(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-124809(P2021-124809A)
(43)【公開日】2021年8月30日
(54)【発明の名称】eラーニング、ファンクラブ及びクラウドファンディングの連携方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20210802BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2020-16073(P2020-16073)
(22)【出願日】2020年2月3日
(71)【出願人】
【識別番号】503210717
【氏名又は名称】下岡 靖宜
(74)【代理人】
【識別番号】100078776
【弁理士】
【氏名又は名称】安形 雄三
(74)【代理人】
【識別番号】100121887
【弁理士】
【氏名又は名称】菅野 好章
(74)【代理人】
【識別番号】100200333
【弁理士】
【氏名又は名称】古賀 真二
(72)【発明者】
【氏名】下岡 靖宜
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】独り立ちして巣立つまでの間、指導者に継続的に指導を受けるための環境整備のため、ファンクラブの仕組みを活用し、継続的な指導を受けると共に、事業として成立するだけの顧客リストや人脈などを創り、活用してクラウドファンディングの支援の仕組みで資金調達を実現し、無理のない独り立ちを可能にするeラーニング、ファンクラブ、クラウドファンディングの連携方法及びシステムを提供する。
【解決手段】インストラクタC1と、eラーニングの受講者C2と、見込み客である一般人C3が利用するシステムにおいて、eラーニングDBを有するeラーニングサーバを含む第1システムと、ファンクラブSNS DBを有するファンクラブSNSサーバを含む第2システムと、課金/決済DBを有する課金/決済サーバを含む第3システム3と、クラウドファンディングDBを有するクラウドファンディングサーバを含む第4システム4と、を備える。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
eラーニングサーバのデータベースと、ファンクラブサーバのデータベースと、クラウドファンディングのデータベースとのデータ共有化によるシステム連携を行い、ファンクラブSNSのコミュニティの機能を用い、eラーニングにより独り立ちしてインストラクタとして巣立って行くと共に、クラウドファンディングの支援の仕組みにより前記インストラクタ若しくは被支援者の資金調達を実現可能としたことを特徴とするeラーニング、ファンクラブ及びクラウドファンディングの連携方法。
【請求項2】
更に課金/決済サーバのデータベースがシステム連携されている請求項1に記載のeラーニング、ファンクラブ及びクラウドファンディングの連携方法。
【請求項3】
前記ファンクラブの限定公開コンテンツのイベント、ライブで更なる収入を図る請求項1又は2に記載のeラーニング、ファンクラブ及びクラウドファンディングの連携方法。
【請求項4】
eラーニングサーバのデータベースと、ファンクラブサーバのデータベースと、クラウドファンディングのデータベースとのデータ共有化によりシステム連携された構成であり、ファンクラブSNSのコミュニティの機能を用い、eラーニングにより独り立ちしてインストラクタとして育てる機能と、クラウドファンディングの支援の仕組みにより前記インストラクタ若しくは被支援者の資金調達を図る機能とを具備したことを特徴とするeラーニング、ファンクラブ及びクラウドファンディングをシステム連携したシステム。
【請求項5】
更に課金/決済サーバのデータベースがシステム連携されている請求項4に記載のeラーニング、ファンクラブ及びクラウドファンディングをシステム連携したシステム。
【請求項6】
前記ファンクラブの限定公開コンテンツのイベント、ライブで更なる収入を図る請求項4又は5に記載のeラーニング、ファンクラブ及びクラウドファンディングをシステム連携したシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、eラーニング(e-Learning)サーバのデータベース(DB)と、ファンクラブサーバのデータベースと、クラウドファンディング(crowdfunding)のデータベースとのデータ共有化によるシステム連携を図り、更に課金/決済サーバのデータベースとのシステム連携を図り、ファンクラブSNS(Social
Networking Service)のコミュニティの機能を用い、eラーニングにより独り立ちしてインストラクタとして巣立って行くと共に、クラウドファンディングの支援の仕組みによりインストラクタ若しくは被支援者の資金調達を実現可能としたeラーニング、ファンクラブ及びクラウドファンディングの連携方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
eラーニング(e-Learning)は、インターネットを利用した遠隔学習システムのことであり、スマホやパソコンでインターネットにアクセスすることで場所を問わず、好きな時間に学習でき、自分のレベル、ペースに合わせて、繰り返し何度も学習できるなど大きなメリットがある。その反面、以下の項目(1)〜(7)のような欠点を有しており(日本イーラーニングコンソシアム2015実施の「eラーニングの利用に関する一般アンケート」に拠る)、多くの人達が手軽に利用できていない実情となっている。
【0003】
(1)教材が、ほぼ学習サービスに限定されている。
【0004】
(2)一般人が気軽にインストラクタ(講師)になれない。
【0005】
(3)教材作成に、多くの労力とコストを要する。
【0006】
(4)収入は、講座受講料という一過性の収入だけである。
【0007】
(5)受講終了時点で、インストラクタ(講師)と受講者の関係は解消してしまう。
【0008】
(6)コミュニティ機能などが弱く、情報発信に向かない。
【0009】
(7)国民の約78%の人がeラーニングを利用していない。
図1は、eラーニングの従来の一般的な例を示す模式図である。
【0010】
インストラクタ(講師)C1は、eラーニングサーバ11を使って講座を開設し、その講座を受講したい受講者C2が課金/決済サーバ31を介して受講料を支払い、講座を受講する。課金/決済サーバ31では、支払われた受講料を基にして、課金/決済データベース(DB)32に設定されている報酬率に応じて、インストラクタC1への受講料報酬を支払うという仕組みである。なお、インストラクタC1は、講座の受講終了までの期間中は、eラーニングサーバ11上にて受講者の指導を行うことがある。
【0011】
図2は、一般的なeラーニングの講座情報及び受講料の例を示しており、eラーニングの講座は、eラーニングサーバ11内のオンラインスクール管理部(105)に蓄積された情報で運営される。一般的なeラーニングでは、インストラクタC1が講座を開設する際に、
図2(A)に示すように、「講座のタイトル」、「講座のカテゴリ」、「難易度」、「受講期間」、「受講可能人数」、「インストラクタ名とID」を示すと共に、講座の受講料として、「有料/無料の設定」、「1回払い又は定期支払」、「受講料金」を適宜設定する。
【0012】
受講料を示す
図2(B)の例では、eラーニングの受講料の例として、受講者数50名で受講料10,000円の場合、合計の徴収金額が50万円/講座という売り上げが発生し、講座毎に設定されている報酬率に応じて、インストラクタC1へ受講料の報酬が支払われる。なお、講座によっては、Nヶ月間の会費制という方法もあるが、ファンクラブのように期間を定めず、継続的に運営されるものではない。従って、eラーニングの講座報酬は、講座受講時の受講料支払いという一過性のものであり、継続的に安定的な報酬が発生するものではない。
