【解決手段】適性情報生成装置3は、データ入出力部15を介して入力された情報の中から求職者の属性情報を記憶する属性情報データベース16、求職者による企業コンテンツに関する閲覧情報を記憶する求職者側閲覧情報データベース17、企業情報を記憶する企業情報データベース18及び企業による求職者コンテンツの閲覧情報を記憶する企業側閲覧情報データベース19と、属性情報データベース16及び求職者側閲覧情報データベース17に記憶された情報に基づき、対企業適性情報を生成する対企業適性情報生成部20と、企業情報データベース18及び企業側閲覧情報データベース19に記憶された情報に基づき対求職者適性情報を生成する対求職者適性情報生成部21とを備える。
企業と求職者の間における雇用契約締結の可否の検討材料として、企業に対し複数の求職者ごとの属性情報及び求職情報を含む複数の求職者コンテンツを提供し、求職者に対し複数の企業ごとの属性情報及び採用情報を含む複数の企業コンテンツを提供する人材採用支援システムにおいて、
特定の企業による特定の求職者又は/及び特定の属性を有する求職者に関する求職者コンテンツの閲覧状況に基づく、前記企業の求職者に対する関心度に関する情報を含む対求職者適性情報と、
特定の求職者による特定の企業又は/及び特定の属性を有する企業に関する企業コンテンツの閲覧状況に基づく、前記求職者の企業に対する関心度に関する情報を含む対企業適性情報と
の少なくとも一方を生成する適性情報生成手段を備えたことを特徴とする人材採用支援システム。
企業と求職者の間における雇用契約締結の可否の検討材料として、企業に対し複数の求職者ごとの属性情報及び求職情報を含む複数の求職者コンテンツを提供し、求職者に対し複数の企業ごとの属性情報及び採用情報を含む複数の企業コンテンツを提供する人材採用支援プログラムであって、
特定の企業による特定の求職者又は/及び特定の属性を有する求職者に関する求職者コンテンツの閲覧状況に基づく、前記企業の求職者に対する関心度に関する情報を含む対求職者適性情報と、
特定の求職者による特定の企業又は/及び特定の属性を有する企業に関する企業コンテンツの閲覧状況に基づく、前記求職者の企業に対する関心度に関する情報を含む対企業適性情報と
の少なくとも一方を生成する適性情報生成ステップをコンピュータに実行させることを特徴とする人材採用支援プログラム。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施の形態においては、本発明の実施の形態として最も適切と考えられる例について記載するものであり、当然のことながら、本発明の内容を本実施の形態にて示された具体例に限定して解すべきではない。同様の作用・効果を奏する構成であれば、実施の形態にて示す具体的構成以外のものであっても、本発明の技術的範囲に含まれることは勿論である。また、本発明では一部個人情報を取り扱う箇所があるところ、個人情報保護法等の関係法令を遵守した上で適正に取り扱うべきものであることを当然の前提としている。
【0017】
(実施の形態1)
本実施の形態1にかかる人材採用支援システムは、
図1に示すとおり、人材募集を行う企業にて利用・運用される企業側装置1と、求職活動を行う求職者にて利用・運用される求職者側装置2と、人材採用支援に有用な情報の生成を行う適性情報生成装置3と、各装置間にて情報通信を行うための情報通信網4を備える。
【0018】
まず、企業側装置1について説明する。企業側装置1は、人材募集を行う企業が利用・運用する装置であり、企業ごとに複数台設置されるものである。また、企業側装置1は、情報通信網4を介して求職者側装置2に対し企業コンテンツを提供すると共に求職者との間でコミュニケーションを行う機能を有し、かつ、適性情報生成装置3との間で必要な情報を入出力する機能を有する。具体的には、企業側装置1は、企業コンテンツ情報を表示する企業コンテンツ出力部5と、求職者側装置2とコミュニケーションを行うためのメッセージ送受信部6と、企業コンテンツに対する求職者の閲覧状況に関する情報である求職者閲覧情報を生成する閲覧情報生成部7と、求職者側装置2及び適性情報生成装置3との間で所定のデータの入出力を行うデータ入出力部8とを備える。
【0019】
企業コンテンツ出力部5は、企業情報(企業の属性情報)や採用情報等からなる企業コンテンツを求職者側装置2に対し提供するためのものである。具体的には、企業コンテンツ出力部5は、求職者側装置2からの要求に応じて、企業情報として例えば、事業内容、事業分野及び特色、扱っている製品・技術、事業部門ごとの売上高に対する構成比率、業績の推移、今後の業績見通し、主要株主、役員、グループ会社、総資産、自己資本、自己資本比率等の情報を提供する。また、企業コンテンツ出力部5は、採用情報として例えば、募集人数、有期雇用・無期雇用の別、勤務地、勤務時間帯、休日・休暇に関する情報、給与・賞与や昇給の条件、福利厚生等の情報を提供する。
【0020】
これらの企業コンテンツの出力態様は、一般的なウェブコンテンツ(インターネット上のホームページ等)、メールマガジン、ダイレクトメール、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上のコンテンツ等、情報通信網4を通じて求職者側装置2に提供されるものであればいかなる態様であってもよい。求職者側装置2には企業コンテンツを表示するためのディスプレイ等が備わっており、求職者は、求職者側装置2に備わるディスプレイ等にて表示された企業コンテンツを閲覧するものとする。
