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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-123578(P2021-123578A)
(43)【公開日】2021年8月30日
(54)【発明の名称】経口組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 36/38 20060101AFI20210802BHJP
   A61P 25/32 20060101ALI20210802BHJP
   A61K 31/194 20060101ALI20210802BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20210802BHJP
【FI】
   A61K36/38
   A61P25/32
   A61K31/194
   A61P43/00 121
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2020-204213(P2020-204213)
(22)【出願日】2020年12月9日
(31)【優先権主張番号】特願2020-17492(P2020-17492)
(32)【優先日】2020年2月4日
(33)【優先権主張国】JP
(71)【出願人】
【識別番号】398028503
【氏名又は名称】株式会社東洋新薬
(72)【発明者】
【氏名】神谷 智康
(72)【発明者】
【氏名】岩瀬 将盛
(72)【発明者】
【氏名】マジード ムハンメド
【テーマコード(参考)】
4C088
4C206
【Fターム(参考)】
4C088AB12
4C088AC04
4C088CA06
4C088MA02
4C088MA35
4C088MA43
4C088NA05
4C088NA14
4C088ZC39
4C088ZC75
4C206AA01
4C206AA02
4C206DA34
4C206MA01
4C206MA02
4C206MA04
4C206MA55
4C206MA63
4C206NA05
4C206NA14
4C206ZC39
4C206ZC75
(57)【要約】
【課題】
本発明は、ガルシニアインディカを含有する経口組成物の二日酔いの回復及び/又は緩和に関する。
【解決手段】
ガルシニアインディカを含有することにより、二日酔いの回復及び/又は緩和が期待される経口組成物が得られる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガルシニアインディカを含有することを特徴とする二日酔いの回復及び/又は緩和組成物。
【請求項2】
さらに、酸味料を含有することを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガルシニアインディカを含有する二日酔いの回復及び/又は緩和組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
二日酔いとは、一般に、飲酒した日の翌日に現れる身体的、精神的な不快感を意味し、具体的な症状例としては、頭痛、吐き気、だるさ、眠気、胃のむかつき、気分の悪さ、下痢、食欲不振、震え、疲労感、口の渇き、運動能力低下が知られている。二日酔いの原因物質であるアセトアルデヒドは強い毒性を持ち、アルコール代謝の過程で生成されると、その毒性により脱水症状や胃腸での障害等を引き起こす。
【0003】
これまでに、二日酔いの回復や緩和に有効な素材として、例えば、ウコン抽出物(特許文献1)やハシバミ果実抽出物、ハンノキの幹抽出物、及びナナカマド果実抽出物(特許文献2)が知られている。しかしながら、例えば、ウコン抽出物は独特の風味を持つため摂取しにくいこと、製造機に付着しやすく洗浄が困難であることなどの理由から、別の素材の開発が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2012−31080号公報
【特許文献2】特許第6446162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ガルシニアインディカを含有する二日酔いの回復及び/又は緩和組成物を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決するために、種々の物質について鋭意検討を積み重ねたところ、ガルシニアインディカが二日酔いの回復及び/又は緩和に対して効果を奏することを見出し、本発明を完成した。
【0007】
本発明の概要は、以下の通りである。
<1> ガルシニアインディカを含有することを特徴とする二日酔いの回復及び/又は緩和組成物。
<2> さらに、酸味料を含有する<1>または<2>に記載の二日酔いの回復及び/又は緩和組成物。
