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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-118649(P2021-118649A)
(43)【公開日】2021年8月10日
(54)【発明の名称】ワイヤレス給電装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 50/12 20160101AFI20210712BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20210712BHJP
   H01F 38/14 20060101ALI20210712BHJP
【FI】
   H02J50/12
   H02J7/00 P
   H02J7/00 301D
   H01F38/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2020-11980(P2020-11980)
(22)【出願日】2020年1月28日
(71)【出願人】
【識別番号】000102500
【氏名又は名称】SMK株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095636
【弁理士】
【氏名又は名称】早崎 修
(72)【発明者】
【氏名】米澤 智
【テーマコード(参考)】
5G503
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA06
5G503GB08
(57)【要約】
【課題】送電側LC回路の両側を容易に共鳴空洞室を構成する導電ケースに電気接続して組み立てることができるワイヤレス給電装置を提供する。
【解決手段】導電板で囲われた内部の共鳴空洞室に、送電側回路基板と受電側LC回路を収容し、送電側LC回路の両側が導電板に接続する導電ケースとを備え、共鳴空洞室内で、送電側コイルと受電側コイルが磁気共鳴し、交流電圧信号の電力が負荷に給電されるワイヤレス給電装置であって、送電側LC回路の両側を、送電側回路基板を導電ケースの内壁面に取り付ける一組の導電性取付手段を用いて導電ケースに電気接続する。送電側回路基板を導電ケースに取り付ける工程で、送電側LC回路の両側を導電ケースに電気接続するこができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送電側コイルと送電側コンデンサが並列若しくは直列に接続された送電側LC回路と、
前記送電側LC回路が形成された送電側回路基板と、
前記送電側LC回路に、前記送電側LC回路の共振周波数fの交流電圧信号を印加する電源回路と、
受電側コイルと受電側コンデンサが並列若しくは直列に接続され、前記送電側LC回路の共振周波数fと同一の共振周波数fの受電側LC回路と、
前記受電側LC回路の前記受電側コイルを介して、前記交流電圧信号の電力が給電される負荷と、
導電板で囲われた内部の共鳴空洞室に、前記送電側回路基板と前記受電側LC回路を収容し、前記送電側LC回路の両側が前記導電板に接続する導電ケースとを備え、
前記共鳴空洞室内で、前記送電側コイルと前記受電側コイルが磁気共鳴し、前記交流電圧信号の電力が前記負荷に給電されることを特徴とするワイヤレス給電装置。
【請求項2】
前記送電側回路基板を前記導電ケースの内壁面に取り付ける少なくとも一組の導電性取付手段を更に備え、
前記送電側LC回路の両側が、それぞれ一組の前記導電性取付手段を介して導電ケースに電気接続されることを特徴とする請求項1に記載のワイヤレス給電装置。
【請求項3】
前記共鳴空洞室が、前記導電板と前記導電板に一体に連結される絶縁板で囲われ、
前記絶縁板は、一体に連結する前記導電板に電気接続する電磁シールドフィルム若しくは電磁シールド皮膜で覆われていること特徴とする請求項1又は請求項2に記載のワイヤレス給電装置。
【請求項4】
前記送電側回路基板に、前記電源回路に接続する電圧変換コイルに近接して前記送電側コイルが形成され、前記電圧変換コイルと前記送電側コイルが電磁誘導結合することによって前記送電側コイルに共振周波数fの交流電圧信号が流れること特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のワイヤレス給電装置。
【請求項5】
前記送電側コイルは、一組の前記導電性ネジの間を電気接続する前記送電側回路基板の導電パターンにより形成されるパターンコイルであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のワイヤレス給電装置。
【請求項6】
送電側コイルと送電側コンデンサが並列若しくは直列に接続された送電側LC回路と、
