【解決手段】 本発明は四面体の各頂点および各辺に対応づけられた、造山帯、地溝帯、火山帯、地震帯、諸島、列島、山脈、および山岳を示す情報と、前記四面体のそれぞれの面に大洋、大陸、亜大陸、大高原、大平原、楯状地、大陸棚、海溝、海嶺、海洋底、国または地名を示す情報とを有している。
四面体の各頂点および各辺に対応づけられた、造山帯、地溝帯、火山帯、地震帯、諸島、列島、山脈、および山岳を示す情報と、前記四面体のそれぞれの面に大洋、大陸、亜大陸、大高原、大平原、楯状地、大陸棚、海溝、海嶺、海洋底、国または地名を示す情報とを有する四面体形状の地球儀。
前記四面体の各頂点および各辺に対応づけられた前記山岳を示す情報と、前記四面体のそれぞれの面に前記大洋を示す情報とを有することを特徴とする請求項1記載の地球儀。
前記大洋を示す情報が太平洋、大西洋、印度洋、および北氷洋を含む情報であり、前記大陸を示す情報がユーラシア、北米、南米、アフリカ、オーストラリア、および南極を含む情報であり、前記亜大陸を示す情報がインド、およびアラビアを含む情報であり、前記造山帯を示す情報が環太平洋造山帯、およびアルプスヒマラヤ造山帯を含む情報であり、前記地溝帯を示す情報がアフリカ大地溝帯を含む情報であり、前記山岳を示す情報がオリサバ、アコンカグア、ヴィンソン・マシフ、コジオスコ、ジャヤ峰、富士、エベレスト、エルブルス、モンブラン、キリマンジャロ、およびデナリを含む情報とを有することを特徴とする請求項1記載の地球儀。
前記四面体の任意の頂点を下向きにして逆ピラミッド型に前記四面体を置くことが可能な台座および、前記四面体形状の地球儀に示された前記情報の名称を記載した付属品のいずれか一方を少なくとも備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の地球儀。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は正四面体の展開図であり、全体的形状として平行四辺形である。この平行四辺形は辺(side)1、2、3、4、5、6、7、8、9、頂点(2D)10、12、13、15を有している。また、この平行四辺形は四つの三角形を内包している。第一の三角形の頂点は頂点(2D)10、11、15であり、第二の三角形の頂点は頂点(2D)11、14、15であり、第三の三角形の頂点は頂点(2D)11、12、14であり、第四の三角形の頂点は頂点(2D)12、13、14である。
【0014】
辺1は頂点10と頂点11を結ぶものである。辺2は頂点11と頂点12を結ぶものである。辺3は頂点12と頂点13を結ぶものである。辺4は頂点13と頂点14を結ぶものである。辺5は頂点14と頂点15を結ぶものである。辺6は頂点12と頂点14を結ぶものである。辺7は頂点11と頂点14を結ぶものである。辺8は頂点11と頂点15を結ぶものである。辺9は頂点10と頂点15を結ぶものである。
【0015】
次に、
図1で説明した展開図を用いて四面体形状の地球儀の組み立て方について説明する。まず、
図1における辺6と辺7と辺8をそれぞれ山折りにする。
図1における辺1と辺2を結合すると頂点11が後述する
図2における四面体の頂点(3D)Elとなる。
図1における辺4と辺5を結合すると頂点14が後述する
図2における四面体の頂点(3D)Vとなる。さらに、
図1における頂点10と頂点12を結合すると結合点が後述する
図2における四面体の頂点(3D)Fとなる。
図1における頂点13と頂点15を結合すると結合点が後述する
図2における四面体の頂点(3D)Oとなる。こうして、頂点(3D)El、頂点(3D)V、頂点(3D)F、および頂点(3D)Oの4頂点近傍に山岳の情報を示す略字と、各辺近傍に山岳の情報を示す略字と、各面中央に大洋の情報を示す略字を有する四面体形状の地球儀が形成される。このようにして、本発明の四面体形状の地球儀を組み立てることができる。なお、頂点近傍とは四面体を構成する面である三角形の内角を指す。また、辺近傍とは四面体を構成する面のふちを指す。
【0016】
図2は四面体形状の地球儀の斜視図である。
図2における四面体は頂点(3D)El、頂点(3D)V、頂点(3D)F、および頂点(3D)Oを有している。
図1と
図2の頂点の関係について説明しておく。この四面体形状の地球儀の各頂点(3D)の近傍には、El、V、F、Oの略字を記載しており、各辺(edge)の近傍には、A、M、D、Ki、Ev、J、Koの略字を記載している。また、各面の中央近傍には、
