(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-119129(P2021-119129A)
(43)【公開日】2021年8月12日
(54)【発明の名称】PRMT5阻害剤を用いて乾癬および他の自己免疫状態を治療する方法
(51)【国際特許分類】
A61K 45/00 20060101AFI20210716BHJP
A61P 37/06 20060101ALI20210716BHJP
A61P 37/08 20060101ALI20210716BHJP
A61P 17/06 20060101ALI20210716BHJP
A61P 17/14 20060101ALI20210716BHJP
A61P 11/06 20060101ALI20210716BHJP
A61P 11/14 20060101ALI20210716BHJP
A61P 19/08 20060101ALI20210716BHJP
A61P 3/10 20060101ALI20210716BHJP
A61P 25/00 20060101ALI20210716BHJP
A61P 1/00 20060101ALI20210716BHJP
A61P 17/00 20060101ALI20210716BHJP
A61P 19/02 20060101ALI20210716BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20210716BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20210716BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20210716BHJP
A61K 31/519 20060101ALI20210716BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20210716BHJP
A61K 9/20 20060101ALI20210716BHJP
A61K 9/48 20060101ALI20210716BHJP
A61K 9/08 20060101ALI20210716BHJP
A61K 9/10 20060101ALI20210716BHJP
A61K 9/06 20060101ALI20210716BHJP
【FI】
A61K45/00
A61P37/06
A61P37/08
A61P17/06
A61P17/14
A61P11/06
A61P11/14
A61P19/08
A61P3/10
A61P25/00
A61P1/00
A61P17/00
A61P19/02
A61P29/00 101
A61P1/04
A61P37/02
A61K31/519
A61P43/00 111
A61K9/20
A61K9/48
A61K9/08
A61K9/10
A61K9/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2021-326(P2021-326)
(22)【出願日】2021年1月5日
(31)【優先権主張番号】62/957,925
(32)【優先日】2020年1月7日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】63/116,120
(32)【優先日】2020年11月19日
(33)【優先権主張国】US
(71)【出願人】
【識別番号】593141953
【氏名又は名称】ファイザー・インク
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100107386
【弁理士】
【氏名又は名称】泉谷 玲子
(72)【発明者】
【氏名】メン・リ
(72)【発明者】
【氏名】アンソニー・ウィリアム・トルチャー
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C076AA06
4C076AA09
4C076AA11
4C076AA12
4C076AA16
4C076AA17
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4C086ZA89
4C086ZA92
4C086ZA96
4C086ZB05
4C086ZB08
4C086ZB13
4C086ZB15
4C086ZC20
4C086ZC35
(57)【要約】 (修正有)
【課題】乾癬、全身性紅斑性狼瘡(SLE)、関節リウマチ(RA)、乾癬性関節炎および他の自己免疫状態又は障害を治療するための方法を提供する。
【解決手段】自己免疫異常を患っている患者に、治療有効量のPRMT5阻害剤を投与するステップを含む方法である。PRMT5阻害剤が、(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールまたはその薬剤として許容される塩であることが好ましい。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自己免疫異常を患っている対象を治療する方法であって、治療有効量のPRMT5阻害剤を必要とする前記対象に投与するステップを含む、方法。
【請求項2】
PRMT5阻害剤が、(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールまたはその薬剤として許容される塩である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
自己免疫異常が、乾癬、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、強直性脊椎炎、喘息、1型糖尿病、多発性硬化症、小児脂肪便症、強皮症、化膿性汗腺炎、白斑、皮膚筋炎、全身性紅斑性狼瘡、関節リウマチ、乾癬性関節炎、および炎症性腸疾患からなる群から選択される、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
自己免疫異常が、乾癬である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記治療有効量が、経腸的、非経口的、または局所的に投与される、請求項1から4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記経腸投与が、経口的または経直腸的に投与される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記経口投与が、錠剤、カプセル剤、または液体剤形として投与される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記非経口投与が、静脈内または関節内に投与される、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
