】
また、第2の実施の形態によれば、第1及び第2の収納袋10、13に袋開口部10a、13aから防弾繊維19、20を収納し、収納袋10、13内の空気を排気専用のミニエアーポンプで排気することで、第1及び第2の収納袋10、13内の防弾繊維19、20が圧縮されて、防弾繊維19、20の防弾効果が高まり、スーツケース1に強固な防弾手段として使用できるとともに、第1及び第2の収納袋10、13の間に大きな荷物を収納できるようになる。
【0062】
<本発明の第3の実施の形態>
以下、本発明の第3の実施の形態にかかるスーツケースを、図1及び図2を代用して説明する。
【0063】
第3の実施の形態にかかるスーツケースは、収納袋(図1に示す第1及び第2の収納袋10、13)に取り付けられ、当該収納袋(図1に示す第1及び第2の収納袋10、13)に空気を送り込むポンプとして、図1に示した第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ9、12の代わりに、吸気専用のミニエアーポンプを用いる。
【0064】
このような第3の実施の形態によれば、収納袋10、13内に吸気専用のミニエアーポンプで空気を送り込むことで、第1及び第2の収納袋10、13が大きく膨張してクッションに機能を発揮するとともに、物品18を保持することになるので、物品18を安全に収納して運搬することが可能になり、利用者がスーツケースに衣類を収納する際の利便性を向上できる。
【0065】
また、第3の実施の形態によれば、収納袋10内に吸気専用のミニエアーポンプで空気を送り込むことで、収納袋10内に第1の吸排両用型ミニエアーポンプ9で外部の空気を送り込むことで、収納袋10を膨らまし、この状態で、第1の収納袋10の先端側をケース本体2から引き出すことで、大きく膨張した第1の収納袋10がケース本体2とカバー3の外側で枕の機能を発揮させることが可能になる。
【0066】
<本発明の第4の実施の形態>
以下、本発明の第4の実施の形態にかかるスーツケースを、図1及び図2を代用して説明する。
【0067】
第4の実施の形態にかかるスーツケースは、図1に示した第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ9、12の代わりに、収納袋(第1及び第2の収納袋10、13)に取り付けられ、当該収納袋(第1及び第2の収納袋10、13)内の空気を排出する第1のポンプと、前記収納袋(第1及び第2の収納袋10、13)に取り付けられ、当該収納袋(第1及び第2の収納袋10、13)内に空気を送り込む第2のポンプとを設ける。
【0068】
このような第4の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の収納袋(第1及び第2の収納袋10、13)からの空気の排気、及び収納袋(第1及び第2の収納袋10、13)内への空気の送り込みができるので、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0069】
尚、第2乃至第4の実施の形態においても、収納袋は1袋、または3袋以上設けてもよく、さらに収納袋は、ケース本体2の内側、及び前記カバー3の内側の一方のみに設けるようにしてもよい。
【0070】
また、第1乃至第4の実施の形態において、ポンプを作動及び停止させるスイッチ(第1の実施の形態の場合、吸気ボタン9b、12b、排気ボタン9c、12c、及び停止ボタン9d、12d)を設ける位置は、ケース本体2とカバー3により形成されるケース内に設ける、前記ケースの外側(例えばケース本体2の右側面23の外側)に設ける等、各種適用可能である。
【0071】
<本発明の第5の実施の形態>
以下、本発明の第5の実施の形態にかかるスーツケースを、図1及び図2を代用して説明する。
【0072】
第5の実施の形態にかかるスーツケースは、収納袋(図1に示す第1及び第2の収納袋10、13)に取り付けられ、当該収納袋に空気を送り込む、または空気を排出するポンプとして、図1に示した電動式の第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ9、12の代わりに、手動式の第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプを用いる。
【0073】
第5の実施の形態では、手動式の第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプを動作させるための操作部(例えば回転ハンドル)を操作(例えば回転ハンドルを回転操作)することで、第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプで収納袋10、13内の空気を排出したり、第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプで外部の空気を収納袋10、13内に送り込んだりすることができる。
【0074】
このような第5の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果が得られるとともに、吸排両用型ミニエアーポンプがバッテリ切れで動かなくなる、バッテリの交換が必要になる等の問題を回避でする。
【0075】
尚、手動式の吸排両用型ミニエアーポンプを動作させるための操作部を設ける位置は、ケース本体2とカバー3により形成されるケース内に設ける、当該ケースの外側(例えばケース本体2の右側面23の外側)に設ける等、各種適用可能である。 また、手動式のポンプは、第2乃至第4の実施の形態にも適用可能である。
【0076】
また、第1乃至第5の実施の形態において、1つのポンプで、第1及び第2の収納袋内の空気の排出や、第1及び第2の収納袋への空気の送り込みを行ってもよい。さらに、1つのポンプのスイッチ切り換えで、第1及び第2の収納袋内排出の何れか一方のみに対して、空気の排出や空気の送り込みを行えるようにしてもよい。
【0077】
また、第1乃至第5の実施の形態において、第1及び第2のポンプ(第1の実施の形態場合、第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ9、12)をケース本体2及びカバー3から着脱可能にすることも可能であり、第1及び第2のポンプから第1及び第2の収納袋を取り外すことも可能である。
【0078】
さらに、第1及び第2のポンプから第1及び第2の収納袋(例えば、汚れたり、痛んだ状態の収納袋)を取り外し、スペアの第1及び第2の収納袋と交換することも可能である。
【0079】
第1及び第2の収納袋10、13は、透明ビニールに以外にも、例えば、不透明ビニール、ゴム等の伸縮性のある素材等、各種適用可能である。収納袋に伸縮性のある素材を用いれば、収納袋に収納できる物品の種類が増え、ポンプによる圧縮時に収納袋のしわを減らすことができるという効果が得られる。
【0080】
第1及び第2の収納袋10、13は、膨らました状態の形状として、他の物品と接触する面が波打つ形状としてもよい。波打つ形状にすることで、第1及び第2の収納袋10、13に挟まれた他の物品の位置をさらに安定させることができる。
【0081】
尚、第1乃至第4の実施の形態で用いられる収納袋、閉塞手段、ポンプは、形状、数、取り付け位置等は、各種適用可能である。
【0082】
このように、本発明の、システム、手段、方法、などは、本発明の要旨を変更しない範囲で、様々に変更可能である。
【0083】
例えば、2つ以上のシステムを1つにすることも可能であるし、逆に、1つのシステムを2つ以上の別のシステムから構成して接続することも可能である。
【0084】
また、上記第1の実施の形態は、あくまでも、現在のところの最良の形態またはそれに近い形態の1つにすぎない。
【符号の説明】
【0085】
1 :スーツケース
2 :ケース本体
3 :カバー
4a、4b :ケース本体下面側キャスタ
5a、5b :カバー下面側キャスタ
6 :伸縮ハンドル
7 :取っ手
8 :ファスナ
9、12 :第1及び第2の吸排両用型ミニエアーポンプ
10、13 :第1及び第2の収納袋
10a、13a:袋開口部
11、14 :第1及び第2の閉塞具
21 :ケース裏面
22 :上面
23、24 :左右側面
25 :下面
26 :開口
31 :ケース表面
32 :上面
33、34 :左右側面
35 :下面
図1
図2