特開2021-110508(P2021-110508A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2021110508-メスティンストーブ 図000003
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  • 特開2021110508-メスティンストーブ 図000008
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-110508(P2021-110508A)
(43)【公開日】2021年8月2日
(54)【発明の名称】メスティンストーブ
(51)【国際特許分類】
   F24B 1/193 20060101AFI20210705BHJP
   F24C 1/16 20210101ALI20210705BHJP
   F24C 15/10 20060101ALI20210705BHJP
   F24C 15/08 20060101ALI20210705BHJP
   F24B 1/182 20060101ALI20210705BHJP
   A47J 37/07 20060101ALI20210705BHJP
【FI】
   F24B1/193
   F24C1/16 A
   F24C15/10 H
   F24C15/08 K
   F24B1/182
   A47J37/07
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2020-3324(P2020-3324)
(22)【出願日】2020年1月13日
(71)【出願人】
【識別番号】719008298
【氏名又は名称】有限会社小沢製作所
(72)【発明者】
【氏名】小沢達史
【テーマコード(参考)】
4B040
【Fターム(参考)】
4B040AA04
4B040AA08
4B040AC02
4B040AD04
4B040AE14
4B040CA03
4B040GC03
(57)【要約】
【課題】調理時に振動等が発生しても安定して調理容器を保持し、かつ置く場所に平面を確保しにくい場合にも安定して調理容器を保持でき、かつコンパクトに折り畳み収納することができるストーブを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係るストーブは、調理容器を積載する積載脚の上部をL字に整形した上で、積載脚に切り欠きを設け、複数の積載脚を連結橋で結び積載脚を対角で1対以上配置することで、調理容器の重さによって積載脚が調理容器を挟み込み、調理時に安定させることを特徴とする。積載脚は、多脚で接地面が狭い構造のため、平面でなくても置くことができる。また積載脚と連結橋が回転自在の軸を持って締結されており、連結橋同士は既存のネジにて固定されているため、容易に分解してコンパクトに収納することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄金属板ででき上部積載容器固定部がL字に成形され、固定部の直下に切り欠きがある2つ以上の積載脚が、同じく薄金属板でできた連結橋を通じて1対以上対角で固定されていることを特徴とするストーブ。
【請求項2】
脱着自在の4面の風防と底面のロストルを持つ請求項1のストーブ。
【請求項3】
積載脚と連結橋の結合部が回転自在の軸を持って結合されている請求項1のストーブ。
【請求項4】
積載脚にエンボス加工がされており、連結橋との間に干渉を発生させ回転方向に制限が加えられている請求項3のストーブ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本特許は調理容器を上に載せて調理を行うストーブに関するものである
【背景技術】
【0002】
近年、手軽に自然と触れ合えることからキャンプをする人たちが増えてきている。その楽しみ方も様々で、野外に家のようなリビングやキッチン、寝室を構築するようなグランピングといった豪華なものから、最小限の道具のみを持ち一人で山や川に入るソロキャンプのような形態も増えてきている。その中で、さまざまな調理用ストーブが市販されているが、調理の際に安定した土台になり、かつコンパクトに携帯できるサイズに折り畳みが可能で、平坦ではない場所にも置けるようなストーブは存在していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-179345号公報 左記公開公報では、野外にて固形燃料を用いて調理容器を上部に載せて煮炊きをするのに適したストーブが公開されている。
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】アルコールストーブの五徳を一挙紹介! 純正品だけが五徳じゃない! インターネットURL:https://www.bepal.net/gear/stove/64220 検索日:2019年12月23日 左記のウェブページでは、現在市販されているさまざまな形のコンパクトまたは折り畳みが可能なアルコールランプ用のストーブが紹介されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、どのストーブも調理容器はただ上に載せるだけの構造となっており、調理中調理容器が不安定である。コンパクト、可搬性を重視しているため、ストーブを置く際の底の面積が小さかったり、調理容器を置く部分も容器に比べて狭かったりして、実際の調理時により不安定な構造をしている。かつ、ストーブの接地面が平面でできていたりして、設置する場所が平らでないと安定して置くことができない構造をしている。
【0006】
本考案では、このような問題を解決するために、調理時に振動等が発生しても安定して調理容器を保持し、かつ置く場所に平面を確保しにくい場合にも安定して調理容器を保持でき、かつコンパクトに折り畳み収納することができるストーブを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るストーブは、薄金属板ででき上部積載容器固定部がL字に成形され、保持部の直下に切り欠きがある2つ以上の積載脚が、同じく薄金属板でできた連結橋を通じて1対以上対角で固定されていることを特徴とするものである。