前記局所投与が、液剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、ローション剤、懸濁剤、または乳剤として投与される、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記対象が、約0.5mg〜約120mgの治療有効量を投与される、請求項1から9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
前記治療有効量が、約0.5mg、1mg、2mg、4mg、6mg、8mg、10mg、16mg、32mg、60mg、80mg、および120mgからなる群から選択される、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記治療有効量が、約12mgである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記治療有効量が、約10mgである、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記治療有効量が、約8mgである、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記治療有効量が、約6mgである、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記治療有効量が、約4mgである、請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記治療有効量が、約1mgである、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記治療有効量が、1日1回(QD)投与される、請求項10から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記治療有効量が、1日2回(BID)投与される、請求項10から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールまたはその薬剤として許容される塩が、1〜28日間投与される、請求項2から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
前記(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールまたはその薬剤として許容される塩が、1〜6週間投与される、請求項2から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールまたはその薬剤として許容される塩が、1〜6か月間投与される、請求項2から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールまたはその薬剤として許容される塩が、1〜4か月間投与される、請求項22に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乾癬、全身性紅斑性狼瘡(「SLE」または「狼瘡」とも呼ばれる)、関節リウマチ(RA)、乾癬性関節炎および他の自己免疫状態または障害を治療するための、構造:
【0002】
【化1】
【0003】
を有する(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールまたはその薬剤として許容される塩などのPRMT5阻害剤、およびそれを含むPRMT5阻害剤の使用を対象とする。
【背景技術】
【0004】
乾癬(時々「プラーク乾癬」と呼ばれる)は、世界の人口のほぼ約2〜4パーセントに影響を与える慢性皮膚病である。米国の七百万人を超える人々が影響を受けている。乾癬の原因はまだ完全に解明されていないが、有効な証拠は、皮膚の細胞免疫浸潤物に対する二次応答として表皮変化が生じることを示している。乾癬は、赤み、肥厚、激しい皮剥け、および場合によっては、痒みを伴う個々の部分の皮膚の炎症により特徴付けられる。この疾患は、肉体的にも心理的にも罹患した個体の生活の質に著しい影響がある。現在、乾癬を治す方法はなく、治療は、乾癬プラークおよび関連症状の重症度および程度を低下させることに向けられている。乾癬を治療する製品を評価する上で米国食品医薬品局によって使用されている治療が成功することの主な尺度は、研究者による総合評価に基づく乾癬の重症度における著しい全体改善である。
【0005】
乾癬の管理には、重症度および治療反応に応じて、局所または全身性薬物、光線療法、ならびに保湿剤およびサリチル酸などの種々の補助治療が含まれる。より進行した乾癬の全身性内科的治療には、メトトレキサート、シクロスポリンおよび他の小分子または生物製剤、例えばインフリキシマブ、エタネルセプトおよびウステキヌマブが含まれる。アメリカ皮膚科学会(AAD)は、乾癬および乾癬性関節炎の管理のための一連の臨床的推奨事項を作成している(https://www.aad.org/member/clinical−quality/guidelines)。これらの医学的進歩にもかかわらず、乾癬のためのより安全で、より効果的で便利な薬物を開発するための満たされていない医学的必要性が依然としてある。他の慢性自己免疫状態はまた、SLE、RA、および乾癬性関節炎を効果的および/または完全に治療することも困難であった。
【0006】
下記の作用機序に制限されることなく、PRMT5および結合パートナーMEP50は、Sアデノシルメチオニンを利用してメチル基をアルギニンに転移するメチロソーム複合体を形成し、基質残基上のモノメチル化および対称ジメチル化の両方を触媒する。PRMT5は、転写、細胞シグナル伝達、mRNA翻訳、DNA損傷、受容体輸送、タンパク質安定性、およびプレmRNAスプライシングに関与する複数のタンパク質基質をメチル化する。PRMT5基質について最もよく研究されているのは、プレmRNAスプライシングを調節するスプライセオソームアセンブリタンパク質である。スプライス部位の変異、スプライシング因子の変異、およびスプライシング活性の変化は、癌の発生および進行に関連している。PRMT5は、スプライセオソームタンパク質、SmD1、SmD3およびSmB/Bを含む、プレmRNAスプライシングを調節するタンパク質を対称的にジメチル化する。このメチル化は、SMN1タンパク質のチューダードメインに対するSmタンパク質の親和性を高め、適切なスプライス部位認識および追加のスプライシング因子の補充のための核内低分子リボ核タンパク質(snRNP)複合体のアセンブリを促進する。マウス神経幹/前駆細胞(NPC)における条件付きPRMT5ノックアウトは、PRMT5機能が適切なスプライス部位の選択に必要であることを強調する。PRMT5遺伝的阻害は、プレmRNAのイントロン保持およびエクソンスキッピングの増加をもたらし、mRNAナンセンス介在性崩壊または選択的にスプライシングされたmRNAをもたらす。これらのスプライシング変化は、タンパク質の発現を低下させる、または細胞周期の調節、DNA複製と修復、代謝、および免疫経路において予測できない機能をもつ選択的に「ミススプライシングされた」タンパク質アイソフォームを生成する可能性がある。
