特開2021-107088(P2021-107088A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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  • 特開2021107088-可変押出用の押出ダイス固定構造 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-107088(P2021-107088A)
(43)【公開日】2021年7月29日
(54)【発明の名称】可変押出用の押出ダイス固定構造
(51)【国際特許分類】
   B21C 25/02 20060101AFI20210702BHJP
   B21C 25/08 20060101ALI20210702BHJP
【FI】
   B21C25/02 Z
   B21C25/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2019-238664(P2019-238664)
(22)【出願日】2019年12月27日
(71)【出願人】
【識別番号】000100791
【氏名又は名称】アイシン軽金属株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114074
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 嘉一
(72)【発明者】
【氏名】江尻 圭蔵
【テーマコード(参考)】
4E029
【Fターム(参考)】
4E029AA06
4E029MB09
(57)【要約】
【課題】押出ダイスの装着位置ズレが生じるのを抑えた可変押出用の押出ダイスの固定構造の提供を目的とする。
【解決手段】固定型と可動型からなる可変押出用の押出ダイスを押出機に固定する固定構造であって、前記可動型と連結部にて連結したピストン部と前記ピストン部を前進及び後退移動制御するシリンダー部とを有し、前記固定型の前記シリンダー部とは反対側に前記固定型の位置決め部を有し、前記固定型を前記シリンダー部側から前記位置決め部に向けて押圧固定してあることを特徴とする。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定型と可動型からなる可変押出用の押出ダイスを押出機に固定する固定構造であって、
前記可動型と連結部にて連結したピストン部と前記ピストン部を前進及び後退移動制御するシリンダー部とを有し、
前記固定型の前記シリンダー部とは反対側に前記固定型の位置決め部を有し、
前記固定型を前記シリンダー部側から前記位置決め部に向けて押圧固定してあることを特徴とする可変押出用の押出ダイス固定構造。
【請求項2】
前記シリンダー側にベース部材を固定し、前記固定型を前記ベース部材側から前記位置決め部に向けて押圧固定した押圧部材を有することを特徴とする請求項1記載の可変押出用の押出ダイス固定構造。
【請求項3】
前記押圧部材は、クサビ形状であることを特徴とする請求項2記載の可変押出用の押出ダイス固定構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルミニウム系合金やマグネシウム系合金等の押出加工に用いられる押出ダイスの固定構造に関し、特にダイス孔のベアリング間の開口寸法を可変可能にした可変押出用の押出ダイスの固定構造に係る。
【背景技術】
【0002】
軽金属材料等の押出加工は、コンテナの前方側に押出ダイスを装着し、コンテナ内に装填したアルミニウム合金等の円柱状のビレットを後方側からステム等にて押圧することで、押出ダイスに形成されているダイス孔から押出材が押し出される工法である。
この場合に、熱間で高圧がビレットに負荷されることから、押出ダイスにも押出方向の大きな力が加わる。
これに対して、例えば特許文献1に記載されている可変押出のように固定型に対して、ダイス孔のベアリング間の寸法を可変できる可動型を設けた可変押出用の押出ダイスにあっては可動型の前進及び後退により、押出材の押出方向とは直交する方向に繰り返し力が加わることから、コンテナに対する押出ダイスの位置がズレる恐れがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第5237757号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、押出ダイスの装着位置ズレが生じるのを抑えた可変押出用の押出ダイスの固定構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る可変押出用の押出ダイス固定構造は固定型と可動型からなる可変押出用の押出ダイスを押出機に固定する固定構造であって、前記可動型と連結部にて連結したピストン部と前記ピストン部を前進及び後退移動制御するシリンダー部とを有し、前記固定型の前記シリンダー部とは反対側に前記固定型の位置決め部を有し、前記固定型を前記シリンダー部側から前記位置決め部に向けて押圧固定してあることを特徴とする。
【0006】