前記送電側LC回路が形成された送電側回路基板と、
前記送電側LC回路に、前記送電側LC回路の共振周波数fの交流電圧信号を印加する電源回路と、
受電側コイルと受電側コンデンサが並列若しくは直列に接続され、前記送電側LC回路の共振周波数fと同一の共振周波数fの受電側LC回路と、
前記受電側LC回路の前記受電側コイルを介して、前記交流電圧信号の電力が給電される負荷と、
導電板で囲われた内部の共鳴空洞室に、前記送電側回路基板と前記受電側LC回路を収容し、前記送電側LC回路の両側が前記導電板に接続する導電ケースとを備え、
前記共鳴空洞室内で、前記送電側コイルと前記受電側コイルが磁気共鳴し、前記交流電圧信号の電力が前記負荷に給電されるワイヤレス給電装置であって、
前記負荷は、電動アシスト自転車のペダルと一体に回転するクランク軸の回転トルクを検出する歪みセンサーであり、
前記クランク軸に、前記歪みセンサーと前記受電側LC回路が形成された受電側回路基板が固定され、
前記電動アシスト自転車の本体に固定される前記導電ケースの導電板で囲われた前記共鳴空洞室に、前記送電側回路基板と、前記受電側回路基板が収容されることを特徴とするワイヤレス給電装置。
【請求項7】
前記送電側回路基板を前記導電ケースの内壁面に取り付ける少なくとも一組の導電性取付手段を更に備え、
前記送電側LC回路の両側が、それぞれ一組の前記導電性取付手段を介して導電ケースに電気接続されることを特徴とする請求項6に記載のワイヤレス給電装置。
【請求項8】
前記共鳴空洞室が、前記導電板と前記導電板に一体に連結される絶縁板で囲われ、
前記絶縁板は、一体に連結する前記導電板に電気接続する電磁シールドフィルム若しくは電磁シールド皮膜で覆われていること特徴とする請求項6又は請求項7のいずれか1項に記載のワイヤレス給電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、送電側コイルと受電側コイルを磁気共鳴させて受電側コイルに接続する負荷へ電力を供給する磁気共鳴方式のワイヤレス給電装置に関し、更に詳しくは、高い伝送効率で交流電源から負荷へ電力を給電するために、送電側コイルと受電側コイルが導電板で囲われた共鳴空洞室内に配置されるワイヤレス給電装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤレス給電には、大きく分けて電磁誘導方式と磁気共鳴方式とがあるが、電磁誘導方式は、送電側コイルと受電側コイルを数cmの間隔で対向させる必要があるので、伝送距離を数10cmから数mまで延長させることが可能な磁気共鳴方式が着目されている。しかしながら、送電側コイルを共振周波数fで共振させることにより形成される磁界は、共鳴する受電側コイルの位置に限らず、送電側コイルを中心とする開放空間の全体に伝搬するので、エネルギー損失が高く、送電側コイル側と受電側コイル間の距離を1m以内に接近させてもその間に伝送される電力の伝送効率は3%程度と低かった。そのため、送電側コイルと受電側コイルとの間隔を隔てて、高い電力を負荷へ給電しようとすると、高エネルギーの電磁波を形成することになり、人体への影響を考慮した安全基準を満たせなかった。
【0003】
そこで、送電側コイルと受電側コイルとを数cm程度の距離で接近させ対向配置し、ワイヤレス給電のエネルギー損失を改善させた磁気共鳴方式のワイヤレス給電装置が、特許文献1に記載されている。
【0004】
以下、電動アシスト自転車に備えられた特許文献1に記載の磁気共鳴方式のワイヤレス給電装置100を、図4図5を用いて説明する。ワイヤレス給電装置100は、電動アシスト自転車のペダルとともに回転するクランク軸102側(以下、可動側という)に取り付けられたトルクセンサ111に、自転車の本体側(以下、固定側という)から給電する用途で採用されている。図4において、101は、バッテリーが固定されたシートチューブの下方に取り付けられたボトムブラケットで、ペダルと一体に回転するクランク軸102を回転自在に挿通する軸受け101aが穿設されている。
【0005】
この電動アシスト自転車は、可動側に取り付けられたトルクセンサ111が検出する歪みからクランク軸102に加えられる回転トルクを推定し、推定した回転トルクをもとに、固定側の電動モータを駆動させてクランク軸102の回転を補う。固定側のボトムブラケット101にネジ止め固定された送電側回路基板120には、送電側コイル121と送電側コンデンサ125が直列に接続された送電側LC回路103と、CLK生成部123により生成されるクロック信号をもとに送電側LC回路103の共振周波数fの交流電圧信号を出力する交流電源124と、その交流電圧信号を送電側コイル121と電磁誘導結合する電圧変換コイル126へ出力するドライバ127と、可動側の負荷変調回路部113が変調したトルクセンサ111の検出値を復調する復調回路部122等が形成されている。
