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特開2021-119979油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-119979(P2021-119979A)
(43)【公開日】2021年8月19日
(54)【発明の名称】油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置
(51)【国際特許分類】
   A47J 37/12 20060101AFI20210726BHJP
【FI】
   A47J37/12 321
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2021-12579(P2021-12579)
(22)【出願日】2021年1月29日
(31)【優先権主張番号】10-2020-0011263
(32)【優先日】2020年1月30日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2020-0011268
(32)【優先日】2020年1月30日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】521044095
【氏名又は名称】キム,ジェ ゴン
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジェ ゴン
【テーマコード(参考)】
4B059
【Fターム(参考)】
4B059AA01
4B059AB02
4B059BE18
(57)【要約】      (修正有)
【課題】油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置を提供すること。
【解決手段】揚げ装置は、外観を形成する本体ケーシングと、本体ケーシングの外部に備えられ、内部には調理する材料が入れられ、網体で形成されたバスケット250と、本体ケーシングの内部においてバスケット250が収容できるように構成され、内部には食用油が貯蔵される1つ以上の油タンク300と、油タンク300の外周面に備えられ、油タンク300の内部に貯蔵された食用油を加熱して揚げ調理が行われるようにする調理ヒータ310と、油タンク300の下部に連通して備えられ、油タンク300から揚げ調理に使用した食用油が回収されてから精製され、油タンク300へ再び供給される過程が循環するように備えられた油の精製循環ユニット400、とを備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外観を形成する本体ケーシングと、
前記本体ケーシングの外部に備えられ、内部には調理する材料が入れられ、網体で形成されたバスケットと、
前記本体ケーシングの内部において前記バスケットが収容できるように構成され、内部には食用油が貯蔵される1つ以上の油タンクと、
前記油タンクの外周面に備えられ、前記油タンクの内部に貯蔵された食用油を加熱して揚げ調理が行われるようにする調理ヒータと、
前記油タンクの下部に連通して備えられ、前記油タンクから揚げ調理に使用した食用油が回収してから精製され、前記油タンクへ再び供給される過程が循環するように備えられた油の精製循環ユニットと、
前記バスケットが回転されるようにし、回転遠心力によって前記バスケットの内部に入っている揚げ物から油が分離されるようにする回転駆動部と、
前記バスケットが回転するとき、前記バスケットの内部に入っている揚げ物から分離される油が他所に飛び散るのを防ぐように固定して設けられた油流出防止カバーとを含むことを特徴とする、油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置。
【請求項2】
前記油流出防止カバーは、前記本体ケーシングの内部における回転体と、バスケット掛けのうち、1つ以上に収容した前記バスケットから離隔して備えられることを特徴とする、請求項1に記載の油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置。
【請求項3】
前記本体ケーシングの上部に開口が露出するように備えられたバスケット掛けをさらに含み、前記バスケットは、前記バスケット掛けの内部に掛けられて収容するように備えられ、
前記油タンクは、前記バスケット掛けの下部から上昇するときに前記バスケットを収容するように昇降可能に備えられ、前記油タンクに連結して備えられ、前記油タンクが昇降可能に駆動力を提供する昇降駆動部をさらに含むが、
前記昇降駆動部は、前記油タンクの下部に隣接して備えられ、