<3> 二日酔い症状発症後に摂取されることを特徴とする<1>―<2>に記載の二日酔いの回復及び/又は緩和組成物。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、二日酔いの回復及び/又は緩和が期待できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】
ガルシニアインディカとは、オトギリソウ科フクギ属(マンゴスチン属、ガルシニア属ともいう)の植物(学名Garcinia indica)である。本発明で用いられるガルシニアインディカの使用部位は特に限定されるものではなく、葉、果実、その他の部位を好適に組み合わせて使用することができるが、二日酔いの回復及び/又は緩和効果がより発揮される観点から、果実が好ましく、果肉、果皮が特に好ましい。
【0011】
本発明で用いられるガルシニアインディカの加工方法は特に限定されるものではなく、抽出物や粉砕物を好適に組み合わせて使用することができるが、二日酔いの回復及び/又は緩和効果がより発揮される観点から、抽出物であることが特に好ましい。
【0012】
ガルシニアインディカの抽出処理としては、当業者が通常用いる抽出溶媒を加え、必要に応じて加温して抽出する方法等が知られている。抽出処理における抽出溶媒には極性溶媒が用いられることが多く、極性溶媒としては、水、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、酢酸、酢酸エチル、エーテル、ヘキサンが例示される。抽出溶媒は、二日酔いの回復及び/又は緩和効果がより発揮される観点から、極性溶媒が好ましく、水もしくはエタノール又は水及びエタノールの混合物がさらに好ましく、抽出効率に優れる観点からエタノールが最も好ましい。
【0013】
極性溶媒で抽出する場合、その抽出方法は特に限定されず、連続抽出、浸漬抽出、向流抽出等を好適に選択することができ、室温ないし還流加熱下において任意の装置を使用することができる。抽出物は、必要に応じて濃縮、乾燥粉末とすることができる。抽出物を乾燥粉末とする場合、必要に応じて賦形剤を配合しても良い。なお、本明細書において、ガルシニアインディカの抽出物が賦形剤を含有する場合、その含有量は賦形剤を除く量である。
【0014】
ガルシニアインディカの1日当たりの摂取量は特に限定されないが、二日酔いの回復及び/又は緩和効果がより発揮される観点から、乾燥質量の換算量で0.001mg以上1000mg以下の範囲で摂取することが好ましく、0.01mg以上500mg以下の範囲で摂取することがより好ましく、0.1mg以上300mg以下の範囲で摂取することがさらに好ましく、1mg以上200mg以下の範囲で摂取することがよりさらに好ましく、ガルシニアインディカの風味を際立たせる観点から、10mg以上150mg以下の範囲で摂取することが特に好ましく、25mg以上100mg以下の範囲で摂取することが最も好ましい。
【0015】
本発明の二日酔いの回復及び/又は緩和組成物におけるガルシニアインディカの配合割合は特に限定されないが、二日酔いの回復及び/又は緩和効果がより発揮される観点から、乾燥質量の換算量で、0.0001質量%以上80質量%以下で配合することが好ましく、0.0005質量%以上50質量%以下で配合することがより好ましく、0.001質量%以上35質量%以下で配合することがさらに好ましく、製剤性や含量均一性の観点から0.01質量%以上20質量%以下で配合することが最も好ましい。
【0016】
本発明においては、上記ガルシニアインディカ以外に、通常使用される他の素材を、本発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。このような素材として、種々の賦形剤、結合剤、光沢剤、滑沢剤、安定剤、希釈剤、増量剤、増粘剤、乳化剤、酸化防止剤、pH調整剤、着色料、香料、酸味料、添加剤等を好適に選択することができる。ガルシニアインディカ以外の素材の含有量は、本発明の剤型等に応じて調整することができる。
【0017】
本発明の二日酔いの回復及び/又は緩和組成物に配合することのできる他の素材としては、ガルシニアインディカによる二日酔いの回復及び/又は緩和に対する効果を向上させる観点から、酸味料が好ましい。酸味料としては、ガルシニアインディカによる二日酔いの回復及び/又は緩和に対する効果を向上させる観点から、クエン酸、酒石酸、アスコルビン酸、乳酸、酢酸、アジピン酸、コハク酸、フマル酸、リンゴ酸、リン酸、又はこれらの塩がより好ましく、クエン酸、酒石酸、アスコルビン酸、又はこれらの塩がさらに好ましく、クエン酸又はその塩が最も好ましい。
【0018】
