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特開2021-120812外国人材採用支援システムおよび外国人材採用支援サーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-120812(P2021-120812A)
(43)【公開日】2021年8月19日
(54)【発明の名称】外国人材採用支援システムおよび外国人材採用支援サーバ
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20210726BHJP
【FI】
   G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2020-14040(P2020-14040)
(22)【出願日】2020年1月30日
(71)【出願人】
【識別番号】520037278
【氏名又は名称】門廣 繁幸
(71)【出願人】
【識別番号】520037289
【氏名又は名称】末吉 一成
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】門廣 繁幸
(72)【発明者】
【氏名】末吉 一成
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB53
(57)【要約】      (修正有)
【課題】外国人材の採用を支援する。
【解決手段】外国人材の求職情報を持つ送出機関情報と外国人材求人情報を含む受入機関情報、中間機関情報とを格納する外国人材採用関連情報DBと、外国人材採用関連情報DBと関連付けされる外国人材機関端末群と、外国人材採用関連情報DBと直接的に関連付けされる外国人材採用支援サーバと、を有する外国人材採用支援システムAであって、外国人材採用支援サーバは、ビジネスパートナーシップ構築支援のための外国人材採用支援プロジェクトを外国人材採用支援プロジェクトへの会員からの応募データに基づいて立ち上げるプロジェクト立ち上げ処理部を有し、外国人材採用関連情報DBに外国人材機関端末群により自由にアクセス可能であり、アクセスした情報に基づく求人又は求職に関する希望の提示と、希望を受けた側による選択が行われ、条件付きの提案要求と提案要求を受け入れるか否かの選択処理を行う。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外国人材の求職情報を持つ送出機関情報と外国人材求人情報を含む受入機関情報、中間機関情報とを格納する外国人材採用関連情報DBと、前記外国人材採用関連情報DBと関連付けされる外国人材機関端末群と、前記外国人材採用関連情報DBと直接的に関連付けされる外国人材採用支援サーバと、を有する外国人材採用支援システムであって、
前記外国人材採用支援サーバは、前記外国人材採用関連情報DBへの前記外国人材機関端末群による会員の登録及び人材採用のための外国人材の求職側送出機関と国内の求人側の受入機関、その他監理団体や登録支援機関など中間機関とのビジネスパートナーシップ構築支援のための外国人材採用支援プロジェクトを前記外国人材採用支援プロジェクトへの会員からの応募データに基づいて立ち上げるプロジェクト立ち上げ処理部を有し、
前記プロジェクト立ち上げ処理部により立ち上げられたプロジェクト内において、
前記外国人材採用関連情報DBに格納されている情報に対して、前記外国人材機関端末群により自由にアクセス可能であり、
アクセスした情報に基づく求人又は求職に関する希望の提示と、前記希望を受けた側による選択が行われ、
条件付きの提案要求と前記提案要求を受け入れるか否かの選択処理がなされ、
前記プロジェクトからの退出は自由に行うことができる
ように構成されていることを特徴とする外国人材採用支援システム。
【請求項2】
前記応募データは、
対象業種、外国人材機関の種類、希望人数、主要条件、希望パートナー条件を含む
請求項1に記載の外国人材採用支援システム。
【請求項3】
前記プロジェクト立ち上げ処理部は、前記応募データに基づいて、前記外国人材採用支援プロジェクトを一意に特定するプロジェクトIDと、前記プロジェクトID毎に前記外国人材機関端末を一意に特定する外国人材参加会員IDと、を識別可能に定義する外国人材採用支援プロジェクト管理データ定義データを作成する請求項1又は2に記載の外国人材採用支援システム。
【請求項4】
前記プロジェクト立ち上げ処理部は、前記外国人材機関端末と前記外国人材受入機関の外国人材機関端末との応募に基づいて複数の人材採用支援プロジェクトを同時進行させて外国人材機関間のビジネスパートナーシップ構築を行う請求項1から3までのいずれか1項に記載の外国人材採用支援システム。
【請求項5】
前記プロジェクト立ち上げ処理部は、外国人材の受入機関の募集を行う募集/受付部と、応募データを公開する応募データ公開部と、オファーを受け付ける受付部と、パートナー機関を選択する選択部と、構築されたビジネスパートナーシップをプロジェクト参加会員の外国人材機関端末に通知する結果通知部と、を有することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の外国人材採用支援システム。
【請求項6】
前記外国人材採用支援プロジェクトへの応募データは、プロジェクトへの参加期間の開始時点と終了時点との情報を含む請求項1から5までのいずれか1項に記載の外国人材採用支援システム。
【請求項7】
前記外国人材採用関連情報DB内の外国人材機関情報に関して、送出側の情報と受入側の情報を基に会員の間で自由に情報交換可能である請求項1から6までのいずれか1項に記載の外国人材採用支援システム。
【請求項8】
外国人材の求職情報を含む送出機関の機関情報と外国人材の求人情報を含む受入機関の機関情報とその他中間機関の機関情報とを格納する外国人材採用関連情報DBと、前記外国人材採用関連情報DBと関連付けされる外国人材機関端末群と、に関連付けされる外国人材採用支援サーバであって、
前記外国人材採用支援サーバは、前記外国人材採用関連情報DBへの前記外国人材機関端末群による会員の登録及び人材採用のための外国人材機関間のビジネスパートナーシップ構築のための人材採用支援プロジェクトを前記人材採用支援プロジェクトへの応募データに基づいて立ち上げるプロジェクト立ち上げ処理を行うプロジェクト立ち上げ処理部を有し、
前記プロジェクト立ち上げ処理部により立ち上げられたプロジェクト内において、
前記外国人材採用関連情報DBに格納されている情報に対して、前記外国人材機関端末群により自由にアクセス可能であり、
アクセスした情報に基づく求人又は求職に関する希望の提示と、前記希望を受けた側による選択が行われ、
条件付きの提案要求と前記提案要求を受け入れるか否かの選択処理がなされ、
