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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-113439(P2021-113439A)
(43)【公開日】2021年8月5日
(54)【発明の名称】紙製ブロック
(51)【国際特許分類】
   E04C 1/00 20060101AFI20210709BHJP
【FI】
   E04C1/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2020-6529(P2020-6529)
(22)【出願日】2020年1月20日
(11)【特許番号】特許第6777346号(P6777346)
(45)【特許公報発行日】2020年10月28日
(71)【出願人】
【識別番号】594165790
【氏名又は名称】株式会社カワグチマック工業
(74)【代理人】
【識別番号】100105692
【弁理士】
【氏名又は名称】明田 莞
(74)【代理人】
【識別番号】100161252
【弁理士】
【氏名又は名称】明田 佳久
(72)【発明者】
【氏名】川口 徹
(57)【要約】
【課題】軽量で扱いやすく、また、耐久性があって、そのうえ、丈夫であり、作業穴、接合穴及び掲示穴が設けられていて、誰でも設営や解体ができて、掲示物も簡単な作業で掲示でき、しかも、リユースやリサイクルができる環境にもやさしい紙製ブロックを提供する。
【解決手段】硬質紙又は段ボールでできた6面を有する直方体であって、該6面のうち少なくとも2面に接合具を通す接合穴と、少なくとも1面に手を入れて連結作業ができる作業穴と、を備えていることを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬質紙又は段ボールでできた6面を有する直方体であって、該6面のうち少なくとも2面に接合具を通す接合穴と、少なくとも1面に手を入れて連結作業ができる作業穴と、を備えていることを特徴とする紙製ブロック。
【請求項2】
前記段ボールが、リジッドペーパーボード又は強化段ボール又はハニカムボードであることを特徴とする請求項1に記載の紙製ブロック。
【請求項3】
前記接合穴が、前記6面全てに備えられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の紙製ブロック
【請求項4】
前記作業穴が、前記6面全てに備えられたことを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の紙製ブロック。
【請求項5】
少なくとも1面に掲示物を固定する掲示穴を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の紙製ブロック。
【請求項6】
前記掲示穴が、前記6面全てに備えたことを特徴とする請求項5に記載の紙製ブロック。
【請求項7】
前記掲示穴に、パネル用ネジを用いて紙製硬質ボードを取付けたことを特徴とする請求項5又は6に記載の紙製ブロック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数個を結合させることによって、展示場のブースにおいて、柱や梁、また、店舗内の商品陳列台、広告掲示板として使用でき、また、その表面に印刷物を簡単に掲示することができる紙製ブロックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
図14に示すように、従来、展示会場のブースを見栄えよくレイアウトするために、所謂アルミトラス(システムトラス)を使用してきていた。アルミトラスは、長手の面がトラス構造をしているので丈夫であり、また、既製品であって、端面をボルト又はクランプで接合できるので施工がしやすいという利点があった。
【0003】
従来、仮設だけでなく、構造物にも使用されており、例えば、軽量化を図りつつ強度を維持、向上できるシステムトラスの先行技術が開示されている(参考文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−024769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の先行技術には、鋼材の径を小さくしたり、さらにアルミ部材を使用して軽量化を図った点で優れているが、それでもやはりアルミトラスは重く設営や解体作業は重労働であるという問題や、展示会場のブースにおいて、アルミトラスを設営、解体するのに専用の職人が必要で、職人を確保するのが大変であるという問題や、また、アルミトラスはレンタル費用も高いという問題や、さらにアルミトラスに掲示物を貼設する際には、化粧パネルを別途、施工しなければならず、施工手間や費用がかかるし、使用後は産業廃棄物として処理し、リユースやリサイクルが難しいという問題があった。
