(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-112107(P2021-112107A)
(43)【公開日】2021年8月2日
(54)【発明の名称】ケーブルの被覆剥き装置
(51)【国際特許分類】
H02G 1/12 20060101AFI20210705BHJP
B26D 3/00 20060101ALI20210705BHJP
B26D 7/02 20060101ALI20210705BHJP
【FI】
H02G1/12 068
B26D3/00 603Z
B26D7/02 E
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2020-77652(P2020-77652)
(22)【出願日】2020年4月24日
(31)【優先権主張番号】202010006517.7
(32)【優先日】2020年1月3日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】519146547
【氏名又は名称】呉剛
(74)【代理人】
【識別番号】100115303
【弁理士】
【氏名又は名称】岩永 和久
(72)【発明者】
【氏名】卓苗苗
【テーマコード(参考)】
3C021
5G353
【Fターム(参考)】
3C021CC03
5G353AB01
5G353AC02
5G353CA01
5G353DA05
(57)【要約】
【課題】本願発明はケーブルの被覆剥き装置を開示した。
【解決手段】
左右対称になる二つの移動フレームと、前記移動フレームの前側端壁に設置されかつ前方に開口した切断空間を含み、左右二つの前記移動フレームにおいて相対した端壁には第一スライド溝が形成され、左右二つの前記第一スライド溝の中には第一ラックがスライド可能に設置され、前記第一ラックと前記第一スライド溝の端壁との間には第一ばねが設置され、左右二つの前記移動フレームにおいて互いに近接した側の端壁には噛合空間が設置され、本願発明に記載のケーブルの被覆剥き装置は、ケーブルの絶縁体を自動的に切断することを実現でき、操作が簡単で、容易に絶縁体の切断作業を行え、普及及び使用に便利である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右対称になる二つの移動フレームと、前記移動フレームの前側端壁に設置されかつ前方に開口した切断空間を含み、左右二つの前記移動フレームにおいて相対した端壁には第一スライド溝が形成され、左右二つの前記第一スライド溝の中には第一ラックがスライド可能に設置され、前記第一ラックと前記第一スライド溝の端壁との間には第一ばねが設置され、左右二つの前記移動フレームにおいて互いに近接した側の端壁には噛合空間が設置され、前記噛合空間の前側端壁には第一回転軸が回転可能に設置され、前記第一回転軸の前側末端が前記移動フレームから伸びて前記移動フレームの外部に至り、前記第一回転軸の末端にはつまみが固定的に設置され、前記噛合空間の中にある前記第一回転軸の外面には前記第一ラックと噛み合うことができる第一歯車が固定的に設置され、前記噛合空間の後側端壁には第二回転軸が回転可能に設置され、前記第二回転軸の外面には第一傘歯車が固定的に設置され、前記第二回転軸と前記第一回転軸とがラチェットにより連結され、前記切断空間の上壁には下方に開口したスライド空間が設置され、前記スライド空間の中にはスライダがスライド可能に設置され、前記スライド空間の上壁には、前記スライダを下方に移動させることによりケーブルを挟持することができる押し装置が設置され、左右二つの前記移動フレームが互いに離れるとき、前記押し装置は前記スライダを下方に移動させることによりケーブルを挟持し、前記第一スライド溝の底壁にはロック装置が設置され、左右二つの前記移動フレームが互いに離れた後に前記ロック装置は前記移動フレームを前記第一ラックにロックすることができ、前記スライダの中には伝動空間が設置され、前記伝動空間の中には回転装置が設置され、前記回転装置は前記移動フレームを駆動してケーブルを回って回転させることができ、さらに前記スライダの底壁に設置された切断カッターを駆動することによりケーブル絶縁体を切断し、前記移動フレームが前記回転装置に駆動されてケーブルを一周した後、前記切断カッターが九十度回転すると当時に前記ロック装置が解錠し、この時、左右二つの前記移動フレームが対向に移動することにより、前記切断カッターがケーブルに沿って切断することを特徴とするケーブルの被覆剥き装置。
【請求項2】
前記押し装置は、前記スライド空間の上壁に形成されかつ下方に開口した第二スライド溝を含み、前記第二スライド溝の中にはスライドロッドがスライド可能に設置され、前記スライドロッドと前記スライダとが固定的に連結され、前記スライドロッドの上壁には下方に開口したねじ穴が設置され、前記ねじ穴の中にはねじロッドがねじ山により連結され、前記ねじロッドの上部末端が前記噛合空間の中に伸び、前記ねじロッドの末端には前記第一傘歯車と噛み合うことができる第二傘歯車が固定的に設置されていることを特徴とする請求項1に記載のケーブルの被覆剥き装置。
【請求項3】
前記ロック装置は、前記第一スライド溝の底壁に形成されかつ上方に開口した第三スライド溝を含み、前記第三スライド溝の中には、前記第一ラックの底壁に形成された引っ掛かり溝と嵌合する第二ラックがスライド可能に設置され、前記第二ラックと前記第三スライド溝の底壁との間には第二ばねが設置され、前記第三スライド溝において前記噛合空間から離れた側には第四スライド溝が形成され、前記第四スライド溝の中には第三ラックがスライド可能に設置され、前記第四スライド溝と前記第三スライド溝とが歯車空間により連通され、前記歯車空間の中には、前記第三ラックと前記第二ラックと噛み合うことができる第二歯車が回転可能に設置され、前記第四スライド溝の下方には前記第四スライド溝と連通した第一カム空間が設置され、前記第一カム空間と前記第二スライド溝との間には回転空間が設置され、前記回転空間と前記第一カム空間との間には第四回転軸が回転可能に設置され、前記第一カム空間の中にある前記第四回転軸の外面には第一カムが固定的に設置され、前記回転空間の中にある前記第四回転軸の末端には第三傘歯車が固定的に設置されていることを特徴とする請求項1に記載のケーブルの被覆剥き装置。
【請求項4】
