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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-107186(P2021-107186A)
(43)【公開日】2021年7月29日
(54)【発明の名称】搬送車
(51)【国際特許分類】
   B62D 33/02 20060101AFI20210702BHJP
   B60P 3/00 20060101ALN20210702BHJP
【FI】
   B62D33/02 T
   B60P3/00 L
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2019-239394(P2019-239394)
(22)【出願日】2019年12月27日
(71)【出願人】
【識別番号】000004617
【氏名又は名称】日本車輌製造株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000534
【氏名又は名称】特許業務法人しんめいセンチュリー
(72)【発明者】
【氏名】大林 直也
(72)【発明者】
【氏名】増井 隆則
(57)【要約】
【課題】荷台フレームの強度を確保しつつ、荷台フレームを軽量化した搬送車を提供すること。
【解決手段】上部フレーム50は、荷台3に積載される積載物を支持する支持点として構成され上部フレーム50の上面に設けられる複数の縦パッド70を備え、縦フレーム30は、縦パッド70の下方に位置していない第1縦フレーム30aと、その第1縦フレーム30aよりも剛性が大きく設定され縦パッド70の下方に位置する第2縦フレーム30bと、から構成される。これにより、積載物からの荷重を受けやすい縦パッド70の下方側には、剛性の大きい第2縦フレーム30bを配置する一方、積載物からの荷重を受け難い領域には、剛性の小さい(軽量な)第1縦フレーム30aを配置することができる。よって、荷台フレーム10(荷台3)の強度を確保しつつ、荷台フレーム10を軽量化できる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の走行装置と、それら複数の走行装置に支持される荷台の骨格を形成する荷台フレームと、を備え、前記荷台フレームが、前記走行装置側の部位を構成するベースフレームと、そのベースフレームから上方に立設される複数の縦フレームと、それら複数の縦フレームに支持される上部フレームと、を備える搬送車において、
前記上部フレームは、前記荷台に積載される積載物を支持する支持点として構成され前記上部フレームの上面に設けられる複数の支持部を備え、
前記縦フレームは、前記支持部の下方に位置していない第1縦フレームと、その第1縦フレームよりも剛性が大きく設定され前記支持部の下方に位置する第2縦フレームと、から構成されることを特徴とする搬送車。
【請求項2】
前記縦フレーム同士の間で前記ベースフレーム及び前記上部フレームを斜めに接続する複数の斜材を備え、
複数の前記斜材は、その配置領域に応じて剛性の大きさが設定されることを特徴とする請求項1記載の搬送車。
【請求項3】
前記支持部は、第1支持部と、その第1支持部よりも前記積載物から作用する荷重が大きい第2支持部と、から構成され、
前記第2支持部の下方に位置する前記第2縦フレームに接続される前記斜材は、前記第1支持部の下方に位置する前記第2縦フレームに接続される前記斜材よりも剛性が大きく設定されることを特徴とする請求項2記載の搬送車。
【請求項4】
両端が前記縦フレームに接続される前記斜材は、少なくとも一方の端部が前記縦フレームに接続されていない前記斜材よりも剛性が大きく設定されることを特徴とする請求項2又は3に記載の搬送車。
【請求項5】
前記縦フレームを挟んで隣り合い前記縦フレームの上端部分に接続される前記斜材同士の中心線の交点は、前記縦フレームの中心線上において前記上部フレームの上下方向中央と略一致する高さに位置することを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の搬送車。
【請求項6】
前記荷台フレームは、前記上部フレームから左右方向両側に延びる一対の上部横フレームと、それら一対の上部横フレーム及び前記ベースフレームを上下に接続する側部縦フレームと、を有し、前後方向に並べて設けられる複数の側部フレームを備え、
少なくとも1つの前記側部フレームは、前記荷台に積載される積載物を支持する支持点として構成され前記上部横フレームの上面に設けられる支持部を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の搬送車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送車に関し、特に、荷台フレームの強度を確保しつつ、荷台フレームを軽量化した搬送車に関する。
【背景技術】
【0002】