前記プロジェクトからの退出は自由に行うことができることを特徴とする外国人材採用支援サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外国人材採用支援技術に関する。
【背景技術】
【0002】
少子高齢化が進む中で、人手不足が大きな問題となっている。そこで、外国人材にも門戸を開放するための新たな制度、すなわち外国人材の受け入れを拡大するため「特定技能」の1号と2号の在留資格を設ける改正出入国管理法が2019年4月1日に施行され、新たな制度が始まっている。
【0003】
ところで、外国人材の採用を支援するための技術として、例えば特許文献1は、求人者が求める日本語の習得レベルに基づいて行われる資格試験に合格した求職者とのマッチングを図る技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−25430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えば中小企業などにおいては、外国人材に関する情報の質も量も乏しいという問題がある。
【0006】
多くの事業者にはそれらを知るすべもないため、上記のような外国人材への“門戸開放”という法改正の趣旨を十分には生かせないという問題が生じている。
【0007】
一方、外国現地の外国人材本人が日本の受入機関と直接コンタクトするのは、事実上むずかしい。当該外国政府が認定した送出機関経由でコンタクトしているのが現状である。送出機関は、日本語教育、技能教育など日本での就労に必要な日本語能力や技能を自ら教育するか提携先に委託して実施する、あるいは日本の就労ビザ取得支援などを行っていることから、送出機関は外国人材の受入には重要な役割を持つ機関である。また、求職者側の機関といえる。
【0008】
実際の求職・求人のすり合わせは、送出機関と日本側の受入機関(求人側機関)もしくは日本政府の認可を受けた監理団体・登録支援機関などの中間機関(仲介機関)が行っている。主要な手順は、送出機関、受入機関、中間機関がビジネスパートナーシップ(以下、パートナーという)を組み、その上で外国人材本人と受入機関の面接等により採用プロセスが進む。ビジネスパートナーシップ構築は外国人材の採用のための基盤となっており、極めて重要である。また、ビジネスパートナーシップは、2者の場合も3者の場合もあり、組み合わせは実情に応じさまざまである。
【0009】
この意味で、送出機関、受入機関、監理団体、登録支援機関などは重要な役割を持つ機関であり、それら機関間のビジネスパートナーシップが多くの選択肢の中から効率的に構築されることが最も重要である。本明細書では、外国人材機関を送出機関、受入機関、監理団体、登録支援機関などの総称とし(後述する表1(a)参照)、外国人材受入における外国人材機関の課題を以下に述べる。
【0010】
課題は、大きく2つある。
第1の課題は、ビジネスパートナー選びの現状は、初めから選択肢が少なく限定的である点である。たとえば、受入機関と監理団体のビジネスパートナーシップ構築の多くは、“個人的に”つながりを求めて見出され、運よく見つかった場合でも初めから1:1である。すなわち、日本側であるか外国側であるかにかかわらず、相手機関を多くの中から選択することは事実上むずかしい。また、競争原理も働かない。
【0011】
第2の課題は、送出機関と受入機関の間に位置する中間機関が、結果として情報優位の立ち位置を得やすいということである。そもそも、外国人材側の求職者情報は送出機関が有し、日本側の求人情報は受入機関が有しているという構図であり、逆にいえば、送出機関には求人者情報はなく、受入機関には求職者情報はない。中間機関は両方の情報を取り入れ、求職者情報も求人情報も有することになり、送出機関や受入機関の両方に対して情報優位(情報の非対称性)の立ち位置を得ることになる。この立ち位置を利用し中間機関が、送出機関など外国人材側の利益や受入機関側の利益より、中間機関自身の利益を優先する行動に出てもおかしくない構図となっているといっても過言ではない。実際、このような行動に関して政府による「取り締まり」の政策が発動されるほどである。かかる情報の非対称性の解決を阻み、結果として外国人材側も日本側も不満足を生みやすい構図となっていることである。
【0012】
このように、外国人材が必要でありその求人を行っている現場に外国人材を到達させるための仕組みが十分に構築されていない。
【0013】
本発明は、外国側と日本側の多:多、および情報共有と公開による情報の非対称性の解消により外国人材機関間のビジネスパートナーシップ構築の仕組み(システム)を実現し外国人材の採用拡大に貢献することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の一観点によれば、外国人材の求職情報を持つ送出機関情報(以下、「送出機関情報」という。)と外国人材求人情報を含む受入機関情報(以下、「受入機関情報」という。)、中間機関情報(以下、「中間機関情報」という。)とを格納する外国人材採用関連情報DBと、前記外国人材採用関連情報DBと(自由に)関連付けされる外国人材機関端末群と、前記外国人材採用関連情報DBと直接的に関連付けされる外国人材採用支援サーバと、を有する外国人材採用支援システムであって、前記外国人材採用支援サーバは、前記外国人材採用関連情報DBへの前記外国人材機関端末群による会員の登録及び人材採用のための外国人材の求職側送出機関と国内の求人側の受入機関、その他監理団体や登録支援機関など中間機関とのビジネスパートナーシップ構築支援のための外国人材採用支援プロジェクトを前記外国人材採用支援プロジェクトへの会員からの応募データに基づいて立ち上げるプロジェクト立ち上げ処理部を有し、前記プロジェクト立ち上げ処理部により立ち上げられたプロジェクト内において、前記外国人材採用関連情報DBに格納されている情報に対して、前記外国人材機関端末群により自由にアクセス可能であり、アクセスした情報に基づく求人又は求職に関する希望の提示と、前記希望を受けた側による選択が行われ、条件付きの提案要求と前記提案要求を受け入れるか否かの選択処理がなされ、前記プロジェクトからの退出は自由に行うことができることを特徴とする外国人材採用支援システムが提供される。
【0015】
前記応募データは、対象業種、外国人材機関の種類、希望人数、主要条件、希望パートナー条件を含む。
【0016】
前記外国人材採用支援サーバは、前記外国人材採用関連情報DBへの会員の登録及び人材採用を目的とする外国人材機関間のビジネスパートナーシップ構築のための人材採用支援プロジェクトを前記人材採用支援プロジェクトへの応募データに基づいて立ち上げるため、不適切な仲介業者が入ることなく、外国人材の採用のための外国人材機関間におけるビジネスパートナーシップ構築を支援することができる。