【0013】
eラーニングが日本で広く普及していない理由は、eラーニングが受験や就職活動、特定のスキルアップを目的とするものであり、一般ユーザにとっては目の前の生活や収入の安定化には無関係であるので、特に必要なものではないと思われていることにある。そもそも、eラーニングは欧米のネット社会でのオンライン学習の必要に応じて創られたものと考えられるが、日本では、古くから何かを真剣に学び修得しようとする場合には、師匠に師事して修行するなど、優れた指導者に継続的に指導を受けるという優れた伝統文化があり、学んで修得する意識や感覚のずれがあるため、eラーニングは日本人の文化にマッチしていない可能性がある。また、修行で一人前に育ったとしても、独り立ちして巣立つには、資金調達などの支援を請けるなどの仕組みも必要であり、更に事業として成立するだけの顧客リストや人脈なども必要となる。
【0014】
一方、芸能人等を支援するファンクラブが存在しており、ファンクラブは、インターネット上で主に芸能系やスポーツ系の個人・チームなどのファンで構成される団体や組織の総称であり、SNS(Social Networking Service)又はホームページに、芸能系やスポーツ系の個人・チームなどの各種情報を掲載して、ファンクラブの会員に情報を提供するインターネットを利用した情報提供方法であり、ファンクラブの会員は、ファンクラブへ入会金、月会費若しくは年会費などを支払って会員になるシステムである。従来のファンクラブは、芸能系やスポーツ系等の著名人や有名人をリスペクトする支援者の集いが主流であるが、昨今では、ファンクラブ主催者が持つ秀でた知識やノウハウを始めとした起業系や社会貢献活動、啓蒙思想などのコミュニティ的な性格を持つファンクラブも増えて来ている。そのようなファンクラブでは、集まった支援者から月会費若しくは年会費などを徴収し、その対価として知識やノウハウを提供することでファンの心を掴み、起業の際の売上根拠となる固定客、見込み客の土台を作るという戦略的な手段として活用されている。更に、SNSのグループ機能を利用すると、例えば、タレントのファンのためのグループを設けて情報発信を行うなど、特定のグループに向けた情報発信が可能になる。SNSのサービスには課金機能が備えられている場合もあり、例えば、SNSに開設するグループ(コミュニティ)とメールマガジンという2つの手段を用いて、有料会員向けの情報提供サービスを行う際に、会員管理を一元化して、両者を融合したサービスを可能にする技術が開示されている(特許文献1及び2)。
【0015】
図3はファンクラブの代表的な従来例を示すものであり、ここでは、「eラーニングのインストラクタ」と「ファンクラブSNSの主催者」を同一人物として扱い、これらを「インストラクタC1」と称し、また、「eラーニングの受講者」と「ファンクラブの参加者」を同一人物として扱い、これらを「受講者C2」と称している。
【0016】
インストラクタC1は、ファンクラブSNSサーバ21を使用してファンクラブを作成し、ファンクラブ限定公開の「ブログ」の閲覧や「イベント」への参加、「動画」の閲覧をしたい受講者C2がファンクラブへ参加し、課金/決済サーバ31を介して月会費(又は年会費)を支払い、ファンクラブ限定公開のコンテンツを閲覧又は参加ができるようにする。課金/決済サーバ31では、支払われた月会費(又は年会費)を基にして、課金/決済DB32に設定された報酬率に応じてインストラクタC1へのファンクラブ参加料の報酬の支払うという仕組みになっている。なお、eラーニングの講座報酬は、講座受講時の受講料支払いという一過性のものであり、継続的に安定的な報酬が発生するものではないが、ファンクラブでは有効期限の設定がなく、継続的に月会費(又は年会費)を支払う会員となるため、受講者C2がファンクラブを退会するまでは、継続的且つ安定な報酬の収入が発生するので、インストラクタC1は安定収入により豊かな生活ができるようになる。
【0017】
図4は、一般的な、ファンクラブの情報及び会費徴収の例を示すものであり、ファンクラブは、ファンクラブSNSサーバ21内のファンクラブ管理部202に蓄積された情報で運営される。一般的なファンクラブでは、インストラクタC1がファンクラブを作成する際に、
図4(A)に示すように、ファンクラブの情報として、「ファンクラブ情報」、「ファンクラブ名称」、「ファンクラブID」、「ファンクラブ参加人数」を示し、ファンクラブの主催者情報として、「主催者氏名」、「主催者ID、PW、メールアドレス」、「主催者住所、連絡先」を設定し、ファンクラブ会員情報(N名分)の「会員氏名」、「会員ID、PW、メールアドレス」、「会員住所、連絡先」が保管される。会費徴収を示す
図4(B)の例では、ファンクラブ会員数500名で、月会費1,000円又は年会費12,000円、月会費又は年会費の際の徴収金額の合計を示している。一般的にファンクラブには、期限の設定はない。
【0018】
一方で、ファンクラブ運営上の最大の問題点は、ファンクラブの会員を如何にして集めるか、という点であり、ファンクラブ自体に魅力が無いと会員を維持することが難しいということである。ファンクラブの主な欠点として、有名人若しくは著名人でないと集客が困難であること、入会や継続するための魅力が必須であることなどが挙げられる。
【0019】
また、インターネットを通して不特定多数の支援者から資金を集める手法としてクラウドファンディング(crowdfunding)が知られており、クラウドファンディングは群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語である。日本で普及している従来のクラウドファンディングは
図5に示すようになっている。本例においては、「eラーニングのインストラクタ」と「クラウドファンディングの被支援者」を同一人物として扱い、これらを「インストラクタC1」と称すると共に、「eラーニングの受講者」と「クラウドファンディングの支援者」を同一人物として扱い、これらを「受講者C2」と称している。
【0020】
資金調達をしたいインストラクタC1は、調達目標金額と調達期間、支援者へのリターン(謝礼)内容を決定し、クラウドファンディングサーバ41に支援キャンペーンの掲載402を行うことで、
図5に示すようなインターネット上のキャンペーン告知403を開始する。キャンペーンに関心を持ち、支援をしたいと思った人は支援者となり、リターン内容404を確認した上で希望の支援額を支払う。インストラクタC1は、調達期間終了時点で調達期間内に調達目標金額が達成できていれば、集まった支援額408を受け取ることができ、支援額を受け取った被支援者は支援者に対してリターン404を与えることになる。
【0021】
図6は、日本で普及しているクラウドファンディングのキャンペーン告知ページの一例であり、キャンペーン告知ページ403は、資金調達をしたいインストラクタC1は、調達目標金額と調達期間、支援者へのリターン(謝礼)内容を決定し、クラウドファンディングサーバ41に支援キャンペーンの掲載402を行うことで、クラウドファンディングサーバ41内に自動生成される。キャンペーン告知ページ403は、
図6に示すように幾つかのブロックで形成されており、キャンペーン告知ページ403のTOPヘッダ部には、キャンペーン告知を判り易く演出するためのタイトルと写真が表示され、キャンペーン告知ページ403の左側ブロックには、キャンペーンの説明記事510が配置され、記事タイトル、文章、写真などでキャンペーンの支援内容の説明を行う。また、キャンペーン告知ページ403の右側ブロック上部には、支援の状況表示511が配置され、キャンペーン主催者名、目標金額や現在の支援総額、支援者数、キャンペーンの残り時間などが表示される。更に、キャンペーン告知ページ403の右側ブロック下部には、リターンの説明と選択512が複数配置され、数種類の支援金額とその謝礼としてのリターンの説明が表示され、支援者は、そのどれかを選んで支援の「申込」ボタンをクリックして支援を実行する。