【0006】
または、可動側に取り付けられる受電側回路基板110には、受電側コイル112と受電側コンデンサ114が直列に接続され、送電側LC回路103の共振周波数fと同一共振周波数fの受電側LC回路104と、受電側LC回路104に接続する電源回路115と、トルクセンサ111と、トルクセンサ111が検出した検出値を固定側へ出力するための負荷変調回路部113等が形成されている。
【0007】
受電側回路基板110は、円盤状でクランク軸102の回転軸周りに固定され、送電側回路基板120は、クランク軸102が挿通する円盤状で、受電側回路基板110に対向するようにボトムブラケット101にネジ留め固定されている。これにより、受電側コイル112と送電側コイル121は、それぞれ受電側回路基板110と送電側回路基板120との対向面にクランク軸102の軸周りに数cmの間隔を隔てて対向するように配設され、受電側コイル112と送電側コイル121は、比較的少ないエネルギー損失で磁気共鳴する。
【0008】
固定側では、ドライバ127から電圧変換コイル126に共振周波数fの交流電圧信号を出力し、電圧変換コイル126に電磁誘導結合する送電側コイル121を共振周波数fで励振させる。これにより、送電側コイル121の周囲に共振周波数fの磁場が発生し、その磁場内で同一共振周波数fの受電側回路基板110の受電側コイル112が共鳴することによって、受電側コイル112の両端に誘導起電力が発生する。受電側コイル112に発生した誘導起電力は、整流され、ローパスフィルタを介して直流電圧として電源回路115に入力され、固定側から可動側へのワイヤレス給電が行われる。可動側の電源回路115は入力される直流電源電圧をもとに、トルクセンサ111の他、受電側回路基板110に搭載された各回路部品に駆動電源を供給する。
【0009】
また、可動側の負荷変調回路部113は、誘導起電力が発生することにより受電側コイル112に流れる電源電流を、トルクセンサ111が検出した検出データで変調し、受電側コイル112に共鳴する固定側の送電側コイル121と、送電側コイルに121に電磁誘導結合する電圧変換コイル126を介して、電圧変換コイル126に流れる交流電圧信号に重畳させる。電圧変換コイル126に接続する復調回路部122は、この交流電圧信号に重畳する変調信号から検出データを復調し、電動モータの動作を制御する図示しない駆動制御回路へ出力する。
【0010】
この磁気共鳴方式のワイヤレス給電装置100によれば、バッテリー等が取り付けられた自転車の本体から、本体に対して回転するクランク軸に取り付けられるトルクセンサ111にワイヤレス給電で電源を供給して駆動させることができ、また、ワイヤレスでトルクセンサ111が検出した検出データを、自転車の本体側の駆動制御回路へ出力できる。
【0011】
一方、送電側コイルと受電側コイルが数m離れていても、エネルギー損失が少なく、高い伝送効率で、送電側コイル側から受電側コイルに電力を給電するワイヤレス給電装置が特許文献2等で提案されている。特許文献2に記載のワイヤレス給電装置は、送電側コイルと送電側コンデンサが直列に接続された送電側LC回路と、受電側コイルと受電側コンデンサが接続された受電側LC回路が、導電板で囲われた共鳴空洞室内に収容され、両端が導電板に接続する送電側LC回路と、受電側LC回路とは、同一の共振周波数fで共振するように各回路定数が設定される。
【0012】
両者が同一の共振周波数fで共振することにより、送電側コイルの周囲に発生する磁場に配置される受電側コイルは送電側コイルの発振に共鳴し、送電側コイルから受電側コイルに接続する負荷へワイヤレス給電が行われる。また、送電側コイルが発振することによって、送電側コイルの周囲に発生する定在電磁波は、導電板で囲われた共鳴空洞室の外に漏れ出ないので、エネルギー損失がなく、40%乃至95%の高い伝送効率で受電側コイルに接続する負荷へワイヤレス給電することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特許第6129992号公報
【特許文献2】米国特許公開2018/0097402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
特許文献1に記載の従来のワイレス給電装置100では、受電側コイル112と送電側コイル121を、数cmの間隔を隔てて対向するように配設する必要があるので、構造上の制約があり、また、受電側コイル112に近接する位置に配置する送電側コイル121へ交流電源を電気接続するために、その間を一定長さの電源ケーブルで接続する必要がある。
【0015】
