【解決手段】健康情報管理装置2は、受診者識別情報63a毎に健診結果63bの統一項目631、統一判定633及び項目値632を対応して記憶する管理テーブル63と、受診者識別情報63a毎に付加情報を記憶する付加情報テーブルと、を健康情報として有する記憶部と、処理部と、を備える。また、処理部は、健康情報630に含まれる任意の情報をキーとして健康情報630の一部又は全部を検索して受診者端末又は管理者端末に出力する。
受診者識別情報毎に健診結果の統一項目、統一判定及び項目値を対応して記憶する管理テーブルと、前記受診者識別情報毎に付加情報を記憶する付加情報テーブルと、を健康情報として有する記憶部と、
処理部と、
を備え、
前記処理部は、前記健康情報に含まれる任意の情報をキーとして前記健康情報の一部又は全部を検索して受診者端末又は管理者端末に出力する、
ことを特徴とする健康情報管理装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。
図1は、健康情報管理システム1の全体図である。健康情報管理システム1は、健診結果等を含む健康情報を管理する健康情報管理装置2と、健康情報管理装置2に健診情報を提供する健診機関A1,A2,・・・An(A)(医療機関)毎に設置された健診機関端末31,32,・・・3n(3)と、健康情報管理装置2から健康管理に関するサービスの提供を受ける利用者の端末(人事部端末41、産業医端末42及び受診者端末43)とを有する。本実施形態の受診者は、企業等に所属する従業者であり、人事部や産業医から健診結果等を基に健康状態を管理されている。健康情報管理装置2、健診機関端末3、及び利用者の端末(人事部端末41、産業医端末42及び受診者端末43)は、インターネット等のネットワーク5を介して接続されている。
【0012】
図2は、健康情報管理装置2の構成図である。健康情報管理装置2は、処理部21、入力部22、出力部23及び記憶部24(記憶手段)を備える。入力部22及び出力部23は、健診機関端末3及び利用者の端末(人事部端末41、産業医端末42及び受診者端末43)とデータの送受信を行う通信部を含む。記憶部24には、健診機関A毎に定められた健診項目を健康情報管理装置2の統一項目に変換する項目変換テーブル61(61−1,61−2,61−n)、健診機関A毎の判定を健康情報管理装置2の統一判定に変換する判定変換テーブル62(62−1,62−2,62−n)、受信者の健診結果を統一項目及び統一判定により管理する管理テーブル63(63−1,63−2,63−n)、管理者と管理者が健康管理する受診者とを紐付ける対応テーブル64(64−1,64−2,64−n)、及び付加情報テーブル65(65−1,65−2,65−n)が記憶される。以下、管理テーブル63及び付加情報テーブル65を含めた包括的な健康に関する情報を健康情報630とする。
【0013】
項目変換テーブル61及び判定変換テーブル62は、健康診断を実施する健診機関A毎に複数設定され、記憶部24に予め登録されている。例えば、項目変換テーブル61−1,61−2,61−n及び判定変換テーブル62−1,62−2,62−nは、それぞれ
図1の健診機関A1,A2,Anに対応している。管理テーブル63−1,63−2,63−n及び付加情報テーブル65−1,65−2,65−nは、受診者(後述の受診者識別情報63aで識別される受診者)毎に複数設けることができる。本実施形態では、管理テーブル63−1,63−2,63−n及び付加情報テーブル65−1,65−2,65−nが、それぞれ受診者端末431,432,43nに対応している。また、対応テーブル64は、管理者(後述の管理者識別情報641で識別される人事部や産業医)毎に複数設けることができる。
【0014】
記憶部24には、本図で示した各テーブル61〜65の他に、受診者識別情報63a(642)や管理者識別情報641と紐付いた種々の情報を記憶させることができる。
【0015】
図3は、項目変換テーブル61の構成図である。項目変換テーブル61は、健診機関項目611、健康情報管理装置2の統一項目612、及び変換ルール613を対応して記憶する。健診機関項目611は、健診機関A毎に定められた健康診断の管理項目である。