本発明の二日酔いの回復及び/又は緩和組成物における酸味料の配合割合は特に限定されないが、二日酔いの回復及び/又は緩和効果がより発揮される観点から、乾燥質量の換算量で、0.0001質量%以上50質量%以下で配合することが好ましく、0.001質量%以上25質量%以下で配合することがより好ましく、製剤性や含量均一性の観点から0.01質量%以上15質量%以下で配合することが最も好ましい。また、酸味料をガルシニアインディカと特定の比率で組み合わせることで、二日酔いの回復及び/又は緩和効果がさらに向上するため、ガルシニアインディカ1重量部に対して、0.01重量部以上50重量部以下の割合で配合することが好ましく、0.05重量部以上20重量部以下の割合で配合することがより好ましく、0.1重量部以上10重量部以下の割合で配合することが最も好ましい。
【0019】
本発明の二日酔いの回復及び/又は緩和組成物は、必要に応じて、公知の製剤方法によって、各種の剤形に製剤可能であり、剤形としては、粉末状、粒状(錠剤)、顆粒状(顆粒剤)、錠状、棒状、板状、ブロック状、固形状、丸状、液状、ペースト状、スラリー状、ハードカプセルやソフトカプセルのようなカプセル状、カプレット状、タブレット状、ゲル状、チュアブル状、シロップ状、スティック状等を好適に選択することができる。ガルシニアインディカは製造機に付着しにくく、作業者が扱いやすいため、錠状、粉末状、顆粒状、カプセル状、液状、スラリー状の剤型が特に好ましい。
【0020】
本発明の二日酔いの回復及び/又は緩和組成物の包装形態は特に限定されず、PTPなどのブリスターパック、ストリップ包装、ヒートシール、アルミパウチなどのアルミニウム包装、プラスチックや合成樹脂などを用いるフィルム包装、バイアルなどのガラス容器、アンプルなどのプラスチック容器、ペットボトル、アルミ缶、スチール缶等を好適に選択することができるが、ガルシニアインディカに含まれる成分の保存安定性の観点から、アルミニウム包装、ガラス容器、ペットボトル、アルミ缶、スチール缶が特に好ましい。
【0021】
本発明の二日酔いの回復及び/又は緩和組成物は、後述する実施例の記載から明らかな通り、二日酔いの回復及び/又は緩和効果を有する。このため、本発明の組成物は、各種の二日酔い症状、例えば飲酒に伴う頭痛、吐き気、だるさ、眠気、胃のむかつき、気分の悪さ、下痢、食欲不振、震え、疲労感、口の渇き、運動能力低下等の回復及び/又は緩和剤として有効である。本発明の組成物は、これら二日酔いの諸症状から選ばれる1又は2以上の症状を、回復及び/又は緩和するために用いることができる。特に本発明の二日酔いの回復及び/又は緩和組成物は、飲酒に伴う頭痛、吐き気、眠気、食欲不振、胃のむかつき、疲労感及び口の渇き(口渇感)から選ばれる1又は2以上の症状の回復及び/又は緩和に対して有用であり、特に、頭痛、吐き気、食欲不振、疲労感及び口の渇きの回復及び/又は緩和に対して有用である。
【0022】
本発明において、「二日酔いの回復」とは、本発明の組成物を摂取することにより、二日酔いの症状を回復させて素面の状態(二日酔いの自覚症状のない状態)に戻ることを意味する。本発明において、「二日酔いの緩和」とは、本発明の組成物を摂取することにより、摂取しない場合に比べて、二日酔いの症状を軽減させることを意味する。本発明の組成物を摂取するタイミングは、二日酔いの回復及び/又は緩和効果をより発揮させる観点から、摂取者が二日酔いの症状を自覚した後に摂取することが好ましい。
【0023】
本発明の組成物は、二日酔い回復及び/又は緩和を用途とした製品として販売することができる。かかる製品の効果、効能は製品のいずれの箇所、例えば、製品の本体、包装、説明書、宣伝物等に好適に表記することができる。また、かかる製品が二日酔い回復及び/又は緩和に有効であれば、表記される有効成分はガルシニアインディカに限定されず、他の素材とガルシニアインディカを組み合わせて表記することもできるし、ガルシニアインディカを有効成分として表記せずに他の素材のみを表記することもできる。
【0024】
具体的に、本発明の組成物を含む、二日酔い回復及び/又は緩和を用途とする製品は、医薬品(医薬部外品を含む)やいわゆる健康食品として販売され、いわゆる健康食品においては、アルコール摂取や二日酔いに伴う諸症状の回復及び/又は緩和、例えば、「疲労感又は脱力感の回復及び/又は緩和」、「頭痛又は頭の違和感の回復及び/又は緩和」、「胃腸の回復及び/又は緩和」、「胃の違和感、不快感、むかつき、又は下痢の回復及び/又は緩和」、「眠気の回復及び/又は緩和」、「集中力又は注意力低下の回復及び/又は緩和」、「吐き気の回復及び/又は緩和」、「口の渇きの回復及び/又は緩和」、「喉の渇きの回復及び/又は緩和」、「筋肉の違和感の回復及び/又は緩和」「筋肉痛の回復及び/又は緩和」、「めまいの回復及び/又は緩和」、「落ち込み又は不安の回復及び/又は緩和」、「手の震えの回復及び/又は緩和」、「食欲不振の回復及び/又は緩和」等の表記方法を例示することができる。
【0025】