【0021】
さらに、企業コンテンツの表示態様は、テキストデータのみでもよいし、テキストデータにフォント情報、装飾等を付したものでもよいし、適宜イラスト、写真等の画像データや動画データを配置した構成でもよく、特に制限はない。企業コンテンツの表示態様及び内容に関しては、適性情報生成装置3から提供される適性情報(後述)の内容等に応じて適宜改変することが可能な構成とする。
【0022】
メッセージ送受信部6は、求職者側装置2との間でコミュニケーションを行うためのものであり、具体的には、企業と求職者の間で雇用契約に関する勧誘、問合せ、交渉等を行うためのメッセージ送受信機能を備える。メッセージ送受信部6の具体的構成としては、電子メールの送受信機能を備えたものでもよいし、いわゆるショートメッセージ、チャット、メッセンジャー機能を備えたものでもよい。情報交換されるデータの態様についても、テキストデータのみ、テキストデータにフォント情報、装飾等を付したもの、画像データ、動画データ、音声データ等、特に制限はない。
【0023】
閲覧情報生成部7は、企業コンテンツ出力部5に対する求職者の閲覧状況に関する情報を生成し、適性情報生成装置3に出力するためのものである。具体的には、閲覧情報生成部7は、企業コンテンツに含まれる情報ごとの閲覧回数、閲覧時間、閲覧日時等について求職者ごとに記録し、かつ、メッセージ送受信部6を通じて当該求職者が企業に連絡したか否かの情報を付加することにより閲覧情報を生成し、適性情報生成装置3に対し出力する。企業コンテンツに含まれる情報ごとの閲覧回数等の計測は、求職者側装置2から企業側装置1に送信された出力要求情報や、求職側装置2内における表示状況に関する情報を取得することにより行う。
【0024】
なお、企業コンテンツに含まれる情報の判定方法としては、例えば、求職者側装置2から当該情報を構成するデータの表示要求がなされたか否か、あるいは求職者側装置2に備わるディスプレイ等の表示装置上に当該情報が表示されたか否か、さらには、当該情報が表示されたのみならず、マウス、キーボード等の入力機器によるリアクション動作(情報中のリンク等のクリック、入力欄への文字情報の入力、テキスト選択動作、ポインティングデバイスを上表表示領域内に移動させる、等)がなされたか否か、すなわち、これらが検出されれば閲覧が開始されたと判定し、これらが解消すれば閲覧が終了したものと判定する。この他の判定方法を採用してもよく、また、これらの判定方法を併用し、例えば表示装置上に情報が表示された場合は閲覧されたものの低関心、入力機器によるリアクション動作がなされた場合は閲覧かつ高関心と判定する態様としてもよい。
【0025】
データ入出力部8は、求職者側装置2及び適性情報生成装置3との間でデータの入出力を行うためのものであり、例えば適性情報生成装置3に対し企業コンテンツの内容に関する情報及び企業コンテンツに対する閲覧情報を出力し、適性情報生成装置3から出力された情報を入力する機能を有する。これらの情報は電子データ化された上で情報通信網4を経由して適性情報生成装置3との間で入出力されるものとする。
【0026】
なお、企業側装置1の各部の具体的構成としては、独立した専用装置からなるものとしてもよいが、例えばパーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ等の電子計算装置によって構成してもよく、かつ、汎用的なパーソナルコンピュータ等に、本発明に示す動作を電子計算機に行わせる内容のプログラムをインストールすることによって実現してもよい。また、閲覧情報生成部7のように記録機能を有する者に関しては、一般的な記憶装置、例えば電子計算装置に内蔵されるハードディスクの他、外付けハードディスクやUSBメモリのように着脱可能な記憶装置、さらにはオンラインストレージサービスを利用する態様としてもよい。さらに、入出力機構を除く企業側装置1の各部の全部又は一部について、物理的には求職者側装置2、適性情報生成装置3と一体的に構成すること(この場合は、各装置間の情報通信網4を省略することが可能である。)も可能であるし、クラウド上に展開されるITインフラストラクチャサービスを利用して構築することとしてもよい。
【0027】
次に、求職者側装置2について説明する。求職者側装置2は、求職活動を行う求職者が利用・運用する装置であり、求職者ごとに複数台設置定されるものである。また、求職者側装置2は、情報通信網4を介して企業側装置1に対し求職者コンテンツを提供すると共に企業側装置1とのコミュニケーションを行う機能を有し、かつ、適性情報生成装置3との間で必要な情報を入出力する機能を有する。具体的には、求職者側装置2は、求職者コンテンツを出力する求職者コンテンツ出力部10と、企業とコミュニケーションを行うためのメッセージ送受信部11と、求職者コンテンツに対する企業の閲覧状況に関する情報である閲覧情報を生成する閲覧情報生成部12と、企業側装置1、適性情報生成装置3との間で所定のデータの入出力を行うデータ入出力部13とを備える。
【0028】
求職者コンテンツ出力部10は、求職者の属性に関する情報である属性情報や、求職条件に関する情報である求職情報からなる求職者コンテンツを企業に提供する機能を有する。具体的には、求職者コンテンツ出力部10は、属性情報として例えば、求職者の氏名、生年月日、性別といった個人情報に加え、学歴や職歴等のこれまでの経歴、保有資格等の求職者の特徴について示す情報を出力する。また、求職者コンテンツ出力部10は、求職情報として例えば、求職者が希望する業種、職種、勤務地、担当業務、年収、勤務時間、福利厚生等に関する情報を出力する。
