(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-112108(P2021-112108A)
(43)【公開日】2021年8月2日
(54)【発明の名称】異なるサイズのケーブルに適用する被覆層の段剥ぎ装置
(51)【国際特許分類】
H02G 1/12 20060101AFI20210705BHJP
B26D 3/00 20060101ALI20210705BHJP
B26D 7/26 20060101ALI20210705BHJP
【FI】
H02G1/12 068
B26D3/00 603Z
B26D7/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2020-77653(P2020-77653)
(22)【出願日】2020年4月24日
(31)【優先権主張番号】202010007077.7
(32)【優先日】2020年1月3日
(33)【優先権主張国】CN
(71)【出願人】
【識別番号】519146547
【氏名又は名称】呉剛
(74)【代理人】
【識別番号】100115303
【弁理士】
【氏名又は名称】岩永 和久
(72)【発明者】
【氏名】卓苗苗
【テーマコード(参考)】
3C021
5G353
【Fターム(参考)】
3C021JA02
3C021JA09
5G353AB01
5G353AC01
5G353AC04
5G353CA01
5G353DA05
5G353EA09
(57)【要約】
【課題】本願は異なるサイズのケーブルに適用する被覆層の段剥ぎ装置を開示した。
【解決手段】
本願に記載の異なるサイズのケーブルに適用する被覆層の段剥ぎ装置は、本体を含み、前記本体の右部は分割箱と固定的に連結され、前記分割箱の中には分割空間が設けられ、前記分割空間の上方には取手伝動空間が前記分割空間と連通になるように設けられ、前記本体の中には環状切断空間が設けられ、前記環状切断空間の下方には被覆層連通空間が前記環状切断空間と連通になるように設けられ、前記被覆層連通空間はさらに右方へ外部と連通しており、前記環状切断空間の左方には環状切断動力空間が設けられ、前記環状切断動力空間の左方には動力空間が前記環状切断動力空間と連通になるように設けられている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体を含み、前記本体の右部は分割箱と固定的に連結され、前記分割箱の中には分割空間が設けられ、前記分割空間の上方には取手伝動空間が前記分割空間と連通になるように設けられ、前記本体の中には環状切断空間が設けられ、前記環状切断空間の下方には被覆層連通空間が前記環状切断空間と連通になるように設けられ、前記被覆層連通空間はさらに右方へ外部と連通しており、前記環状切断空間の左方には環状切断動力空間が設けられ、前記環状切断動力空間の左方には動力空間が前記環状切断動力空間と連通になるように設けられ、前記動力空間の左方には加工空間が設けられ、前記加工空間が左方へ外部と連通し且つ右方へ前記動力空間、前記環状切断動力空間、前記環状切断空間、前記分割空間を貫通して外部に延在しており、前記動力空間の下方には動力配分空間が設けられ、前記動力配分空間の左方には前記本体と固定的に連結されたモータが設けられ、前記モータの右面には駆動軸が固定的に連結され、前記駆動軸は右方へ前記動力配分空間に延在しており、前記環状切断動力空間の左方には環状のレールが前記環状切断動力空間と連通になるように設けられ、前記環状切断動力空間と前記環状切断空間とは連通空間によって連通され、前記連通空間は前記レールと対応し、前記レールには第一従動軸が摺動可能に連結され、前記第一従動軸は右方へ前記連通空間を貫通して前記環状切断空間に延在しており、前記環状切断空間の中には前記第一従動軸の右端と固定的に連結された環状切断箱が設けられ、前記環状切断箱の中には環状切断回転盤空間が設けられ、前記環状切断回転盤空間の右方には複数の環状切断噛合ブロック空間が環状に配列され、且つ前記環状切断噛合ブロック空間は前記環状切断回転盤空間と連通しており、前記環状切断回転盤空間の右方にはスバナ妨害空間が前記環状切断回転盤空間と連通になるように設けられ、前記スバナ妨害空間は前記環状切断噛合ブロック空間の中央に位置し且つ右方へ前記環状切断空間と連通しており、前記環状切断空間の右方にはスバナ連通空間が前記環状切断空間と連通になるように設けられ、前記スバナ連通空間は右方へ外部と連通し且つ前記スバナ妨害空間と対応することを特徴とする異なるサイズのケーブルに適用する被覆層の段剥ぎ装置。