【0017】
前記プロジェクト立ち上げ処理部は、前記応募データに基づいて、前記外国人材採用支援プロジェクトを一意に特定するプロジェクトIDと、前記プロジェクトID毎に前記外国人材機関端末を一意に特定する外国人材参加会員IDと、を識別可能に定義する外国人材採用支援プロジェクト管理データ定義データを作成するようにすると良い。
【0018】
これにより、個別のプロジェクトの境界を跨いで外国人材機関を登録することができる。
【0019】
前記プロジェクト立ち上げ処理部は、前記外国人材機関端末と前記外国人材受入機関の外国人材機関端末との応募に基づいて複数の人材採用支援プロジェクトを同時進行させて外国人材機関間のビジネスパートナーシップ構築を行うようにしても良い。
【0020】
複数の人材採用支援プロジェクトを同時進行させることで、外国人材機関間の接触の効率を上げることができる。
【0021】
前記プロジェクト立ち上げ処理部は、外国人材の受入機関の募集を行う募集/受付部と、応募データを公開する応募データ公開部と、オファーを受け付ける受付部と、パートナー機関を選択する選択部と、構築されたビジネスパートナーシップをプロジェクト参加会員の外国人材機関端末に通知する結果通知部と、を有するようにしても良い。
【0022】
例えば、結果通知部により、ビジネスパートナーシップが決まった場合でも、複数のプロジェクトでのビジネスパートナーシップを許容することができる。
【0023】
前記人材採用支援プロジェクトへの応募データは、プロジェクトへの参加期間の開始時点と終了時点との情報を含むようにすると良い。
【0024】
前記人材採用支援プロジェクトへの応募データに、プロジェクトへの参加期間の開始時点と終了時点との情報を設けることで、必要性が低くなったプロジェクトが多く残ることを抑制することができる。有期のプロジェクトとすることで、多数のプロジェクトの設定が可能となり、より多くの外国人材採用の機会提供につながる。
【0025】
前記外国人材採用関連情報DB内の外国人材機関情報に関して、送出側の情報と受入側の情報を基に会員の間で自由に情報交換可能であることが好ましい。
【0026】
サイトを超えて自由な交流できるようにすることで、ビジネスパートナーシップ構築の機会を増やし、外国人材採用を増やすことができる。
【0027】
また、本発明は、外国人材の求職情報を含む送出機関の機関情報と外国人材の求人情報を含む受入機関の機関情報と、その他中間機関の機関情報を格納する外国人材採用関連情報DBと、前記外国人材採用関連情報DBと自由に関連付けされる外国人材機関端末群と、に関連付けされる外国人材採用支援サーバであって、前記外国人材採用支援サーバは、前記外国人材採用関連情報DBへの前記外国人材機関端末群による会員の登録及び人材採用を目的とする外国人材機関間のビジネスパートナーシップ構築のための人材採用支援プロジェクトを前記人材採用支援プロジェクトへの応募データに基づいて立ち上げるプロジェクト立ち上げ処理を行うプロジェクト立ち上げ処理部を有し、前記プロジェクト立ち上げ処理部により立ち上げられたプロジェクト内において、前記外国人材採用関連情報DBに格納されている情報に対して、前記外国人材機関端末群により自由にアクセス可能であり、アクセスした情報に基づく求人又は求職に関する希望の提示と、前記希望を受けた側による選択が行われ、条件付きの提案要求と前記提案要求を受け入れるか否かの選択処理がなされ、前記プロジェクトからの退出は自由に行うことができることを特徴とする外国人材採用支援サーバである。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、外国人材の採用の拡大を安定的に支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1A】本発明の一実施の形態による外国人材採用支援システムの一構成例を示す機能ブロック図である。
図1B】外国人材採用支援プロジェクトと支援システムの関係を示す図である。
図2】本実施の形態による外国人材採用支援サーバの一構成例を示す機能ブロック図である。
図3】本実施の形態による外国人材採用支援サーバによるシステムの処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
図4】外国人材採用支援プロジェクトの生成の様子を模式的に示す図である。
図5図3の処理に対応する図であり、情報処理の具体的な処理例を画面表示データの遷移に沿って説明するフローチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
発明者は、現状を以下のように分析して本発明に想到した。
1)実は、外国人材側にとっても日本の求人情報等は乏しい。従って、日本側と外国側との間の情報のやりとりを、いわば“直列式”から“並列式”、あるいは“多対多”に抜本的に改める必要があるのではないかと考えた。
【0031】
2)日本側の情報と外国側の情報とを、双方の外国人材機関が集まり自由で活発に直接交換する場を提供する。
【0032】
3)日本側の情報と外国側の情報との直接交換を盛んにすることにより外国人材拡大に貢献することができる。
ところが、従来の仕組みでは、情報の質が問題である。たとえば連絡先情報を含む送出機関情報は、日本政府が公表しているが、公表連絡先を使用して連絡を取ろうとしてもなかなかつながらない、使用されていない連絡先だった、という現実もある。これは、送出機関情報が、送出機関→外国政府→日本政府と移転される間に実際の連絡先情報を含む事業者情報が変化してしまったことがその理由と思われる。
【0033】
4)そこで、連絡先情報を含め絶えず更新されている外国人材機関情報が掲載されているサイトを、交流を行えるような場(仕組み)として構築し、サイト経由ばかりでなく日本側の情報と外国側の情報とが直接対面対話・電話・メールなどによりサイトを越えて自由な交流できるようにする。要するに、情報の交流を妨げることなく、自由に行えるようにすることが重要である。
【0034】
5)そのような場(外国人材採用関連DBを構築するデータベースサーバなど)には、簡単な会員登録だけで、日本側・外国側双方の事業者(外国人材機関端末)が自由にアクセス可能であり、情報収集、情報交換、送出/受入の実務的な情報のやり取りや協議等を行うことができる。
【0035】
6)上記の場においては、日本側・外国側双方の現場の事業者が直接対話することができるようにすることにより、採用推進に関するより良い解決策を得ることができる。この場合に重要なことは、中間機関が情報優位を得て利益を得るのではなく本来の役割に徹し、事業者間が直接的に関連付けられる仕組みにより、日本側・外国側双方の現場の事業者が利益を得ることである。
【0036】