【0007】
選択的スプライシングおよびスプライシング因子の発現はまた:乾癬(Li J、Yu P. Genome−wide transcriptome analysis identifies alternative splicing regulatory network and key splicing factors in mouse and human psoriasis. Sci Rep. 2018;8(1):4124頁。2018年3月7日公開)、SLE(Odhams CA、Cortini A、Chen Lら Mapping eQTLs with RNA−seq reveals novel susceptibility genes, non−coding RNAs and alternative−splicing events in systemic lupus erythematosus. Hum Mol Genet. 2017;26(5):1003〜1017頁)、および関節リウマチ(Shchetynsky K、Protsyuk D、Ronninger M、Diaz−Gallo LM、Klareskog L、Padyukov L. Gene−gene interaction and RNA splicing profiles of MAP2K4 gene in rheumatoid arthritis. Clin Immunol. 2015;158(1):19〜28頁)を含む自己免疫疾患にも関連している。Tnipノックアウトマウスとヒト乾癬患者を比較したRNA−seqデータは、以下の遺伝子:ABI1、ARHGAP12、ATP5C1、CTTN、DMN1L、EXOC1、FBLN2、FNBP1、GOLGA2、GOLGA4、MYH11、MYL6、MYO1B、PAM、SEC31A、SLK、SPAG9、およびZMYND11の疾患(Liら、上記)に関連している可能性のある18の保存されたカセットエクソンイベントを特定した。さらに、乾癬に関連する経路において重要な遺伝子の選択的スプライシングを調節することによって乾癬に寄与する可能性がある、PRMT5を含む、12のスプライシング因子(CELF1、CELF2、DDX5、MBNL1、MBNL2、NOVA1、PRMT5、PTBP1、RBFOX2、SF3A1、SRRM4、およびU2AF1)を特定した。内部RNA−seqデータは、PRMT5阻害剤による選択的スプライシングの標的としてこれらのエクソン(ABI1、CTTN、EXOC1、GOLGA4、MYL6、PAM、およびSEC31A)およびスプライシング因子(MBNL1、PTBP1およびU2AF1)のいくつかを特定している。
【0008】
SLEでは、患者の25%は、スミス抗原(Sm)に対して自己抗体応答を示し、それはスプライセオソームタンパク質SmB、SmD1およびSmD3(Kalinina O、Louzoun Y、Wang Y、Utset T、Weigert M. Origins and specificity of auto−antibodies in Sm+ SLE patients. J Autoimmun. 2018;90:94〜104頁)を含む。PRMT5は、これら3つ全てのタンパク質のアルギニンを対称的にジメチル化し、メチル化は、それらの抗原性を高める。ほとんどの抗Sm抗体は、これらのエピトープに向けられている。PRMT5阻害剤を用いたSLE患者のSmタンパク質からのメチルアルギニン残基の除去は、トリガー抗原の減少によって自己抗体応答を減少させる可能性がある。
【0009】
PRMT5はまた、慢性炎症に関与する重要な経路であるNF−kBシグナル伝達において役割があると報告された。NF−kB転写因子のp65サブユニットは、TRAF1、IL1A、CXCL10およびCXCL11を含む、その標的遺伝子プロモーターの78%へのNF−kBの補充に影響を与えるいくつかのアルギニン残基(R30、R34、およびR174)で直接メチル化されている(Harris DP、Bandyopadhyay S、Maxwell TJ、Willard B、DiCorleto PE. Tumor necrosis factor (TNF)−α induction of CXCL10 in endothelial cells requires protein arginine methyltransferase 5 (PRMT5)−mediated nuclear factor (NF)−κB p65 methylation. J Biol Chem. 2014;289(22):15328〜15339頁;2016年2月22日公開のHarris DP、Chandrasekharan UM、Bandyopadhyay S、Willard B、DiCorleto PE. PRMT5−Mediated Methylation of NF−κB p65 at Arg174 Is Required for Endothelial CXCL11 Gene Induction in Response to TNF−α and IFN−γ Costimulation. PLoS One. 2016;11(2);およびWei H、Wang B、Miyagi Mら PRMT5 dimethylates R30 of the p65 subunit to activate NF−κB. Proc Natl Acad Sci U S A. 2013;110(33):13516〜13521頁)。PRMT5阻害剤は、サイトカインに誘導されたNF−kB標的遺伝子発現をブロックするために使用でき、炎症の軽減をもたらすかもしれない。
【0010】
米国特許第10,220,037号は、PRMT5を阻害し、癌適応症を治療することが知られている種々の化合物および組成物を開示している。米国特許第10,220,037号に記載されているこれらの化合物の中には、(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールまたはその薬剤として許容される塩がある。腫瘍学の分野を除けばこれらの化合物の使用は知られていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第10,220,037号
【特許文献2】PCT公開WO2020152557
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】Li J、Yu P. Genome−wide transcriptome analysis identifies alternative splicing regulatory network and key splicing factors in mouse and human psoriasis. Sci Rep. 2018;8(1):4124頁
