【解決手段】夾雑物除去装置1は、並設された複数のスパイラルローラ2A〜2Dを備え、サトウキビSをスパイラルローラ2A〜2Dの軸方向に搬送しながら夾雑物を隣り合うスパイラルローラ2A〜2Dの間に引き込んで除去する。スパイラルローラ2A〜2Dのローラ本体部22がローラ軸部21の搬送終端側の端部を支持するローラ支持部61に対して回転自在に支持されており、ローラ本体部22とローラ支持部61との間に、サトウキビSが落下可能な排出部64が設けられている。
並設された複数のスパイラルローラを備え、サトウキビをスパイラルローラの軸方向に搬送しながら夾雑物を隣り合うスパイラルローラの間に引き込んで除去する夾雑物除去装置であって、
前記スパイラルローラのローラ本体部がローラ軸部の搬送終端側の端部を支持するローラ支持部に対して回転自在に支持されており、
前記ローラ本体部と前記ローラ支持部との間に、サトウキビが落下可能な排出部が設けられている、夾雑物除去装置。
【発明を実施するための形態】
【0022】
<夾雑物除去装置の第1実施形態>
次に、夾雑物除去装置の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、一実施形態の夾雑物除去装置を示す平面図である。
図2は、同夾雑物除去装置の底面図である。
図3は、同夾雑物除去装置の右側面図である。
図4は、同夾雑物除去装置の左側面図である。
図5は、同夾雑物除去装置の斜視図である。
図6は、
図1におけるA−A視断面図である。なお、本明細書では、便宜上、方向を特定するため前後、左右の文言を使用するが、この前後、左右の方向は、サトウキビの搬送方向を前後方向とし、水平面内で前後方向に直交する方向を左右方向としている。
【0023】
本実施形態の夾雑物除去装置1は、並設された複数のスパイラルローラ2A〜2Dを備え、サトウキビSをスパイラルローラ2A〜2Dの軸方向に搬送しながら夾雑物を隣り合うスパイラルローラの間に引き込んで除去するものである。夾雑物除去装置1は、サトウキビSの搬送方向(前後方向)に延伸して並列配置された複数のスパイラルローラ2A〜2Dと、隣り合うスパイラルローラ2A〜2Dを互いに反対方向に回転させる駆動機構4とを備えている。なお、以下の説明では、「スパイラルローラ」を単に「ローラ」とも称す。
【0024】
隣り合うローラ2A,2Bは、それらの回転軸Xが水平方向(左右方向)及び鉛直方向(上下方向)で互いにずらして配置されている。すなわち、上側のローラ2Aの回転軸Xは、下側のローラ2Bの回転軸Xに対して斜め上の位置に配置されている。同様に、隣り合うローラ2C,2Dは、それらの回転軸Xが水平方向及び鉛直方向で互いにずらして配置されており、上側のローラ2Cの回転軸Xは、下側のローラ2Dの回転軸Xに対して斜め上の位置に配置されている。
【0025】
駆動機構4は、ローラ2A,2Bを互いの対向面の回転方向が斜め下向きになるように回転させ、ローラ2C,2Dを互いの対向面の回転方向が斜め下向きになるように回転させるように構成されている。すなわち、ローラ2A〜2Dは、ローラ2A〜2D上に投入されるサトウキビSに混在している梢頭部や葉鞘、枯れ葉、根、土石などの夾雑物をローラ2A,2B間及びローラ2C,2D間に引き込んで下方へ落下させるように構成されている。なお、ローラ2A〜2D上に投入されるサトウキビSは、収穫機や切断機などによって切断されている。
【0026】
図6等に示すように、本実施形態では、サトウキビSの搬送終端側(後側)から見て、上側のローラ2Aの回転軸Xは下側のローラ2Bの回転軸Xに対して斜め左上に配置されており、上側のローラ2Cの回転軸Xは下側のローラ2Dの回転軸Xに対して斜め右上に配置されている。換言すれば、サトウキビSの搬送終端側から見て、ローラ2A,2Bの回転軸X同士を通る直線と、ローラ2C,2Dの回転軸X同士を通る直線は、鉛直方向に対して互いに逆向きに傾斜しており、互いに交差する。
【0027】
本実施形態の夾雑物除去装置1には、2組のローラ2A,2Bと、2組のローラ2C,2Dが左右方向に交互に設けられている。本実施形態では、ローラ2A,2Bのうち下側のローラ2Bとローラ2C,2Dのうち下側のローラ2Dが概ね同じ高さ位置で隣り合って配置されて4本のローラ2A〜2Dが軸方向から見て凹状に配列された構成が、左右に2組配置されている。ローラ2A〜2Dの配列における左右方向中央部において、ローラ2A,2Bのうち上側のローラ2Aと、ローラ2C,2Dのうち上側のローラ2Cは、概ね同じ高さ位置で隣り合って配置されている。
【0028】
駆動機構4は、隣り合うローラ2A〜2Dを互いに反対方向に回転させるとともに、ローラ2A,2Bを互いの対向面の回転方向が斜め下向きになるように回転させ、ローラ2C,2Dを互いの対向面の回転方向が斜め下向きになるように回転させる。したがって、夾雑物除去装置1において、概ね同じ高さ位置に隣り合って配置される上側のローラ2Aと2C、及び下側のローラ2Bと2Dは、互いの対向面の回転方向が上向きになるように回転する。
