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特開2021-121532工業及び/または商業の車両のための折り畳み車輪止めブロック
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-121532(P2021-121532A)
(43)【公開日】2021年8月26日
(54)【発明の名称】工業及び/または商業の車両のための折り畳み車輪止めブロック
(51)【国際特許分類】
   B60T 3/00 20060101AFI20210730BHJP
【FI】
   B60T3/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2021-13333(P2021-13333)
(22)【出願日】2021年1月29日
(31)【優先権主張番号】102020000001807
(32)【優先日】2020年1月30日
(33)【優先権主張国】IT
(71)【出願人】
【識別番号】521044969
【氏名又は名称】ティケイエル・ビジョン・ソチエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ
【氏名又は名称原語表記】TKL VISION S.R.L.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100212587
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 和哉
(72)【発明者】
【氏名】ダニエーレ・バラッティーニ
(72)【発明者】
【氏名】ルカ・オロンツォ・グレコ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】耐久性があり、コスト及び重さを増加することなく、大きさを減じて運転室に収納できる車輪止めブロックを提供する。
【解決手段】車輪と相互作用される形状にされた前面12を有し、第1の支持基礎部16から第1の頂点20に延在する、停止傾斜部8と、第2の支持基礎部28から第2の頂点32に延在する、支持壁24と、を備え、停止傾斜部8と、支持壁24は、第1及び第2の頂点20,32において、旋回ピン36によってヒンジで動かされ、使用時と非使用時の間で回転できる。先端部72は、その第1の支持基礎部16において停止傾斜部8と関連し、支持壁24に対向する側面の停止傾斜部の拡張部として関連する車輪に向かって突き出る展開または機能形態から、停止傾斜部8及び/または支持壁24に少なくとも部分的に折り畳まれたまたは揃えられて配置された格納または休止形態に移動可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み車輪止めブロック(4)であって、
−車両の車輪と相互作用される形状にされた前面(12)を有し、第1の支持基礎部(16)から第1の頂点(20)に延在する、停止傾斜部(8)と、
−第2の支持基礎部(28)から第2の頂点(32)に延在する、支持壁(24)と、を備え、
前記停止傾斜部(8)と前記支持壁(24)は、それぞれの前記第1及び前記第2の頂点(20,32)において、少なくとも1つの旋回ピン(36)によってヒンジで動かされて、それらは、前記停止傾斜部(8)と前記支持壁(24)が旋回ピン(36)に向かって先細りするくさびまたは橋型構造を形成する使用の形態と、前記停止傾斜部(8)と前記支持壁(24)が相互に平行に配置される非使用または休止形態の間で、回転でき、
前記第2の頂点(32)において、前記支持壁(24)は、制限ストッパと、前記前面(12)に対向する停止傾斜部(8)の対応するストッパ(44)への支持部を作り出す形状にされた少なくとも1つの当接部(40)を有し、
前記第2の支持基礎部(28)は、前記第2の支持基礎部(28)から少なくとも部分的に突き出て、地面へ前記支持壁(24)の固定を促進する、地面に対する固定要素(56)を備え、
前記車輪止めブロックは、前記車両の車輪と第1の相互作用する部分として作用する先端部(72)を備え、
前記先端部(72)は、その第1の支持基礎部(16)において前記停止傾斜部(8)と関連し、前記支持壁(24)に対向する側面の前記停止傾斜部の拡張部として関連する車輪に向かって突き出る展開または機能形態から、前記停止傾斜部(8)及び/または前記支持壁(24)に少なくとも部分的に折り畳まれたまたは揃えられて配置された格納または休止形態に移動可能である、折り畳み車輪止めブロック(4)。
【請求項2】