【0029】
これらの求職者コンテンツの出力態様は、一般的なウェブコンテンツ(インターネット上のホームページ等)、メールマガジン、ダイレクトメール、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)上のコンテンツ等、情報通信網4を通じて企業側装置1に提供されるものであればいかなる態様であってもよい。企業側装置1には求職者コンテンツを表示するためのディスプレイ等が備わっており、企業の担当者は、企業側装置1に備わるディスプレイ等にて表示された」求職者コンテンツを閲覧するものとする。
【0030】
さらに、求職者コンテンツの表示態様は、テキストデータのみでもよいし、テキストデータにフォント情報、装飾等を付したものでもよいし、適宜イラスト、写真等の画像データや動画データを配置した構成でもよく、特に制限はない。求職者コンテンツの表示態様及び内容に関しては、適性情報生成装置3から提供される適性情報(後述)の内容等に応じて適宜改変することが可能な構成とする。
【0031】
メッセージ送受信部11は、企業との間で情報交換等を行うためのものであり、具体的には、企業と求職者の間で雇用契約に関する勧誘、問合せ、交渉等を行うためのメッセージ送受信機能を備えたものである。メッセージ送受信部11の具体的構成としては、電子メールの送受信機能を備えたものでもよいし、いわゆるショートメッセージ、チャット、メッセンジャー機能を備えたものでもよい。情報交換されるデータの態様についても、テキストデータのみ、テキストデータにフォント情報、装飾等を付したもの、画像データ、動画データ、音声データ等、特に制限はない。
【0032】
閲覧情報生成部12は、求職者コンテンツ出力部10に対する企業の閲覧状況に関する情報を記録し、記録した情報を適性情報生成装置3に出力するためのものである。具体的には、閲覧情報生成部12は、求職者コンテンツに含まれる情報ごとの閲覧回数、閲覧時間、閲覧日時等について企業ごとに記録し、かつ、メッセージ送受信部11を通じて当該企業が求職者に連絡したか否かの情報を付加した上で、適性情報生成装置3に対し出力する。求職者コンテンツに含まれる情報ごとの閲覧回数等の計測は、企業側装置1から求職者側装置2に送信された出力要求情報や、企業側装置1内における表示状況に関する情報を取得することにより行う。
【0033】
なお、求職者コンテンツに含まれる情報の閲覧の判定方法としては、例えば、企業側装置1から当該情報を構成するデータの表示要求がなされたか否か、あるいは企業側装置1に備わるディスプレイ等の表示装置上に当該情報が表示されたか否か、さらには、等以外情報が表示されたのみならず、マウス、キーボード等の入力機器によるリアクション動作(情報中のリンク等のクリック、入力欄への文字情報の入力、テキスト選択動作、ポインティングデバイスを上表表示領域内に移動させる、等)がなされたか否かによって判定する。この他の判定方法を採用してもよく、また、これらの判定方法を併用し、例えば表示装置上に情報が表示された場合は閲覧されたものの低関心、入力機器によるリアクション動作がなされた場合は閲覧かつ高関心と判定する態様としてもよい。
【0034】
データ入出力部13は、企業側装置1及び適性情報生成装置3との間でデータの入出力を行うためのものであり、例えば適性情報生成装置3に対し求職者コンテンツの内容に関する情報及び求職者コンテンツに対する閲覧情報を出力し、適性情報生成装置3から出力された情報を入力する機能を有する。これらの情報は電子データ化された上で情報通信網4を経由して適性情報生成装置3との間で入出力されるものとする。
【0035】
なお、求職者側装置2の各部の具体的構成としては、独立した専用装置からなるものとしてもよいが、例えばパーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ等の電子計算装置によって構成してもよく、かつ、汎用的なパーソナルコンピュータ等に、本発明に示す動作を電子計算機に行わせる内容のプログラムをインストールすることによって実現してもよい。また、閲覧情報生成部12のように記録機能を有する者に関しては、一般的な記憶装置、例えば電子計算装置に内蔵されるハードディスクの他、外付けハードディスクやUSBメモリのように着脱可能な記憶装置、さらにはオンラインストレージサービスを利用する態様としてもよい。さらに、入出力機構を除く求職者側装置2の各部の全部又は一部について、物理的には企業側装置1、適性情報生成装置3と一体的に構成すること(この場合は、各装置間の情報通信網4を省略することが可能である。)も可能であるし、クラウド上に展開されるITインフラストラクチャサービスを利用して構築することとしてもよい。
【0036】
次に、適性情報生成装置3について説明する。適性情報生成装置3は、企業側装置1に備わる閲覧情報生成部7によって記録された「企業コンテンツに対する求職者の閲覧情報」等に基づき、当該求職者の企業に関する適性を示す情報である「対企業適性情報」を生成し、また、求職者側装置2に備わる閲覧情報生成部12によって生成された「求職者コンテンツに対する企業の閲覧情報」等に基づき、当該企業の求職者に対する適性を示す情報である「対求職者適性情報」を生成するためのものである。
【0037】