【0029】
なお、本実施形態では、合計8本のローラ2A〜2Dが交互に並設されているが、処理するサトウキビSの形態や、サトウキビSの供給速度などに応じて、所望本数のスパイラルローラを並設できる。
【0030】
図1〜
図6に示すように、各ローラ2A〜2Dは、前後方向に延びるローラ軸部21と、ローラ軸部21が挿通された筒状のローラ本体部22と、ローラ本体部22の外周壁に設けた螺旋状の突条部23と、ローラ本体部22の両端をローラ軸部21に固着する前後一対の蓋部24をそれぞれ備えている。ローラ軸部21、ローラ本体部22、突条部23及び蓋部24は、例えば金属製である。
【0031】
隣り合うローラ2A〜2Dにおいて、突条部23の螺旋方向は互いに反対向きになっている。すなわち、ローラ2Aとローラ2Bは、突条部23の螺旋方向が互いに反対向きになっている。また、ローラ2Cとローラ2Dは、突条部23の螺旋方向が互いに反対向きになっている。なお、ローラ2Aとローラ2Dは突条部23の螺旋方向が同じであり、ローラ2Bとローラ2Dは突条部23の螺旋方向が同じである。
【0032】
ローラ2A,2B間、及び、ローラ2C,2D間には、ローラ2A〜2Dの軸方向に沿って延びる隙間形成用部材5が配置されている。隙間形成用部材5は、例えば、金属製の丸棒で構成されており、断面寸法(本実施形態では直径寸法)がローラ2A〜2Dの直径(突条部23の外径)よりも小さい。なお、隙間形成用部材5は、丸棒に限定されず、例えば断面が多角形の角棒であってもよい。
【0033】
隙間形成用部材5は、ローラ2A,2Bに対して上側のローラ2Aの側方かつ下側のローラ2Bの上方に設けられている。また、隙間形成用部材5は、ローラ2C,2Dに対して上側のローラ2Cの側方かつ下側のローラ2Dの上方に設けられている。
【0034】
ローラ2A〜2Dと隙間形成用部材5との間の隙間寸法は、サトウキビSの茎径よりも小さく設けられている。したがって、夾雑物除去装置1は、ローラ2A〜2Dの回転によって、サトウキビSを搬送しながら、サトウキビSに混在する梢頭部や枯れ葉などの夾雑物をローラ2A〜2Dと隙間形成用部材5との間を介してローラ2Aと2Bの間及びローラ2Cと2Dの間に引き込んでサトウキビSから分離できる。ローラ2A,2B間及びローラ2C,2Dの間に引き込まれた夾雑物は、下方へ落下し、ローラ2A〜2Dのローラ本体部22の下方に配置された夾雑物回収部70に回収される。なお、夾雑物回収部70は、例えば容器状のものであってもよいし、コンベアで構成されてもよい。
【0035】
本実施形態の夾雑物除去装置1では、ローラ2A,2Bはそれらの回転軸Xが上下にずらして配置されており、ローラ2C,2Dもそれらの回転軸Xが上下にずらして配置されている。これにより、ローラ2A〜2D上に投入されたサトウキビSが下側のローラ2B又は2Dの上方へ移動し、サトウキビSの姿勢をその長手方向がローラ2A〜2Dの軸方向に沿うようにでき、サトウキビSの搬送速度が安定するとともに、ローラ2A〜2Dの搬送終端部でサトウキビSが横を向くのを抑制して、サトウキビSを搬送終端部から安定して排出できる。なお、サトウキビSに混在する夾雑物は、ローラ2A〜2Dの回転によってローラ2A,2B間及びローラ2C,2D間に引き込まれて下方へ落下する。
【0036】
また、本実施形態では、ローラ2A〜2Dの軸方向から見て、ローラ2A,2Bの回転軸Xを通る直線Y1と、ローラ2C,2Dの回転軸Xを通る直線Y2がV字状に交差しており、下側のローラ2B,2Dが隣り合って配置され、ローラ2A〜2Dは軸方向から見て凹状に配列されている。したがって、ローラ2A〜2D上に投入されたサトウキビSや夾雑物は、凹状配列のローラ2A〜2Dに囲まれた空間に入り込んで、サトウキビSの長手方向の姿勢がローラ2A〜2Dの軸方向に沿いやすくなるとともに、夾雑物がローラ2A,2B及びローラ2C,2D間に引き込まれる機会が増えることから、サトウキビSから夾雑物を歩留り良く分離できる。
【0037】
また、凹状配列のローラ2A〜2Dに囲まれた空間に入り込んで間に入り込んだサトウキビSは、4本のローラ2A〜2Dの搬送力によって搬送されるので、ローラ2A〜2D上に留まることなく、良好に搬送される。
【0038】
また、夾雑物除去装置1では、サトウキビSが下側のローラ2B,2Dの上方へ移動しやすくなっていることから、サトウキビSがローラ2A,2B間の位置、及びローラ2C,2D間の位置に滞留する時間を短くできる。これにより、夾雑物除去装置1は、ローラ2A,2B間及びローラ2C,2D間がサトウキビSで塞がれている時間を短くできるので、夾雑物をローラ2A,2B間及びローラ2C,2D間に引き込みやすくでき、サトウキビSから夾雑物を歩留り良く分離できる。