前記回転装置は、前記切断空間の底壁に設置されかつ上方に開口したローラー空間を含み、前記ローラー空間の中には前後対称になるローラーが回転可能に設置され、前記伝動空間の右側端壁には駆動モーターが設置され、前記駆動モーターの出力軸の末端が前記スライド空間の中に伸び、前記駆動モーターの出力軸の末端には摩擦車が固定的に設置され、前記駆動モーターの出力軸の他方の末端が前記伝動空間の中に伸び、前記駆動モーターの出力軸の他方の末端には第四傘歯車が固定的に設置され、前記スライド空間と前記回転空間との間にはスプラインスリーブが回転可能に設置され、前記回転空間の中にある前記スプラインスリーブの末端には前記第三傘歯車と噛み合うことができる第五傘歯車が固定的に設置され、前記スプラインスリーブの底壁には下方に開口したスプライン穴が設置され、前記スプライン穴の中にはスプライン軸がスプラインにより連結され、前記スプライン軸の底部が前記伝動空間の中に伸び、前記スプライン軸の外面には前記第四傘歯車と噛み合うことができる扇状傘歯車が固定的に設置されていることを特徴とする請求項1に記載のケーブルの被覆剥き装置。
【請求項5】
前記伝動空間の下方にはロック空間が設置され、前記ロック空間の中には上下に延びる第三回転軸が回転可能に設置され、前記第三回転軸と前記スプライン軸とが捻じりばねにより連結され、前記ロック空間の中にある前記第三回転軸の外面にはロック輪が固定的に設置され、左右二つの前記ロック空間において互いに近接した側の端壁には第五スライド溝が形成され、前記第五スライド溝の中には前記ロック輪と協働するロックロッドがスライド可能に設置され、前記ロックロッドと前記第五スライド溝の端壁との間には第三ばねが設置され、前記ロックロッドの中には斜め穴が前記ロックロッドを上下に貫通するように設置され、前記第五スライド溝の上壁には第二カム空間が設置され、前記第二カム空間の底壁には前記第五スライド溝を貫通した第六スライド溝が形成され、前記第六スライド溝の中にはプッシュロッドがスライド可能に設置され、前記プッシュロッドと前記第二カム空間の底壁との間には第四ばねが設置され、前記第二カム空間と前記伝動空間との間には第五回転軸が回転可能に設置され、前記第二カム空間の中にある前記第五回転軸の末端には第二カムが固定的に設置され、前記伝動空間の中にある前記第五回転軸の末端には前記扇状傘歯車と噛み合うことができる第六傘歯車が固定的に設置されていることを特徴とする請求項1に記載のケーブルの被覆剥き装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は電力分野に関し、具体的にはケーブルの被覆剥き装置である。
【背景技術】
【0002】
ケーブルメンテナンス工事をする時に、ケーブルの表面は絶縁体で覆われているため、抵抗電圧を測定することに非常に不便である。従来の絶縁体を切断することは手動で行う必要があるから、効率が低く、ケーブルを規則的に切断することができなく、後の操作に影響を与える。従い、上記の問題を改善できるケーブルの被覆剥き装置を提供する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第104795715号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明はケーブルの被覆剥き装置を提供し、既存技術にある上記の欠点を解消し、本願発明の実用性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明が技術問題を解決するために採用した技術プランは以下の通りであり、本願発明に記載のケーブルの被覆剥き装置は、左右対称になる二つの移動フレームと、前記移動フレームの前側端壁に設置されかつ前方に開口した切断空間を含み、左右二つの前記移動フレームにおいて相対した端壁には第一スライド溝が形成され、左右二つの前記第一スライド溝の中には第一ラックがスライド可能に設置され、前記第一ラックと前記第一スライド溝の端壁との間には第一ばねが設置され、左右二つの前記移動フレームにおいて互いに近接した側の端壁には噛合空間が設置され、前記噛合空間の前側端壁には第一回転軸が回転可能に設置され、前記第一回転軸の前側末端が前記移動フレームから伸びて前記移動フレームの外部に至り、前記第一回転軸の末端にはつまみが固定的に設置され、前記噛合空間の中にある前記第一回転軸の外面には前記第一ラックと噛み合うことができる第一歯車が固定的に設置され、前記噛合空間の後側端壁には第二回転軸が回転可能に設置され、前記第二回転軸の外面には第一傘歯車が固定的に設置され、前記第二回転軸と前記第一回転軸とがラチェットにより連結され、前記切断空間の上壁には下方に開口したスライド空間が設置され、前記スライド空間の中にはスライダがスライド可能に設置され、前記スライド空間の上壁には、前記スライダを下方に移動させることによりケーブルを挟持することができる押し装置が設置され、左右二つの前記移動フレームが互いに離れるとき、前記押し装置は前記スライダを下方に移動させることによりケーブルを挟持し、前記第一スライド溝の底壁にはロック装置が設置され、左右二つの前記移動フレームが互いに離れた後に前記ロック装置は前記移動フレームを前記第一ラックにロックすることができ、前記スライダの中には伝動空間が設置され、前記伝動空間の中には回転装置が設置され、前記回転装置は前記移動フレームを駆動してケーブルを回って回転させることができ、さらに前記スライダの底壁に設置された切断カッターを駆動することによりケーブル絶縁体を切断し、前記移動フレームが前記回転装置に駆動されてケーブルを一周した後、前記切断カッターが九十度回転すると当時に前記ロック装置が解錠し、この時、左右二つの前記移動フレームが対向に移動することにより、前記切断カッターがケーブルに沿って切断する。
【0006】
前記押し装置は、前記スライド空間の上壁に形成されかつ下方に開口した第二スライド溝を含み、前記第二スライド溝の中にはスライドロッドがスライド可能に設置され、前記スライドロッドと前記スライダとが固定的に連結され、前記スライドロッドの上壁には下方に開口したねじ穴が設置され、前記ねじ穴の中にはねじロッドがねじ山により連結され、前記ねじロッドの上部末端が前記噛合空間の中に伸び、前記ねじロッドの末端には前記第一傘歯車と噛み合うことができる第二傘歯車が固定的に設置されている。
【0007】