図1における頂点10、11、15に囲まれた第一の三角形の面には、Arc、
図1における頂点11、14、15に囲まれた第二の三角形の面には、Atl、
図1における頂点11、12、14に囲まれた第三の三角形の面には、Ind、
図1における頂点12、13、14に囲まれた第四の三角形の面には、Pacの略字を記載している
【0017】
図3は四面体頂点Elを上方に向けて置いた四面体形状の地球儀の真上からの俯瞰図である。ここでは、四面体形状の地球儀は、Pacの略字が記載された
図1における頂点12、13、14に囲まれた第四の三角形の面を下向きにしてピラミッド型に置いている。
【0018】
図8は本発明の四面体形状の地球儀を右側に、エルブルスを中心とした正距方位図法の世界地図を左側に置いた図である。どちらも中心にエルブルスを示す情報であるElの略字が記載されている。また上方に北氷洋(別称北極海)を示す情報であるArcの略字が記載されている。同様に他の大洋と山岳を示す情報である略字が両方の同じような位置関係で対応して記載されている。本発明の四面体の地球儀は、現実の地形の特徴を捉えて誇張して表現できている。
【0019】
四面体形状の地球儀を四面体頂点Elを上方に向けて置いた場合は、頂点El側からの静止した視点によって、四面体形状の地球儀の全4頂点と全6辺を一望のもとに見ることが可能である。
【0020】
図1における頂点10、11、15に囲まれた第一の三角形の面に記載された略字Arcが示された面、
図1における頂点11、14、15に囲まれた第二の三角形の面に記載された略字Atlが示された面、
図1における頂点11、12、14に囲まれた第三の三角形の面に記載された略字Indが示された面、これら三面を同時に、頂点El側からは一度に俯瞰できている。
【0021】
なお、
図3では頂点Elを上方に向けて置いた例について説明したが、他の頂点を上方に向けて置いても、同様に四面体形状の地球儀の全4頂点と全6辺を一望のもとに見ることが可能である。
【0022】
また、
図3は、Arc、Atl、Ind、の略字が記載された3面の頂点近傍と辺近傍には、地球上の六大陸の最高峰を含む11の山岳を示す情報の略字が対応づけられている。これにより、地球の裏側に存在する地球上の六大陸などの大地形を示す情報を11峰の山岳を手掛かりとして各面の相応しい位置に対応づけることで、地球儀を動かすことなく、頂点El側からの静止した視点から、地球の裏側の大陸などの大地形、または各大陸最高峰の山岳を一望のもとに俯瞰することができる。
【0023】
図4は四面体形状の地球儀の任意の頂点を下向きにして逆ピラミッド型に台座に置いた際の側面からの図である。
図4に示しているように、どの頂点を下向きにして台座に置くことも可能となっている。なお、
図4に示している四面体形状の地球儀の配置図は、従来の地球儀のように北極の向きを上方に、南極の向きを下方に揃えて置いた図となっている。四面体形状の地球儀は、この
図4の頂点Vを下方に向けて置いた例以外にも、頂点El、または頂点F、あるいは頂点Oを下方に向けて逆ピラミッド型に台座に置くことも可能である。また、台座の上に、任意の一つの頂点をそれぞれ上方に向けてピラミッド型に台座に置くことも可能である。
【0024】
また、
図4に示した、四面体形状の地球儀の頂点を下方に向けて逆ピラミッド型に台座に置く際に、下方頂点に対応づけられた山岳を示す情報の略字を目視できるように、下方頂点を支える部分の台座の素材を透明なものにしても良い。
【0025】
また、
図4に示した、四面体形状の地球儀の台座は、動力発生機を内蔵し自動回転するものにしても良い。
【0026】
図5は四面体形状の地球儀の各面に記載された情報の名称を記載した付属品である。このような付属品を用いれば、山岳の正式名称、高さ、大洋の正式名称を得ることができる。
【0027】
図6は四面体地球儀本体に台座と付属品を組み合わせた際の図である。
図6に示すように、四面体地球儀本体の頂点を下向きにして台座の上に配置しても良い。また、
図4ないし
図6で示した台座および付属品は、これに限定されるものではない。例えば、
図5では山岳に関する情報を示しているが、海洋に関する情報を示しても良い。
【0028】
図7は本発明に係わる四面体地球儀の各頂点および各辺に対応づけられた山岳と、各面に対応づけられた海洋との位置を示すエルブルスを中心とする正距方位図法の世界地図の図である。地球上にはセブンサミッツと称される7つの山岳がある。セブンサミッツの和訳は七大陸最高峰であるが、