【0039】
図6等に示すように、ローラ2A,2B間及びローラ2C,2D間に配置されている隙間形成用部材5は、サトウキビSがローラ2A,2B間及びローラ2C,2D間へ深く入り込むのを防止する。これにより、サトウキビSがローラ2A,2B間及びローラ2C,2D間に噛み込むのを防止でき、サトウキビSから夾雑物を歩留り良く分離できるとともに、サトウキビSの損傷を抑制できる。
【0040】
また、ローラ2A,2B間に配置されている隙間形成用部材5は、ローラ2A,2Bの共通接線よりもローラ2A,2Bの回転軸X側へ入り込んで配置されている。したがって、隙間形成用部材5がローラ2A,2Bの共通接線に対して回転軸Xとは反対側へ突出しないように配置しながら、又は回転軸Xとは反対側へ突出する寸法を小さくしながら、隙間形成用部材5とローラ2A,2Bとの間に所望の大きさの隙間を形成できる。これにより、サトウキビSや夾雑物の左右方向(回転軸Xに直交する方向)への移動を隙間形成用部材5が妨げるのを抑制でき、サトウキビSや夾雑物がローラ2A,2B間に位置する機会が増えるので、夾雑物がローラ2A,2B間に引き込まれる機会を増やすことができ、サトウキビSから夾雑物を歩留り良く分離できる。
【0041】
同様に、ローラ2C,2C間に配置されている隙間形成用部材5は、ローラ2C,2Dの共通接線よりもローラ2C,2Dの回転軸X側へ入り込んで配置されている。したがって、サトウキビSや夾雑物がローラ2C,2D間に引き込まれる機会を増やすことができ、サトウキビSから夾雑物を歩留り良く分離できる。
【0042】
なお、本実施形態では、隙間形成用部材5は、ローラ2A,2B又はローラ2C,2Dの共通接線に対して回転軸Xとは反対側へ突出しないように配置されているが、ローラ2A,2B又はローラ2C,2Dの共通接線から回転軸Xとは反対側へ突出していてもよい。
【0043】
また、本実施形態では、ローラ2A,2B間及びローラ2C,2D間に、ローラ2A〜2Dとの間にサトウキビSの茎径よりも小さな隙間を形成する隙間形成用部材5が配置されていることで、ローラ2A,2B間の寸法及びローラ2C,2D間の寸法を大きくできる。したがって、ローラ2A,2B間及びローラ2C,2D間における夾雑物の詰まりを防止できる。
【0044】
また、ローラ2A〜2Dに対する隙間形成用部材5の位置を調整可能とすることで、隙間形成用部材5とローラ2A〜2Dとの間の各隙間の大きさを容易に調整できる。これにより、サトウキビSの品種や夾雑物の混入割合などに応じて隙間形成用部材5とローラ2A〜2Dとの間の各隙間の大きさを容易に適宜調整することができ、汎用性が向上するとともに、サトウキビSから夾雑物を歩留り良く分離できる。
【0045】
また、隙間形成用部材5は、ローラ2A〜2Dの回転に連動回転しないように設けられている。本実施形態では、隙間形成用部材5は、回転不能に固定されている。これにより、サトウキビSをローラ2A,2B間又はローラ2C,2D間(ローラ2A〜2Dと隙間形成用部材5との間の各隙間)に引き込む力は、ローラ2A〜2Dのうちのいずれかの回転力のみとなる。一方、隙間形成用部材5が配置されていない構成では、サトウキビSをローラ2A,2B間又はローラ2C,2D間に引き込む力は、ローラ2A及び2B、又はローラ2C及び2Dとなる。したがって、隙間形成用部材5が配置されていることで、隙間形成用部材5が配置されていない構成に比べてサトウキビSをローラ2A,2B間及びローラ2C,2D間に引き込む力を小さくできるので、ローラ2A〜2Dと隙間形成用部材5との間にサトウキビSが噛み込むのを防止でき、サトウキビSから夾雑物を歩留り良く分離できるとともに、サトウキビSの損傷を抑制できる。
【0046】
図6等に示すように、ローラ2A〜2Dの配列方向(左右方向)の中央部で隣り合う上側のローラ2Aと2Cの間には、ローラ2A,2Cの上部間の隙間を塞ぐ第1隙間埋め部材6が設けられている。また、ローラ2A〜2Dの配列方向の両端に位置する上側のローラ2A,2Cと、後述する横飛散防止部材との間には、ローラ2A,2Cと横飛散防止部材との間の隙間を塞ぐ第2隙間埋め部材7が設けられている。第1隙間埋め部材6及び第2隙間埋め部材7は、例えば、金属製の丸棒で構成されており、ローラ2A〜2Dの軸方向に沿って延びて配置され、断面寸法(本実施形態では直径寸法)がローラ2A〜2Dの直径(突条部23の外径)よりも小さい。
【0047】
第1隙間埋め部材6及び第2隙間埋め部材7は、ローラ2A,2Cの間、又は横飛散防止部材とローラ2A,2Cの間から、サトウキビSが落下を防止する。また、第1隙間埋め部材6及び第2隙間埋め部材7は、サトウキビSや夾雑物がローラ2A,2Cの間、又は横飛散防止部55とローラ2A,2Cの間に入り込むのを防止して、サトウキビSや夾雑物を下側のローラ2B,2D側へ落下しやすくする。これにより、サトウキビSや夾雑物が、ローラ2A,2B間の位置及びローラ2C,2D間の位置でローラ2A〜2Dに接触しやすくなり、サトウキビSから夾雑物を歩留り良く分離できる。