搬送車の荷台の骨格を形成する荷台フレームを補強する技術が知られている。例えば、特許文献1には、縦根太3の直立ウェブ3a(ベースフレーム)と床板15(上部フレーム)との間に補強部材16を設ける技術が記載されている。この技術では、上下に延びる補強部材16や、斜めに延びる補強部材16によって直立ウェブ3aと床板15との間を連結することにより、荷台フレームの強度を確保している。
【0003】
荷台に様々な種類(形状)の積載物を積載することが想定される場合、荷台における積載物の載置位置が積載物の種類によって変化するため、上述したような補強部材16による補強が荷台フレームの全体にわたって(均一に)施されることが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開昭57−035175号公報(例えば、第3頁第13行目〜第4頁第11行目、第1〜3図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、積載される積載物の種類が限られている搬送車の場合、荷台における積載物の載置位置が予め定められていることがある。この種の搬送車では、上述した従来の技術のように補強部材での補強を荷台フレームの全体に施すと、荷台フレームの一部の強度が過剰となって荷台フレームの質量が増大するという問題点があった。
【0006】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、荷台フレームの強度を確保しつつ、荷台フレームを軽量化した搬送車を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するために本発明の搬送車は、複数の走行装置と、それら複数の走行装置に支持される荷台の骨格を形成する荷台フレームと、を備え、前記荷台フレームが、前記走行装置側の部位を構成するベースフレームと、そのベースフレームから上方に立設される複数の縦フレームと、それら複数の縦フレームに支持される上部フレームと、を備える搬送車において、前記上部フレームは、前記荷台に積載される積載物を支持する支持点として構成され前記上部フレームの上面に設けられる複数の支持部を備え、前記縦フレームは、前記支持部の下方に位置していない第1縦フレームと、その第1縦フレームよりも剛性が大きく設定され前記支持部の下方に位置する第2縦フレームと、から構成される。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の搬送車によれば、上部フレームは、荷台に積載される積載物を支持する支持点として構成され上部フレームの上面に設けられる複数の支持部を備え、縦フレームは、支持部の下方に位置していない第1縦フレームと、その第1縦フレームよりも剛性が大きく設定され支持部の下方に位置する第2縦フレームと、から構成される。これにより、積載物からの荷重を受けやすい支持部の下方側には、剛性が大きい第2縦フレームを配置する一方、積載物からの荷重を受け難い領域には、剛性が小さい(軽量な)第1縦フレームを配置することができる。よって、荷台フレームの強度を確保しつつ、荷台フレームを軽量化できるという効果がある。
【0009】
請求項2記載の搬送車によれば、請求項1記載の搬送車の奏する効果に加え、次の効果を奏する。縦フレーム同士の間でベースフレーム及び上部フレームを斜めに接続する複数の斜材を備えるので、ベースフレーム、縦フレーム及び上部フレームによって取り囲まれる領域を斜材によって補強できる。複数の斜材は、その配置領域に応じて剛性の大きさが設定されるので、積載物からの荷重が作用し易い領域には剛性の大きい斜材を配置し、積載物からの荷重が作用し難い領域には剛性の小さい斜材を配置できる。よって、荷台フレームの強度を確保しつつ、荷台フレームを軽量化できるという効果がある。
【0010】
請求項3記載の搬送車によれば、請求項2記載の搬送車の奏する効果に加え、次の効果を奏する。支持部は、第1支持部と、その第1支持部よりも積載物から作用する荷重が大きい第2支持部と、から構成されるので、第1支持部の下方に位置する第2縦フレームに比べ、第2支持部の下方に位置する第2縦フレームに大きい荷重が作用し易くなる。
【0011】
第2支持部の下方に位置する第2縦フレームに接続される斜材は、第1支持部の下方に位置する第2縦フレームに接続される斜材よりも剛性が大きく設定されるので、比較的大きい荷重が作用する第2縦フレームは剛性の大きい斜材で補強し、比較的小さい荷重が作用する第2縦フレームは剛性の小さい(軽量な)斜材で補強できる。よって、荷台フレームの強度を確保しつつ、荷台フレームを軽量化できるという効果がある。
【0012】
請求項4記載の搬送車によれば、請求項2又は3に記載の搬送車の奏する効果に加え、次の効果を奏する。両端が縦フレームに接続される斜材は、少なくとも一方の端部が縦フレームに接続されていない斜材よりも剛性が大きく設定される。これにより、縦フレームを介して積載物からの荷重が作用し易い斜材の強度を確保する一方、積載物からの荷重が作用し易し難い斜材を軽量化できる。よって、荷台フレームの強度を確保しつつ、荷台フレームを軽量化できるという効果がある。