具体的には、適性情報生成装置3は、企業側装置1及び求職者側装置2との間で所定のデータを入出力するデータ入出力部15と、データ入出力部15を介して入力された情報の中から求職者の属性情報を記憶する属性情報データベース16、求職者による企業コンテンツに関する閲覧情報を記憶する求職者側閲覧情報データベース17、企業情報を記憶する企業情報データベース18及び企業による求職者コンテンツの閲覧情報を記憶する企業側閲覧情報データベース19と、属性情報データベース16及び求職者側閲覧情報データベース17に記憶された情報に基づき、対企業適性情報を生成する対企業適性情報生成部20と、企業情報データベース18及び企業側閲覧情報データベース19に記憶された情報に基づき対求職者適性情報を生成する対求職者適性情報生成部21とを備える。
【0038】
データ入出力部15は、企業側装置1から出力された企業コンテンツの内容に関する情報及び企業コンテンツに対する閲覧情報を入力し、求職者側装置2から出力された求職者コンテンツの内容に関する情報及び求職者コンテンツに対する閲覧情報を入力する。また、データ入出力部15は、適性情報生成装置3にて生成した対企業適性情報及び対求職者適性情報を企業側装置1及び求職者側装置2に出力するためのものである。
【0039】
属性情報データベース16は、データ入出力部15を介して入力された情報のうち、求職者側装置2から出力された求職者コンテンツに含まれる求職者の属性情報を記憶するためのものである。具体的には、属性情報データベース16は、属性情報として例えば求職者の氏名、生年月日、性別といった個人情報に加え、学歴や職歴等のこれまでの経歴、保有資格等の求職者の特徴について示す情報について記憶する。
【0040】
求職者側閲覧情報データベース17は、データ入出力部15を介して入力された情報のうち、企業側装置1から出力された、求職者による企業コンテンツに対する閲覧情報を記憶するためのものである。具体的には、閲覧した求職者の属性情報と紐づけられた態様にて、当該求職者による企業コンテンツの閲覧状況に関する情報、例えば企業コンテンツに含まれる情報ごとの閲覧回数、閲覧時間、閲覧日時等及び当該求職者がコンテンツ主体である企業に連絡したか否かの情報について記憶する。
【0041】
企業情報データベース18は、データ入出力部15を介して入力された情報のうち、企業側装置1から出力された企業コンテンツに含まれる企業情報を記憶するためのものである。具体的には、企業情報データベース18は、企業情報として例えば事業内容、事業分野及び特色、扱っている製品・技術、事業部門ごとの売上高に対する構成比率、業績の推移、今後の業績見通し、主要株主、役員、グループ会社、総資産、自己資本、自己資本比率等の情報を記憶する。
【0042】
企業側閲覧情報データベース19は、データ入出力部15を介して入力された情報のうち、求職者側装置2から出力された、企業による求職者コンテンツに対する閲覧情報を記憶するためのものである。具体的には、閲覧した企業の企業情報と紐づけられた態様にて、当該企業による求職者コンテンツの閲覧状況に関する情報、例えば求職者コンテンツに含まれる情報ごとの閲覧回数、閲覧時間、閲覧日時等及び当該企業がコンテンツ主体である求職者に連絡したか否かの情報について記憶する。
【0043】
対企業適性情報生成部20は、特定の求職者の、特定の企業あるいは特定の属性を有する企業に対する適性、親和性等に関する情報すなわち当該求職者が特定の企業等に就職することに関する適性を示す情報である対企業適性情報を生成するためのものである。具体的には、対企業適性情報生成部20は、属性情報データベース16及び求職者側閲覧情報データベース17に記憶された情報に基づき、「対企業適性情報」の一例として、特定の企業に対する適性に関する情報である「対特定企業適性情報」と、一定の属性を有する複数の企業に対する適性に関する情報である「対複数企業適性情報」とを生成する。
【0044】
対求職者適性情報生成部21は、特定の企業の、特定の求職者あるいは特定の属性を有する求職者に対する適性、親和性に関する情報すなわち当該企業が特定の求職者等を雇用することに関する適性を示す情報である対求職者適性情報を生成するためのものである。具体的には、対求職者適性情報生成部21は、企業情報データベース18及び企業側閲覧情報データベース19に記憶された情報に基づき、「対求職者適性情報」の一例として、特定の求職者に対する適性に関する情報である「対特定求職者適性情報」と、一定の属性を有する複数の求職者に対する適性に関する情報である「対複数求職者適性情報」とを生成する。
【0045】
適性情報生成装置3の各部の具体的構成としては、独立した専用装置からなるものとしてもよいが、例えばパーソナルコンピュータ、サーバコンピュータ等の電子計算装置によって構成してもよく、かつ、汎用的なパーソナルコンピュータ等に、本発明に示す動作を電子計算機に行わせる内容のプログラムをインストールすることによって実現してもよい。また、属性情報データベース16のように記憶機能を有する者に関しては、一般的な記憶装置、例えば電子計算装置に内蔵されるハードディスクの他、外付けハードディスクやUSBメモリのように着脱可能な記憶装置、さらにはオンラインストレージサービスを利用する態様としてもよい。さらに、入出力機構を除く適性情報生成装置3の各部について、物理的には企業側装置1、求職者側装置2と一体的に構成すること(この場合は、各装置間の情報通信網4を省略することが可能である。)も可能であるし、クラウド上に展開されるITインフラストラクチャサービスを利用して構築することとしてもよい。