【0048】
また、ローラ2A〜2Dの配列方向の端部には、上側のローラ2A,2Cが配置されているので、ローラ2A,2Cと第2隙間埋め部材7との間に乗ったサトウキビSが下側のローラ2B,2D側へ落下しやすい構成になっている。これにより、サトウキビSがローラ2A,2Cと第2隙間埋め部材7との間に滞留するのを防止でき、サトウキビSを良好に搬送できる。なお、本実施形態は、ローラ2A〜2Dの配列方向の端部に下側のローラ2B,2Dが配置されている構成を排除するものではない。
【0049】
図1〜
図6に示すように、隣り合う下側のローラ2B,2D間には、サトウキビSがローラ2B,2D間から落下するのを防止する落下防止部材8が配置されている。本実施形態では、落下防止部材8は、例えば金属製の板状部材で構成されており、ローラ2B,2Dのローラ本体部22に沿って設けられている。落下防止部材8の上端は、ローラ2B,2Dの回転軸Xよりも少し上側の位置に配置されている。落下防止部材8は、ローラ2B,2D間にサトウキビSや夾雑物が嵌り込んだり、サトウキビSがローラ2B,2D間から下方へ落下したりするのを抑制できる。
【0050】
上述のように、ローラ2B,2Dは、駆動機構4の駆動によって、互いの対向面の回転方向が上向きになるように回転するので、サトウキビSや夾雑物はローラ2B,2Dの回転力によって跳ね上げられる。これにより、サトウキビSや夾雑物がローラ2A,2B間及びローラ2C,2D間でローラ2A〜2Dに接触する機会が増えるので、サトウキビSから夾雑物を歩留り良く分離できる。
【0051】
図1〜
図6に示すように、各ローラ2A〜2Dのローラ軸部21の両端部は、夾雑物除去装置1のフレーム部11に設けた後側ローラ支持部61と前側ローラ支持部62に軸受63を介して回転自在に支持されている。後側ローラ支持部61及び前側ローラ支持部62は、例えば鋼板で形成されている。なお、ローラ軸部21の両端を後側ローラ支持部61と前側ローラ支持部62に支持し、ローラ2A〜2Dの両端のそれぞれに設けた軸受をローラ軸部21に回転自在に軸支することで、ローラ本体部22を後側ローラ支持部61及び前側ローラ支持部62に対して回転自在に設けるようにしてもよい。
【0052】
ローラ2A〜2Dのローラ本体部22の後端部(サトウキビSの搬送終端側の端部)は、後側ローラ支持部61とはサトウキビSが落下可能な程度の間隔を空けて配置されている。ローラ本体部22の後端部と後側ローラ支持部61との間の隙間は、排出部64を構成している。
【0053】
本実施形態では、ローラ本体部22の後端部と後側ローラ支持部61との間に、所定の長さ以下の長さに切断されたサトウキビSの長さよりも大きな間隔が設けられている。他方、ローラ2A〜2Dのローラ本体部22の前端部(サトウキビSの搬送始端側の端部)は前側ローラ支持部62に近接配置されている。
【0054】
前側ローラ支持部62寄りの位置でローラ2A〜2D上に投入されたサトウキビSは、夾雑物が除去されながらローラ2A〜2D上を搬送され、ローラ本体部22の後端部に到達すると、排出部64にて各ローラ2A〜2Dのローラ軸部21間を通って下方へ落下する。このように、ローラ本体部22の前端部と後側ローラ支持部61との間にサトウキビSが落下可能な程度の間隔が設けられていることで、ローラ2A〜2Dのローラ本体部22と後側ローラ支持部61との間にサトウキビSや夾雑物が詰まるのを防止でき、作業効率が向上する。排出部64から落下したサトウキビSは、排出部64の下方に配置したサトウキビ回収部71にて搬送される。なお、サトウキビ回収部71は、例えば容器状のものであってもよいし、コンベアで構成されてもよい。
【0055】
図1〜
図6に示すように、フレーム部11は、4本の縦フレーム51と、縦フレーム51の上端に連結された枠状の上フレーム52と、前後の縦フレーム51を連結する左右の前後横桟フレーム53と、左右の前後横桟フレーム53の中途部同士を連結する左右横桟フレーム54とを備える。後側ローラ支持部61は、後側の左右の縦フレーム51及び上フレーム52に連結されている。前側ローラ支持部62は、前側の左右の縦フレーム51及び上フレーム52に連結されている。
【0056】
下側のローラ2B,2D間に配置される落下防止部材8は、ローラ2B,2Dのローラ本体部22に沿って設けられており、落下防止部材8の下端にはローラ2B,2Dのローラ本体部22に沿って延びる水平板状の支持部材9が固着されている。落下防止部材8及び支持部材9は、長手方向から見て逆T字形の形態を有している。落下防止部材8及び支持部材9の前端面には逆T字形板状の連結部材10が固着されており、落下防止部材8及び支持部材9の前端部は連結部材10を介して前側ローラ支持部62に着脱可能に固定されている。