【請求項2】
前記動力配分空間は第二従動軸を含み、前記第二従動軸は前記動力配分空間の右壁に回動可能に連結され且つ左方へ前記動力配分空間に延在しており、前記第二従動軸は前記駆動軸の上方に位置しており、前記駆動軸には前記動力配分空間の中に位置する第一ゼネバドライバが固定的に連結され、前記動力配分空間の中には前記駆動軸の右端と固定的に連結された第二ゼネバドライバが設けられ、前記動力配分空間の右壁には第三従動軸が回動可能に連結され、前記第三従動軸は左右方向に延在し且つ左方へ前記動力配分空間に延在しており、前記動力配分空間の中には第一ゼネバホイールが設けられ、前記第一ゼネバホイールは前記第三従動軸の左端と固定的に連結され且つ前記第二ゼネバドライバと噛み合っており、前記動力配分空間には第二ゼネバホイールが設けられ、前記第二ゼネバホイールは前記第二従動軸と固定的に連結され且つ前記第一ゼネバドライバと噛み合っており、前記第二ゼネバホイールの左方には第一傘歯車が設けられ、前記第一傘歯車は前記第二従動軸の左端と固定的に連結され、前記動力配分空間の後壁には第四従動軸が回動可能に連結され、前記第四従動軸は前方へ前記動力配分空間に延在しており、前記第四従動軸の前端には第二傘歯車が固定的に連結され、前記第二傘歯車は前記第一傘歯車と噛み合っていることを特徴とする請求項1に記載の異なるサイズのケーブルに適用する被覆層の段剥ぎ装置。
【請求項3】
前記動力空間は二本の第五従動軸を含み、二本の前記第五従動軸は前記加工空間を中心に上下対称となり、且つ前記動力空間の後壁に回動可能に連結され、且つ前方へ前記動力空間に延在しており、前記動力空間には動力ローラが固定的に連結され、前記動力ローラにはゴムリングが固定的に連結され、下方の前記第五従動軸と前記第四従動軸とは伝動ベルトよって伝動可能に連結され、前記伝動ベルトは前記第四従動軸の後方に位置し且つ前記動力ローラの前方に位置していることを特徴とする請求項1に記載の異なるサイズのケーブルに適用する被覆層の段剥ぎ装置。
【請求項4】
前記環状切断動力空間は第一伝動歯車を含み、前記第一伝動歯車は環状切断伝動空間に位置し且つ前記第一従動軸と固定的に連結され、前記環状切断動力空間の下方には前記環状切断伝動空間が前記環状切断動力空間と連通になるように設けられ、前記第三従動軸は右方へ前記環状切断伝動空間に延在しており、前記環状切断伝動空間の中には第二伝動歯車が設けられ、前記第二伝動歯車は前記第三従動軸の右端と固定的に連結され且つ右方へ前記環状切断動力空間に延在しており、前記環状切断動力空間の中には環状歯車が設けられ、前記環状歯車は外面が前記第二伝動歯車と噛み合い且つ内面が前記第一伝動歯車と噛み合っていることを特徴とする請求項1に記載の異なるサイズのケーブルに適用する被覆層の段剥ぎ装置。
【請求項5】
前記環状切断噛合ブロック空間は環状切断噛合ブロックを含み、前記環状切断噛合ブロックの外面には環状切断ブレードが固定的に連結され、前記環状切断ブレードは外方へ前記環状切断空間に延在しており、前記環状切断噛合ブロック空間の右方には位置制限ブロック空間が前記環状切断噛合ブロック空間と連通になるように設けられ、前記環状切断噛合ブロックの中には右方に開口する複数の位置制限空間が上下方向において等間隔に配列され、且つ前記位置制限空間が前記位置制限ブロック空間と対応し、前記位置制限ブロック空間の中には位置制限ブロックが摺動可能に設けられ、前記位置制限ブロックの右面と前記位置制限ブロック空間の右壁とは第一圧縮ばねによって連結されていることを特徴とする請求項1に記載の異なるサイズのケーブルに適用する被覆層の段剥ぎ装置。
【請求項6】
前記スバナ妨害空間は磁石を含み、前記磁石は前記スバナ妨害空間の内壁と固定的に連結され、前記スバナ妨害空間は外方へ磁性スライダ空間と連通しており、前記磁性スライダ空間は前記磁石と前記第一従動軸を中心に対称となっており、前記スバナ妨害空間の中には磁性スライダが摺動可能に設けられ、前記磁性スライダの外面と前記磁性スライダ空間の下壁とは第二圧縮ばねによって連結され、前記磁性スライダの外面には牽引縄が固定的に連結され、前記牽引縄はさらに前記位置制限ブロックの右面と固定的に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の異なるサイズのケーブルに適用する被覆層の段剥ぎ装置。