7)以上のようにすることにより、外国人材採用の“門戸開放”が可能となり、質的にも量的にもより良い外国人材が日本側において労働できるようにすることができる。
さらに、日本側・外国側双方の現場の事業者の満足度が高くなるため外国人材の採用が拡大し、またそれが長期的に安定し、互恵的な関係がもたらされる。
尚、外国人材採用関連DBへの登録は、例えば会員制にすれば良く、登録料は安価又は無料にすると良い。
【0037】
図1Aは、本発明の一実施の形態による外国人材採用支援システムの一構成例を示す機能ブロック図である。図1Bは、外国人材採用支援プロジェクトと支援システムの関係を示す図である。
【0038】
図1Aに示すように、本実施の形態による外国人材採用支援システムAは、外国人材採用関連情報DBサーバ1aが管理する外国人材採用関連情報DB1と、外国人材採用に関連し外国人材採用関連情報DB1と通信ネットワークなどで関連付けされる外国人材機関端末1、2、…、mと、外国人材採用関連DB1とネットワークNT経由で接続されている外国人材採用支援サーバ3とを有している。
【0039】
外国人材採用関連DB1には、様々な情報が格納されている。また、会員のDBには、会員DB1bとプロジェクトに参加している参加会員DB1cとが設けられている。
外国人材機関端末1、2、…、m(7)は、外国人材機関、例えば、以下の会員が所持/管理する端末7である。
【0040】
1)受入機関
2)外国人材の受入を希望する日本業界団体
3)外国人材自身
4)外国人材を自国から日本に送り出す送出機関
5)外国にあって現地で日本語教育などを行う準送出機関
6)外国人材の送出を希望する外国業界団体
7)監理団体・登録支援機関
8)職業紹介事業者
9)外国人材に対して自国で日本語を教える外国語教育機関
10)外国人材機関に対してアドバイスなどを行う外国人材コンサル会社
11)行政書士事務所
12)個人
13)その他
【0041】
外国人材採用関連情報DB1は、外国人材の求職情報を持つ送出機関情報と、外国人材受け入れ求人情報を含む受入機関の求人情報と、中間機関情報とを格納する。これらのデータの一例を、後述する表14に例示的に示した。
【0042】
詳細は後述するが、受入機関情報の例としては、会社概要情報、事業拠点情報、募集情報、システム情報などを用いることができる。また、送出機関情報としては、会社概要情報、対日本営業情報、研修情報、人材情報、システム情報などを用いることができる。また、中間機関情報としては、会社概要情報、事業拠点情報、営業情報、サービス情報、システム情報などを用いることができる。ただし、システム情報については開示が不適当なパスワード等のデータが多いころから非表示にしても良い。
【0043】
尚、外国人材採用関連情報DB1の外国人材機関情報は、外国人材採用関連DBサーバ1aに、外国人材機関端末1、2、…、m(7)が会員登録申請を行うことで登録される。詳細な情報等は後述する。外国人材採用関連DB1には、できるだけ多くの参加者が登録できるように、登録料は無料又は安価であることが好ましい。
【0044】
これにより、外国人材採用関連情報DB1内に、外国人材採用に関し、会員誰もがビジネスパートナー(受入機関、送出機関、監理団体、登録支援機関、等)を自らの意思で情報要求やオファーすることができる“自由市場”のような集団を形成することができる。
【0045】
上記の外国人材採用支援システムAは、さまざまな種類の外国人材機関が多く会員として登録されている外国人材採用関連情報DB1から、登録されている会員に対し募集情報を発信し、応募に基づいてプロジェクト参加会員を選定しており、選定した参加会員に情報公開することから(原則公開:全員に同じ情報を通知、あるいは募集と結果の通知)、参加会員間の情報交換は従来の1:1の“直列型”ではなく1:多、多:多を実現する。このことから中間機関の立場は情報優位の立場とはなり得ず、参加会員が効率的に、かつ、対等に参加会員の外国人材機関の条件に合ったビジネスパートナーを自由に選定することを支援する仕組みとなっている。そのために、多数の会員から応募、参加が期待できる。また、上記の外国人材採用支援システムAの安定的なシステムの維持が可能である。
【0046】
外国人材採用支援サーバ3は、外国人材採用関連情報DB1と例えばネットワークNT経由で接続されており(同じサーバでも良い)、外国人材採用関連情報DBサーバ1aを介して参加会員の募集・登録、ビジネスパートナーシップ構築のための各外国人材採用支援プロジェクトの立ち上げなどの処理を行う(プロジェクト立ち上げ処理部)。
【0047】
図1Bに示すように、外国人材採用支援システムAを利用した外国人材採用の一連の流れの例としては、例えば受入の経験や知識不足で心配な外国人材機関(受入機関)11が、本実施の形態による外国人材採用支援システムAを用いた外国人材採用支援プロジェクトに参加する。参加は自由であるが、有期であることが好ましい。また有料であるが、高額な料金は必要としない。
【0048】
次いで、外国人材採用支援プロジェクトは、外国人材採用支援システムA内で、外国人材機関間でビジネスパートナーシップ構築が行われると、任意のプロセスとして、面談などの採用プロセス15に進む。
【0049】
以下の本実施の形態による外国人材採用支援システムAを用いた外国人材採用支援プロジェクトの要点を示す。
【0050】
1)会員を対象とした公募型外国人材採用プロジェクト方式である。
2)外国人材採用プロジェクトが成立するためには、詳細を後述するように、A1で受入機関の参加会員数が募集時のプロジェクト成立条件の中で示されたプロジェクト成立最低会員数以上になることとする。
3)日本側と外国側の外国人材機関のプロジェクト参加会員間において直接対面対話・電話・メールなどによりサイトを越えて行う自由な交流を妨げない、むしろ推奨する。
4)外国人材採用プロジェクトの企画・運営には、例えば、専門家(外国人コンサルタント等)が関与しても良い。これにより、ビジネスパートナーシップ構築の効率化のため専門家の経験・知識を外国人材採用プロジェクトに組み入れることができる。
5)プロジェクト参加会員は、外国人材採用プロジェクトの根幹を成す外国人材採用支援システムAの参加会員登録をいつでも取りやめるこができる。
6)参加会員がプロジェクト募集条件に示されている各種の期限を守らないなどのときはプロジェクトからの強制退出とする。すなわち、参加会員登録を削除することに異議を唱えないことを募集要項に明記する。
7)本プロジェクトの成果は、ビジネスパートナーシップ構築である。ビジネスパートナーシップ構築の確定は、図1Bに示すように、最終的に当事者同士の交渉などにより決定し、確定処理は当事者が外国採用人材支援システムにその結果を入力し、システムが受付処理をすることで行われる。
8)パートナーとなることを断る処理や退出通知は当該当事者の参加会員に代わって外国採用人材支援システムが行うようにすると良い。