前記ロック装置は、前記第一スライド溝の底壁に形成されかつ上方に開口した第三スライド溝を含み、前記第三スライド溝の中には、前記第一ラックの底壁に形成された引っ掛かり溝と嵌合する第二ラックがスライド可能に設置され、前記第二ラックと前記第三スライド溝の底壁との間には第二ばねが設置され、前記第三スライド溝において前記噛合空間から離れた側には第四スライド溝が形成され、前記第四スライド溝の中には第三ラックがスライド可能に設置され、前記第四スライド溝と前記第三スライド溝とが歯車空間により連通され、前記歯車空間の中には、前記第三ラックと前記第二ラックと噛み合うことができる第二歯車が回転可能に設置され、前記第四スライド溝の下方には前記第四スライド溝と連通した第一カム空間が設置され、前記第一カム空間と前記第二スライド溝との間には回転空間が設置され、前記回転空間と前記第一カム空間との間には第四回転軸が回転可能に設置され、前記第一カム空間の中にある前記第四回転軸の外面には第一カムが固定的に設置され、前記回転空間の中にある前記第四回転軸の末端には第三傘歯車が固定的に設置されている。
【0008】
前記回転装置は、前記切断空間の底壁に設置されかつ上方に開口したローラー空間を含み、前記ローラー空間の中には前後対称になるローラーが回転可能に設置され、前記伝動空間の右側端壁には駆動モーターが設置され、前記駆動モーターの出力軸の末端が前記スライド空間の中に伸び、前記駆動モーターの出力軸の末端には摩擦車が固定的に設置され、前記駆動モーターの出力軸の他方の末端が前記伝動空間の中に伸び、前記駆動モーターの出力軸の他方の末端には第四傘歯車が固定的に設置され、前記スライド空間と前記回転空間との間にはスプラインスリーブが回転可能に設置され、前記回転空間の中にある前記スプラインスリーブの末端には前記第三傘歯車と噛み合うことができる第五傘歯車が固定的に設置され、前記スプラインスリーブの底壁には下方に開口したスプライン穴が設置され、前記スプライン穴の中にはスプライン軸がスプラインにより連結され、前記スプライン軸の底部が前記伝動空間の中に伸び、前記スプライン軸の外面には前記第四傘歯車と噛み合うことができる扇状傘歯車が固定的に設置されている。
【0009】
前記伝動空間の下方にはロック空間が設置され、前記ロック空間の中には上下に延びる第三回転軸が回転可能に設置され、前記第三回転軸と前記スプライン軸とが捻じりばねにより連結され、前記ロック空間の中にある前記第三回転軸の外面にはロック輪が固定的に設置され、左右二つの前記ロック空間において互いに近接した側の端壁には第五スライド溝が形成され、前記第五スライド溝の中には前記ロック輪と協働するロックロッドがスライド可能に設置され、前記ロックロッドと前記第五スライド溝の端壁との間には第三ばねが設置され、前記ロックロッドの中には斜め穴が前記ロックロッドを上下に貫通するように設置され、前記第五スライド溝の上壁には第二カム空間が設置され、前記第二カム空間の底壁には前記第五スライド溝を貫通した第六スライド溝が形成され、前記第六スライド溝の中にはプッシュロッドがスライド可能に設置され、前記プッシュロッドと前記第二カム空間の底壁との間には第四ばねが設置され、前記第二カム空間と前記伝動空間との間には第五回転軸が回転可能に設置され、前記第二カム空間の中にある前記第五回転軸の末端には第二カムが固定的に設置され、前記伝動空間の中にある前記第五回転軸の末端には前記扇状傘歯車と噛み合うことができる第六傘歯車が固定的に設置されている。
【発明の効果】
【0010】
本願発明に記載のケーブルの被覆剥き装置は、ケーブルの絶縁体を自動的に切断することを実現でき、操作が簡単で、容易に絶縁体の切断作業を行え、普及及び使用に便利である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
下記に
図1〜4をあわせて本発明について詳しく説明し、便利に説明するために、下記の方向を以下のように規定する:
図1は本発明装置の正面図であり、本願に記載の各方向が、
図1と同じ向きに装置を見た際の方向である。
【0012】
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1〜4を参照し、本願発明に記載のケーブルの被覆剥き装置は、左右対称になる二つの移動フレーム10と、前記移動フレーム10の前側端壁に設置されかつ前方に開口した切断空間20を含み、左右二つの前記移動フレーム10において相対した端壁には第一スライド溝11が形成され、左右二つの前記第一スライド溝11の中には第一ラック13がスライド可能に設置され、前記第一ラック13と前記第一スライド溝11の端壁との間には第一ばね12が設置され、左右二つの前記移動フレーム10において互いに近接した側の端壁には噛合空間35が設置され、前記噛合空間35の前側端壁には第一回転軸42が回転可能に設置され、前記第一回転軸42の前側末端が前記移動フレーム10から伸びて前記移動フレーム10の外部に至り、前記第一回転軸42の末端にはつまみ41が固定的に設置され、前記噛合空間35の中にある前記第一回転軸42の外面には前記第一ラック13と噛み合うことができる第一歯車39が固定的に設置され、前記噛合空間35の後側端壁には第二回転軸37が回転可能に設置され、前記第二回転軸37の外面には第一傘歯車36が固定的に設置され、前記第二回転軸37と前記第一回転軸42とがラチェット38により連結され、前記切断空間20の上壁には下方に開口したスライド空間68が設置され、前記スライド空間68の中にはスライダ62がスライド可能に設置され、前記スライド空間68の上壁には、前記スライダ62を下方に移動させることによりケーブルを挟持することができる押し装置99が設置され、左右二つの前記移動フレーム10が互いに離れるとき、前記押し装置99は前記スライダ62を下方に移動させることによりケーブルを挟持し、前記第一スライド溝11の底壁にはロック装置98が設置され、左右二つの前記移動フレーム10が互いに離れた後に前記ロック装置98は前記移動フレーム10を前記第一ラック13にロックすることができ、前記スライダ62の中には伝動空間60が設置され、前記伝動空間60の中には回転装置97が設置され、前記回転装置98は前記移動フレーム10を駆動してケーブルを回って回転させることができ、さらに前記スライダ62の底壁に設置された切断カッター54を駆動することによりケーブル絶縁体を切断し、前記移動フレーム10が前記回転装置98に駆動されてケーブルを一周した後、前記切断カッター54が九十度回転すると当時に前記ロック装置98が解錠し、この時、左右二つの前記移動フレーム10が対向に移動することにより、前記切断カッター54がケーブルに沿って切断する。
【0014】
有益なように、前記押し装置99は、前記スライド空間68の上壁に形成されかつ下方に開口した第二スライド溝27を含み、前記第二スライド溝27の中にはスライドロッド29がスライド可能に設置され、前記スライドロッド29と前記スライダ62とが固定的に連結され、前記スライドロッド29の上壁には下方に開口したねじ穴23が設置され、前記ねじ穴23の中にはねじロッド28がねじ山により連結され、前記ねじロッド28の上部末端が前記噛合空間35の中に伸び、前記ねじロッド28の末端には前記第一傘歯車36と噛み合うことができる第二傘歯車40が固定的に設置されている。