【請求項7】
前記環状切断回転盤空間は環状切断回転盤を含み、前記環状切断回転盤は前記環状切断回転盤空間の左壁に回動可能に連結され、前記環状切断回転盤の右面には環状の環状切断螺旋歯盤が固定的に連結され、前記環状切断噛合ブロックの左面は前記環状切断螺旋歯盤とネジ山を介して連結され、前記環状切断回転盤の中には右方に開口する六角位置制限穴が設けられ、且つ前記六角位置制限穴は前記スバナ妨害空間と対応することを特徴とする請求項1に記載の異なるサイズのケーブルに適用する被覆層の段剥ぎ装置。
【請求項8】
前記取手伝動空間は第一回動軸を含み、前記第一回動軸は前記取手伝動空間の上壁に回動可能に連結され、前記第一回動軸は上方へ外部に延在し且つ下方へ前記取手伝動空間に延在しており、前記第一回動軸の上端には取手が固定的に連結され、前記第一回動軸の下端には第三傘歯車が固定的に連結され、前記取手伝動空間の左壁には第二回動軸が回動可能に連結され、前記第二回動軸は右方へ前記取手伝動空間に延在しており、前記第二回動軸の右端には前記第三傘歯車と噛み合った第四傘歯車が固定的に連結され、前記第四傘歯車の左方には第三伝動歯車が設けられ、前記第三伝動歯車は前記第二回動軸と固定的に連結され且つ前記分割空間の中まで下方に延在していることを特徴とする請求項1に記載の異なるサイズのケーブルに適用する被覆層の段剥ぎ装置。
【請求項9】
前記分割空間は分割環状回転盤を含み、前記分割環状回転盤は前記分割空間に位置し且つ前記分割空間の左壁に回動可能に連結され、前記分割環状回転盤の右面には環状の分割螺旋歯盤が固定的に連結され、前記分割環状回転盤の外面には前記第三伝動歯車と噛み合った第四伝動歯車が固定的に連結され、前記分割環状回転盤の右方には四つの分割噛合ブロックが前記加工空間を中心に円周方向に沿って配列され、四つの前記分割噛合ブロックは前記分割螺旋歯盤とネジ山を介して連結され、前記分割噛合ブロックの内面には分割ブレードが固定的に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の異なるサイズのケーブルに適用する被覆層の段剥ぎ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明はケーブル技術分野を取り上げ、特に異なるサイズのケーブルに適用する被覆層の段剥ぎ装置に関わる。
【背景技術】
【0002】
ケーブルは、一本の電線、または複数の電線の束を、ビニールなどの絶縁体で覆ったものである。回収時に、電線と被覆層を分離する必要がある。しかし、現段階において、剥取装置のほとんどは、サイズが限定されたケーブルにしか適用されておらず、汎用性が低い。また、既存する剥取装置によって剥ぎ取られた被覆層は、基本的に細長く、収容や搬送に不便であり、そのため、被覆層を一段づつ剥ぎ取れる段剥ぎ装置も開発されてきたが、これらの装置は、よく電線ごと切り取ってしまう。電線の再利用価値をへらす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許出願公開第107666136号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
異なるサイズのケーブルに適用する被覆層の段剥ぎ装置を提供し、上記問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願に記載の異なるサイズのケーブルに適用する被覆層の段剥ぎ装置は、本体を含み、前記本体の右部は分割箱と固定的に連結され、前記分割箱の中には分割空間が設けられ、前記分割空間の上方には取手伝動空間が前記分割空間と連通になるように設けられ、前記本体の中には環状切断空間が設けられ、前記環状切断空間の下方には被覆層連通空間が前記環状切断空間と連通になるように設けられ、前記被覆層連通空間はさらに右方へ外部と連通しており、前記環状切断空間の左方には環状切断動力空間が設けられ、前記環状切断動力空間の左方には動力空間が前記環状切断動力空間と連通になるように設けられ、前記動力空間の左方には加工空間が設けられ、前記加工空間が左方へ外部と連通し且つ右方へ前記動力空間、前記環状切断動力空間、前記環