【0051】
なお、本外国人材採用支援サービス後の実務は、構築されたビジネスパートナーシップに基づいて受入機関と外国人材との面接、雇用契約などに進む。それら実務支援メニューは、ビジネスパートナーお互いのニーズを見極めながら段階的に整備するようにしても良い。例えば、外国人材コンサルタントとの共同作業としても良い。
【0052】
(本実施の形態による外国人材採用支援システムの特徴)
以下に、本実施の形態の特徴を簡単にまとめる。
1)従来は、外国人材の採用のためのビジネスパートナーシップ構築に関する情報交換は“直列的”で、1:1が多い。これに対して、本実施の形態では、外国人材採用関連情報DB1内にさまざまな種類の、かつ多くの外国人材機関情報が登録されており、外国人材期間端末1〜m(7)は、制限なく登録情報にアクセスすることと、プロジェクト内では参加会員間では原則情報公開することから、外国人材の採用に関する情報に非対称性がなく、多:多となる。
【0053】
2)従来は“直列的”であり、下記の情報優位を得る「仲介者」が存在するのに対して、本実施の形態では、「仲介者」が存在せず、中間機関は仲介者の立場ではなく、送出機関や受入機関に不足する本来機能を提供する機関となる。
従来は「仲介者」が双方から情報の移転を受け、双方に対し情報優位に立ち、新たな情報の非対称性を構築するため、このような「仲介者」自身の利益優先に基づく情報の非対称性の構築を排除する。
【0054】
3)複数の外国人材機関が相互関係の模索活動を同時進行させてビジネスパートナー選定をする。すなわち、多数の売りと多数の買いが交錯する市場のような状況を形成する。
【0055】
4)受入機関、送出機関、監理団体、登録支援機関、等外国人材機関の自由競争“市場”となる。
【0056】
5)多数の自由競争“市場”を業種や地域により同時並行的に開設・運営することができる。これにより、業種・地域の限定なく、ニーズに合った外国人材の採用の拡大に貢献することができる。
【0057】
6)人材採用支援プロジェクト内は“自由市場”として原則情報は公開される(従来は公開ではない)。これにより、情報の非対称性が解消され、システムが安定的に動作する。
【0058】
7)ビジネスパートナーシップ構築を重視している。外国人材にも採用者(受入機関)にも偏らない公平な、バランスをとったシステムとなっている。
【0059】
8)従来の方法は1つのビジネスパートナーシップ構築を目的とする方式であるが、人材採用支援プロジェクトは複数の多くのビジネスパートナーシップ構築を同時に行うことを目的としており、効率的であり、外国人材拡大に貢献する。
【0060】
9)情報の非対称性がなくなり、外国人材採用の機会が累積的に増加する。
【0061】
10)情報の非対称性の緩和により、外国人材に知識・経験が乏しい機関も情報を共有することができる。外国人材の経験が乏しい受入機関も参入可能にする。
【0062】
(システムの流れ)
次にシステムの流れについて図2から図5までを参照しながら、具体的に説明する。
また、表1から表14までは、外国人材採用関連情報DB1内に格納されているデータの一例を示すものである。
【0063】
尚、上述のように、外国人材採用関連情報DB1には、会員DB1bとプロジェクト参加会員DB1cが設けられている。
【0064】
【表1】
【0065】
表1(a)は、参加会員の種類の一例を示すものであり、表1(b)に、具体的な参加会員の説明を示す。参加会員の種類は、上記1)〜13)までのような種別である。
【0066】
【表2】
【0067】
表2(a),(b)は、外国人材採用支援プロジェクト参加会員データ定義Member(MEM)を示す表である。表2に示すように、外国人材採用支援プロジェクト参加会員データ定義Member(MEM)は、会員ID、会員の種類(表示参照)、会員名称等、連絡先(E−Mailアドレスなど)、ログインID、パスワードを含むこれらの項目が、参加会員1,2、…nに対して定義される。
【0068】
図2は、本実施の形態による外国人材採用支援サーバ3の一構成例を示す機能ブロック図である。図2に示すように、本実施の形態による外国人材採用支援サーバ3は以下の処理部を有している。
−受入機関募集/受付部3−1
−他機関募集/受付部3−2
−応募データ公開部3−3
−オファー募集/受付部3−4
−オファー結果個別通知部3−5
−提案要求発信部3−6
−パートナー機関選択部3−7
−パートナー関係確認部3−8
−結果通知部3−9
【0069】
図3は、本実施の形態による外国人材採用支援サーバ3によるシステムの処理の流れの一例を示すフローチャート図である。
外国人材採用支援サーバ3の各処理部が行う処理順に説明していく。
【0070】
ステップS1:
A1 (受入機関募集→受付)
受入機関募集/受付部3−1が、対象業種、受入人数・主要条件、希望パートナー条件等の条件を明記して会員の受入機関に対して参加会員募集を行い、外国人材機関端末1、2、…、m(7)から送られてきた応募入力受付情報等を外国人材採用関連情報DBサーバ1aに送る。外国人材採用関連情報DBサーバ1aは、応募入力受付情報の対象業種、受入人数・主要条件、希望パートナー条件等を、外国人材採用関連情報DB1に登録する。これにより受入機関の参加会員が定義される。
【0071】
ステップS2:
A2 (受入機関以外の機関募集→受付)
他機関募集/受付部3−2が、ステップ1で作成された受入機関のプロジェクト参加応募データを、対象業種、受入人数・主要条件、希望パートナー条件等の条件を編集し募集情報とし、共にそれらを受入機関以外の会員の外国人材機関の外国人材機関端末1、2、…、m(7)に対してメールすることで参加会員募集と応募入力受付を行い、外国人材機関端末1、2、…、m(7)から送られてきた情報等を外国人材採用関連情報DBサーバ1aに送る(受付処理)。外国人材採用関連情報DBサーバ1aは、対象業種、種類(受入機関、送出機関など)人数(希望人数)・主要条件、希望パートナー条件等の応募データ情報を、外国人材採用関連情報DB1に登録する。なお、人数(希望人数)はプロジェクト参加後決めることがあることから0であっても良い。これにより受入機関以外の参加会員が定義される。すなわち、希望の提示と、希望を受けた側による選択が行われる。
【0072】
ステップS3:
A1,A2 (応募データプロジェクト内公開)
応募データ公開部3−3が、ステップS1,2の応募データであって、外国人材採用関連情報DB1に登録されている情報を参加会員の外国人材機関端末1、2、…、m(7)に公開する。
【0073】
尚、ここで、以下のような処理を行っても良い。
T1:
リアルで“商談会”。文字や数字情報でなく、直接対面し五感からの情報も加えてビジネスパートナーシップ構築する相手を探す“商談会”の開催。