更に、受電側コイル112と送電側コイル121との隙間は、外部に開放しているので、送電側コイル121から発生する電磁波が漏れ、人体への影響を考慮しなければならないとともに、ワイヤレス給電の伝送効率に限界があり、容量が限られたバッテリーの消耗が早まるという問題があった。
【0016】
一方、特許文献2に記載のワイレス給電装置は、送電側コイルと送電側コンデンサが直列に接続された送電側LC回路の両端を、共鳴空洞室を囲う導電板に電気接続する必要があり、導電板で囲われた共鳴空洞室内にワイレス給電装置を配置する組み立て作業が煩雑なものとなっていた。
【0017】
また、受電側LC回路の共振周波数fと同一周波数fで送電側LC回路が共振するように、送電側コイルのインダクタンスや送電側コンデンサの静電容量を調整する必要があり、共振周波数fの調整が極めて困難なものとなっていた。
【0018】
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、高い伝送効率で送電側コイルから受電側コイルに接続する負荷へワイヤレス給電で電力を給電することができ、送電側LC回路の両側を容易に共鳴空洞室を構成する導電ケースに電気接続して組み立てることができるワイヤレス給電装置を提供することを目的とする。
【0019】
また、高い伝送効率で送電側コイルから受電側コイルに接続する負荷へワイヤレス給電で電力を給電することができ、送電側LC回路の共振周波数fが受電側LC回路の共振周波数fに一致するように容易に調整できるワイヤレス給電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
上述の目的を達成するため、請求項1に記載のワイヤレス給電装置は、送電側コイルと送電側コンデンサが並列若しくは直列に接続された送電側LC回路と、送電側LC回路が形成された送電側回路基板と、送電側LC回路に、送電側LC回路の共振周波数fの交流電圧信号を印加する電源回路と、受電側コイルと受電側コンデンサが並列若しくは直列に接続され、送電側LC回路の共振周波数fと同一の共振周波数fの受電側LC回路と、受電側LC回路の受電側コイルを介して、交流電圧信号の電力が給電される負荷と、導電板で囲われた内部の共鳴空洞室に、送電側回路基板と受電側LC回路を収容し、送電側LC回路の両側が導電板に接続する導電ケースとを備え、共鳴空洞室内で、送電側コイルと受電側コイルが磁気共鳴し、交流電圧信号の電力が負荷に給電されることを特徴とする。
【0021】
送電側コイルと受電側コイルは、導電ケースで囲われた内部の共鳴空洞室に収容されるので、電源回路から負荷へ高い伝送効率でワイヤレス給電される。
【0022】
送電側コイルと送電側コンデンサが並列若しくは直列に接続された送電側LC回路は、送電側回路基板に形成されるので、送電側LC回路の共振周波数fを受電側LC回路の共振周波数fと同一周波数に容易に調整できる。
【0023】
請求項2に記載のワイヤレス給電装置は 送電側回路基板を前記導電ケースの内壁面に取り付ける少なくとも一組の導電性取付手段を更に備え、送電側LC回路の両側が、それぞれ一組の前記導電性取付手段を介して導電ケースに電気接続されることを特徴とする。
【0024】
送電側LC回路の両側は、送電側回路基板を導電ケースの内壁面に取り付ける少なくとも一組の導電性取付手段を介して導電ケースに電気接続され、送電側LC回路の送電側コイルが共鳴空洞室内で共振周波数fで共振する。送電側コイルが共振することにより、その周囲に発生する定在電磁波は導電ケースの外に漏れず、共鳴空洞室内で送電側コイルに磁気共鳴する受電側コイルが共振周波数fで共振することによって、負荷へ高い伝送効率で電力が給電される。
【0025】
請求項3に記載のワイヤレス給電装置は、共鳴空洞室が、導電板と導電板に一体に連結される絶縁板で囲われ、絶縁板は、一体に連結する導電板に電気接続する電磁シールドフィルム若しくは電磁シールド皮膜で覆われていること特徴とする。
【0026】
共鳴空洞室の一部が導電板に一体に連結される絶縁板で囲われていても、絶縁板が導電板に電気接続する電磁シールドフィルム若しくは電磁シールド皮膜で覆われるので、送電側コイルが共振することにより発生する電磁波は、共鳴空洞室から外部に漏れ出ない。
【0027】
請求項4に記載のワイヤレス給電装置は、送電側回路基板に、電源回路に接続する電圧変換コイルに近接して送電側コイルが形成され、電圧変換コイルと送電側コイルが電磁誘導結合することによって送電側コイルに共振周波数fの交流電圧信号が流れることを特徴とする。
【0028】
電圧変換コイルに対する送電側コイルの巻数に比例して、送電側コイルに印加される交流電圧信号の電圧が変化し、送電側コイルに磁気共鳴する受電側コイルに接続する負荷に給電される電圧も変化する。
【0029】
請求項5に記載のワイヤレス給電装置は、送電側コイルは、一組の導電性取付手段の間を電気接続する送電側回路基板の導電パターンにより形成されるパターンコイルであることを特徴とする。