状切断空間、前記分割空間を貫通して外部に延在しており、前記動力空間の下方には動力配分空間が設けられ、前記動力配分空間の左方には前記本体と固定的に連結されたモータが設けられ、前記モータの右面には駆動軸が固定的に連結され、前記駆動軸は右方へ前記動力配分空間に延在しており、前記環状切断動力空間の左方には環状のレールが前記環状切断動力空間と連通になるように設けられ、前記環状切断動力空間と前記環状切断空間とは連通空間によって連通され、前記連通空間は前記レールと対応し、前記レールには第一従動軸が摺動可能に連結され、前記第一従動軸は右方へ前記連通空間を貫通して前記環状切断空間に延在しており、前記環状切断空間の中には前記第一従動軸の右端と固定的に連結された環状切断箱が設けられ、前記環状切断箱の中には環状切断回転盤空間が設けられ、前記環状切断回転盤空間の右方には複数の環状切断噛合ブロック空間が環状に配列され、且つ前記環状切断噛合ブロック空間は前記環状切断回転盤空間と連通しており、前記環状切断回転盤空間の右方にはスバナ妨害空間が前記環状切断回転盤空間と連通になるように設けられ、前記スバナ妨害空間は前記環状切断噛合ブロック空間の中央に位置し且つ右方へ前記環状切断空間と連通しており、前記環状切断空間の右方にはスバナ連通空間が前記環状切断空間と連通になるように設けられ、前記スバナ連通空間は右方へ外部と連通し且つ前記スバナ妨害空間と対応する。
【0006】
さらに、前記動力配分空間は第二従動軸を含み、前記第二従動軸は前記動力配分空間の右壁に回動可能に連結され且つ左方へ前記動力配分空間に延在しており、前記第二従動軸は前記駆動軸の上方に位置しており、前記駆動軸には前記動力配分空間の中に位置する第一ゼネバドライバが固定的に連結され、前記動力配分空間の中には前記駆動軸の右端と固定的に連結された第二ゼネバドライバが設けられ、前記動力配分空間の右壁には第三従動軸が回動可能に連結され、前記第三従動軸は左右方向に延在し且つ左方へ前記動力配分空間に延在しており、前記動力配分空間の中には第一ゼネバホイールが設けられ、前記第一ゼネバホイールは前記第三従動軸の左端と固定的に連結され且つ前記第二ゼネバドライバと噛み合っており、前記動力配分空間には第二ゼネバホイールが設けられ、前記第二ゼネバホイールは前記第二従動軸と固定的に連結され且つ前記第一ゼネバドライバと噛み合っており、前記第二ゼネバホイールの左方には第一傘歯車が設けられ、前記第一傘歯車は前記第二従動軸の左端と固定的に連結され、前記動力配分空間の後壁には第四従動軸が回動可能に連結され、前記第四従動軸は前方へ前記動力配分空間に延在しており、前記第四従動軸の前端には第二傘歯車が固定的に連結され、前記第二傘歯車は前記第一傘歯車と噛み合っている。
【0007】
さらに、前記動力空間は二本の第五従動軸を含み、二本の前記第五従動軸は前記加工空間を中心に上下対称となり、且つ前記動力空間の後壁に回動可能に連結され、且つ前方へ前記動力空間に延在しており、前記動力空間には動力ローラが固定的に連結され、前記動力ローラにはゴムリングが固定的に連結され、下方の前記第五従動軸と前記第四従動軸とは伝動ベルトよって伝動可能に連結され、前記伝動ベルトは前記第四従動軸の後方に位置し且つ前記動力ローラの前方に位置している。
【0008】
さらに、前記環状切断動力空間は第一伝動歯車を含み、前記第一伝動歯車は環状切断伝動空間に位置し且つ前記第一従動軸と固定的に連結され、前記環状切断動力空間の下方には前記環状切断伝動空間が前記環状切断動力空間と連通になるように設けられ、前記第三従動軸は右方へ前記環状切断伝動空間に延在しており、前記環状切断伝動空間の中には第二伝動歯車が設けられ、前記第二伝動歯車は前記第三従動軸の右端と固定的に連結され且つ右方へ前記環状切断動力空間に延在しており、前記環状切断動力空間の中には環状歯車が設けられ、前記環状歯車は外面が前記第二伝動歯車と噛み合い且つ内面が前記第一伝動歯車と噛み合っている。
【0009】
さらに、前記環状切断噛合ブロック空間は環状切断噛合ブロックを含み、前記環状切断噛合ブロックの外面には環状切断ブレードが固定的に連結され、前記環状切断ブレードは外方へ前記環状切断空間に延在しており、前記環状切断噛合ブロック空間の右方には位置制限ブロック空間が前記環状切断噛合ブロック空間と連通になるように設けられ、前記環状切断噛合ブロックの中には右方に開口する複数の位置制限空間が上下方向において等間隔に配列され、且つ前記位置制限空間が前記位置制限ブロック空間と対応し、前記位置制限ブロック空間の中には位置制限ブロックが摺動可能に設けられ、前記位置制限ブロックの右面と前記位置制限ブロック空間の右壁とは第一圧縮ばねによって連結されている。
