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特開2021-120156組立型カートリッジブロック及びこれを含む中空糸膜モジュール
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-120156(P2021-120156A)
(43)【公開日】2021年8月19日
(54)【発明の名称】組立型カートリッジブロック及びこれを含む中空糸膜モジュール
(51)【国際特許分類】
   B01D 63/04 20060101AFI20210726BHJP
   H01M 8/04 20160101ALN20210726BHJP
   H01M 8/04119 20160101ALN20210726BHJP
   H01M 8/10 20160101ALN20210726BHJP
【FI】
   B01D63/04
   H01M8/04 N
   H01M8/04119
   H01M8/10 101
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2021-79329(P2021-79329)
(22)【出願日】2021年5月7日
(62)【分割の表示】特願2020-516583(P2020-516583)の分割
【原出願日】2018年9月19日
(31)【優先権主張番号】10-2017-0124279
(32)【優先日】2017年9月26日
(33)【優先権主張国】KR
(71)【出願人】
【識別番号】518215493
【氏名又は名称】コーロン インダストリーズ インク
(74)【代理人】
【識別番号】100083138
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 伸二
(74)【代理人】
【識別番号】100189625
【弁理士】
【氏名又は名称】鄭 元基
(74)【代理人】
【識別番号】100196139
【弁理士】
【氏名又は名称】相田 京子
(72)【発明者】
【氏名】アン ナヒョン
(72)【発明者】
【氏名】キム キョンジュ
(72)【発明者】
【氏名】イ ジンヒョン
(72)【発明者】
【氏名】アン ウンジョン
(72)【発明者】
【氏名】キム インホ
【テーマコード(参考)】
4D006
5H126
5H127
【Fターム(参考)】
4D006GA41
4D006HA02
4D006HA16
4D006HA18
4D006HA91
4D006JA13A
4D006JA14A
4D006JA18A
4D006JA25A
4D006JA25C
4D006JA27A
4D006JA27C
4D006JA29A
4D006JA30A
4D006JB02
4D006MA01
4D006PA01
4D006PB19
4D006PB65
4D006PC80
5H126BB06
5H127AA06
5H127EE17
(57)【要約】      (修正有)
【課題】多様な形態のカートリッジを製造可能な組立型カートリッジブロック及びこれを含む中空糸膜モジュールを提供する。
【解決手段】第1流体流入口121及び第1流体流出口122と第2流体流入口131及び第2流体流出口132を含むハウジング部を有し、ハウジング部には、複数のカートリッジが取り付けられており、各カートリッジは、互いに連結された複数の組立型カートリッジブロック300を有し、各組立型カートリッジブロックは、内部に複数の中空糸膜を収容するボディー部を有し、該ボディー部は、該ボディー部を通して流体が流入するメッシュ部を有し、更に、前記ボディー部に形成された締結部を有し、組立型カートリッジブロックは、締結部により互いに連結されており、少なくとも一つのカートリッジは、水分の交換なしに流体を流動させる流動膜を収容するか又は流体不透過性膜で満たされる、ダミーカートリッジブロック400を含む。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1流体流入口及び第1流体流出口と第2流体流入口及び第2流体流出口を含むハウジング部を有し、
前記ハウジング部には、複数のカートリッジが取り付けられており、
前記各カートリッジは、互いに連結された複数の組立型カートリッジブロックを有し、
各組立型カートリッジブロックは、
内部に複数の中空糸膜を収容するボディー部を有し、該ボディー部は、該ボディー部を通して流体が流入するメッシュ部を有し、
更に、前記ボディー部に形成された締結部を有し、前記組立型カートリッジブロックは、前記締結部により互いに連結されており、
少なくとも一つの前記カートリッジは、水分の交換なしに流体を流動させる流動膜を収容するか又は流体不透過性膜で満たされる、ダミーカートリッジブロックを含む、
ことを特徴とする中空糸膜モジュール。
【請求項2】
前記ボディー部は多角柱形状に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の中空糸モジュール。
【請求項3】
