特開2021-118150(P2021-118150A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-118150(P2021-118150A)
(43)【公開日】2021年8月10日
(54)【発明の名称】電池モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/20 20210101AFI20210712BHJP
【FI】
   H01M2/10 S
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2020-12500(P2020-12500)
(22)【出願日】2020年1月29日
(71)【出願人】
【識別番号】000100791
【氏名又は名称】アイシン軽金属株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100114074
【弁理士】
【氏名又は名称】大谷 嘉一
(72)【発明者】
【氏名】久々江 岳文
【テーマコード(参考)】
5H040
【Fターム(参考)】
5H040AA01
5H040AA14
5H040AS04
5H040AS07
5H040AT02
5H040AT06
5H040AY10
5H040CC20
5H040CC34
5H040CC38
5H040CC59
5H040NN03
(57)【要約】
【課題】強度とともに軽量化に優れたエンドプレートを備える電池モジュールの提供を目的とする。
【解決手段】複数の電池セルを配列してなる配列体と、前記配列体を配列方向に狭持する一対のエンドプレートと、前記一対のエンドプレート間で、前記配列体を配列方向に拘束する拘束部材と、を備える電池モジュールであって、前記エンドプレートは、中空断面形状からなる押出材であることを特徴とする。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電池セルを配列してなる配列体と、
前記配列体を配列方向に狭持する一対のエンドプレートと、
前記一対のエンドプレート間で、前記配列体を配列方向に拘束する拘束部材と、
を備える電池モジュールであって、
前記エンドプレートは、中空断面形状からなる押出材であることを特徴とする電池モジュール。
【請求項2】
前記エンドプレートは、上部又は/及び下部にそれぞれ固定部を有し、
前記固定部に前記拘束部材が固定されていることを特徴とする請求項1記載の電池モジュール。
【請求項3】
前記エンドプレートは、中空端面に取付部材を接設し、
前記取付部材に前記拘束部材が固定されていることを特徴とする請求項1又は2記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記エンドプレートは、外側面にフランジ部を有し、
前記フランジ部は前記エンドプレートに一体的に成形してあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記エンドプレートは、前記外側面に締結孔を有し、
前記締結孔に取付ブラケットが締結されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電池モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載する電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車やハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車等には、駆動源として電池モジュールが用いられている。
主に複数の電池セルとエンドプレート、側板等の拘束部材によって構成される電池モジュールは、衝撃や振動に対する優れた強度が必要とされる一方で、自動車の優れた燃費性能を発揮するための軽量化が望まれている。
【0003】
特許文献1には、鉄系金属材料によって形成された金属製プレートの成型品に亜鉛メッキを施したエンドプレートを備える蓄電装置(電池モジュール)を開示する。
しかし、同公報に開示されるエンドプレートは、優れた強度を確保する一方でその重量が大きいために電池モジュールの軽量化を阻む。
特許文献2には、エンドプレートの材質としてアルミニウム合金、銅合金、SUS等の金属材料を用いた二次電池モジュールを開示する。
しかし、同公報はエンドプレートの形状を特定したものではなく、エンドプレートによって優れた強度を確保する二次電池モジュールではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015−050067号公報
【特許文献2】特開2018−081739号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、強度とともに軽量化に優れたエンドプレートを備える電池モジュールの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電池モジュールは、複数の電池セルを配列してなる配列体と、前記配列体を配列方向に狭持する一対のエンドプレートと、前記一対のエンドプレート間で、前記配列体を配列方向に拘束する拘束部材と、を備える電池モジュールであって、前記エンドプレートは、中空断面形状からなる押出材であることを特徴とする。