【0010】
さらに、前記スバナ妨害空間は磁石を含み、前記磁石は前記スバナ妨害空間の内壁と固定的に連結され、前記スバナ妨害空間は外方へ磁性スライダ空間と連通しており、前記磁性スライダ空間は前記磁石と前記第一従動軸を中心に対称となっており、前記スバナ妨害空間の中には磁性スライダが摺動可能に設けられ、前記磁性スライダの外面と前記磁性スライダ空間の下壁とは第二圧縮ばねによって連結され、前記磁性スライダの外面には牽引縄が固定的に連結され、前記牽引縄はさらに前記位置制限ブロックの右面と固定的に連結されている。
【0011】
さらに、前記環状切断回転盤空間は環状切断回転盤を含み、前記環状切断回転盤は前記環状切断回転盤空間の左壁に回動可能に連結され、前記環状切断回転盤の右面には環状の環状切断螺旋歯盤が固定的に連結され、前記環状切断噛合ブロックの左面は前記環状切断螺旋歯盤とネジ山を介して連結され、前記環状切断回転盤の中には右方に開口する六角位置制限穴が設けられ、且つ前記六角位置制限穴は前記スバナ妨害空間と対応する。
【0012】
さらに、前記取手伝動空間は第一回動軸を含み、前記第一回動軸は前記取手伝動空間の上壁に回動可能に連結され、前記第一回動軸は上方へ外部に延在し且つ下方へ前記取手伝動空間に延在しており、前記第一回動軸の上端には取手が固定的に連結され、前記第一回動軸の下端には第三傘歯車が固定的に連結され、前記取手伝動空間の左壁には第二回動軸が回動可能に連結され、前記第二回動軸は右方へ前記取手伝動空間に延在しており、前記第二回動軸の右端には前記第三傘歯車と噛み合った第四傘歯車が固定的に連結され、前記第四傘歯車の左方には第三伝動歯車が設けられ、前記第三伝動歯車は前記第二回動軸と固定的に連結され且つ前記分割空間の中まで下方に延在している。
【0013】
さらに、前記分割空間は分割環状回転盤を含み、前記分割環状回転盤は前記分割空間に位置し且つ前記分割空間の左壁に回動可能に連結され、前記分割環状回転盤の右面には環状の分割螺旋歯盤が固定的に連結され、前記分割環状回転盤の外面には前記第三伝動歯車と噛み合った第四伝動歯車が固定的に連結され、前記分割環状回転盤の右方には四つの分割噛合ブロックが前記加工空間を中心に円周方向に沿って配列され、四つの前記分割噛合ブロックは前記分割螺旋歯盤とネジ山を介して連結され、前記分割噛合ブロックの内面には分割ブレードが固定的に連結されている。
【発明の効果】
【0014】
本願発明は以下のプラス効果を有する:本願発明は、分割箱と環状切断箱によってケーブルの被覆層を、四等分に分割し且つ環状に切り取ることで、被覆層に段剥ぎを行い、被覆層の収容や搬送を便利にし、また、電線の完全性を保つこともでき、再利用に有利であり、さらに、本願発明は、取手を回すことと、六角棒スパナを插入して回すこととによって、ブレードの位置を調整でき、即ち異なるサイズのケーブルに適用され、汎用性が強。
【図面の簡単な説明】
【0015】
下記に
図1〜4を合わせて本願発明について詳しく説明し、便利に説明するために、本願に記載の各方向を以下のように規定する:
図1は本願発明の正面図であり、本願に記載の各方向は、
図1における観察方向に基づくものである。
【0016】
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1〜4を参照し、本願に記載の異なるサイズのケーブルに適用する被覆層の段剥ぎ装置は、本体10を含み、前記本体10の右部は分割箱67と固定的に連結され、前記分割箱67の中には分割空間42が設けられ、前記分割空間42の上方には取手伝動空間45が前記分割空間42と連通になるように設けられ、前記本体10の中には環状切断空間15が設けられ、前記環状切断空間15の下方には被覆層連通空間17が前記環状切断空間15と連通になるように設けられ、前記被覆層連通空間17はさらに右方へ外部と連通しており、前記環状切断空間15の左方には環状切断動力空間68が設けられ、前記環状切断動力空間68の左方には動力空間36が前記環状切断動力空間68と連通になるように設けられ、前記動力空間36