【0022】
図7は、一般的なクラウドファンディングの情報及びクラウドファンディングの例を示しており、クラウドファンディングは、クラウドファンディングサーバ41内の、クラウドファンディング管理部401に蓄積された情報で運営される。一般的なクラウドファンディングでは、インストラクタC1がキャンペーンを作成する際に、
図7(A)に示すように、キャンペーンの情報として、「キャンペーン情報」、「キャンペーン名称」、「キャンペーンID」、「キャンペーン参加人数」が示され、キャンペーンの主催者情報として、「主催者氏名」、「主催者ID、PW、メールアドレス」、「主催者住所、連絡先」を設定し、キャンペーン支援者情報(N名分)として、「支援者氏名」、「支援者ID、PW、メールアドレス」、「支援者住所、連絡先」が保管される。
図7(B)はクラウドファンディングの一例を示しており、支援目標金額50万円、支援金額として5千円、1万円、3万円、5万円などから支援金額を選んで支援をする。
【0023】
このような従来のクラウドファンディングの主な問題点は、以下の通りである。即ち、先ず資金調達に時間がかかる点であり、新規事業立ち上げの起業をする際の創業融資が、約1ヶ月程度で融資実行されるのに比べ、クラウドファンディングでは、準備から資金調達まで何ヶ月もかかる場合もある。次に、資金調達に必要な支援者が集まらないで、資金調達に失敗することがあることである。クラウドファンディングが生まれた海外では、一般的に普及している寄付の文化があるため、SNSなどで情報発信するだけで支援者が集まり易い背景がある。これに対し、寄付の文化が薄い日本では、友人や知人などの親密な関係以外の人に寄付をしない傾向があり、海外のようにSNSで情報発信しただけで支援者が集まることは難しく、そのため資金調達に失敗する傾向がある。資金調達に失敗した際のリスクが高いスポーツ系、芸能系、起業系など、様々な場面で資金調達に成功する事例がある反面、SNSのフォロワー数が少なく情報発信力が希薄なケースでは、海外のように支援者が集まらない。このため、過去に資金調達に失敗する事例が多く発生し、その失敗で信用やブランドの失墜等を懸念する感覚や意識が徐々に増え、“クラウドファンディングは成功しない”、“クラウドファンディングはリスクが高い”といった風潮が定着しつつある。
【0024】
上述のように従来のクラウドファンディングは、被支援者が、支援キャンペーンを立ち上げてからキャンペーン告知を行うことで支援者を集める仕組みである。このため、キャンペーン期限内に目標支援金額を達成できない場合は、クラウドファンディングが失敗に終わるリスクがあり、それがクラウドファンディングの更なる発展普及を妨げている。
【0025】
次に、ライブについて説明する。
図8は、従来の一般的なライブのライブ配信の投げ銭又はギフトの例を示しており、従来のライブのライブ配信の画面54では、ライブ動画配信表示エリア544にて、ライブ配信者が動画配信する動画(ほとんど場合は、リアルタイムの動画配信)を表示している。ライブ視聴者は、動画の内容に対してコメント投稿フォーム543でコメントを投稿し、投降したコメントはコメント投稿エリア542に順次上から下への流れでリアルタイムに表示されて生き、コメント投稿エリア542のコメント表示が一杯になった時は、最上部のコメント表示が消えて、その下のコメントが最上部に繰り上がることで、コメント投稿エリア542の投稿は順次、最下部に追加表示されて行く仕組みになっている。
【0026】
この様に、ライブ配信者の動画の内容に合わせて、ライブ視聴者のコメントが順次リアルタイムで表示されることで、ライブ配信者が、そのコメント投稿に反応してライブ動画の中で、「コメントありがとう」等と表現することで、ライブ配信者とライブ視聴者のコミュニケーションが盛り上がっていく仕組みである。ライブ視聴者は、コメント以外に、ライブ配信者の動画の内容が良かったり、動画に感動するなどした場合、その褒美として、「投げ銭」というギフト(贈り物)を投げ銭によるギフト機能547を使って贈ることができる。ライブ視聴者は、投げ銭によるギフト機能547に複数配置されている支援1〜支援N(
図8の場合は、支援1〜支援6)のどれかを選んでボタンをクリックすることで、そのボタン下に表示されている金額又は金額相当のギフトをライブ配信者に贈ることができる。
【0027】
ただし、日本の法律では、銀行以外の一般事業者が投げ銭サービスを行おうとする場合、資金移動業の登録をする必要があるが、資金移動業者として登録が認められるためには、送金サービスで受領した金額の100%以上の額の供託義務(資金決済法43条2項3項)や本人確認義務を要するため(犯罪収益移転防止法4条)、法令順守のハードルは高い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0028】
【特許文献1】特開2008−46911号公報
【特許文献2】特開2010−165244号公報
【特許文献3】特許第5505985号公報
【特許文献4】特許第5739786号公報
【特許文献5】特許第5473099号公報
【特許文献6】特許第6338239号公報
【特許文献7】特許第6249841号公報
【特許文献8】特許第5994117号公報
【特許文献9】特許第6606750号公報
【特許文献10】特開2016−194557号公報
【特許文献11】特開2017−4150号公報
【特許文献12】特開2018−25690号公報
【特許文献13】特開2019−124964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0029】
本発明が解決しようとする課題は、eラーニング、ファンクラブ、クラウドファンディングという個々に欠点を持つ3つのシステムを相互に連携させることにより、単なる学習システムとしてのeラーニングではなく、独り立ちして巣立つまでの間、師匠について修行するなど、優れた指導者に継続的に指導を受けるための環境整備のために、ファンクラブの仕組みを活用して継続的な指導を受けると共に、事業として成立するだけの顧客リストや人脈などを創り、その顧客リストや人脈を活用して、クラウドファンディングの支援の仕組みで資金調達を実現し、無理なく独り立ちして巣立って行くことが可能な方法及びシステムを提供することにある。
【0030】
従来のeラーニングの主な問題は前述した項目(1)〜(7)であり、もしeラーニングが学習サービスに限定されるのではなく、例えばシングルマザーの方がシングルマザーとしての子育て経験を教材としたり、タレントが、芸能界の生き方や業界独特の暗黙ルールなどについて、芸能界を目指す人達へ指導する内容なども立派な教材となり得る。また、従来のeラーニングでは、インストラクタ(講師)と受講者の関係は、講座を受講している期間だけの関係であり、受講修了すると両者の関係は解消されてしまうのが通常である。しかしながら、起業を目指す人は教材販売や塾運営もできるなど、もっと自由で、誰もが気軽にインストラクタ(講師)になることができ、eラーニングとファンクラブがシステム連携することで師弟関係の育成塾として継続指導が可能となり、長期に渡る指導による育成が要請されている。講師にとっても、育成塾の月会費(又は年会費)という安定収入の世界が確保できると共に、ファンクラブの限定公開コンテンツのイベントやライブなどで更なる収入を確保できることが望まれる。
【0031】
更に、eラーニングとファンクラブがシステム連携することで、ファンクラブSNSのコミュニティの仕組みにより、そこには師弟関係だけでなく、塾生仲間の横の繋がりも発生するため、インストラクタ(講師)の指導を受けて、新たな事業を創める場合には、そのコミュニティの仲間が支援者となり、資金調達がやり易くなることが予想される。また、コミュニティの仲間が起業する際に支援者になっておくと、起業をする段取りや苦労するポイントなども共有できるため、起業する際のノウハウを学ぶこともでき、自分が起業する順番が来た際にも、仲間の支援を受けてクラウドファンディングで資金調達ができると共に、仲間の起業で学んだノウハウで、苦労することなく起業をすることが可能となる。