【非特許文献2】Odhams CA、Cortini A、Chen Lら Mapping eQTLs with RNA−seq reveals novel susceptibility genes, non−coding RNAs and alternative−splicing events in systemic lupus erythematosus. Hum Mol Genet. 2017;26(5):1003〜1017頁
【非特許文献3】Shchetynsky K、Protsyuk D、Ronninger M、Diaz−Gallo LM、Klareskog L、Padyukov L. Gene−gene interaction and RNA splicing profiles of MAP2K4 gene in rheumatoid arthritis. Clin Immunol. 2015;158(1):19〜28頁
【非特許文献4】Kalinina O、Louzoun Y、Wang Y、Utset T、Weigert M. Origins and specificity of auto−antibodies in Sm+ SLE patients. J Autoimmun. 2018;90:94〜104頁
【非特許文献5】Harris DP、Bandyopadhyay S、Maxwell TJ、Willard B、DiCorleto PE. Tumor necrosis factor (TNF)−α induction of CXCL10 in endothelial cells requires protein arginine methyltransferase 5 (PRMT5)−mediated nuclear factor (NF)−κB p65 methylation. J Biol Chem. 2014;289(22):15328〜15339頁
【非特許文献6】Harris DP、Chandrasekharan UM、Bandyopadhyay S、Willard B、DiCorleto PE. PRMT5−Mediated Methylation of NF−κB p65 at Arg174 Is Required for Endothelial CXCL11 Gene Induction in Response to TNF−α and IFN−γ Costimulation. PLoS One. 2016;11(2)
【非特許文献7】Wei H、Wang B、Miyagi Mら PRMT5 dimethylates R30 of the p65 subunit to activate NF−κB. Proc Natl Acad Sci U S A. 2013;110(33):13516〜13521頁
【非特許文献8】Bondayら、LLY−283、a Potent and Selective Inhibitor of Arginine Methyltransferase 5、 PRMT5、 with Antitumor Activity. ACS Med Chem Lett. 2018;9(7):612〜617頁
【発明の概要】
【0013】
自己免疫状態または障害を有する対象(または患者)を治療する方法が開示され、この方法は、治療有効量のPRMT5阻害剤を、それを必要とする対象に投与することを含む。PRMT5阻害剤は、任意のPRMT5阻害剤、または1種もしくは複数のPRMT5阻害剤の組合せであってよい。例として、当技術分野で既知のものから選択された1種または複数のPRMT5阻害剤は、自己免疫異常を治療するために使用することができ、(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオール、またはその薬剤として許容される塩を含むが、それだけには限定されない。
【0014】
いくつかの態様では、自己免疫異常は、乾癬、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、強直性脊椎炎、喘息、1型糖尿病、多発性硬化症、小児脂肪便症、強皮症、化膿性汗腺炎、白斑、皮膚筋炎、全身性紅斑性狼瘡、関節リウマチ、乾癬性関節炎、および炎症性腸疾患からなる群から選択される。
【0015】
いくつかの態様では、対象は、治療有効量のPRMT5阻害剤を、経腸的(例えば、経口または直腸経路によって)、非経口的(例えば、静脈内または関節内経路によって)、または局所的に投与される。いくつかの態様では、対象は、約0.5mg〜約120mgの治療有効量を投与される。いくつかの態様では、治療有効量は、約0.5mg、1mg、2mg、4mg、6mg、8mg、10mg、16mg、32mg、60mg、または120mgである。いくつかの態様では、治療有効量は、1日1回(QD)または1日2回(BID)投与される。いくつかの態様では、治療有効量は、1〜28日間、1〜6週間、1〜4か月間、または1〜6か月間投与される。
【0016】
本発明はまた、自己免疫状態もしくは障害の治療に使用するための;または自己免疫状態もしくは障害の治療に有用な医薬品の製造に使用するためのPRMT5阻害剤、特に(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールに関する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1Aは(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールの1日2回1mgの治療を2週間受けた後の、乾癬患者の胴体前面の皮膚を示す図である。乾癬症状は、中程度である。
図1Bは(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールの1日2回1mgの治療を6週間受けた後の、乾癬患者の胴体前面の皮膚を示す図である。乾癬症状は、軽度である。
【
図2】
図2Aは(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールの1日2回1mgの治療を2週間受けた後の、乾癬患者の胴体背面の皮膚を示す図である。乾癬症状は、中程度である。
図2Bは(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールの1日2回1mgの治療を6週間受けた後の、乾癬患者の胴体背面の皮膚を示す図である。乾癬症状は、軽度である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明は、以下の本発明の好ましい態様の詳細な説明および本明細書に含まれる実施例を参照することによってより容易に理解され得る。本明細書で使用される専門用語は、特定の態様を説明することだけを目的とし、制限する意図はないことを理解されたい。さらに、本明細書において特に定義されない限り、本明細書で使用される専門用語は、関連技術において既知であるようなその伝統的意味を与えられることが理解されよう。