前記ボディー部は、底面が扇形である扇形柱形状、又は扇形状の上部が円弧形に切断されて形成されたドーナツ形扇形柱形状に形成されることを特徴とする、請求項1に記載の中空糸膜モジュール。
【請求項4】
前記ボディー部の両端には、内部に収容した中空糸膜を結束するとともに中空糸膜間の空隙を埋めるポッティング部が形成されることを特徴とする、請求項1に記載の中空糸膜モジュール。
【請求項5】
前記ハウジング部は、
前記第1流体流入口が形成されたハウジングキャップと、
前記ハウジングキャップに形成され、前記第1流体流入口を通して供給された第1流体を前記カートリッジ部に均一に供給するための流体ガイドと、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の中空糸膜モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は中空糸膜モジュールに関するもので、より詳しくは多様な形態のカートリッジを製造することができる組立型カートリッジブロック及びこれを含む中空糸膜モジュールに関するものである。
【背景技術】
【0002】
燃料電池とは、水素と酸素を結合させて電気を生産する発電型電池である。燃料電池は、乾電池や蓄電池などの一般化学電池とは違い、水素と酸素が供給される限りずっと電気を生産することができ、熱損失がなくて内燃機関より効率が2倍程度高いという利点がある。
また、水素と酸素の結合によって発生する化学エネルギーを電気エネルギーに直接変換するから公害物質の排出が少ない。よって、燃料電池は環境に優しいだけでなく、エネルギー消費増加による資源枯渇に対する心配を減らすことができるという利点を有する。
このような燃料電池は、使われる電解質の種類によって、大別して高分子電解質型燃料電池(Polymer Electrolyte Membrane Fuel Cell:PEMFC)、リン酸型燃料電池(PAFC)、溶融炭酸塩型燃料電池(MCFC)、固体酸化物形燃料電池(SOFC)、及びアルカリ型燃料電池(AFC)などに分類することができる。
【0003】
これらのそれぞれの燃料電池は根本的に同じ原理によって作動するが、使われる燃料の種類、運転温度、触媒、電解質などが互いに違う。この中で、高分子電解質型燃料電池は、他の燃料電池に比べて低温で動作するという点、及び出力密度が高くて小型化が可能であるから小規模据置型発電装備だけではなく、輸送システムにおいても最も有望なものとして知られている。
高分子電解質型燃料電池の性能を向上させることに最も重要な要因の一つは、膜−電極接合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)の高分子電解質膜(Polymer Electrolyte Membrane又はProton Exchange Membrane:PEM)に一定量以上の水分を供給することによって含水率を維持することである。高分子電解質膜が乾燥すれば発電効率が急激に低下するからである。
【0004】
高分子電解質膜を加湿する方法としては、1)耐圧容器に水を満たした後、対象気体を拡散器(diffuser)に通過させて水分を供給するバブラー(bubbler)加湿方式、2)燃料電池の反応に必要な供給水分量を計算し、ソレノイドバルブを通してガス流動管に直接水分を供給する直接噴射(direct injection)方式、及び3)高分子分離膜を用いてガスの流動層に水分を供給する加湿膜方式などがある。
これらの中でも、排気ガス内に含まれる水蒸気のみ選択的に透過させる膜を用いて、水蒸気を高分子電解質膜に供給されるガスに提供することによって、高分子電解質膜を加湿する加湿膜方式が加湿器を軽量化及び小型化することができるという点で有利である。
【0005】
加湿膜方式に使われる選択的透過膜は、モジュールを形成する場合、単位体積当たり透過面積の大きい中空糸膜が好ましい。すなわち、中空糸膜を用いて加湿器を製造する場合、接触表面積の大きな中空糸膜の高集積化が可能であって小容量でも燃料電池を十分に加湿することができ、低価素材の使用が可能であり、燃料電池から高温で排出される未反応ガスに含まれた水分と熱を回収して加湿器を通して再使用することができるという利点を有する。
しかし、中空糸膜を用いた加湿器の場合、その容量を増やすために多数の中空糸膜を集積することになる。この際、中空糸膜の外部で流れる気体の流れが高集積化した中空糸膜による抵抗のため、加湿器の内部全体に均一に形成されることができなくなる。
【0006】
これを改善するために、図1に示したように、複数のカートリッジ11が内部に取り付けられる中空糸膜モジュールが開発された。複数のカートリッジ11が加湿器ハウジング10内に装着されることにより、気体の流れを均一にすることができる。すなわち、中空糸膜束を個々のカートリッジ11の内部に収容し、複数のカートリッジ11を加湿器ハウジング10内に装着することにより、流入した気体がカートリッジの内部を流れるようにして気体の流れを均一にすることができる。