【0030】
送電側コイルを送電側回路基板の製造時に形成できる。
【0031】
請求項6に記載のワイヤレス給電装置は、送電側コイルと送電側コンデンサが並列若しくは直列に接続された送電側LC回路と、送電側LC回路が形成された送電側回路基板と、送電側LC回路に、送電側LC回路の共振周波数fの交流電圧信号を印加する電源回路と、受電側コイルと受電側コンデンサが並列若しくは直列に接続され、送電側LC回路の共振周波数fと同一の共振周波数fの受電側LC回路と、受電側LC回路の受電側コイルを介して、交流電圧信号の電力が給電される負荷と、導電板で囲われた内部の共鳴空洞室に、送電側回路基板と受電側LC回路を収容し、送電側LC回路の両側が導電板に接続する導電ケースとを備え、共鳴空洞室内で、送電側コイルと受電側コイルが磁気共鳴し、交流電圧信号の電力が負荷に給電されるワイヤレス給電装置であって、
負荷は、電動アシスト自転車のペダルと一体に回転するクランク軸の回転トルクを検出するトルクセンサーであり、クランク軸に、トルクセンサーと受電側LC回路が形成された受電側回路基板が固定され、電動アシスト自転車の本体に固定される導電ケースの導電板で囲われた共鳴空洞室に、送電側回路基板と、受電側回路基板が収容されることを特徴とする。
【0032】
送電側コイルと送電側コンデンサが接続された送電側LC回路は、送電側回路基板に形成されるので、送電側LC回路の共振周波数fを受電側LC回路の共振周波数fと同一周波数に容易に調整できる。
【0033】
送電側LC回路が形成された送電側回路基板とトルクセンサーと受電側LC回路が形成された受電側回路基板は、電動アシスト自転車の本体に固定された導電ケースの導電板で囲われた共鳴空洞室内に収容され、外部から保護される。
【0034】
送電側LC回路の両側は、導電ケースに電気接続され、導電板で囲われた内部の共鳴空洞室で、送電側LC回路の送電側コイルが共振周波数fで共振する。送電側コイルが共振することにより、その周囲に発生する定在電磁波は導電ケースの外に漏れず、共鳴空洞室内で送電側コイルに磁気共鳴する受電側コイルが共振周波数fで共振することによって、電動アシスト自転車のペダルと一体に回転するクラング軸に固定されたトルクセンサーへ高い伝送効率で電力が給電される。
【0035】
請求項7に記載のワイヤレス給電装置は、送電側回路基板を導電ケースの内壁面に取り付ける少なくとも一組の導電性取付手段を更に備え、送電側LC回路の両側が、それぞれ一組の導電性取付手段を介して導電ケースに電気接続されることを特徴とする。
【0036】
送電側LC回路の両側は、送電側回路基板を導電ケースの内壁面に取り付ける少なくとも一組の導電性取付手段を介して導電ケースに電気接続され、送電側コイルが共鳴空洞室内で共振周波数fで共振する。
【0037】
請求項8に記載のワイヤレス給電装置は、共鳴空洞室が、導電板と導電板に一体に連結される絶縁板で囲われ、絶縁板は、一体に連結する導電板に電気接続する電磁シールドフィルム若しくは電磁シールド皮膜で覆われていることを特徴とする。
【0038】
共鳴空洞室の一部が導電板に一体に連結される絶縁板で囲われていても、絶縁板が導電板に電気接続する電磁シールドフィルム若しくは電磁シールド皮膜で覆われるので、送電側コイルが共振することにより発生する電磁波は、共鳴空洞室から外部に漏れ出ない。
【発明の効果】
【0039】
請求項1の発明によれば、送電側LC回路の共振周波数fを受電側LC回路の共振周波数fと同一周波数に容易に調整できる。
【0040】
請求項2の発明によれば、送電側LC回路が形成された送電側回路基板を導電ケースの内壁面に取り付ける一組の導電性取付手段を用いて、送電側LC回路を導電板で囲われた内部の共鳴空洞室に収容し、送電側LC回路の両側を導電ケースに電気接続することができる。
【0041】
請求項3の発明によれば、送電側コイルから発振される電磁波が、共鳴空洞室から外部に漏れ出ないので、高い伝送効率で負荷へ電力を給電できる。
【0042】
また、高エネルギーの電磁波が導電ケース外に漏れ出ないので、周囲の電子回路へのノイズの影響がなく、また、人体への影響も少ない。
【0043】
請求項4の発明によれば、電圧変換コイルと送電側コイルの巻数比を調整し、負荷の動作電圧に応じた電圧の電力を供給できる。
【0044】
請求項5の発明によれば、送電側LC回路の送電側コイルを送電側回路基板の製造時に形成できる。
【0045】
請求項6の発明によれば、電動アシスト自転車の本体に固定され、トルクセンサー等の回路部品を外力から保護する導電ケースを利用して、送電側コイルから発振される電磁波が外部に漏れ出ない共鳴空洞室を形成できる。
【0046】