【0013】
請求項5記載の搬送車によれば、請求項2から4のいずれかに記載の搬送車の奏する効果に加え、次の効果を奏する。縦フレームを挟んで隣り合い縦フレームの上端部分に接続される斜材同士の中心線の交点は、縦フレームの中心線上において上部フレームの上下方向中央と略一致する高さに位置する。これにより、積載物からの荷重で縦フレームが倒れるように変形しようとした場合に、その変形を斜材によって規制し易くできる。よって、ベースフレーム、縦フレーム及び上部フレームによって取り囲まれる領域を斜材によって効果的に補強できるという効果がある。
【0014】
請求項6記載の搬送車によれば、請求項1から5のいずれかに記載の搬送車の奏する効果に加え、次の効果を奏する。荷台フレームは、上部フレームから左右方向両側に延びる一対の上部横フレームと、それら一対の上部横フレームのそれぞれからベースフレームに向けて下降傾斜する側部縦フレームと、を有し、前後方向に並べて設けられる複数の側部フレームを備えるので、上部フレーム(縦フレーム)が左右に倒れようとする変形を、側部フレームの上部横フレーム及び側部縦フレームによって支えることができる。
【0015】
そして、少なくとも1つの側部フレームは、荷台に積載される積載物を支持する支持点として構成され上部横フレームの上面に設けられる横支持部を備えるので、横支持部に作用する積載物の荷重を上部フレーム(縦フレーム)と側部縦フレームとによって支えることができる。即ち、上部フレームを側方から支える機能に加え、上部フレームの配設領域外において積載物を支持する機能を側部フレームに持たせることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】(a)は、本発明の一実施形態における搬送車の側面図であり、(b)は、図1(a)の矢印Ib方向視における搬送車の上面図である。
図2】荷台フレームの斜視図である。
図3】縦パッド及び横パッドに作用する荷重の最大値を示すグラフである。
図4】(a)は、荷台フレームの側面図であり、(b)は、図4(a)の矢印IVb方向視における荷台フレームの上面図である。
図5】(a)は、図4(a)のVa−Va線における荷台フレームの断面図であり、(b)は、図4(a)のVb部分を拡大した荷台フレームの部分拡大側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、搬送車1の全体構成について説明する。図1(a)は、本発明の一実施形態における搬送車1の側面図であり、図1(b)は、図1(a)の矢印Ib方向視における搬送車1の上面図である。なお、図1の矢印U−D,F−B,L−Rは、それぞれ搬送車1の上下方向、前後方向、左右方向を示しており、以降の図においても同様とする。
【0018】
図1に示すように、搬送車1は、数百トンに及ぶ積載物(例えば、ロケットの移動発射台)を搬送するための搬送車である。搬送車1は、複数の走行装置2と、それら複数の走行装置2に支持される荷台3と、その荷台3の前端(矢印F側の端部)に設けられる運転室4と、を備える。
【0019】
走行装置2は、搬送車1の走行、及び、操舵を行うための装置である。走行装置2は、車輪や、その車輪を荷台3に対して上下動させる(荷台3を矢印U−D方向で昇降させる)スイングアーム等を備える公知の走行装置であるので、詳細な説明は省略する。
【0020】
荷台3は、積載物を載置するための台であり、運転室4は、走行装置2に対する走行や制動の指示や、荷台3の昇降の指示等の各種制御を行う場所である。荷台3の上面には、積載物を支持するための複数の縦パッド70及び横パッド80が配置される。荷台3の左右方向(矢印L−R方向)中央において前後に並べて設けられるパッドが縦パッド70であり、それら縦パッド70よりも荷台3の左右方向中央から偏心した位置に配置されるパッドが横パッド80である。これらの縦パッド70及び横パッド80の上に積載物が載置される。
【0021】
即ち、搬送車1は、荷台3における積載物の載置位置が予め定められており、その載置位置に対応した位置に複数の縦パッド70及び横パッド80が分散して配置されている。よって、積載物からの荷重は、主に縦パッド70及び横パッド80が配置される領域に作用するため、本実施形態では、縦パッド70及び横パッド80の配置に応じた荷台3の補強が行われている。この構成について、図2〜5を参照して説明する。
【0022】
まず、図2を参照して、荷台3の骨格を形成する荷台フレーム10の全体構成について説明する。図2は、荷台フレーム10の斜視図である。なお、図2では、荷台3の外板を取外した状態の荷台フレーム10を図示している。
【0023】
図2に示すように、荷台フレーム10は、ベースフレーム20と、そのベースフレームの20の上面(矢印U側の面)に設けられる複数の縦フレーム30と(図2の拡大部分参照)、それら複数の縦フレーム30の間の領域に設けられる斜材40と(図2の拡大部分参照)、その斜材40及び縦フレーム30に支持される上部フレーム50と、その上部フレーム50の左右方向(矢印L−R方向)両側に設けられる第1側部フレーム60a及び第2側部フレーム60bと、を備える。