「二日酔いの回復及び/又は緩和」とは、上記のように、一般に知られる二日酔いの症状を回復及び/又は緩和することであり、肝臓(肝臓及び肝細胞)の保護とは異なる用途である。肝臓保護は、肝障害、つまり、肝臓における線維形成及び肝硬変や肝臓癌に対する回復及び/又は緩和作用を意味し、その要因となるウイルス性肝炎や非アルコール性脂肪性肝疾患(肝臓での脂肪沈着等)を保護することも意味する。例えば、四塩化炭素などの毒素によって肝障害を誘発したラットにおいて、TGF-βやC反応性タンパク質の発現が抑制されるような作用を確認した場合には、肝臓保護作用があるとは言えるが、二日酔いの回復及び/又は緩和作用があるとは言えない。なぜならば、二日酔いはアルコールの利尿作用に伴う脱水症状や肝臓でのアルコール以外の代謝抑制に伴う低血糖症等によって引き起こされるのに対して、TGF-βやC反応性タンパク質は肝線維症や感染症を抱える状態において発現が増加する遺伝子であるので、それらの発現を抑制したとしても、二日酔いの回復及び/又は緩和には繋がらないためである。このように、肝臓保護と二日酔い回復及び/又は緩和は用途やその作用機序が異なり、直接的な因果関係はない。
【0026】
本発明の二日酔いの回復及び/又は緩和組成物は、そのまま摂取することもできるし、冷水や熱水等で抽出して得られた液を摂取することができる。
【実施例】
【0027】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の課題を解決し得る限り、本発明は種々の形態をとることができる。
(実施例1)
【0028】
[ガルシニアインディカ抽出物の調製]
ガルシニアインディカの果実から種子を取り除いた部分(果肉及び果皮)を乾燥後、70℃以上のエタノールで6時間以上抽出した。得られた抽出液の不純物を取り除くために濾過し、濃縮した。濃縮した抽出液を粉末状に加工し、粉末状のガルシニアインディカ抽出物を得た。
【0029】
[サンプルの調製]
上記ガルシニアインディカ抽出物を5質量%含有する250mgの錠剤を作製した(実施例1)。錠剤は、ロータリー打錠機で圧縮成型した(以下に記載する他の錠剤についても同様に製造)。賦形剤としてはセルロース、還元麦芽糖、ステアリン酸カルシウムを適宜配合した。作製した錠剤2粒をアルミ分包に充填し、サンプルを用意した。つまり、サンプル1包あたりガルシニアインディカ抽出物を25mg含有するものであった。
【0030】
[サンプルの評価]
被験者として、健常な成人10名を無作為に選出し、飲酒の翌朝(飲酒後9時間経過後)に、二日酔いの症状が認められるかについてアンケートを実施した(摂取前アンケート)。摂取前アンケートでは、頭痛、吐き気、だるさ、眠気、胃のむかつきの5項目について、1.二日酔い症状を非常に感じる、2.二日酔い症状を感じる、3.二日酔い症状を少し感じる、4.二日酔い症状を感じない、の4段階で評価し、1−3のいずれかと回答した項目が1つ以上ある被験者について、二日酔いの症状が認められていると判断した。
【0031】
摂取前アンケートの結果、いずれの被験者にも二日酔いの症状が認められていることが確認された。その後、100mLの水と共にサンプル1包(2粒;ガルシニアインディカ抽出物を25mg)を各被験者に摂取させた。サンプル摂取から3時間後までの二日酔いの回復及び/又は緩和についてのアンケートを、表1の評価軸に基づき評価した(摂取後アンケート)。評価は、サンプル摂取前を基準として行った。摂取後アンケートにおいて、1(非常に良くなった)又は2(良くなった)と回答した項目が1つ以上ある被験者については、二日酔いが回復及び/又は緩和されたと判断した。
また、評価した5つの項目のうち、二日酔いの症状が回復及び/又は緩和された項目、すなわち、アンケートにおいて1(非常に良くなった)又は2(良くなった)と回答した項目の割合を回復度及び/又は緩和度(%)として評価した。二日酔い症状の回復度及び/又は緩和度の計算式は以下のとおりである。
回復度及び/又は緩和度(%)=(全被験者のアンケート結果における回復及び/又は緩和した評価項目数)÷(評価項目数×被験者数)×100
【0032】
【表1】
【0033】
[結果]
アンケートの結果を表2に示す。飲酒後にサンプルを摂取した被験者10名中9名(90%)に二日酔いの回復及び/又は緩和効果が認められた。5つの項目において、二日酔いの回復及び/又は緩和された項目の割合を示す回復度及び/又は緩和度は44%であった。このことから、ガルシニアインディカには二日酔いの回復及び/又は緩和効果があることが確認された。
【0034】
【表2】
【0035】
(比較例1)
[サンプルの調製]
ガルシニアインディカと外観(色)の似ている素材としてカラメル色素を採用し、10質量%を含有する250mgの錠剤を作製した(比較例1)。賦形剤としてはセルロース、還元麦芽糖、ステアリン酸カルシウムを適宜配合した。また、マルトース、二酸化ケイ素も配合した。実施例1と同様に、作製した錠剤2粒をアルミ分包に充填した。
【0036】
[サンプルの評価]
被験者として、健常な成人6名を無作為に選出し、実施例1と同様に評価した。飲酒の翌日に100mLの水と共にサンプル1包(2粒;ガルシニアインディカ抽出物を含まない)を各被験者に摂取させた。サンプル摂取から3時間後までの二日酔いの回復及び/又は緩和についてのアンケートを実施した。なお、いずれの被験者についても、飲酒の翌日に二日酔いの症状が認められていた。