【0057】
落下防止部材8の後端部は、ローラ2B,2Dのローラ本体部22の後端部間に配置されており、ローラ2A〜2Dのローラ本体部22の後端部の下方に配置された左右横桟フレーム54に支持部材9を介して支持されている。すなわち、落下防止部材8は、サトウキビSの搬送方向で後側ローラ支持部61とはサトウキビSの長さよりも大きな間隔を空けて配置されており、排出部64には落下防止部材8が設けられていない。これにより、落下防止部材8は、サトウキビSが各ローラ2A〜2Dのローラ軸部21の間から落下するのを阻害することなく、ローラ2B,2Dのローラ本体部22の間からサトウキビSが落下するのを防止できる。
【0058】
図1〜
図6に示すように、上フレーム52には、ローラ2A〜2Dの配列を平面視で挟んで左右の横飛散防止部55が設けられている。横飛散防止部55は、例えば金属板で構成され、ローラ2A〜2Dの回転によって跳ね上げられたサトウキビSをローラ2A〜2D上に戻すことができる。これにより、ローラ2A〜2D上を移動するサトウキビSが夾雑物除去装置1の外部へ飛散するのを防止できる。なお、本実施形態では、横飛散防止部55は、略鉛直方向に起立して設けられているが、上端部側が下端部側よりも左右外側に位置するように傾斜していてもよい。
【0059】
また、上フレーム52には、ローラ2A〜2Dの後端部の上方(本実施形態では後側ローラ支持部61の上方)に配置された後側飛散防止部56も設けられている。後側飛散防止部56は、例えば金属板で構成され、ローラ2A〜2Dの回転によって跳ね上げられたサトウキビSを、排出部64(ローラ2A〜2Dのローラ本体部22の前端部と後側ローラ支持部61との間)に戻すことができる。これにより、ローラ2A〜2D上を移動するサトウキビSが夾雑物除去装置1の外部へ飛散するのを防止できる。なお、本実施形態では、後側飛散防止部56は、略鉛直方向に起立して設けられているが、下端部側が上端部側よりも前側(排出部64側)に位置するように傾斜していてもよい。
【0060】
図1〜
図6に示すように、駆動機構4は、ローラ2A〜2Dを回転駆動させるものであり、例えば電動モータからなる駆動源41の回転出力をプーリ42やベルト43、中継軸44、チェーン45などを介して、ローラ2A〜2Dのローラ軸部21の一端(本実施形態では前端)のそれぞれに固着されたギヤ46に伝達可能に構成されている。駆動源41の回転速度は制御装置(図示省略)で制御可能に設けられている。なお、ローラ2A〜2Dを回転駆動させる駆動機構4の構成は、本実施形態に限定されず、ローラ2A〜2Dを回転駆動可能な構成であれば、どのような構成であってもよい。
【0061】
<システム>
次に、実施形態の夾雑物除去装置1を適用したサトウキビ精脱システムについて説明する。
図7はサトウキビ精脱システムの概略全体平面図である。
図8は、夾雑物除去装置1の周辺を示す概略平面図である。
図9は、夾雑物除去装置1の周辺を示す概略側面図である。
【0062】
サトウキビ精脱システム100は、収穫機により所定の長さ以下に切断されたサトウキビSを貯留するホッパー101を備えている。サトウキビSは、ホッパー101より送り装置102を介してサトウキビSに混在する夾雑物を除去するトロンメル103に順次供給される。
【0063】
トロンメル103は、サトウキビSが投入される筒状の回転体を備え、この回転体は、サトウキビSの排出側が低くなるよう所定角度で傾斜状に設けられている。回転体の内周面にはサトウキビSの排出方向に平行な複数のブレードが設けられ、このブレードにサトウキビSを接触させて葉鞘や枯れ葉を剥取するように構成されている。
【0064】
トロンメル103で除去された夾雑物は、第1送風機104及び第2送風機107の風力によりトラッシュ排出場106へ排出される。第1送風機104は、トロンメル103の入口側から排出口側へ向けて送風し、トロンメル103内の夾雑物をトラッシュ排出場106へ向けて吹き飛ばす。第2送風機107は、トロンメル103の下から排出口へ向けて送風し、トロンメル103から排出される夾雑物をトラッシュ排出場106へ向けて吹き飛ばす。
【0065】
トロンメル103で夾雑物が除去されたサトウキビSは送り装置108を介して夾雑物除去装置1に送られる。夾雑物除去装置1は、
図1〜
図6に示したものと同様の構成を有し、送り装置108からローラ2A〜2D上にサトウキビSが投入される。
図9に示すように、本実施形態では、夾雑物除去装置1は、ローラ2A〜2Dの搬送終端側が搬送始端側に比べて低くなるように傾斜配置されている。夾雑物除去装置1は、ローラ2A〜2D上でサトウキビSを搬送しながら、サトウキビSに混在する夾雑物を除去する。
【0066】