図3の例では、健診機関項目611の「保険記号番号」と、統一項目612の「保険証記号」及び「保険証番号」とが対応している。また、変換ルール613は、健診機関項目611を統一項目612に変換する際に、健診機関項目611に対応して取得した項目値712(
図8の健診情報71参照)の取り扱い方法等を示している。例えば、
図3に示すように、健診機関項目611「保険記号番号」に対応する変換ルール613には、「保険記号番号」に対応する項目値712(
図8参照)を複数の統一項目612「保険証記号」及び「保険証番号」に分割するようにルールを定めておくことができる。健診機関項目611と統一項目612は、「身長」や「体重」等のように一致するものと、「最高血圧」や「最低血圧」のように異なるものがある。
【0016】
図4は、判定変換テーブル62の構成図である。判定変換テーブル62は、健診機関判定621及び統一判定622を対応して記憶する。健診機関判定621は、健診機関A毎に実施された各健診項目(
図3の健診機関項目611)に対応する判定結果をローマ字(又はローマ字と数字の組合せ)による判定コードで表している。例えば、
図4に示す健診機関A1の健診機関判定621の判定コードに対応する内容は、「A」は「異常は認められません。」に、「B」は「所見は認められますが、日常生活に差し支えありません。」に対応する。「C12」は「日常生活に注意を要し、1年後に再度お受け下さい。」に、「C6」は「日常生活に注意を要し、6か月後に再度お受け下さい。」に、「C3」は「日常生活に注意を要し、3か月後に再度お受け下さい。」に対応する。また、「F」は「治療が必要です。速やかに医師の診察を受けてください。」に、「E」は「治療を継続してください。」に、「D」は「異常を認めますので医師の診察をお受け下さい。」に対応する。
【0017】
健診機関判定621の「A」及び「B」は、統一判定622の判定コード「A」及び「B」にそれぞれ対応する。健診機関判定621の「C12」、「C6」、「C3」、「F」、「E」及び「D」は、統一判定622の「D」、「D」、「D」、「E」、「EE」及び「FF」にそれぞれ対応する。統一判定622に設定される判定コードの内容は、「A」は「異常なし」に、「B」は「概ね正常」に、「D」は「経過観察後再検査」に対応する。また、「E」は「要治療」に、「EE」は「治療継続」に、「FF」は「要精密検査」に対応する。なお、
図4には示されていないが、統一判定622には、「C」を「日常生活に注意」として、「CC」を「有症状受診」として、「DD」を「経過観察継続」として、「F」を「すぐに再検査」として設定することができる。
【0018】
判定変換テーブル62を健診機関A毎に設定しておくことにより、異なる健診機関Aから健診結果を取得しても、健康情報管理装置2は統一された判定コードより健診結果を評価することができる。
【0019】
図5は、管理テーブル63の構成図である。管理テーブル63は、統一項目631、項目値632、統一判定633、所見634、及び健診機関判定635を対応して記憶する。管理テーブル63の統一項目631には、受診者識別情報63a及び健診結果63bが含まれる。管理テーブル63は、受診者識別情報63a毎に複数(
図2に示す管理テーブル63−1,63−2,63−n)設けることができる。
【0020】
図6は、対応テーブル64の構成例を示す図である。対応テーブル64は、管理者識別情報641及び受診者識別情報642を対応して記憶する。管理者識別情報641には、図示はしないが、産業医の管理者識別情報や人事部の管理者識別情報を含めることができる。また、受診者識別情報642には、産業医や人事部が健康管理を行う紐付けされた受診者の識別情報(受診者aの識別情報642aや受診者bの識別情報642b)を複数含めることができる。
【0021】