【0046】
最後に、情報通信網4について説明する。情報通信網4は、企業側装置1、求職者側装置2及び適性情報生成装置3の間で情報を相互にやり取りするためのネットワークである。本実施の形態1では情報通信網4としてインターネットを利用するものの、インターネット以外のネットワークシステムを利用してもよく、その場合でも本発明の作用・効果に影響を及ぼすことはない。
【0047】
次に、本実施の形態1にかかる人材採用支援システムの動作のうち、対企業適性情報生成部20による対企業適性情報の生成及び対求職者適性情報生成部21による対求職者適性情報の生成について説明する。
【0048】
まず、対企業適性情報の一例である対特定企業適性情報の生成について説明する。対特定企業適性情報とは、特定の求職者が、特定の企業が提供する企業コンテンツを閲覧した際に、どの情報についてどの程度の関心を抱いたかを示す情報である。なお、対特定企業適性情報における求職者及び企業の選択には任意の方法を用いることとしてよいが、本実施の形態1においては、採用活動を行っている企業の指定により、自社を「特定の企業」とし、自社が関心を抱いている求職者を「特定の求職者」と指定する方法を採用する。
【0049】
対企業適性情報生成部20は、属性情報データベース16に記録された特定の求職者の氏名等の識別情報に基づき、これと紐づけられた求職者側閲覧情報データベース17中に記憶された、特定の企業に関する企業コンテンツの閲覧情報を抽出する。閲覧情報は、例えば、企業コンテンツに含まれる事業内容、事業分野及び特色、扱っている製品・技術、事業部門ごとの売上高に対する構成比率、業績の推移、今後の業績見通し、主要株主、役員、グループ会社、総資産、自己資本、自己資本比率等の企業情報や、募集人数、有期雇用・無期雇用の別、勤務地、勤務時間帯、休日・休暇に関する情報、給与・賞与や昇給の条件、福利厚生等の採用情報のそれぞれに関する求職者の閲覧回数、閲覧時間、閲覧日時である。対企業適性情報生成部20は、これらの閲覧情報に基づき特定の求職者について、特定の企業コンテンツのうち求職者の関心が高い情報について、どの程度関心を抱いたに関する情報も含む形式にて、対特定企業適性情報を生成する。生成された対特定企業適性情報は、データ入出力部15を介して企業側装置1に出力されることにより、特定の企業に提供される。
【0050】
対特定企業適性情報の具体的構成としては、例えば、企業コンテンツに含まれる各情報に重要度に応じた係数Aを付し、閲覧回数t1、閲覧時間t2及び所定の係数B、Cを用いて情報ごとにA×(B×t1+C×t2)を算出して各情報に関する値を合算するような方法にて数値情報化してもよいが、本実施の形態1では、各情報についての閲覧回数、閲覧時間及び閲覧日時と、求職者から企業に対しメッセージ送受信部11を介して問合せ等の連絡がなされた場合はその日時について、そのままの情報を対特定企業適性情報として生成する。
【0051】
次に、対企業適性情報の一例である対複数企業適性情報の生成について説明する。対複数企業適性情報は、対特定企業適性情報と同様に、特定の求職者が閲覧した企業コンテンツに含まれる情報に対する関心度を示す情報である一方、対象となる企業コンテンツが、特定の企業のものに限定されず、異なる企業によって提供される複数の企業コンテンツである点で相違する。複数の企業の選択方法としては、特定の求職者が閲覧した企業コンテンツすべてとしてもよいが、より好ましくは、属性に共通点のある複数の企業、例えば事業内容が共通する企業、製品・技術において共通する企業とする。対象とする複数の企業コンテンツを特定した後の処理は、対特定企業適性情報の生成と同様である。
【0052】
次に、対求職者適性情報の一例である対特定求職者適性情報の生成について説明する。対特定求職者適性情報は、特定の企業が、特定の求職者が提供する求職者コンテンツを閲覧した際に、どの情報についてどの程度の関心を抱いたかを示す情報である。対求職者適性情報生成部21は、具体的には、企業情報データベース18に記録された特定の企業に関する企業情報に基づき、これと紐づけられた企業側閲覧情報データベース19中に記憶された、特定の求職者に関する求職者コンテンツの閲覧情報を抽出する。閲覧情報は、例えば、求職者コンテンツに含まれる求職者の氏名、生年月日、性別といった個人情報に加え、学歴や職歴等のこれまでの経歴、保有資格等の求職者の特徴といった属性情報や、希望する業種、職種、勤務地、担当業務、年収、勤務時間、福利厚生等に関する情報等である求職情報のそれぞれに関する企業の閲覧回数、閲覧時間、閲覧日時である。対求職者適性情報生成部21は、これらの閲覧情報に基づき特定の企業について、特定の求職者に関する求職者コンテンツのうち企業の関心が高い情報について、どの程度関心を抱いたかに関する情報も含む形式にて、対特定求職者適性情報を生成する。
【0053】
最後に、対求職者適性情報の一例である対複数求職者適性情報の生成について説明する。対複数求職者適性情報は、対特定求職者適性情報と同様に、特定の企業が閲覧した求職者コンテンツに含まれる情報に対する関心度を示す情報である一方、対象となる求職者コンテンツが、特定の求職者のものに限定されず、異なる複数の求職者のものである点で相違する。複数の求職者コンテンツの選択方法としては、特定の企業が閲覧した求職者コンテンツすべてとしてもよいが、より好ましくは、求職者の属性情報において互いに共通性を有する求職者コンテンツ、例えば性別、年齢層、学歴等において共通性を有する求職者に関する求職者コンテンツを対象とする。対象とする複数の求職者コンテンツを特定した後の処理は、対特定求職者適性情報の生成と同様である。