【0024】
ベースフレーム20は、走行装置2(図1参照)に支持されるベース部分となるフレームである。ベースフレーム20には、左右に所定間隔を隔てた状態で前後方向(矢印F−B方向)に延設される一対の側梁21が設けられ、一対の側梁21の前端同士および後端同士は一対の端梁22によって左右に接続されている。これら側梁21及び端梁22によってベースフレーム20の外縁部分が形成されており、ベースフレーム20は、上面視において前後方向に長い矩形状に形成される。
【0025】
一対の側梁21の間には、一対の端梁22の左右方向中央を前後に接続する中梁23が設けられ、中梁23と側梁21との間は横梁24によって左右に接続されている。横梁24は、中梁23を挟んで一対に設けられ、それら一対の横梁24を1組とすると、複数組(本実施形態では、5組)の横梁24が前後に所定間隔を隔てて並べて設けられる。よって、側梁21、端梁22、中梁23及び横梁24(以下「各梁」と省略する)によって格子状の骨組みが形成されており、それら各梁によって取り囲まれる空間を塞ぐようにして底部25が設けられる。
【0026】
ベースフレーム20の各梁は、それぞれウェブ及び一対のフランジを備えるI形鋼であり、底部25は、各梁のそれぞれに接続される板状体である。なお、底部25には、複数の貫通孔や、底部25を補強するための補強材が設けられているが、図2では、その貫通孔や補強材の図示を省略している(以降の図においても同様とする)。
【0027】
縦フレーム30及び斜材40は、上部フレーム50を支えるための骨組みであり、それぞれウェブ及び一対のフランジを備えるI形鋼で構成される。上下(矢印U−D方向)に延びる縦フレーム30は、中梁23の上面において前後方向に複数(本実施形態では、19本)並べて配置され、それら複数の縦フレーム30の上面に1本の上部フレーム50が支持される。斜材40は、複数の縦フレーム30同士の間の領域でベースフレーム20及び上部フレーム50を斜めに接続しており、中梁23、縦フレーム30、斜材40及び上部フレーム50によってトラス状の骨組みが形成される。
【0028】
上部フレーム50は、前後方向に沿って延設され、この上部フレーム50の上面に複数(本実施形態では、10個)の縦パッド70が前後方向に並べて設けられる。各縦パッド70の下方には、縦パッド70に作用する荷重を支えるための縦フレーム30が設けられているが、縦パッド70が配置されていない領域においても、補強のための縦フレーム30が設けられている。以下の説明においては、縦パッド70の下方に位置していない縦フレーム30を第1縦フレーム30a、縦パッド70の下方に位置する縦フレーム30を第2縦フレーム30bと定義して説明するが、第1縦フレーム30a及び第2縦フレーム30bを区別しない場合には縦フレーム30と記載して説明する。
【0029】
縦パッド70の下方に位置する第2縦フレーム30bの剛性は、第1縦フレーム30aよりも大きく設定されている。即ち、図2の左上の拡大部分に示すように、第2縦フレーム30bは、第1縦フレーム30aに比べて太く、断面係数が大きく設定されているため、縦パッド70の下方側の領域、即ち、積載物からの荷重を受けやすい領域を第2縦フレーム30bによって効果的に補強できる。
【0030】
一方、縦パッド70が配置されていない領域は、積載物からの荷重を比較的受け難いため、その領域に剛性の低い(断面係数の小さい)第1縦フレーム30aを配置することにより、荷台フレーム10の強度が過剰になることを抑制できる。よって、荷台フレーム10(荷台3)の強度を確保することと、荷台フレーム10(荷台3)を軽量化することとを両立できる。
【0031】
また、縦フレーム30同士の間の領域においては、斜材40がベースフレーム20及び上部フレーム50を斜めに接続しており、ベースフレーム20、縦フレーム30、及び、上部フレーム50に取り囲まれる矩形の領域が斜材40で補強されている。詳細は後述するが、複数の斜材40は、その配置領域に必要とされる強度に応じて剛性(断面係数)の大きさが設定されている。即ち、縦パッド70(縦フレーム30)に作用する荷重が大きい領域には剛性の大きい斜材40が配置され、縦パッド70に作用する荷重が小さい領域には剛性の小さい斜材40が配置されている。これによっても、荷台フレーム10の強度を確保しつつ、荷台フレーム10を軽量化できる。
【0032】
斜材40は、主にその両端が縦フレーム30の上端および下端部分に接続されているが、図2の右下の拡大部分に示すように、縦フレーム30が配置されない領域においては、斜材40の一端(本実施形態では、上端)部分が縦フレーム30に接続されず、上部フレーム50のみに接続されている。
【0033】
そして、両端が縦フレーム30に接続される斜材40a(図2の左上の拡大部分参照)の剛性(断面係数)は、一端が縦フレーム30に接続されていない斜材40b(図2の右下の拡大部分参照)に比べて大きく設定される。これにより、縦フレーム30を介して積載物からの荷重が作用し易い斜材40aの強度を確保する一方、積載物からの荷重が作用し易し難い斜材40bを軽量化できる。