【0074】
ステップS4: 処理の継続要否判定
応募データ公開部3−3は、参加会員の外国人材機関端末1、2、…、m(7)に対して参加会員を引き続き継続するかどうか回答を求め、得られた回答を最新判断としてそのデータを、外国人材採用関連情報DB1に格納する。
【0075】
ステップS5: 退出処理
ステップS4で得られた回答が「参加会員を継続しない」である参加会員をプロジェクトからの退出処理として参加会員名簿からの削除処理を行う。すなわち、退出は自由である。ステップS4で得られた回答が「参加会員を継続する」である参加会員(継続参加会員:継続参加会員とは、処理の時点でプロジェクト参加を継続している参加会員のことをいう)はステップS6に進む。
【0076】
ステップS6: オファー(交渉希望機関名リスト)募集・受付処理
オファー募集/受付部3−4は、継続参加会員の外国人材機関端末1、2、…、m(7)に対して、ビジネスパートナーシップ構築のための交渉希望する外国人材機関名を尋ねるオファー(交渉希望元機関名、交渉希望先機関名リスト)を募集し、その回答の受付処理を行い、これらのデータを交渉希望元機関ごとのオファー(交渉希望元機関名、交渉希望機関名リスト)として外国人材採用関連情報DB1に格納する。
【0077】
ステップS7: オファー結果個別通知処理
オファー結果個別通知部3−5は、ステップS6で得られた回答のオファー(交渉希望元機関名、交渉希望先機関名リスト)データに基づき、すべての参加会員について前記交渉希望元機関ごとのリストに記載されているすべての交渉希望先機関の外国人材機関端末1、2、…、m(7)に対しオファー結果として交渉希望元外国人材機関名を個別通知する処理を行う。この処理により、参加会員(継続参加会員)の交渉希望の意思が交渉希望先に通知されることになる。
【0078】
ステップS8: 処理の継続要否判定
オファー結果個別通知部3−5は、継続参加会員の外国人材機関端末1、2、…、m(7)に対して参加会員を引き続き継続するかどうか回答を求め、得られた回答を回答があったが参加会員の最新判断データとしてそのデータを、外国人材採用関連情報DB1に格納する。
ステップS8で処理の最新判断データが、「継続が不要」のときは、ステップS9で退出処理となる。
ステップS8で処理の最新判断データが、「継続が要」のときは、当該参加会員は継続参加会員であることからステップS10に進む。
【0079】
ステップS9:
オファー結果個別通知部3−5は、ステップS8で得られた参加会員(継続参加会員)の全会員の最終判断データから「参加会員を継続しない」である参加会員についてプロジェクトからの退出処理として参加会員名簿からの削除処理を行う。
【0080】
ステップS10:
提案要求発信部3−6は、会員名簿とステップ7で作成されたオファー(交渉希望機関名リスト)データから、提案受付締切日も表示し参加会員(継続参加会員)毎に交渉希望機関に提案要求(条件付き)を、行うよう外国人材機関端末に表示するとともに提案要求書受付画面を表示し提案要求書を受け付ける。すなわち、提案要求書による提案要求と提案要求書を見てその提案を受け入れるか否かを選択する。
【0081】
ステップS11: パートナー機関の選択処理(ビジネスパートナーシップ構築処理)
(すべての参加会員のビジネスパートナー候補選択データの取得)
パートナー機関選択部3−7は、参加会員(継続参加会員)の外国人材機関端末1、2、…、m(7)に対してステップ10で作成した交渉希望機関からの提案書を表示するとともに、ビジネスパートナーとして選択するかどうか提案書送信元の交渉希望機関を表示し選択回答するよう入力画面を表示し、受け付ける。
【0082】
これにより、例えば受入機関参加会員の数だけビジネスパートナーシップ構築候補が生成される。
【0083】
ステップS12: ビジネスパートナーシップ関係確認処理
パートナー関係確認部3−8は、ステップ11で得られたビジネスパートナーシップ構築候補を参加会員が交渉希望元となって交渉希望先とした機関から「交渉希望」の選択(オファー)があるとビジネスパートナーシップ構築仮成立とし、仮成立を成立とすることを確認するビジネスパートナーシップ関係確認処理をすべての参加会員について行う。
【0084】
ステップS13:
結果通知部3−9は、ビジネスパートナーシップ構築の成立に関して参加会員(継続参加会員)の外国人材機関端末1、2、…、m(7)へ、その結果を通知する。
【0085】
ステップS14:
以下、必要に応じて、次の人材採用支援プロジェクト生成処理を行う(P1…,n)。
【0086】
図4に示すように、異なる人材採用支援プロジェクト(P1…,n)は、同時進行させるようにしても良く、時間的な差があっても良い。
尚、ステップS10からS12までの処理において、とくにビジネスパートナー選択相談会開催などの支援(リアルを含め)T2を行っても良い。
【0087】
図5は、図3の処理に対応する情報処理を示す図であり、情報処理の具体的な処理例を画面表示データの遷移に沿って説明するフローチャート図である。主として、外国人材採用支援サーバ3や、受入機関の端末や会員の端末等の端末7におけるデータ表示処理の進行に沿って処理内容を具体的に説明する図である。
【0088】
【表3】
【0089】
表3は、外国人材採用支援プロジェクト管理データ定義の一例を示す表であり、人材採用支援プロジェクトID、業種、対象地域、募集開始日、募集締切日などの、各プロジェクト1、…,nの、属性(地域、募集期間)などが定義されている。これを募集データ(応募データが紐付く)と称する。
【0090】
ステップS21:
外国人材採用支援サーバ3のプロジェクト企画データ入力(PDATA:表3)表示画面から、入力操作が行われる。これにより、表3に示すような、外国人材採用支援プロジェクト定義 project data(PDATA)を作成することができる。以降の処理は、表3の外国人材採用支援プロジェクト定義 project data(PDATA)をベースに進められる。
【0091】
ステップS22:
外国人材採用支援サーバ3は、受入機関の募集を行うためにステップS21により生成された表3のPDATAを募集用情報に編集し、外国人材採用関連情報DBサーバ1aに格納されている会員情報の中から種類が受入機関である会員(以下、受入機関会員)の連絡先情報(メールアドレス)を抽出・利用し受入機関会員の外国人材機関端末1、2、…、m(7)に対してメール送信を行う。
【0092】
ステップS23:
外国人材採用支援サーバ3は、受入機関会員の外国人材機関端末において、例えば表8に示すように、応募入力画面表示(AP)を表示し入力操作を行わせる。応募入力画面表示(AP)は、人材採用支援プロジェクトの応募管理データであり、参加者、希望職種、希望人数、希望主要条件、希望パートナー条件等を含む。すると、表6に示すような、外国人材採用支援プロジェクト参加者データ(PP)を作成することができる。また、表4に示すような、外国人材採用支援プロジェクト参加者データ(APPST)が作成される。