【0032】
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は個々には欠点を有しているeラーニングと、ファンクラブと、クラウドファンディングとを相互にシステム連携させ、それぞれが持つ特長を生かし、ファンクラブSNSのコミュニティの機能を用い、eラーニングにより独り立ちしてインストラクタとして巣立って行くと共に、クラウドファンディングの支援の仕組みによりインストラクタ若しくは被支援者の資金調達を実現する方法及びシステムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0033】
本発明は、eラーニングサーバのデータベースと、ファンクラブサーバのデータベースと、クラウドファンディングのデータベースとのデータ共有化によるシステム連携を行い、ファンクラブSNSのコミュニティの機能を用い、eラーニングにより独り立ちしてインストラクタとして巣立って行くと共に、クラウドファンディングの支援の仕組みにより前記インストラクタ若しくは被支援者の資金調達を実現可能としている。
【0034】
従来のeラーニングは、インターネットにアクセスすることで場所を問わず、好きな時に好きな学習ができ、自分のレベル、ペースに合わせて、繰り返し何度でも学習できるといった大きな利点がある反面、ほぼ学習サービスに限定され、教材作成に多くの労力とコストを要し、一般人が気軽にインストラクタになれず、収入は講座受講料という一過性の収入だけであり、受講終了時点でインストラクタと受講者の関係が解消されてしまうなどの欠点を有している。
【0035】
これに対し、本発明では、eラーニングと、ファンクラブと、クラウドファンディングとを相互にシステム連携させることにより、単なる学習システムとしてのeラーニングではなく、独り立ちして巣立つまでの間、優れた指導者に継続的に指導を受けるための環境整備のためにファンクラブの仕組みを活用し、継続的な指導を受け得るようにすると共に、事業として成立するだけの顧客リストや人脈などを創り、その顧客リストや人脈を活用して、クラウドファンディングの支援の仕組みで資金調達を行うようにし、無理なく独り立ちして巣立っていくための仕組みを実現している。
【0036】
従来のように、eラーニングやクラウドファンディングが個別に運用される場合、eラーニングでは、インストラクタが講座を開設した際の受講者の新規集客の難しさ、クラウドファンディングでのキャンペーン公開後の新規集客の難しさが、常に乗り越えないといけない最大の壁になっているが、本発明のように、eラーニング、ファンクラブ及びクラウドファンディングがシステム連携することで、ファンクラブの仕組みにより、起業する際に誰でも事前に事業として成立するための顧客リストや人脈を創ることができ、従来のように起業後に集客する方法とは根本的に異なる。
【0037】
また、従来のライブのライブ配信では、収益確保の手段として「投げ銭」という寄付の機能を使用しているが、本発明では、「投げ銭」の寄付の機能を使うのではなく、ライブの中でライブ配信者がネット通販事業者として商品販売を行い、クラウドファンディングの仕組みにより、新規プロジェクトや起業する場合の資金調達ができる仕組みを実現している。
【発明の効果】
【0038】
本発明では、eラーニングが学習サービスに限定されるのではなく、例えばシングルマザーの方がシングルマザーとしての子育て経験を教材としたり、タレントが芸能界の生き方や業界独特の暗黙ルールなどについて指導する内容なども立派な教材となり得るので、起業を目指す人は教材販売や塾運営もできるなど、自由で誰もが気軽にインストラクタ(講師)になることが可能となる。eラーニングとファンクラブがシステム連携することで、師弟関係の育成塾として継続的な指導が可能となり、長期に渡る指導による育成を実現することができる。また、講師にとっても、育成塾の月会費(又は年会費)という安定収入を確保できると共に、ファンクラブの限定公開コンテンツのイベントやライブなどで、更なる収入も確保できる利点がある。
【0039】
本発明では、eラーニングとファンクラブがシステム連携することで、ファンクラブSNSのコミュニティの仕組みにより、師弟関係だけでなく、塾生仲間の横の繋がりも発生するため、インストラクタ(講師)の指導を受けて、新たな事業を創める場合には、支援者を集めることで苦労することもなく、コミュニティの仲間が支援者となり、資金調達が容易になる。また、コミュニティの仲間が起業する際に支援者になっておくと、起業する段取りや、苦労するポイントなども共有できるため、起業する際のノウハウを学ぶことができ、自分が起業する順番が来た際にも、仲間の支援を受けてクラウドファンディングで資金調達ができると共に、仲間の起業で学んだノウハウを利用することができるようになるなど、多くのメリットが発生する。
【0040】
更に、ファンクラブの活動報告やブログなどで、支援を受けた事業の進行状況や成果を発信(動画を含む)することで、支援者が支援した事業推進のノウハウや知識などを学ぶことができるので、本発明を利用してファンクラブをオンラインスクールとして活用することができる。その結果、後進を育てることができるようになり、後進が育てば、後進のファン達が、ファンクラブ主催者の成功事例を真似して、同じように事業を行うように行動することで、同様な支援の輪は更なる拡大を遂げることができる。
【0041】
また、被支援者はファンクラブの活動報告やブログなどの一環として、イベントやライブ(動画を含む)で、ファンクラブの支援者を増やす活動を行うことができる。イベントやライブを行うことで、被支援者と支援者とのコミュニケーションは益々盛り上がり、寄付やスポンサーなども付く可能性が出て来るなど、活動をすればするほど事業規模は益々大きくなる可能性がある。
【0042】
eラーニング、ファンクラブ及びクラウドファンディングが相互にシステム連携することで、クラウドファンディング単体での仕組み自体が持つ欠点を解消することができるため、広く国民が不安なく、特別なクラウドファンディングでの支援者募集の知識がなくても、クラウドファンディングを普通に利用できるようになる。このため、スポーツ支援や地域活性化を始めとする様々な支援対象に対しても活発に支援を行うようになり、資金難で困っていると言う人を可能な限り減らすことができるようになる。その結果、スポーツや地域活性化だけでなく、限界集落など末端の地域活性化等の様々な問題解決、地域での起業の促進・後継者問題の解決や障害者自立支援、子育て支援など、今まで民間や市民では取組むことは到底不可能と思われ、誰も手を付けることができなかった様々な領域まで、クラウドファンディングの支援の輪を拡げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【
図2】eラーニングの講座情報及び受講料の一例を示す図である。
【
図4】ファンクラブの情報及び会費徴収の一例を示す図である。
【
図5】クラウドファンディングの従来例を示す模式図である。
【
図6】一般的なキャンペーン告知ページの一例を示す図である。
【
図7】一般的なクラウドファンディング情報、支援目標金額及び支援金額の参考例を示す図である。
【
図8】従来のライブのライブ配信画面の一例を示す画面図である。
【
図9】本発明に係るeラーニング、ファンクラブ、クラウドファンディング及び課金/決済サーバのシステム連携を示すブロック図である。
【
図10】本発明のシステム全体の構成例を詳細に示すブロック図である。
【
図11】eラーニングと、ファンクラブと、クラウドファンディングとの間における情報共有例を示す模式図である。
【
図12】eラーニングサーバ、ファンクラブSNSサーバ、クラウドファンディングサーバと課金/決済システムとの連携関係を示す模式図である。