【0019】
本発明に関連して有用な化合物には、PRMT5阻害剤(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオール、およびその薬剤として許容される塩が含まれる。
【0020】
本発明に関連して有用な他のPRMT5阻害化合物には、GSK3326595(GlaxoSmithKline;CAS No.:1616392−22−3)、JNJ−64619178(Johnson & Johnson;CAS No.:2086772−26−9)、CTx−034(Cancer Therapeutics)、PRMT5−04(Auigene Discovery Technologies)、EPZ015666(Epizyme/GlaxoSmithKline)、LLY283およびLLY−284(Eli Lilly;例えば、Bondayら、LLY−283、a Potent and Selective Inhibitor of Arginine Methyltransferase 5、 PRMT5、 with Antitumor Activity. ACS Med Chem Lett. 2018;9(7):612〜617頁)、PRT543およびPRT811(Prelude Therapeutics)などが含まれるが、それだけには限定されない。
【0021】
本発明の第1の側面によれば、治療有効量のPRMT5阻害剤を対象に投与することを含む、それを必要とする対象における自己免疫状態または障害を治療する方法が提供されている。
【0022】
以下に、本発明のこの第1の側面の態様(E)(ここで、便宜上、E1がそれと同一である)を記載する。
E1. 治療有効量のPRMT5阻害剤を対象に投与することを含む、それを必要とする対象における自己免疫異常を治療する方法。
E2. PRMT5阻害剤が、(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオール、GSK3326595、JNJ−64619178、CTx−034、PRMT5−04、EPZ015666、LLY283、LLY−284、PRT543、PRT811;およびその薬剤として許容される塩からなる群から選択される態様E1に記載の方法。
E3. PRMT5阻害剤が、(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールまたはその薬剤として許容される塩である、態様E1からE2のいずれか一つに記載の方法。
E4. 自己免疫異常が、関節リウマチ、全身発症関節リウマチ、多関節型関節リウマチ、腸炎性関節炎、脊椎関節症、腸炎性脊椎炎、反応性関節炎、軸性脊椎関節炎、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、非軸性脊椎関節炎、変形性関節症、痛風性関節炎、若年性関節炎、若年性関節リウマチ、全身発症若年性関節リウマチ、関節周囲若年性関節リウマチ、スティル病、若年性ライター症候群、若年性強直性脊椎炎、若年性腸炎性関節炎、若年性特発性関節炎、若年性乾癬性関節炎、橋本甲状腺炎、自己免疫性溶血性貧血、悪性貧血の自己免疫性萎縮性胃炎、自己免疫性脳脊髄炎、自己免疫性精巣炎、血管炎、グッドパスチャー病、自己免疫性血小板減少症、交感性眼炎、重症筋無力症、ギラン−バレー症候群、グレーブス病、原発性胆汁性肝硬変、自己免疫性肝炎、原発性硬化性胆管炎、慢性攻撃性肝炎、非アルコール性脂肪肝疾患、非アルコール性脂肪性肝炎、硬変症、膜性糸球体症、巣状分節性糸球体硬化症、アルポート症候群、IgA腎症、狼瘡、全身性狼瘡、全身性紅斑性狼瘡(SLE)、若年性SLE、狼瘡腎炎、特発性膵炎、シェーグレン症候群、筋炎多発性筋炎、皮膚筋炎、I型インターフェロン症、アイカルディ・グティエール症候群、全身性硬化症、動脈炎、結節性多発性動脈炎、多発性硬化症、再発寛解型多発性硬化症、一次性進行型多発性硬化症、二次性進行型多発性硬化症、水疱性類天疱瘡、コーガン症候群、ヴェーゲナー肉芽腫症、自己免疫性脱毛症、血管炎、腎炎、ベーチェット病、リウマチ性多発性筋痛、巨細胞性動脈炎、軟骨炎症、骨分解、甲状腺炎、I型糖尿病、小児脂肪便症、直腸炎、好酸球性胃腸炎、好酸球性食道炎、肥満細胞症、炎症性腸疾患、湿疹、慢性手湿疹、異汗性湿疹、慢性掻痒、アトピー性皮膚炎、接触アレルギー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎、口周囲皮膚炎、うっ血性皮膚炎、刺激性皮膚炎、貨幣状皮膚炎、職業性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、乾燥性皮膚炎、眼瞼皮膚炎、おむつ皮膚炎、手皮膚炎、皮膚筋炎、神経皮膚炎、扁平苔癬、苔癬硬化症、白斑、円形脱毛症、そう痒症、乾癬、プラーク乾癬、滴状乾癬、逆位乾癬、膿疱性乾癬、爪乾癬、屈側性掌蹠乾癬、顔面乾癬または紅皮性乾癬、酒さ、強皮症、天疱瘡、皮膚潮紅、皮膚狼瘡、ケロイド、日焼け、肥厚性瘢痕、特発性血小板減少性血栓性紫斑病、魚鱗癬、表皮過形成、ざ瘡、表皮水疱症、間擦疹、毛孔性角化症、じんま疹、伝染性軟属腫、ネザートン症候群、フォークト−小柳−原田病、スウィート病、白色ひこう疹、天疱瘡、外陰部膣炎、サットン母斑/母斑(複数)、炎症後色素沈着低下、老人性白斑、化学物質/薬剤誘発性白斑、皮膚紅斑性狼瘡、円板状狼瘡、掌蹠膿疱症、類天疱瘡、および化膿性汗腺炎からなる群から選択される、態様E1からE3のいずれか一つに記載の方法。
E5. 自己免疫異常が、乾癬、アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、強直性脊椎炎、喘息、1型糖尿病、多発性硬化症、小児脂肪便症、強皮症、化膿性汗腺炎、白斑、皮膚筋炎、全身性紅斑性狼瘡、関節リウマチ、乾癬性関節炎、および炎症性腸疾患からなる群から選択される、態様E1からE4のいずれか一つに記載の方法。
E6. 自己免疫異常が、乾癬である、態様E1からE5のいずれか一つに記載の方法。
E7. 自己免疫異常が、アトピー性皮膚炎である、態様E1からE5のいずれか一つに記載の方法。
E8. 自己免疫異常が、円形脱毛症である、態様E1からE5のいずれか一つに記載の方法。
E9. 自己免疫異常が、強直性脊椎炎である、態様E1からE5のいずれか一つに記載の方法。
E10. 自己免疫異常が、喘息である、態様E1からE5のいずれか一つに記載の方法。
E11. 自己免疫異常が、1型糖尿病である、態様E1からE5のいずれか一つに記載の方法。
E12. 自己免疫異常が、多発性硬化症である、態様E1からE5のいずれか一つに記載の方法。
E13. 自己免疫異常が、小児脂肪便症である、態様E1からE5のいずれか一つに記載の方法。
E14. 自己免疫異常が、強皮症である、態様E1からE5のいずれか一つに記載の方法。