【0054】
次に、本実施の形態1にかかる人材採用支援システムの利点について説明する。まず、本実施の形態1にかかる人材採用支援システムでは、企業における採用活動において有用な対企業適性情報が生成され、また、求職者による求職活動において有用な対求職者適性情報が生成されるという利点を有する。
【0055】
対企業適性情報は、特定の企業あるいは共通する属性を有する複数の企業が提供する企業コンテンツに対する、特定の求職者の関心の内容及び程度に関する情報を含んでいる。特定企業等の企業コンテンツに対する関心度は、当該企業に対する興味及び就職意欲と相関性が認められる情報であるため、対企業適性情報の内容を確認することにより、企業は、当該求職者を採用することに関する適性を判断することが可能となる。
【0056】
例えば、自社の企業コンテンツに強い関心を示した求職者は、企業が内定を出した場合に辞退する危険性が低く、また、就職後に短期間で退職する危険性も低いものと見込まれるなど、当該企業との相性・親和性が高く、当該企業に対する従業員としての適性が高いものと判断できる。また、企業に対し高い関心を抱いている場合は、改めて企業紹介のための資料送付や企業説明会の実施を省略することも可能となり、採用コストを削減できるという利点も生じる。さらに、対企業適性情報の内容を分析することにより、求職者が自社のどこに関心を抱いているかを具体的に把握することが可能となり、仮に、求職者が他の企業への応募も検討しているような場合に、自社の魅力等を効果的にアピールできるという利点がある。対特定企業適性情報を分析すれば直接的にこれらの利点が発生し、対複数企業適性情報の場合は、自社との関係での適性は明確化されないものの、求職者と、自社と共通性を有する他企業との間の適性を判断することが可能である。対複数企業適性情報の内容を分析することにより、求職者の関心事の内容・程度に応じて自社の企業コンテンツの内容を改善したり、採用条件を変更することによってより効果的な人材採用活動を行うことが可能となる。
【0057】
また、対企業適性情報は、企業のみならず、求職者にとっても有用である。すなわち、対企業適性情報は、アンケートのような主観情報ではなく、求職者の客観的行動に基づき生成されるものであるから、求職者は、対企業適性情報の内容を確認することにより、自身がこれまで意識していなかった関心事等に気づくことができる。これにより求職者は、表層的な関心事に左右されて実際には適性を有さない企業へ就職してしまう、といった失敗を回避することが可能となる。
【0058】
さらに、企業としては対企業適性情報の内容として、企業コンテンツのうち一定の情報について求職者の関心が低い等の情報を得ることも可能であり、これにより、自社の企業コンテンツの改善すべき点を把握できるという利点も有する。さらには、関心度が高い事項についてさらに詳細な情報を提供する、求職者にとってさらに魅力的な内容に改良するといったことも可能となり、これにより企業は、人材採用活動をより効果的に進めることが可能となる。
【0059】
また、対求職者適性情報は、特定の求職者あるいは共通する属性を有する複数の求職者が提供する求職者コンテンツに対する、特定の企業の関心の内容及び程度に関する情報を含んでいる。特定求職者等の求職者コンテンツの関心度は、当該求職者に対する興味及び採用意欲と相関性が認められることから、対求職者適性情報の内容を確認することにより、求職者は、当該企業に就職することに関する適性を判断することが可能となる。
【0060】
例えば、求職者コンテンツに強い関心を示した企業は、当該求職者に対し採用決定を出す可能性が高い。また、求職者の特性を熟知した状態で採用することから、企業が採用後に誤解等によって求職者の能力や業績を低く評価する危険性も低く、求職者は当該企業内でより自由に活躍することが可能である。また、企業が求職者のどこに関心を抱いているかを具体的に把握することが可能となり、企業が他の求職者も採用候補としている場合等に、自身の魅力を効果的にアピールできるという利点がある。対特定求職者適性情報を分析すれば直接的にこれらの利点が発生し、対複数求職者適性情報の場合は、自身との関係での適性は明確化されないものの、企業と、自身と共通性を有する他の求職者との適性を判断することが可能である。対複数求職者情報の内容を分析することにより、企業の関心事の内容・程度に応じて自身の求職者コンテンツの内容を改良したり、求職条件を変更することによってより効果的な求職活動を行えるという利点がある。
【0061】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかる人材採用支援システムについて説明する。本実施の形態2では、企業コンテンツないし求職者コンテンツの閲覧状況、対企業ないし対求職者コミュニケーションの状況及び求職者ないし企業の属性情報の特徴部分に基づき、類似する特徴部分を有する過去のケースを抽出して当該過去のケースにおける求職者の求職活動・就職後の勤務状況や、企業の採用活動・採用後の雇用状況に関する情報を、それぞれ対企業適性情報・対求職者適性情報の一部として生成する。
【0062】
図2は、実施の形態2にかかる人材採用支援システムの構成について示す模式図である。
