【解決手段】情報処理システムにおいて、情報処理装置(サーバ装置110)は、複数の管理対象物それぞれの画像と、複数の管理対象物それぞれの設置場所を示す場所情報と、複数の管理対象物のうち少なくとも選択された管理対象物の属性情報と、を同一の画面において表示すると共に、複数の管理対象物の稼働率に基づき複数の管理対象物の表示をそれぞれ異ならせて表示するよう制御する表示制御部を有する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
本明細書において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、0又は1で構成される2進数のビット集合体として信号値の高低によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0011】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0012】
<実施形態1>
1.システム構成
図1は、情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。情報処理システムは、サーバ装置110と、クライアント装置100とを含む。サーバ装置110と、クライアント装置100とは、ネットワーク120を介して通信可能に接続されている。
図1では説明の簡略化のため、情報処理システムに含まれるクライアント装置100は1台だけ示しているが、複数のクライアント装置100が含まれてもよい。また、クライアント装置100は、PC(Personal Computer)に限られず、タブレット型コンピュータ、スマートフォン等であってもよい。
実施形態1では、サーバ装置110がクライアント装置100の表示部に後述する
図6−
図8に示されるような画面を表示するよう制御する。サーバ装置110は、情報処理装置の一例である。
【0013】
2.ハードウェア構成
(1)サーバ装置110のハードウェア構成
図2は、サーバ装置110のハードウェア構成の一例を示す図である。サーバ装置110は、ハードウェア構成として、制御部201と、記憶部202と、通信部203と、を含む。制御部201は、サーバ装置110の全体を制御する。制御部201は、記憶部202に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって、後述する
図4に示す機能構成及び後述する
図5、
図9、
図11に示すアクティビティ図が実現される。記憶部202は、プログラム及び制御部201がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。通信部203は、サーバ装置110をネットワーク120に接続し、サーバ装置110とクライアント装置100との通信を司る。
(2)クライアント装置100のハードウェア構成
図3は、クライアント装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。クライアント装置100は、ハードウェア構成として、制御部301と、記憶部302と、入力部303と、表示部304と、通信部305と、を含む。制御部301は、クライアント装置100の全体を制御する。制御部301は、記憶部302に記憶されているプログラムに基づき処理を実行することによって、クライアント装置100の機能構成等を実現する。記憶部302は、プログラム及び制御部301がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。入力部303は、キーボード及びマウス等であって、ユーザ操作を制御部301に入力する。表示部304は、ディスプレイ等であって、制御部301による処理の結果等を表示する。通信部305は、クライアント装置100をネットワーク120に接続し、クライアント装置100とサーバ装置110との通信を司る。
【0014】
3.機能構成
図4は、サーバ装置110の機能構成の一例を示す図である。
図4に示されるように、サーバ装置110は、機能構成として、表示制御部401と、制御部402と、通知部403と、処理部404と、を含む。表示制御部401は、複数の管理対象物それぞれの画像と、複数の管理対象物それぞれの設置場所を示す場所情報と、複数の管理対象物のうち少なくとも選択された管理対象物の属性情報と、を同一の画面において表示すると共に、複数の管理対象物の稼働率に基づき複数の管理対象物の表示をそれぞれ異ならせて表示するよう制御する。制御部402は、複数の管理対象物それぞれの稼働率を求める。表示制御部401は、制御部402によって求められた複数の管理対象物の稼働率に基づき複数の管理対象物の表示をそれぞれ異ならせて表示するよう制御する。通知部403は、稼働率が閾値より低い管理対象物の情報を通知する。例えば、通知部403は、稼働率が低い管理対象物の情報を、予め定められたメールアドレスに送信、又はSNS(Social Networking Service)のアカウントにメッセージを通知する。