図7で示すアフリカ最高峰であるキリマンジャロ、南米最高峰の山岳であるアコンカグア、南極最高峰であるヴィンソン・マシフ、オーストラリア最高峰であるコジオスコ、東欧および欧州最高峰であるエルブルス、北米最高峰であるデナリ(旧称マッキンリー)、アジアおよび世界最高峰であるエベレスト(別称チョモランマ)の7つの山岳である。
【0029】
また、
図7で示すジャヤ峰(別称プンチャク・ジャヤ)は、オーストラリアのコジオスコよりも高い山岳でありオセアニア州を代表する山岳であるという考え方より、セブンサミッツにおいてコジオスコと置き換えても良い。また、エルブルスのあるコーカサス地方は商業、人的交流、文化などの面でヨーロッパよりもむしろアジアに近いためエルブルスの代わりに西欧で最も高いアルプス山脈の最高峰の山岳であるモンブランを欧州代表の山岳とすべきとの考え方もありセブンサミッツにおいてモンブランをエルブルスと置き換えても良い。
【0030】
また、
図7で示すオリサバはメキシコ最高峰の山岳であり、富士は日本列島最高峰の山岳である。
【0031】
また、
図7で示す四大洋は、太平洋、大西洋、印度洋、北氷洋である。
【0032】
次に、四面体形状の地球儀の頂点近傍に記載された略字、El、V、F、Oが意味する山岳がどのように選択されたかを説明する。
本発明の実施例の一例として、まず、地球の2大造山帯とされる「アルプスヒマラヤ造山帯」の東西への延長線と「環太平洋造山帯(別称環太平洋火山帯、リング・オブ・ファイア)」との接点となる地域の最も標高の高い山岳を、四面体形状の地球儀の頂点と対応づけられた山岳として選択できる。東方の延長線上には、日本の富士(F)を条件を満たす該当地域最高峰の山岳として選択できる。西方の延長線上には、メキシコのオリサバ(O)を条件を満たす山岳として選択できる。
【0033】
また、地球最大の地溝帯である「アフリカ大地溝帯(別称グレート・リフト・バレー)」の北方の延長線と「アルプスヒマラヤ造山帯」との接点となる最高峰として、欧州のエルブルス(El)を選択できる。同様に、「アフリカ大地溝帯」の南方の延長線と「環太平洋造山帯」との接点となる地域の最高峰として南極のヴィンソン・マシフ(V)を選択できる。このようにして、四面体形状の地球儀の頂点近傍と対応づけられた山岳として選択できる。
【0034】
上述したように、富士、オリサバ、エルブルス、ヴィンソン・マシフの四峰の山岳を示す情報として順にF、O、El、Vの略字を選択している。これにより、これらの四峰の山岳を示す情報を頂点名に対応づけた四面体の地球儀を実現することができる。
【0035】
次に、四面体の各辺近傍に造山帯と地溝帯とを対応づけた例について説明する。
上述の四面体を形づくる地球儀は、四面体の頂点Elと四面体の頂点Vを結ぶ一辺(以下、辺Kiと称す)近傍と、「アフリカ大地溝帯」およびその延長線を示す情報とを対応づけている。
また、四面体の頂点Fと四面体の頂点Elとを結ぶ一辺(以下、辺Evと称す)近傍、および四面体の頂点Elと四面体の頂点Oとを結ぶ一辺(以下、辺Mと称す)近傍の両辺近傍とを連結して、「アルプスヒマラヤ造山帯」およびその延長線を示す情報とを対応づけている。
また、四面体の頂点Fと四面体の頂点Oとを結ぶ一辺(以下、辺Dと称す)近傍、四面体の頂点Oと四面体の頂点Vとを結ぶ一辺(以下、辺Aと称す)近傍、および四面体の頂点Vと四面体の頂点Fとを結ぶ一辺(以下、辺JKoと称す)近傍の三辺近傍とを連結して、「環太平洋造山帯」を示す情報とを対応づけている。このようにして、地球規模の大地形である「アフリカ大地溝帯」、「アルプスヒマラヤ造山帯」、「環太平洋造山帯」との対応づけが成された6辺を有する四面体形状の地球儀を形成しても良い。
【0036】
次に、四面体の各辺近傍に山脈を対応づけた例について説明する。
上述の四面体を形づくる地球儀は、頂点Oと頂点Vが定まると、その頂点が示している山岳であるオリサバとヴィンソン・マシフの間にある山脈として地球上の現実の地形からアンデス山脈が選択できる。
また、頂点Elと頂点Oが定まると、その頂点が示している山岳であるエルブルスとオリサバの間にある山脈としてアルプス山脈、ピレネー山脈、アパラチア山脈が選択できる。
また、頂点Oと頂点Fが定まると、その頂点が示している山岳であるオリサバと富士の間にある山脈としてロッキー山脈、スレジンヌイ山脈が選択できる。
また、頂点Elと頂点Vが定まると、その頂点が示している山岳であるエルブルスとヴィンソン・マシフの間にある山脈としてドラケンスバーグ山脈が選択できる。