【0093】
【表4】
【0094】
表4は、外国人材採用支援プロジェクト受入機関応募状況データ定義 Application status(APPST)を示す表であり、人材採用支援プロジェクト毎に、参加会員のうち、種類が受入機関の会員IDが1又は複数含まれている。
【0095】
【表5】
【0096】
表5は、外国人材採用支援プロジェクト管理データ定義 Project Management Data(PM) を示す表であり、人材採用支援プロジェクト毎に、当該人材採用支援プロジェクトの継続/退出判断の締切日が定義されている。退出は自由に行うことができる。
【0097】
【表6】
【0098】
表6は、外国人材採用支援プロジェクト参加者データ定義 Project Participant(PP)を定義する表である。参加者とは参加会員のことである。参加者毎に、当該参加者がどの人材採用支援プロジェクトに参加しているかをその人材採用支援プロジェクトにおける固有のIDとともに示す表である。
【0099】
ステップS24:
外国人材採用支援サーバ3は、会員の内、受入機関以外の外国人材機関へメール発信(募集)を行う。例えば、表3のようなPDATAと表4に示すようなAPPSTデータを募集案内用に編集し、編集された募集案内を種類が受入機関以外の機関以外の会員の外国人材端末1〜m(7)にメール送信を行う。
【0100】
【表7】
【0101】
表7は、外国人材採用支援プロジェクト参加者管理データ Project Participant Management(PPM)を定義する表である。表7に示すデータは、各人材採用支援プロジェクトIDに対して、会員ID、募集受付日、参加確定日、各締切日における継続/退出の判断の回答結果が示されている。
【0102】
【表8】
【0103】
表8は、応募データ定義と、人材採用支援プロジェクトIDxにおける外国人材採用支援プロジェクト応募管理データの例を示す表である。
【0104】
ステップS25:
参加会員のうち種類が受入機関以外の外国人材端末1〜m(7)に応募入力画面表示を行う(AP:表8参照)。これに入力操作が行われたデータを受け付ける(AP→PP(表6)、AP→APPST(表4))。
【0105】
ステップS26:
外国人材支援サーバ3は、その表示画面等に、応募データ表示(人材採用支援プロジェクト内公開)を行う(PP(表6)に対しAPPST(表4)を編集して表示させる)。
【0106】
ステップS27:
外国人材支援サーバ3は、その表示画面等に、継続/退出判断入力画面表示(PM(表5)+LJ(表9))を行い→入力→受付を行い、LJ(表9)を更新するとともに、LJ(表9)のデータに基づいて退出処理を行い、PPM(表7)を更新する。処理後の参加会員は継続参加会員である。
【0107】
【表9】
【0108】
表9は、(a)最新判断データ Latest judgment(LJ)と、(b)外国人材採用支援プロジェクト応募管理データとを示す表である。(a)最新判断データ Latest judgment(LJ)は、プロジェクトIDx、会員IDxiと、登録年月日と、最終判断iとを含んでいる。(b)外国人材採用支援プロジェクト応募管理データは、参加者毎に、会員ID、応募内容(登録年月日/最終判断)を含む。
【0109】
【表10】
【0110】
表10は、以下に示すオファー(交渉希望機関名リスト)データ定義 Target organization to negotiate (TON)であり、例えば参加継続会員の外国人材機関端末1、2、…、m(7)には本表(表10)の表示がなされる。
【0111】
表10(a)は、オファー(交渉希望機関名リスト)データ定義 Target organization to negotiate(TON)を示す表であり、外国人材採用支援プロジェクトID(IDi)に対して、当該人材採用支援プロジェクトに参加している会員IDが記載されている(会員IDix:交渉希望元機関参加会員ID、会員IDixm:交渉希望先機関参加会員ID)。
【0112】
また、プロジェクトID毎に、オファー(交渉希望先機関名リスト)データ定義 Target organization to negotiate(TON)が定義されており(表10(b))、参加会員のID毎に、例えば複数の交渉希望機関名に対してそれぞれの会員IDが定義されている(会員IDim:交渉希望元機関参加会員ID、会員IDimm:交渉希望先機関参加会員ID)。
【0113】
さらに、オファー元(交渉希望表明元機関名リスト)データ定義 Target organization to be negotiated(TONED)においては、参加会員のID毎に、例えば複数の交渉希望元に対してそれぞれの会員IDが定義されている(会員IDjm:交渉希望先機関参加会員ID、会員IDjmm:交渉希望元機関参加会員ID(表10(c)))。
【0114】
ステップS28:
継続参加会員(継続参加・参加会員)(PP(表6)、LJ(表9)から編集)
外国人材支援サーバ3は、ここで、外国人材機関端末1、2、…、m(7)にオファー(交渉希望機関名リスト)入力画面表示((表10(a))を表示させ、入力操作を受け(表10(a))、作成処理を行う(表10(b)、表10(c))。
【0115】
ステップS29:
外国人材支援サーバ3は、外国人材機関端末1、2、…、m(7)のうち継続参加会員の外国人材機関端末にオファー結果をオファー先&元(交渉希望先&交渉希望元機関名リスト)画面表示(TON(表10(b))+TONED(表10(c))する。
【0116】
ステップS30:
外国人材支援サーバ3は、継続参加会員の外国人材機関端末に継続/退出判断入力画面表示(PM(表6)+LJ(表9))を表示させ、入力操作を受付け(LJ(表9))、退出処理を行い、PPM(表7)を更新する。処理後の参加会員は継続参加会員である。
【0117】
ステップS31:
外国人材支援サーバ3は、継続参加継続会員の外国人材機関端末に交渉希望機関への提案要求(条件付き)入力画面表示をさせ(RFP1(表11(b))、入力操作を受け付け、RFP2(表11(b))、RFP(表11(c))を作成する。
【0118】
【表11】
【0119】