前記先端部(72)は、柔軟な材料で作られる要素であり、前記停止傾斜部(8)及び/または前記支持壁(24)の周りに少なくとも部分的に折り畳み可能である、請求項1に記載の折り畳み車輪止めブロック(4)。
【請求項3】
前記先端部(72)は、前記停止傾斜部(8)のそれぞれの台座内に少なくとも部分的に格納可能である、請求項1または2に記載の折り畳み車輪止めブロック(4)。
【請求項4】
前記先端部(72)は、その前記第1の支持基礎部(16)において、前記停止傾斜部(8)にヒンジで動かされる、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の折り畳み車輪止めブロック(4)。
【請求項5】
前記先端部(72)は、前記先端部(72)を前記停止傾斜部(8)の前面(12)の側面から前記停止傾斜部(8)状に折り畳むことができるように構成された、前記旋回ピン(36)に平行な第2の旋回ピン(76)によって、前記停止傾斜部(8)にヒンジで動かされる、請求項4に記載の折り畳み車輪止めブロック(4)。
【請求項6】
前記停止傾斜部(8)及び/または前記支持壁(24)は、前記旋回ピン(36)によって、それぞれの前記第1及び前記第2の頂点(20,32)において排他的に互いに機械的に接続されて、前記支持基礎部(16,28)の側面の機械接続から自由である、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の折り畳み車輪止めブロック(4)。
【請求項7】
前記支持壁(24)のストッパ(40)は、前記第2の支持基礎部(28)に対向する前記支持壁(24)の上端部(52)に配置され、
前記ストッパ(40)と前記ストッパ(44)は、相互に反対形状にされる、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の折り畳み車輪止めブロック(4)。
【請求項8】
前記当接部(40)は、それぞれの前記支持基礎部(16,28)の側面の前記旋回ピン(36)の下に配置される、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の折り畳み車輪止めブロック(4)。
【請求項9】
前記停止傾斜部(8)の前記ストッパ(44)は、当接部(40)を介して、前記第2の支持基礎部(28)の車輪から受ける推力を降ろす形状にされる、請求項1乃至8に記載の折り畳み車輪止めブロック(4)。
【請求項10】
前記停止傾斜部(8)及び/または前記支持壁(24)は、前記旋回ピン(36)と平行な横断方向(T−T)に沿って、凹部(64)と交互するリブ構造(60)を有する、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の折り畳み車輪止めブロック(4)。
【請求項11】
前記停止傾斜部(8)と前記支持壁(24)のリブ(60)と凹部(64)は、前記停止傾斜部(8)及び前記支持壁(24)が相互に平行に折り畳まれる車輪止めブロック閉鎖形態(4)において、前記停止傾斜部(8)のリブ(60)が前記支持壁(24)の凹部(64)に、またはその逆も同様に挿入できるように横断的に、相互にオフセットする、請求項10に記載の折り畳み車輪止めブロック(4)。
【請求項12】
前記先端部(72)は、前記旋回ピン(36)と平行な横断方向(T−T)に沿って、凹部(64)と交互するリブ構造(60)を有し、
前記停止傾斜部(44)と前記先端部(72)の前記リブ(60)と前記凹部(64)は、前記先端部(72)が、前記停止傾斜部(8)の前記前面(12)の側面から前記停止傾斜部(8)の上に折り畳まれる車輪止めブロック閉鎖形態(4)において、前記停止傾斜部(44)のリブ(60)が前記先端部(72)の凹部(64)に挿入できるように横断的に、相互にオフセットし、
前記支持壁(24)は、前記停止傾斜部(8)の前記前面(12)に対向する前記停止傾斜部(8)の下または後面(48)の側面から前記停止傾斜部(8)の上に折り畳まれる、請求項10または11に記載の折り畳み車輪止めブロック(4)。
【請求項13】
前記第2の頂点(32)における前記支持壁(24)は、前記旋回軸(36)における複数の補強リブ(84)を有し、
前記補強リブ(84)は、前記支持壁(24)に平行で、前記旋回軸(36)に垂直な、広く行き渡る長手方向(L−L)に沿って延在する、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の折り畳み車輪止めブロック(4)。
【請求項14】