また、頂点Elと頂点Fが定まると、その頂点が示している山岳であるエルブルスと富士の間にある山脈としてヒマラヤ山脈が選択できる。
また、頂点Fと頂点Vが定まると、その頂点が示している山岳である富士とヴィンソン・マシフの間にある山脈としてスディルマン山脈、大分水嶺山脈(別称グレートディバイディング山脈)、南極横断山脈が選択できる。
【0037】
このようにして、山脈との対応づけが成された辺A、辺M、辺D、辺Ki、辺Ev、および辺JKoの6辺を有する四面体形状の地球儀を実現することができる。
【0038】
次に、四面体の各辺近傍に山岳を対応づけた例について説明する。
上述の四面体を形づくる地球儀は、頂点Oと頂点Vが定まると、その頂点が示している山岳であるオリサバとヴィンソン・マシフの間にある山岳として地球上の現実の地形からアコンカグアが選択できる。
また、頂点Elと頂点Oが定まると、その頂点が示している山岳であるエルブルスとオリサバの間にある山岳としてモンブランが選択できる。
また、頂点Oと頂点Fが定まると、その頂点が示している山岳であるオリサバと富士の間にある山岳としてデナリが選択できる。
また、頂点Elと頂点Vが定まると、その頂点が示している山岳であるエルブルスとヴィンソン・マシフの間にある山岳としてキリマンジャロが選択できる。
また、頂点Elと頂点Fが定まると、その頂点が示している山岳であるエルブルスと富士の間にある山岳としてエベレストが選択できる。
また、頂点Fと頂点Vが定まると、その頂点が示している山岳である富士とヴィンソン・マシフの間にある山岳としてジャヤ峰とコジオスコが選択できる。
【0039】
なお、ここまで頂点Elを中心とした説明をしてきたが、他の頂点についても同様に実現できることは言うまでもない。このようにして、地球を代表する山岳であるセブンサミッツの山々の一部との対応づけが成された辺A、辺M、辺D、辺Ki、辺Ev、および辺JKoの6辺を有する四面体形状の地球儀を実現することができる。
【0040】
次に、四面体の各面上に大洋を対応づけた例について説明する。
本発明の実施例の一例として、上述の四面体を形づくる地球儀は、地球を代表する四大洋を、地球上の現実の地形から、四面体形状の地球儀の各面上と対応づけて選択している。ここでいう四大洋とは、太平洋、大西洋、印度洋、北氷洋である。太平洋、大西洋、印度洋、北氷洋の四つの大洋を示す情報として順にPac、Atl、Ind、Arcの略字を当てて
図1、
図2、
図3、
図4、
図5、
図6、
図7、および
図8に示している。
【0041】
また、大洋を示す情報は、四面体形状の地球儀の各面の中央部に表示されていることが好ましい。
【0042】
本発明の四面体形状の地球儀は、四面体の頂点近傍および各辺近傍に大陸、亜大陸とを対応づけても良い。
上述のように本発明は、4つの山岳を四面体形状の地球儀の頂点と対応づけられた山岳として選択し、4頂点を結ぶ6辺近傍とセブンサミッツと称される山岳の一部とを対応づけて選択している。それら4頂点を基準の点、6辺を基準の線とすることで、この4頂点と6辺に対応づけられた山岳を結ぶラインによって4分割した地球表面の現実の地形を参考とし、デフォルメ化した三角形形状の各面内に大陸と亜大陸とを対応づけて選択することを特徴とする四面体形状の地球儀を実現することができる。
【0043】
四面体の各頂点および各辺には大地形を示す情報とを対応づけたが、四面体の各面には大地形以外にも大洋、国または地名を示す情報とを対応づけても良い。
上述のようにデフォルメ化した三角形形状の各面内に大陸と亜大陸とを対応づけて選択すれば、各大陸、各亜大陸上に存在する他の大地形、国または地名を、各大陸および各亜大陸上の現実の位置関係を参考にして対応づけて選択することを特徴とする四面体形状の地球儀を実現することができる。
【0044】
なお、本発明は、紙製、合成樹脂製、木製、金属製、ガラス製等の板に予め地図情報を印刷、彫刻、焼印またはシール貼りして得た部品を、立体的に組み合わせて形成することも可能である。
【0045】
本実施例では、四面体形状の地球儀の4面を際立たせるように、各面を着色してもよい。本発明の実施例の一例としてPac、Atl、Ind、Arcの略字を記載している4面を示す情報として順に青、緑、黄、赤の4色を各面に当てても良い。
【0046】