【0008】
また請求項2記載の発明は、前記のストーブにおいて、固体燃料やアルコールストーブなどの燃料を調理容器の下に保持し、調理を行うことができる。
【0009】
また請求項3記載の発明は、請求項1のストーブにおいて、積載脚と連結橋が回転自在の軸を持って連結されており、軸を中心に回転させることで、調理容器を積載するストーブの形状とコンパクトに収納することができる形状に簡単に変形することができる。
【0010】
また請求項4記載の発明は、前記のストーブにおいて、積載脚にエンボス加工を施し、連結橋との間に干渉を発生させ、回転方向と回転可能範囲を制限する。これにより、ストーブ形状に変形した際に回転しすぎで形を崩さないようにしつつ、ユーザーが収納時に回転する方向が明らかにする効果がある。
【発明の効果】
【0011】
積載脚と連結橋を連結する回転自在の軸が、L字の積載容器固定部の直下にあり、かつ積載脚の下端の一部が切りかかれて接地部に接していない構造をしているため、調理容器を積載した際の下向き荷重が積載脚の切り欠きの影響で、連結軸にかかるモーメント力に変換され、L字の積載容器固定部の側面が積載容器の側面を押し込む。その積載脚が対で対角に配置されることで容器を挟み込み、調理容器を安定して保持することができる。
【0012】
加えて積載脚の脚部の接地に必要な面積が小さく、多脚で設置するため置き場所が平面でなくても置くことができる。
【0013】
ストーブ本体は、1本の既存のネジで分解することができ、かつ積載脚と連結橋は連結軸を中心に回転させ小さく収納するこができる。燃焼体保持部も5枚の板がはめ込み合っているだけのため、分解収納することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施例の斜視図
図2】実施例のストーブベースのみ斜視図
図3】ストーブベースの組立例斜視図
図4】積載脚1と連結橋2、3の貫通孔とエンボスの位置関係を示す拡大正面図
図5】燃焼体保持部を上下に分割した状態での斜視図
図6】実際に調理容器を上部に積載した際の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に本発明の実施形態について説明する。実施形態の一例として、図1とその詳細な構造を示す図2から図5、そして実際に上部に調理容器を積載し使用する例として図6を示めす。
【0016】
図1に示す通り、実施例は大きく2つの構造体に分割することができる。すなわち3つの積載脚1とそれらをつなぐ連結橋2と3から構成されるストーブベース部分と、脱着自在の板5枚で構成された燃焼体保持部15である。
【0017】
図2図3図4で示す積載脚1は薄金属板でできており、上部積載用断面4、側面5(2つを合わせてL字の積載容器固定部27とする)、下部切り欠き部6、脚部7を備えており、積載脚1の中途部にはエンボス8と接合用の貫通孔9が開いている構造をしている。
【0018】
連結橋2は薄金属板でできており、両端部にそれぞれ積載脚1と結合すための貫通孔10、11が開いている。中途部には連結橋3と接合するための貫通孔12があいている構造をしている。
【0019】
連結橋3は薄金属板でできており、一方の端部には積載脚1と結合するための貫通孔13が開いている。もう一方の端部は、適宜板が折り曲げられその端部に連結橋2と接合するためのネジ穴14が開いている構造をしている。
【0020】
積載脚1と連結橋2は、貫通孔9と貫通孔10を貫通して固定される。結合手段は、結合後に貫通結合部を中心に回転させることができる手段で締結される。向きは積載脚1の側面5が連結橋2の貫通孔12の方向に向くように、かつエンボス8が連結橋2側に張り出すように締結される。連結橋2には、反対の端にある貫通孔11にも積載脚1が同様の方法で締結される。結果的に連結橋2には積載脚1は対角で1対取り付けられる。
【0021】
積載脚1と連結橋3は、貫通孔9と貫通孔13を貫通して固定される。結合手段は、結合後に貫通結合部を中心に回転させることができる手段で締結される。向きは積載脚1の側面5が連結橋3のネジ穴14の方向を向くように、かつエンボス8が連結橋3側に張り出すように締結される。連結橋2と3の接合部は、ストーブ使用時にその場で組み立てられるよう既存のネジを貫通孔12に通しネジ穴14に締め込み固定されている。
【0022】
積載脚1と連結橋2、3を接合するための貫通孔9は図4で示す通り、側面5の延長線状に開口している。積載脚1のエンボス8は、連結橋2、3を接合した状態で端面17と端面18が直角にになった状態で端面17から任意の隙間があいている構造をしている。このエンボス8により、積載脚1と連結橋2は一方方向へは270°以上回転することができるが、反対方向へは任意の角度しか回転しないようになっている。積載脚1と連結橋3もまた同じである。
【0023】
図5で示す通り、燃焼体保持部15は、薄金属板の板5枚でできており、上部の4枚は側板20に開いたスリット部19に、背面板21と前面板22の凸形状はめ込みオス部26をはめ合わせることで矩形を構成し風防となる。ロストル23には、側板20、背面板21、前面板22の下端にあるはめ込みオス部24をはめ込むスリット25があいており、前述した矩形風防をロストル23の上からはめ込み固定する。
【0024】
図6で示す通り、実際に使用する際は、3つの積載脚1の積載容器固定部27の上部積載用断面4に調理容器16を載せ、積載脚1と連結橋2と3で構成されるストーブベースに燃焼体保持部15を載せ、固形燃料やアルコールストーブ、木材などを適宜燃焼体保持部15に入れ、着火し調理や湯沸かしなどを行う。
【符号の説明】
【0025】
1積載脚
2連結橋
3連結橋
4上部積載用断面
5側面
6下部切り欠き部
7脚部
8エンボス
9貫通孔
10貫通孔
11貫通孔
12貫通孔
13貫通孔
14ネジ穴
15燃焼体保持部
16調理容器
17端面
18端面
19スリット部
20側面板
21背面板
22前面板
23ロストル
24はめ込みオス部
25スリット部
26はめ込みオス部
27積載容器固定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6