前記回転駆動部は、前記油タンクが下降するときに前記バスケットが回転されるようにし、前記バスケット掛けの下部の中心部に隣接して備えられ、前記バスケット掛けに連結して備えられることを特徴とする、請求項2に記載の油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置。
【請求項4】
前記バスケットは、前記油タンクの内部に掛けられて収容するように備えられ、
前記本体ケーシングの上部の一側には、前記油タンクが前記本体ケーシングの内部から開口が露出するように備えられ、
前記本体ケーシングの上部の他側には、前記本体ケーシングの内部から開口が露出するように備えられ、揚げ調理が完了した揚げ物が内部に入っている前記バスケットが移されて内部に掛けられて収容される油の分離ユニットがさらに備えられ、
前記油の分離ユニットは、前記本体ケーシングの上部の他側を介して露出する開口を有し、内部には前記バスケットが収容可能に備えられた回転体と、
前記回転体及び前記油流出防止カバーの間に連通して備えられ、前記回転体が回転するときに前記バスケットの内部に入っている揚げ物から分離される油が別に集められて貯蔵されるようにする油の回収タンクを含むが、
前記回転体の内部には、調理が完了した揚げ物が入っている前記バスケットが上部に掛かるようにバスケット掛けが備えられ、
前記回転体は、前記回転駆動部と連結され、前記回転駆動部によって前記回転体が内部に備えられた前記バスケットとともに回転することを特徴とする、請求項2に記載の油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置。
【請求項5】
前記バスケットは、さらなる第2の油タンクの内部に掛けられて収容するように備えられ、
前記本体ケーシングの上部の一側には、さらなる油タンクが前記本体ケーシングの内部から開口が露出するように備えられ、
前記本体ケーシングの上部の他側には、前記本体ケーシングの内部から開口が露出するように備えられ、さらなる前記油タンクから揚げ調理が完了した揚げ物が、内部に入っている前記バスケットが移されて内部に掛けられて収容する油の分離ユニットがさらに備えられ、
前記油の分離ユニットは、前記本体ケーシングの上部の他側を介して露出する開口を有し、内部には前記バスケットが収容可能に備えられた回転体と、
前記回転体及び前記油流出防止カバーの間に連通して備えられ、前記回転体が回転するときに前記バスケットの内部に入っている揚げ物から分離される油が別に集められて貯蔵されるようにする油の回収タンクを含むが、
前記回転体は、前記回転駆動部と連結され、前記回転駆動部によって前記バスケットとともに回転することを特徴とする、請求項3に記載の油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置。
【請求項6】
前記油の精製循環ユニットは、前記油タンクの下部の中心部に連通して備えられ、内部は使用した食用油が排出される一方、精製された食用油が再び前記油タンクへ供給されるように二重管の構造で設けられた精製循環管と、
前記精製循環管の端部の一側に備えられて使用した食用油が排出される油の排出管と、
前記精製循環管の端部の他側に備えられて精製した食用油が再び前記精製循環管を介して吸入される経路を提供する精製油吸入管と、
前記油の排出管及び前記精製油吸入管が連結して備えられ、前記油の排出管を介して流入する食用油は精製されるようにし、精製された食用油のみ前記精製油吸入管を介して吸入されるようにする油の精製循環タンクと、
前記精製油吸入管に備えられ、前記油の精製循環タンクから精製された食用油が吸入される吸入力を提供する吸入ポンプを含み、
前記油の精製循環タンクは、上部が開放されたボックスの形態で備えられ、中間部分上の上部にはフィルタ網が備えられ、中間部分の高さ以下には精製フィルタが備えられ、前記油の排出管は、前記油の精製循環タンクの内部から前記フィルタ網の上部までのみ延びられ、
前記精製油吸入管は、前記油の精製循環タンクの内部から前記精製フィルタの下部にまで延びるように備えられ、
前記精製循環管は、中心部の内管が前記油の排出管に連通し、外観が前記精製油吸入管に連通するように備えられることを特徴とする、請求項1に記載の油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置に関し、より具体的には、揚げ調理に使用される食用油が常に一定の純度を保つように周期的に、かつ連続的に精製して再循環されるようにすることにより、揚げ物料理が衛生的に調理されるようにするとともに、揚げ物料理の味も向上させることができ、食用油の消耗量も最小化してコストを削減させることができ、揚げ調理が行われる位置で自動的にすぐに揚げ物から油が便利に分離除去されるようにし、食感がサクサクとより良くなるようにするとともに、過度な揚げ油の摂取を防ぐようにできる油の循環精製機能及び揚げ油(脂肪)の分離機能を有する揚げ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
