特開2021-110088(P2021-110088A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2021-110088軒樋支持具及び軒樋支持具の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-110088(P2021-110088A)
(43)【公開日】2021年8月2日
(54)【発明の名称】軒樋支持具及び軒樋支持具の製造方法
(51)【国際特許分類】
   E04D 13/072 20060101AFI20210705BHJP
【FI】
   E04D13/072 501S
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2020-161(P2020-161)
(22)【出願日】2020年1月6日
(71)【出願人】
【識別番号】593178409
【氏名又は名称】株式会社オーティス
(74)【代理人】
【識別番号】110002686
【氏名又は名称】協明国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】北村 昌司
(57)【要約】
【課題】細かい目盛りが形成されている軒樋支持具とその製造方法を提供する。
【解決手段】軒先5に固定される固定部2と、該固定部の前方に形成されている取付杆3と、該取付杆に対してスライド可能に連結されている支持具本体4とを有する軒樋支持具1において、前記支持具本体は、前後方向に等間隔に連続して凹条溝40aが表面部40に食刻されてなる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軒先に固定される固定部と、該固定部の前方に形成されている取付杆と、該取付杆に対してスライド可能に連結されている支持具本体とを有する軒樋支持具において、
前記支持具本体は、前後方向に等間隔に連続して凹条溝が表面部に食刻されてなることを特徴とする軒樋支持具。
【請求項2】
請求項1において、
前記凹条溝は、前後方向に約5mmの間隔で連続して形成されていることを特徴とする軒樋支持具。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記固定部の前面部は、上下方向に等間隔に連続して、幅方向に延びる凹条溝が形成されていることを特徴とする軒樋支持具。
【請求項4】
軒先に固定される固定部と、該固定部の前方に形成されている取付杆と、該取付杆に対してスライド可能に連結され、前後方向に等間隔に連続して凹条溝が表面部に食刻されてなる支持具本体とを有する軒樋支持具の製造方法において、
前記凹条溝を食刻形成するエッチング処理を含む食刻工程を少なくとも備えることを特徴とする軒樋支持具の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軒先に固定される固定部と、該固定部の前方に形成されている取付杆と、該取付杆に対してスライド可能に連結されている支持具本体とを有する軒樋支持具及び軒樋支持具の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、前後方向の出具合を調整可能な軒樋支持具において、印刷や刻設等によって形成された目盛りを有するものが知られている(例えば、特許文献1)。このような軒樋支持具では、目盛りを合わせることによって、複数の軒樋支持具の出具合を合わせることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3598102号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のような軒樋支持具では、目盛りは刻設によって形成されているので、細かい目盛りを形成するのは難しく、あくまで出具合調整の目安として用いられているのに過ぎず、細かい出具合の調整ができるものではなかった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮して提案されたもので、その目的は、細かい目盛りが形成されている軒樋支持具及び軒樋支持具の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明の軒樋支持具は、軒先に固定される固定部と、該固定部の前方に形成されている取付杆と、該取付杆に対してスライド可能に連結されている支持具本体とを有する軒樋支持具において、前記支持具本体は、前後方向に等間隔に連続して凹条溝が表面部に食刻されてなることを特徴とする。
【0007】
上記目的を達成するために、本発明の軒樋支持具の製造方法は、軒先に固定される固定部と、該固定部の前方に形成されている取付杆と、該取付杆に対してスライド可能に連結され、前後方向に等間隔に連続して凹条溝が表面部に食刻されてなる支持具本体とを有する軒樋支持具の製造方法において、前記凹条溝を食刻形成するエッチング処理を含む食刻工程を少なくとも備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の軒樋支持具は上述した構成とされているため、食刻されてなる凹条溝によって、複数の軒樋支持具の支持具本体の出具合を合わせることができる。