【
図13】SNSシステムサイトのTOP例から、メニュー選択による画面展開の参考例を示す画面図である。
【
図14】ライブのライブ配信画面でのSHOP及びキャンペーン機能の実装の連携画面例を示す画面図である。
【
図15】ファンクラブの応援ページ自動生成とフォローSNS自動連携の様子を示す説明図である。
【
図16】ファンクラブの応援ページ自動生成とフォローSNS自動連携の動作例を示すフローチャートである。
【
図17】ファンクラブの応援ページとフォロー記事のタイムラインの動作例を示すフローチャートである。
【
図18】ファンクラブの応援ページとファンクラブへの入会誘導の様子を示す模式図である。
【
図19】ファンクラブ・受講者向け限定公開での受講者・後進の指導の仕組みを示す模式図である。
【
図20】講座終了時の合否判定と成績優秀者への講座修了書の授与等の動作例を示すフローチャートである。
【
図21】応援ページから情報拡散して一般人を誘導する仕組みを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
本発明では、eラーニング、ファンクラブ、クラウドファンディングという個々に欠点を持つ3つのシステムを相互にシステム連携させることにより、単なる学習システムとしてのeラーニングではなく、独り立ちして巣立つまでの間、師匠について修行するなど優れた指導者に継続的に指導を受けるための環境整備のために、ファンクラブSNSのコミュニティの仕組みを活用し、継続的な指導を受けることができるようにする。これと共に、事業として成立するだけの顧客リストや人脈などを創り、その顧客リストや人脈を活用して、クラウドファンディングの支援の仕組みで資金調達を実現し、無理なく独り立ちして巣立っていくための方法及びシステムを実現している。また、本発明では、ファンクラブSNSの機能としてイベントとライブの仕組みも組み込んでいる。特にライブ配信では、日本の個人間資金移動の法に抵触する「投げ銭」等の違法行為が、裏技などを使って堂々と行われているが、本発明では、それらを一般のネット通販とクラウドファンディングの仕組みを用いることにより、法に抵触することなく、法令順守した正当な仕組みとして展開している。
【0045】
ここで、eラーニングの欠点を補う意味で、「ソーシャルラーニング」という仕組みと「ブレンディング研修」という仕組みが存在していることを説明しておく。
【0046】
ソーシャルラーニングとはソーシャルメディアを通じて行う学習形態であり、「教える側と学習する側」という役割が固定されておらず、参加者がソーシャルメディア上で教え合い、学び合うという相互性がり、自由度が最大の特長である。ソーシャルラーニングの利点としては、(1)SNS上でノウハウの提供や助言が受け易いので、実践的な学習が可能であること、(2)個人が知りたい内容、困っていることを随時学べる個別対応的な学習形態であること、(3)SNS上で公開されたノウハウや助言などを広く共有できること、である。逆にソーシャルラーニングの欠点としては、(a)SNS上でノウハウの提供や助言は不確定であるため、計画的な能力開発には向かないこと、(b)同様な理由で、SNSの相手任せにすると責任がないため、学習が停滞する可能性があること、が挙げられる。このように、ソーシャルラーニングはSNSでの自由度がある反面、計画的な学習には向かず、且つ不確定であるという欠点を持っている。
【0047】
また、ブレンディング研修とは、「eラーニング」と従来のスクール形式の「集合研修」など、複数の教育方法を組み合せた研修の総称であり、「eラーニング」と「集合研修」を組み合わせることによりコストを抑え、且つ効果的な研修を実施することで、「eラーニング」の欠点を補う方法として考えられたものであるが、eラーニングの持つ欠点の一部を補っているだけで、全てをカバーしたものではない。
【0048】
従来のクラウドファンディングでは、被支援者が支援キャンペーンを立ち上げてからキャンペーン告知を行うことで支援者を集めるようにしているため、キャンペーン期限内に支援目標を達成できない場合は、クラウドファンディングが失敗に終わるリスクがあり、それがクラウドファンディングの更なる普及を妨げている。被支援者としても、確実にキャンペーンを成功できる可能性が不確実であるため、コンサルティングに対して余分な費用を支払うなどの高額な負担が発生しているケースもある。クラウドファンディングは、スポーツや地域活性化などに貢献できる仕組みであるという意識は広く定着をしつつある。反面、クラウドファンディングに失敗した事例などから、スポーツや地域活性化が必要な多くの人の中には、クラウドファンディングは支援を成功させることが難しいという感覚が、一般市民の意識の中には残存し、支援が必要な対象者にまで広く普及できているとは言い難い現実がある。クラウドファンディング(購入型)の主な欠点は、以下のような事項である。
【0050】
2.コミュニティを持っていない場合、集客は難しい。
【0051】
3.途中でキャンペーンを止めることが難しい。
【0052】
4.支援に対するリターンが、必ず戻ってくる保障がない。
【0054】
6.目的が資金調達の場合、リターンで以外にコストがかかる
上述のような実情において、本発明では、eラーニングを学習サービスに限定するのではなく、例えばシングルマザー子育て経験を教材にしたり、タレントの芸能界での活動を教材としたり、更に起業を目指す人は教材販売や塾運営もできるなど、もっと自由で、誰もが気軽にインストラクタ(講師)になることができるように利用する。従来のeラーニングでは、インストラクタ(講師)と受講者の関係は、講座を受講している期間だけの短い関係であるが、本発明では、eラーニングとファンクラブがシステム連携することで、師弟関係の育成塾として継続的な指導が可能となり、長期に渡る指導による育成を実現している。講師にとっても、育成塾の月会費(又は年会費)という安定収入を確保でき、更にファンクラブの限定公開コンテンツのイベントやライブなどで更なる収入も期待できる。
【0055】
本発明では、eラーニングとファンクラブをシステム連携させることで、ファンクラブSNSのコミュニティの仕組みにより、師弟関係だけでなく、塾生仲間の横の繋がりも発生するため、インストラクタ(講師)の指導を受けて、新たな事業を創めるような場合には、そのコミュニティの仲間が支援者となり得るので資金調達がやり易くなる。また、コミュニティの仲間が起業する際に支援者になっておけば、起業する内容も共有できるため、起業する際のノウハウを自動的に学ぶことができ、自分が起業する際にも、クラウドファンディングで仲間の支援を受けて資金調達できると共に、仲間の起業で学んだノウハウで起業することが可能となる。このように起業する際の多くのリスクを排除し、誰でも、自分らしく活きる可能性の世界が実現する。
【0056】
更に、ファンクラブの活動報告やブログなどで、支援を受けた事業の進行状況や成果を発信(動画を含む)することで、支援者が支援した事業推進のノウハウや知識などを学ぶことができるので、本発明を利用してファンクラブをオンラインスクールとして活用することができる。その結果、後進を育てることができるようになり、後進が育てば、後進のファン達が、ファンクラブ主催者の成功事例を真似して、同じように事業を行うように行動することで、同様な支援の輪は更なる拡大を遂げることが予想される。また、被支援者はファンクラブの活動報告やブログなどの一環として、イベントやライブ(動画を含む)で、ファンクラブの支援者を増やす活動を行うことができる。イベントやライブを行うことで、被支援者と支援者とのコミュニケーションは益々盛り上がり、寄付やスポンサーなども付く可能性が出て来るなど、活動をすればするほど事業規模は益々大きくなる可能性がある。
【0057】