【0037】
[結果]
表3に記載の通り、被験者6名中1名(16.7%)に回復及び/又は緩和効果が認められた。二日酔いの回復度及び/又は緩和度は3.3%であった。
【0038】
【表3】
【0039】
(比較例2)
[サンプルの調製]
二日酔いの回復及び/又は緩和を目的としたサプリメントとして市売されているウコン抽出物を含有する錠剤1粒と、比較例1で作製した錠剤1粒(ウコン抽出物、ガルシニアインディカ抽出物のいずれも配合していない錠剤)を、実施例1同様にアルミ分包に充填した(比較例2)。なお、用意した市売品はウコン抽出物を16.7%含有する300mgの錠剤であるため、比較例2のサンプルは1包あたり50mgのウコン抽出物を含有するものであった。
【0040】
[サンプルの評価]
被験者として、健常な成人8名を無作為に選出し、実施例1と同様に評価した。飲酒の翌日に100mLの水と共にサンプル1包(2粒;ウコン抽出物を50mg)を各被験者に摂取させた。サンプル摂取から3時間後までの二日酔いの回復及び/又は緩和についてアンケートを実施した。なお、いずれの被験者についても、飲酒の翌日に二日酔いの症状が認められていた。
【0041】
[結果]
表4に記載の通り、被験者8名中6名(75%)に二日酔いの回復及び/又は緩和効果が認められた。二日酔いの回復度及び/又は緩和度は32.5%であった。
【0042】
【表4】
【0043】
表2―4に示す通り、ガルシニアインディカ抽出物を含有する錠剤(実施例1)は、ガルシニアインディカを含有しない比較例1、2と比べて、飲酒後の頭痛、吐き気、だるさ、眠気、胃のむかつきのすべての項目について効果があることから、実施例1の錠剤は二日酔い症状が回復及び/又は緩和されることを確認できた。また、ウコン抽出物を含有する比較例2と比較して、実施例1の方が全ての評価項目において優れており、二日酔いの回復及び/又は緩和が認められた割合、回復度及び/又は緩和度の平均値についても高い値を示した。比較例2に含まれるウコン抽出物の量は50mgであるのに対して、実施例1に含まれるガルシニアインディカ抽出物の量は25mgであるにもかかわらず、実施例1では比較例2以上の二日酔いの回復及び/又は緩和効果が認められたことから、ガルシニアインディカは非常に優れた二日酔いの回復及び/又は緩和効果を有することが確認できた。
【0044】
(実施例2、3、比較例3)
[サンプルの調製]
以下のとおり、実施例2及び3、並びに比較例3のサンプルを調製した。
実施例2:実施例1にて用いたガルシニアインディカ抽出物と賦形剤を混合した後、ロータリー打錠機で圧縮成型し、ガルシニアインディカ抽出物を15.4質量%含有する250mgの錠剤を作製した。賦形剤としてはセルロース、還元麦芽糖、ステアリン酸カルシウムを適宜配合した。作製した錠剤1粒をアルミ分包に充填し、サンプルを用意した。つまり、サンプル1包あたりガルシニアインディカ抽出物を38.5mg含有する。
実施例3:実施例1にて用いたガルシニアインディカ抽出物と賦形剤を混合した後、ロータリー打錠機で圧縮成型し、ガルシニアインディカ抽出物を31質量%含有する250mgの錠剤を作製した。賦形剤としてはセルロース、還元麦芽糖、ステアリン酸カルシウムを適宜配合した。作製した錠剤1粒をアルミ分包に充填し、サンプルを用意した。つまり、サンプル1包あたりガルシニアインディカ抽出物を77.5mg含有する。
比較例3:実施例2、3のサンプルと見た目上区別できないようにするため、カラメル色素を用いた。カラメル色素と賦形剤を混合した後、ロータリー打錠機で圧縮成型し、カラメル色素を20質量%含有する250mgの錠剤を作製した。賦形剤としてはセルロース、還元麦芽糖、ステアリン酸カルシウムを適宜配合した。また、マルトース、二酸化ケイ素も配合した。作製した錠剤1粒をアルミ分包に充填し、サンプルを用意した。
【0045】
[サンプルの評価]
被験者として、二日酔いになりやすい健常な成人男性34名を選出し、3群のクロスオーバー試験を実施した。二日酔いになりやすい被験者の選出にあたっては、事前スクリーニングを実施し、お酒を摂取した後の二日酔い症状が顕著な者を優先的に被験者として選出した。飲酒の翌朝(飲酒後7時間経過後)に、二日酔いの症状を評価するためのアンケートを実施した(摂取前アンケート)。アンケートは、疲労感、食欲減退の2項目から構成されており、二日酔い症状を評価するのに用いられるAHS(Acute Hangover Scale)という評価指標を参考に、各症状について0―7の8段階のスコア評価を行った。具体的には、0.二日酔い症状を全く感じない、とし、二日酔い症状を少しでも感じる場合について、1―7の7段階(1.二日酔い症状を非常に弱く感じる―4.二日酔い症状を中程度に感じる―7.二日酔い症状を非常に強く感じる)を設定した。
【0046】