送電側コイルから発振される電磁波は、共鳴空洞室から外部に漏れ出ず、電動アシスト自転車の本体に取り付けられたバッテリーから高い伝送効率でトルクセンサーへ電力を給電するので、バッテリーの消耗が少なく、一度の充電で長時間電動アシスト自転車を使用できる。
【0047】
請求項7の発明によれば、送電側LC回路が形成された送電側回路基板を導電ケースの内壁面に取り付ける一組の導電性取付手段を用いて、送電側LC回路を導電板で囲われた内部の共鳴空洞室に収容し、送電側LC回路の両側を導電ケースに電気接続することができる。
【0048】
請求項8の発明によれば、送電側コイルから発振される電磁波が、導電ケースの外部に漏れ出ないので、限られた容量のバッテリーから高い伝送効率でトルクセンサーへ電力を給電できる。
【0049】
また、高エネルギーの電磁波が導電ケース外に漏れ出ないので、電動アシスト自転車に乗る人体への影響も少ない。
【図面の簡単な説明】
【0050】
図1】本願発明の一実施の形態に係るワイヤレス給電装置1を示す、部分破断斜視図である。
図2】送電側回路基板10を導電ケース3に取り付ける一組の導電性ネジ4’,4’に沿って縦断した要部縦断面図である。
図3】ワイヤレス給電装置1の回路構成を示すブロック図である。
図4】従来のワイヤレス給電装置100を示す要部斜視図である。
図5】ワイヤレス給電装置100の回路構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
本発明の一実施の形態に係るワイヤレス給電装置1を、図1乃至図3を用いて説明する。本実施の形態に係るワイヤレス給電装置1は、電動アシスト自転車のペダルと一体に回転するクランク軸5に取り付けられ、クランク軸5の回転トルクを検出するトルクセンサー6に、電動アシスト自転車のフレーム本体に取り付けられたバッテリー(図示省略)から駆動電力を供給する用途で、電動アシスト自転車に取り付けられている。
【0052】
クランク軸5は、電動アシスト自転車のフレーム本体と一体のボトムブラケット7に設けられた図示しない軸受けを挿通して回転自在に支持され、図1に示すように、ボトムブラケット7の外側面に沿って導電ケース3が固定されている。導電ケース3は、導電性金属板31で全周面が囲われた円筒箱形に形成され、箱形の底面3aと対向する蓋面(図示せず)には、クランク軸5を貫通させる貫通孔32が穿設され、ボトムブラケット7から突出するクランク軸5の一側が導電ケース3を貫通するようになっている。
【0053】
導電ケース3の図中上方の一部は、絶縁合成樹脂板33で覆われ、絶縁合成樹脂板33に、後述する送電側回路基板10に実装された各回路部品へバッテリーから電源を供給する電源ケーブル8と、トルクセンサー6の検出データを、電動モータを駆動制御する図示しない駆動制御回路へ出力する信号ケーブル9が挿通している。また、導電ケース3内を完全に遮蔽するため、絶縁合成樹脂板33の表面には、その周囲の導電性金属板31に電気接続する電磁シールドフィルム34が被着されている。絶縁合成樹脂板33は、表面に電磁シールド皮膜を被着して遮蔽してもよいが、ここでは、アルミニウムを蒸着させたポリエステルフィルムを電磁シールドフィルム34として用いている。
【0054】
導電ケース3は、上述の通り、全周面が導電性金属板31と電磁シールドフィルム34で囲われることによって、その内部が後述する送電側コイル13と受電側コイル22とが磁気共鳴する共鳴空洞室35となっている。
【0055】
この共鳴空洞室35内に、図3に示す送電側LC回路11、電圧変換コイル12、整合回路部14、クロック信号源を内蔵するマイコン15、フォトトランジスタ16が形成された送電側回路基板10と、受電側LC回路21、受電側LC回路21と全波整流回路23、受電回路部24、トルクセンサー6、LEDドライバ25、フォトトランジスタ16とフォトカップリングする赤外LED26が形成された受電側回路基板20が収納されている。ここで、各回路若しくは回路素子が回路基板に形成されているとは、回路を構成する回路素子若しくは回路素子が、回路基板に実装されていること若しくは回路基板上の導電パターンにより形成されていることを意味する。
【0056】
図1に示すように、送電側回路基板10は、送電側回路基板10を導電ケース3に取り付ける導電性取付手段である導電性ネジ4を、送電側回路基板1の四隅にそれぞれ螺合し、導電ケース3の底面3aにネジ止めして取り付けている。このうち一組の導電性ネジ4’、4’は、図2に示すように、送電側回路基板10上の送電側LC回路11の両側のランドパターン11a、11aの位置で螺号し、送電側LC回路11の両側が導電ケース3のEarth1、Earth2で電気接続している。
【0057】