図2に示すとおり、本実施の形態2にかかる人材採用支援システムは、企業側装置23と、求職者側装置24と、適性情報生成装置25と、情報通信網4とを備える。企業側装置23は、実施の形態1における企業側装置1の構成に加えて新たに企業活動情報生成部27を備える。求職者側装置24は、実施の形態1における求職者側装置2の構成に加えて新たに求職者活動情報生成部28を備える。適性情報生成装置25は、実施の形態1における適性情報生成装置3の構成に加えて、求職者活動情報データベース30及び企業活動情報データベース31を備えると共に、これらに記録された情報をも考慮した上で、就職・転職分野における求職者の対企業適性情報を生成する対企業適性情報生成部35と、同じく就職・転職分野における企業の対求職者適性情報を生成する対求職者適性情報生成部36とを備える。
【0063】
企業活動情報生成部27は、採用活動と関連性を有する企業の活動内容に関する情報である企業活動情報を生成するためのものである。企業活動情報は、採用活動時における企業の活動内容に関する情報と、求職者を採用した場合における当該求職者の社内処遇に関する情報とを含む。企業活動情報の生成方法としては、メッセージ送受信部6を介して求職者に対し送受信したメッセージの内容と、当該企業が入力した活動内容に関する情報に基づき、企業活動情報を生成する。
【0064】
企業活動情報の具体的な内容としては、メッセージ等の内容をそのまま出力する態様としてもよいが、より好ましくは、メッセージ等の発信時刻、求職者からのメッセージ等を受信してから返信するまでに要した時間、メッセージの文量、誤字の割合といった形式面に関する情報、メッセージ等の内容についてキーワード抽出、テキストマイニング等の手法を用いて抽出した実質的な活動内容について数値化した情報を出力することとする。また、企業が活動内容について入力するものに関しては、自由入力としてもよいが(その場合はキーワード抽出等の手法を活用する。)、例えば、求職者ごとの採否の有無、採否を決定するまでに要した期間、採用時の処遇、採用後の昇給情報、求職者が退職した場合はその時期、理由等の、採用活動と関連性を有する項目を具体的に入力させる形式とすることが望ましい。
【0065】
求職者活動情報生成部28は、求職活動と関連性を有する求職者の活動内容に関する情報である求職者活動情報を生成するためのものである。求職者活動情報生成部28は、企業活動情報生成部27と同様に、メッセージ送受信部11を介して企業に対し送受信したメッセージの内容と、求職者が入力した活動内容に関する情報に基づき、求職者活動情報を生成する。具体的には、求職者活動情報生成部28は、メッセージ等における形式面に関する情報、キーワード抽出等の手法を用いて抽出した実質的な活動内容に関する情報や、予め定めた具体的な項目について求職者が入力した情報に基づき、求職者活動情報を生成する。
【0066】
求職者活動情報データベース30は、求職者活動情報生成部28にて生成された求職者活動情報を記憶するためのものであり、企業活動情報データベース31は、企業活動情報生成部27にて生成された企業活動情報を記憶するためのものである。求職者活動情報データベース30及び企業活動情報データベース31の具体的構成は、属性情報データベース16等と同様であって、一般的な記憶装置等によって構成されるものとし、属性情報データベース16等と一体的に構成する態様としてもよい。なお、本実施の形態2においては、求職者活動データベース30、企業活動情報データベース31のみならず適性情報生成装置25に備わるデータベース中の情報は、相互比較を容易に行えるよう数値データ化されているものとする。
【0067】
対企業適性情報生成部35は、実施の形態1における対企業適性情報生成部20と同様に、対企業適性情報を生成するためのものである。対企業適性情報生成部35は、実施の形態1と同内容の情報を生成するほか、特定の求職者の属性、企業コンテンツの閲覧状況及び活動状況と類似する過去の求職者側閲覧情報及び求職者活動情報を抽出し、抽出した情報に関連した過去の求職活動の内容及び結果に関する情報を、対企業適性情報の一部として生成する。
【0068】
対求職者適性情報生成部36は、実施の形態1における対求職者適性情報生成部21と同様に、対求職者適性情報を生成するためのものである。対求職者適性情報生成部36は、実施の形態1と同内容の情報を生成するほか、特定の企業の属性(企業情報)、求職者コンテンツの閲覧状況及び活動状況と類似する過去の企業側閲覧情報及び企業活動情報を抽出し、抽出したこれらの情報に関連した過去の採用活動の内容及び結果に関する情報を、対求職者適性情報の一部として生成する。
次に、対企業適性情報生成部35による対企業適性情報の生成処理のうち、関連する過去の求職活動の内容及び結果に関する情報の生成について説明する。
【0069】
図3は、対企業適性情報生成部35による、当該情報の生成処理の内容を示すフローチャートである。まず、対企業適性情報生成部35は、対象となる特定の求職者に関する属性情報、求職者側閲覧情報及び求職者活動情報を抽出し(ステップS101)、これらの情報のうち特徴的な部分を抽出する(ステップS102)。
【0070】