エンドプレートが中空断面形状からなる押出材であることで、エンドプレートの変形強度が向上する。
また、中空部の形成によりエンドプレートが軽量化する。
【0007】
本発明において、エンドプレートは、上部又は/及び下部にそれぞれ固定部を有し、前記固定部に前記拘束部材が固定されていてもよい。
また、エンドプレートは、上記と併せてあるいは上記の代わりに、中空端面に取付部材を接設し、前記取付部材に前記拘束部材が固定されていてもよい。
【0008】
本発明において、エンドプレートは、外側面にフランジ部を有し、前記フランジ部は前記エンドプレートに一体的に成形してあってもよい。
エンドプレートの外側面とは、配列体に対面する内側面と配列方向に反する面をいう。
フランジ部をエンドプレートに一体的に成形すると、配列体の配列方向へのエンドプレートの曲げ剛性が向上する。
また、エンドプレートに取付ブラケット等を締結するための締結部品を必要としないため、電池モジュールの軽量化を促す。
【0009】
本発明において、エンドプレートは、前記外側面に締結孔を有し、前記締結孔に取付ブラケットが締結されてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る電池モジュールにあっては、強度と軽量化に優れた中空断面形状からなる押出材であるエンドプレートを備えることによって、電池モジュールの保護強度を確保するとともに軽量化を可能とする。
また、エンドプレートの中空部を利用し、冷媒等を流すことで電池モジュールの冷却等を行うこともできる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】(a)は本発明に係る電池モジュールの構造例(実施例1)を示し、(b)は実施例1のエンドプレートの構造例を示す。
図2】実施例1の電池モジュールの概略側面図を示す。
図3】電池モジュールの構造例(実施例2)を示す。
図4】実施例2のエンドプレートの構造例を示し、(a)は取付部材嵌着前、(b)は取付部材嵌着後を示す。
図5】電池モジュールの構造例(実施例3)を示す。
図6】(a)、(b)はエンドプレートの構造例(実施例4)を示す。
図7】(a)、(b)はエンドプレートの構造例(実施例5)を示す。
図8】(a)、(b)はエンドプレートの構造例(実施例6)を示す。
図9】電池モジュールの車両フロア等への取り付け例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る電池モジュールの例を以下図に基づいて説明するが、本発明はこれに限定されない。
本発明に係る電池モジュールは、エンドプレートが中空断面形状からなる押出材であることに特徴がある。
エンドプレートを中空断面形状にすることで電池モジュールの大型化に伴う重量増を抑え、軽量化と高強度の両立を図ることができる。
エンドプレートの構造例を以下実施例に基づいて説明するが、中空断面形状に制限はない。
例えば、「口」、「日」、「目」字型あるいはさらに複数の中空部を有する多穴断面でもよい。
なお、本実施例ではXYZ直交座標系を設定して各構成の位置関係を説明する。
以下、X方向を左右方向といい、Y方向を配列方向といい、Z方向を上下方向という。
【0013】
実施例1の電池モジュール1について、図1図2を参照して説明する。
図1(a)は本実施例の電池モジュール1の構造例を、(b)はエンドプレート12の構造例を、図2は電池モジュール1の概略側面図を示す。
本実施例は、電池モジュール1であって、複数の電池セル11aを配列してなる配列体11を一対のエンドプレート12で配列方向に挟持し、配列体11を拘束する一対の拘束部材13aをエンドプレート12の上下方向で固定した例である。
図1(b)に本実施例のエンドプレート12の構造例を示すが、本発明においてエンドプレート12は、複数の中空部12dを有する中空断面形状からなる押出材であれば、他に制限がない。
本実施例は、中空部12dが4つの4穴断面になっているが、穴の数に制限はない。
また、本実施例は、複数の電池セル11aの配列方向と直交する左右方向に中空部12dが形成されている。
このような中空断面形状からなる押出材は、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム等の押出し加工により容易に製作でき、エンドプレート12の材質をアルミニウム等とすることで、エンドプレート12をより軽量化する。
本実施例におけるエンドプレート12は、上部12a、下部12bのそれぞれに拘束部材13aを固定するための固定部12cを備える。
本実施例においては、図2に示すようにボルト等の固定部材14を用いて拘束部材13aを固定したが、配列体11を一対のエンドプレート12間の上下方向で拘束できれば、固定方法や固定部12cの位置、拘束部材13aの形状等は、特に限定しなくてもよい。