【0009】
本発明の軒樋支持具の製造方法は上述した構成とされているため、エッチング処理によって高精度の凹条溝が形成される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】は、本発明の実施の形態に係る軒樋支持具の模式的斜視図である。
図2】は、同軒樋支持具の軒先への取付例を示す模式的斜視図である。
図3】(a)〜(e)は、それぞれ板状材に凹条溝を食刻形成するエッチング処理を含む食刻工程の手順を模式的に示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。まず、軒樋支持具の基本構成について説明する。なお、軒樋支持具が建物の軒先に固定されている状態を基準にして、前後方向(建物側を後ろ方向、それとは反対側を前方向)、幅方向(軒先に対する見付の方向と一致する方向)、上下方向等を規定する。また、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
【0012】
軒樋支持具1について説明する。
軒樋支持具1は、軒先5に固定される固定部2と、固定部2の前方に形成されている取付杆3と、取付杆3に対してスライド可能に連結されている支持具本体4とを有する。支持具本体4は、前後方向に等間隔に連続して凹条溝40aが表面部40に食刻されてなる。
以下、詳しく説明する。
【0013】
本実施形態の軒樋支持具1は、軒樋6を吊り支持する吊り具であり、固定部2、取付杆3、支持具本体4は、それぞれステンレスの板状材を加工して形成されている。
固定部2は、矩形の板状の部材であり、複数の挿通孔21が開設されており、その挿通孔に釘やボルト等の固着具が挿通されて、軒先5に固定される。また、固定部2の前面部20の側端20bには、上下方向に等間隔に連続して、幅方向に延びる凹条溝20aが形成されている。凹条溝20aは、後述するエッチング処理によって固定部2の前面部20に食刻されてなる。
【0014】
固定部2の上端部から別体で形成された長板状の取付杆3が前方に延びて形成されている。取付杆3は、前方に段落ちされて段落ち部31が形成されており、段落ち部31に形成されている挿通孔(不図示)に挿通されている連結軸32によって、取付杆3の下方に重なっている支持具本体4、ロックレバー44と連結されている。
【0015】
支持具本体4は、軒樋6の前耳61を係止する前耳保持部41と、後端部に軒樋6の後耳62を係止する後耳保持部42とを有する。また、支持具本体4の幅方向の中央部には、前後方向に延びた長孔43が開設されている。長孔43の幅方向外側に隣接して凹凸部45が前後方向に連続して形成されている。支持具本体4の下方には、別体で形成されているロックレバー44が位置している。上から順に取付杆3の段落ち部31、支持具本体4の長孔43、ロックレバー44が重なっている状態で、連結軸32によってこれらは連結されている。ロックレバー44は、連結軸32を軸にして横回転可能になっており、支持具本体4が取付杆3に対する前後方向のスライド移動のロック/アンロックをロックレバー44の横回転によって操作可能となっている。
【0016】
支持具本体4は、表面部40の凹凸部45の幅方向外側に、前後方向に等間隔に連続して、上下方向に延びる凹条溝40aが食刻されている。凹条溝40aは、前後方向に約5mmの間隔で連続して形成されている。支持具本体4は、金属製の板状材を加工することによって形成されている。金属製の板状材の一方の面に前後方向に連続した凹条溝40aが、エッチング処理によって食刻される。そして、凹条溝40aが形成された金属製の板状材にプレス加工等を行うことによって、支持具本体4が形成される。なお、金属製の板状材を支持具本体4の形状に加工してから凹条溝40aが形成されてもよい。
【0017】
上述した軒樋支持具1は、一例であり、これに限定されることはなく、様々な形状や構成の軒樋支持具1であってもよい。例えば、軒樋支持具1は、支持具本体4が軒樋6を吊り支持する吊り具ではなく、受け支持する受具であってもよい。その場合は、固定部2の下端部から取付杆3が前方に延びて形成されてもよい。また、固定部2と取付杆3は一体に形成されてもよい。軒樋支持具1を構成する部材は、ステンレスに限定されることはなく、他の材料で形成されてもよい。また、支持具本体4の凹条溝40aは、凹凸部45に隣接して食刻されているが、これに限定されることはない。例えば、長孔43に隣接して凹条溝40aが食刻されてもよく、表面部40の全面に凹条溝40aが食刻されてもよい。また、凹条溝40aが食刻される間隔も約5mmに限定されることなく、適宜設計されればよい。凹条溝40aの長さは、略同一であることに限定されることはなく、例えば、長い凹条溝40aと短い凹条溝40aとが交互に連続して食刻されてもよい。取付杆3と支持具本体4とは、連結軸32により連結され、ロックレバー44の横回転の操作によってロック/アンロックの操作がされることに限定されることはなく、ボルトと蝶ナットとにより連結とロック/アンロックの操作とがなされてもよい。固定部2の凹条溝20aは、前面部20の一部に食刻されているが全面に凹条溝20aが食刻されてもよい。凹条溝20aの長さは、略同一であることに限定されることはなく、例えば、長い凹条溝20aと短い凹条溝20aとが交互に連続して食刻されてもよい。また、固定部2には、凹条溝20aが食刻されていなくてもよい。