しかし、このような従来のカートリッジ方式は次のような問題点がある。
カートリッジ11の幅の大きさが加湿器ハウジング10の幅の大きさとほぼ同じ大きさに形成されるため、加湿器ハウジング10の大きさが変わる都度、該当加湿器ハウジング10の大きさに合うカートリッジを別に製作しなければならない問題がある。また、このように製作されたカートリッジは他の大きさの加湿器ハウジング10には使えない問題がある。よって、このような従来のカートリッジは大量生産に相応しくないという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は多様な形態のカートリッジを製造することができる組立型カートリッジブロック及びこれを含む中空糸膜モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施例による組立型カートリッジブロックは、内部に複数の中空糸膜を収容し、流体が流入するメッシュ部が形成されたボディー部と、前記ボディー部に形成され、隣接した組立型カートリッジブロックと締結される締結部とを含む。
本発明の一態様によれば、前記ボディー部は多角柱形状に形成されることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、前記ボディー部は、底面が扇形である扇形柱形状、又は扇形状の上部が円弧形に切断されて形成されたドーナツ形扇形柱形状に形成されることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、前記ボディー部の両端には、内部に収容した中空糸膜を結束するとともに中空糸膜間の空隙を埋めるポッティング部が形成されることを特徴とする。
【0009】
本発明の実施例による中空糸膜モジュールは、第1流体流入口及び第1流体流出口と第2流体流入口及び第2流体流出口を含むハウジング部と、前記ハウジング部の内部に取り付けられ、複数の中空糸膜を収容した複数の組立型カートリッジブロックが互いに締結されて形成されたカートリッジ部とを含む。
本発明の一態様によれば、前記組立型カートリッジブロックは、内部に複数の中空糸膜を収容し、流体が流入するメッシュ部が形成されたボディー部と、前記ボディー部に形成され、隣接した組立型カートリッジブロックと締結される締結部とを含むことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、前記ボディー部は多角柱形状に形成されることを特徴とする。
【0010】
本発明の一態様によれば、前記ボディー部は、底面が扇形である扇形柱形状、又は扇形状の上部が円弧形に切断されて形成されたドーナツ形扇形柱形状に形成されることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、前記ボディー部の両端には、内部に収容した中空糸膜を結束するとともに中空糸膜間の空隙を埋めるポッティング部が形成されることを特徴とする。
【0011】
本発明の一態様によれば、前記カートリッジ部は、水分の交換なしに流体を流動させる流動膜を収容するか又は流体不透過性膜で満たされるダミーカートリッジブロックを含むことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、前記ハウジング部は、前記第1流体流入口が形成されたハウジングキャップと、前記ハウジングキャップに形成され、前記第1流体流入口を通して供給された第1流体を前記カートリッジ部に均一に供給するための流体ガイドとを含むことを特徴とする。
その他に、本発明の多様な側面による具現例の具体的な事項は以下の詳細な説明に含まれている。
【発明の効果】
【0012】
本発明の実施形態によれば、規格化した組立型カートリッジブロックで、ハウジング部の大きさにかかわらず、ハウジング部の内部にカートリッジを取り付けることができるようになり、ハウジング部の大きさに合うカートリッジを別に製作する必要がなくなる。
また、ハウジング部の大きさにかかわらず、カートリッジをハウジング部に取り付けることができるようになるので、中空糸膜モジュール用カートリッジを大量生産することができるようになる。
また、組立型カートリッジブロックの内部に挿入される中空糸膜が動ける空間が相対的に狭い密集した形態になり、製造過程又は運用過程で中空糸膜同士縺れて損傷が発生するおそれが減少するようになる。
また、相対的に小さな大きさの組立型カートリッジブロックの内部に挿入された中空糸膜は組立型カートリッジブロックによって構造的に支持されるので、中空糸膜の損傷発生のおそれが減少するようになる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】従来技術による中空糸膜モジュールを示した図である。
図2】本発明の第1実施例による中空糸膜モジュールを示した図である。
図3】本発明の第1実施例による中空糸膜モジュールに取り付けられる組立型カートリッジブロックを示した図である。
図4】本発明の第1実施例による中空糸膜モジュールの多様な形態を示した図である。