本発明によりeラーニングと、ファンクラブと、クラウドファンディングとがシステム連携することで、クラウドファンディング単体での仕組み自体が持つ欠点を解消することができるため、広く国民が不安なく、特別なクラウドファンディングでの支援者募集の知識がなくても、クラウドファンディングを普通に利用できるようになる。このため、スポーツ支援や地域活性化を始めとする様々な支援対象に対しても活発に支援を行うようになり、資金難で困っている人を可能な限り減らすことができる。その結果、スポーツや地域活性化だけでなく、限界集落など末端の地域活性化等の様々な問題解決、地域での起業の促進・後継者問題の解決や障害者自立支援、子育て支援など、今まで民間や市民では取組むことは到底不可能と思われ、誰も手を付けることができなかった様々な領域まで、クラウドファンディングの支援の輪を拡げることが可能となる。
【0058】
従来のように、eラーニングやクラウドファンディングが個別に運用される場合、eラーニングでは、インストラクタが講座を開設した際の受講者の新規集客の難しさ、クラウドファンディングでのキャンペーン公開後の新規集客の難しさが、常に最大の壁となっていなるが、本発明のように、eラーニングと、ファンクラブと、クラウドファンディングとが相互にシステム連携することで、ファンクラブの仕組みにより、新たに事業を起こしたり、起業する際に、誰でも事前に事業として成立するための顧客リストや人脈を創ることができる。そのため、従来のように起業後に集客する方法とは根本的に異なり、ファンクラブの顧客リストやファン等の人脈を活用して、無理なく独り立ちして巣立って行くことができるレールを引くことができる。
【0059】
本発明では、ファンクラブの機能であるイベントやライブにおける収益確保の手段として、従来のライブ配信のように「投げ銭」の寄付の機能を使用するのではなく、ライブの中でライブ配信者がネット通販事業者として商品販売を行い、クラウドファンディングの仕組みにより、新規プロジェクトや起業する場合の資金調達ができるようにしている。これにより、ライブ配信におけるライブ配信者の収益事業化が、一般的なネット通販とクラウドファンディングと同様に使用できること、そしてその背景には、収益化に最も重要な売上根拠となる支援者や協力者が集うファンクラブの存在があることで、通常の起業の際に生じる集客の苦労をすることなく、より安全且つ安定で確実な収益を図ることが可能となる。
【0060】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明は本発明の実施形態の一例を示すものであって、本発明は個々に説明する実施形態に限定されるものではない。
【0061】
先ず初めに、本発明で使用する用語について説明する。本発明では、「eラーニング」と、「ファンクラブSNS」と、「クラウドファンディング」とを相互にシステム連携させることで、「eラーニングのインストラクタ(講師)」と、「ファンクラブSNSの主催者」と、「クラウドファンディングのキャンペーン起案者」とを同一人物として扱い、これらを「インストラクタC1」と称する。また、「eラーニングの受講者」と、「ファンクラブの参加者」と、「クラウドファンディングの支援者」とを同一人物として扱い、これらを「受講者C2」と称する。そして、受講者からの口コミや、「応援ページ自動作成(後述する)」による情報拡散によりその情報を知り、本発明のサイトを訪問する見込み客を「一般人C3」とする。
【0062】
図9は、eラーニングの第1システム1と、ファンクラブの第2システム2と、課金/決済の第3システム3と、クラウドファンディングの第4システム4とを相互にシステム連携させた本発明の基本的構成図であり、
図10は
図9の詳細構成を示している。詳細には、eラーニング・データベース(DB)12を有するeラーニングサーバ11の第1システム1と、ファンクラブSNS データベース(DB)22を有するファンクラブSNSサーバ21の第2システム2と、課金/決済DB32を有する課金/決済サーバ31の第3システム3と、クラウドファンディング DB42を有するクラウドファンディングサーバ41の第4システム4とで構成されている。これら第1システム1〜第4システム4を利用する者は、「eラーニングのインストラクタ(講師)」、「ファンクラブSNSの主催者」及び「クラウドファンディングのキャンペーン起案者」である「インストラクタC1」と、「eラーニングの受講者」、「ファンクラブの参加者」及び「クラウドファンディングの支援者」である「受講者C2」と、受講者からの口コミや「応援ペー自動作成部210」による情報拡散で訪問する見込み客である「一般人C3」といった会員種別の人達である。
【0063】
第1システム1は、主にeラーニングの機能を持つeラーニングサーバ11と、eラーニング DB12と、eラーニング処理部100とで構成されている。第1システム1のeラーニング処理部100は以下の処理要素を含んでおり、全体を制御して演算処理等を行うCPU(MPU,MCU等を含む)と、演算処理のためのRAM等のメモリ等を備え、各部は相互に接続されている。なお、eラーニング主催者は、申請して承認されれば誰でもなることができる。
【0064】
eラーニング処理の全般を管理するのがeラーニング運営管理101であり、インストラクタC1をeラーニング講座主催者として定義し、受講生を受講者C2と定義し、インストラクタC1が提供する有料/無料講座を受講者C2が受けることができるように処理する会員管理部102と、会員登録した会員が、どのインストラクタC1の、どの内容を受けることができるか等の権限を管理して処理する会員権限管理部103と、会員が登録又は退会する際の処理と管理を行う会員登録/退会管理部104とで管理される。
【0065】
なお、各種設定された講座の月会費若しくは年会費等(初期登録料の設定も可能)の課金を処理して管理するのは、第3システム3のeラーニング処理部301の受講料課金302に任せ、同様に講座の月会費若しくは年会費等の売上から諸経費を差し引いて、所定の方法でインストラクタC1に支払い処理を行う受講料精算部303に任せている。また、eラーニング講師を招へいして、紹介報酬の支払い処理を行う講師招へい報酬管理部304も、第3システム3のeラーニング処理部301に任せている。
【0066】
第1システム1のeラーニング処理部100のオンラインスクール管理部105は、インストラクタを管理するインストラクタ管理部106、受講者を管理する受講者管理部107、講座を管理する講座管理部108、受講者が講座を受講した内容を分析する受講分析管理部109、受講した結果を評価するためのクイズやテストを管理するクイズ/テスト管理部110、受講者が講座を修了したことを判定する講座修了判定管理部111、講座の成績優秀者を判定するための成績優秀者判定管理部112、受講者が所定の講座を全て受講し、クイズ/テストの合計点数が合格点をクリアしている場合は、「講座修了証」を発行し、当該講座を合格して終了したことを証する処理を行う講座修了証発行管理部113、講座修了した際に成績優秀だった受講者に成績優秀バッジを発行する成績優秀バッジ発行管理部114、講座を受講し、優秀な成績で「講座修了証」を受領した受講者に対して、オンラインスクールの広報ページに優秀修了者名簿とインタビュー記事などを掲載し、その功績を称える処理を行う成績優秀者を広報するための成績優秀者広報部115、講座受講者が講座終了時点で講座の評価を行うための講座評価管理部116で構成されている。
【0067】
第2システム2は、主にファンクラブとSNSの機能を持つファンクラブSNSサーバ21と、ファンクラブSNS DB22と、ファンクラブ処理部200とで構成されている。
【0068】
第2システム2のファンクラブ処理部200は以下の処理要素を含んでおり、全体を制御して演算処理等を行うCPU(MPU,MCU等を含む)と、演算処理のためのRAM等のメモリ等を備え、各部は相互に接続されている。なお、ファンクラブ主催者は、申請して承認されれば誰でもなることができる。
【0069】