【0018】
次に、上述した軒樋支持具1の軒先5への取付例について、図2を参照して説明する。
複数の軒樋支持具1の支持具本体4は、取付杆3に対して前後方向に同じ出具合になるように調整されている。図2においては、各軒樋支持具1は、取付杆3の先端面3aが、支持具本体4の前から数えて3番目の凹条溝40aに合うようにして、前後方向の出具合が調整されている。このように支持具本体4の凹条溝40aによって、各軒樋支持具1の前後方向の出具合をそろえることができる。
【0019】
次に、固定部2の凹条溝20aを用いる場合の軒樋支持具1の軒先5における取り付け位置を定める方法について説明する。
軒先5の前面には、張られた紐や描画された線等による水平基準線Tが幅方向に設けられている。この水平基準線Tに沿って、複数の軒樋支持具1が幅方向に等間隔の距離、例えば90cmの間隔を開けて軒先5に取り付けられる。その際に、図2において右下がりに軒樋6が取り付けられるように、左端の軒樋支持具1Aから右端の軒樋支持具1Dにかけて、左から順に一定の間隔で下方にずらして軒先5に取り付けられる。図2においては、左端の軒樋支持具1Aは、固定部2の下端が水平基準線Tに合うように取り付けられる。軒樋支持具1Aの右隣の軒樋支持具1Bは、固定部2の下から数えて1番目の凹条溝20aが水平基準線Tに合うように取り付けられる。同様に、軒樋支持具1Bの右隣の軒樋支持具1Cは、固定部2の下から数えて2番目の凹条溝20aが、軒樋支持具1Cの右隣の軒樋支持具1Dは、固定部2の下から数えて3番目の凹条溝20aが、それぞれ水平基準線Tに合うように軒先5に取り付けられる。つまり、図2においては、左隣の軒樋支持具1よりも凹条溝20aを1つ分下に下げた位置に、各軒樋支持具1B,1C,1Dが取り付けられている。水平基準線Tによって各軒樋支持具1の取り付け位置が定まったら、水平基準線Tは不要になるので取り除いてもよい。このように、固定部2の凹条溝20aを用いることで、軒樋6の水勾配に合わせた各軒樋支持具1の軒先5に対する取り付け位置を定めることができる。各軒樋支持具1は、取付位置が定まったら挿通孔21に釘やボルト等の固着具が挿通されて、軒先5に取り付けられる。その後、軒樋支持具1を介して軒樋6が軒先5に支持される。
【0020】
次に、軒樋支持具1の製造方法について説明する。
軒樋支持具1の製造方法は、凹条溝40aを食刻形成するエッチング処理を含む食刻工程を少なくとも備える。
以下、詳しく説明する。
【0021】
本実施形態において、支持具本体4は、ステンレスの板状材を加工して形成される。この板状材にエッチング処理が施されることで、板状材に凹条溝40aが食刻形成される。そして、凹条溝40aが食刻形成された板状材は、プレス加工工程等の工程を施されることによって、支持具本体4となる。
【0022】
次に、板状材に凹条溝40aを食刻形成させる工程(以下「食刻工程」という。)について図3を参照して説明する。なお、以下に説明するのは、食刻工程の一例であり、これに限定されることはない。
本実施形態の凹条溝40aの食刻工程は、フォトリソグラフィ(写真製版)技術をベースとした加工技術が用いられており、(1)表面の前処理、(2)レジスト塗布、(3)プリベーク、(4)露光、(5)現像、(6)ポストベーク、(7)エッチング処理、(8)レジスト剥離によってなる。
【0023】
(1)表面の前処理
図3(a)の板状材の表面に付着している水分や油分や汚れ等を除去するために、洗浄が行われる。そして、板状材の表面の水分を除去するために熱処理や乾燥等が行われる。これにより、次に行うレジスト塗布の密着性が向上する。
【0024】
(2)レジスト塗布
板状材の表面にフォトレジストが塗布される(図3(b)参照)。フォトレジストは、フォトレジストが塗布された板状材に対して所望のパターンを露光・現像することにより、板状材の表面に所望のパターンのレジスト膜が残る機能を有する。本実施形態では、現像後に感光部分が消失するポジ型のフォトレジストが用いられている。
【0025】
フォトレジストは、スピン塗布装置やスリット塗布装置等によって板状材の一方の面の全面に塗布される。スピン塗布装置は、高速で回転している板状材の表面にフォトレジストを滴下し、回転の遠心力によってフォトレジストを引き延ばし、さらに溶剤成分が揮発することで、均一な厚さのレジスト膜を形成する装置である。スリット塗布装置は、スリット状のノズルが一定の速度でフォトレジストを吐出しながら板状材の上方を移動することにより、板状材の表面に均一の厚さのレジスト膜を形成する装置である。なお、レジスト塗布は上述した方法に限定されることはなく、他の方法で塗布されてもよい。