図7は、付加情報テーブル65の構成を示す図である。付加情報テーブル65は、受診者識別情報63aと付加情報65aとを対応して記憶する。受診者識別情報63aには、保険証記号651や保険証番号652等を含めることができる。また、付加情報65aは、勤怠記録653、疲労蓄積度654、面接記録655、意見内容656及びストレス情報657等を含む。人事部は、人事部端末41を介して、受診者である従業者の勤怠記録653及び疲労蓄積度654を登録することができる。産業医は、受診者と面接を行い、その結果を、産業医端末42を介して面接記録655として登録するとともに、人事部に対する意見を意見内容656として登録することができる。また、産業医は、受診者のストレスチェックを検査や問診等により行い、ストレス情報657として受診者識別情報63aに対応して記憶することができる。
【0022】
図8は、健康情報管理装置2が健診機関端末3から取得する健診情報71の例を示す図である。健診情報71は、健診機関項目711に対応して項目値712及び健診機関判定713を含む。健診機関項目711には、受診者識別情報63a及び健診結果63bが受診者識別情報71a及び健診結果71bとして含まれている。
図8の健診機関項目711、項目値712及び健診機関判定713には、健診機関端末31から取得した値が示されている。なお、健診機関判定713には、複数の健診機関項目711(例えば健診機関項目711「PSA」、「CA125」、「CEA」及び「CA19−9」)を一つの分類として定めて、その分類に含まれる項目値712を総合的に判定した判定コードを含めることができる。
【0023】
次に、健康情報管理装置2が健康診断に関する情報を登録する処理について説明する。
図9(a)は健康情報管理装置2の処理のフローチャート図である。ステップS11で、処理部21は、
図1の健診機関端末3から、受診者が受診した健康診断の健診機関項目711、項目値712及び健診機関判定713(
図8の健診情報参照)を、入力部22を介して取得する。健診情報71は、ネットワーク5を介して健診機関端末3から健康情報管理装置2に受信させて取得してもよいし、健康情報管理装置2の管理者が健診機関Aから健診情報71を記録したCDやDVD等のメディアを受け取って健康情報管理装置2に読み込ませてもよい。
【0024】
ステップS12で、処理部21は、記憶部24の項目変換テーブル61を参照して、ステップS11で取得した健診機関項目711(611)に対応する統一項目612を求めるとともに、記憶部24の判定変換テーブル62を参照して、ステップS11で取得した健診機関判定713(621)に対応する統一判定622を求める。
【0025】
ステップS13で、処理部21は、ステップS12で求めた統一項目612並びにステップS11で取得した項目値712及び健診機関判定713を、それぞれ管理テーブル63の統一項目631、項目値632及び健診機関判定635として対応して記憶する。また、処理部21は、ステップS12で求めた統一判定622を、統一項目631と対応させて、管理テーブル63の統一判定633として記憶する。
【0026】
図9(b)は、健康情報管理装置2が付加情報テーブル65に付加情報65aを登録する処理のフローチャート図である。ステップS21で、処理部21は、
図1の人事部端末41や産業医端末42から、入力部22を介して付加情報65aを取得する。人事部端末41からは勤怠記録653や疲労蓄積度654を含めることができる。また、産業医端末42からは受診者と産業医との面接記録655、人事部への意見内容656、及びストレス情報657を含めることができる。ストレス情報657は、例えば産業医の診察により
図12に示す「ストレスチェック」の複数項目を判定した情報とすることができる。
【0027】
ステップS22で、処理部21は、人事部端末41や産業医端末42から取得した付加情報65a(勤怠記録653,疲労蓄積度654,面接記録655,意見内容656,ストレス情報657)を、受診者識別情報63aと対応させて付加情報テーブル65に記憶する(
図7参照)。
【0028】
次に、利用者端末(人事部端末41、産業医端末42及び受診者端末43)から管理テーブル63に蓄積した情報を利用する例について説明する。