料理には様々な種類があり、その中でも大衆的に最も多く愛されている食べ物が揚げ物料理である。揚げ物料理は魚や肉、野菜などを小麦粉につけて油に揚げた料理をいうが、ファーストフード店、チキン専門店、揚げ物料理専門店などの飲食店がこのような揚げ物料理を提供しており、最近では幾何級数的に増えている趨勢である。
【0003】
このような揚げ物料理を提供する飲食店は、油が貯蔵されるタンクに揚げ油を貯蔵して加熱し、食材を入れて揚げた後に網を用いて料理をすくい上げており、調理方法が比較的に簡単であると考えられるが、こうして料理が進行される間に揚げ油の温度は150〜200℃となって相当な注意が必要であり、油タンクもまた外部へ露出しているため、注意が格別に必要である。
【0004】
しかし、注意をしようとしても揚げ装置から飛び散る揚げ油によって料理人は火傷を負うという問題点があった。
【0005】
これを解決するために、最近揚げ装置が発明されたが、上記揚げ装置は、中央の軸をバスケットに固定し、中心軸を下げると油タンクに食べ物が入って揚げられ、揚げ物が出来上がると中心軸が上がり、食べ物を油タンクからすくい上げる技術によって上記の問題点を解決した。
【0006】
しかしながら、中心軸が油タンクを貫通して挿入されることにより、中心軸と油タンクとの間を耐摩耗性の充填材と密閉リングを介して密封軸受けを設けたが、揚げ油の温度が高温であるため、密封軸受けが損傷されて継続的な交換の必要が生じる問題点があった。
【0007】
また、食材を揚げて出来上がった揚げ物類は、油が完全に除去されていない状態であり、したがって、揚げ物を食べると揚げ油をそのまま摂取することとなり、最近現代人にとって最も問題になっている肥満の原因となる問題点があった。それだけでなく、揚げ物に油分(脂肪)が残っているため、揚げ物類の味と質が落ちるという問題点があった。
【0008】
特に、揚げ物料理は調理時間、揚げ油の温度、揚げ油の除去条件などによって揚げ物の味が異なるが、上記条件は料理人の能力によっても異なってくるため、同じレストランであっても同じ味が出せず、料理の味が異なるという問題点があった。
【0009】
一方、揚げ油は、長く使用するようになると加熱調理過程において簡単に変質する場合があり、油灰の塊をはじめとする不純物が内部に生じやすくなり、健康にも良くない影響をおよぼすという問題点があった。
【0010】
また、従来は、このように変質した揚げ油を一つ一つ外部に排出し、新しい揚げ油が使用されるように交換しなければならないことに伴い、揚げ油の消耗量が次第に増加するようになり、コストも増加し得るという問題点があった。
【0011】
そして、従来は、揚げ物の食感がよりサクサクとなるように、揚げ調理が完了してからは調理が行われた位置で料理師が手動で揚げ物を調理位置から外に直接すくい上げて揚げ油が分離される過程を別に行わなければならなかったため、揚げ物から揚げ油を分離する過程が極めて不便で、かつ移す過程において火傷などの事故が生じ得る可能性があるという問題点があった。
【0012】
また、料理人が揚げ物を調理された位置から外にすくい上げて揚げ油の分離位置へ別に移す過程において、揚げ油が一旦外部の空気に触れると薄い油の酸化膜が瞬時に形成され 、揚げ油の分離位置でいかに油の分離作業を行っても揚げ物から油がきちんと分離されないため、サクッとした食感をきちんと生かすことが難しくなる場合があり、かつ過度な揚げ油の摂取もうまく防ぐことができない可能性もあるという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】韓国登録特許第10−1146881号公報
【特許文献2】韓国登録特許第10−0544821号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、揚げ調理と食用油の循環精製(3回調理後、1回精製)及び揚げ油の分離除去のいずれも一カ所で一体型となるようにし、揚げ物料理が常にきれいに精製された状態(揚げ粉の酸化防止)の食用油で衛生的に調理されるようにするとともに、揚げ物料理の味も向上させることができ、食用油の消耗量も最小化してコストを削減させることができ、揚げ調理が行われる位置で自動的にすぐに揚げ物から油が回転して迅速に分離除去されるようにし、揚げ物から揚げ油を分離する過程が極めて便利で、かつ安全に行われるようにすることのできる油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置を提供することである。