前記停止傾斜部(8)及び前記支持壁(24)は、それぞれの台座(96)と相互作用するように構成された少なくとも1つのペグ(92)を備える、固定手段(88)を備え、
前記閉鎖手段(88)は、前記車輪止めブロック(4)が閉鎖または休止形態に配置されたとき、揃い、互いに貫通し合うように、前記停止傾斜部(8)及び前記支持壁(24)の端部または側壁(100)に沿って配置される、請求項1乃至13のいずれか1項に記載の折り畳み車輪止めブロック(4)。
【請求項15】
前記停止傾斜部(8)及び前記先端部(72)は、それぞれの台座(96)と相互作用するように構成された少なくとも1つのペグ(92)を備える、固定手段(88)を備え、
前記閉鎖手段(88)は、前記車輪止めブロック(4)が閉鎖または休止形態に配置されたとき、揃い、互いに貫通し合うように、前記停止傾斜部(8)及び前記支持壁(72)の端部または側壁(100)に沿って配置される、請求項1乃至14のいずれか1項に記載の折り畳み車輪止めブロック(4)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のための、特に工業及び商業の車両のための折り畳み車輪止めブロックに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばわずかな傾斜の存在によって、任意の動作を防ぐために車両及び/またはトレーラの車輪に設置された車輪止めブロック、すなわち車輪のくさびが輸送分野で頻繁に用いられることが知られている。
【0003】
そのため、車輪止めブロックは、それらが数トンの重い負荷に耐えなければならず、通常大気要素の活動にさらされるため、高い機械応力を受ける部品である。
【0004】
実際に、車輪止めブロックは、通常車両の運転者の運転室に保持されず、反対に、通常車両のフレームに固定される車輪止めブロックラックと呼ばれる、特別な構造に少なくとも部分的に収納される、実質的に天地方向の位置において、トレーラに設置される。
【0005】
そのため、それぞれの車両に組で提供される車輪止めブロックは、軽量で強くなければならない。それらは、運転者に継続して取り扱われ、そのため経済的な基準に合わなければならないため軽量でなければならない。
【0006】
同時に、それらは、車両及び/またはそれぞれのトレーラの意図的でない動作のリスクがあり、完全な負荷の下でさえ、いかなる偶然の破損のリスクを避けなければならないので強くなければならない。
【0007】
明白に、抵抗部、厚さ及び支持要素の間の接続/壁を制限して重量を減らす必要がありつつ、逆に強度を増加するためにそれらを増やす必要があるため、2つの要求は、正反対である。最後だが大事なことは、車輪止めブロックは、手頃な価格でなければならない。
【0008】
様々なプラスチックの車輪止めブロックの解決法が前記利点を達成するために従来技術の射出成形によって技術を開発してきた。
【0009】
このように、コスト効果があり、十分に軽量な解決法が得られるが、しばしば機械強度とりわけ、耐久性を犠牲にする。
【0010】
実際に、一方で、プラスチック材料で作られる既知の解決法は、これらの装置で要求される型式承認基準を満足しても、他方で、車輪止めブロックの機能及び保存の両方の不利な環境条件のため、それらは、急速に機械特性を失い、通常より早く劣化する傾向がある。
【0011】
さらに、特に大きな径の車輪のために、車輪止めブロックは、かなり全体が大きく、そのため車両の運転室の内部に収納できず、しかし述べたように通常天地方向に特別な外部車輪止めブロックラックに設置されるので、車輪止めブロックの全体の大きさに関する議論の余地がない技術問題がある。
【0012】
外部の位置決めは、さらに不便な点がある。一方で、車輪止めブロックは、その経年劣化、そのため関連する交換を加速する外部大気要素の作用を継続的に受け、他方で、車輪止めブロックは、しばしば盗まれる(それらは取り外すことが簡単なため)。
【0013】
車輪止めブロックが使用中でないとき、少なくとも部分的に折り畳まれる車輪止めブロックの解決法は、車輪止めブロックの大きさを減らすために従来技術において作られてきた。そのような解決法は、休止状態の全体の大きさを減らすために車輪止めブロックの本体に少なくとも部分的に折り畳まれる移動可能な部分の存在を提供し、車輪止めブロックの動作形態に対して可能な限り形状を平坦にする。
【0014】
述べられたように車輪止めブロックは、使用時に高く付勢され、しかしながら「固定された」または非折り畳みタイプの既知の解決法と比較して重さとコストを増す、厚くするもの及び補強材が導入されない限り、移動可能な部分の存在は、その機械強度を弱めるので、これらの既知の解決法は、特に信頼できず、耐久性がない。