摂取前アンケートを記入後、100mLの水と共にサンプルを各被験者に摂取させた。サンプル摂取から2時間後に、同じアンケートを実施した(摂取2時間後アンケート)。二日酔い症状の回復度及び/又は緩和度はサンプル摂取前を基準として、(摂取2時間後アンケ―トのスコア)―(摂取前アンケートのスコア)で評価した。
【0047】
[結果]
アンケートの結果を表5に示す。各サンプル、各症状について、被験者の(摂取2時間後アンケ―トのスコア)―(摂取前アンケートのスコア)の平均値をまとめた。平均値は、数値が小さい(マイナスの値が大きい)ほど、疲労感、食欲減退症状が回復していることを示す。
【0048】
【表5】
【0049】
表5に示す通り、ガルシニアインディカを含有する錠剤(実施例2、3)は、ガルシニアインディカを含まない錠剤(比較例3)に比べて、疲労感、食欲減退が回復及び/又は緩和されることが確認できた。以上の結果から、本発明の組成物の摂取により、二日酔い症状が回復及び/又は緩和されることを確認できた。
【0050】
(実施例4、5、比較例4、5)
[サンプルの調製]
実施例1と同じガルシニアインディカ抽出物を用いて、以下のとおり、実施例4及び5、並びに比較例4及び5のサンプルを作製した。
実施例4:ガルシニアインディカ抽出物を5質量%、酸味料(クエン酸)を10質量%含有する顆粒剤を作製した。賦形剤としてはマルトデキストリンを適宜配合した。2000mgずつアルミ分包に充填し、サンプルを用意した。つまり、サンプル1包あたりガルシニアインディカ抽出物を100mg、酸味料(クエン酸)を200mg含有する。
実施例5:ガルシニアインディカ抽出物を5質量%含有する顆粒剤を作製した。賦形剤としてはマルトデキストリンを適宜配合した。2000mgずつアルミ分包し、サンプルを用意した。つまり、サンプル1包あたりガルシニアインディカ抽出物を100mg含有する。
比較例4:酸味料(クエン酸)を10質量%含有する顆粒剤を作製した。賦形剤としてはマルトデキストリンを適宜配合した。2000mgずつアルミ分包に充填し、サンプルを用意した。つまり、サンプル1包あたり酸味料(クエン酸)を200mg含有する。
比較例5:ガルシニアインディカ抽出物、酸味料(クエン酸)ともに含まない顆粒剤を作製した。賦形剤としてはマルトデキストリンを適宜配合した。2000mgずつアルミ分包に充填し、サンプルを用意した。
【0051】
[サンプルの評価]
被験者として健常な成人16名を無作為に選出し、飲酒の翌日(飲酒後7.5時間経過後)に、二日酔いの症状が認められるかについてアンケート(摂取前アンケート)を実施した。摂取前アンケートは頭痛、口渇感、疲労感、めまいの4項目について評価を行った。口渇感、疲労感、めまいの3項目については、二日酔い症状を評価するのに用いられるAHS(Acute Hangover Scale)という評価指標を参考にし、各症状について0―7の8段階のスコア評価を行った。具体的には、0.二日酔い症状を全く感じない、とし、二日酔い症状を少しでも感じる場合について、1―7の7段階(1.二日酔い症状を非常に弱く感じる―4.二日酔い症状を中程度に感じる―7.二日酔い症状を非常に強く感じる)を設定した。頭痛については、痛みの評価として広く用いられているVAS(Visual Analog Scal)法によって二日酔い症状の評価を行った(0.二日酔い症状を全く感じない―100.二日酔い症状を耐えられないほど感じる)。なお、摂取前アンケートのスコアが0.全く感じない、だった被験者は、二日酔い症状を感じていないと判断し、評価の対象外とした。
【0052】
摂取前アンケートの結果、いずれの被験者にも二日酔いの症状が認められていることが確認された。その後、14名の被験者を4群(実施例4:4名、実施例5:4名、比較例4:3名、比較例5:3名)に分けて、100mLの水と共にサンプルを各被験者に摂取させた。サンプル摂取から4時間後に、再度上記4項目のアンケート(摂取4時間後アンケート)を実施し、二日酔い症状を評価した。二日酔い症状の回復度及び/又は緩和度はサンプル摂取前を基準として、(摂取4時間後アンケ―トのスコア)―(摂取前アンケートのスコア)とし、平均値を算出した。平均値は、数値が小さい(マイナスの値が大きい)ほど、各症状が回復及び/又は緩和されたことを意味する。
【0053】
[結果]
アンケート結果を表6に示す。頭痛、口渇感、疲労感、めまいいずれにおいても、比較例5(ガルシニアインディカ抽出物を含まない飲料)と比較して、実施例5(ガルシニアインディカ抽出物100mg含有飲料)の方が、より二日酔い症状のスコアを回復及び/又は緩和させることが明らかになった。また、実施例5(ガルシニアインディカ抽出物100mg含有飲料)、比較例4(酸味料(クエン酸)200mg含有飲料)、比較例5(ガルシニアインディカ抽出物、酸味料(クエン酸)ともに含まない飲料)と比較して、実施例4(ガルシニアインディカ抽出物100mg、酸味料(クエン酸)200mg含有飲料)の方が、より二日酔い症状のスコアを回復及び/又は緩和させることが明らかになった。特に、疲労感、めまい、頭痛については、比較例4(酸味料(クエン酸)200mg含有飲料)で症状の回復及び/又は緩和が見られていないにも関わらず、実施例4ではいずれの群よりも大きな回復及び/又は緩和効果が確認できた。