図5】本発明の第1実施例による中空糸膜モジュールの多様な形態を示した図である。
図6】本発明の第1実施例による中空糸膜モジュールの多様な形態を示した図である。
図7】本発明の第1実施例による中空糸膜モジュールの製造過程を示した図である。
図8】本発明の第2実施例による中空糸膜モジュールを示した図である。
図9】本発明の第3実施例による中空糸膜モジュールを示した図である。
図10】本発明の第3実施例による中空糸膜モジュールの流体ガイドを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明は多様な変換を加えることができ、さまざまな実施例を有することができるが、特定の実施例を例示し、詳細な説明で詳細に説明しようとする。しかし、これは本発明を特定の実施形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変換、均等物又は代替物を含むものに理解しなければならない。
本発明で使用された用語はただ特定の実施例を説明するために使用されたものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明白に他に指示しない限り、複数の表現を含む。本発明で、‘含む’又は‘有する’などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組合せが存在することを指定しようとするものであり、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組合せなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものに理解しなければならない。以下、図面に基づいて本発明の実施例による組立型カートリッジブロック及びこれを含む中空糸膜モジュールを説明する。
【0015】
図2は本発明の第1実施例による中空糸膜モジュールを示した図、図3は本発明の第1実施例による中空糸膜モジュールに取り付けられる組立型カートリッジブロックを示した図である。
図2に示したように、本発明の第1実施例による中空糸膜モジュールは、ハウジング部100とカートリッジ部200とを含む。
ハウジング部100は中空糸膜モジュールの外形を成す。ハウジング部100は、ハウジング胴体110とハウジングキャップ120とを含むことができ、これらが結合された一体型であり得る。ハウジング胴体110とハウジングキャップ120はポリカーボネートなどの硬質プラスチック又は金属からなることができる。
【0016】
また、ハウジング胴体110とハウジングキャップ120は、幅方向断面形状が多角形、又は円形であることができる。前記多角形は、三角形、四角形、正四角形、台形、平行四辺形、五角形、六角形などであってもよく、前記多角形は角部がラウンド状であってもよい。また、前記円形は楕円形であってもよい。
ハウジング胴体110には、それぞれ第2流体が供給される第2流体流入口131と第2流体が排出される第2流体流出口132が形成されている。
【0017】
ハウジングキャップ120はハウジング胴体110に結合される。例えば、ハウジングキャップ120はハウジング胴体110の両端に結合されることができる。それぞれのハウジングキャップ120には第1流体流入口121及び第1流体流出口122が形成されている。一側のハウジングキャップ120の第1流体流入口121に流入した第1流体はカートリッジ部200の内部に流入して中空糸膜の内部管路を通過し、カートリッジ部200の外部に流出した後、他側のハウジングキャップ120の第1流体流出口122を通して排出される。
ハウジング部100の内部には、水分を選択的に通過させる複数の中空糸膜を収容した複数の組立型カートリッジブロック300が互いに締結されて形成されたカートリッジ部200が配置される。ここで、前記中空糸膜の素材は公知のものであるので、この明細書でその詳細な説明は省略する。
【0018】
本発明では、規格化した複数の組立型カートリッジブロック300が所定の個数で互いに締結されて単一カートリッジ210を形成し、このようなカートリッジ210がハウジング部100の内部に複数配置されてカートリッジ部200を形成する。
以下、図3を参照して、カートリッジ部200を形成する基本単位体である組立型カートリッジブロック300について説明する。図3に示したように、組立型カートリッジブロック300は、ボディー部310と締結部320とを含む。
【0019】
ボディー部310の内部には複数の中空糸膜を収容し、ボディー部310の上部と下部にはそれぞれメッシュ部311が形成される。複数の組立型カートリッジブロック300が組み立てられて形成されたカートリッジ部200の形状は、ハウジング部100の形状に無関係に形成されることができるが、ハウジング部100の内部の形状に対応するように形成されることもできる。例えば、図2のように、ハウジング部100の形状が直方体形状の場合、複数の組立型カートリッジブロック300が組み立てられて形成されたカートリッジ部200の形状もこれに対応する直方体形状に形成されることができる。ハウジング部100の断面形状が台形、平行四辺形、五角形、六角形などの場合、カートリッジ部200の形状はこれに対応する多角柱形状に形成されることができる。