【0026】
(3)プリベーク
板状材の表面に塗布されたフォトレジストに含まれる溶剤を除去するために、レジスト塗布された板状材に対して熱処理(ベーク)が行われる。本実施形態では約90℃で10分程度熱処理が行われる。
【0027】
(4)露光
露光装置を用いることによって、所望のパターンが板状材上のレジスト膜に転写され、潜像がレジスト膜に形成される。所望のパターンの露光には、フォトマスクが用いられる。フォトマスクは、ガラス等の透明な板材の表面に、遮光膜でパターンが形成されたものである。露光の際、フォトマスクの遮光膜によって露光装置の光源から発せられた光が遮られる部分と遮られない部分とにより、板状材のレジスト膜に所望のパターンの潜像が形成される。
【0028】
(5)現像
レジスト膜に形成された潜像は、現像液やリンス液等によって現像される。現像後、感光部分が消失することにより、パターン化されたレジスト膜が形成され、板状材の表面には、レジスト膜に覆われている部分と、レジスト膜に覆われずに露出している部分が形成される(図3(c)参照)。この露出している部分の表面に、後述するエッチング処理によって凹条溝40aが食刻形成される。パターン化されたレジスト膜が形成された板状材は、送風機やスピン装置等で乾燥される。
【0029】
(6)ポストベーク
板状材のレジスト膜がエッチング処理に耐えるように架橋・重合を促すために、熱処理が行われる。本実施形態では、約120℃の温度で20分間熱処理が行われる。
【0030】
(7)エッチング処理
板状材にエッチング処理が施されることによって、板状材のレジスト膜に覆われていない露出している部分が食刻されて、板状材に凹条溝40aが食刻形成される(図3(d)参照)。本実施形態では、エッチング液による化学反応によって板状材の露出している部分が食刻形成されるウェットエッチングが施されているが、これに限定されることはなく、エッチングガスによるドライエッチング等の他の方法によってエッチング処理が行われてもよい。
【0031】
(8)レジスト剥離
エッチング処理の終了後、板状材に形成されているレジスト膜は、レジスト膜を溶解する有機溶剤等によって除去される(図3(e)参照)。そして、レジスト膜が除去された板状材は、洗浄・乾燥される。なお、レジスト膜を除去する方法はこれに限定されることはなく、プラズマアッシャ等の他の方法でレジスト膜が除去されてもよい。
【0032】
以上により、凹条溝40aが食刻形成された板状材が製造される。この板状材は、プレス加工工程等の加工工程を経て支持具本体4の形状に形成される。そして、同様にプレス加工工程等の加工工程によって固定部2、取付杆3が形成される。固定部2、取付杆3、支持具本体4等とを組み立てる組み立て工程を経て、軒樋支持具1が製造される。
【0033】
本実施形態では、フォトリソグラフィ技術の応用によって、所望のパターンのエッチング処理が行われている。所望のパターンを板状材のレジスト膜に転写する際には、フォトマスクが用いられている。フォトマスクは露光によって消耗するものではなく、半永久的に使用可能である。そのため、同一のフォトマスクを使ってパターンの転写が繰り返されるので、パターン転写の再現性が高くなる。さらに、複数の板状材のレジスト膜に同一のパターンが転写されるので、エッチング処理によって同一のパターンの凹条溝40aが食刻されている板状材を複数製造することが可能となる。また、小さい間隔で複数の凹条溝40aを食刻することが可能なので、支持具本体4の前後方向の出具合を細かく調整することができる。
【0034】
また、同様に固定部2の凹条溝20aも上述した食刻工程により形成される。なお、エッチング処理によって凹条溝20a,40aが食刻形成されるだけではなく、位置合わせの際に目安となる数字や記号等が食刻形成されてもよい。
【0035】
さらに、凹条溝20a,40aには、視認性を向上させるために溝が着色されてもよい。この着色は、塗料による墨入れであってもよく、メッキ処理や電解液等を用いたものであってもよい。また、食刻工程を施す前の板状材の表面に他の金属材等による薄膜を形成し、エッチング処理によって薄膜が食刻され、食刻された部分(凹条溝20a,40aになる部分)のみに板状材が露出することで、薄膜と板状材との色の違いにより凹条溝20a,40aの視認性を向上させる構成であってもよい。
【0036】
そして、上述した軒樋支持具1の製造方法では、食刻工程、加工工程、組み立て工程の順で行われているが、これに限定されることはなく、加工工程、食刻工程、組み立て工程の順で行われてもよい。つまり、板状体に食刻工程を行うのではなく、板状体を支持具本体4の形状に加工する加工工程が行われてから、支持具本体4に対して食刻工程が行われてもよい。
【符号の説明】
【0037】
1 軒樋支持具
2 固定部
20 前面部
20a 凹条溝
3 取付杆
4 支持具本体
40 表面部
40a 凹条溝
5 軒先
6 軒樋
図1
図2
図3