(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-107759(P2021-107759A)
(43)【公開日】2021年7月29日
(54)【発明の名称】冷蔵庫の光検知型省エネ・騒音低減システム
(51)【国際特許分類】
F25D 29/00 20060101AFI20210702BHJP
F25D 11/00 20060101ALI20210702BHJP
F25D 23/02 20060101ALI20210702BHJP
【FI】
F25D29/00 Z
F25D11/00 101B
F25D23/02 306E
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2020-59459(P2020-59459)
(22)【出願日】2020年3月30日
(31)【優先権主張番号】201911371394.0
(32)【優先日】2019年12月27日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520110342
【氏名又は名称】周少▲衛▼
【氏名又は名称原語表記】Shaowei,ZHOU
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK特許業務法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】周少▲衛▼
【テーマコード(参考)】
3L045
3L102
【Fターム(参考)】
3L045AA02
3L045AA05
3L045BA01
3L045CA02
3L045DA02
3L045LA04
3L045LA11
3L045MA10
3L045NA09
3L045NA19
3L045PA02
3L045PA04
3L102JA01
3L102KA02
3L102KB06
3L102KD11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザの使用経験を損なうことのない冷蔵庫の光検知型省エネ・騒音低減システムを提供する。
【解決手段】冷蔵庫の光検知型省エネ・騒音低減システムにおいて、感光性素子により検出された光信号を電気的信号に変換し、電気的信号をコントローラに伝送し、コントローラは変換電気的信号の強さに応じて冷蔵庫の冷蔵システムの作動モードを判定し、ゲストの休憩中に使用しないため、ゲストエクスペリエンスに影響することがなく、また、消費電力を削減して、騒音を低減させるという効果を奏し、ユーザにより良い体験を付与する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵庫の光検知型省エネ・騒音低減システムであって、制御対象となる本体である冷蔵庫(1)を備え、前記冷蔵庫(1)の下端には、下部ドアヒンジカバー(2)が設けられ、前記下部ドアヒンジカバー(2)の内部には、光検知装置(3)が取り付けられ、且つ光検知装置(3)は、無線伝送又はリード接続方式で冷蔵庫(1)に電気的に接続される冷蔵庫の光検知型省エネ・騒音低減システム。
【請求項2】
前記光検知装置(3)の内部には、感光性素子(4)、電源モジュール、コントローラ(5)、電源モジュール、冷蔵庫の冷蔵システム及び光強度記憶モジュールが設けられ、前記感光性素子(4)は、無線伝送又はリードを介してコントローラ(5)に接続され、前記感光性素子(4)は、検出した光信号を電気的信号に変換することができ、前記光検知装置(3)の内部における光強度記憶モジュールは、ユーザにより予め設定された光強度値を記憶することができ、前記光検知装置(3)は、
図1の位置に制限されず、光強度の変化を検知しやすい冷蔵庫(1)の外部の任意の位置に取り付けられてもよく、記光検知装置(3)の内部の各モジュールは、電気的接続により異なる位置に分離して取り付けられてもよいことを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫の光検知型省エネ・騒音低減システム。
【請求項3】
前記光検知装置(3)の内部のコントローラは、感光性素子(4)により検出された光信号の強さに応じて冷蔵庫の冷蔵システムの作動モードを判定し、光の強度が光強度記憶モジュールにおいて予め設定された数値未満である場合、前記コントローラ(5)は、冷蔵庫(1)の内温を調整し、たとえば元の5℃から15℃に上げ、目標温度の上昇により、制御システムは、冷蔵庫の冷蔵システムの冷蔵パワーを低下又は停止するように直接駆動して、冷蔵庫の内温を約15℃に徐々に上げ、光検知装置(4)により冷蔵庫(1)の外部の光強度が設定された数値以上に戻る又は当該値より大きくなったと検知されたとき、前記コントローラ(5)は、冷蔵庫の内部の目標温度を元の温度レンジ、たとえば5℃に調整し、目標温度である5℃が冷蔵庫の現在温度である約15℃よりもはるかに低いため、冷蔵庫の冷蔵システムは、コントローラ(5)の駆動により、冷蔵庫(1)全体の冷蔵出力パワーを上げる、又は元の停止状態