夾雑物除去装置1で搬送されたサトウキビSは、送り装置110へ送られる。
図8及び
図9に示すように、夾雑物除去装置1のサトウキビ搬送方向の終端部の下方に送り装置110の一端部が配置されている。夾雑物除去装置1のローラ2A〜2D上を搬送されたサトウキビSは、ローラ本体部22と後側ローラ支持部61との間の排出部64から送り装置110上に落下する。
【0067】
一方、夾雑物除去装置1のローラ2A,2B間及びローラ2C,2D間に引き込まれて除去された梢頭部などの夾雑物は、ローラ2A〜2Dのローラ本体部22の下方に配置された夾雑物回収部70に収容される。
【0068】
夾雑物除去装置1から排出されたサトウキビSは、送り装置110を介して袋詰部114へ送られ、そこで袋詰されてクレーン(図示せず)によりトラックの荷台に積み込まれる。2つの袋詰枠体117,117は内部に袋116,116設け、例えば、
図7に示すように、底部にレール115,115を設けて移動可能に形成し、交互に袋詰めできるようにしている。
【0069】
サトウキビ精脱システム100は、サトウキビSの搬送経路に夾雑物除去装置1を備えているので、サトウキビSから夾雑物を良好に除去でき、送り装置110に受け継がれるサトウキビSのトラッシュ率(夾雑物の混在率)を夾雑物除去装置1にて大幅に低減できる。なお、本発明の夾雑物除去装置を適用可能なサトウキビ精脱システムは上記のシステムに限定されない。
【0070】
<収穫機>
次に、上記実施形態の夾雑物除去装置を搭載したサトウキビ収穫機について、
図10等を参照しながら説明する。
図10はサトウキビ収穫機の左側面図である。なお、以下の説明では、走行機体の前進方向に向かって左側を単に左側と称し、同じく前進方向に向かって右側を単に右側と称する。
【0071】
サトウキビ収穫機200は、クローラ式の走行装置201と、走行装置201上に支持された機体フレーム202とを備えている。機体フレーム202の前後方向中央部の上部に、駆動源としてのエンジン220が配置されている。エンジン220の前方には、機体フレーム202上に操縦部230が設けられている。なお、走行装置201はホイル式であってもよい。
【0072】
機体フレーム202の前部には、調節機構203を介して左右一対のクロップデバイダ204が取り付けられている。クロップデバイダ204の駆動によって、圃場のサトウキビを引き起こしながら機内に引き込む。クロップデバイダ204は、調節機構203によって高さ調節可能となっている。
【0073】
クロップデバイダ204の後方には、掻込ロータ207とベースカッター208と前搬送装置209が前搬送フレーム210に支持されている。前搬送フレーム210の後部は、機体フレーム202の前後方向中央部に回動自在に支持されている。前搬送フレーム210の前部と機体フレーム202との間に油圧シリンダ(図示省略)が設けられている。この油圧シリンダの伸縮によって、前搬送フレーム210の前部が上下回動することで、ベースカッター208や掻込ロータ207の高さが調節可能となっている。
【0074】
サトウキビの収穫時には、掻込ロータ207の回転によりサトウキビの稈が掻き込まれて、株元がベースカッター208の刈刃部の回転によって切断されると同時に螺旋部の回転によって稈の下端(根元)が跳ね上げられる。跳ね上げられたサトウキビは、その後方に配置された前搬送装置209に根元から引き込まれ、前搬送装置209の送りローラ209aによって後方へ搬送される。
【0075】
前搬送装置209の後部は、後搬送装置211の前下部に配置されている。下コンベア211aと上コンベア211bとを備えている。ベースカッター208によって切断されたサトウキビは、前搬送装置209により後方へ搬送された後、後搬送装置211に受け継がれて後ろ斜め上方に搬送される。
【0076】
後搬送装置211の後部には、チョッピング装置212が設けられている。チョッピング装置212は、上下一対のカッター212aと上下一対の跳ね出しローラ212bとを備えている。後搬送装置211によって搬送されたサトウキビは、上下のカッター212aの間をサトウキビが通過するときに切断される。切断されたサトウキビは、跳ね出しローラ212bで跳ね飛ばされて、後ろ斜め上方に送られる。
【0077】
チョッピング装置212の後方に風選装置214が配置されている。風選装置214は、ブロワケース214aと、ブロワケース214a内に配置されたブロワ214bとを備えている。ブロワケース214aは、下方と上側方が開口されており、下方開口はチョッピング装置212に連通され、上側方開口がサトウキビの葉や塵等の排出口となっている。ブロワケース214aは、上下方向に延びた軸心を中心として回動可能となっており、その回動によって排出方向が変更可能となっている。ブロワ214bが回転駆動されることによって、下方側から上方側に向かう高速空気流が発生し、サトウキビの葉や塵等が上方側に吸い込まれて側方又は後方に排出される。重いサトウキビ茎は、風選装置214の下方に落下する。
