(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-11103(P2021-11103A)
(43)【公開日】2021年2月4日
(54)【発明の名称】コールドスタンピングローラ
(51)【国際特許分類】
B41F 16/00 20060101AFI20210108BHJP
【FI】
B41F16/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-148271(P2019-148271)
(22)【出願日】2019年8月13日
(31)【優先権主張番号】201910593097.4
(32)【優先日】2019年7月3日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】519295122
【氏名又は名称】万 軍霞
【氏名又は名称原語表記】WAN, JUNXIA
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【弁理士】
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】林 聖豊
(72)【発明者】
【氏名】林 聖元
(57)【要約】 (修正有)
【課題】コールドプリティング過程中に薄い基板の曲がりやしわ等により印刷効果に悪影響を与える問題を効果的に避けることができるとともに、空気圧の作用によって静電気による一連の問題も効果的に排除することができるコールドスタンピングローラを提供する。
【解決手段】軸方向に分布されるガス媒体流路が内部に設けられる回転ローラ100を備え、回転ローラの外周面上に空気圧作用孔が開設され、径方向端面上に空気通過口が開設され、空気圧作用孔及び空気通過口はそれぞれガス媒体流路と連通している。回転ローラと同期して回転する空気通過口、ガス媒体流路および空気圧作用孔を利用し、空気ポンプ装置の協働により基板の異なる工程処理プロセス領域内の負圧吸気及び正圧ガス吹きの循環変換効果を実現し、基板が正確、平らにかつしっかりと回転ローラの周面に吸着され、または回転ローラの周面から滑らかに分離されることを確保する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転ローラを備えるコールドスタンピングローラであって、前記回転ローラの内部に回転ローラの軸方向に分布されるガス媒体流路が設けられ、前記回転ローラの外周面上に空気圧作用孔が開設され、径方向端面上に空気通過口が開設され、前記空気圧作用孔及び空気通過口がそれぞれガス媒体流路と連通していることを特徴とするコールドスタンピングローラ。
【請求項2】
前記回転ローラは、内側ローラ本体と、前記内側ローラ本体の外面を被覆する外側ローラカバーとを含み、前記ガス媒体流路が外側ローラカバーの壁に配置され、前記空気圧作用孔が外側ローラカバーの外周面に開設され、前記空気通過口が内側ローラ本体の中心軸線に対して偏心した分布で外側ローラカバーの径方向端面に開設されることを特徴とする請求項1に記載のコールドスタンピングローラ。
【請求項3】
前記内側ローラ本体の外壁面と外側ローラカバーの内壁面との間には、冷却媒体を充填または冷却媒体を流す冷却媒体流路が形成され、前記内側ローラ本体の2つの径方向端面の中心領域には、それぞれ冷却媒体流路と連通するための冷却媒体入口と冷却媒体出口が更に設けられることを特徴とする請求項2に記載のコールドスタンピングローラ。
【請求項4】
前記内側ローラ本体は、外周面にスパイラルリブが形成されるローラコアと、前記ローラコアの径方向両端側にそれぞれは配置される2つの内側ローラエンドカバーと、軸方向に沿って対応側の内側ローラエンドカバーを貫通して分布し対応の内側ローラエンドカバーと一体化される内側ローラシャフトとを含み、前記外側ローラカバーによってローラコアと内側ローラエンドカバーとを一体的に被覆し、
前記冷却媒体流路は、ローラコアの外周面と外側ローラカバーの内周面との間の空間をスパイラルリブで分割して形成され、前記冷却媒体入口及び冷却媒体出口はそれぞれ軸方向に沿って内側ローラシャフト内に開設される第1の流路部と、内側ローラエンドカバーとローラコアの径方向端面の間の第2の流路部を含み、前記第1の流路部が第2の流路部を介して冷却媒体流路と連通していることを特徴とする請求項3に記載のコールドスタンピングローラ。
【請求項5】