E15. 自己免疫異常が、化膿性汗腺炎である、態様E1からE5のいずれか一つに記載の方法。
E16. 自己免疫異常が、白斑である、態様E1からE5のいずれか一つに記載の方法。
E17. 自己免疫異常が、皮膚筋炎である、態様E1からE5のいずれか一つに記載の方法。
E18. 自己免疫異常が、全身性紅斑性狼瘡である、態様E1からE5のいずれか一つに記載の方法。
E19. 自己免疫異常が、関節リウマチである、態様E1からE5のいずれか一つに記載の方法。
E20. 自己免疫異常が、乾癬性関節炎である、態様E1からE5のいずれか一つに記載の方法。
E21. 自己免疫異常が、炎症性腸疾患である、態様E1からE5のいずれか一つに記載の方法。
E22. 炎症性腸疾患が、クローン病である、態様E21に記載の方法。
E23. 炎症性腸疾患が、潰瘍性大腸炎である、態様E21に記載の方法。
E24. 治療有効量が、約0.5mg〜約120mgである、態様E1からE23のいずれか一つに記載の方法。
E25. 治療有効量が、約0.5mg、1mg、2mg、4mg、6mg、8mg、10mg、16mg、32mg、60mg、80mg、および120mgからなる群から選択される、態様E1からE24のいずれか一つに記載の方法。
E26. 治療有効量が、約1mgである、態様E1からE25のいずれか一つに記載の方法。
E27. 治療有効量が、約120mgである、態様E1からE25のいずれか一つに記載の方法。
E28. 治療有効量が、約60mgである、態様E1からE25のいずれか一つに記載の方法。
E29. 治療有効量が、約32mgである、態様E1からE25のいずれか一つに記載の方法。
E30. 治療有効量が、約16mgである、態様E1からE25のいずれか一つに記載の方法。
E31. 治療有効量が、約10mgである、態様E1からE25のいずれか一つに記載の方法。
E32. 治療有効量が、約8mgである、態様E1からE25のいずれか一つに記載の方法。
E33. 治療有効量が、約6mgである、態様E1からE25のいずれか一つに記載の方法。
E34. 治療有効量が、約4mgである、態様E1からE25のいずれか一つに記載の方法。
E35. 治療有効量が、約2mgである、態様E1からE25のいずれか一つに記載の方法。
E36. 治療有効量が、約0.5mgである、態様E1からE25のいずれか一つに記載の方法。
E37. 治療有効量が、1日1回(QD)投与される、態様E1からE36のいずれか一つに記載の方法。
E38. 治療有効量が、1日2回(BID)投与される、態様E1からE36のいずれか一つに記載の方法。
E39. 治療有効量が、1〜28日間投与される、態様E1からE38のいずれか一つに記載の方法。
E40. 治療有効量が、1〜6週間投与される、態様E1からE38のいずれか一つに記載の方法。
E41. 治療有効量が、1〜6か月間投与される、態様E1からE38のいずれか一つに記載の方法。
E42. 治療有効量が、1〜4か月間投与される、態様E1からE38のいずれか一つに記載の方法。
E43. PRMT5阻害剤が、経腸的、非経口的、または局所的に投与される、態様E1からE42のいずれか一つに記載の方法。
E44. 前記経腸投与が、経口的または経直腸的に投与される、E43に記載の方法。
E45. 前記経口投与が、錠剤、カプセル剤、または液体剤形として投与される、E44に記載の方法。
E46. 前記非経口投与が、静脈内または関節内に投与される、E43に記載の方法。
E47. 前記局所投与が、液剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、ローション剤、懸濁剤、または乳剤として投与される、E43に記載の方法。
E48. 追加の治療上有効な薬剤を投与することをさらに含む、態様E1からE47のいずれか一つに記載の方法。
【0023】
いくつかの態様では、経口投与する場合、(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールまたはその薬剤として許容される塩は、錠剤、カプセル剤、または液体剤形(懸濁剤、シロップ剤または液剤)で投与することができる。
【0024】
いくつかの態様では、非経口投与する場合、(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールまたはその薬剤として許容される塩は、静脈内(IV)に投与することができる。IV注入は、治療有効量が種々の流量によって送達されるように調整することができる。
【0025】
いくつかの態様では、非経口投与する場合、(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールまたはその薬剤として許容される塩は、関節内注射として投与することができる。
【0026】
局所適用する場合、(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールまたはその薬剤として許容される塩は、全て当業者に周知されている多くの異なる医薬剤形で適用することができる。これらには、液剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、ローション剤、懸濁剤、または乳剤などが含まれる。
【0027】
経直腸投与する場合、(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールまたはその薬剤として許容される塩は、治療有効量の上記の化合物を送達する坐剤として投与することができる。
【0028】
剤形にかかわらず、治療有効量の(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールは、約0.5mg〜約120mg以上で毎日投与され、より具体的には0.5mg、0.6mg、0.7mg、0.8mg、0.9mg、1mg、2mg、3mg、4mg、5mg、6mg、7mg、8mg、9mg、10mg、11mg、12mg、13mg、14mg、15mg、16mg、17mg、18mg、19mg、20mg、21mg、22mg、23mg、24mg、25mg、26mg、27mg、28mg、29mg、30mg、31mg、32mg、33mg、34mg、35mg、36mg、37mg、38mg、39mg、40mg、41mg、42mg、43mg、44mg、45mg、46mg、47mg、48mg、49mg、50mg、51mg、52mg、53mg、54mg、55mg、56mg、57mg、58mg、59mg、60mg、61mg、62mg、63mg、64mg、65mg、66mg、67mg、68mg、69mg、70mg、75mg、80mg、90mg、100mg、105mg、110mg、115mg、もしくは120mg、または他の用量で毎日投与される。
【0029】