【0015】
また、揚げ調理が完了してからは揚げ物が料理人によって一つ一つ手動で外にすくい上げられることなく、すぐその場で自動的に油の分離作業が行われるようにし、油の酸化膜が形成されるのを防いで揚げ油の分離を円滑に、かつ効率的に行われるようにするため、揚げ物の食感をサクサクとより良くなるようにするとともに、過度な揚げ油の摂取も防ぐことのできる油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記目的を達成するために、本発明は外観を形成する本体ケーシングと、上記本体ケーシングの外部に備えられ、内部には調理する材料が入れられ、網体で形成されたバスケットと、本体ケーシングの内部において上記バスケットが収容できるように構成され、内部には食用油が貯蔵される1つ以上の油タンクと、上記油タンクの外周面に備えられ、上記油タンクの内部に貯蔵された食用油を加熱して揚げ調理が行われるようにする調理ヒータと、上記油タンクの下部に連通して備えられ、上記油タンクから揚げ調理に使用した食用油が回収されてから精製され、上記油タンクへ再び供給される過程が循環するように備えられた油の精製循環ユニットと、上記バスケットを回転させ、回転遠心力によって上記バスケットの内部に入っている揚げ物から油が分離されるようにする回転駆動部と、上記バスケットが回転するとき、上記バスケットの内部に入っている揚げ物から分離される油が他所に飛び散るのを防ぐように固定して設けられた油流出防止カバーを含む。
【0017】
本発明の第1の実施例において、上記本体ケーシングの上部に開口が露出するように備えられたバスケット掛けをさらに含み、上記バスケットは、上記バスケット掛けの内部に掛けられて収容するように備えられる。上記油タンクは、バスケット掛けの下部から上昇するとき、上記バスケットを収容するように昇降可能に備えられ、上記油タンクに連結して備えられ、上記油タンクが昇降可能に駆動力を提供する昇降駆動部をさらに含む。上記昇降駆動部は、上記油タンクの下部に隣接して備えられ、上記回転駆動部は、上記油タンクが下降するとき、上記バスケットが回転されるようにし、上記バスケット掛けの下部の中心部に隣接して備えられ、上記バスケット掛けに連結して備えられる。
【0018】
本発明の第2の実施例によると、上記バスケットは、上記油タンクの内部に掛けられて収容するように備えられ、上記本体ケーシングの上部の一側には、上記油タンクが本体ケーシングの内部から開口が露出するように備えられ、上記本体ケーシングの上部の他側には、上記本体ケーシングの内部から開口が露出するように備えられ、揚げ調理が完了した揚げ物が、内部に入っているバスケットが移されて内部に掛けられて収容する油の分離ユニットがさらに備えられ、上記油の分離ユニットは、上記本体ケーシングの上部の他側を介して露出する開口を有し、内部には上記バスケットが収容可能に備えられた回転体と、上記回転体及び上記油流出防止カバーとの間に連通して備えられ、上記回転体が回転するとき、上記バスケットの内部に入っている揚げ物から分離される油が別に集められて貯蔵されるようにする油の回収タンクを含むが、回転体の内部には調理が完了した揚げ物の入っているバスケットが上部に掛かるようにバスケット掛けが備えられ、上記回転体は、上記回転駆動部と連結され、回転駆動部によって回転体が内部に備えられたバスケットとともに回転する。
【0019】
本発明の第3の実施例は、本発明の第1の実施例と同様の構成を有し、上記バスケットは、上記さらなる第2の油タンクの内部に掛けられて収容するように備えられ、上記本体ケーシングの上部の一側には、上記さらなる油タンクが本体ケーシングの内部から開口が露出するように備えられ、上記本体ケーシングの上部の他側には、上記本体ケーシングの内部から開口が露出するように備えられ、また、さらなる油タンクから揚げ調理が完了した揚げ物が、内部に入っているバスケットが移されて内部に掛けられて収容する油の分離ユニットがさらに備えられ、上記油の分離ユニットは、上記本体ケーシングの上部の他側を介して露出する開口を有し、内部には上記バスケットが収容可能に備えられた回転体と、上記回転体及び上記油流出防止カバーとの間に連通して備えられ、上記回転体が回転するとき、上記バスケットの内部に入っている揚げ物から分離される油が別に集められて貯蔵されるようにする油の回収タンクを含むが、上記回転体は、上記回転駆動部と連結され、回転駆動部によってバスケットとともに回転する。
【0020】