一方、カートリッジ部200の断面形状が多角形の場合、ボディー部310の形状は三角柱形状に形成されることができる。例えば、図4のように、カートリッジ部200が四角柱形状の場合、複数の三角柱形状の組立型カートリッジブロックが結合されて、カートリッジ部200形状に対応する四角柱形状を具現することができる。
【0020】
また、例えば、図5のように、カートリッジ部200の形状が円筒形状の場合、複数の組立型カートリッジブロックが結合されて円筒形状のカートリッジ部200となるように、ボディー部310の形状はボディー部310の底面が扇形である扇形柱形状に形成される。
また、例えば、図6のように、ハウジング部100の形状が円筒形状であり、複数の組立型カートリッジブロックが結合されたカートリッジ部200が断面のドーナツ形状である中空型円筒形状の場合、ボディー部310の形状は扇形状の上部が円弧形に切断されて形成されたドーナツ形扇形柱形状に形成される。
ボディー部310は、複数の組立型カートリッジブロック300が締結されたカートリッジ210(図2参照)又はカートリッジ部200(図5及び図6参照)がハウジング部100に挿入されたとき、カートリッジ210又はカートリッジ部200がハウジング部100から離脱することを防止する離脱防止フック312を含むことができる。離脱防止フック312は、ボディー部310の全ての面の中で少なくとも一面に所定の長さで突出した突起形態になることができる。
【0021】
メッシュ部311はボディー部310の所定領域に形成される。例えば、メッシュ部311は、図3のように、ボディー部310の上部と下部に形成されるか、あるいは上部又は下部にのみ形成されるか、あるいはボディー部310の周囲に沿って全面に形成されることができる。メッシュ部311は後述する第2流体流入口131から流入した多湿な第2流体を組立型カートリッジブロック300の内部に流入して、組立型カートリッジブロック300の内部で第1流体流入口121から流入した乾燥した第1流体と水分を交換するようにする。一方、第2流体が乾燥した流体であり、第1流体が多湿な流体であってもよい。メッシュ部311は、流入した第2流体の一部が組立型カートリッジブロック300の内部に配置された中空糸膜に直接衝突することを防止し、中空糸膜が損傷することを防止することができる。
【0022】
締結部320はボディー部310の任意の一面に形成され、隣接した組立型カートリッジブロックと互いに締結されるようにする。締結部320は二つの単位体を締結することができるいずれの手段も可能である。例えば、図3に示したように、ボディー部310の一側には締結突起322(図7参照)が形成され、他側には締結溝321が形成され、隣接した組立型カートリッジブロックの締結突起322が締結溝321に挿入されるようにする方式で具現されることができる。また、例えば、ボディー部310の一側には直線形状の締結突起が形成され、他側には直線形状の締結溝(締結スライド)が形成され、隣接した組立型カートリッジブロックがスライド方式で結合されるように具現されることもできる。
【0023】
ボディー部310の両端には、内部に収容した中空糸膜を結束するとともに中空糸膜間の空隙を埋めるポッティング部(図示せず)が形成されることができる。一方、これとは違い、組立型カートリッジブロック300にポッティング部を形成せず、複数の組立型カートリッジブロック300が締結されたカートリッジ210又はカートリッジ部200の両端に一括的にポッティング部を形成することもできる。また、ボディー部310の両端にポッティング部が形成され、複数の組立型カートリッジブロック300が締結されたカートリッジ210又はカートリッジ部200の両端にさらにポッティング部を形成することもできる。
前記のように構成されるそれぞれの組立型カートリッジブロック300の内部に複数の中空糸膜を挿入した後、図7に示したように、隣接した組立型カートリッジブロック300を締結して一つのカートリッジ210又はカートリッジ部200を形成する。もちろん、カートリッジ210又はカートリッジ部200を形成した後、それぞれの組立型カートリッジブロック300の内部に複数の中空糸膜を挿入することもできる。
【0024】
締結された複数のカートリッジ210又はカートリッジ部200をハウジング部100の内部に挿入し、ハウジング部100の両端にハウジングキャップ120を結合して中空糸膜モジュールを製造することができる。
前記のような本発明の第1実施例によれば、規格化した組立型カートリッジブロックで、ハウジング部100の大きさにかかわらず、ハウジング部100の内部にカートリッジを取り付けることができる。よって、ハウジング部100の大きさに合うカートリッジを別に製作する必要がなくなる。また、ハウジング部100の大きさにかかわらず、カートリッジをハウジング部100に取り付けることができるようになるので、中空糸膜モジュール用カートリッジを大量生産することができるようになる。