【0015】
処理部404は、画面を介して受け付けられた使用予約要求に基づき、該当する管理対象物の使用予約を実行する。また、画面を介して受け付けられた使用予約要求に管理対象物の配送に関する情報が含まれていた場合、処理部404は、該当する管理対象物の配送を手配する。画面を介して受け付けられた使用予約要求に管理対象物の配送に関する情報が含まれていた場合、例えば、処理部404は、所定の操作で選択された運送会社のシステムに対して、管理対象物の配送要求を送信することで配送を手配する。
【0016】
サーバ装置110が表示制御部401を有することによって、管理対象物の稼働率をひと目で把握可能な技術を提供することができる。
【0017】
4.情報処理(その1)
図5は、サーバ装置110の情報処理の一例を示すアクティビティ図(その1)である。なお、
図5と、後述する
図9と、は並行に実行されるが、説明の簡略化のため、別々に説明する。
A501において、表示制御部401は、クライアント装置100からの表示要求に応じて、
図6に示す画面を作成し、クライアント装置100に送信し、クライアント装置100の表示部304に表示する。
図6は、表示画面の一例を示す図(その1)である。表示画面には、場所領域601と、画像領域602と、属性領域603と、が含まれる。場所領域601には、機器及び装置が設置されている場所の情報が表示される。機器及び装置は、管理対象物の一例である。機器及び装置は、実験、又は検査等に用いられる機器及び装置である。なお、以下では説明の簡略化のため、特に言及しない限り管理対象物として機器を例に説明を行う。
図6の例では、機器A604が第1類工学部棟5階の実験室501に設置されていることが示されている。場所領域601に表示される情報は、複数の管理対象物それぞれの設置場所を示す場所情報の一例である。
画像領域602には、機器の画像が表示される。機器の画像は、CAD(Computer−Aided design)図面であってもよいし、イメージ画像であってもよい。
図6の例では、場所領域601において機器A604が選択されているため、機器Aに該当する画像605が強調表示されている。画像領域602に表示される画像は、複数の管理対象物それぞれの画像の一例である。
属性領域603には、機器及び装置の属性情報が表示される。
図6の例では、場所領域601において機器A604が選択されているため、機器Aの属性情報が表示されている。
図6に示されるように、属性情報には、該当する機器のメンテナンス予定日が含まれている。属性領域603に表示されている属性情報は、複数の管理対象物のうち少なくとも選択された管理対象物の属性情報の一例である。
【0018】
図6では、場所領域601において、機器Aが選択され、機器Aの画像が画像領域602に表示され、機器Aの属性情報が属性領域603に表示されている。しかし、画像領域602において、画像が選択された場合、表示制御部401は、選択された画像に該当する機器の場所情報を場所領域601に表示、又は強調表示し、選択された画像に該当する機器の属性情報を属性領域603に表示するよう制御する。また、表示制御部401は、属性領域603に属性情報の検索領域を設けるよう表示制御してもよい。表示制御部401は、検索領域に検索キーが入力され、検索ボタンが選択されると、検索キーに該当する属性情報を属性領域603に表示する。複数の属性情報の中から特定の属性情報が選択されると、表示制御部401は、選択された属性情報の機器の画像を画像領域602に表示し、その機器の場所情報を場所領域601に表示するよう制御してもよい。
【0019】
ここで、表示制御部401は、複数の管理対象物の稼働率に基づき複数の管理対象物の表示をそれぞれ異ならせて表示するよう制御する。
図7は、表示画面の一例を示す図(その2)である。
図7の例では、画像701〜画像704の機器は、稼働率が80%以上の機器である。画像705及び画像706の機器は、稼働率が50%以上、80%未満の機器である。画像707及び画像708の機器は、稼働率が50%未満の機器である。なお、稼働率とは、本実施形態では、実際に稼働した時間を当初予定していた稼働時間で割ったものをいう。但し、このことは本実施の形態を制限するものではなく、他の方法で求めたものを稼働率としてもよい。
図7に示されるような画面を表示するよう制御することによって、ユーザは、機器の稼働率をひと目で把握することができる。
【0020】
また、表示制御部401は、所定の操作に基づき、稼働率が閾値未満の機器を他の機器と異ならせて表示するよう制御してもよい。
図8は、表示画面の一例を示す図(その3)である。
図8の例では、画像707及び画像708の機器は、稼働率が50%未満の機器である。