【0015】
有益なように、前記ロック装置98は、前記第一スライド溝11の底壁に形成されかつ上方に開口した第三スライド溝32を含み、前記第三スライド溝32の中には、前記第一ラック13の底壁に形成された引っ掛かり溝14と嵌合する第二ラック31がスライド可能に設置され、前記第二ラック31と前記第三スライド溝32の底壁との間には第二ばね30が設置され、前記第三スライド溝32において前記噛合空間35から離れた側には第四スライド溝15が形成され、前記第四スライド溝15の中には第三ラック16がスライド可能に設置され、前記第四スライド溝15と前記第三スライド溝32とが歯車空間33により連通され、前記歯車空間33の中には、前記第三ラック16と前記第二ラック31と噛み合うことができる第二歯車34が回転可能に設置され、前記第四スライド溝15の下方には前記第四スライド溝15と連通した第一カム空間17が設置され、前記第一カム空間17と前記第二スライド溝27との間には回転空間26が設置され、前記回転空間26と前記第一カム空間17との間には第四回転軸18が回転可能に設置され、前記第一カム空間17の中にある前記第四回転軸18の外面には第一カム19が固定的に設置され、前記回転空間26の中にある前記第四回転軸18の末端には第三傘歯車25が固定的に設置されている。
【0016】
有益なように、前記回転装置97は、前記切断空間20の底壁に設置されかつ上方に開口したローラー空間22を含み、前記ローラー空間22の中には前後対称になるローラー21が回転可能に設置され、前記伝動空間60の右側端壁には駆動モーター59が設置され、前記駆動モーター59の出力軸の末端が前記スライド空間68の中に伸び、前記駆動モーター59の出力軸の末端には摩擦車58が固定的に設置され、前記駆動モーター59の出力軸の他方の末端が前記伝動空間60の中に伸び、前記駆動モーター59の出力軸の他方の末端には第四傘歯車57が固定的に設置され、前記スライド空間68と前記回転空間26との間にはスプラインスリーブ65が回転可能に設置され、前記回転空間26の中にある前記スプラインスリーブ65の末端には前記第三傘歯車25と噛み合うことができる第五傘歯車24が固定的に設置され、前記スプラインスリーブ65の底壁には下方に開口したスプライン穴64が設置され、前記スプライン穴64の中にはスプライン軸63がスプラインにより連結され、前記スプライン軸63の底部が前記伝動空間60の中に伸び、前記スプライン軸63の外面には前記第四傘歯車57と噛み合うことができる扇状傘歯車61が固定的に設置されている。
【0017】
有益なように、前記伝動空間60の下方にはロック空間52が設置され、前記ロック空間52の中には上下に延びる第三回転軸55が回転可能に設置され、前記第三回転軸55と前記スプライン軸63とが捻じりばね56により連結され、前記ロック空間52の中にある前記第三回転軸55の外面にはロック輪53が固定的に設置され、左右二つの前記ロック空間52において互いに近接した側の端壁には第五スライド溝50が形成され、前記第五スライド溝50の中には前記ロック輪53と協働するロックロッド51がスライド可能に設置され、前記ロックロッド51と前記第五スライド溝50の端壁との間には第三ばね48が設置され、前記ロックロッド51の中には斜め穴49が前記ロックロッド51を上下に貫通するように設置され、前記第五スライド溝50の上壁には第二カム空間43が設置され、前記第二カム空間43の底壁には前記第五スライド溝50を貫通した第六スライド溝46が形成され、前記第六スライド溝46の中にはプッシュロッド47がスライド可能に設置され、前記プッシュロッド47と前記第二カム空間43の底壁との間には第四ばね45が設置され、前記第二カム空間43と前記伝動空間60との間には第五回転軸67が回転可能に設置され、前記第二カム空間43の中にある前記第五回転軸67の末端には第二カム44が固定的に設置され、前記伝動空間60の中にある前記第五回転軸67の末端には前記扇状傘歯車61と噛み合うことができる第六傘歯車66が固定的に設置されている。
【0018】
本実施例に記載の固定連結方法はボルト固定や溶接などの方法を含むが、これに限定されるものではない。
【0019】
図1〜4に示すように、本願発明が初期状態にある時、前記第二ばね30が圧縮された状態にあり、前記第三ばね48が引っ張られた状態にある。
【0020】
本願発明の機械的動作の順序は以下の通りである。
【0021】
本願発明が作動する時、ケーブルを左右二つの前記切断空間20の中にある前後二つの前記ローラー21の上方に置き、この時、左右二つの前記移動フレーム10をそれぞれ左右両側へ引き、前記移動フレーム10が移動して前記第一歯車39を移動させ、この時に前記第一歯車39と前記第一ラック13とが噛み合っているため、前記第一歯車39が回転することにより前記第一傘歯車36も連動して回転し、前記第二傘歯車40が回転し、前記スライドロッド29が回転し、前記スライドロッド29が下方に移動し、前記スライダ62が下方に移動し、前記スライダ62が下方に移動することにより前記摩擦車58が下方に移動し、前記摩擦車58が下方に移動して前記ローラー21の上方にあるケーブルに当接するとき、前記切断カッター54がケーブル絶縁体に差し込まれると同時に前記第三スライド溝32を前記引っ掛かり溝14に位置合わせし、前記第二ラック31が前記第二ばね30の作用で前記引っ掛かり溝14に差し込まれることにより、前記移動フレーム10が前記第一ラック13にロックされ、この時、前記駆動モーター59は始動されて前記摩擦車58を回転させ、さらに前記移動フレーム10が駆動されてケーブルの周りを回転し、この時、前記切断カッター54がケーブル絶縁体に沿って回転し、前記駆動モーター59が前記摩擦車58を回転させると同時に前記第四傘歯車57が回転し、前記扇状傘歯車61が回転し、前記捻じりばね56が弾性力を蓄えると同時に、前記捻じりばね56が回転して前記スプライン軸63を回転させ、さらに前記スプラインスリーブ65が回転し、前記第五傘歯車24が回転し、前記第三傘歯車25が回転し、前記第一カム19が回転し、前記第三ラック16が上方に移動し、前記第三ラック16が上方に移動することにより前記第二ラック31が下方に移動し、前記移動フレーム10がケーブルを一周するとき、前記第二ラック31が前記引っ掛かり溝14から離れ、また前記扇状傘歯車61が回転して前記第六傘歯車66を回転させ、さらに前記第二カム44が回転し、この時、前記プッシュロッド47が前記第四ばね45の作用で上方に移動し、前記ロックロッド51が前記第三ばね48の作用で前記ロック輪53から離れ、前記ロック輪53が前記捻じりばね56の作用で九十度回転し、さらに前記切断カッター54も九十度回転し、この時、左右二つの前記移動フレーム10が前記第一ばね12の作用で対向に移動することにより、前記切断カッター54が絶縁体を切断し、左右二つの前記移動フレーム10が再び当接するとき、絶縁体を容易に剥ぎ取ることができる。