図2に示した健康情報管理装置2の処理部21は、健康情報630(例えば、管理テーブル63の統一項目631、統一判定633及び項目値632)に含まれる任意の情報や、付加情報65aに含まれる任意の情報(勤怠記録653,疲労蓄積度654,面接記録655,意見内容656,ストレス情報657)をキーとして、統一項目631、統一判定633及び項目値632等の健康情報630の一部又は全部の情報を、
図1の受診者端末43又は管理者端末(人事部端末41又は産業医端末42)に出力することができる。
【0029】
受診者端末43から情報の取得要求を受信した場合では、処理部21は、管理テーブル63や付加情報テーブル65等を参照して、受診者の受診者識別情報63aと対応する統一項目631、統一判定633及び項目値632等の各種の情報の一部又は全部を取得して、受診者端末43に出力させることができる。管理者端末から情報の取得要求を受信した場合では、処理部21は、対応テーブル64を参照して管理者識別情報641と紐付いた受診者識別情報642(63a)を求め、求めた受診者識別情報63aと対応する統一項目631、統一判定633及び項目値632等の各種の情報の一部又は全部を管理テーブル63や付加情報テーブル65等から取得して、管理者端末に出力させることができる。
【0030】
図10は、人事部や産業医等の管理者が人事部端末41又は産業医端末42の表示部に表示可能な管理者画面80の例を示す図である。管理者画面80には、健診結果の登録81、健診結果の検索82、健診結果の管理・集計83、ストレスチェック84、労働時間管理85、個人管理86、特定健診87、コミュニケーション88、及びマスタの登録89が配置される。
【0031】
健診結果の登録81では、管理者の入力操作により、健診情報等を登録することができる。「一次健診の登録」や「二次健診の登録」では、管理者が健診機関Aから取得した健診結果を、管理者端末(人事部端末41又は産業医端末42)を介して登録することができる。登録するデータの項目としては、例えば、
図8の健診情報71とすることができる。また、「健診結果表一括登録」では、健診情報71のデータの補正や一括登録(アップロード)をすることができる。「健診結果表変更」、「健診結果表削除」及び「健診結果表ステータス検索・変更」では、健診結果63bの情報を単年結果や経年結果として受診者(受診者識別情報63aで識別される受診者)毎に表形式で表示させ、受診者識別情報63aに紐付けて管理者の判定(例えば、「通常勤務」、「就業制限」及び「要休業」等の「就業区分」や、「正常」、「要注意」及び「要経過観察」等の「医療区分」)を記憶部24に登録させることができる。また、「特定健診結果報告ファイル読込」では、特定健診結果を一括でアップロードしたり一覧表示することができる。
【0032】
健診結果の検索82には、管理基準判定821の項目と、医療機関判定822の項目とが含まれる。管理基準判定821では、管理テーブル63の情報等を任意の検索キーにより検索することができる。ここでは、「個人情報から検索」(例えば
図5の受診者識別情報63a)、「分類/項目の判定から検索」(
図5の統一判定633)、及び「検査値から検索」(健診結果63bの項目値632)等を検索キーとすることができる。また、管理基準判定821では、「未受診者を検索」により、健康診断を受診していない(健診結果63bが未登録)の未受診者を検索することができる。「予約情報検索」では、健康診断や人間ドックの予約をしているが健診結果63bが登録されていない受診者識別情報63aを検索することができる。「管理区分から検索」では、後述の「管理区分自動設定」で設定した管理区分により、管理テーブル63の情報を検索して表示させることができる。「公開日から検索」では、健診情報71を公開に設定した場合に公開日を検索キーとして管理者が健診情報71を検索することができる。
【0033】
医療機関判定822では、
図5の統一項目631毎に健診機関判定635により受診者等を検索可能な「医療機関判定検索」や、二次健診の対象者、未受診者及び受診結果から受診者等を検索可能な「二次健診」が設けられている。