また、油の精製循環ユニットは、上記油タンクの下部の中心部に連通して備えられ、内部は使用した食用油が排出される一方、精製された食用油が再び上記油タンクへ供給されるように二重管の構造で設けられた精製循環管と、上記精製循環管の端部の一側に備えられて使用した食用油が排出される油の排出管と、上記精製循環管の端部の他側に備えられ、精製された食用油が再び上記精製循環管を介して吸入される経路を提供する精製油吸入管と、上記油の排出管及び上記精製油の吸入管が連結して備えられ、上記油の排出管を介して流入する食用油は精製されるようにし、精製された食用油のみ上記精製油の吸入管を介して吸入されるようにする油の精製循環タンクと、上記精製油の吸入管に備えられ、上記油の精製循環タンクから精製された食用油が吸入される吸入力を提供する吸入ポンプを含む。また、油の精製循環タンクは、上部が開放されたボックスの形態で備えられ、中間部分上の上部にはフィルタ網が備えられ、中間部分の高さ以下には精製フィルタが備えられ、上記油の排出管は、上記油の精製循環タンクの内部から上記フィルタ網の上部までのみ延びられる。上記精製油の吸入管は、上記油の精製循環タンクの内部から上記精製フィルタの下部にまで延びるように備えられる。上記精製循環管は、中心部の内管が上記油の排出管に連通し、外観が上記精製油の吸入管に連通するように備えられる。
【0021】
上述の本発明の第1の実施例〜第3の実施例のいずれかの実施例において、上記油流出防止カバーは、上記本体ケーシングの内部における上記回転体と、バスケット掛けのうち、1つ以上に収容した上記バスケットから離隔して備えられる。
【0022】
本発明の特徴及び利点は、添付の図面に基づく以下の詳細な説明によってさらに明白になるであろう。
【発明の効果】
【0023】
本発明によると、揚げ調理と食用油の循環精製及び回転による揚げ油の分離除去のいずれも一カ所で一体型となるようにすることにより、揚げ物料理が常にきれいに精製された状態の食用油で衛生的に調理されるようにするとともに、揚げ物料理の味も向上させることができ、食用油の消耗量も最小化してコストを削減させることができ、揚げ物から油が便利に分離除去されるようにすることにより、揚げ物から揚げ油を分離する過程が極めて便利で、かつ安全に行われるようにすることのできる油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置を提供することができる。さらに、必要に応じ、バスケットを移さなくとも揚げ調理が行われる位置で自動的にすぐに揚げ物から油を便利に回転して分離除去することのできる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明による油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置の外観を示す斜視図である。
図2】本発明による油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置の内部構成を示す斜視図である。
図3】本発明による油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置の内部構成を示す正面図である。
図4】本発明による油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置の内部構成を示す側面図である。
図5】本発明の第2の実施例による油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置の外観を示す斜視図である。
図6】本発明の第2の実施例による油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置の内部構成を示す斜視図である。
図7】本発明の第2の実施例による油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置の内部構成を示す正面図である。
図8】本発明の第2の実施例による油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置の内部構成を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、本発明の好ましい実施例を添付の図面を参照して説明することとする。この過程において図面に示された線の太さや構成要素の大きさなどは説明の明瞭性と便宜上、誇張して示される場合がある。
【0026】
また、後述の用語は、本発明における機能を考慮して定義された用語であり、これはユーザ、オペレータの意図もしくは慣例によって異なる場合がある。したがって、このような用語に対する定義は、本明細書の全般にわたる内容に基づいてなされるべきであろう。
【0027】