からすぐにフルパワー作動に変換して冷蔵を行い、冷蔵庫の冷蔵システムが再び元の設定温度に戻り制御ロジックに従って作動するようにすることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫の光検知型省エネ・騒音低減システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷蔵庫の製造分野に関し、特に冷蔵庫の光検知型省エネ・騒音低減システムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、市販されている冷蔵庫、特にホテルの部屋で使用されている冷蔵庫は、ほとんど冷蔵庫の内温により冷蔵システムの作動を制御し、実際には、夜では、ホテルの部屋にいるゲストが休んでおり、冷蔵庫を使用することがなく、このときにも、冷蔵システムは、従来設定されている冷蔵庫の内部の目標温度で冷蔵を行い、冷蔵プロセスに生じる騒音がゲストの邪魔となり、且つ消費電力を増大して、ユーザの使用経験を損なう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の主な目的は、背景技術に記載の問題を効果的に解決できる冷蔵庫の光検知型省エネ・騒音低減システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を実現するために、本発明が採用する技術案は以下のとおりである。
【0005】
冷蔵庫の光検知型省エネ・騒音低減システムであって、制御対象となる本体−冷蔵庫を備え、前記冷蔵庫の下端には、下部ドアヒンジカバーが設けられ、前記下部ドアヒンジカバーの内部には、光検知装置が取り付けられ、且つ光検知装置は、無線伝送又はリード接続方式で冷蔵庫に電気的に接続される。
【0006】
好ましくは、前記光検知装置の内部には、感光性素子、電源モジュール、コントローラ、電源モジュール、冷蔵庫の冷蔵システム及び光強度記憶モジュールが設けられ、前記感光性素子は、無線伝送又はリードを介してコントローラに接続され、前記感光性素子は、検出した光信号を電気的信号に変換することができ、前記光検知装置の内部における光強度記憶モジュールは、ユーザにより予め設定された光強度値を記憶することができ、前記光検知装置は、
図1の位置に制限されず、光強度の変化を検知しやすい冷蔵庫の外部の任意の位置に取り付けられてもよく、前記光検知装置の内部の各モジュールは、電気的接続により異なる位置に分離して取り付けられてもよい。
【0007】
好ましくは、前記光検知装置の内部のコントローラは、感光性素子により検出された光信号の強さに応じて冷蔵庫の冷蔵システムの作動モードを判定し、光の強度が光強度記憶モジュールにおいて予め設定された数値未満である場合、前記コントローラは、冷蔵庫の内温を調整し、たとえば元の5℃から15℃に上げるか、冷蔵庫の冷蔵システムの冷蔵パワーを低下又は停止するように直接駆動して、冷蔵庫の内温を約15℃に徐々に上げ、光検知装置により冷蔵庫の外部の光強度が設定された数値以上に戻る又は当該値より大きくなったと検知されたとき、前記コントローラは、冷蔵庫の内部の目標温度を元の温度レンジ、たとえば5℃に調整し、目標温度である5℃が冷蔵庫の現在温度である約15℃よりもはるかに低いため、冷蔵庫の冷蔵システムは、コントローラの駆動により、冷蔵庫全体の冷蔵出力パワーを上げる、又は元の停止状態からすぐにフルパワー作動に変換して冷蔵を行い、冷蔵庫の冷蔵システムが再び元の設定温度に戻り制御ロジックに従って作動するようにする。
【発明の効果】
【0008】
従来技術に比べて、本発明は、下記有益な効果を有する。該冷蔵庫の光検知型省エネ・騒音低減システムでは、感光性素子により検出された光信号を電気的信号に変換し、電気的信号を無線伝送でコントローラに伝送し、コントローラは、伝送されてきた信号を予め設定された光強度値と比較し、予め設定された光強度値未満である場合、冷蔵庫の冷蔵システムが冷蔵庫のタイプに応じて冷蔵庫の冷蔵システム全体の出力パワーを低下又は停止するか、又は冷蔵庫の内部の温度を直接調整し、たとえば元の5℃から約15℃に調整するように制御を行い、温度が上昇するが、冷蔵庫内部における食べ物の保管に影響を与えることがなく、ゲストの休憩中に使用しないため、ゲストエクスペリエンスに影響することがなく、また、消費電力を削減して、騒音を低減させるという効果を奏し、予め設定された光強度値よりも大きい場合、コントローラは、冷蔵庫の内部の目標温度を元の温度レンジ、たとえば5℃に調整し、目標温度である5℃が冷蔵庫の元の温度である15℃よりもはるかに低いため、冷蔵庫の冷蔵システムは、コントローラの駆動により、冷蔵庫全体の冷蔵出力パワーを上げる、又は元の停止状態からすぐにフルパワー作動に変換して冷蔵を行い、冷蔵庫の冷蔵システムが再び元の設定温度に戻り制御ロジックに従って作動するようにする。それによって、ユーザの使用経験を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明に係る冷蔵庫の光検知型省エネ・騒音低減システムの冷蔵庫構造の模式図である。