前記回転ローラは、内側ローラ本体と、内側ローラ本体の外面を被覆する外側ローラカバーとを含み、前記ガス媒体流路が内側ローラ本体の外壁面と外側ローラカバーの内壁面との間に形成され、前記空気圧作用孔が外側ローラカバーの周面に開設され、前記空気通過口が内側ローラ本体の中心軸線に対して偏心した分布で外側ローラカバーの径方向端面に開設されることを特徴とする請求項1に記載のコールドスタンピングローラ。
【請求項6】
前記内側ローラ本体の内部に、冷却媒体を充填または冷却媒体を流す冷却媒体流路が更に設けられ、前記内側ローラ本体の2つの径方向端面の中心領域には、冷却媒体流路と連通するための冷却媒体入口及び冷却媒体出口がそれぞれ設けられることを特徴とする請求項5に記載のコールドスタンピングローラ。
【請求項7】
前記内側ローラ本体は、2つの径方向端面にそれぞれ内側ローラシャフトが設けられるインナーローラと、外周面にスパイラルリブが形成されインナーローラ内に位置するローラコアとを含み、前記外側ローラカバーがインナーローラの外面を被覆し、
前記冷却媒体流路は、インナーローラの内周面とローラコアの外周面との間の空間をスパイラルリブで分割し形成され、前記冷却媒体入口及び冷却媒体出口はそれぞれ軸方向に沿って内側ローラシャフト内に開設される第1の流路部と、インナーローラの径方向内壁面とローラコアの径方向端面の間に形成される第2の流路部とを含み、前記第1の流路部が第2の流路部を介して冷却媒体流路と連通していることを特徴とする請求項6に記載のコールドスタンピングローラ。
【請求項8】
複数組の前記ガス媒体流路を有し、複数組の前記ガス媒体流路が回転ローラを周りに円周方向に均一に分布され、且つそれぞれの組の前記ガス媒体流路も少なく1つのガス媒体流路からなり、
複数組の前記空気圧作用孔を有し、それぞれの組の前記空気圧作用孔が対応して1つのガス媒体流路に連通し、且つそれぞれの組の前記空気圧作用孔も対応のガス媒体流路の延伸方向に配列される複数の空気圧作用孔からなり、
前記回転ローラの少なく1つの径方向端面に、円周方向に均一に分布される複数の空気通過口が設けられ、それぞれの前記空気通過口が対応して1つのガス媒体流路に連通することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のコールドスタンピングローラ。
【請求項9】
前記ガス媒体流路のそれぞれが、気道セパレータによって2つの互いに分離された分岐流路に分割され、前記回転ローラの2つの径方向端面上にそれぞれ円周方向に均一分布された複数の空気通過口が設けられ、且つ前記分岐流路のそれぞれが対応した1つの空気通過口に連通することを特徴とする請求項8に記載のコールドスタンピングローラ。
【請求項10】
前記空気通過口は、対応のガス媒体流路の延伸方向に沿って回転ローラの径方向端面に開設されまたは対応のガス媒体流路の延伸方向に平行して回転ローラの径方向端面に開設されることを特徴とする請求項8に記載のコールドスタンピングローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面特殊印刷装置の技術分野に関し、特にコールドスタンピングローラに関する。
【背景技術】
【0002】
コールドプリティングは専用の接着剤(インク)を使用して、スタンピングの効果を得るためにコールドスタンピング用の電気化学アルミニウムのベース層以外の部分を基板表面に貼り付けて硬化させる印刷プロセス技術である。大面積の微細パターンや吊り下げネット層を扱うことができ、印刷設計の変更に対する高い適合性、高いスタンピング精度、広い応用範囲、高いスタンピング効率等の特徴を有するので、例えばパッケージング箱、絶妙なポスターカレンダー、偽造防止ラベル、様々な有価証券および他の製品の作製に広く応用されている。これらの内に、コールドスタンピングローラは、コールドプリティング装置の中心的構成要素の1つであり(例えば、開示番号CN106515208Bに開示されている回転式自動コールドスタンピング機中のランナーメインローラー7、或は、開示番号CN102248762に開示されている枚葉式のコールドプリティング装置及びその動作方法中のコールドスタンピングローラ14及びコーティングスタンピングローラ16)、コールドスタンピングローラは、その応用過程中に主にスタンピングダンディローラと硬化装置等の部材の協働によって電気化学アルミ箔を基板表面に転写する機能を果し、その構造性能の品質は、直接最終的な印刷品質に影響を与える。