【0025】
一方、従来のカートリッジは相対的に大きな大きさに製造され、従来のカートリッジの内部に挿入される中空糸膜は相対的に動ける空間が広いから、製造過程又は運用過程で中空糸膜同士縺れて損傷が発生するおそれが高い。
しかし、本発明の規格化した組立型カートリッジブロックは相対的に小さな大きさを有するようになり、これにより組立型カートリッジブロックの内部に挿入される中空糸膜が動ける空間が相対的に狭くなって密集した形態になる。よって、製造過程又は運用過程で中空糸膜同士縺れて損傷が発生するおそれが減少するようになる。また、相対的に小さな大きさの組立型カートリッジブロックの内部に挿入された中空糸膜は組立型カートリッジブロックによって構造的に支持されるので、中空糸膜の損傷発生のおそれが減少するようになる。
【0026】
次に、図8を参照して本発明の第2実施例による中空糸膜モジュールを説明する。図8は本発明の第2実施例による中空糸膜モジュールを示した図である。
図8に示したように、本発明の第2実施例による中空糸膜モジュールは、ハウジング部100とカートリッジ部200とを含む。第2実施例による中空糸膜モジュールは、カートリッジ部200にダミーカートリッジブロック400が含まれるという点で第1実施例と違うだけ、他の構成は同一であるので、これについての詳細な説明は省略する。
ダミーカートリッジブロック400は、ボディー部310と締結部320とを含み、これは前述した第1実施例の組立型カートリッジブロック300と類似している。ただ、ダミーカートリッジブロック400のボディー部310の内部には水分を交換する中空糸膜を収容せず、水分交換なしに単に流体を流動させる流動膜を収容するか、あるいは流体不透過性膜で満たされる。
【0027】
このようなダミーカートリッジブロック400は水分交換ができないので、加湿効率の向上には影響を与えることができない。ただ、ハウジング部100の大きさが所望の加湿効率のための大きさより大きい場合、ダミーカートリッジブロック400を適正の数で挿入して所望の加湿効率を出すようにすることができる。
次に、図9を参照して本発明の第3実施例による中空糸膜モジュールを説明する。図9は本発明の第3実施例による中空糸膜モジュールを示した図である。
図9に示したように、本発明の第3実施例による中空糸膜モジュールは、ハウジング部100とカートリッジ部200とを含む。第3実施例の中空糸膜モジュールは、第1流体流入口121が形成されたハウジングキャップ120に流体ガイド500が形成されるという点で第1実施例と違うだけ、他の構成は同一であるので、これについての詳細な説明は省略する。
【0028】
第1流体は、第1流体流入口121を通してハウジング部100及びカートリッジ部200内に供給される。ここで、カートリッジ部200の配置構造上、第1流体流入口121に近くにあるカートリッジには第1流体が円滑に供給され、第1流体流入口121から遠くなるほど第1流体の供給が悪くなる。
よって、本実施例は、カートリッジ部200の全領域に均一に第1流体を供給するために、第1流体流入口121が形成されたハウジングキャップ120に流体ガイド500(510、520)が形成される。
図9に示したように、流体ガイド500は、ハウジングキャップ120と連結形成される支持部510と支持部と連結形成されたガイドプレート520とを含む。ガイドプレート520は、所望の加湿効率によって適正の大きさに形成されることができる。ガイドプレート520によって発生する第1流体の流動抵抗を最小化するために、ガイドプレート520は円錐形又は多角錐形に形成されることが好ましい。第1流体流入口121に流入した第1流体はガイドプレート520と衝突した後、ガイドプレート520によってガイドされ、支持部510と支持部間の空間に流動してカートリッジ部200に流入する。
【0029】
一方、図10に示したように、支持部510はガイドプレート520の外周面から延びた方向に形成されることができる。ここで、支持部510の幅はガイドプレート520の外周面から遠くなるほど小さく形成されることが好ましい。これにより、第1流体流入口121から遠くなるほど流入する第1流体の流動抵抗が小さくなるので、カートリッジ部200の全領域に均一に第1流体を供給することができるようになる。
以上、本発明の一実施例について説明したが、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば特許請求範囲に記載された本発明の思想から逸脱しない範疇内で、構成要素の付加、変更、削除又は追加などによって本発明を多様に修正及び変更することができ、これも本発明の権利範囲内に含まれると言える。
図1
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図7
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図9
図10