従来の地球儀のなかには緯度0度を示す理論上の線である赤道を示す情報として地球儀の面上に線状の赤の着色を当てているものがあるが、本実施例では、四面体形状の地球儀の6つの辺(edge)を際立たせるように、各辺近傍を着色してもよい。本発明の実施例の一例として、辺Ki、辺Ev、辺M、辺D、辺A、辺JKoの6辺を示す情報として順に黒、黄、白、赤、緑、青の6色を各辺近傍に当てても良い。また、本発明の実施例として辺Ki、辺Ev、辺M、辺D、辺A、辺JKoの6辺を、順に黒道、黄道、白道、赤道、緑道、青道と呼称しても良い。
【0047】
本実施例では、学習教材のほか、玩具やインテリアとして使用しても良い。
【0048】
本実施例では、頂点V以外の任意の頂点を下方に向けて、逆ピラミッド型にして台座に置いて使用しても良い。また、任意の頂点を上方に向けて、ピラミッド型にして台座に置いて使用しても良いし、あるいは、台座を用いずに使用しても良い。
前記四面体の任意の頂点を下向きにして逆ピラミッド型に前記四面体を置くことが可能な台座および、前記四面体形状の地球儀に示された前記情報の名称を記載した付属品のいずれか一方を少なくとも備えることを特徴とする請求項1から2のいずれか1項記載の四面体形状の地球儀。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は正四面体の展開図であり、全体的形状として平行四辺形である。この平行四辺形は辺(side)1、2、3、4、5、6、7、8、9、頂点(2D)10、12、13、15を有している。また、この平行四辺形は四つの三角形を内包している。第一の三角形の頂点は頂点(2D)10、11、15であり、第二の三角形の頂点は頂点(2D)11、14、15であり、第三の三角形の頂点は頂点(2D)11、12、14であり、第四の三角形の頂点は頂点(2D)12、13、14である。
【0014】
辺1は頂点10と頂点11を結ぶものである。辺2は頂点11と頂点12を結ぶものである。辺3は頂点12と頂点13を結ぶものである。辺4は頂点13と頂点14を結ぶものである。辺5は頂点14と頂点15を結ぶものである。辺6は頂点12と頂点14を結ぶものである。辺7は頂点11と頂点14を結ぶものである。辺8は頂点11と頂点15を結ぶものである。辺9は頂点10と頂点15を結ぶものである。
【0015】
次に、
図1で説明した展開図を用いて四面体形状の地球儀の組み立て方について説明する。まず、
図1における辺6と辺7と辺8をそれぞれ山折りにする。
図1における辺1と辺2を結合すると頂点11が後述する
図2における四面体の頂点(3D)Elとなる。
図1における辺4と辺5を結合すると頂点14が後述する
図2における四面体の頂点(3D)Vとなる。さらに、
図1における頂点10と頂点12を結合すると結合点が後述する
図2における四面体の頂点(3D)Fとなる。
図1における頂点13と頂点15を結合すると結合点が後述する
図2における四面体の頂点(3D)Oとなる。こうして、頂点(3D)El、頂点(3D)V、頂点(3D)F、および頂点(3D)Oの4頂点近傍に山岳の情報を示す略字と、各辺近傍に山岳の情報を示す略字と、各面中央に大洋の情報を示す略字を有する四面体形状の地球儀が形成される。このようにして、本発明の四面体形状の地球儀を組み立てることができる。なお、頂点近傍とは四面体を構成する面である三角形の内角を指す。また、辺近傍とは四面体を構成する面のふちを指す。
【0016】
図2は四面体形状の地球儀の斜視図である。
図2における四面体は頂点(3D)El、頂点(3D)V、頂点(3D)F、および頂点(3D)Oを有している。
図1と
図2の頂点の関係について説明しておく。この四面体形状の地球儀の各頂点(3D)の近傍には、El、V、F、Oの略字を記載しており、各辺(edge)の近傍には、A、M、D、Ki、Ev、J、Koの略字を記載している。また、各面の中央近傍には、
図1における頂点10、11、15に囲まれた第一の三角形の面には、Arc、
図1における頂点11、14、15に囲まれた第二の三角形の面には、Atl、
図1における頂点11、12、14に囲まれた第三の三角形の面には、Ind、
図1における頂点12、13、14に囲まれた第四の三角形の面には、Pacの略字を記載している。
【0017】
図3は四面体頂点Elを上方に向けて置いた四面体形状の地球儀の真上からの俯瞰図である。ここでは、四面体形状の地球儀は、Pacの略字が記載された
図1における頂点12、13、14に囲まれた第四の三角形の面を下向きにしてピラミッド型に置いている。
【0018】