【0034】
言い換えると、縦フレーム30同士の前後の間隔が狭い領域、即ち、荷台フレーム10に比較的高い強度が必要とされる領域には剛性の高い斜材40aを配置し、縦フレーム30同士の前後の間隔が広く、荷台フレーム10に必要とされる強度が比較的低い領域には剛性の低い斜材40bを配置できる。よって、荷台フレーム10の強度を確保しつつ、荷台フレーム10を軽量化できる。
【0035】
このように、本実施形態では、ベースフレーム20(中梁23)、縦フレーム30、及び、上部フレーム50によって取り囲まれる領域に斜材40を設けることにより、かかる領域が押しつぶされるような変形を斜材40によって規制している。一方、縦フレーム30、斜材40及び上部フレーム50によって形成されるトラス状の骨格部分が左右に倒れるような変形は、第1側部フレーム60a及び第2側部フレーム60bによって規制している。
【0036】
第1側部フレーム60aは、上面に横パッド80が配置されていないフレームであり、第2側部フレーム60bは、上面に横パッド80が配置されるフレームである。第1側部フレーム60a及び第2側部フレーム60bは、上部フレーム50の側面から左右方向両側に延びる一対の上部横フレーム61と、それら一対の上部横フレーム61及びベースフレーム20を上下に接続する側部縦フレーム62と、を備える。なお、上部横フレーム61及び側部縦フレーム62に別々の名称を付して説明するが、それらは一体的に形成されている。
【0037】
上部横フレーム61の上面は、上部フレーム50の上面と面一になるように接続され、側部縦フレーム62の側面(左右方向を向く傾斜面)は、ベースフレーム20の側端部に接続される。よって、前後方向視においては、ベースフレーム20、上部フレーム50、及び、側部フレーム60によって台形状の骨格構造が形成される。
【0038】
即ち、上部フレーム50は、その左右の両側面が第1側部フレーム60a及び第2側部フレーム60bによって支えられており、この第1側部フレーム60a及び第2側部フレーム60bが前後方向に複数(本実施形態では、7個)並べて設けられているため、縦フレーム30、斜材40、及び、上部フレーム50が左右に倒れようとする変形を、第1側部フレーム60a及び第2側部フレーム60bによって支えることができる。第1側部フレーム60a及び第2側部フレーム60bの一対の側部縦フレーム62は、ベースフレーム20の側端部に向けて下降傾斜しているため、かかる変形を側部縦フレーム62によって抑制し易くできる。
【0039】
そして、第2側部フレーム60bの上部横フレーム61の上面には、上部フレーム50を挟んで左右対称となる位置に一対の横パッド80が配置され、第2側部フレーム60bと上部フレーム50との接続部分の下方には縦フレーム30が配置される。よって、横パッド80に作用する積載物からの荷重は、縦フレーム30(斜材40)、上部フレーム50、及び第2側部フレーム60bによって支えられる。これにより、上部フレーム50(縦フレーム30及び斜材40)を側方から支える機能と、上部フレーム50の配設領域外で積載物を支持する機能とを第2側部フレーム60bに兼用させることができる。
【0040】
また、第1側部フレーム60aは、ウェブ及び一対のフランジを有するI形鋼を用いて形成されるのに対し、第2側部フレーム60bは、角筒状の閉断面構造を有すると共に、第1側部フレーム60aよりも断面係数が大きく設定されている。即ち、横パッド80を備える第2側部フレーム60bは、横パッド80を備えていない第1側部フレーム60aよりも剛性が大きいので、積載物からの荷重を受け易い第2側部フレーム60bの強度を確保できる一方、積載物からの荷重を受け難い第1側部フレーム60aを軽量化できる。よって、荷台フレーム10の強度を確保しつつ、荷台フレーム10を軽量化できる。
【0041】
このように、本実施形態では、積載物からの荷重が縦パッド70及び横パッド80に作用するが、その荷重の大きさは縦パッド70及び横パッド80毎に異なるものになっている。即ち、荷台フレーム10(荷台3)において積載物を支持する位置は予め定められているが、積載物の種類の違いによって縦パッド70及び横パッド80に作用する荷重が変化するようになっている。この場合、荷台フレーム10の強度は、縦パッド70及び横パッド80に作用する最大の荷重を支えられるような強度を確保する必要があるため、本実施形態では、その荷重に応じた補強が荷台フレーム10に施されている。この構成について、図3及び図4を参照して説明する。
【0042】
図3は、縦パッド70及び横パッド80に作用する荷重の最大値を示すグラフであり、図4(a)は、荷台フレーム10の側面図であり、図4(b)は、図4(a)の矢印IVb方向視における荷台フレーム10の上面図である。
【0043】