【0015】
そのようなコストと重さの増加は、商業車両装備分野では受け入れることができない。
【発明の概要】
【0016】
したがって、従来技術を参照して上述された欠点と制限を解決する要求が感じられる。
【0017】
特に、一方で、強く、信頼でき、耐久性があり、他方でコスト及び重さを増加することなく(非使用時に)運転室に収納できるように大きさを減らす車輪止めブロックを提供する要求が感じられる。
【0018】
この要求は、請求項1による車輪止めブロックによって満たされる。
【0019】
本発明のさらなる特徴及び利点は、非限定の例として与えられる好ましい実施形態の次の記載からさらに理解できるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】開いたまたは機能形態の本発明の実施形態による車輪止めブロックの前面概略斜視図を示す。
図2】開いたまたは機能形態の図1の車輪止めブロックの後面概略斜視図を示す。
図3】閉じたまたは休止形態の図1の車輪止めブロックの前面概略斜視図を示す。
図4】閉じたまたは休止形態の図1の車輪止めブロックの後面概略斜視図を示す。
図5】開いたまたは機能形態の本発明のさらなる実施形態による車輪止めブロックの前面概略斜視図を示す。
図6】開いたまたは機能形態の図5の車輪止めブロックの後面概略斜視図を示す。
図7】閉じたまたは休止形態の図5の車輪止めブロックの前面概略斜視図を示す。
図8】閉じたまたは休止形態の図5の車輪止めブロックの後面概略斜視図を示す。
図9】開いたまたは機能形態の本発明のさらなる実施形態による車輪止めブロックの前面概略斜視図を示す。
図10】開いたまたは機能形態の図9の車輪止めブロックの後面概略斜視図を示す。
図11】閉じたまたは休止形態の図9の車輪止めブロックの前面概略斜視図を示す。
図12】閉じたまたは休止形態の図9の車輪止めブロックの後面概略斜視図を示す。
図13】開いたまたは機能形態の本発明のさらなる実施形態による車輪止めブロックの前面概略斜視図を示す。
図14】開いたまたは機能形態の図13の車輪止めブロックの後面概略斜視図を示す。
図15】閉じたまたは休止形態の図13の車輪止めブロックの前面概略斜視図を示す。
図16】閉じたまたは休止形態の図13の車輪止めブロックの後面概略斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
記載される実施形態に共通の要素または部品は、以後同じ符号を用いて示されるであろう。
【0022】
当該図を参照して、符号4は、図式的に、全体として本発明によるトラックまたは同様の商業及び/または工業の車両のための車輪止めブロックまたはくさびを示す。
【0023】
車輪止めブロック4は、車両の車輪と相互作用するような形状にされた前面12を有し、第1の支持基礎部16から第1の頂点20に延在する停止傾斜部8を備える。
【0024】
前面12は、平らであってもよく、またそこに置かれる関連する車両の車輪の固定を促進するために凹面パターンを有してもよい。
【0025】
車輪止めブロック4は、さらに第2の支持基礎部28から第2の頂点32に延在する支持壁24を備える。
【0026】
停止傾斜部8及び支持壁24は、それぞれの第1及び第2の頂点20,32において少なくとも1つの旋回ピン36によってヒンジで動かされ、そのためそれらは、停止傾斜部8と支持壁24が旋回ピン36に向かって先細りするくさびまたは橋型構造を形成する使用の形態と、停止傾斜部8と支持壁24が相互に平行に配置される非使用または休止形態の間で、回転できる。
【0027】
言い換えると、停止傾斜部8及び支持壁24は、2つの形態をとるために旋回ピンの周りを回転できる。機能または使用形態において、車輪止めブロックは、地面に第1及び第2の支持基礎部16,28と対向する側面に旋回ピン36を備えて「V」または橋型に配置される大きな形態をとる。そのような形態において、停止傾斜部8は、くさび効果の利点によって、車両の車輪の進行または登りに対向する、傾いた表面を形成する。一方、休止形態において、停止傾斜部8及び支持壁24は、相互に回転でき、相互に平行に配置される。そのような形態は、また大きさが最小の形態であり、車輪止めブロック4を特別な車輪止めブロックラックまたは車両の運転室に内部にさえ格納できる。
【0028】