【0021】
5.情報処理(その2)
図9は、サーバ装置110の情報処理の一例を示すアクティビティ図(その2)である。
まず、表示制御部401は、要求に応じて、
図10に示すような検索画面をクライアント装置の表示部に表示するよう制御する。
図9〜
図11で説明するクライアント装置は、クライアント装置100と異なり、機器を借りる、又は使用するユーザが使用するPC等である。
図10は、検索画面1000の一例を示す図である。検索画面1000は、領域1001と、領域1002と、ボタン1003と、検索ボタン1004と、を含む。領域1001は、機器の種類を指定するための領域である。領域1002は、機器を使用する使用期間を指定するための領域である。ボタン1003は、更に詳しい条件を指定するためのボタンである。ボタン1003が選択されると、表示制御部401は、更に詳しい条件を指定するための条件入力画面をクライアント装置の表示部に表示するよう制御する。更に詳しい条件としては、例えば、ユーザがいる場所から機器を有する組織(本実施形態の例では、大学)までの距離、機器の性能、機器をユーザのもとまで配送する必要があるか否か等である。ユーザが、例えば、領域1001、領域1002において、条件を指定し、検索ボタン1004を選択すると、指定された条件を含む検索要求がサーバ装置110に送信される。
【0022】
A901において、表示制御部401は、クライアント装置から検索要求を受信したか否かを判定する。表示制御部401は、クライアント装置から検索要求を受信したと判定した場合、A902に進み、クライアント装置から検索要求を受信していないと判定した場合、A901の処理を繰り返す。ここで、機器の仕様要求を送信してくるクライアント装置は、例えば、他の大学、研究機関、企業の研究所等に設置されているPCである。
【0023】
A902において、処理部404は、検索要求に含まれる条件に基づき、機器を検索する。
A903において、処理部404は、検索の結果、条件に該当する機器があったか否かを判定する。処理部404は、条件に該当する機器があった場合、処理をA904に進め、条件に該当する機器がなかった場合、
図9に示す処理を終了する。
A904において、表示制御部401は、条件に該当する複数の機器それぞれの使用予約要求を受け付ける画面を表示するよう制御する。即ち、表示制御部401は、条件に該当する機器の予約を受け付ける予約受付画面を作成し、クライアント装置の表示部に表示するよう制御する。
図11は、予約受付画面の一例を示す図である。
図11では、指定された条件を満たす機器Aが大学内に3つあることが示されている。予約受付画面は、予約ボタン1101、予約ボタン1102、予約ボタン1103を含む。予約ボタン1101は、「OO大学工学部O△研究室」の機器Aを2019年12月7日から2019年12月10日まで使用する予約を行うためのボタンである。予約ボタン1102は、「OO大学工学部□△研究室」の機器Aを2019年12月7日から2019年12月8日まで使用する予約を行うためのボタンである。予約ボタン1103は、「OO大学工学部□□研究室」の機器Aを2019年12月7日に使用する予約を行うためのボタンである。
図11に示されるように、予約受付画面には、複数の機器それぞれの予約可能な時間の情報が含まれる。
予約ボタン1101、予約ボタン1102、予約ボタン1103の何れかが選択されると、クライアント装置からサーバ装置110に使用予約要求が送信される。
ここで、他の例として、表示制御部401は、条件に該当する機器のうち、複数の機器のうち、稼働率が閾値以下の機器の仕様予約要求を受け付ける画面を作成し、クライアント装置の表示部に表示するよう制御してもよい。
【0024】
A905において、処理部404は、使用予約要求を受信したか否かを判定する。処理部404は、使用予約要求を受信したと判定すると、A906に進み、使用予約要求を受信していないと判定すると、A905の処理を繰り返す。
A906において、処理部404は、
図11に示す画面を介して受け付けられた使用予約要求に基づき、該当する機器の使用予約を実行する。
【0025】
A907において、処理部404は、使用予約要求に配送が必要である旨の情報が含まれていたか否かを判定する。処理部404は、使用予約要求に配送が必要である旨の情報が含まれていたと判定した場合、A908に進み、使用予約要求に配送が必要である旨の情報が含まれていなかったと判定した場合、
図9に示す処理を終了する。
A908において、処理部404は、該当する機器の配送を手配する。例えば、処理部404は、機器に対応付けて設定されている配送会社のシステムに対して、機器を識別する識別情報、配送先、機器の使用日から求められる配送日等を送信し、配送を手配する。
【0026】
6.効果
実施形態1によれば、機器の稼働率をひと目で把握可能な技術を提供することができる。