【0022】
上記の実施例は本願発明の技術的構想と特徴を説明するだけであり、その目的は当業者に本願発明内容を了解させてさらに実施させるのであり、本願発明の保護範囲を制限することはできない。本願発明の精神の実質に基づいて行われたすべての等価的な変化又は修飾は、本願発明の保護範囲の中に含むべきである。
【手続補正書】
【提出日】2020年12月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右対称になる二つの移動フレームと、前記移動フレームの前側端壁に設置されかつ前方に開口した切断空間を含み、左右二つの前記移動フレームにおいて相対した端壁には第一スライド溝が形成され、左右二つの前記第一スライド溝の中には第一ラックがスライド可能に設置され、前記第一ラックと前記第一スライド溝の端壁との間には第一ばねが設置され、左右二つの前記移動フレームにおいて互いに近接した側の端壁には噛合空間が設置され、前記噛合空間の前側端壁には第一回転軸が回転可能に設置され、前記第一回転軸の前側末端が前記移動フレームから伸びて前記移動フレームの外部に至り、前記第一回転軸の末端にはつまみが固定的に設置され、前記噛合空間の中にある前記第一回転軸の外面には前記第一ラックと噛み合うことができる第一歯車が固定的に設置され、前記噛合空間の後側端壁には第二回転軸が回転可能に設置され、前記第二回転軸の外面には第一傘歯車が固定的に設置され、前記第二回転軸と前記第一回転軸とがラチェットにより連結され、前記切断空間の上壁には下方に開口したスライド空間が設置され、前記スライド空間の中にはスライダがスライド可能に設置され、前記スライド空間の上壁には、前記スライダを下方に移動させることによりケーブルを挟持することができる押し装置が設置され、左右二つの前記移動フレームが互いに離れるとき、前記押し装置は前記スライダを下方に移動させることによりケーブルを挟持し、前記第一スライド溝の底壁にはロック装置が設置され、左右二つの前記移動フレームが互いに離れた後に前記ロック装置は前記移動フレームを前記第一ラックにロックすることができ、前記スライダの中には伝動空間が設置され、前記伝動空間の中には回転装置が設置され、前記回転装置は前記移動フレームを駆動してケーブルを回って回転させることができ、さらに前記スライダの底壁に設置された切断カッターを駆動することによりケーブル絶縁体を切断し、前記移動フレームが前記回転装置に駆動されてケーブルを一周した後、前記切断カッターが九十度回転すると当時に前記ロック装置が解錠し、この時、左右二つの前記移動フレームが対向に移動することにより、前記切断カッターがケーブルに沿って切断することを特徴とするケーブルの被覆剥き装置。
【請求項2】
前記押し装置は、前記スライド空間の上壁に形成されかつ下方に開口した第二スライド溝を含み、前記第二スライド溝の中にはスライドロッドがスライド可能に設置され、前記スライドロッドと前記スライダとが固定的に連結され、前記スライドロッドの上壁には下方に開口したねじ穴が設置され、前記ねじ穴の中にはねじロッドがねじ山により連結され、前記ねじロッドの上部末端が前記噛合空間の中に伸び、前記ねじロッドの末端には前記第一傘歯車と噛み合うことができる第二傘歯車が固定的に設置されていることを特徴とする請求項1に記載のケーブルの被覆剥き装置。
【請求項3】
前記ロック装置は、前記第一スライド溝の底壁に形成されかつ上方に開口した第三スライド溝を含み、前記第三スライド溝の中には、前記第一ラックの底壁に形成された引っ掛かり溝と嵌合する第二ラックがスライド可能に設置され、前記第二ラックと前記第三スライド溝の底壁との間には第二ばねが設置され、前記第三スライド溝において前記噛合空間から離れた側には第四スライド溝が形成され、前記第四スライド溝の中には第三ラックがスライド可能に設置され、前記第四スライド溝と前記第三スライド溝とが歯車空間により連通され、前記歯車空間の中には、前記第三ラックと前記第二ラックと噛み合うことができる第二歯車が回転可能に設置され、前記第四スライド溝の下方には前記第四スライド溝と連通した第一カム空間が設置され、前記第一カム空間と前記第二スライド溝との間には回転空間が設置され、前記回転空間と前記第一カム空間との間には第四回転軸が回転可能に設置され、前記第一カム空間の中にある前記第四回転軸の外面には第一カムが固定的に設置され、前記回転空間の中にある前記第四回転軸の末端には第三傘歯車が固定的に設置されていることを特徴とする請求項2に記載のケーブルの被覆剥き装置。
【請求項4】
前記回転装置は、前記切断空間の底壁に設置されかつ上方に開口したローラー空間を含み、前記ローラー空間の中には前後対称になるローラーが回転可能に設置され、前記伝動空間において左右二つの前記伝動空間の対称軸から離れた端壁には駆動モーターが設置され、前記駆動モーターの出力軸の末端が前記スライド空間の中に伸び、前記駆動モーターの出力軸の末端には摩擦車が固定的に設置され、前記駆動モーターの出力軸の他方の末端が前記伝動空間の中に伸び、前記駆動モーターの出力軸の他方の末端には第四傘歯車が固定的に設置され、前記スライド空間と前記回転空間との間にはスプラインスリーブが回転可能に設置され、前記回転空間の中にある前記スプラインスリーブの末端には前記第三傘歯車と噛み合うことができる第五傘歯車が固定的に設置され、前記スプラインスリーブの底壁には下方に開口したスプライン穴が設置され、前記スプライン穴の中にはスプライン軸がスプラインにより連結され、前記スプライン軸の底部が前記伝動空間の中に伸び、前記スプライン軸の外面には前記第四傘歯車と噛み合うことができる扇状傘歯車が固定的に設置されていることを特徴とする請求項3に記載のケーブルの被覆剥き装置。
【請求項5】