ファンクラブをSNS化してSNS機能(フォロー、メッセンジャ、いいね等)を付加する処理を行うSNS運営管理部201と、インストラクタC1をファンクラブ主催者として定義し、受講者C2をファンと定義し、インストラクタC1が提供する有料/無料サービスを受講者C2が受けることができるように処理するファンクラブ管理部202と、会員登録した会員が、どのインストラクタC1の受講者C2かを処理して管理する第1システム1のeラーニング処理部100の、会員管理部102と、受講者C2がインストラクタC1の提供する有料/無料サービスの、どの内容を受けることができるか等の権限を管理して処理する第1システム1のeラーニング処理部100の、会員権限管理部103と、会員が登録又は退会する際の処理と管理を行う第1システム1のeラーニング処理部100の、会員登録/退会管理部104と、各種設定されたファンクラブの月会費若しくは年会費等(初期登録料の設定も可能)の課金を処理して管理する会費課金管理部203と、ファンクラブの月会費若しくは年会費等の売上から諸経費を差し引いて、所定の方法でインストラクタC1に支払い処理を行う会費清算管理部204と、ファンクラブとクラウドファンディングの活動報告/ブログを統合して管理するブログ運営部205と、インストラクタC1が開催するイベント/ライブの開催スケジュールを公開して参加予約を受け付け、有料の場合はチケット販売(寄付受付やギフト販売を含む)を行うと共に、動画ライブの場合はインストラクタC1ページにてライブを開催する処理を実行するイベント/ライブ運営部206とである。
【0070】
第2システム2のファンクラブ処理部200は、更に以下の処理要素を含んでいる。第1システム1のeラーニング処理部100の、オンラインスクール管理部105及びイベント/ライブ運営部206において、有料の場合に、受講者C2だけが閲覧できるように設定するファンクラブ限定公開部209と、受講者C2がインストラクタC1のファンクラブに登録することで、インストラクタC1の活動報告/ブログの応援ページを自動作成する応援ページ自動作成部210と、受講者C2がインストラクタC1のファンクラブに登録することで、インストラクタC1の活動報告/ブログのフォローを自動設定し、受講者C2のSNSへの自動連携を設定するフォローSNS自動連携部211とである。
【0071】
なお、第1システム1のeラーニング処理部100の、オンラインスクール管理部105において、ファンクラブ限定公開部209にて、当該オンラインコース受講のみに対してコンテンツ閲覧権限が設定される。オンラインコースが設定された活動報告/ブログでは、複数の教材(動画を含む)と複数のクイズやテスト(受講者内でクイズ/テストの内容が漏れないようにダイナミックに設問が変化する)が設定可能であり、教材やクイズ/テストは時間管理されるため、受講者は所定の時間内に合格点を取らないと次に進めない仕組みになっている。また、第1システム1のeラーニング処理部100の、オンラインスクール管理部105の成績優秀者広報部115において、成績優秀者は、スキルシートの経歴欄に講座終了のスキル掲載が可能になり、就職などに有利となる。更に、自身が指導者となり、オンラインスクールの講座を講座修了者として開設することも可能となる
第3システム3の課金/決済処理部300も、全体を制御して演算処理等を行うCPU(MPU,MCU等を含む)と、演算処理のためのRAM等のメモリ等を備え、eラーニング処理の全般を行うeラーニング処理部301と、ファンクラブ処理の全般を行うファンクラブ処理部305と、クラウドファンディング処理の全般を行うクラウドファンディング処理部310とで構成され、各部は相互に接続されている。
【0072】
eラーニング処理部301には、講座の受講料等の課金処理を行う受講料課金302と、講座の受講料から必要経費を差し引いて、インストラクタC1に支払う処理を行う受講料清算部303と、講師を紹介した際に支払われる報酬を支払う講師招へい報酬精算部304が含まれている。ファンクラブ処理部305には、ファンクラブの月会費若しくは年会費等の課金処理(月会費や年会費などの徴収)を行う会費課金部306と、ファンクラブの月会費や年会費等の売上から必要経費を差し引いて、インストラクタC1に支払う処理を行う会費清算部307と、イベント/ライブの予約チケット販売の課金、寄付やギフト等の課金を行うイベント/ライブ課金部308と、ファンクラブやイベント/ライブにおける商品販売の課金を行う商品販売の決済部309とが含まれている。
【0073】
また、クラウドファンディング処理部310には、リターン(謝礼)を内部の課金/決済で商品発送する場合の処理を行うリターン(謝礼)部311と、クラウドファンディングのキャンペーンの支援金を課金する支援金課金部312と、クラウドファンディングの売上から必要経費を差し引いてインストラクタC1に支払う処理を行う支援金清算部313と、課金/決済にて、様々な要因でキャンセルする必要が発生した場合の処理を行うキャンセル処理部314とが含まれている。
【0074】
第4システム4のクラウドファンディング処理部400は、以下の処理要素を含んでおり、全体を制御して演算処理等を行うCPU(MPU,MCU等を含む)と、演算処理のためのRAM等のメモリ等を備え、各部は相互に接続されている。
【0075】
キャンペーンを起案したインストラクタC1とキャンペーン全般の管理を行うクラウドファンディング管理部401と、起案したキャンペーン内容を設定し、幾つかの支援金額とリターン(謝礼)を設定し、キャンペーンを開始できる用意を行うキャンペーン管理部402と、キャンペーン管理部402にて用意したキャンペーンを告知し運用するキャンペーン告知運営部403と、キャンペーンを支援した人々へのリターン(謝礼)を管理して処理するリターン(謝礼)管理部404と、キャンペーンを起案したインストラクタC1の情報を管理して処理する被支援者管理部405と、キャンペーンを支援した受講者C2の管理を行う支援者管理部406と、キャンペーンで集まった支援金の支援者情報等を管理して処理する支援金課金管理部407と、集まった支援金を所定の手数料を差し引いて支払うように管理して処理する支援金清算管理部408と、インストラクタC1が、支援してくれた受講者C2に対して活動報告などを行う活動報告/ブログ運営部409と、受講者C2が、支援をキャンセル希望した際の処理を行うキャンセル管理部410とである。
【0076】
なお、本発明では、ファンクラブの機能である、イベントやライブにおける収益確保の手段として、従来のライブ配信のように「投げ銭」の寄付の機能を使うのではなく、ライブの中でライブ配信者がネット通販事業者として商品販売を行い、クラウドファンディングの仕組みにより、新規プロジェクトや起業する場合の資金調達ができるようにしており、ライブ配信におけるライブ配信者の収益事業化が一般的なネット通販とクラウドファンディングと同じように使えること、そしてその背景には収益化に最も重要な売上根拠となる支援者や協力者が集うファンクラブの存在があることで、通常の起業の際に起きる集客の苦労をすることなく、より安全且つ安定で確実な収益の仕組みを実現することが可能としている。しかしながら、第4システム4のクラウドファンディング処理部400の、寄付・ギフト/投げ銭管理部411では、ライブ配信の「投げ銭」の代わりに、ライブの中でライブ配信者がネット通販事業者として商品販売を行い、クラウドファンディングの仕組みにより、新規プロジェクトや起業する場合の資金調達ができるようにしており、イベント/ライブ管理部412にて、その管理を行っている。特殊リターン管理部413では、クラウドファンディングの支援のリターン(謝礼)として、リアルタイムなライブ配信だからこそ、実現可能なリアルタイムなリターン(謝礼)として、インストラクタC1の指導や歌唱サービス等でのリターン(謝礼)や、特殊効果(魔法陣や、桜吹雪などの特殊効果など)のディジタルコンテンツ等によるリターン(謝礼)や、受講者C2とのライブチャットによる要望に応えるなどの一芸によるリターンなどを、リターン(謝礼)として事前登録しておき、受講者C2が要求することで、クラウドファンディングの支援のリターン(謝礼)とすることができる。