【
図2】本発明に係る冷蔵庫の光検知型省エネ・騒音低減システムの制御原理のクロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明で実現される技術的手段、発明の特徴、達成させる目的及び効果を理解しやすくするために、以下、具体的な実施形態にて本発明をさらに説明する。
【0011】
図1−2に示されるように、冷蔵庫の光検知型省エネ・騒音低減システムは、制御対象となる本体−冷蔵庫1を備え、前記冷蔵庫1の下端には、下部ドアヒンジカバー2が設けられる。前記下部ドアヒンジカバー2の内部には、光検知装置3が取り付けられ、且つ光検知装置3は、無線伝送又はリード接続方式で冷蔵庫1に電気的に接続され、前記光検知装置3の内部には、感光性素子4、電源モジュール、コントローラ5、電源モジュール、冷蔵庫の冷蔵システム及び光強度記憶モジュールが設けられ、前記感光性素子4は、無線伝送又はリードを介してコントローラ5に接続され、前記感光性素子4は、検出した光信号を電気的信号に変換することができ、前記光検知装置3の内部における光強度記憶モジュールは、ユーザにより予め設定された光強度値を記憶することができ、前記光検知装置3は、
図1の位置に制限されず、光強度の変化を検知しない冷蔵庫1の外部の任意の位置に取り付けられてもよく、記光検知装置3の内部の各モジュールは、電気的接続により異なる位置に分離して取り付けられてもよい。前記光検知装置3の内部のコントローラは、感光性素子4により検出された光信号の強さに応じて冷蔵庫の冷蔵システムの作動モードを判定し、光の強度が光強度記憶モジュールにおいて予め設定された数値未満である場合、前記コントローラ5は、冷蔵庫1の内温を調整し、たとえば元の5℃から15℃に上げるか、冷蔵庫の冷蔵システムの冷蔵パワーを低下又は停止するように直接駆動して、冷蔵庫の内温を約15℃に徐々に上げ、光検知装置4により冷蔵庫1の外部の光強度が設定された数値以上に戻る又は当該値より大きくなったと検知されたとき、コントローラ5は、冷蔵庫の内部の目標温度を元の温度レンジ、たとえば5℃に調整し、目標温度である5℃が冷蔵庫の現在温度である約15℃よりもはるかに低いため、冷蔵庫の冷蔵システムは、コントローラ5の駆動により、冷蔵庫1全体の冷蔵出力パワーを上げる、又は元の停止状態からすぐにフルパワー作動に変換して冷蔵を行い、冷蔵庫の冷蔵システムが再び元の設定温度に戻り制御ロジックに従って作動するようにする。
【0012】
前記のとおり、本発明が使用される際に、光検知装置3の内部の感光性素子4は、冷蔵庫1の外部の光信号が電気的信号に変換されて、次に、無線でコントローラ5に伝送されたことを検知し、コントローラ5は、変換された電気的信号の強さに応じてさまざまな冷蔵庫の冷蔵システムの作動モードを判定し、コントローラ5は、得られた光信号の強さを光強度記憶モジュールに予め設定された光強度の値と比較し、光検知装置4により冷蔵庫1の外部の光強度が予め設定された光強度数値未満であると検知されたとき、圧縮機及び吸収式冷蔵システム付きの冷蔵庫の場合は、コントローラ5は、冷蔵庫1の内温を調整し、たとえば以前に設定された5℃から約15℃に上げ、半導体冷蔵システム付きの冷蔵庫の場合は、冷蔵庫の冷蔵システム全体の出力パワーを低下させ、半導体冷蔵チップ及びファンの入力パワーを低下させ、それにより、騒音を大幅に低減させ、休んでいるユーザのために好適な環境を提供し、また、エネルギー消費も削減でき、光検知装置4により冷蔵庫1の外部の光強度が設定された数値以上に戻る又は当該値よりも大きくなったと検知されると、圧縮機及び吸収式冷蔵システム付きの冷蔵庫の場合は、コントローラ5は、冷蔵庫の内部の目標温度を基の温度レンジ、たとえば5℃に調整し、目標温度である5℃が冷蔵庫の従来の温度である約15℃よりもはるかに低いため、冷蔵庫の冷蔵システムは、コントローラ5の駆動により、冷蔵庫1全体の冷蔵出力パワーを上げる、又は元の停止状態からすぐにフルパワー作動に変換して冷蔵を行い、冷蔵庫の冷蔵システムが再び元の設定温度に戻り制御ロジックに従って作動するようにし、それによって、電気エネルギーを低減させるとともに、冷蔵庫の騒音を低減させ、ユーザのために快適で静かな環境を与え、冷蔵庫の実用性を向上させるとともに、ユーザの使用経験を向上させる。
【0013】
以上、本発明の基本的な原理、主な特徴及び本発明の利点が説明されている。当業者にとって明らかなように、本発明は、上記実施例に制限されず、上記実施例及び明細書では本発明の原理だけが説明されており、本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく、本発明は各種の変化及び改良を有することができ、これら変化及び改良は、特許請求する本発明の範囲に属する。本発明が特許請求する範囲は、添付した特許請求の範囲及びその同等物により限定される。
【符号の説明】
【0014】
1、冷蔵庫
2、下部ドアヒンジカバー
3、光検知装置
4、感光性素子
5、コントローラ。