【0034】
健診結果の集計83の「管理区分自動設定」では、メール通知等を行う管理区分の条件を設定することができる。また、健診結果の集計83では、例えば企業に所属する労働者数、健康診断の受診者数、受診者のうち健診項目(統一項目631)毎の受診者数等を纏めた「労基署提出用データ」を作成したり、健診結果63bをXML形式で出力する「健診結果XML出力」が設けられている。
【0035】
また、ストレスチェック84では、ストレス情報657の実施結果や未受診者を検索キーとして受診者識別情報63aと紐づいた健診結果63bを検索する「検索」、指導対象とする受診者(指導対象者)の条件を設定したり指導対象者にメールを一括送信する「管理」、ストレスチェックの集計・分析や労基署集計を行う「実施結果出力・集計」が設けられる。
【0036】
労働時間管理85では、長時間労働者及び労働時間情報を検索する「検索」や、労働時間情報の取り込みを受診者毎に行う「管理」が設けられる。受診者毎の労働時間は、受診者の人事部が人事部端末41を介して健康情報管理装置2に送信して、付加情報テーブル65の勤怠記録653として記憶される。
【0037】
個人管理86には、「個人検索(個人ポータル)」、「多重リスク者検索」、「意見書管理」、「フォロー履歴管理」が設けられる。「個人検索(個人ポータル)」を選択すると
図11及び
図12に示す個人ポータル画面861,862が管理者端末に表示され、受診者識別情報63aに紐づいた健康情報630を閲覧することができる。
図12の個人ポータル画面862は、
図11の個人ポータル画面861を下方にスクロールすると表示される。
【0038】
個人ポータル画面861,862には、受信者(従業者等)を特定する個人の識別情報(氏名、生年月日、所属、従業員番号等)に対応して、直近の健診結果、ストレスチェックの結果、労働時間の推移、意見書、フォロー履歴、及び個人に紐づくメモやファイル(個人ファイル管理)等を一つの画面で(必要に応じてスクロールにより)表示される。このように、受信者の健康情報を一つの画面で表示することにより、各情報の閲覧性を高めることができ、管理者側からも総合的なフォローアップを柔軟に図ることができる。
【0039】
図10に戻り、「多重リスク者検索」では、健康情報630の各情報(例えば、健診結果63b、ストレス情報657、労働時間を含む勤怠記録653)を複合的に組み合わせた条件によって健康情報630を検索することができる。例えば、各情報単体の検索ではフォローの対象とならないが、全体的に健康情報に問題がありフォローが必要な従業者を特定する等、柔軟なフォローアップを行うことができる。
【0040】
「意見管理機能」では、ストレスチェック結果、労働時間に関する意見書の他、健診結果や特定の要因に紐づかない事項等を記載した意見書を管理することができる。例えば、厚生労働省等の公的機関の意見書フォーマットも使用可能であり、産業医からは人事への意見書を幅広い範囲で管理することができる。「フォロー履歴管理」では、受診者のフォロー履歴情報を管理することができる。「フォロー履歴管理」は、管理者(例えば企業の人事部)のグループ毎に入力可能な項目を柔軟にカスタマイズすることができ、設定した独自の入力項目で検索することもできる。これにより、管理者の業務の特性に合わせた柔軟な履歴管理を行うことができる。
【0041】
特定健診87には、特定健診を受診した受診者の健診結果63bに基づいて保健指導のレベルを階層化する「特定健診の階層化(自動判定)」や、その履歴情報である「特定健診の階層化(自動判定)履歴」が設けられる。また、特定健診87には、「支援レベルの選定」、「保健指導機関の選定」及び「保険指導の確定」の項目が設けられる。管理者は、受診者端末43に対して「情報提供メールの送信」や「判定不能対象者へのアンケートメールの送信」を行うことができる。
【0042】
また、特定健診87には、管理者が特定健診の申込者の情報を取得する「参加申込者ダウンロード」、特定健診の対象者を取得する「対象者を検索」、及び特定保健指導対象者又は除外者を検索可能な「特定保健指導対象者除外者検索」が設けられる。さらに、特定健診87では、「特定保健指導管理」、「申込済設定」、「キャンセル処理」を行うことができる。