の左方には加工空間32が設けられ、前記加工空間32が左方へ外部と連通し且つ右方へ前記動力空間36、前記環状切断動力空間68、前記環状切断空間15、前記分割空間42を貫通して外部に延在しており、前記動力空間36の下方には動力配分空間27が設けられ、前記動力配分空間27の左方には前記本体10と固定的に連結されたモータ30が設けられ、前記モータ30の右面には駆動軸26が固定的に連結され、前記駆動軸26は右方へ前記動力配分空間27に延在しており、前記環状切断動力空間68の左方には環状のレール11が前記環状切断動力空間68と連通になるように設けられ、前記環状切断動力空間68と前記環状切断空間15とは連通空間69によって連通され、前記連通空間69は前記レール11と対応し、前記レール11には第一従動軸12が摺動可能に連結され、前記第一従動軸12は右方へ前記連通空間69を貫通して前記環状切断空間15に延在しており、前記環状切断空間15の中には前記第一従動軸12の右端と固定的に連結された環状切断箱70が設けられ、前記環状切断箱70の中には環状切断回転盤空間53が設けられ、前記環状切断回転盤空間53の右方には複数の環状切断噛合ブロック空間55が環状に配列され、且つ前記環状切断噛合ブロック空間55は前記環状切断回転盤空間53と連通しており、前記環状切断回転盤空間53の右方にはスバナ妨害空間56が前記環状切断回転盤空間53と連通になるように設けられ、前記スバナ妨害空間56は前記環状切断噛合ブロック空間55の中央に位置し且つ右方へ前記環状切断空間15と連通しており、前記環状切断空間15の右方にはスバナ連通空間14が前記環状切断空間15と連通になるように設けられ、前記スバナ連通空間14は右方へ外部と連通し且つ前記スバナ妨害空間56と対応し、
前記モータ30が作動することで、前記駆動軸26は駆動されて回転する。
【0018】
好ましくは、前記動力配分空間27は第二従動軸71を含み、前記第二従動軸71は前記動力配分空間27の右壁に回動可能に連結され且つ左方へ前記動力配分空間27に延在しており、前記第二従動軸71は前記駆動軸26の上方に位置しており、前記駆動軸26には前記動力配分空間27の中に位置する第一ゼネバドライバ23が固定的に連結され、前記動力配分空間27の中には前記駆動軸26の右端と固定的に連結された第二ゼネバドライバ22が設けられ、前記動力配分空間27の右壁には第三従動軸20が回動可能に連結され、前記第三従動軸20は左右方向に延在し且つ左方へ前記動力配分空間27に延在しており、前記動力配分空間27の中には第一ゼネバホイール21が設けられ、前記第一ゼネバホイール21は前記第三従動軸20の左端と固定的に連結され且つ前記第二ゼネバドライバ22と噛み合っており、前記動力配分空間27には第二ゼネバホイール24が設けられ、前記第二ゼネバホイール24は前記第二従動軸71と固定的に連結され且つ前記第一ゼネバドライバ23と噛み合っており、前記第二ゼネバホイール24の左方には第一傘歯車25が設けられ、前記第一傘歯車25は前記第二従動軸71の左端と固定的に連結され、前記動力配分空間27の後壁には第四従動軸29が回動可能に連結され、前記第四従動軸29は前方へ前記動力配分空間27に延在しており、前記第四従動軸29の前端には第二傘歯車28が固定的に連結され、前記第二傘歯車28は前記第一傘歯車25と噛み合っており、
前記駆動軸26の回転により、前記第一ゼネバドライバ23と前記第二ゼネバドライバ22とは回転し、前記第一ゼネバドライバ23の回転により前記第二ゼネバホイール24は断続的に回転し、対して前記第二ゼネバドライバ22の回転により前記第一ゼネバホイール21は断続的に回転し、前記第二ゼネバホイール24の回転と前記第一ゼネバホイール21の回転はちょうど時間的にずれており、前記第二ゼネバホイール24が回転して前記第二従動軸71によって前記第一傘歯車25を回転させ、続いて前記第二傘歯車28は連動して回転し、前記第四従動軸29を回転させ、対して前記第一ゼネバホイール21が回転して前記第三従動軸20を回転させる。
【0019】
好ましくは、前記動力空間36は二本の第五従動軸34を含み、二本の前記第五従動軸34は前記加工空間32を中心に上下対称となり、且つ前記動力空間36の後壁に回動可能に連結され、且つ前方へ前記動力空間36に延在しており、前記動力空間36には動力ローラ33が固定的に連結され、前記動力ローラ33にはゴムリング35が固定的に連結され、下方の前記第五従動軸34と前記第四従動軸29とは伝動ベルト31よって伝動可能に連結され、前記伝動ベルト31は前記第四従動軸29の後方に位置し且つ前記動力ローラ33の前方に位置しており、