【0006】
本発明は、これらの問題を解決したものであって、軽量で扱いやすく、また、耐久性があって、そのうえ、丈夫であり、作業穴、接合穴及び掲示穴が設けられていて、誰でも設営や解体ができて、掲示物も簡単に掲示でき、しかも、リユースやリサイクルができる環境にもやさしい紙製ブロックを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本願発明の請求項1に係る紙製ブロックは、硬質紙又は段ボールでできた6面を有する直方体であって、該6面のうち少なくとも2面に接合具を通す接合穴と、少なくとも1面に手を入れて連結作業ができる作業穴と、を備えていることを特徴とする。
【0008】
この構成を採用することにより、本発明に係る紙製ブロックは、接合穴同士を合わせて、ボルトとナット、又は、Pジョイント(プラスチック製の脱着可能な包装用ジョイント)等の接続具を該接合穴に通し、紙製ブロック同士を連結して繋げていくことができる。これによって、紙製ブロックは、ズレたりせずに直方体の接合面を合わせて確実に紙製ブロック同士を繋げていくことができる。よって、設営後の見栄えが良い。また、本発明に係る紙製ブロックは、ブロックの状態(直方体形状)にしたままで、作業穴に手を入れることができるので、ボルト及びナットの締結作業やPジョイントのメス部材の段ボールへの嵌め込み作業やオス部材の装着作業を誰でも簡単に行うことができる。また、解体作業もボルトとナット、及びPジョイント等の接続具を外すだけなので、簡単な作業で誰でも行える。よって、特別な技能が必要ないので、組立てや解体に専用の職人必要とせず、工程を守り易く、また、手間代も非常に安価である。
【0009】
また、本願の紙製ブロックは、硬質紙又は段ボールを使用しているので、軽量であり作業が楽である。また、紙製ブロックは、破損するまで何度でも再利用(リユース)することができる。また、紙製ブロックは、耐久年数が経過したり、また、破損したりした後は、硬質紙又は段ボールを溶かして再資源に(リサイクル)することができる。よって、本願の紙製ブロックは、環境にやさしい製品である。
【0010】
また、本願の紙製ブロックは、大きさも自由に製作できるので、様々な用途に使うことができる。立方体又は直方体の形状に組立てた後に繋げることによって、展示会場のブースのシステムトラスの代わりに用いることができる。よって、門、柱、梁に使用でき、また、掲示物を貼る広告掲示板や展示物を載せる展示台や、商品の陳列台としてとしても使用できる。
【0011】
本願発明の請求項2に係る紙製ブロックは、請求項1に記載の紙製ブロックにおいて、前記段ボールが、リジッドペーパーボード又は強化段ボール又はハニカムボードであることを特徴とする。
【0012】
この構成によって、紙製ブロックの段ボールは、リジッドペーパーボード(段ボールを縦方向に向けて並べて、輪切りをして、その上下にライナを糊付けしたもの)で厚みが10〜20mm、又は強化段ボール(段ボールを水平に2〜3層積んで糊付けしたもの)で、厚みは、2層であれば約10mm、3層であれば約15mm、又はハニカムボード(6面体を縦方向に向けて並べて輪切りにして、その上下にライナを糊付けしたもの)で、厚みは10〜30mmである。よって、これらの段ボールは軽量であっても強度が高く大変丈夫であるので、紙製ブロックを多数連結させることができ、門や柱として高く積み上げたり、長いスパンの梁として使用できる。
【0013】
また、本願発明の請求項3に係る紙製ブロックは、請求項1又は2に記載の紙製ブロックにおいて、前記接合穴が、前記6面全てに備えられたことを特徴とする。また、本願発明の請求項4に係る紙製ブロックは、請求項1又は2又は3に記載の紙製ブロックにおいて、前記作業穴が、前記6面全てに備えたことを特徴とする。また、本願発明の請求項5に係る紙製ブロックは、請求項1から4のいずれかに記載の紙製ブロックにおいて、少なくとも1面に掲示物を固定する掲示穴を備えたことを特徴とする。また、本願発明の請求項6に係る紙製ブロックは、請求項6に記載の紙製ブロックにおいて、前記掲示穴が、前記6面全てに備えたことを特徴とする。また、本願発明の請求項7に係る紙製ブロックは、請求項5又は6に記載の紙製ブロックにおいて、前記掲示穴に、パネル用ネジを用いて紙製硬質ボードを取付けたことを特徴とする。
【0014】