いくつかの態様では、治療有効量の(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールは、約0.05μg/kg〜約1000mg/kg、約2mg/kg〜約900mg/kg、約3mg/kg〜約800mg/kg、約4mg/kg〜約700mg/kg、約5mg/kg〜約600mg/kg、約6mg/kg〜約550mg/kg、約7mg/kg〜約500mg/kg、約8mg/kg〜約450mg/kg、約9mg/kg〜約400mg/kg、約5mg/kg〜約200mg/kg、約2mg/kg〜約150mg/kg、約5mg/kg〜約100mg/kg、約10mg/kg〜約100mg/kg、または約10mg/kg〜約60mg/kgの用量である。例えば、治療有効量は、少なくとも約0.05μg/kg、0.2μg/kg、0.5μg/kg、1μg/kg、10μg/kg、100μg/kg、0.2mg/kg、1.0mg/kg、2.0mg/kg、3.0mg/kg、5.0mg/kg、10mg/kg、25mg/kg、50mg/kg体重以上の用量で対象に投与される。
【0030】
いくつかの態様では、治療有効量の(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールは、約1mg/m
2〜約3000mg/m
2、約2mg/m
2〜約2000mg/m
2、約3mg/m
2〜約1000mg/m
2、約4mg/m
2〜約750mg/m
2、約5mg/m
2〜約600mg/m
2、約6mg/m
2〜約550mg/m
2、約7mg/m
2〜約500mg/m
2、約8mg/m
2〜約450mg/m
2、約9mg/m
2〜約mg/m
2の用量である。例えば、治療有効量は、少なくとも約5mg/m
2、10mg/m
2、15mg/m
2、20mg/m
2、25mg/m
2、30mg/m
2、35mg/m
2、40mg/m
2、45mg/m
2、50mg/m
2、55mg/m
2、60mg/m
2、65mg/m
2、70mg/m
2、75mg/m
2、80mg/m
2、85mg/m
2、90mg/m
2、95mg/m
2、100mg/m
2、105mg/m
2、110mg/m
2、115mg/m
2、120mg/m
2、130mg/m
2、135mg/m
2、140mg/m
2、145mg/m
2、150mg/m
2、155mg/m
2、160mg/m
2、165mg/m
2、170mg/m
2、175mg/m
2、180mg/m
2、185mg/m
2、190mg/m
2、195mg/m
2、または200mg/m
2の用量で対象に投与される。
【0031】
いくつかの態様では、本明細書に記載の化合物の治療有効量(または用量)の投与は、1日1回(QD)、1日2回(BID)、または他の投薬レジメンによって行なうことができる。いくつかの態様では、16mgの1日量は、16mgを毎日1回投与または1日当たり8mgを2回投与で投与することができる。いくつかの態様では、6mgの1日量は、6mgを毎日1回投与または1日当たり3mgを2回投与で投与することができる。いくつかの態様では、薬物は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、または31日間の期間にわたって投与される。投与は、より長期間投与することもでき、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、または24か月以上継続することができる。
【0032】
本明細書に注記した投与量は例示的なものであるが、正確な投与量および投与の頻度は、当業者に周知されているように、使用される(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールまたはその薬剤として許容される塩の特定の形態、治療されている状態の重症度、特定の患者の年齢、体重、総合的な体調、個体が服用している可能性のある他の薬物によって決まり、対象の血液中の(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールもしくはその薬剤として許容される塩の血中レベルもしくは濃度および/または治療されている特定の状態に対する対象の応答を測定することによって、より正確に決定することができる。
【0033】
本発明の特定の態様では、自己免疫異常について対象を治療するために使用される(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールまたはその薬剤として許容される塩の量は、癌を治療するために必要とされる前記化合物または塩の量よりも少ないか、または著しく少ない(例えば、>50%少ない)。したがって、前記化合物または塩に関連するどんな副作用および/または毒性も最小限にされ、軽減される。
【0034】
本明細書では、単数形「a」、「an」、および「the」は、特に指示がない限り、複数の参照を含む。例えば、「a」置換基は、1種または複数の置換基を含む。
数値的に定義されたパラメーターを修飾するために使用される用語「約」は、パラメーターが、そのパラメーターについて規定された数値を10%ほども上または下に変化してよいことを表す。例えば、約5mg/kgの用量は、特に指定のない限り、4.5mg/kgおよび5.5mg/kgの間で変化してよいことを表すことが理解されたい。
【0035】
用語「患者」または「対象」は、治療が望ましい、または臨床試験、疫学調査に参加している、または対照として使用されている、ヒトならびに哺乳動物獣医患者、例えばウシ、ウマ、イヌおよびネコが含まれる任意の単一対象を意味する。特定の好ましい態様では、対象はヒトである。
【0036】
本明細書では、乾癬、全身性紅斑性狼瘡(SLE)または任意の他の自己免疫異常、状態、もしくは疾患を「治療する」または「治療すること」という用語は、本発明による療法を、乾癬、全身性紅斑性狼瘡(SLE)または任意の他の自己免疫異常、状態、もしくは疾患を有する対象に投与して少なくとも1つの肯定的な治療効果、例えば、状態または疾患、重症度が減少もしくは軽減した乾癬病変の改善、あるいはそのような用語が適用される障害もしくは状態、またはそのような障害もしくは状態の1つもしくは複数の症状の予防などを達成することを表す。「治療すること」は直前に定義されているので、用語「治療」は、本明細書では、特に指示がない限り、治療する行為を意味する。用語「治療すること」はまた、対象のアジュバントおよびネオアジュバント治療を含む。
【0037】
用語「BID」(または「bid」もしくは「b.i.d.」)は、薬物が1日2度(2回)投与されることを表す。例として、8mgBIDは、1日の1回目および2回目に8mg用量で投与される16mgの1日量を表す。
【0038】
用語「QD」(または「qd」または「q.d.」)は、薬物が1日1度(1回)投与されることを表す。
用語「治療レジメン」、「投薬プロトコル」および「投薬レジメン」は、本発明の組合せにおける各治療薬の用量および投与のタイミングを参照するために区別なく用いられる。