前記伝動空間の下方にはロック空間が設置され、前記ロック空間の中には上下に延びる第三回転軸が回転可能に設置され、前記第三回転軸と前記スプライン軸とが捻じりばねにより連結され、前記ロック空間の中にある前記第三回転軸の外面にはロック輪が固定的に設置され、左右二つの前記ロック空間において互いに近接した側の端壁には第五スライド溝が形成され、前記第五スライド溝の中には前記ロック輪と協働するロックロッドがスライド可能に設置され、前記ロックロッドと前記第五スライド溝の端壁との間には第三ばねが設置され、前記ロックロッドの中には斜め穴が前記ロックロッドを上下に貫通するように設置され、前記第五スライド溝の上壁には第二カム空間が設置され、前記第二カム空間の底壁には前記第五スライド溝を貫通した第六スライド溝が形成され、前記第六スライド溝の中にはプッシュロッドがスライド可能に設置され、前記プッシュロッドと前記第二カム空間の底壁との間には第四ばねが設置され、前記第二カム空間と前記伝動空間との間には第五回転軸が回転可能に設置され、前記第二カム空間の中にある前記第五回転軸の末端には第二カムが固定的に設置され、前記伝動空間の中にある前記第五回転軸の末端には前記扇状傘歯車と噛み合うことができる第六傘歯車が固定的に設置されていることを特徴とする請求項4に記載のケーブルの被覆剥き装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は電力分野に関し、具体的にはケーブルの被覆剥き装置である。
【背景技術】
【0002】
ケーブルメンテナンス工事をする時に、ケーブルの表面は絶縁体で覆われているため、抵抗電圧を測定することに非常に不便である。従来の絶縁体を切断することは手動で行う必要があるから、効率が低く、ケーブルを規則的に切断することができなく、後の操作に影響を与える。従い、上記の問題を改善できるケーブルの被覆剥き装置を提供する必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第104795715号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願発明はケーブルの被覆剥き装置を提供し、既存技術にある上記の欠点を解消し、本願発明の実用性を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願発明が技術問題を解決するために採用した技術プランは以下の通りであり、本願発明に記載のケーブルの被覆剥き装置は、左右対称になる二つの移動フレームと、前記移動フレームの前側端壁に設置されかつ前方に開口した切断空間を含み、左右二つの前記移動フレームにおいて相対した端壁には第一スライド溝が形成され、左右二つの前記第一スライド溝の中には第一ラックがスライド可能に設置され、前記第一ラックと前記第一スライド溝の端壁との間には第一ばねが設置され、左右二つの前記移動フレームにおいて互いに近接した側の端壁には噛合空間が設置され、前記噛合空間の前側端壁には第一回転軸が回転可能に設置され、前記第一回転軸の前側末端が前記移動フレームから伸びて前記移動フレームの外部に至り、前記第一回転軸の末端にはつまみが固定的に設置され、前記噛合空間の中にある前記第一回転軸の外面には前記第一ラックと噛み合うことができる第一歯車が固定的に設置され、前記噛合空間の後側端壁には第二回転軸が回転可能に設置され、前記第二回転軸の外面には第一傘歯車が固定的に設置され、前記第二回転軸と前記第一回転軸とがラチェットにより連結され、前記切断空間の上壁には下方に開口したスライド空間が設置され、前記スライド空間の中にはスライダがスライド可能に設置され、前記スライド空間の上壁には、前記スライダを下方に移動させることによりケーブルを挟持することができる押し装置が設置され、左右二つの前記移動フレームが互いに離れるとき、前記押し装置は前記スライダを下方に移動させることによりケーブルを挟持し、前記第一スライド溝の底壁にはロック装置が設置され、左右二つの前記移動フレームが互いに離れた後に前記ロック装置は前記移動フレームを前記第一ラックにロックすることができ、前記スライダの中には伝動空間が設置され、前記伝動空間の中には回転装置が設置され、前記回転装置は前記移動フレームを駆動してケーブルを回って回転させることができ、さらに前記スライダの底壁に設置された切断カッターを駆動することによりケーブル絶縁体を切断し、前記移動フレームが前記回転装置に駆動されてケーブルを一周した後、前記切断カッターが九十度回転すると当時に前記ロック装置が解錠し、この時、左右二つの前記移動フレームが対向に移動することにより、前記切断カッターがケーブルに沿って切断する。
【0006】
前記押し装置は、前記スライド空間の上壁に形成されかつ下方に開口した第二スライド溝を含み、前記第二スライド溝の中にはスライドロッドがスライド可能に設置され、前記スライドロッドと前記スライダとが固定的に連結され、前記スライドロッドの上壁には下方に開口したねじ穴が設置され、前記ねじ穴の中にはねじロッドがねじ山により連結され、前記ねじロッドの上部末端が前記噛合空間の中に伸び、前記ねじロッドの末端には前記第一傘歯車と噛み合うことができる第二傘歯車が固定的に設置されている。
【0007】
前記ロック装置は、前記第一スライド溝の底壁に形成されかつ上方に開口した第三スライド溝を含み、前記第三スライド溝の中には、前記第一ラックの底壁に形成された引っ掛かり溝と嵌合する第二ラックがスライド可能に設置され、前記第二ラックと前記第三スライド溝の底壁との間には第二ばねが設置され、前記第三スライド溝において前記噛合空間から離れた側には第四スライド溝が形成され、前記第四スライド溝の中には第三ラックがスライド可能に設置され、前記第四スライド溝と前記第三スライド溝とが歯車空間により連通され、前記歯車空間の中には、前記第三ラックと前記第二ラックと噛み合うことができる第二歯車が回転可能に設置され、前記第四スライド溝の下方には前記第四スライド溝と連通した第一カム空間が設置され、前記第一カム空間と前記第二スライド溝との間には回転空間が設置され、前記回転空間と前記第一カム空間との間には第四回転軸が回転可能に設置され、前記第一カム空間の中にある前記第四回転軸の外面には第一カムが固定的に設置され、前記回転空間の中にある前記第四回転軸の末端には第三傘歯車が固定的に設置されている。
【0008】
前記回転装置は、前記切断空間の底壁に設置されかつ上方に開口したローラー空間を含み、前記ローラー空間の中には前後対称になるローラーが回転可能に設置され、前記伝動空間