送電側回路基板10に形成されたマイコン15、整合回路部14及びフォトトランジスタ16は、電源ケーブル8を介してバッテリーから給電される電源で動作し、マイコン15は、クロック信号源から出力されるクロックをもとに、受電側LC回路12の後述する共振周波数fと同一周波数の交流電圧信号を生成し、マイコン15の出力と電圧変換コイル12のインピーダンスをマッチングさせる整合回路部14を介して電圧変換コイル12へ印加する。また、マイコン15は、フォトトランジスタ16に接続し、フォトトランジスタ16が受光した赤外信号からトルクセンサー6の検出データを復調し、信号ケーブル9を介して導電ケース3外に配置された駆動制御回路へ出力する。
【0058】
電圧変換コイル12は、送電側回路基板10上に螺旋状に形成した導電パターンで構成してもよいが、ここでは、送電側回路基板10の導電パターン上に表面実装するチップインダクターで構成している。
【0059】
電圧変換コイル12と送電側LC回路11の送電側コイル13とは、両者のコイルが近接して対向する向きで送電側回路基板10上に形成され、これにより、電圧変換コイル12と送電側コイル13とは、電磁誘導結合する。電圧変換コイル12に印加される交流電圧信号の電圧に対する電磁誘導結合する送電側コイル13若しくは送電側コイル13に磁場共振する受電側コイル22に発生する電圧の比は、電圧変換コイル12と送電側コイル13のコイルの巻数に比例するので、電圧変換コイル12と送電側コイル13のコイルの巻数は、受電側回路基板20側のワイヤレス給電を受けて動作するトルクセンサー6、赤外LED26等の負荷の動作電圧によって決定する。
【0060】
送電側LC回路11は、送電側回路基板10のランドパターン11a、11a間に直列に接続される送電側コイル13と送電側コンデンサ17とからなっている。送電側コイル13のインダクタンスと送電側コンデンサ17の容量は、送電側LC回路11の直列共振周波数fが受電側LC回路12の共振周波数fに一致するように、それぞれの回路定数が決定される。これにより、導電ケース3内で送電側コイル13と受電側コイル22とは、磁場共振する。送電側コイル13と送電側コンデンサ17も、送電側回路基板10上に形成する導電パターンで形成できるが、直列共振周波数fの微調整を容易にするため、ここでは、いずれも送電側回路基板10上に交換容易に実装されるディスクリート部品で構成している。
【0061】
受電側回路基板20は、内径がクランク軸5の外径にほぼ等しく、クランク軸5の軸方向に直交する円板状に形成され、導電ケース3内でクランク軸5の軸周りに取り付けられている。受電側回路基板20に形成された受電側LC回路21は、直列に接続された受電側コイル22と受電側コンデンサ27とからなっている。このうち受電側コイル22は、クランク軸5周りに取り付けられる円板状の受電側回路基板10の実装面積が狭いので、ここでは、受電側コンデンサ27等他の回路部品を実装する実装面20aに対して受電側回路基板20の背面側に形成された螺旋状の導電パターンで構成され、受電側回路基板10のスルーホールを介して実装面10a側の受電側コンデンサ27に直列に接続されている。
【0062】
受電側LC回路21の受電側コイル22のインダクタンスをL、受電側コンデンサ27の容量をCとして、受電側LC回路21の直列共振周波数fは、
【0063】
【数1】
【0064】
で表される。
【0065】
送電側コイル13に同一共振周波数fの交流電圧信号が流れて、導電ケース3内に共振周波数fの定在電磁波が形成されると、受電側コイル22は磁場共振し、受電側コイル22の誘導起電力によって受電側LC回路21に共振周波数fの交流電圧信号が流れる。
【0066】
受電側LC回路21の後段に接続された全波整流回路23は、この交流電圧信号を直流電圧の電力にして受電回路部24へ出力し、受電回路部24は、入力された電力をもとに、トルクセンサー6とLEDドライバ25に直流電源を給電し、これらの回路部品を動作させる。
【0067】
トルクセンサー6は、クランク軸5の表面に生じる剪断歪からクランク軸6に加わっているトルクを検出するもので、図1に示すように、クランク軸5に固着された歪みセンサー6aと、歪みセンサー6aの検出データをLEDドライバ25へ出力するとともに、受電回路部24から駆動電源を受けるために、受電側回路基板20の実装面20aに実装された入出力部6bとから構成されている。
【0068】
LEDドライバ25は、トルクセンサー6から入力される検出データをもとに赤外LED26を点滅制御し、赤外LED26から検出データで変調した赤外信号を出力させる。上述したように、フォトトランジスタ16と赤外LED26とをフォトカップリングさせて、赤外LED26が発光した赤外信号をフォトトランジスタ16で受光させるが、赤外光は、導電ケース3の内壁面で反射するので、必ずしもフォトトランジスタ16を赤外LED26の指向角内に配置する必要はない。
【0069】