図8は本発明の四面体形状の地球儀を右側に、エルブルスを中心とした正距方位図法の世界地図を左側に置いた図である。どちらも中心にエルブルスを示す情報であるElの略字が記載されている。また上方に北氷洋(別称北極海)を示す情報であるArcの略字が記載されている。同様に他の大洋と山岳を示す情報である略字が両方の同じような位置関係で対応して記載されている。本発明の四面体の地球儀は、現実の地形の特徴を捉えて誇張して表現できている。
【0019】
四面体形状の地球儀を四面体頂点Elを上方に向けて置いた場合は、頂点El側からの静止した視点によって、四面体形状の地球儀の全4頂点と全6辺を一望のもとに見ることが可能である。
【0020】
図1における頂点10、11、15に囲まれた第一の三角形の面に記載された略字Arcが示された面、
図1における頂点11、14、15に囲まれた第二の三角形の面に記載された略字Atlが示された面、
図1における頂点11、12、14に囲まれた第三の三角形の面に記載された略字Indが示された面、これら三面を同時に、頂点El側からは一度に俯瞰できている。
【0021】
なお、
図3では頂点Elを上方に向けて置いた例について説明したが、他の頂点を上方に向けて置いても、同様に四面体形状の地球儀の全4頂点と全6辺を一望のもとに見ることが可能である。
【0022】
また、
図3は、Arc、Atl、Ind、の略字が記載された3面の頂点近傍と辺近傍には、地球上の六大陸の最高峰を含む11の山岳を示す情報の略字が対応づけられている。これにより、地球の裏側に存在する地球上の六大陸などの大地形を示す情報を11峰の山岳を手掛かりとして各面の相応しい位置に対応づけることで、地球儀を動かすことなく、頂点El側からの静止した視点から、地球の裏側の大陸などの大地形、または各大陸最高峰の山岳を一望のもとに俯瞰することができる。
【0023】
図4は四面体形状の地球儀の任意の頂点を下向きにして逆ピラミッド型に台座に置いた際の側面からの図である。
図4に示しているように、どの頂点を下向きにして台座に置くことも可能となっている。なお、
図4に示している四面体形状の地球儀の配置図は、従来の地球儀のように北極の向きを上方に、南極の向きを下方に揃えて置いた図となっている。四面体形状の地球儀は、この
図4の頂点Vを下方に向けて置いた例以外にも、頂点El、または頂点F、あるいは頂点Oを下方に向けて逆ピラミッド型に台座に置くことも可能である。また、台座の上に、任意の一つの頂点をそれぞれ上方に向けてピラミッド型に台座に置くことも可能である。
【0024】
また、
図4に示した、四面体形状の地球儀の頂点を下方に向けて逆ピラミッド型に台座に置く際に、下方頂点に対応づけられた山岳を示す情報の略字を目視できるように、下方頂点を支える部分の台座の素材を透明なものにしても良い。
【0025】
また、
図4に示した、四面体形状の地球儀の台座は、動力発生機を内蔵し自動回転するものにしても良い。
【0026】
図5は四面体形状の地球儀の各面に記載された情報の名称を記載した付属品である。このような付属品を用いれば、山岳の正式名称、高さ、大洋の正式名称を得ることができる。
【0027】
図6は
四面体形状の地球儀本体に台座と付属品を組み合わせた際の図である。
図6に示すように、四面体地球儀本体の頂点を下向きにして台座の上に配置しても良い。また、
図4ないし
図6で示した台座および付属品は、これに限定されるものではない。例えば、
図5では山岳に関する情報を示しているが、海洋に関する情報を示しても良い。
【0028】
図7は本発明に係わる
四面体形状の地球儀の各頂点および各辺に対応づけられた山岳と、各面に対応づけられた海洋との位置を示すエルブルスを中心とする正距方位図法の世界地図の図である。地球上にはセブンサミッツと称される7つの山岳がある。セブンサミッツの和訳は七大陸最高峰であるが、
図7で示すアフリカ最高峰であるキリマンジャロ、南米最高峰の山岳であるアコンカグア、南極最高峰であるヴィンソン・マシフ、オーストラリア最高峰であるコジオスコ、東欧および欧州最高峰であるエルブルス、北米最高峰であるデナリ(旧称マッキンリー)、アジアおよび世界最高峰であるエベレスト(別称チョモランマ)の7つの山岳である。
【0029】
また、
図7で示すジャヤ峰(別称プンチャク・ジャヤ)は、オーストラリアのコジオスコよりも高い山岳でありオセアニア州を代表する山岳であるという考え方より、セブンサミッツにおいてコジオスコと置き換えても良い。また、エルブルスのあるコーカサス地方は商業、人的交流、文化などの面でヨーロッパよりもむしろアジアに近いためエルブルスの代わりに西欧で最も高いアルプス山脈の最高峰の山岳であるモンブランを欧州代表の山岳とすべきとの考え方もありセブンサミッツにおいてモンブランをエルブルスと置き換えても良い。