前記第四従動軸29が回転して前記伝動ベルト31によって下方の前記第五従動軸34を回転させ、続いて下方の前記動力ローラ33と下方の前記ゴムリング35は連動して回転し、前記ゴムリング35の間にケーブルがある場合、下方の前記ゴムリング35の回転によりケーブルは左方へ送られる。
【0020】
好ましくは、前記環状切断動力空間68は第一伝動歯車13を含み、前記第一伝動歯車13は環状切断伝動空間18に位置し且つ前記第一従動軸12と固定的に連結され、前記環状切断動力空間68の下方には前記環状切断伝動空間18が前記環状切断動力空間68と連通になるように設けられ、前記第三従動軸20は右方へ前記環状切断伝動空間18に延在しており、前記環状切断伝動空間18の中には第二伝動歯車19が設けられ、前記第二伝動歯車19は前記第三従動軸20の右端と固定的に連結され且つ右方へ前記環状切断動力空間68に延在しており、前記環状切断動力空間68の中には環状歯車16が設けられ、前記環状歯車16は外面が前記第二伝動歯車19と噛み合い且つ内面が前記第一伝動歯車13と噛み合っており、
前記第三従動軸20の回転により、前記第二伝動歯車19は回転し、前記環状歯車16を回転させることで、前記第一伝動歯車13を回転させ、続いて前記第一従動軸12は連動して回転し且つ前記加工空間32をめぐって回転し、前記第一ゼネバホイール21の一回の運動につれ、前記第一従動軸12はちょうど前記加工空間32をめぐって一周回る。
【0021】
好ましくは、前記環状切断噛合ブロック空間55は環状切断噛合ブロック58を含み、前記環状切断噛合ブロック58の外面には環状切断ブレード54が固定的に連結され、前記環状切断ブレード54は外方へ前記環状切断空間15に延在しており、前記環状切断噛合ブロック空間55の右方には位置制限ブロック空間64が前記環状切断噛合ブロック空間55と連通になるように設けられ、前記環状切断噛合ブロック58の中には右方に開口する複数の位置制限空間74が上下方向において等間隔に配列され、且つ前記位置制限空間74が前記位置制限ブロック空間64と対応し、前記位置制限ブロック空間64の中には位置制限ブロック66が摺動可能に設けられ、前記位置制限ブロック66の右面と前記位置制限ブロック空間64の右壁とは第一圧縮ばね65によって連結され、
前記位置制限ブロック66は前記第一圧縮ばね65の弾力によって一部が前記位置制限空間74に位置し、このように前記環状切断噛合ブロック58の移動を制限する。
【0022】
好ましくは、前記スバナ妨害空間56は磁石52を含み、前記磁石52は前記スバナ妨害空間56の内壁と固定的に連結され、前記スバナ妨害空間56は外方へ磁性スライダ空間61と連通しており、前記磁性スライダ空間61は前記磁石52と前記第一従動軸12を中心に対称となっており、前記スバナ妨害空間56の中には磁性スライダ60が摺動可能に設けられ、前記磁性スライダ60の外面と前記磁性スライダ空間61の下壁とは第二圧縮ばね62によって連結され、前記磁性スライダ60の外面には牽引縄63が固定的に連結され、前記牽引縄63はさらに前記位置制限ブロック66の右面と固定的に連結され、
前記磁石52と前記磁性スライダ60とは互いに排斥し、且つ排斥力は前記第二圧縮ばね62の弾力より強く、前記第二圧縮ばね62は前記第一圧縮ばね65より弾力が強く、六角棒スパナを前記スバナ連通空間14から前記スバナ妨害空間56に插入したら、前記磁石52と前記磁性スライダ60とが隔てられ、前記磁性スライダ60が前記第二圧縮ばね62に押されて内方へ移動し、前記牽引縄63によって前記位置制限ブロック66を連動させ、前記位置制限ブロック66は完全に前記位置制限ブロック空間64に位置するまで前記第一圧縮ばね65の推力に抵抗しながら右方へ移動し、前記環状切断噛合ブロック58は前記位置制限ブロック66に制限されなくなる。
【0023】
好ましくは、前記環状切断回転盤空間53は環状切断回転盤72を含み、前記環状切断回転盤72は前記環状切断回転盤空間53の左壁に回動可能に連結され、前記環状切断回転盤72の右面には環状の環状切断螺旋歯盤73が固定的に連結され、前記環状切断噛合ブロック58の左面は前記環状切断螺旋歯盤73とネジ山を介して連結され、前記環状切断回転盤72の中には右方に開口する六角位置制限穴51が設けられ、且つ前記六角位置制限穴51は前記スバナ妨害空間56と対応し、