このように構成されたワイヤレス給電装置1は、電動アシスト自転車のフレーム本体に対して固定された送電側回路基板10に実装されたマイコン15、整合回路部14、フォトトランジスタ16等の各回路部品は、電源ケーブル8を介してバッテリーから電源が供給され、電圧変換コイル12に受電側LC回路12の共振周波数fと同一周波数の交流電圧信号が出力される。
【0070】
送電側LC回路11の共振周波数fは、電圧変換コイル12に共振周波数fと同一周波数であるので、電圧変換コイル12に共振周波数fの交流電圧信号が流れると、電圧変換コイル12に電磁誘導結合する送電側コイル13は、共振周波数fで発振し、送電側コイル13の周囲に共振周波数fの電磁波が形成される。送電側コイル13の周囲はは、接地された導電性金属板31や電磁シールドフィルム34からなる導電ケース3で囲われているので、送電側コイル13の周囲に形成される電磁波は、導電ケース3から外部に漏れ出ることがなく、導電ケース3内の共鳴空洞室35に共振周波数fの定在電磁波の磁場が形成される。
【0071】
受電側回路基板20に形成された受電側LC回路21は、共鳴空洞室35に配置され、同一の共振周波数fで受電側LC回路21の受電側コイル22が送電側コイル13に磁場共振するので、受電側コイル22の誘導起電力による電力を、電動アシスト自転車のフレーム本体に対して回転する受電側回路基板20に形成されたトルクセンサー6、LEDドライバ25等の各回路部品へワイヤレス給電することができる。
【0072】
従って、トルクセンサー6は、受電側コイル22に生じる誘導起電力を電源として動作し、クランク軸5の剪断歪からクランク軸5に加わっているトルクを検出し、その検出データを赤外LED26からフォトトランジスタ16に出力される赤外信号を介して、マイコン15へ出力する。信号ケーブル9を介してマイコン15に接続する駆動制御回路は、トルクセンサー6が検出した検出データに応じて駆動モータを駆動制御する。
【0073】
本実施の形態によれば、磁場共振する送電側コイル13と受電側コイル22とを、導電性金属板31で囲われた導電ケース3内の共鳴空同室35内に配置するので、高い伝送効率で受電側コイル22に接続する負荷へワイヤレス給電することができる。また、内部を共鳴空洞室35とする導電ケース3は、トルクセンサー6等の負荷やワイヤレス給電のための各回路部品を外力から保護する金属ケースで形成できる。
【0074】
また、送電側回路基板10を導電ケース3へ取り付ける導電性ネジ4を用いて、送電側LC回路11を、その両側を接地された導電ケース3へ接続して、導電ケース3内の共鳴空洞室35に配置できる。更に、送電側LC回路11を送電側回路基板10に形成するので、送電側コイル13や 送電側コンデンサ17の回路定数を変えて、送電側LC回路11の共振周波数fを容易に調整できる。
【0075】
上述の実施の形態では、送電側コイル13に電磁誘導結合する電圧変換コイル12を介して送電側コイル13に共振周波数fの交流電圧信号が流れるようにしているが、電圧変換の必要がなければ、送電側LC回路11の両側に直接共振周波数fの交流電圧信号を出力してもよい。
【0076】
また、送電側LC回路11の送電側コイル13と送電側コンデンサ17及び受電側LC回路21の 受電側コイル22と受電側コンデンサ26は、いずれも直列に接続しているが、互いに同一の共振周波数fであれば、いずれか一方若しくは双方を並列に接続してもよい。しかしながら、電圧変換コイル12を省略して、スイッチング素子を用いて、直接、送電側コイル13と送電側コンデンサ17とが並列接続された送電側LC回路11に共振周波数fの交流電圧信号を出力すると、交流電圧信号の極性が切り替わるスイッチング時に送電側コンデンサ17に大電流が流れ、共振用コンデンサとして機能しなくなるので、送電側LC回路11の送電側コイル13と送電側コンデンサ17は直列に接続するのが望ましい。
【0077】
また、共鳴空洞室35を囲う導電ケース3の一部を絶縁合成樹脂板33で形成しているが、全てを導電性金属板31で形成してもよく、また、その一部が開口していても十分に本発明を適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
本発明は、金属板等の導電板で覆われた導電ケース内で可動する負荷へ電力を供給するワイヤレス給電装置に適している。
【符号の説明】
【0079】
1 ワイヤレス給電装置
3 導電ケース
4’ 導電性ネジ
6 トルクセンサー(負荷)
10 送電側回路基板
11 送電側LC回路
13 送電側コイル
17 送電側コンデンサ
20 受電側回路基板
21 受電側LC回路
22 受電側コイル
27 受電側コンデンサ
31 導電性金属板
33 絶縁合成樹脂板
34 電磁シールドフィルム
35 共鳴空洞室
図1
図2
図3
図4
図5