第2の頂点32において、支持壁24は、制限ストッパと、停止傾斜部8自身の当該前面12に対向する停止傾斜部8の対応するストッパ44に対して支持部を作り出す形状にされた少なくとも1つの当接部40を有する。言い換えると、ストッパ44は、前面12に対向する停止傾斜部の後面48に配置される。当該後面48は、車輪止めブロック4の支持面または地面に直接面している。
【0029】
支持壁24の当接部40は、第2の支持基礎部28に対向する支持壁24の上端部52に配置されることが好ましい。
【0030】
当接部40及びストッパ44は、相互に反対形状である。それらは、相互の接触形態において互いに平行である、平面を備えることが好ましい。
【0031】
停止傾斜部8及び/または支持壁24は、当該旋回ピン36によって、それぞれ第1及び第2の頂点20,32において排他的に互いに機械的に接続され、支持基礎部16,28の側面の機械接続から自由である。
【0032】
言い換えると、使用の形態において、旋回ピン36以外に停止傾斜部8及び支持壁24の間にタイロッド、基礎部または他の接続要素がない。
【0033】
当接部40は、それぞれの支持基礎部16,28の側面の旋回ピン36の下に配置される。
【0034】
停止傾斜部8のストッパ44は、当接部40を介して、第2の支持基礎部28の車輪から受ける推力を降ろす形状にされる。
【0035】
言い換えると、停止傾斜部8の前面12にある車両の車輪は、ストッパ44及び当接部40の間の接触を伝達する推力を加える。そのような接触は、第2の支持基礎部28に降ろされ、車輪止めブロック4の橋形態を維持する傾向がある。さらに、第2の支持基礎部28の推力は、所定の位置に支持壁24を固定し、停止傾斜部8に対して広がる傾向がない。
【0036】
そのため、停止傾斜部8は、支持される車両の車輪によって加えられる負荷自身によって所定の位置に固定される。この負荷は、ストッパ44と当接部40の間の接触の利点によって支持壁24に伝達される。このように伝達された負荷は、またそれぞれの固定要素56の利点によって、地面に第2の支持基礎部28を強化し、突き立てる。このように、車輪止めブロック4のそれぞれの要素は、所定の位置に固定され、さらなる機械接続要素(例えばプレート、ケーブル、タイロッドなど)は、旋回ピン36以外、停止傾斜部8と支持壁24の間に必要とされない。
【0037】
第2の支持基礎部28は、第2の支持基礎部28から少なくとも部分的に突き出て地面に対する支持壁24の、そのため車輪止めブロック4自身の固定を促進する、地面に対する固定要素56を備える。
【0038】
1つの実施形態によると、第1の支持基礎部16は、第1の支持基礎部16から少なくとも部分的に突き出て、地面に対する停止傾斜部8の固定を促進する、地面に対する固定要素56を備える。
【0039】
当該固定具56は、それぞれ第1及び第2の支持基礎部16,28と一体である。
【0040】
当該固定具56は、それぞれ第1及び第2の支持基礎部16,28と接続され、一体に関連する。用語「接続される」は、プレートまたは固定具がそれぞれの支持基礎部に対して、例えば溶接され、ねじ留めされ、埋め込まれ、リベットで留められることを意味する。
【0041】
例えば、固定具56は、金属材料プレートである。このように、地面に対してそれぞれの支持基礎部16,28を固定する目的にさらに適した、停止傾斜部8と支持壁24の材料と異なる材料を用いることができる。
【0042】
1つの実施形態によると、停止傾斜部8は、旋回ピン36と平行な横断方向T−Tに沿って凹部64と交互になる、リブ構造60を有する。
【0043】
1つの実施形態によると、停止傾斜部8は、互いに当該リブ60を接続する当該横断方向T−Tに平行に配置された少なくとも1つの補強横木68を備える。
【0044】
また、当該横断方向T−Tに対して傾いた(inclined)または傾いた(oblique)補強横木68を提供することができる。
【0045】
1つの実施形態によると、支持壁24は、旋回ピン36と平行な横断方向T−Tに沿って凹部64と交互になるリブ構造60を有する。
【0046】
1つの実施形態によると、支持壁24は、互いに当該リブ60を接続する当該横断方向T−Tに平行に配置された少なくとも1つの補強横木68を備える。
【0047】
また、当該横断方向T−Tに対して傾いた(inclined)または傾いた(oblique)補強横木68を提供することができる。
【0048】
1つの実施形態によると、停止傾斜部8及び支持壁24のリブ60と凹部64は、停止傾斜部8及び支持壁24が相互に平行に折り畳まれる車輪止めブロック閉鎖形態4において、停止傾斜部8のリブ60が支持壁24の凹部64に挿入できるように横断的に、相互にオフセットする。