図4に示すように、以下の説明においては、斜材40に対し、剛性が最も大きいものを斜材40a、剛性が最も小さいものを斜材40b、剛性が中程度のものを斜材40cの符号を付して説明するが、剛性の大きさを区別しない場合には斜材40と記載して説明する。また、縦パッド70に対し、前方側(図4の左側)に位置するものから順に縦パッド70a〜70jの符号を付して説明し、横パッド80に対し、前方側に位置するものから順に横パッド80a〜80cの符号を付して説明する。
【0044】
また、図3では、荷台フレーム10の前端側からの各パッドの位置を横軸にとり、各パッドに作用する荷重(kN)の最大値を縦軸にとっている。なお、図3の横軸の目盛は、各パッド同士の前後方向における実際の間隔とは一致していない。
【0045】
図3に示すように、横パッド80a〜80cに作用する最大の荷重(1700kN)は、縦パッド70a〜70jに作用する最大の荷重(750kN)よりも2倍程度大きくなっている。
【0046】
そして、横パッド80a〜80cにおいては、最も大きい荷重(約1700kN)が作用する横パッド80aに対し、それよりも小さい荷重(約1200kN)が作用する横パッド80bが存在する。この場合、図4(a)に示すように、横パッド80aを備える第2側部フレーム60bと、上部フレーム50との接続部分の下方に位置する縦フレーム30には、最も剛性が大きい斜材40aや、剛性が中程度の斜材40cが接続される(第2側部フレーム60bと上部フレーム50との接続部分の下方に縦フレーム30が配置される点については、図2参照)。
【0047】
また、横パッド80b(横パッド80aに比べて作用する荷重が小さいパッド)を備える第2側部フレーム60bと、上部フレーム50との接続部分の下方に位置する縦フレーム30には、最も剛性が小さい斜材40bが接続される。即ち、積載物から作用する荷重が大きい縦フレーム30は比較的剛性の大きい斜材40a,40cで補強され、積載物から作用する荷重が小さい縦フレーム30は比較的剛性の小さい(軽量な)斜材40bで補強されている。
【0048】
なお、横パッド80cには横パッド80bよりも小さい荷重が作用するが、横パッド80cを備える第2側部フレーム60bと、上部フレーム50との接続部分の下方に位置する縦フレーム30には、最も剛性の大きい斜材40aが接続されている。これは、横パッド80cを備える第2側部フレーム60bが荷台フレーム10の後端に位置しているため、斜材40による補強が前方側からしか行うことができないためである。
【0049】
言い換えると、横パッド80cを備える第2側部フレーム60bが荷台フレーム10の端部(後端)に配置される場合であっても、その第2側部フレーム60bと上部フレーム50との接続部分の下方(縦フレーム30)に最も剛性の大きい斜材40aを接続することにより、横パッド80cに作用する荷重に対する荷台フレーム10の強度を確保できる。
【0050】
一方、図3に示すように、縦パッド70a〜70jのみに着目すると、比較的大きい荷重(約750kN)が作用する縦パッド70b,70d,70eに対し、それよりも小さい荷重(約600kN)が作用する縦パッド70f,70g,70hが存在する。この場合、図4(a)に示すように、比較的大きい荷重が作用する縦パッド70b,70d,70eの下方の第2縦フレーム30bには、最も剛性が大きい斜材40aや、剛性が中程度の斜材40cが接続される。
【0051】
これに対し、比較的小さい荷重が作用する縦パッド70f,70g,70hの下方の第2縦フレーム30bには、剛性が中程度の斜材40cや、最も剛性が小さい斜材40bが接続される。即ち、積載物から作用する荷重が大きい第2縦フレーム30bは剛性の比較的大きい斜材40a,40cで補強され、積載物から作用する荷重が小さい第2縦フレーム30bは剛性の比較的小さい(軽量な)斜材40b,40cで補強されている。
【0052】
そして、それら各縦パッド70a〜70jのうち、縦パッド70dに最も大きい荷重が作用するが、縦パッド70dの下方の第2縦フレーム30bに接続される斜材40aには、板状の補剛材43が設けられる(図4の拡大部分参照)。補剛材43は、斜材40aのウェブ41及び一対のフランジ42同士を接続しているため、積載物からの荷重が斜材40aに作用した場合に、斜材40aのウェブ41(フランジ42)が座屈することを抑制できる。よって、ベースフレーム20、縦フレーム30、及び、上部フレーム50によって取り囲まれる領域を斜材40aによって効果的に補強できる。
【0053】
つまり、縦パッド70a〜70jのうち、最も大きい荷重が作用する縦パッド70dの下方に位置する斜材40aに補剛材43を設けることにより、縦パッド70bの下方側の領域を斜材40aによって効果的に補強できる。
【0054】
なお、図3に示すように、最も前端側に位置する縦パッド70aには、縦パッド70b,70d,70eと同程度の比較的大きい荷重が作用するものの、図4(a)に示すように、縦パッド70aの下方の第2縦フレーム30bには、最も剛性が小さい斜材40bが接続されている。これは、縦パッド70aの近傍の上部フレーム50に第1側部フレーム60aが接続されることで強度が確保されているためである。