【0054】
【表6】
【0055】
表6に示す通り、ガルシニアインディカを含有する顆粒剤(実施例5)において、二日酔い症状が回復及び/又は緩和されることを確認できた。このことから、ガルシニアインディカは錠剤だけでなく、顆粒剤(飲料)として摂取することでも、二日酔い症状を回復及び/又は緩和することが示された。また、ガルシニアインディカとクエン酸を含有する顆粒剤(実施例4)の二日酔いの回復及び/又は緩和効果は、ガルシニアインディカとクエン酸のどちらか一方しか含有していない顆粒剤(実施例5、比較例4)と比べて優れていた。このことから、酸味料をガルシニアインディカと組み合わせて摂取することで、ガルシニアインディカの二日酔い回復及び/又は緩和作用が増強されることが明らかになった。
【0056】
(実施例6、比較例6)
[試験方法]
雄性ICR系マウス(10週齢:日本エスエルシー株式会社)を5日間馴化後、体重値に基づいて3群に群分けした。アルコール(2000mg/kg)及びガルシニアインディカ(100mg/kg)を投与する群7匹(実施例6)、アルコールもガルシニアインディカも投与しない群8匹(コントロール群)、アルコール(2000mg/kg)を投与しガルシニアインディカを投与しない群7匹(比較例6)に群分けした。
【0057】
実施例1と同じガルシニアインディカ抽出物を、純水を用いて所定の濃度(10mg/mL)にガルシニアインディカの溶液を調製した。アルコールは生理食塩水を用いて12.5%(v/v)に調製した。明期(8:30―20:30)開始の1時間後、アルコールを腹腔内投与(20mL/kg)し、その6時間後にガルシニアインディカの溶液を強制経口投与(10mL/kg)した。強制経口投与の3時間後にマウスに5分間のオープンフィールド試験を行った。オープンフィールド試験はデジタルカメラで動画を録画し、解析を行った。
【0058】
[オープンフィールド試験]
マウスを30cm×30cm×30cmの四角ボックスの中央に置き、5分間自由行動させた。マウスの行動はデジタルカメラで動画を録画し、2指標の解析を行った。
指標1(移動回数):オープンフィールドを3×3、合計9つの区域を均等に分け、各区域に往来する回数を数え、移動回数とした。
指標2(中央侵入回数):オープンフィールドの中央区域(全体面積の30%)を侵入する回数を数え、中央侵入回数とした。
移動回数、中央侵入回数はいずれもコントロール群を基準とした相対値を算出した。数値が大きいほど、アルコールによる酔いの症状が緩和されていることを示す。
【0059】
【表7】
【0060】
試験結果は表7に示す。アルコールのみを投与し、ガルシニアインディカを投与していない群(比較例6)はアルコールもガルシニアインディカも投与しない群(コントロール群)に比べて、移動回数及び中央侵入回数が低下した。この結果からアルコールの投与によって二日酔いが引き起こされ、移動回数及び中央侵入回数が低下することが示唆された。さらに、アルコールとともにガルシニアインディカも投与した群(実施例6)は比較例6に比べて、移動回数及び中央侵入回数が増加しており、二日酔いの回復及び/又は緩和していることが確認された。したがって、ガルシニアインディカが二日酔いの回復及び/又は緩和に有効であることが確認された。
【0061】
(実施例7、比較例7、8)
[試験方法]
雄性ICR系マウス(10週齢:日本エスエルシー株式会社)を5日間馴化後、体重値に基づいて3群に群分けした。アルコール(2000mg/kg)及びガルシニアインディカ(500mg/kg)を投与する群9匹(実施例7)、アルコール(2000mg/kg)及びガルシニアカンボジア(500mg/kg)を投与する群6匹(比較例7)、アルコール(2000mg/kg)及びクロレラ(500mg/kg)を投与する群6匹(比較例8)に群分けした。なお、ガルシニアカンボジアとしては果皮を水で抽出して乾燥し粉末化したもの、クロレラとしてはクロレラ培養液を濃縮して乾燥し粉末化したものを用いた。
【0062】
実施例6と同様に、アルコールは生理食塩水を用いて12.5%(v/v)に調製した。明期(8:30―20:30)開始の1時間後、アルコールを腹腔内投与(20mL/kg)し、その6時間後にガルシニアインディカ、ガルシニアカンボジア又はクロレラを強制経口投与(10mL/kg)した。強制経口投与の3時間後にマウスに5分間のオープンフィールド試験を行った。オープンフィールド試験はデジタルカメラで動画を録画し、解析を行った。
【0063】
[オープンフィールド試験]
実施例6と同様に、指標1(移動回数)を評価した。なお、0時間のオープンフィールド試験は本試験の前日、アルコール及び実施例7、比較例7又は比較例8の被験物質投与前に行った。