において左右二つの前記伝動空間の対称軸から離れた端壁にはには駆動モーターが設置され、前記駆動モーターの出力軸の末端が前記スライド空間の中に伸び、前記駆動モーターの出力軸の末端には摩擦車が固定的に設置され、前記駆動モーターの出力軸の他方の末端が前記伝動空間の中に伸び、前記駆動モーターの出力軸の他方の末端には第四傘歯車が固定的に設置され、前記スライド空間と前記回転空間との間にはスプラインスリーブが回転可能に設置され、前記回転空間の中にある前記スプラインスリーブの末端には前記第三傘歯車と噛み合うことができる第五傘歯車が固定的に設置され、前記スプラインスリーブの底壁には下方に開口したスプライン穴が設置され、前記スプライン穴の中にはスプライン軸がスプラインにより連結され、前記スプライン軸の底部が前記伝動空間の中に伸び、前記スプライン軸の外面には前記第四傘歯車と噛み合うことができる扇状傘歯車が固定的に設置されている。
【0009】
前記伝動空間の下方にはロック空間が設置され、前記ロック空間の中には上下に延びる第三回転軸が回転可能に設置され、前記第三回転軸と前記スプライン軸とが捻じりばねにより連結され、前記ロック空間の中にある前記第三回転軸の外面にはロック輪が固定的に設置され、左右二つの前記ロック空間において互いに近接した側の端壁には第五スライド溝が形成され、前記第五スライド溝の中には前記ロック輪と協働するロックロッドがスライド可能に設置され、前記ロックロッドと前記第五スライド溝の端壁との間には第三ばねが設置され、前記ロックロッドの中には斜め穴が前記ロックロッドを上下に貫通するように設置され、前記第五スライド溝の上壁には第二カム空間が設置され、前記第二カム空間の底壁には前記第五スライド溝を貫通した第六スライド溝が形成され、前記第六スライド溝の中にはプッシュロッドがスライド可能に設置され、前記プッシュロッドと前記第二カム空間の底壁との間には第四ばねが設置され、前記第二カム空間と前記伝動空間との間には第五回転軸が回転可能に設置され、前記第二カム空間の中にある前記第五回転軸の末端には第二カムが固定的に設置され、前記伝動空間の中にある前記第五回転軸の末端には前記扇状傘歯車と噛み合うことができる第六傘歯車が固定的に設置されている。
【発明の効果】
【0010】
本願発明に記載のケーブルの被覆剥き装置は、ケーブルの絶縁体を自動的に切断することを実現でき、操作が簡単で、容易に絶縁体の切断作業を行え、普及及び使用に便利である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
下記に
図1〜4をあわせて本発明について詳しく説明し、便利に説明するために、下記の方向を以下のように規定する:
図1は本発明装置の正面図であり、本願に記載の各方向が、
図1と同じ向きに装置を見た際の方向である。
【0012】
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1〜4を参照し、本願発明に記載のケーブルの被覆剥き装置は、左右対称になる二つの移動フレーム10と、前記移動フレーム10の前側端壁に設置されかつ前方に開口した切断空間20を含み、左右二つの前記移動フレーム10において相対した端壁には第一スライド溝11が形成され、左右二つの前記第一スライド溝11の中には第一ラック13がスライド可能に設置され、前記第一ラック13と前記第一スライド溝11の端壁との間には第一ばね12が設置され、左右二つの前記移動フレーム10において互いに近接した側の端壁には噛合空間35が設置され、前記噛合空間35の前側端壁には第一回転軸42が回転可能に設置され、前記第一回転軸42の前側末端が前記移動フレーム10から伸びて前記移動フレーム10の外部に至り、前記第一回転軸42の末端にはつまみ41が固定的に設置され、前記噛合空間35の中にある前記第一回転軸42の外面には前記第一ラック13と噛み合うことができる第一歯車39が固定的に設置され、前記噛合空間35の後側端壁には第二回転軸37が回転可能に設置され、前記第二回転軸37の外面には第一傘歯車36が固定的に設置され、前記第二回転軸37と前記第一回転軸42とがラチェット38により連結され、前記切断空間20の上壁には下方に開口したスライド空間68が設置され、前記スライド空間68の中にはスライダ62がスライド可能に設置され、前記スライド空間68の上壁には、前記スライダ62を下方に移動させることによりケーブルを挟持することができる押し装置99が設置され、左右二つの前記移動フレーム10が互いに離れるとき、前記押し装置99は前記スライダ62を下方に移動させることによりケーブルを挟持し、前記第一スライド溝11の底壁にはロック装置98が設置され、左右二つの前記移動フレーム10が互いに離れた後に前記ロック装置98は前記移動フレーム10を前記第一ラック13にロックすることができ、前記スライダ62の中には伝動空間60が設置され、前記伝動空間60の中には回転装置97が設置され、前記回転装置
97は前記移動フレーム10を駆動してケーブルを回って回転させることができ、さらに前記スライダ62の底壁に設置された切断カッター54を駆動することによりケーブル絶縁体を切断し、前記移動フレーム10が前記回転装置
97に駆動されてケーブルを一周した後、前記切断カッター54が九十度回転すると当時に前記ロック装置98が解錠し、この時、左右二つの前記移動フレーム10が対向に移動することにより、前記切断カッター54がケーブルに沿って切断する。
【0014】
有益なように、前記押し装置99は、前記スライド空間68の上壁に形成されかつ下方に開口した第二スライド溝27を含み、前記第二スライド溝27の中にはスライドロッド29がスライド可能に設置され、前記スライドロッド29と前記スライダ62とが固定的に連結され、前記スライドロッド29の上壁には下方に開口したねじ穴23が設置され、前記ねじ穴23の中にはねじロッド28がねじ山により連結され、前記ねじロッド28の上部末端が前記噛合空間35の中に伸び、前記ねじロッド28の末端には前記第一傘歯車36と噛み合うことができる第二傘歯車40が固定的に設置されている。
【0015】
有益なように、前記ロック装置98は、前記第一スライド溝11の底壁に形成されかつ上方に開口した第三スライド溝32を含み、前記第三スライド溝32の中には、前記第一ラック13の底壁に形成された引っ掛かり溝14と嵌合する第二ラック31がスライド可能に設置され、前記第二ラック31と前記第三スライド溝32の底壁との間には第二ばね30が設置され、前記第三スライド溝32において前記噛合空間35から離れた側には第四スライド溝15が形成され、前記第四スライド溝15の中には第三ラック16がスライド可能に設置され、前記第四スライド溝15と前記第三スライド溝32とが歯車空間33により連通され、前記歯車空間33の中には、前記第三ラック16と前記第二ラック31と噛み合うことができる第二歯車34が回転可能に設置され、前記第四スライド溝15の下方には前記第四スライド溝15と連通した第一カム空間17が設置され、前記第一カム空間17と前記第二スライド溝27との間には回転空間26が設置され、前記回転空間26と前記第一カム空間17との間には第四回転軸18が回転可能に設置され、前記第一カム空間17の中にある前記第四回転軸18の外面には第一カム19が固定的に設置され、前記回転空間26の中にある前記第四回転軸18の末端には第三傘歯車25が固定的に設置されている。