【0055】
このように、本実施形態では、複数の斜材40のそれぞれは、その配置領域に必要とされる強度に応じて剛性の大きさが設定されている。つまり、縦パッド70や横パッド80に作用する荷重が大きい領域には剛性の大きい斜材40aを配置し、縦パッド70や横パッド80に作用する荷重が小さい領域には剛性の小さい斜材40bを配置している。よって、荷台フレーム10の強度を確保しつつ、荷台フレーム10を軽量化できる。
【0056】
ここで、図4(b)に示すように、3組の横パッド80a〜80cが前後に所定間隔を隔てて配置されており、横パッド80a,80b同士の間の領域には、4つの縦パッド70c〜70fが配置され、横パッド80b,80c同士の間の領域には、4つの縦パッド70g〜70jが配置されている。この場合、図3に示すように、4つの縦パッド70c〜70fのうち、最も大きい荷重が作用するのは縦パッド70dであり、4つの縦パッド70g〜70jのうち、最も大きい荷重が作用するのは縦パッド70hである。
【0057】
これに対して本実施形態では、図4(b)に示すように、横パッド80aと横パッド80bとの間の領域において、最も大きい荷重が作用する縦パッド70dに隣接するようにして第1側部フレーム60aが上部フレーム50に接続される。また、横パッド80bと横パッド80cとの間の領域において、最も大きい荷重が作用する縦パッド70hに隣接するようにして第1側部フレーム60aが上部フレーム50に接続されている。
【0058】
即ち、第2側部フレーム60b同士の間の領域において、比較的大きい荷重が作用し易い縦パッド70d,70hの側方側に第1側部フレーム60aが配置されている。これにより、縦パッド70d,70hに作用する荷重によって上部フレーム50(縦フレーム30及び斜材40)が倒れようとする変形を第1側部フレーム60aで支え易くできる。
【0059】
次いで、図5を参照して、荷台フレーム10の構成について更に説明する。図5(a)は、図4(a)のVa−Va線における荷台フレーム10の断面図であり、図5(b)は、図4(a)のVb部分を拡大した荷台フレーム10の部分拡大側面図である。
【0060】
図5に示すように、上部フレーム50は、前後方向に延設されるウェブ51と、そのウェブ51の上下の両端に接続される一対のフランジ52と、を備えるI形鋼として構成されている。これにより、上部フレーム50の上面を構成するフランジ52に積載物からの荷重が作用するので、縦パッド70からの荷重を上部フレーム50の強軸方向で受けることができる。よって、かかる荷重に対する上部フレーム50の強度を確保できる。
【0061】
更に、上部フレーム50には、ウェブ51及び一対のフランジ52同士を接続する補剛材53が設けられる。補剛材53は、縦パッド70の下方(縦パッド70と上下で重なる位置)において前後に所定間隔を隔てて一対に配置され(図5(b)参照)、それら一対の補剛材53を1組とすると、上部フレーム50の両側面にそれぞれ1組ずつの補剛材53が設けられている。これにより、上部フレーム50のうち、積載物からの荷重が作用し易い部位を補剛材53によって効果的に補強できる。
【0062】
また、縦パッド70の下方に位置する第2縦フレーム30bは、上下方向に延設されるウェブ31と、そのウェブ31の前後の両端に接続される一対のフランジ32と、を備えるI形鋼として構成される。
【0063】
そして、第2縦フレーム30bのウェブ31は、上部フレーム50のウェブ51と上下で重なる位置に配置され(図5(a)参照)、第2縦フレーム30bの一対のフランジ32は、上部フレーム50の一対の補剛材53と上下で重なる位置に配置される(図5(b)参照)。これにより、上部フレーム50や補剛材53を介して縦パッド70から作用する荷重を第2縦フレーム30b(ウェブ31及びフランジ32)の端面の全体で支え易くできる。よって、縦パッド70から作用する荷重を第2縦フレーム30bの軸力で支持できるので、かかる荷重に対する第2縦フレーム30bの強度を確保できる。
【0064】
また、第2縦フレーム30bを挟んで隣り合う一対の斜材40であって、第2縦フレーム30bの上端部分に接続される斜材40同士の中心線C1の交点Pは(図5(b)参照)、第2縦フレーム30bの中心線C2上において上部フレーム50の上下方向中央と略一致する高さに位置している。これにより、斜材40に筋交い(ブレース)としての機能を効果的に発揮させることができるので、ベースフレーム20(中梁23)、上部フレーム50及び第2縦フレーム30bによって形成される構造部分が押しつぶされるような変形を斜材40によって効果的に抑制できる。
【0065】
なお、「中心線C1,C2」は、側面視における斜材40や第2縦フレーム30bの幅方向中央を通る直線(軸線)である。また、「上部フレーム50の上下方向中央と略一致する高さ」とは、側面視における上部フレーム50の上下方向中央から、上部フレーム50の上下方向寸法の±5%以内の範囲である。
【0066】