【0030】
また、
図7で示すオリサバはメキシコ最高峰の山岳であり、富士は日本列島最高峰の山岳である。
【0031】
また、
図7で示す四大洋は、太平洋、大西洋、印度洋、北氷洋である。
【0032】
次に、四面体形状の地球儀の頂点近傍に記載された略字、El、V、F、Oが意味する山岳がどのように選択されたかを説明する。
本発明の実施例の一例として、まず、地球の2大造山帯とされる「アルプスヒマラヤ造山帯」の東西への延長線と「環太平洋造山帯(別称環太平洋火山帯、リング・オブ・ファイア)」との接点となる地域の最も標高の高い山岳を、四面体形状の地球儀の頂点と対応づけられた山岳として選択できる。東方の延長線上には、日本の富士(F)を条件を満たす該当地域最高峰の山岳として選択できる。西方の延長線上には、メキシコのオリサバ(O)を条件を満たす山岳として選択できる。
【0033】
また、地球最大の地溝帯である「アフリカ大地溝帯」の北方の延長線と「アルプスヒマラヤ造山帯」との接点となる最高峰として、欧州のエルブルス(El)を選択できる。同様に、「アフリカ大地溝帯」の南方の延長線と「環太平洋造山帯」との接点となる地域の最高峰として南極のヴィンソン・マシフ(V)を選択できる。このようにして、四面体形状の地球儀の
頂点と対応づけられた山岳として選択できる。
【0034】
上述したように、富士、オリサバ、エルブルス、ヴィンソン・マシフの四峰の山岳を示す情報として順にF、O、El、Vの略字を選択している。これにより、これらの四峰の山岳を示す情報を頂点名に対応づけた
四面体形状の地球儀を実現することができる。
【0035】
次に、四面体の各辺近傍に造山帯と地溝帯とを対応づけた例について説明する。
上述の
四面体形状の地球儀は、四面体の頂点Elと四面体の頂点Vを結ぶ一辺(以下、辺Kiと称す)近傍と、「アフリカ大地溝帯」およびその延長線を示す情報とを対応づけている。
また、四面体の頂点Fと四面体の頂点Elとを結ぶ一辺(以下、辺Evと称す)近傍、および四面体の頂点Elと四面体の頂点Oとを結ぶ一辺(以下、辺Mと称す)近傍の両辺近傍とを連結して、「アルプスヒマラヤ造山帯」およびその延長線を示す情報とを対応づけている。
また、四面体の頂点Fと四面体の頂点Oとを結ぶ一辺(以下、辺Dと称す)近傍、四面体の頂点Oと四面体の頂点Vとを結ぶ一辺(以下、辺Aと称す)近傍、および四面体の頂点Vと四面体の頂点Fとを結ぶ一辺(以下、辺JKoと称す)近傍の三辺近傍とを連結して、「環太平洋造山帯」を示す情報とを対応づけている。このようにして、地球規模の大地形である「アフリカ大地溝帯」、「アルプスヒマラヤ造山帯」、「環太平洋造山帯」との対応づけが成された6辺を有する四面体形状の地球儀を形成しても良い。
【0036】
次に、四面体の各辺近傍に山脈を対応づけた例について説明する。
上述の
四面体形状の地球儀は、頂点Oと頂点Vが定まると、その頂点が示している山岳であるオリサバとヴィンソン・マシフの間にある山脈として地球上の現実の地形からアンデス山脈が選択できる。
また、頂点Elと頂点Oが定まると、その頂点が示している山岳であるエルブルスとオリサバの間にある山脈としてアルプス山脈、ピレネー山脈、アパラチア山脈が選択できる。
また、頂点Oと頂点Fが定まると、その頂点が示している山岳であるオリサバと富士の間にある山脈としてロッキー山脈、スレジンヌイ山脈が選択できる。
また、頂点Elと頂点Vが定まると、その頂点が示している山岳であるエルブルスとヴィンソン・マシフの間にある山脈としてドラケンスバーグ山脈が選択できる。
また、頂点Elと頂点Fが定まると、その頂点が示している山岳であるエルブルスと富士の間にある山脈としてヒマラヤ山脈が選択できる。
また、頂点Fと頂点Vが定まると、その頂点が示している山岳である富士とヴィンソン・マシフの間にある山脈としてスディルマン山脈、大分水嶺山脈(別称グレートディバイディング山脈)、南極横断山脈が選択できる。
【0037】
このようにして、山脈との対応づけが成された辺A、辺M、辺D、辺Ki、辺Ev、および辺JKoの6辺を有する四面体形状の地球儀を実現することができる。
【0038】
次に、四面体の各辺近傍に山岳を対応づけた例について説明する。
上述の