【0003】
しかしながら、例えば上記のような従来のコールドプリティング装置中のコールドスタンピングローラは、一般に、一定の耐圧能力を有する従来のゴムローラや鉄ローラのみを使用し、印刷工程中に印刷品質への影響を無視することが多く、コールドプリティング装置は一般的に実際の印刷応用過程中に以下のような問題が存在する。
【0004】
1、例えば紙、フィルム等の薄い基板をコールドプリティングする場合に、そのような基板自身の材料や構造等の特徴に起因して、基板を搬送する過程中に曲がりやしわ等の不具合を招き、電気化学アルミ箔の転写効果に悪影響を与え、特にこのような基板をスタンピングローラ領域内へ搬送するまたはスタンピングローラ領域から搬出する過程中に、静電気のため基板が所定の転写位置からずれまたは転写工程の完了後にスタンピングローラ領域からの分離ができなくなり、例えば完成品を適切に受け取ることができなく、不完全なスタンピングパターンなどの品質問題が生じる。
【0005】
2、硬化装置は、スタンピングローラと協働する過程で発生した熱によって基板上の接着剤を硬化させるためのものであり、印刷装置を長時間使用した後は、装置中の硬化装置、スタンピングローラ等の部材の発熱が次第に増大し、部材の異常発熱による高温環境によって基板の印刷効果に悪影響を与え、深刻な場合には、印刷装置自体の正常な動作に影響を及ぼす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、上記の従来技術の欠点を解決するためのコールドスタンピングローラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は以下のような技術手段を採用する。
【0008】
回転ローラを備えるコールドスタンピングローラであって、前記回転ローラの内部に回転ローラの軸方向に沿って分布されるガス媒体流路が設けられ、前記回転ローラの外周面に空気圧作用孔が開設され、径方向端面に空気通過口が開設され、前記空気圧作用孔及び空気通過口がそれぞれガス媒体流路と連通しているコールドスタンピングローラである。
【0009】
好ましくは、前記回転ローラは、内側ローラ本体と、前記内側ローラ本体の外面を被覆する外側ローラカバーとを含み、前記ガス媒体流路が外側ローラカバーの壁に配置され、前記空気圧作用孔が外側ローラカバーの外周面に開設され、前記空気通過口が内側ローラ本体の中心軸線に対して偏心した分布で外側ローラカバーの径方向端面に開設される。
【0010】
好ましくは、前記内側ローラ本体の外壁面と外側ローラカバーの内壁面との間には、冷却媒体を充填または冷却媒体を流す冷却媒体流路が形成され、前記内側ローラ本体の2つの径方向端面の中心領域には、それぞれ冷却媒体流路と連通するための冷却媒体入口と冷却媒体出口が更に設けられる。
【0011】
好ましくは、前記内側ローラ本体は、外周面にスパイラルリブが形成されるローラコアと、前記ローラコアの径方向両端側にそれぞれは配置される2つの内側ローラエンドカバーと、軸方向に沿って対応側の内側ローラエンドカバーを貫通して分布し対応の内側ローラエンドカバーと一体化される内側ローラシャフトとを含み、前記外側ローラカバーによってローラコアと内側ローラエンドカバーとを一体的に被覆し、
【0012】
前記冷却媒体流路は、ローラコアの外周面と外側ローラカバーの内周面との間の空間をスパイラルリブで分割して形成され、前記冷却媒体入口及び冷却媒体出口はそれぞれ軸方向に沿って内側ローラシャフト内に開設される第1の流路部と、内側ローラエンドカバーとローラコアの径方向端面の間の第2の流路部を含み、前記第1の流路部が第2の流路部を介して冷却媒体流路と連通している。
【0013】
好ましくは、前記回転ローラは、内側ローラ本体と、内側ローラ本体の外面を被覆する外側ローラカバーとを含み、前記ガス媒体流路が内側ローラ本体の外壁面と外側ローラカバーの内壁面との間に形成され、前記空気圧作用孔が外側ローラカバーの周面に開設され、前記空気通過口が内側ローラ本体の中心軸線に対して偏心した分布で外側ローラカバーの径方向端面に開設される。
【0014】
好ましくは、前記内側ローラ本体の内部に、冷却媒体を充填または冷却媒体を流す冷却媒体流路が更に設けられ、前記内側ローラ本体の2つの径方向端面の中心領域には、冷却媒体流路と連通するための冷却媒体入口及び冷却媒体出口がそれぞれ設けられる。
【0015】