【0078】
風選装置214の下方には、夾雑物除去装置1が配置されている。夾雑物除去装置1は、
図1〜
図6を参照して説明したものと同様の構成を有する。なお、
図10では、夾雑物除去装置1の構成を簡略化して示している。
【0079】
夾雑物除去装置1は、スパイラルローラ2A〜2Dのローラ軸部21が走行機体の前後方向に沿うようにして、機体フレーム202に取り付けられている。ローラ2A〜2Dの搬送始端部側(サトウキビの搬送方向上流側の端部)の部位が風選装置214の下方に配置されている。夾雑物除去装置1は、風選装置214から受け継いだサトウキビをローラ2A〜2D上で夾雑物を除去しながら走行機体の後側へ向けて搬送する。なお、ローラ2A〜2Dは、図示しない油圧モータ等によって回転駆動される。
【0080】
ローラ2A〜2Dのローラ本体部22の下方には、ローラ2A〜2Dのローラ本体部22の間を通ってローラ本体部22の下方へ排出された梢頭部や枯れ葉などの夾雑物をサトウキビ収穫機200の側方へ排出する夾雑物排出装置215が配置されている。夾雑物排出装置215は、例えば搬送方向を左右方向に向けたベルトコンベアで構成される。
【0081】
夾雑物除去装置1の排出部64(ローラ2A〜2Dの搬送方向下流側に位置するローラ軸部21)の下方には、箱型のサトウキビ収容部216が配置されている。夾雑物除去装置1の排出部64から下方へ落下したサトウキビはサトウキビ収容部216に収容される。
【0082】
サトウキビ収穫機200は、切断されたサトウキビに混在している夾雑物を除去する夾雑物除去装置1を備えているので、サトウキビ収容部216に収容されるサトウキビに混在する梢頭部などの夾雑物を低減できる。これにより、製糖工場や精脱葉処理施設などで、サトウキビから梢頭部などの夾雑物を人手で選別して取り除く労力を軽減できる。
【0083】
図10に示したサトウキビ収穫機200は、夾雑物除去装置1から排出されるサトウキビをサトウキビ収容部216に収容しているが、
図11に示すように、夾雑物除去装置1から排出されるサトウキビを、排出コンベア217によって、併走するトラック等の運搬車両に積み込むようにしてもよい。
【0084】
夾雑物除去装置1から排出されたサトウキビは、排出コンベア217の下部に設けられたホッパー219に落下される。排出コンベア217の下部は、機体フレーム202の後部に設けられた旋回台218に、上下方向に延びた軸心を中心として回動可能に支持されている。排出コンベア217は、油圧モータ等によって、その下部における上下方向に延びた軸心を中心として旋回可能となっている。これにより、排出コンベア217の排出方向が変更可能となっている。なお、本発明の夾雑物除去装置が適用可能なサトウキビ収穫機は、上記のサトウキビ収穫機に限定されず、圃場から刈取ったサトウキビを所定の長さに切断する機構を備えた収穫機であれば適用可能である。
【0085】
<夾雑物除去装置の他の実施形態>
図12に示すように、夾雑物除去装置1は搬送終端側が搬送始端側に比べて高い位置になるように傾斜配置されてもよい。
【0086】
図13に示すように、
図6に示した構成に対して、ローラ2A〜2Dの間に、隙間形成用部材5や第1隙間埋め部材6を設けないようにしてもよい。また、ローラ2A,2Cと横飛散防止部55との間に、第2隙間埋め部材7を設けないようにしてもよい。隣り合うローラ2A〜2D間の隙間、及び、ローラ2A,2Cと横飛散防止部55との間の隙間は、サトウキビSの茎径よりも小さく設けられている。なお、
図6に示した構成に対して、隙間形成用部材5、第1隙間埋め部材6及び第2隙間埋め部材7のうちのいずれかのみ、又はそれらのうちの複数を設けないようにすることが可能である。
【0087】
図13に示す実施形態では、ローラ2A,2Bはそれらの回転軸Xが上下にずらして配置されており、ローラ2C,2Dもそれらの回転軸Xが上下にずらして配置されており、軸方向から見て、4本のローラ2A〜2Dが凹状に配列されている。したがって、ローラ2A〜2Dで囲まれた空間で、サトウキビSの姿勢をその長手方向がローラ2A〜2Dの軸方向に沿うようにでき、サトウキビSの搬送速度が安定するとともに、ローラ2A〜2Dの搬送終端部でサトウキビSが横を向くのを抑制して、サトウキビSを搬送終端部から安定して排出できる。なお、サトウキビSに混在する夾雑物は、ローラ2A〜2Dの回転によってローラ2A,2B間及びローラ2C,2D間に引き込まれて下方へ落下する。
【0088】
図14に示すように、ローラ2A,2Bを交互に配置し、隣り合うローラ2A,2B間で回転軸Xを上下にずらして配置してもよい。本変形例では、隣り合う対向面の回転方向が斜め下向きのローラ2A,2Bの間には、隙間形成用部材5が配置され、隣り合う対向面の回転方向が斜め上向きのローラ2A,2Bの間には、第1隙間埋め部材6が配置される。