四面体形状の地球儀は、頂点Oと頂点Vが定まると、その頂点が示している山岳であるオリサバとヴィンソン・マシフの間にある山岳として地球上の現実の地形からアコンカグアが選択できる。
また、頂点Elと頂点Oが定まると、その頂点が示している山岳であるエルブルスとオリサバの間にある山岳としてモンブランが選択できる。
また、頂点Oと頂点Fが定まると、その頂点が示している山岳であるオリサバと富士の間にある山岳としてデナリが選択できる。
また、頂点Elと頂点Vが定まると、その頂点が示している山岳であるエルブルスとヴィンソン・マシフの間にある山岳としてキリマンジャロが選択できる。
また、頂点Elと頂点Fが定まると、その頂点が示している山岳であるエルブルスと富士の間にある山岳としてエベレストが選択できる。
また、頂点Fと頂点Vが定まると、その頂点が示している山岳である富士とヴィンソン・マシフの間にある山岳としてジャヤ峰とコジオスコが選択できる。
【0039】
なお、ここまで頂点Elを中心とした説明をしてきたが、他の頂点についても同様に実現できることは言うまでもない。このようにして、地球を代表する山岳であるセブンサミッツの山々の一部との対応づけが成された辺A、辺M、辺D、辺Ki、辺Ev、および辺JKoの6辺を有する四面体形状の地球儀を実現することができる。
【0040】
次に、四面体の各面上に大洋を対応づけた例について説明する。
本発明の実施例の一例として、上述の
四面体形状の地球儀は、地球を代表する四大洋を、地球上の現実の地形から、四面体形状の地球儀の各面上と対応づけて選択している。ここでいう四大洋とは、太平洋、大西洋、印度洋、北氷洋である。太平洋、大西洋、印度洋、北氷洋の四つの大洋を示す情報として順にPac、Atl、Ind、Arcの略字を当てて
図1、
図2、
図3、
図4、
図5、
図6、
図7、および
図8に示している。
【0041】
また、大洋を示す情報は、四面体形状の地球儀の各面の中央部に表示されていることが好ましい。
【0042】
本発明の四面体形状の地球儀は、四面体の頂点近傍および各辺近傍に大陸、亜大陸とを対応づけても良い。
上述のように本発明は、4つの山岳を四面体形状の地球儀の頂点と対応づけられた山岳として選択し、4頂点を結ぶ6辺近傍とセブンサミッツと称される山岳の一部とを対応づけて選択している。それら4頂点を基準の点、6辺を基準の線とすることで、この4頂点と6辺に対応づけられた山岳を結ぶラインによって4分割した地球表面の現実の地形を参考とし、デフォルメ化した三角形形状の各面内に大陸と亜大陸とを対応づけて選択することを特徴とする四面体形状の地球儀を実現することができる。
【0043】
四面体の各頂点および各辺には大地形を示す情報とを対応づけたが、四面体の各面には大地形以外にも大洋、国または地名を示す情報とを対応づけても良い。
上述のようにデフォルメ化した三角形形状の各面内に大陸と亜大陸とを対応づけて選択すれば、各大陸、各亜大陸上に存在する他の大地形、国または地名を、各大陸および各亜大陸上の現実の位置関係を参考にして対応づけて選択することを特徴とする四面体形状の地球儀を実現することができる。
【0044】
なお、本発明は、紙製、合成樹脂製、木製、金属製、ガラス製等の板に予め地図情報を印刷、彫刻、焼印またはシール貼りして得た部品を、立体的に組み合わせて形成することも可能である。
【0045】
本実施例では、四面体形状の地球儀の4面を際立たせるように、各面を着色してもよい。本発明の実施例の一例としてPac、Atl、Ind、Arcの略字を記載している4面を示す情報として順に青、緑、黄、赤の4色を各面に当てても良い。
【0046】
従来の地球儀のなかには緯度0度を示す理論上の線である赤道を示す情報として地球儀の面上に線状の赤の着色を当てているものがあるが、本実施例では、四面体形状の地球儀の6つの辺(edge)を際立たせるように、各辺近傍を着色してもよい。本発明の実施例の一例として、辺Ki、辺Ev、辺M、辺D、辺A、辺JKoの6辺を示す情報として順に黒、黄、白、赤、緑、青の6色を各辺近傍に当てても良い。また、本発明の実施例として辺Ki、辺Ev、辺M、辺D、辺A、辺JKoの6辺を、順に黒道、黄道、白道、赤道、緑道、青道と呼称しても良い。
【0047】
本実施例では、学習教材のほか、玩具やインテリアとして使用しても良い。
【0048】
本実施例では、頂点V以外の任意の頂点を下方に向けて、逆ピラミッド型にして台座に置いて使用しても良い。また、任意の頂点を上方に向けて、ピラミッド型にして台座に置いて使用しても良いし、あるいは、台座を用いずに使用しても良い。