これらの構成によって、接合穴が6面全てにあるので、紙製ブロックの6方向全てに、紙製ブロックを接合していけるので、様々な形状を組立てることができる。また、作業穴が6面の全てにあるので作業効率が非常に良くなる。また、本発明に係る紙製ブロックは、掲示物を取付けて固定するための掲示穴があり、ネジを用いて、直接紙製ブロックに取付けたり、全面印刷した紙製硬質ボードを取付けたりすることができる。これによって、本発明に係る紙製ブロックは、これを用いた展示会場のブースの門、柱、梁の全面に、装飾を施したり、宣伝物を簡単に掲示して、グラフィカルに訴求・演出することができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る請求項1から7に記載の紙製ブロックによれば、連結・分離作業、設営・解体等の作業がしやすく、また、軽量で丈夫なブロックを連結していくことで、簡単に展示会場のブースの門、柱、梁、商品展示台、広告掲示板を設営したり、解体したりすることができる。よって、専門の作業員の必要がなく、直営の作業員でも作業が容易になり、展示ブースの設置に要する日程を短くすることができるし、労務費も安価にすることができる。また、製品が安価なので、ブースの設置の材料代も安価にすることができる。これらにより、展示ブースの施工が、経済的に廉価で、工期も短縮することが容易である。また、紙製ブロックの表面には、簡単に装飾等ができるので、グラフィカルに訴求・演出が容易にできる。また、紙製ブロックは、リユースやリサイクルが容易であるので、環境にもやさしい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の実施するための形態に係る紙製ブロックの模式的斜視図である。
図2】本発明の実施するための別の形態に係る紙製ブロックの模式的斜視図である。
図3】本発明の実施するための形態に係る紙製ブロックであって、展示会場のブースの柱と梁に使用した場合の模式的斜視図である。
図4】本発明の実施するための形態に係る紙製ブロックであって、展示会場のブースの柱と梁に紙製硬質ボードを使用した場合の模式的斜視図である。
図5】本発明の実施するための形態に係る紙製ブロックであって、展示会場のブースの掲示板に使用した場合の模式的斜視図である。
図6】本発明の実施するための形態に係る紙製ブロックであって、展示会場のブースの掲示板に紙製硬質ボードを使用した場合の模式的斜視図である。
図7】本発明の実施するための形態に係る紙製ブロックであって、展示会場のブースの柱と梁に使用した別の形態の場合の模式的斜視図である。
図8】本発明の実施するための形態に係る紙製ブロックであって、展示会場のブースの柱と梁に紙製硬質ボードを使用した別の形態の場合の模式的斜視図である。
図9】本発明の実施するための形態に係る紙製ブロックであって、リジッドペーパーボードの模式的斜視図である。
図10】本発明の実施するための形態に係る紙製ブロックであって、図9における水平方向に輪切りにした模式的斜視図である。
図11】本発明の実施するための形態に係る紙製ブロックであって、ハニカムボードの模式的斜視図である。
図12】本発明の実施するための形態に係る紙製ブロックであって、図11における水平方向に輪切りにした模式的斜視図である。
図13】本発明の実施するための形態に係る紙製ブロックであって、強化段ボールの模式的斜視図である。
図14図7における従来のシステムトラスを用いた展示会場のブースの模式的斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1図2に示すように、本発明に係る紙製ブロック1は、6つの段ボール2の面からなる直方体又は立方体の形状であって、作業穴3、3−1、3−2、Pジョイント用の接合穴4、ボルト、ナット用の接合穴5、掲示物を固定するための掲示穴6を各面に、それぞれ備えている。
【0018】
また、紙製ブロック1は、紙製ブロック1同士を、Pジョイント又はボルト、ナットで連結して、目的の形状に組み立てていくので、展示会場のディスプレイの門や梁、店舗内の広告掲示板や商品陳列台等に使用できるし、使用後に不要になれば解体して、再利用(リユース)することができる。
【0019】