そして、以下の実施例は、本発明の権利範囲を限定するのではなく、本発明の請求の範囲に提示された構成要素の例示的な事項にすぎず、本発明の明細書の全般にわたる技術思想に含まれ、請求の範囲の構成要素において均等物として置換可能な構成要素を含む実施例は本発明の権利範囲に含まれ得る。
【0028】
図1は、本発明による油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置の外観を示す斜視図であり、図2は、本発明による油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置の内部構成を示す斜視図である。
【0029】
本発明による油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置は、図1図2に示されたように、外観を形成する本体ケーシング100と、本体ケーシング100の外部に備えられ、内部には調理する材料が入れられ、網体で形成されたバスケット250と、本体ケーシング100の内部においてバスケット250が収容できるように構成され、内部には食用油が貯蔵される1つ以上の油タンク300と、油タンク300の外周面に備えられ、油タンク300の内部に貯蔵された食用油を加熱して揚げ調理が行われるようにする調理ヒータ310と、油タンク300の下部に連通して備えられ、油タンク300から揚げ調理に使用した食用油が回収されてから精製され、油タンク300へ再び供給される過程が循環するように備えられた油の精製循環ユニット400を含む。ここで調理ヒータは加熱熱線を含むのが好ましい。
【0030】
本体ケーシングは、図示されたように、おおよそ直六面体の外観を形成するように設けられる。また、本体ケーシングの下部には油の精製循環ユニットが上部に設けられ、これらを支持する取付ベース110が備えられ、取付ベースの下部には移動取付が容易になるように移動車輪120が備えられる。
【0031】
上述の構造によれば、従来とは異なり、揚げ油の加熱用ヒータが油タンクの内部にあるのでなく、油タンクの外周面に調理ヒータが備えられるようにすることにより、従来のように、ヒータが油タンクの内部にて焦げやすくなったり、異物が生じたりすることを防ぐことができ、清掃もより容易となるようにすることができる。
【0032】
そして、本発明の第1の実施例において、本体ケーシングの上部に開口が露出するように備えられたバスケット掛け200をさらに含み、バスケット250は、バスケット掛け200の内部に掛けられて収容するように備えられる。このとき、本体ケーシングの上部にはバスケット掛けが露出する開口が形成される。
【0033】
バスケット掛けは、上部が開放された鍋のように円筒形状に設けられるのが好ましい。また、バスケットは、バスケット掛けの内部に係合されるようにバスケット掛けの形状と大きさに対応し、上部が開放した円筒形状に設けられる。
【0034】
また、油タンク300とバスケット掛け200との間に固定して設けられた油流出防止カバー600をさらに含む。
【0035】
図3は、本発明による油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置の内部構成を示す正面図であって、図4は、本発明による油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置の内部構成を示す側面図である。
【0036】
図3図4を参照すると、本発明は、上記図2に示されたバスケット250が回転されるようにし、回転遠心力によってバスケットの内部に入っている揚げ物から油が分離されるようにする回転駆動部500を含む。上述の構造によれば、上記回転駆動部500によってバスケット250が回転するとき、上記油流出防止カバー600は、バスケット250の内部に入っている揚げ物から分離される油が他所に飛び散るのを防ぐ。また、調理ヒータ310は、図3に示されたように、上部に備えられ、揚げ物材料を投入するときに瞬間温度を保持するための熱線を含む第1のヒータ311と、第1のヒータ311の下部に備えられ、油タンク内部の揚げ油がおおよそ150℃〜170℃程度まで加熱されるようにする加熱熱線を含む第2のヒータ313とを含むのが好ましい。
【0037】
これにより、油タンクが上昇して揚げ物材料が内部に入っているバスケットを覆うようになると、第1のヒータ311と第2のヒータ313によって揚げ物材料が瞬間的に加熱され、揚げ物料理が行われる十分な温度まで揚げ油が効果的に二重に加熱されるようにすることができる。
【0038】