【0039】
「改善すること(ameliorating)」は、本明細書に記載の組合せによる治療後に、組合せを投与しない場合と比較して、1つまたは複数の症状が緩和または改善することを表す。「改善すること」には、症状の持続時間を短期化または短縮することも含まれる。
【0040】
本明細書では、薬物、化合物または薬剤組成物の「有効投与量」、「有効用量」、「有効量」、または「治療有効量」は、疾患の生化学的、組織学的および/または行動的症状、その合併症および疾患の発生中に現れる中間の病理学的表現型を含む、任意の1つまたは複数の有益なまたは所望の効果をもたらすのに十分な量である。治療的な使用について、「治療有効量」は、治療対象である障害の1つまたは複数の症状をある程度緩和する、投与される化合物の量を意味する。有効投与量は、1回または複数の投与で投与することができる。本発明の目的では、薬物、化合物、または薬剤組成物の有効投与量は、予防的または治療的処置を直接または間接的に実現するのに十分な量である。臨床的な状況で理解されているように、薬物、化合物または薬剤組成物の有効投与量は、別の薬物、化合物または薬剤組成物と併せて達成される場合も、そうでない場合もある。
【0041】
薬剤として許容されるとは、薬理学的/毒物学的観点から患者に対し、ならびに組成、製剤、安定性、患者許容性および生物学的利用能に関する物理的/化学的観点から製薬化学者に対して許容されるその特性および/または物質を意味する。
【0042】
溶媒中の固体の溶解度を使用する場合、固体対溶媒の比は、重量/体積(wt/v)である。
医薬製剤の%有効成分が記載されている場合、それは医薬製剤全体の有効成分の比率であり、重量/重量(wt/wt)として表される。
【0043】
(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールは、化合物:
【0045】
を意味する。
(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールの薬剤として許容される塩には、酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、ホウ酸塩、カンシル酸塩、クエン酸塩、エジシル酸塩、エシル酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、ヘキサフルオロリン酸塩、ヒベンズ酸塩、塩酸塩/塩化物、臭化水素酸塩/臭化物、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ナフチル酸塩、2−ナプシル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、オロチン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/水素リン酸塩/二水素リン酸塩、糖酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩およびトリフルオロ酢酸塩、アルミニウム、アルギニン、ベンザチン、カルシウム、コリン、ジエチルアミン、ジオールアミン、グリシン、リジン、マグネシウム、メグルミン、オラミン、カリウム、ナトリウム、トロメタミン、トシル酸塩および亜鉛塩が含まれる。適当な塩の概説については、その開示の全体が参照により本明細書に組み込まれる、「Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties, Selection, and Use」by Stahl and Wermuth(Wiley−VCH、Weinheim、Germany、2002)を参照されたい。
【0046】
(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールの合成は、その内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる、同一譲受人に譲渡された米国特許第10,220,037号に記載されている。加えて、(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールの結晶形は、その内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる同一譲受人に譲渡されたPCT公開WO2020152557に記載されている。
【実施例】
【0047】
さらなる詳述なしに、当業者は、前記記載を用いて、本発明を最大限の程度まで実施できると考えられる。以下の詳細な実施例は、どのように種々の化合物を調製し、かつ/または本発明の種々のプロセスを実施するかを記載しており、単なる例示として説明されているに過ぎず、先の開示をいかなる意味でも限定するものではない。当業者は、反応物質ならびに反応条件および技術の両方に関する手順から適切な変形を迅速に理解するだろう。
【実施例1】
【0048】
61歳の白人男性の乾癬症状の軽減
61歳の白人男性患者は、4〜5年間の重度の乾癬の病歴があった。彼は、胴体の前面と背面に慢性の乾癬病変があった。病変は、彼の体の75%を覆い、この患者は、過去にいくつかの異なる薬物を使用していたにもかかわらず、これらの症状を制御するのが困難であった。乾癬症状は、化学療法後に悪化した。
【0049】
この患者は、1mgの(1S,2S,3S,5R)−3−((6−(ジフルオロメチル)−5−フルオロ−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−8−イル)オキシ)−5−(4−メチル−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロペンタン−1,2−ジオールを用いて、経口的に1日2回、4か月間治療した。
【0050】
治療期間中、患者は、もしあれば、彼がその後経験していた他の病状について質問された。それに応じて、患者は、治療を開始してから1週間以内に、彼の乾癬性皮膚病変の改善および関連する痒みの緩和を経験したことを示した。患者はさらに、6週間の治療後に、彼の乾癬性皮膚病変の著しい除去を経験した。患者は、彼の乾癬とは無関係の理由で、4か月後に治療を中止した。患者の乾癬性皮膚病変は、治療停止後1か月で寛解を保っていた。彼は治療されている間、任意の他の乾癬治療を使用しなかった。治療の2および6週間後に撮影した写真は、乾癬症状の除去を記録する。
図1および2は、前記乾癬症状の除去を示す。
【0051】
本明細書で引用した全ての刊行物および特許出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。前述の本発明は、例示および実施例によってある程度詳細に記述されているが、本発明の教示に照らせば、添付の特許請求の範囲の精神または範囲から逸脱することなく一定の変更および修正が可能であることは当業者にとって容易に明らかになるであろう。
【外国語明細書】