ここで、固定型をシリンダー部側から位置決め部に向けて押圧固定してあるとは、可動型を前進方向に移動制御又は、この可動型を後退方向に移動制御するためのアクチュエータのボディ側であるシリンダー部側から固定型を反対側に押圧固定したことをいう。
従って、固定型をシリンダー部側から直接的に押圧固定する場合のみならず、シリンダー部を固定連結した押出機の他の構造部材を介して、固定型を押圧固定する態様も含まれる。
【0007】
本発明において、シリンダー側にベース部材を固定し、前記固定型を前記ベース部材側から前記位置決め部に向けて固定してあってもよく、この場合に固定型と前記ベース部材との間にクサビ形状の押圧部材を設けてもよく、このようにするとクサビの押圧力にて固定型を固定することができるとともに、クサビ形状の押圧部材をボルト等にて締め込むことで容易に押出ダイスを押出機に装着できる。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る可変押出用の押出ダイスの固定構造にあっては、押出ダイスをシリンダー部側から押圧固定し、その間にあるピストン部にて押出ダイスの可動型を前進及び後退制御するので、押出機のコンテナに対して押し出し方向とは直交する方向の位置ズレが生じるのを抑えることができる。
また、押出機に対して押出ダイスを取り替える際に、可動型側の連結部とピストン部側の連結部とを連結操作する同じ側から固定型をシリンダー部側に押圧固定する操作をすることもできるので、押出ダイスの交換作業性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】押出機に押出ダイスを固定する流れを示し、(a)は押出ダイス装着前、(b)は押出ダイスを固定部の内側に装着した状態、(c)はボルトからなる締め込み部材を用い、固定型の押圧部とベース部材との間にクサビ形状の押圧部材を差し込むようにして位置決め部側に向けて固定した状態を示す。
図2】(a)は押圧部材を上側斜めに見た状態を示し、(b)は側面視を示す。
図3】押出ダイスの構造例を示し、(a)は可動型が前進した状態、(b)はこの可動型が後退した状態を示す。
図4】押出加工の模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1及び図2に本発明に係る押出ダイスの固定構造例を示し、図3に可変押出用の押出ダイスの構造例を示す。
押出加工は、模式図を図4に示すようにコンテナ21の前方側に固定型11とその固定型11のダイス孔に向けて、前進及び後退制御された可動型12を配置する。
コンテナ21に円柱状のアルミニウム合金等のビレットMを装填し、後方側からステム22等を用いて高圧で押圧すると、ダイス孔から押出加工された押出材が押し出される。
この際に、可動型を前進させるとダイス孔の開口寸法が変化し、押出材の断面形状が変化する。
【0011】
図3に可変押出用の押出ダイス10の例を示すが、本発明はこれに限定されない。
押出ダイス10は、ダイス孔13の開口寸法を可変するための可動型12を、スライド制御可能に取り付けてある。
図3に示した実施例では、固定型11とバッカー14とを重ねるように配置し、この固定型11とバッカー14との間にスライド可能に可動型12を設けた例を示す。
押出ダイス10には、凹部形状のメタルフローゾーン11bを有し、ステムを介して押圧されたビレットは、斜面部11cを介してメタルフローゾーン11bにて絞り込まれるようにしてダイス孔13に誘導される。
【0012】
図3に示した押出ダイス10を例にして、図1,2にその固定構造例を示す。
図1(a)は、押出機に押出ダイス10を装着する固定部1を模式的に示し、装着部1aに固定型11を装着する。
図2に示すようにピストン部5と、それを前進及び後退制御するためのシリンダー部(図示省略)からなるアクチュエータが取り付けられている。
ピストン部5の先端部には、断面略コ字形状でT字形の溝部を有するピストン部側連結5aを有し、図示を省略したが可動型と連結される。
アクチュエータのシリンダー部側には、ブロック状のベース部材2を連結固定してある。
ベース部材2は、押出機の構造部材に固定してある。
一方、シリンダー部とは反対側の装着部1aの内側には、左方向の固定型11の位置決め部1bを有する。
【0013】
ベース部材2のピストン部先端側には、図2(a)に示すようにクサビ形状の押圧部材3がスライド可能に取り付けられていて、図2(b)にその側面視を示すように、押圧部材にめねじからなるネジ孔2aが設けられ、ベース部材2に設けた孔側からボルト等の締め込み部材4を螺着し締め込むと、図2(b)に示すように押圧部材3が図2(b)では、固定型11の押圧部11aとベース部材2との間であって、左方向に差し込まれる。
これにより、押圧部材3がベース部材2を介して固定型11を位置決め部材1bに向けて押圧することで、押出ダイスが固定される。
【0014】
これを図1にて説明すると、押圧部材3が固定型の押圧部11aを押圧することで、固定型11が位置決め部1bに向けて押圧固定される。
これにより、固定型11に圧縮方向の力が加わった状態で固定される。
【符号の説明】
【0015】
1 固定部
1a 装着部
1b 位置決め部
2 ベース部材
3 押圧部材
4 締め込み部材
11 固定型
12 可動型
図1
図2
図3
図4