以上、上記実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
【0067】
上記実施形態では、ベースフレーム20の各梁および底部25、縦フレーム30、斜材40、上部フレーム50、並びに、側部フレーム60同士の接続部分における接合方法の具体的な説明を省略した。かかる接続部分は、溶接による接合が行われているが、ボルトを用いた剛接合や、ピン接合等の公知の接合方法を適用しても良い。
【0068】
上記実施形態では、ベースフレーム20、縦フレーム30、斜材40、上部フレーム50、及び、側部フレーム60がI形鋼や角筒状のものから構成される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、H形鋼、I形鋼、T形鋼、溝形鋼等の公知の形鋼を用いても良く、円筒(円柱)状や角筒(角柱)状の鋼材を用いても良い。また、鋼板を組み合わせて形鋼状や筒状に形成しても良い。
【0069】
即ち、各フレーム及び斜材は公知の鋼材を用いて構成すれば良く、荷台フレーム10(荷台3)に必要とされる強度に応じ、各フレームや斜材の剛性の大小を適宜設定すれば良い。また、各フレーム及び斜材の剛性(断面係数)の大小の設定は、断面積を変化させることや、各フレーム及び斜材の一部に補剛材(ガセットプレート)を用いることで行えば良い。
【0070】
上記実施形態では、荷台フレーム10(荷台3)に必要とされる強度に応じて各斜材40の剛性(断面係数)の大きさが設定される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、各斜材40の剛性は一定でも良く、各斜材40を省略しても良い。
【0071】
上記実施形態では、一部の斜材40の一端が縦フレーム30に接続されない場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、全ての斜材40の両端を縦フレーム30に接続する構成でも良い。また、全ての斜材40の両端が縦フレーム30に接続されない構成でも良く、少なくともベースフレーム20(中梁23)と上部フレーム50との間を斜材40が接続する構成であれば良い。
【0072】
上記実施形態では、第2縦フレーム30bの上端部分に接続される斜材40同士の中心線C1の交点Pが、第2縦フレーム30bの中心線C2上において上部フレーム50の上下方向中央と略一致する高さに位置する場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、かかる交点Pは、第2縦フレーム30bの中心線C2や、上部フレーム50の上下方向中央から偏心した位置にあっても良い。
【0073】
上記実施形態では、上部フレーム50の上面に10個の縦パッド70a〜70jが設けられ、第2側部フレーム60bに3組(6個)の横パッド80a〜80cが設けられる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、上部フレーム50の左右方向寸法を大きくするか、上部フレーム50を複数本(例えば、3本)設けることにより、縦パッド70a〜70j及び横パッド80a〜80cのそれぞれを上部フレーム50の上面に設ける(第2側部フレーム60bを省略する)構成でも良い。
【0074】
また、上記実施形態における縦パッドや横パッドの数や配置は例示であり、少なくとも複数のパッドを備えている搬送車であれば、上記実施形態の技術思想を適用できる。即ち、上部フレーム50や側部フレーム(第1側部フレーム60a及び第2側部フレーム60b)の形状や配置は、パッドの配置に応じて適宜設定すれば良く、パッドを上部フレーム50の上面のみに設ける場合には、側部フレームを省略しても良い。
【0075】
上記実施形態では、一対の補剛材53が上部フレーム50の両側面側に1組ずつ設けられる場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、上部フレーム50の両側面のそれぞれに1枚または3枚以上の補剛材53が設けられる構成でも良く、補剛材53を省略する構成でも良い。
【0076】
上記実施形態では、第2側部フレーム60bの剛性が第1側部フレーム60aよりも大きく設定される場合を説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば各側部フレーム60の剛性がそれぞれ同一であっても良い。
【符号の説明】
【0077】
1 搬送車
2 走行装置
3 荷台
10 荷台フレーム
20 ベースフレーム
30 縦フレーム
30a 第1縦フレーム
30b 第2縦フレーム
40 斜材
50 上部フレーム
60a 第1側部フレーム(側部フレーム)
60b 第2側部フレーム(側部フレーム)
61 上部横フレーム
62 側部縦フレーム
70a〜70j 縦パッド(支持部)
80a〜80c 横パッド(支持部)
70f,70g,70h 第1支持部の一例
70b,70d,70e 第2支持部の一例
C1 斜材の中心線
C2 縦フレームの中心線
P 中心線の交点
図1
図2
図3
図4
図5