【0064】
【表8】
【0065】
[結果]
試験結果は表8に示す。アルコールとガルシニアインディカを投与した群(実施例7)はアルコールとガルシニアカンボジアを投与した群(比較例7)に比べ、アルコールを投与していない0時間に対する相対値が増大した。そして、実施例7はアルコールとクロレラを投与した群(比較例8)に比べ、アルコールを投与していない0時間に対する相対値が増大した。この結果から、ガルシニアカンボジアを投与した群とクロレラを投与した群に比べ、ガルシニアインディカを投与した群は、二日酔いによる移動回数の低下の程度が低いことが確認された。したがって、ガルシニアインディカはガルシニアカンボジアとクロレラに比べ、二日酔いの回復及び/又は緩和に有効であることが確認された。
【0066】
(製造例)
[ガルシニアインディカ破砕物の調製]
ガルシニアインディカの果実を粉砕した紛体を篩過することによって、ガルシニアインディカ破砕物を得た。
【0067】
[製造例1−5:顆粒剤]
表9の配合の通り、ガルシニアインディカ抽出物又は破砕物と他の原料を混合後、造粒機を用いて流動層造粒を行い、製造例1−5に記載の顆粒剤を製造した。ガルシニアインディカは造粒機に付着しにくく、造粒機の洗浄が容易である。製造例1−5に記載の顆粒剤は、1日あたり2gを摂取すればよく、100mLの水などの溶媒に溶かして摂取しても、溶かさずにそのまま摂取してもよい。表9に記載の処方内容は造粒せずに粉末のまま摂取してもよいが、造粒物の方が水や唾液への親水性が向上して摂取しやすいため、造粒物の方が好ましい。また、製造例1−5のいずれの顆粒剤についても、二日酔いの回復及び/又は緩和に有効である。
【0068】
【表9】
【0069】
[製造例6−12:錠剤]
表10の配合の通り、ガルシニアインディカ抽出物又は破砕物と他の原料を混合後、ロータリー打錠機を用いて打錠し、製造例6−12の錠剤を製造した。ガルシニアインディカは、打錠機や混合機に付着しにくく、洗浄が容易である。錠剤は、錠径8mmφ、錠厚4.5mm、重量300mg、硬度5kgf以上で製造した。製造例6−12に記載の錠剤は1日あたり1―2粒を摂取すればよく、100mLの水などと共に摂取することができる。また、製造例6−12のいずれの錠剤についても、二日酔いの回復及び/又は緩和に有効である。
【0070】
【表10】
【0071】
[製造例13−18:ソフトカプセル]
表11の配合の通り、ガルシニアインディカ抽出物又は破砕物と他の原料を乳化釜に投入し、ソフトカプセル内容液を調合した。さらに、ゼラチン及びグリセリンを含有する被膜で被包することで、ソフトカプセルを製造した。ガルシニアインディカは乳化釜や乳化時に使用する撹拌羽根に付着しにくく、洗浄が容易である。ソフトカプセルは1粒400mgで製造した。1日あたり1―2粒摂取すればよく、100mLの水などと共に摂取することができる。また、製造例13−18のいずれのソフトカプセルについても、二日酔いの回復及び/又は緩和に有効である。
【0072】
【表11】
【0073】
[製造例19−24:ハードカプセル]
表12の配合の通り、ガルシニアインディカ抽出物又は破砕物と他の原料を混合し、ゼラチン又はヒドロキシプロピルセルロースを含有する被膜で被包することで、ハードカプセルを製造した。ガルシニアインディカは混合機や充填機に付着しにくく、洗浄が容易である。ハードカプセルは1粒300mgで製造した。1日あたり1―2粒摂取すればよく、100mLの水などと共に摂取することができる。また、製造例19−24のいずれのハードカプセルについても、二日酔いの回復及び/又は緩和に有効である。
【0074】
【表12】
【0075】
[製造例25−29:PET飲料]
表13の配合の通り、ガルシニアインディカ抽出物又は破砕物と他の原料を混合した液剤をPET容器に詰め、PET飲料を製造した。ガルシニアインディカは混合機や充填機に付着しにくく、洗浄が容易である。PET飲料は1本150mLで製造した。1日あたり1―3本摂取すればよい。また、製造例25−29のいずれのPET飲料についても、二日酔いの回復及び/又は緩和に有効である。
【0076】
【表13】
【0077】
[製造例30−34:スラリー状飲料]
表14の配合の通り、ガルシニアインディカ抽出物又は破砕物と他の原料を混合したスラリー状の液剤をアルミパウチに詰め、スラリー状飲料を製造した。ガルシニアインディカは混合機や充填機に付着しにくく、洗浄が容易である。スラリー状飲料は1本150mLで製造した。1日あたり1―3本摂取すればよい。また、製造例30−34のいずれのスラリー状飲料についても、二日酔いの回復及び/又は緩和に有効である。
【0078】
【表14】
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明の組成物は、優れた二日酔いの回復及び/又は緩和効果を有することから、産業上の有用性は高い。