六角棒スパナを前記六角位置制限穴51に插入して回し、前記環状切断回転盤72は連動して回転し、前記環状切断噛合ブロック58を内方又は外方へ移動させ、このように前記環状切断ブレード54が前記環状切断箱70から伸び出た長さを調整し、即ち異なるサイズのケーブルに対する環状切断を可能にし、スバナを外したら、前記磁石52と前記磁性スライダ60とは互いに排斥し、前記位置制限ブロック66の一部が前記位置制限空間74に位置するまで前記位置制限ブロック66を左方へ移動させ、前記環状切断噛合ブロック58は再び固定され、前記環状切断空間15が回転しても前記環状切断噛合ブロック58の位置は変わらない。
【0024】
好ましくは、前記取手伝動空間45は第一回動軸47を含み、前記第一回動軸47は前記取手伝動空間45の上壁に回動可能に連結され、前記第一回動軸47は上方へ外部に延在し且つ下方へ前記取手伝動空間45に延在しており、前記第一回動軸47の上端には取手48が固定的に連結され、前記第一回動軸47の下端には第三傘歯車46が固定的に連結され、前記取手伝動空間45の左壁には第二回動軸38が回動可能に連結され、前記第二回動軸38は右方へ前記取手伝動空間45に延在しており、前記第二回動軸38の右端には前記第三傘歯車46と噛み合った第四傘歯車49が固定的に連結され、前記第四傘歯車49の左方には第三伝動歯車37が設けられ、前記第三伝動歯車37は前記第二回動軸38と固定的に連結され且つ前記分割空間42の中まで下方に延在しており、
前記取手48を回し、前記第一回動軸47は連動して前記第三傘歯車46を回転させ、続いて前記第四傘歯車49は連動して回転し、前記第二回動軸38を回転させることで、前記第三伝動歯車37を回転させる。
【0025】
好ましくは、前記分割空間42は分割環状回転盤41を含み、前記分割環状回転盤41は前記分割空間42に位置し且つ前記分割空間42の左壁に回動可能に連結され、前記分割環状回転盤41の右面には環状の分割螺旋歯盤40が固定的に連結され、前記分割環状回転盤41の外面には前記第三伝動歯車37と噛み合った第四伝動歯車39が固定的に連結され、前記分割環状回転盤41の右方には四つの分割噛合ブロック44が前記加工空間32を中心に円周方向に沿って配列され、四つの前記分割噛合ブロック44は前記分割螺旋歯盤40とネジ山を介して連結され、前記分割噛合ブロック44の内面には分割ブレード43が固定的に連結され、
前記第三伝動歯車37の回転により、前記第四伝動歯車39は回転して前記分割環状回転盤41を回転させ、続いて前記分割噛合ブロック44は連動して内方又は外方へ移動し、このように前記分割ブレード43が前記加工空間32に伸びた長さを調整し、即ち異なるサイズのケーブルに対応できる。
【0026】
本願発明の作動手順は以下の通りである。
【0027】
はじめに、第二圧縮ばね62は圧縮状態にあり、牽引縄63は引き締まり、第一圧縮ばね65は自然状態にあり、位置制限ブロック66は一部が位置制限空間74に位置し、環状切断噛合ブロック58は固定されている。
【0028】
作業に当たって、剥取要りのケーブルを加工空間32からゴムリング35の間に置き、取手48を回すことで、分割ブレード43をケーブル内部の電線と接触させ、六角棒スパナをスバナ連通空間14とスバナ妨害空間56とを介して六角位置制限穴51に插入し、環状切断ブレード54をケーブル内部の電線と接触させるまでスバナを回し、ここでスバナを外し、モータ30を作動させ、ゴムリング35の断続的回転によりケーブルは断続的に左方へ移動し、分割ブレード43によって被覆層が四部分に分割され、また、ケーブルが左方へ移動する中で、環状切断空間15が運動を止め、ケーブルが停止したら、環状切断空間15は自転すると同時に、加工空間32をめぐって一周回転し、環状切断ブレード54が連動して円を描くように、四等分された被覆層を環状切断し、段剥ぎされた被覆層は重力によって環状切断空間15と被覆層連通空間17を介して外部に落下し、対して電線は加工空間32を介して外部へ送出される。
【0029】
以上の方式により、当該分野の技術者は本願発明の範囲内で作業状況に応じて様々な改変を加えることができる。