特徴的な部分の抽出処理については、予め定めた項目に関する情報を一律に抽出すること等としてもよいが、本実施の形態2では、属性情報データベース16、求職者側閲覧情報データベース17及び求職者活動情報データベース30に記憶されている過去の事例における情報の中央値ないし平均値から所定範囲だけ逸脱した情報を、「特徴的な部分」として抽出する。例えば、対企業適性情報生成部35は、求職者が特定の企業との関係でメッセージを返信するまでに要する時間について、過去の多数の求職者のデータの平均値から標準偏差分だけ逸脱していれば、当該時間を特徴的な部分として抽出する。
【0071】
その後、対企業適性情報生成部35は、ステップS102にて抽出された特徴的な部分について、求職者活動情報データベース30及び企業活動情報データベース31に記憶されている過去の事例における情報中から、近似する情報を抽出する(ステップS103)。
【0072】
本ステップにおける「近似する情報」とは、完全に一致する場合のみならず、差が一定範囲内のものも含むものとする。また、抽出する情報の個数範囲をあらかじめ定めておき、近似する順に所定個数の情報を抽出する形式としてもよい。
【0073】
その後、対企業適性情報生成部35は、抽出した近似情報の主体である他の求職者(過去における同一求職者の場合も含む)について、当該近似情報が生成されたケースにおける求職者の求職活動の結果及び就職した場合は就職後の経歴情報を抽出し(ステップS104)、ステップS103で抽出した近似情報の内容と共に、対企業適性情報の一部として出力する(ステップS105)。
【0074】
以上の処理により、対企業適性情報生成部35は、対企業適性情報の一部として、特定の求職者と属性、企業コンテンツの閲覧状況及び求職活動において共通性を有する過去の事例における求職者の求職結果及び就職後の活動状況に関する情報を提供する。例えば、対企業適性情報生成部35は、対企業適性情報の一部として、「特定の求職者と同じく40代男性、学歴は〇〇大学大学院修了という属性を有する過去の求職者が基本給〇円等の待遇で内定取得後速やかに当該企業に就職し、順調に出世を重ねて基本給も□円にまで上昇している。」、「特定の求職者と同様にメッセージにて〇〇という用語を多用する傾向があり、誤字が極めて少ない一方で返信までに〇時間程度を要するという共通性を有する過去の求職者が、内定取得後に速やかに就職したものの5年後に退職した。」、「特定の求職者と同じく××という特徴的な部分を有していた過去の求職者は、就職後に経歴詐称が発覚した。」、「特定の求職者と同じく□□という特徴的な部分を有していた過去の求職者は、内定時に企業から支給した支度金を返還することなく、就職せずに連絡を絶った。」等の情報を提供する。
【0075】
なお、本実施の形態2においても、対企業適性情報の一例として対特定企業適性情報及び対複数企業適性情報を生成するところ、
図3に示す処理は、いずれの情報に関しても行うことが可能である。両者における処理の相違点は、ステップS101における求職者側閲覧情報及び求職者活動情報が特定企業に関するものか、あるいは共通の属性を有する複数の企業に関するものか、という点である。
【0076】
次に、対求職者適性情報生成部36による対求職者適性情報の生成処理のうち、関連した過去の採用活動の内容及び結果に関する情報を、対求職者適性情報の一部として生成する処理について説明する。基本的には
図3に示すフローチャートと同様であり、対象となる特定の企業に関する属性情報(企業情報)、企業側閲覧情報及び企業活動情報を抽出してさらに特徴的な部分を抽出し、当該特徴的な部分と近似する情報を有する過去の情報を抽出して、当該近似情報が生成されたケースにおける企業の採用活動の結果及び雇用後における雇用状況を抽出し、対求職者適性情報の一部として出力する。なお、対求職者適性情報の一例として対特定求職者適性情報及び対複数求職者適性情報が生成されることは実施の形態1と同様であり、本処理における両者の相違は、当初の企業側閲覧情報及び企業活動情報が特定の求職者に関するものか、共通の属性を有する求職者に関するものか、という点である。
【0077】
以上の処理により、対求職者適性情報生成部36は、対企業適性情報の一部として、特定の企業と属性、求職者コンテンツの閲覧状況及び採用活動において共通性を有する過去の事例における企業の採用結果及び雇用状況に関する情報を提供する。例えば、「特定の企業と同様に業種が〇〇であり求職者に対する返信が〇時間以内に行われるという特徴を有する企業が、採用後も採用条件に沿った待遇にて求職者を雇用し続け、求職者は就職から10年経過した後も依然として同一企業に勤務している。」、「特定の企業と同様に、メッセージ中に「夢」、「人財」、「絆」という用語を多用する傾向がある企業が、求職者に内定を与えた後に求職者が研修に参加しなかったことを理由に内定を取り消した。」等の情報を提供する。
【0078】
本実施の形態2にかかる人材採用支援システムの利点について説明する。本実施の形態2にかかる人材採用支援システムは、実施の形態1で述べた利点に加え、採用活動を行っている企業及び求職活動を行っている求職者に対し、相手方となる求職者・企業と属性・活動面で類似する求職者・企業の対応及び雇用後の扱いに関する情報を得られるという利点がある。もとより類似する求職者・企業は対象となっている求職者・企業とは異なるものの、同様の属性や活動内容を有する求職者・企業における採用の有無・採用後の状況を知ることは、相手方の求職者・企業との将来的な関係を相当程度の確度で推測することを可能とする。企業・求職者は、かかる推測に基づき、相手方である求職者・企業に対しどのように交渉するか、あるいは、今までとは異なる相手方と交渉すべきか等を検討することが可能となる。