さらに具体的には、図3に示されたように、油タンク300の下部には油タンクを上下に昇降させるようにパワーベースを含む昇降部360が備えられ、昇降部360はモータのようなアクチュエータを含む昇降駆動部350によって昇降動作が行われるように備えられる。
【0039】
本発明の一実施例において、昇降部360は、油タンク300を支持する正方形プレートの下部において四隅部に備えられたスクリューバーを含み、昇降駆動部350の駆動によって油タンクを支持し、上下に昇降させるように備えられるのが好ましい。
【0040】
図2図4を参照して本発明の第1の実施例を説明すると、油タンク300は、バスケット掛け200の下部から上昇するとき、バスケット250を収容するように昇降可能に備えられ、内部には食用油のような揚げ油が貯蔵されるように備えられる。また、油タンク300に連結して備えられ、油タンク300が昇降可能に駆動力を提供する昇降駆動部350をさらに含むが、昇降駆動部350は、油タンク300の下部に隣接して備えられる。図3の回転駆動部500は、油タンク300が下降するとき、図2のバスケット250が回転されるようにし、バスケット掛け200の下部の中心部に隣接して備えられ、バスケット掛け200に連結して備えられる。上述の本発明の第1の実施例によると、油タンク300の昇降動作が可能となるにつれ、揚げ調理が完了してからは揚げ物が料理人によって一つ一つ手動で外にすくい上げられることなく、すぐその場で自動的に油の分離作業が行われるようにすることにより、油の酸化膜が形成されるのを防いで揚げ油の分離が円滑に、かつ効率的に行われるようにし、揚げ物の食感がサクサクとより良くなるようにするとともに、過度な揚げ油の摂取も防ぐようにすることができる。
【0041】
一方、図3に示されたように、本発明による油の循環精製機能を有する揚げ装置は、調理ヒータ、吸入ポンプ、精製循環バルブ、昇降駆動部及び回転駆動部などをはじめとする各アクチュエータをユーザの入力信号と感知センサによって感知された結果に基づいて制御する制御部800をさらに含むのが好ましい。
【0042】
これにより、揚げ調理に使用される食用油が常に一定の純度を保つように制御部800が油の精製循環ユニットを容易に制御し、周期的かつ連続的に揚げ油が精製及び再循環される過程が自動的に行われるようにすることができる。
【0043】
図5は、本発明の第2の実施例による油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置の外観を示す斜視図であって、図6は、本発明の第2の実施例による油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置の内部構成を示す斜視図である。
【0044】
図5を参照すると、本発明の第2の実施例によると、本体ケーシング100の上部の一側には、油タンク300が本体ケーシング100の内部から開口が露出するように備えられ、本体ケーシング100の上部の他側には、本体ケーシング100の内部から開口が露出するように備えられる油の分離ユニット700がさらに備えられる。
【0045】
図6を参照すると、バスケット250は、油タンク300の内部に掛けられて収容されるように備えられる。また、油の分離ユニット700は、揚げ調理が完了した揚げ物が内部に入っているバスケット250が移され、内部に掛けられて収容する。油の分離ユニット700は、本体ケーシングの上部の他側を介して露出する開口を有する。
【0046】
図7は、本発明の第2の実施例による油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置の内部構成を示す正面図であって、図8は、本発明の第2の実施例による油の循環精製機能及び揚げ油の分離機能を有する揚げ装置の内部構成を示す側面図である。
【0047】
図7図8を参照すると、油の分離ユニット700は、内部にバスケット250が収容可能に備えられた回転体710と、回転体710及び油流出防止カバー600との間に連通して備えられ、回転体710が回転するときにバスケット250の内部に入っている揚げ物から分離される油が別に集められて貯蔵されるようにする油の回収タンク720を含むが、回転体710内部には調理が完了した揚げ物が入っているバスケットが上部に掛かるようにバスケット掛け200が備えられ、上記回転体710は、上記回転駆動部500と連結され、回転駆動部によって上記回転体710の内部に移され、収容したバスケット250も回転して揚げ物の油の分離作業が行われる。
【0048】