【0089】
この実施形態では、ローラ2A,2Bの配列方向で連続する3本のローラ2A、2B、2Aが軸方向から見て凹状に配列されていることから、サトウキビSが3本のローラ2A、2B、2Aで囲まれた空間に入り込むことで、サトウキビSの姿勢をその長手方向がローラ2A〜2Dの軸方向に沿うようにできる。これにより、サトウキビSの搬送速度が安定するとともに、ローラ2A〜2Dの搬送終端部でサトウキビSが横を向くのを抑制して、サトウキビSを搬送終端部から安定して排出できる。
【0090】
図13又は
図14に示した実施形態では、ローラ配列方向で連続する3本又は4本のローラを軸方向から見て凹状に配列しているが、ローラ配列方向で連続するとともに軸方向から見て凹状に配列されるローラは5本以上であってもよい。
【0091】
図15に示すように、螺旋方向が互いに異なる複数本のローラ2A,2Cが、軸方向から見て略水平に配列されていてもよい。ローラ2A,2Cのローラ本体部22の搬送終端側の端部は、
図1〜
図6を参照して説明した実施形態と同様に、後側ローラ支持部61(
図1〜
図6参照)とはサトウキビが落下可能な程度の間隔を空けて配置されていることから、ローラ2A,2Cと後側ローラ支持部61との間にサトウキビや夾雑物が挟み込まれるのを防止できる。
【0092】
図16に示すように、上側のローラ2A,2Cのローラ本体部22は、後側ローラ支持部61よりも搬送始端側に設けられた第2ローラ支持部65に対して回転自在に支持されているようにしてもよい。また、第2ローラ支持部65は、ローラ2A,2Dよりも低い位置でローラ2A〜2Dの軸方向に沿って後側ローラ支持部61と左右横桟フレーム54の間に架設された支持部材66に支持されている。支持部材66は、例えば金属製の角パイプで構成される。なお、支持部材66は、後側ローラ支持部61と前側ローラ支持部62の間に架設されていてもよい。
【0093】
本実施形態によれば、上側のローラ2A,2Cの搬送終端側のローラ軸部21を短くできるので、ローラ2A〜2Dの回転によって跳ね上げられたサトウキビが上側のローラ2A,2Cのローラ軸部21にひっかかるのを抑制でき、排出部64においてサトウキビを効率よく落下させることができる。
【0094】
また、
図16に示す実施形態では、第1隙間埋め部材6及び第2隙間埋め部材7の搬送終端側の端部が第2ローラ支持部65に支持されている。これにより、排出部64で、サトウキビが第1隙間埋め部材6及び第2隙間埋め部材7にひっかかるのを抑制でき、サトウキビを効率よく落下させることができる。
【0095】
図16に示す実施形態では、ローラ2A,2Cのローラ軸部21の搬送終端側の端部は、第2ローラ支持部65に設けられた軸受67に回転自在に支持されている。なお、ローラ2A,2Cのローラ軸部21の搬送終端側の端部を第2ローラ支持部65に固着させ、ローラ本体部22をローラ本体部22の端部に設けた軸受を介してローラ軸部21に回転自在に支持するようにしてもよい。また、ローラ本体部22の搬送始端側の端部にローラ軸部21を被嵌する筒部を固着し、当該筒部を前側ローラ支持部62に回転自在に支持することで、ローラ本体部22を回転自在に支持できる。当該筒部に固着されるギヤ等の動力伝達部材を回転させることで、筒部を介してローラ本体部22を回転駆動できる。なお、回転不能に設けたローラ軸部21にローラ本体部22を回転自在に支持する構成は、上記実施形態のいずれにも適用可能である。
【0096】
なお、
図1〜
図6を参照して説明した実施形態の構成と、
図13〜
図16に示した各実施形態の構成とを組み合わせることも可能である。
【0097】
また、上記実施形態では、隣り合うスパイラルローラは互いに反対方向に回転されているが、並設された複数のスパイラルローラの配列において、隣り合うスパイラルローラが同じ方向に回転される箇所を含んでいてもよいし、すべてのスパイラルローラが同じ方向に回転されてもよい。また、並設されるスパイラルローラの本数は、2本以上であればよい。
【0098】
また、上記実施形態では、隣り合うスパイラルローラで突条部の螺旋方向が互いに反対向きになっているが、並設された複数のスパイラルローラの配列において、隣り合うスパイラルローラで突条部の螺旋方向が同じ向きになっている箇所を含んでいてもよいし、すべてのスパイラルローラで突条部の螺旋方向が同じ向きになっていてもよい。
【0099】
以上、実施形態を説明したが、本発明は、前述の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述した実施形態及び変形例(前記尚書き等)で説明した各構成を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。