好ましくは、前記内側ローラ本体は、2つの径方向端面にそれぞれ内側ローラシャフトが設けられるインナーローラと、外周面にスパイラルリブが形成されインナーローラ内に位置するローラコアとを含み、前記外側ローラカバーがインナーローラの外面を被覆し、
【0016】
前記冷却媒体流路は、インナーローラの内周面とローラコアの外周面との間の空間をスパイラルリブで分割し形成され、前記冷却媒体入口及び冷却媒体出口はそれぞれ軸方向に沿って内側ローラシャフト内に開設される第1の流路部と、インナーローラの径方向内壁面とローラコアの径方向端面の間に形成される第2の流路部とを含み、前記第1の流路部が第2の流路部を介して冷却媒体流路と連通している。
【0017】
好ましくは、複数組の前記ガス媒体流路を有し、複数組の前記ガス媒体流路が回転ローラを周りに円周方向に均一に分布され、且つそれぞれの組の前記ガス媒体流路も少なく1つのガス媒体流路からなり、
【0018】
複数組の前記空気圧作用孔を有し、それぞれの組の前記空気圧作用孔が対応して1つのガス媒体流路に連通し、且つそれぞれの組の前記空気圧作用孔も対応のガス媒体流路の延伸方向に配列される複数の空気圧作用孔からなり、
【0019】
前記回転ローラの少なく1つの径方向端面に、円周方向に均一に分布される複数の空気通過口が設けられ、それぞれの前記空気通過口が対応して1つのガス媒体流路に連通する。
【0020】
好ましくは、前記ガス媒体流路のそれぞれが、気道セパレータによって2つの互いに分離された分岐流路に分割され、前記回転ローラの2つの径方向端面上にそれぞれ円周方向に均一分布された複数の空気通過口が設けられ、且つ前記分岐流路のそれぞれが対応した1つの空気通過口に連通する。
【0021】
好ましくは、前記空気通過口は、対応のガス媒体流路の延伸方向に沿って回転ローラの径方向端面に開設されまたは対応のガス媒体流路の延伸方向に平行して回転ローラの径方向端面に開設される。
【発明の効果】
【0022】
上記の技術手段によれば、本発明は、回転ローラと同期して回転する空気通過口、ガス媒体流路および空気圧作用孔を利用し、空気ポンプ装置の協働により基板の異なる工程処理プロセス領域内の負圧吸気及び正圧ガス吹きの循環変換効果を実現し、基板が正確、平らにかつしっかり回転ローラの周面に吸着され、回転ローラの周面から滑らかに分離されることを確保し、コールドプリティング過程中に薄い基板の曲がりやしわ等により印刷効果に悪影響を与える問題を効果的に避けることができるとともに、空気圧の作用によって静電気による一連の問題も効果的に排除することができ、また冷却媒体流路の設置によって、スタンピングローラの恒温状態を維持でき、基板のための恒温プロセス処理環境を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】従来技術における代表的な回転式自動コールドスタンピング機の構造を示す模式図である。
【
図2】本発明の実施例の
図1における領域位置を示す模式図である
【
図3】本発明の実施例の軸方向断面構造を示す模式図である。
【
図4】本発明の他の実施例の軸方向断面構造を示す模式図である。
【
図5】本発明の実施例の軸方向平面構造を示す模式図である。
【
図6】本発明の実施例の径方向平面構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳しく説明するが、本発明は特許請求の範囲を逸脱しない限り様々な形態で実施される可能である。
【0025】
図1〜
図6に示すように、本発明の実施例は、回転ローラ100を備え、回転ローラ100の内部に回転ローラ100の軸方向に沿って分布されるガス媒体流路200が設けられると共に、回転ローラ100の外周面に空気圧作用孔300が開設され、径方向端面に空気通過口400が開設され、空気圧作用孔300及び空気通過口400がそれぞれガス媒体流路200と連通しているコールドスタンピングローラを提供する。実際の応用において(特にコールドプリティング装置において)、コールドスタンピングローラはスタンピングダンディローラ等ような構成要素と回転運動し、ローラツーローラ構造を形成して、基板の搬送過程中に印刷工程を完成することを確保できるものであり、回転ローラ100の回転中に空気通過口400を利用してガス媒体流路200内へガスを吹き込んで、空気圧作用孔300を介して吹き込んだガスを排出させ、回転ローラ100の周面に正圧ガス吹き効果を有する軸方向直線状のガスラインが形成されるとともに、空気通過口400を利用して回転ローラ100の外部の空気を空気圧作用孔300を介してガス媒体流路200から取り出し、これにより、回転ローラ100の周面に負圧吸気効果を有する軸方向直線状のガスラインが形成される。