また、本実施例のエンドプレート12は、外側面Bの下部付近にフランジ部12fを有し、このフランジ部12fに設けた取付孔12gを介して、電池モジュール1を車両フロアや電池モジュールを収容するケース体等に取り付ける。
外側面Bに有するフランジ部12fの位置は、図1、2等に示した実施例では、エンドプレート12の外側面Bの下部付近に設けた例になっているが、このフランジ部12fの位置は、例えば図9に示すように、車両フロアや電池モジュールを収容するケース体の被取付部材15の構造や位置に合せることができる。
従って、図9では外側面Bの上下方向の中間位置になっているが、外側面Bの上部付近でもよい。
また、押出し加工により、フランジ部12fはエンドプレート12に一体的に成形することも容易である。
【0014】
実施例2の電池モジュール1について、図3図4を参照して説明する。
図3は本実施例の電池モジュール1の構造例を、図4(a)はエンドプレート12の構造例のうち取付部材12hの嵌着前を、(b)は取付部材12hの嵌着後を示す。
本実施例は、電池モジュール1であって、配列体11を一対のエンドプレート12で配列方向に挟持し、配列体11を拘束する二対の拘束部材13bをエンドプレート12の左右方向で固定した例である。
本実施例におけるエンドプレート12は、中空端面12eに取付部材12hを接設し、取付部材12hを介して拘束部材13bを固定する。
エンドプレート12を複数の中空部12dからなる中空断面形状としたことにより、実施例1は上部12a又は/及び下部12bに直接拘束部材13aを固定することができるが、実施例2においては中空端面12eに拘束部材13bを固定できるようにした例である。
本実施例においては、図4(a)、(b)に示すように、取付部材12hを中空端面12eに接設するのに中空部12dを利用し、この中空部12dに取付部材12hを嵌着して固定するために、上部12aに接設部12iを設け、取付部材12hに設けた被接設部12jを固定部材14にて固定した例になっている。
ここで、中空端面12eに取付部材12hを接設できれば、接設する方法は接合や接着を含めて特に限定しない。
また、取付部材12hの形状に限定はない。
さらに、本実施例においては、取付部材12hに拘束部材13bを固定するために、取付部材12hに固定部12kを設け、固定部材14にて拘束部材13bを固定したが、固定方法や拘束部材13bの数、大きさ、形状等は特に限定しなくてもよい。
【0015】
実施例3の電池モジュール1の構造例を図5に示す。
本実施例は、電池モジュール1であって、配列体11を一対のエンドプレート12で配列方向に挟持し、配列体11を拘束する拘束部材13a、13bをエンドプレート12の上又は/及び下方向、併せて左右方向で固定した例である。
本実施例においては、エンドプレート12の中空端面12eに取付部材12hを接設するために、固定部材を用いない方法、例えば、溶接を用いた例になっている。
エンドプレート12に拘束部材13a、13bを固定する方法は、実施例1及び実施例2と同様である。
【0016】
エンドプレート12の構造例である実施例4〜実施例6を、図6図8に示す。
図6図8の各図(a)はエンドプレート12の上方からの斜視図を、各図(b)は下方からの斜視図を示す。
エンドプレート12は、配列体11に対面する内側面Aと、配列方向に内側面Aと反する外側面Bを有し、上方からの斜視図では外側面Bの全体を、下方からの斜視図では内側面Aの全体を視認可能に表現した。
本発明において、エンドプレート12を押出材を用いて製作したことから押出方向の断面形状の自由度は高い。
本実施例では、エンドプレート12が複数の中空部12dを有する多穴断面であるとともに、内側面Aと外側面Bとが平行な面で形成された略プレート形状になっているため、配列体11の両側の端部を拘束しやすい特徴を有している。
また、中空部12dに冷媒等を流すことで電池モジュール1の温調に用いることもできる。
図6に示す実施例4は、外側面Bの下部付近にフランジ部12fを有し、中空端面12eに取付部材12hを接設したエンドプレート12である。
本実施例における取付部材12hは、中空端面12eに接設するために接設面Cを有し、接設面Cを外側面Bに接着又は接合することにより、取付部材12hを中空端面12eに接設する。
図7図8に示す実施例5、実施例6は、外側面Bから内側面Aにかけて締結孔12mを有し、締結孔12mに取付ブラケット等が締結可能なエンドプレート12である。
実施例5における中空端面12eに取付部材12hを接設する方法は、実施例4と同様である。
また、実施例6における中空端面12eに取付部材12hを接設する方法は、実施例2と同様である。
【符号の説明】
【0017】
1 電池モジュール
11 配列体
11a 電池セル
12 エンドプレート
12a 上部
12b 下部
12c 固定部
12d 中空部
12e 中空端面
12f フランジ部
12h 取付部材
12m 締結孔
13a 拘束部材
13b 拘束部材
A 内側面
B 外側面
C 接設面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9