【0043】
コミュニケーション88には、保健指導対象の受診者の新規登録・変更・削除や指導履歴を管理する「保健指導管理」が設けられる。また、コミュニケーション88には、受診者端末43に通知するお知らせを設定する「お知らせ」、及び「メッセージ管理」や「メッセージ受信通知メールアドレスの登録」が設けられる。
【0044】
マスタの登録89には、「医療機関マスタ」、「医療機関判定」、「特定保健指導コース」、「法定検診項目変更」、「担当者検索」、「管理区分自動設定」、「面接指導種別設定」、「フォロー履歴フォーム編集」、「個人ファイル分類設定」が設けられる。「管理区分自動設定」では、所属、性別、受診コース、受診日、更新日、就業区分、医療区分及び判定日等から管理者が管理対象とする受診者を予め設定することができる。
【0045】
次に、受診者が、管理テーブル63及び付加情報テーブル65に蓄積した、受診者の健康情報630の入出力画面について説明する。
図13は、受診者が受診者端末43の表示部に表示可能な受診者画面90の例を示す図である。受診者画面90には、最新の健診結果91、健保・産業医・人事部からのお知らせ92のメニューが設けられる。また、最新の健診結果91の上方にはメニュータブ93が設けられる。メニュータブ93では、経年情報を含む健診結果の確認(健診結果を見る)、健診結果の手動入力(健診結果入力)、健康に関する情報閲覧(健康MYページ)、メタボ(メタボリック症候群)対策Web支援が設けられる。また、メニュータブ93の右側上方には、メッセージボックス94が設けられる。受診者は、受診者端末43を介して健康情報管理装置2にログインし、管理テーブル63等に記憶された情報を閲覧したり、人事部や産業医等とメッセージの送受信を行うことができる。
【0046】
メニュータブ93の「健診結果表を見る」では、過去から最新の受診結果を確認することができる。例えば、
図13の「健診結果表を見る」を選択すると、
図14に示す健診結果表画面100が表示され、健診結果101において、受診日、受診コース、健診機関、総合判定及び健診結果の詳細を対応して閲覧することができる。ここでは、健診結果63bから取得した情報に基づき、統一項目631(
図14では分類/検査項目)、統一判定633(判定記号)及び項目値632(値)を対応して表示させることができる。また、健診結果表画面100では、経年結果102を選択して健診結果の履歴や推移も確認することができる。
【0047】
図13のメニュータブ93の「設定・入力」では、受診者自身が健診結果を入力(登録)したり、変更や削除を行うことができる。入力した検査項目及び検査結果は、健康情報管理装置2の管理テーブル63の統一項目631及び項目値632として記憶することができる。
【0048】
メッセージボックス94には、産業医等に対してメッセージを送受信する機能が表示される。受診者は健康上の相談などを産業医などに相談してカウンセリングを受けることができる。
【0049】
以上、本実施形態の健康情報管理システム1の健康情報管理方法によると、健康情報630の任意の情報を軸に従業者等の健康情報630全般を蓄積し、健康情報630の一部のデータをキーに紐づいた情報を容易に検索、集計、管理する横串機能を提供することができる。従って、企業における管理者にとっては、健診結果等をデータベース化してインターネット上で閲覧や集計をし、管理の負担を軽減することができる。また、様々なデータを健康情報管理装置2から抽出でき、データの集計等の作業時間を短縮して業務を効率化することができる。さらに、健康情報630の見える化により従業員等の受診者の健康意識を向上させることができる。
【0050】
また、健診結果を利用する受診者の管理者は、受診者の健診結果を閲覧や印刷を行うことができる。
【0051】
以上説明した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。