【0026】
本実施例のコールドスタンピングローラを
図1に示す回転式自動コールドスタンピング機(基板Aの搬送方向に沿って配置される前段基板搬送ベルト501及び後段基板搬送ベルト502と、前段基板搬送ベルト501と後段基板搬送ベルト502の間に配置される本実施例の回転ローラ100と、前段基板搬送ベルト501の排出端の上方に配置され回転ローラ100の接線方向に取り付けられる前段スタンピングダンディローラ503と、後段基板搬送ベルト502の給料端の上方に配置され回転ローラ100の接線方向に取り付けられる後段スタンピングダンディローラ504とを備える)に応用することを例として、回転ローラ100の径方向端面側の固定位置(例えば後段スタンピングダンディローラ504の排出端から前段基板搬送ベルト501の排出端までの間に形成される前段領域位置B、後段スタンピングダンディローラ504の排出端から後段基板搬送ベルト502の給料端までの間に形成される後段領域位置C、
図2を参照)に、空気ポンプ装置(前段領域位置B内に位置する空気ポンプ装置が主に吸気機能を果し、後段領域位置Cに位置する空気ポンプ装置が主にガス吹き機能を果す)がそれぞれ配置されるので、例えば紙やフィルム等の薄い基板Aにコールドプリティングを行う場合に、回転ローラ100の回転中に、回転ローラ100とともに前段領域位置Bまで回転する空気通過口400によって当該領域位置の空気ポンプ装置と接続され、回転ローラ100の当該領域位置における周面に負圧吸気機能を有するガスラインが形成され、基板Aを正確、安定的かつ平らに回転ローラ100の周面に吸着させ、このようにして前後段スタンピングダンディローラ及び硬化装置等と協働して接着剤を硬化し電気化学アルミ箔を基板Aにしっかりと接着させ、そして、転写工程が完了した基板Aの部分を回転ローラ100から分離し後段基板搬送ベルト502へ搬送する必要があり、庫の時に、空気通過口400が回転ローラ100とともに後段領域位置C内まで回転し、当該領域位置の空気ポンプ装置と接続されて、回転ローラ100の当該領域位置における周面に正圧ガス吹き機能を有するガスラインが形成され、このようにして基板Aを回転ローラ100から吹き飛ばして完成品を排出することができる。勿論、実際の応用において、空気ポンプ装置を回転ローラ100の径方向端面に配置し空気通過口と接続して、制御システムの改良により、空気ポンプ装置を前段領域位置B内に吸気動作を実行させ、後段領域位置C内にガス吹き動作を実行させてもよい。
【0027】
これに基づいて、従来のコールドプリティング装置中のコールドスタンピングローラの構造に対して改良及び最適化を行うことによって、一定の耐圧能力を有する上で、回転ローラ100と同期して回転する空気通過口400、ガス媒体流路200及び空気圧作用孔300を利用して、空気ポンプ装置の協働により基板Aの異なる工程処理プロセス領域内の回転ローラ100の負圧吸気及び正圧ガス吹きの循環変換効果を実現し、基板Aが正確、平らにかつしっかりと回転ローラ100の周面に吸着され、または回転ローラ100の周面から滑らかに分離されることを確保し、コールドプリティング過程中に薄い基板の曲がりやしわ等により印刷効果に悪影響を与える問題を効果的に避けることができるとともに、空気圧の作用によって静電気による一連の問題も効果的に排除することができる。
【0028】
回転ローラ100の回転中に、その周面に連続して並ぶ複数の軸方向直線状のガスラインが形成され、ガスラインの間隔により基板Aの吸着または吹き飛ばし効果に悪影響を与えることを避けるために、本実施例では、複数組のガス媒体流路200が設けられ、複数組ガス媒体流路200が周後方に均一に回転ローラ100内に分布され、且つそれぞれの組のガス媒体流路200が少なく1つのガス媒体流路200からなり、これに対応して、複数組の空気圧作用孔300が設けられ、それぞれの組の空気圧作用孔300が対応して1つのガス媒体流路200に連通し、且つそれぞれの組の空気圧作用孔300が対応のガス媒体流路200の延伸方向に沿って配置される複数の空気圧作用孔300からなるとともに、回転ローラ100の少なく1つの径方向端面に周方向に均一に分布される複数の空気通過口400が設けられ、それぞれの空気通過口400が対応して1つのガス媒体流路200に連通している。これにより、それぞれのガス媒体流路200が対応の空気通過口400及び空気圧作用孔300を有することを確保し、回転ローラ100が異なる周方向角度位置に回転した後に、当該領域の空気ポンプ装置によって正圧ガス吹き或負圧吸気の変換機能を果す。尚、本実施例の上記及び下記において言及される「複数」は数を表すものであり、2つ以上を指すことに留意されたい。