本発明の第3の実施例によると、上述の本発明の第1の実施例と同様の構成を有し、バスケット250は、さらなる第2の油タンク300aの内部に掛けられて収容するように備えられ、本体ケーシング100の上部の一側には、さらなる油タンク300が本体ケーシング100の内部から開口が露出するように備えられ、本体ケーシング100の上部の他側には、本体ケーシング100の内部から開口が露出するように備えられ、さらなる油タンク300から揚げ調理が完了した揚げ物が内部に入っているバスケット250が移され、内部に掛けられて収容する油の分離ユニット700がさらに備えられる。油の分離ユニット700は、本体ケーシング100の上部の他側を介して露出する開口を有し、内部にはバスケット250が収容可能に備えられた回転体と、回転体及び油流出防止カバー600との間に連通して備えられ、回転体が回転するとき、バスケット250の内部に入っている揚げ物から分離される油が別に集められて貯蔵されるようにする油の回収タンク720を含むが、回転体は回転駆動部500と連結され、回転駆動部500によってバスケット250とともに回転する。
【0049】
本発明の油の精製循環ユニット400は、図2図3、そして図6図7に示されたように、油タンク300の下部の中心部に連通して備えられ、内部は使用した食用油が排出される一方、精製された食用油が再び油タンク300へ供給されるように二重管の構造で設けられた精製循環管410と、精製循環管410の端部の一側に備えられて使用した食用油が排出される油の排出管420と、精製循環管410の端部の他側に備えられて精製した食用油が再び精製循環管410を介して吸入される経路を提供する精製油吸入管430と、油の排出管420及び精製油吸入管430が連結して備えられ、油の排出管420を介して流入する食用油は精製されるようにし、精製された食用油のみ精製油吸入管430を介して吸入されるようにする油の精製循環タンク440と、精製油吸入管430に備えられ、油の精製循環タンク440から精製された食用油が吸入される吸入力を提供する吸入ポンプ431とを含む。
【0050】
また、油の精製循環タンク440は、上部が開放されたボックスの形態で備えられ、中間部分上の上部にはフィルタ網441が備えられ、中間部分の高さ以下には精製フィルタ443が備えられ、油の排出管420は、油の精製循環タンクの内部からフィルタ網441の上部までのみ延びられる。精製油吸入管430は、油の精製循環タンクの内部から精製フィルタの下部にまで延びるように備えられる。精製循環管410は、中心部の内管が油の排出管420に連通し、外観が精製油吸入管430に連通して備えられる。
【0051】
上述の本発明の第1の実施例〜第3の実施例のいずれかの実施例において、図6に示されたように、油流出防止カバーは、本体ケーシング100の内部における回転体710と、バスケット掛け200のうち、1つ以上に収容したバスケット250から離隔して備えられる。
【0052】
これにより、揚げ調理と食用油の循環精製及び揚げ油の分離除去がいずれも一カ所で一体型となるようにすることにより、コンパクトな構成で、かつ複雑でないシンプルな構成によって取付スペースに伴う制約を受けないようにするとともに、諸コストを抑えることができ、揚げ物料理が常にきれいに精製された状態の食用油で衛生的に調理されるようにするとともに、揚げ物料理の味も向上させることができ、食用油の消耗量も最小化してコストを削減させることができ、揚げ調理が行われる位置で自動的にすぐに揚げ物から油が便利に分離除去されるようにすることにより、揚げ物から揚げ油を分離する過程が極めて便利で、かつ安全に行われるようにすることのできる油の循環精製機能及び揚げ物の分離機能を有する揚げ装置を提供することができる。
【0053】
以上、本発明を具体的な実施例を挙げて詳細に説明したが、これは本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明はこれに限定されず、本発明の技術的思想内において当分野の通常の知識を有する者によってその変形や改良が可能であることは明らかである。
【0054】
本発明の単純な変形もしくは変更は、すべて本発明の範疇に属するものであり、本発明の具体的な保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって明確になるであろう。
【符号の説明】
【0055】
100 本体ケーシング
200 バスケット掛け
250 バスケット
300 油タンク
310 調理ヒータ
350 昇降駆動部
360 昇降部
400 油の精製循環ユニット
410 精製循環管
420 油の排出管
430 精製油吸入管
431 吸入ポンプ
440 油の精製循環タンク
450 精製油循環バルブ
500 回転駆動部
600 油流出防止カバー
700 油の分離ユニット
710 回転体
720 油の回収タンク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8