表11は、提案要求データ定義を示す表であり、プロジェクト(IDx)毎に提案要求データ Request for proposal(RFP)として定義される。表11(a)は予め登録された提案要求書の定義である。これは、たとえば、受入機関が種類の異なる監理団体、送出機関に提案要求するときには提案要求内容が異なることから、提案要求書は1あるいは複数ある。表11(b)は入力画面の定義である。一つの提案要求書(提案要求書j)を複数の交渉希望先機関(提案要求先nj)(たとえば、監理団体1、監理団体2、…)に提示するための入力画面となっている。表11(c)は、入力受付処理後の人材採用支援プロジェクトID(IDx)毎に要求元会員ID(IDi)に対して提案求書(提案求書m)と提案要求先会員ID(要求先会員n)が定義されている。
【0120】
ステップS32:
外国人材支援サーバ3は、継続参加会員の端末に提案書入力画面表示させ(PROP1(表12(a))、入力受付処理を行い、PROP2(表12(b))を作成する。
【0121】
【表12】
【0122】
表12は提案書データとしてプロジェクト(IDx)毎にProposal(PROP)として定義される。表12(a)は提案書の発信元参会員(IDi)により予め登録された提案書(提案書a)の定義である。提案書は、たとえば、監理団体が種類の異なる受入機関、送出機関に提案するときには提案内容が異なることから、提案書は1あるいは複数ある。表12(b)は発信元会員(発信元会員Idi)のための提案書(提案書j)入力画面の定義である。一つの提案書(提案書j)を複数の交渉希望先機関(提案要求先nj)(たとえば、監理団体1、監理団体2、…)に提示するための入力画面となっている。表12(c)は、入力受付処理後の人材採用支援プロジェクトID(IDx)毎に発信元会員ID(IDi)に対して提案書(提案書m)と提案先会員ID(提案先会員n)が定義されている。
【0123】
ステップS33:
参加継続会員の端末に、パートナー機関決定入力画面表示(PO1(表13(a)),PO2(表13(b)))を表示させ、これに入力操作を受け付ける。
【0124】
【表13】
【0125】
表13は、パートナーデータ定義の一例を示す表であり、パートナーデータ Partner Organization(PO)が格納されている。外国人材採用支援プロジェクトパートナー機関(最終前)データ(PO)は、人材採用支援プロジェクトIDx,発信元参加会員ID(発信元会員IDi)に対してパートナー種別毎に、ビジネスパートナーシップを組む会員IDが定義されている。表13(a)は、発信元参加会員(発信元会員IDi)が希望するビジネスパートナーシップを組む外国人材機関の種類(種類i)である。これは、たとえば、監理団体がパートナーシップを組む種類1(受入機関)と種類2(送出機関)を定義する。表13(b)は、発信元参加会員(発信元会員IDi)が種類別にビジネスパートナーシップを組むことを希望する相手先参加会員の入力画面データの定義である。表13(c)は、入力処理後の、プロジェクト毎のプロジェクト(プロジェクトIDx)の発信元会員(発信元会員IDnj)の外国人材機関の種類ごと(種類m)のパートナーシップを組む相手の参加会員(会員n)の仮リストの定義である。表13(d)(外国人材採用支援プロジェクトパートナー機関(最終)データ(POFinal))は、確認を終えた後の、プロジェクト毎のプロジェクト(プロジェクトIDx)の発信元会員(発信元会員IDnj)の外国人材機関の種類ごと(種類m)のパートナーシップを組む相手の参加会員(会員n)の最終的なリストの定義である。
【0126】
ステップS34:
参加継続会員端末にパートナー機関確認入力画面表示(PO(表13(c)))を編集し、入力操作を受け付けて最終データ(POfinal(表13(d)))とする。
【0127】
ステップS35:
参加会員端末に、結果通知およびパートナー機関契約案内をする。この案内は、POfinal(表13(d))に基づいて行われる。ここで、S29−S35までは、表示内容は当該端末所有会員分のみを示した。
【0128】
【表14】
【0129】
表14は、前述する外国人材採用関連情報DB1内に格納された、外国人材の求職情報を持つ送出機関情報と、外国人材受け入れ求人情報を含む受入機関情報と、中間機関情報との一例を示すものである。これらのデータに基づいて、プロジェクトを立ち上げることができ、そのプロジェクト内においてビジネスパートナーシップ構築やその後の外国人材と受け入れ機関とのマッチング支援処理を行うことができる。
【0130】
以上の処理により、外国人材採用支援サーバ3は、外国人材採用支援を効率良く行うことができる。例えば、日本側の情報と外国側の情報とが直接対面対話・電話・メールなどによりサイトを超えて自由な交流を行うことができる。
【0131】
処理および制御は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)によるソフトウェア処理、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)によるハードウェア処理によって実現することができる。
【0132】
また、上記の実施の形態において、図示されている構成等については、これらに限定されるものではなく、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
【0133】
また、本発明の各構成要素は、任意に取捨選択することができ、取捨選択した構成を具備する発明も本発明に含まれるものである。
【0134】
また、本実施の形態で説明した機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。尚、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0135】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
【0136】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また前記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。機能の少なくとも一部は、集積回路などのハードウェアで実現しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0137】
本発明は、外国人材採用支援システムに利用することができる。
【符号の説明】
【0138】
A 外国人材採用支援システム
1 外国人材採用関連情報DB
1a 外国人材採用関連情報DBサーバ
7 外国人材機関端末1、2、…、m
NT ネットワーク
3 外国人材採用支援サーバ
3−1 受入機関募集/受付部
3−2 他機関募集/受付部
3−3 応募データ公開部
3−4 オファー募集/受付部
3−5 オファー結果個別通知部
3−6 提案要求発信部
3−7 パートナー機関選択部
3−8 パートナー関係確認部
3−9 結果通知部
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5