【0029】
回転ローラ100が異なる幅の基板Aの印刷要件を適合し、基板Aへの空気圧の均一な作用効果を確保するために、本実施例の好ましい実施形態として、それぞれのガス媒体流路200が気道セパレータ201により互いに分離された2つの分岐流路202に分割されており、且つ回転ローラ100の2つの径方向端面に周方向に均一に分布される複数の空気通過口400が設けられ、分岐流路202がそれぞれ対応して空気通過口400と連通している(対応側の空気通過口400と連通すると理解されてもよい)。このようにして、回転ローラ100がその軸方向に2分割され、空気圧作用孔300を利用して回転ローラ100の周面に均一に空気圧作用効果が発生する(勿論、この過程中に、空気圧作用孔300と空気通過口400の間の距離に応じて、全ての空気圧作用孔300がが同じ吸引圧力または吹付け圧力を発生できることを保証するために、開口部は異なって配置される)。また、幅の狭い基板Aを印刷する場合に、回転ローラ100の一方の径方向端面に空気通過口400を設けてもよい。
【0030】
本実施例の好ましい実施形態として、回転ローラ100用の空気ポンプ装置を適切に配置できるようにするために、コールドプリティング装置の構造的特徴に従って、空気通過口400が対応のガス媒体流路200の延伸方向に沿って回転ローラ100の径方向端面に開設され(即ち、空気通過口400と対応のガス媒体流路200が直線状に分布され)、または対応のガス媒体流路200の延伸方向に平行して回転ローラ100の径方向端面に開設される(即ち、空気通過口400と対応の气道媒体流路200の位置がずれ、詳細については
図6を参照する。)。
【0031】
本実施例の上記の構造及び機能に基づき、本実施例の回転ローラ100は、以下の2つの好ましい実施形態のように異なるプロセス又は構造上の要求に従って異なる実施形態を採用することができる。
【0032】
第1の具体的な実施例
図3、
図5および
図6を参照すると、回転ローラ100は、内側ローラ本体110と、内側ローラ本体110の外面を被覆する外側ローラカバー120とを備え、ガス媒体流路200が外側ローラカバー120の壁内に配置され、空気圧作用孔300が外側ローラカバー120の外周面に開設され、空気通過口400が内側ローラ本体110の中心軸線に対して偏心した分布で外側ローラカバー120の径方向端面に開設される。これにより、外側ローラカバー120と内側ローラ本体110の組合構造を完全な回転ローラ100とすることができ、ガス媒体流路200等を外側ローラカバー120に集中させることによって、コールドスタンピングローラの構造や実用機能を変更し、多目的の効果を実現でき、具体的に応用される場合に、実際のプロセスニーズに応じて、外側ローラカバー120を追加するかまたは外側ローラカバー120を取り外して異なる印刷プロセスニーズや他の製品生産のプロセスニーズを満たす。
【0033】
以上のことから、基板Aのための相対的な恒温環境を提供でき、スタンピングローラ全体の異常発熱により印刷効果に悪影響を与えることを防止し、内側ローラ本体110の外壁面と外側ローラカバー120の内壁面の間に、冷却媒体を充填するまたは冷却媒体流動を流すための冷却媒体流路600が更に設けられるとともに、内側ローラ本体110の2つの径方向端面の中心領域に、それぞれ冷却媒体流路600と連通するための冷却媒体入口700及び冷却媒体出口800が設けられる。これにより、媒体出入口から冷却媒体を冷却媒体流路600に充填したり、冷却媒体流路600内に冷却媒体を流したりすることで、スタンピングローラで受けた又は発生した熱が冷却媒体を介して放熱され、スタンピングローラ全体、さらに基板Aの印刷領域が恒温状態になるようにする。
【0034】