図9図10図11図12図13に示すように、段ボール2は、リジッドペーパーボード又は強化段ボール又はハニカムボードのいずれかでできている。リジッドペーパーボードは、複数個の段ボール2−2、2−3を縦方向に向けて並べて接着した後に、それを水平方向に輪切りをし、その上下にライナ2−1を接着したものであって、厚みが10〜20mmである。また、強化段ボールは、段ボールを水平に2〜3層積んで接着したものであって2−1、2−2,2−5、厚みは、2層であれば約10mm、3層であれば約15mmである。また、ハニカムボードは、6角柱表面のような形状の6面体2−4を縦方向に向けて並べて輪切りにして、その上下にライナ2−1を接着したもので、厚みは10〜30mmである。これらの段ボール2は、非常に軽量で丈夫である。なお、1辺30cmの立方体において、リジッドペーパーボードでは、少なくとも260kgまでは載荷しても破損しないし、また、強化段ボール(3層)では、少なくとも370kgまでは載荷しても破損しない。
【0020】
また、段ボール2は、紙製であるので、不要になれば、リサイクルができるし、また、焼却処分もできる。
【0021】
作業穴3は、紙製ブロック1の6つの段ボール2の面のうち、少なくとも1つあればよく、6つの面全てに設けるのが好適である。作業穴3は、組立てた紙製ブロック1同士を連結する際に、紙製ブロック1の箱の中に、手を入れることができるので、容易に、Pジョイントを嵌合させたり又はボルト、ナットを螺合させたりすることができる。よって、紙製ブロック1の連結・分離作業、設営・解体作業が簡単で素早く行うことができるので、作業効率が上がる。また、専門の作業員でなくとも誰でも行えるので、人件費を抑えることができると共に、専門作業員不足による設営作業又は解体作業の遅れを防止できる。特に解体作業では、誰でも簡単に、紙製ブロック1を破損させず作業できるので、紙製ブロック1をリユースさせることができる。なお、作業穴3の大きさや形状は、手が入って作業しやすい大きさがあればよく、円形でも楕円形でもよいし、三角形でも四角形でもよい。
【0022】
接合穴(Pジョイント用)4は、Pジョイントと呼ばれるプラスチック製の脱着可能な包装用ジョイントのオスとメスを嵌合又は分離させるための穴であり、Pジョイントがピッタリ嵌る大きさである。即ち、Pジョイントを使用して紙製ブロック1同士を連結又は分離させる際に使用するものである。この接合穴4を使用すれば、簡易にPジョイントを嵌合等をさせることができる。また、接合穴4は、1つの段ボール2の面の4隅に設けるのが、4面それぞれの面が一つの平面になって見栄えが良くて、好適である。
【0023】
接合穴(ボルト、ナット用)5は、ボルトとナットを用いて、紙製ブロック1同士を連結又は分離させる際に使用するものであり、ボルトがちょうど貫通する大きさがよい。また、接合穴5は、1つの段ボール2の面の4隅に設けるのが、4面それぞれの面が一つの平面になって見栄えが良くて、好適である。
【0024】
掲示穴6は、紙製硬質ボードや印刷された紙を固定する際に使用する穴であり、専用のパネル用ネジ8を使用して固定するのが好適であり、掲示穴6の大きさもパネル用ネジがちょうど貫通できる大きさが良い。また、掲示穴6は、1つの段ボール2の面の4隅に設けるのが、しっかり固定できるので、好適である。
【0025】
紙製硬質ボード7−1、7−2、7−3は、図4図6図8に示すように、展示会場で設営された柱、梁、掲示板の表面に固定して、印刷物を見せて、訴求、演出させるためのものである。印刷物を掲示する際は、紙製硬質ボードの表面に直接印刷してもよいし、印刷された紙等を貼設させてもよい。これによって、グラフィカルに訴求・演出が可能になり、展示会場のブースでは、来場者の目に留まり易くなる。
【0026】
パネル用ネジ8は、専用の樹脂製のネジであって、ネジ8の頭は、印刷物と同色のものが、目立たないので好適である。
【0027】
次に、本発明に係る紙製ブロック1の製造方法の一例を説明する。図1に示すように、所定の方法で製造されたリジッドペーパーボードからなる段ボール2を30cm角の正方形に裁断し、周囲を斜めにそぎ落とす。そして、段ボール2の中心に直径20cmの作業穴3と、四隅の所定の位置に、それぞれ、直径35mmのJジョイント用の接合穴4、10mm角の正方形のボルト、ナット用の接合穴5、7mm角の掲示穴6を開けてから、6つの段ボール2の周囲をそれぞれ接着して、紙製ブロック1が完成する。なお、紙製硬質ボード7は、硬質紙ボードを所定の大きさに切断し、表面に所定の印刷を施した後、掲示穴に対応する位置に穴をあけて完成する。
【0028】
また、本発明に係る紙製ブロックの使用方法の一例を図4を用いて説明する。