【0016】
有益なように、前記回転装置97は、前記切断空間20の底壁に設置されかつ上方に開口したローラー空間22を含み、前記ローラー空間22の中には前後対称になるローラー21が回転可能に設置され、前記伝動空間60
において左右二つの前記伝動空間60の対称軸から離れた端壁には駆動モーター59が設置され、前記駆動モーター59の出力軸の末端が前記スライド空間68の中に伸び、前記駆動モーター59の出力軸の末端には摩擦車58が固定的に設置され、前記駆動モーター59の出力軸の他方の末端が前記伝動空間60の中に伸び、前記駆動モーター59の出力軸の他方の末端には第四傘歯車57が固定的に設置され、前記スライド空間68と前記回転空間26との間にはスプラインスリーブ65が回転可能に設置され、前記回転空間26の中にある前記スプラインスリーブ65の末端には前記第三傘歯車25と噛み合うことができる第五傘歯車24が固定的に設置され、前記スプラインスリーブ65の底壁には下方に開口したスプライン穴64が設置され、前記スプライン穴64の中にはスプライン軸63がスプラインにより連結され、前記スプライン軸63の底部が前記伝動空間60の中に伸び、前記スプライン軸63の外面には前記第四傘歯車57と噛み合うことができる扇状傘歯車61が固定的に設置されている。
【0017】
有益なように、前記伝動空間60の下方にはロック空間52が設置され、前記ロック空間52の中には上下に延びる第三回転軸55が回転可能に設置され、前記第三回転軸55と前記スプライン軸63とが捻じりばね56により連結され、前記ロック空間52の中にある前記第三回転軸55の外面にはロック輪53が固定的に設置され、左右二つの前記ロック空間52において互いに近接した側の端壁には第五スライド溝50が形成され、前記第五スライド溝50の中には前記ロック輪53と協働するロックロッド51がスライド可能に設置され、前記ロックロッド51と前記第五スライド溝50の端壁との間には第三ばね48が設置され、前記ロックロッド51の中には斜め穴49が前記ロックロッド51を上下に貫通するように設置され、前記第五スライド溝50の上壁には第二カム空間43が設置され、前記第二カム空間43の底壁には前記第五スライド溝50を貫通した第六スライド溝46が形成され、前記第六スライド溝46の中にはプッシュロッド47がスライド可能に設置され、前記プッシュロッド47と前記第二カム空間43の底壁との間には第四ばね45が設置され、前記第二カム空間43と前記伝動空間60との間には第五回転軸67が回転可能に設置され、前記第二カム空間43の中にある前記第五回転軸67の末端には第二カム44が固定的に設置され、前記伝動空間60の中にある前記第五回転軸67の末端には前記扇状傘歯車61と噛み合うことができる第六傘歯車66が固定的に設置されている。
【0018】
本実施例に記載の固定連結方法はボルト固定や溶接などの方法を含むが、これに限定されるものではない。
【0019】
図1〜4に示すように、本願発明が初期状態にある時、前記第二ばね30が圧縮された状態にあり、前記第三ばね48が引っ張られた状態にある。
【0020】
本願発明の機械的動作の順序は以下の通りである。
【0021】
本願発明が作動する時、ケーブルを左右二つの前記切断空間20の中にある前後二つの前記ローラー21の上方に置き、この時、左右二つの前記移動フレーム10をそれぞれ左右両側へ引き、前記移動フレーム10が移動して前記第一歯車39を移動させ、この時に前記第一歯車39と前記第一ラック13とが噛み合っているため、前記第一歯車39が回転することにより前記第一傘歯車36も連動して回転し、前記第二傘歯車40が回転し、前記スライドロッド29が回転し、前記スライドロッド29が下方に移動し、前記スライダ62が下方に移動し、前記スライダ62が下方に移動することにより前記摩擦車58が下方に移動し、前記摩擦車58が下方に移動して前記ローラー21の上方にあるケーブルに当接するとき、前記切断カッター54がケーブル絶縁体に差し込まれると同時に前記第三スライド溝32を前記引っ掛かり溝14に位置合わせし、前記第二ラック31が前記第二ばね30の作用で前記引っ掛かり溝14に差し込まれることにより、前記移動フレーム10が前記第一ラック13にロックされ、この時、前記駆動モーター59は始動されて前記摩擦車58を回転させ、さらに前記移動フレーム10が駆動されてケーブルの周りを回転し、この時、前記切断カッター54がケーブル絶縁体に沿って回転し、前記駆動モーター59が前記摩擦車58を回転させると同時に前記第四傘歯車57が回転し、前記扇状傘歯車61が回転し、前記捻じりばね56が弾性力を蓄えると同時に、前記捻じりばね56が回転して前記スプライン軸63を回転させ、さらに前記スプラインスリーブ65が回転し、前記第五傘歯車24が回転し、前記第三傘歯車25が回転し、前記第一カム19が回転し、前記第三ラック16が上方に移動し、前記第三ラック16が上方に移動することにより前記第二ラック31が下方に移動し、前記移動フレーム10がケーブルを一周するとき、前記第二ラック31が前記引っ掛かり溝14から離れ、また前記扇状傘歯車61が回転して前記第六傘歯車66を回転させ、さらに前記第二カム44が回転し、この時、前記プッシュロッド47が前記第四ばね45の作用で上方に移動し、前記ロックロッド51が前記第三ばね48の作用で前記ロック輪53から離れ、前記ロック輪53が前記捻じりばね56の作用で九十度回転し、さらに前記切断カッター54も九十度回転し、この時、左右二つの前記移動フレーム10が前記第一ばね12の作用で対向に移動することにより、前記切断カッター54が絶縁体を切断し、左右二つの前記移動フレーム10が再び当接するとき、絶縁体を容易に剥ぎ取ることができる。
【0022】
上記の実施例は本願発明の技術的構想と特徴を説明するだけであり、その目的は当業者に本願発明内容を了解させてさらに実施させるのであり、本願発明の保護範囲を制限することはできない。本願発明の精神の実質に基づいて行われたすべての等価的な変化又は修飾は、本願発明の保護範囲の中に含むべきである。