以上のことから、本実施例の内側ローラ本体110は、外周面にスパイラルリブ111が形成されるローラコア112と、それぞれローラコア112の2つの径方向端側に位置する2つの内側ローラエンドカバー113と、軸方向に沿って対応側の内側ローラエンドカバー113を貫通して分布され対応の内側ローラエンドカバー113と一体化される内側ローラシャフト114とを含み、外側ローラカバー120によってローラコア112及び内側ローラエンドカバー113が一体化され、この時に、冷却媒体流路600は、ローラコア112の外周面と外側ローラカバー120の内周面との間の空間をスパイラルリブ111で仕切ることによって成形されており、冷却媒体入口700及び冷却媒体出口800はそれぞれ、軸方向に沿って内側ローラシャフト114内に開設される第1の流路部a、及び内側ローラエンドカバー113とローラコア112の径方向端面の間に形成される第2の流路部bからなり、第1の流路部aが第2の流路部bを介して冷却媒体流路600と連通している。これにより、スパイラルリブ111によって冷却媒体流路600がスタンピングローラの軸方向に沿って螺旋状に分布され、内側ローラ本体110の周方向に均一な冷却領域が形成されることを確保する。もちろん、実際の応用及び設定ニーズに応じて、複数のスパイラルリブ111を設けて、複数の冷却媒体流路600を形成してもよい。
【0035】
第2の具体的な実施例
図4、
図5及び
図6を参照すると、回転ローラ100は、内側ローラ本体110と、内側ローラ本体110の外面を被覆する外側ローラカバー120とを備え、ガス媒体流路200が内側ローラ本体110の外壁面と外側ローラカバー120の内壁面の間に形成され、空気圧作用孔300が外側ローラカバー120の周面に開設され、空気通過口400が内側ローラ本体110の中心軸線に対して偏心した分布で外側ローラカバー120の径方向端面に開設される。これにより、内側ローラ本体110と外側ローラカバー120の間の空間隙間を利用して、空間隙間を隔離して(例えば外側ローラカバー120の内壁面に複数の隔離リブを設けて、内側ローラ本体110の外壁面を平滑な表面構造とする)、第1の具体的な実施例とは異なるガス媒体流路200を形成することができ、スタンピングローラ全体の製作及び加工難しさを低減するのに有利である。
【0036】
第1の具体的な実施例と同じ機能原理、及び前記の内側ローラ本体110と外側ローラカバー120の間の構造組合関係に基づいて、内側ローラ本体110内にも冷却媒体を充填するまたは冷却媒体を流すための冷却媒体流路600が形成され、内側ローラ本体110の2つの径方向端面の中心領域にそれぞれ冷却媒体流路600と連通するための冷却媒体入口700及び冷却媒体出口800が開設される。
【0037】
以上の構造及び機能に基づき、内側ローラ本体110は、2つの径方向端面に内側ローラシャフト114が配置されるインナーローラ115と、外周面にスパイラルリブ111が形成されインナーローラ115内に配置されるローラコア112とを含み、外側ローラカバー120がインナーローラ115の外面を被覆し、冷却媒体流路600がインナーローラ115の内周面とローラコア112の外周面の間の空間をスパイラルリブ111で仕切ることにより成形され、冷却媒体入口700及び冷却媒体出口800がそれぞれ軸方向に沿って内側ローラシャフト114内に開設される第1の流路部aと、インナーローラ115の径方向内壁面とローラコア112の径方向端面の間に形成される第2の流路部bとを含み、第1の流路部aが第2の流路部bを介して冷却媒体流路600と連通している。
【0038】
尚、前記の2つの好ましい実施形態において、外側ローラカバー120は、実際の状況に応じて、コロイド材料またはアルミニウム合金等の金属材料からなるキャビティ円筒構造を採用することができ、具体的に実際の応用状況に応じて特定の材料を選択すればよく、例えばスタンピングローラ全体をコールドプリティングプロセスにおいて応用する場合に、外側ローラカバー120はスタンピングダンディローラ等の部材と協働するために金属材料を採用すればよく、例えばキャストフィルム等の他の製品処理プロセス中応用される場合に、外側ローラカバー120をコロイド材料でゴムローラとして使用してもよく、本実施例の冷却媒体としては、例えば水、冷却油、空気等、実際状況に応じて使用すれば良い。
【0039】
以上、本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の明細書及び図面の内容に基づき想到した等価構造や等価プロセス変換、あるいは他の関連技術分野での直接または間接的な応用の全てが、本発明の保護範囲に含まれることが理解されべきである。