図7に示すように、展示会場のブースにおいて、直方体に組立てられた紙製ブロック1を所定の数量を用意する。そして、4本の柱に相当する部分の数の紙製ブロック1を、それぞれ1本ずつ倒した状態で、隣合う紙製ブロック1のそれぞれの作業穴3に手を入れて、Pジョイントのオスとメスを接合穴4で連結して組立てる。次に、4本の梁に相当する部分の数の紙製ブロック1を、同様にして、それぞれ1本ずつ地上で、隣合う紙製ブロック1のそれぞれの作業穴3に手を入れて、Pジョイントのオスとメスを接合穴4で連結して組立てる。そして、柱や梁のそれぞれの紙製ブロック1の所定の位置に、印刷された紙製硬質ボード7−1、7−2、7−3を、パネル用ネジ8を用いて掲示穴6に固定する。そして、柱を所定の位置で建てた状態にして、脚立や高所作業車を用いて、梁の端部の紙製ブロック1の端面2の接合穴4と、柱の頂上の紙製ブロック1の所定の面2の接合穴4とを合わせて、所定の作業穴3に手を入れて、Pジョイントのオスとメスを連結し固定して設営する。紙製ブロック1は軽量であるので、クレーンを使用せず人力だけで、柱を建てたり、梁を持ち上げて柱に固定させることができる。よって、クレーン等の重機を使用する必要がなく、また、作業穴3に手を入れて、Pジョイントを接合穴4で嵌めるだけの作業なので、専門の作業員でなくとも誰でも、安全に連結して設営作業をすることができる。よって、人件費等を抑えることができ、また、工程もきっちり守ることができる。
【0029】
解体作業は、設営作業と逆にすればよい。この際に、Pジョイントの嵌合を外し、また、パネル用ネジ8を外せば、紙製ブロック1、及び、紙製硬質ボード7−1、7−2、7−3を、簡単かつ破損させることなく解体できるので、展示会場が変わっても、また、紙製ブロック1等を、再度使用すること(リユース)ができる。また紙製ブロック1や紙製硬質パネル7−1、7−2、7−3は、紙製なので破損したとしても、リサイクルできるし、また、焼却処分もできて、環境にやさしい。
【0030】
本発明に係る紙製ブロック1は、作業穴3や接合穴4,5、掲示穴6が設けてあって作業がし易い。また、紙製ブロック1は、軽量で丈夫な直方体や立方体を連結していくことで、簡単に展示会場のブースの門、柱、梁を組立てて設営したり、解体したりすることができるので、専門の作業員の必要がなく、作業員を集めるのが容易になり、展示ブースの設置に要する日程を短くすることができるし、労務費も安価にすることができる。また、製品が安価なので、ブースの設置の材料代も安価にすることができる。また、紙製ブロック1の表面には、簡単に装飾等ができるので、グラフィカルに訴求・演出が容易にできる。また、紙製ブロック1は、リユースやリサイクルが容易であるので、環境にもやさしい。なお、本発明に係る紙製ブロック1は、展示会場のブースだけでなく、店舗内の商品陳列台及び広告掲示板にも使用できる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
展示会場のディスプレイや、店舗内の商品陳列台及び広告掲示板の分野や構造物の分野に広く利用することができる。
【符号の説明】
【0032】
1:紙製ブロック(立方体)
1−1:紙製ブロック(直方体) 1−2:紙製ブロック(直方体ロング)
2:段ボール
2−1:ライナ(表面) 2−2:ライナ(縦向き)
2−3:中芯(波状) 2−4:中芯(ハニカム状)
2−5:ライナ(中間)
3:作業穴
3−1:作業穴(大) 3−2:作業穴(小)
4:接合穴(Pジョイント用)
5:接合穴(ボルト、ナット用)
6:掲示穴
7−1:紙製硬質ボード(一列大) 7−2:紙製硬質ボード(一列中)
7−3:紙製硬質ボード(大)
8:パネル用ネジ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2020年4月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
硬質紙又は段ボールでできた6面を有する直方体であって、該6面のうち少なくとも2面に接合具を通す接合穴と、少なくとも1面に手を入れて連結作業ができる作業穴と、を備え、かつ、該接合穴を有する面同士が密着して、連結し固定することを特徴とする紙製ブロック。
【請求項2】
前記段ボールが、リジッドペーパーボード又は強化段ボール又はハニカムボードであることを特徴とする請求項1に記載の紙製ブロック。
【請求項3】
前記接合穴が、前記6面全てに備えられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の紙製ブロック。
【請求項4】
前記作業穴が、前記6面全てに備えられたことを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の紙製ブロック。
【請求項5】
少なくとも1面に掲示物を固定する掲示穴を備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の紙製ブロック。
【請求項6】