【0027】
(変形例1)
変形例1を説明する。
図12は、変形例1のサーバ装置110の機能構成の一例を示す図である。
図12に示されるように、変形例1のサーバ装置110は、機能構成として、表示制御部401と、制御部402と、通知部403と、処理部404と、指定部1201と、を含む。指定部1201は、稼働率を求める機器を指定する。例えば、指定部1201は、
図13に示されるような画面を介したユーザの指定操作に基づき、複数の機器のうち、稼働率を求める機器を指定する。
図13は、表示画面の一例を示す図(その4)である。
図13の例では、ユーザは、画像1301を選択し、例えば、右クリック等し、画像1301と同じ種類の機器を、稼働率を求める機器に指定する旨、選択する。制御部402は、指定部1201によって指定された機器の稼働率を求める。表示制御部401は、複数の機器のうち、制御部402によって稼働率が求められた機器の表示を稼働率に基づき制御する。
【0028】
変形例1によれば、サーバ装置110は、すべての機器の稼働率を求めないため、制御部201及び記憶部202の負荷を下げることができる。
【0029】
本願発明は、次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記情報処理装置において、制御部を有し、前記制御部は、前記複数の管理対象物それぞれの稼働率を求め、前記表示制御部は、前記制御部によって求められた前記複数の管理対象物の稼働率に基づき前記複数の管理対象物の表示をそれぞれ異ならせて表示するよう制御する、情報処理装置。
前記情報処理装置において、指定部を有し、前記指定部は、稼働率を求める管理対象物を指定し、前記制御部は、前記指定部によって指定された管理対象物の稼働率を求め、前記表示制御部は、前記複数の管理対象物のうち、前記制御部によって稼働率が求められた管理対象物の表示を稼働率に基づき制御する、情報処理装置。
前記情報処理装置において、通知部を有し、前記通知部は、稼働率が閾値より低い管理対象物の情報を通知する、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記表示制御部は、前記複数の管理対象物それぞれの使用予約要求を受け付ける画面を表示するよう制御する、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記画面には、前記複数の管理対象物それぞれの予約可能な時間の情報が含まれる、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記画面は、稼働率が閾値以下の管理対象物の使用予約要求を受け付ける画面である、情報処理装置。
前記情報処理装置において、処理部を有し、前記処理部は、前記画面を介して受け付けられた使用予約要求に基づき、該当する管理対象物の使用予約を実行する、情報処理装置。
前記情報処理装置において、前記処理部は、前記画面を介して受け付けられた使用予約要求に基づき、該当する管理対象物の配送を手配する、情報処理装置。
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、第1の工程と、第2の工程と、を含み、前記第1の工程では、複数の管理対象物それぞれの画像と、前記複数の管理対象物それぞれの設置場所を示す場所情報と、前記複数の管理対象物のうち少なくとも選択された管理対象物の属性情報と、を同一の画面において表示するよう制御し、前記第2の工程では、前記複数の管理対象物の稼働率に基づき前記複数の管理対象物の表示をそれぞれ異ならせて表示するよう制御する、情報処理方法。
コンピュータを、前記情報処理装置の各部として機能させるためのプログラム。
もちろん、この限りではない。
【0030】
例えば、上述のプログラムを記憶する、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体として提供してもよい。
また、上述した実施形態等では、サーバ装置110が画面を作成し、クライアント装置100に送信し、表示部304に表示するよう制御する例を示した。しかし、サーバ装置110が画面を作成するための情報をクライアント装置100に送信し、クライアント装置100がその情報に基づき画面を作成し、表示部304に表示するようにしてもよい。
また、サーバ装置110の機能をすべてクライアント装置100に実装し、クライアント装置100単体で動作するようにしてもよい。この構成の場合、クライアント装置100は、情報処理装置の一例である。
また、サーバ装置110は、要求に応じて、稼働率が要求された閾値以下の機器を画面に表示するようにしてもよい。このようにすることによって、稼働率が低い機器を提示することができる。
【0031】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。