【0049】
言い換えると、そのような実施形態において、停止傾斜部8のリブ60は、支持壁の凹部64を少なくとも部分的に貫通し、その逆も同様である。このように、停止傾斜部8と支持壁24を互いに少なくとも部分的に貫通するので、閉じた形態においてできる限り車輪止めブロック4をコンパクトにできる。
【0050】
可能な実施形態によると、車輪止めブロック4は、原動機付き車両の車輪の第1の境界部として作用する先端部72を備える。第1の境界部は、使用時に原動機付き車両の車輪と相互作用する車輪止めブロック4の第1の部分であることを意味する。言い換えると、固定される原動機付き車両の車輪の近くに車輪止めブロック4を配置した後、進む車輪は、停止傾斜部8の前面12に対して安定して置かれる前に最初に少なくとも部分的に当該先端部72を押しつぶす。車輪が先端部72を押しつぶすとすぐに、固定は、自動的に作り出され、車輪自体が、その自身の重さによって地面の所定の位置に車輪止めブロックを固定するので、停止傾斜部自体の偶然の移動及び/または閉鎖を防ぐ。
【0051】
特に、当該先端部72は、その第1の支持基礎部16において停止傾斜部8と関連し、支持壁24に対向する側面の停止傾斜部の拡張部として関連する車輪に向かって突き出る展開または機能形態から、停止傾斜部8及び/または支持壁24に少なくとも部分的に折り畳まれたまたは揃えられて配置された格納または休止形態に移動可能である。
【0052】
可能な実施形態によると、当該先端部72は、柔軟な材料で作られる要素であり、例えば図5−8に示されるように、停止傾斜部8及び/または支持壁24の周りに少なくとも部分的に折り畳み可能である。
【0053】
例えば、当該先端部72は、当該先端部の曲げ(bending)/曲げ(curving)を許容するように構成された、ポリマ、プラスチック及び同様の材料で作られる。
【0054】
また、例えばプラスチック及び/または金属など、剛性のあるまたは準剛性のある材料の先端部72を作ることもできる。
【0055】
さらに可能な実施形態によると(図示せず)、先端部72は、停止傾斜部8の相対的な台座内に少なくとも部分的に格納可能である。
【0056】
可能な実施形態によると、先端部72は、その第1の支持基礎部16において停止傾斜部8にヒンジで動かされる。
【0057】
特に、先端部72は、先端部72が停止傾斜部8の前面12の側面から停止傾斜部8上に折り畳まれることができるように構成された当該旋回ピン36に平行な第2の旋回ピン76によって、停止傾斜部8にヒンジで動かされる(図1−4、9−16)。
【0058】
先端部72は、旋回ピン36に平行な横断する方向に沿って凹部64と交互になる、リブ構造60を有することが好ましい。
【0059】
停止傾斜部44と先端部72のリブ60と凹部64は、先端部72が、停止傾斜部の前面12の側面から停止傾斜部8の上に折り畳まれる車輪止めブロック閉鎖形態4において、停止傾斜部44のリブ60が先端部72の凹部64に挿入できるように横断的に、相互にオフセットし、支持壁24は、停止傾斜部の前面12に対向する停止傾斜部の下または後面48の側面から停止傾斜部8の上に折り畳まれることが好ましい。
【0060】
1つの実施形態よると、第2の頂点32における支持壁24は、旋回軸36における複数の補強リブ84を有し、当該補強リブ84は、支持壁24に平行で、旋回軸36に垂直な、広く行き渡る長手方向(L−L)に沿って延在する。
【0061】
上記された車輪止めブロック4の材料は様々である。排他的ではないが、停止傾斜部8及び/または支持壁24は、プラスチック材料で作られることが好ましい。
【0062】
可能な実施形態によると、停止傾斜部8と支持壁24は、それぞれの台座96と相互作用する(ペグ92に対して少なくとも部分的に反対形状にされる)ように構成された少なくとも1つのペグ92を備える固定手段88を備える。典型的に、当該閉鎖手段88は、車輪止めブロック4が閉鎖または休止形態に配置されたとき、揃い、互いに貫通し合うように、停止傾斜部8及び支持壁24の端部または側壁100に沿って配置される。実際にそのような休止形態において、停止傾斜部8と支持壁24のそれぞれの側壁100は、正の結合、すなわち、ペグ92がそれぞれの台座96に挿入できるように相互に揃えられる。明白に、ペグ92と台座96は、一方が停止傾斜部8と関連付けられ、他方が支持壁24と関連付けられ、その逆も同様である。固定手段88が、単一の側壁100で単一の対のペグ92及び台座96を備えることが十分であり、またさらに提供されることができる。
【0063】