前記掲示穴が、前記6面全てに備えたことを特徴とする請求項5に記載の紙製ブロック。
【請求項7】
前記掲示穴に、パネル用ネジを用いて紙製硬質ボードを取付けたことを特徴とする請求項5又は6に記載の紙製ブロック。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
硬質紙又は段ボールでできた6面を有する直方体であって、該6面のうち少なくとも2面に接合具を通す接合穴と、少なくとも1面に手を入れて連結作業ができる作業穴と、を備え、かつ、該接合穴を有する面同士が密着して、連結し固定することを特徴とする。
【手続補正書】
【提出日】2020年9月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
リジッドペーパーボード又は強化段ボール又はハニカムボードでできた6面を有する直方体であって、該6面のうち少なくとも2面に接合具を通す接合穴と、少なくとも1面に手を入れて連結作業ができる作業穴と、を備え、かつ、該接合穴を有する面同士が密着して、連結し固定することを特徴とする屋内用紙製ブロック。
【請求項2】
前記接合穴が、前記6面全てに備えられたことを特徴とする請求項1に記載の屋内用紙製ブロック。
【請求項3】
前記作業穴が、前記6面全てに備えられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の屋内用紙製ブロック。
【請求項4】
少なくとも1面に掲示物を固定する掲示穴をえたことを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の屋内用紙製ブロック。
【請求項5】
前記掲示穴が、前記6面全てに備えたことを特徴とする請求項4に記載の屋内用紙製ブロック。
【請求項6】
前記掲示穴に、パネル用ネジを用いて紙製硬質ボードを取付けたことを特徴とする請求項4又は5に記載の屋内用紙製ブロック。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記の目的を達成するために、本願発明の請求項1に係る屋内用紙製ブロックは、リジッドペーパーボード又は強化段ボール又はハニカムボードでできた6面を有する直方体であって、該6面のうち少なくとも2面に接合具を通す接合穴と、少なくとも1面に手を入れて連結作業ができる作業穴と、を備え、かつ、該接合穴を有する面同士が密着して、連結し固定することを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本願発明の屋内用紙製ブロックは、前記段ボールが、リジッドペーパーボード又は強化段ボール又はハニカムボードである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
また、本願発明の請求項に係る屋内用紙製ブロックは、請求項1に記載の屋内用紙製ブロックにおいて、前記接合穴が、前記6面全てに備えられたことを特徴とする。また、本願発明の請求項に係る屋内用紙製ブロックは、請求項1又は2に記載の屋内用紙製ブロックにおいて、前記作業穴が、前記6面全てに備えたことを特徴とする。また、本願発明の請求項に係る屋内用紙製ブロックは、請求項1又は2又は3に記載の屋内用紙製ブロックにおいて、少なくとも1面に掲示物を固定する掲示穴を備えたことを特徴とする。また、本願発明の請求項に係る屋内用紙製ブロックは、請求項に記載の屋内用紙製ブロックにおいて、前記掲示穴が、前記6面全てに備えたことを特徴とする。また、本願発明の請求項に係る屋内用紙製ブロックは、請求項又はに記載の屋内用紙製ブロックにおいて、前記掲示穴に、パネル用ネジを用いて紙製硬質ボードを取付けたことを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
本発明に係る請求項1からに記載の屋内用紙製ブロックによれば、連結・分離作業、設営・解体等の作業がしやすく、また、軽量で丈夫なブロックを連結していくことで、簡単に展示会場のブースの門、柱、梁、商品展示台、広告掲示板を設営したり、解体したりすることができる。よって、専門の作業員の必要がなく、直営の作業員でも作業が容易になり、展示ブースの設置に要する日程を短くすることができるし、労務費も安価にすることができる。また、製品が安価なので、ブースの設置の材料代も安価にすることができる。これらにより、展示ブースの施工が、経済的に廉価で、工期も短縮することが容易である。また、紙製ブロックの表面には、簡単に装飾等ができるので、グラフィカルに訴求・演出が容易にできる。また、屋内用紙製ブロックは、リユースやリサイクルが容易であるので、環境にもやさしい。