また先端部72と停止傾斜部8の間に当該固定手段88を提供することができる。
【0064】
固定手段88の利点によって、車輪止めブロック4は、それが偶然に「開く」リスクなく、格納されることができる。
【0065】
本発明による車輪止めブロックの動作、すなわち開放/閉鎖方法がここから記載されるであろう。
【0066】
特に、使用時でないとき、車輪止めブロックは、折り畳まれた形態、すなわち互いに平行に接触して配置された停止傾斜部8と支持壁24を備えて格納される。先端部は、もし提供されるならば、次に停止傾斜部と平行に配置されるであろう。
【0067】
そのため、閉じた形態において、車輪止めブロック4は、平坦な、特にコンパクトな形態をとり、例えば、車両の運転室の内部に格納される。
【0068】
一般に、折り畳まれたまたは休止形態において、車輪止めブロック4は、使用形態におけるその大きさの約半分に等しい大きさを有する。
【0069】
必要ならば、支持壁24の当接部40及び停止傾斜部8のストッパ44が相互に接触するまで、機能形態、すなわちくさび形状に停止傾斜部8と支持壁24を配置することによって車輪止めブロックを開くことができる。
【0070】
車輪止めブロック4は、ここから使用可能である。車両の車輪が停止傾斜部8に接近すると、車輪自体の重さは、所定の位置に停止傾斜部8が固定される(場合によりその自身の固定要素56を備える)。
【0071】
同時に、車輪の重さは、停止傾斜部8のストッパ44と支持壁24の当接部40の間の相互作用によって支持壁24上に少なくとも部分的に降ろされる。
【0072】
このように、支持壁24は、その自身の固定要素56の利点によって次に地面に固定される。このように、車輪の推力の下で車輪止めブロックが「開く」可能性がなく、反対に、動作位置でそれを保持することを助ける。さらに見られるように、この形態は、さらなる機械接続要素(例えばプレート、ケーブル、またはタイロッド)が旋回ピン36以外に停止傾斜部8と支持壁24の間に必要とされることを要求しない。
【0073】
さらに、見られるように、車輪が先端部72を押しつぶすとすくに、固定は、自動的に作り出され、車輪自体がその重さによって地面の所定の位置に車輪止めブロック4を固定するので、停止傾斜部4自体の偶然の移動及び/または閉鎖を防ぐ。この特徴の利点によって、停止傾斜部8と支持壁24の間に中間接続が必要ない、すなわち停止傾斜部8と支持壁24の間の広がりまたは角度の閉鎖を防ぐためのロッドまたは鎖が必要ない。
【0074】
上記から理解できるように、本発明による車輪止めブロックは、従来技術に存在する欠点を克服することができる。
【0075】
特に、本発明は、機械的に強く、耐久性がある車輪止めブロックを提供することができる。
【0076】
車輪止めブロックは、従来技術の同等の「固定された」、すなわち折り畳まない解決法ほどコストを高くしないまたは重さを大きくせず、同時に、既知の折り畳む解決法より軽くし、より安価である。
【0077】
折り畳まれた形態の本発明による車輪止めブロックは、かなり容積を減らし、またそのため車両の運転室または車室の内部に容易に格納できる。
【0078】
本発明の車輪止めブロックは、またすなわち(タイヤと当接的に相互作用する)傾斜部と後部(back)または後部(rear)面の間の地面接続要素の、基礎部から完全に自由であるという事実の利点によって特に重量が小さい。
【0079】
リブを備える形状構造は、車輪止めブロックが、強度と機械抵抗の要求(requirements)及び要求(demands)に合致することを確実にする。
【0080】
本発明の車輪止めブロックは、閉じたまたは折り畳まれた形態において、特にコンパクト構造を有し、容易に車両の運転室の内部に格納できる。これにより、車輪止めブロックが使用時でないとき要素にさらされることを防ぐ(その実際の寿命を延ばす)及び第三者によって取り外されることを防ぐ。
【0081】
不測の、特定の要求を満たすために、当業者は、次の特許請求の範囲によって定義される発明の範囲内に含まれる上記された全ての車輪止めブロックの解決法にいくつかの変更とバリエーションを作ることができる。
図1
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図5
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図10
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【外国語明細書】
2021121532000001.pdf