【0077】
第1システム1のオンラインスクール管理部105、受講料課金管理部117、第2システム2のファンクラブSNSサーバの会費課金管理部203、会費精算管理部204、イベント/ライブ運営部206、商品販売/在庫管理部207、広告管理部208、第3システム3の課金/決済サーバ31の受講料課金部302、受講料精算部303、講師招へい報酬精算部304、会費課金(月会費徴収)部306、会費精算部307、イベント/ライブ課金部308、商品販売の決済部309、リターン(謝礼)部311、支援金課金部312、支援金精算部313、キャンセル管理部314、第4システム4のクラウドファンディングサーバ41のリターン(謝礼)管理部404、支援金課金管理部407、支援金精算管理部408、キャンセル管理部410、寄付・ギフト/投げ銭管理部411、イベント/ライブ管理部412、特殊リターン管理部413とは、第3システム3の課金/決済サーバ31に接続された構成になっている。
【0078】
次に、システム連携について説明する。
【0079】
システム連携はDBのデータを共有することを意味しており、
図9、
図10及び
図11に示すように、第1システム1のeラーニング DB12内のeラーニングの情報(講座の情報、講座情報、講座名称、講座ID、講座参加人数)と、第2システム2のファンクラブSNS DB22内のファンクラブの情報(ファンクラブ情報、ファンクラブ名称、ファンクラブID、ファンクラブ参加人数)と、第4システム4のクラウドファンディング DB42内のクラウドファンディングのキャンペーンの情報(キャンペーン情報、キャンペーン名称、キャンペーンID、キャンペーン参加人数)とが情報共有となっている。また、第1システム1のeラーニング DB12内のeラーニングの講座の主催者情報(インストラクタ氏名、インストラクタID,PW,メールアドレス、インストラクタ住所、連絡先)、受講者情報(N名分)(受講者氏名、受講者ID,PW,メールアドレス、受講者住所、連絡先)と、第2システム2のファンクラブSNS DB22内のファンクラブの主催者情報(主催者氏名、主催者ID,PW,メールアドレス、主催者住所、連絡先)、ファンクラブ会員情報(N名分)(会員氏名、会員ID,PW,メールアドレス、会員住所、連絡先)と、第4システム4のクラウドファンディング DB42内のキャンペーンの主催者情報(主催者氏名、主催者ID,PW,メールアドレス、主催者住所、連絡先)、キャンペーン支援者情報(N名分)(支援者氏名、支援者ID,PW,メールアドレス、支援者住所、連絡先)とが情報共有となっている。なお、情報共有は
図11のように個別でなく、相互であっても良い。
【0080】
前述した
図7は、キャンペーンの幾つかの支援金額設定における「最小支援金額」と「最高支援金額」の一例を示しているが、
図7の例では、支援目標金額が「50万円」であり、最小支援金額が「5千円」、最高支援金額が「5万円」となっている。
図11に示すように、ファンクラブSNS DB22の情報とクラウドファンディング DB42の情報とがシステム連携しており、インストラクタC1(ファンクラブの主催者でもある)が、ファンクラブSNSサーバ21にファンクラブの情報を、クラウドファンディングサーバ41にクラウドファンディングの情報を設定することで準備完了となる。上述のシステム連携により、インストラクタC1を支援する受講者C2は、インストラクタC1が主催するファンクラブの参加者でもある。同様なシステム連携により、ファンクラブの参加者はクラウドファンディングの支援者としても扱われる。
【0081】
図12は、
図9及び
図10の動作を判り易く描いた処理フローを含んだ模式図であり、「eラーニングサーバ11によるオンライン学習システム」と、「ファンクラブSNSサーバ21によるファンクラブ+SNSの仕組み」と、「クラウドファンディングサーバ41によるキャンペーン告知+支援」の3種類のシステムがシステム連携して、クラウドファンディングのキャンペーンはeラーニングサーバ11とファンクラブSNSサーバ21のコンテンツ内にキャンペーン連携(インストラクタC1主催のキャンペーン告知を連携)していて、インストラクタC1が「eラーニングサーバ11」に講座開設して、受講者C2は講座を受講し、インストラクタC1が「ファンクラブSNSサーバ21」にファンクラブ作成し、受講者がファンクラブに参加し、インストラクタC1が「クラウドファンディングサーバ41」にキャンペーンを作成することで、受講者C2が支援者になるという仕組みである。
【0082】
図13は、「ファンクラブSNSサーバ21」内のインストラクタC1が主催するSNSシステムのサイトTOP52ページの一例であり、「ファンクラブSNSサーバ21」のSNSシステムのサイトTOPは、一般的なSNSページのコンテンツの中に、講座コンテンツ(教材テキスト、動画、クイズ/テスト)だけでなく、ファンクラブ限定公開209のブログ531、イベント532、ライブ533のコンテンツや、商品販売/在庫管理207による通信販売、教材販売、チケット販売、ダウンロード販売等をページリンクやメニューによるリンクだけでなく、ウィジットやiframe等での機能展開によるページ内組み込み表示などを実現する。ページ表示による機能の展開や、ウィジットやiframe等での機能展開が可能である。
図12で説明したクラウドファンディングのキャンペーン連携だけでなく、イベントやライブ、通信販売などがシステム連携することで、あたかも1つのサイトの仕組みのように展開される。
【0083】
図14は、「ファンクラブSNSサーバ21」のライブ機能の中で、従来の「投げ銭」による寄付の仕組みではなく、ライブの中でライブ配信者がネット通販事業者として商品販売を行い、クラウドファンディングの仕組みにより、新規プロジェクトや起業する場合の資金調達ができる仕組みを実現することで、ライブ配信におけるライブ配信者の収益事業化が一般的なネット通販とクラウドファンディングと同じように使用できる様子を示している。
図8にて、従来のライブのライブ配信の画面例を説明したが、
図8の、「投げ銭」というギフト(贈り物)を投げ銭によるギフト機能547ではなく、
図14のライブの中で、ライブ配信者がネット通販事業者として商品販売を行い、クラウドファンディングの仕組みにより、ライブ配信の主催者であるインストラクタC1がライブ配信においても、安全且つ常識的な仕組みで安定収入を目指すことが可能になる仕組みである。従来の仕組みでは、
図8の投げ銭によるギフト機能547の部分が、クラウドファンディングによる支援としてキャンペーン機能による支援コースエリア557で実現している。また、SHOP機能による商品販売エリア556では、インストラクタC1が出品した商品又は販売代理商品が購入できる仕組みとなっている。
【0084】
この仕組みの特筆すべきことは、リアルタイムのライブ配信(動画)において、リアルタイムでクラウドファンディングのキャンペーンが実施され、支援直後にリアルタイムでリターン(謝礼)を実行できる特殊リターン管理413の仕組みにある。
【0085】
その仕組みの概要は、次の通りである。即ち、第4システム4のクラウドファンディング処理部400の、寄付・ギフト/投げ銭管理部411では、ライブ配信の「投げ銭」の代わりに、ライブの中でライブ配信者がネット通販事業者として商品販売を行い、クラウドファンディングの仕組みにより、新規プロジェクトや起業する場合の資金調達ができる仕組みを実現しており、イベント/ライブ管理部412にてその管理を行っている。特殊リターン管理部413では、クラウドファンディングの支援のリターン(謝礼)として、リアルタイムなライブ配信だからこそ、実現可能なリアルタイムなリターン(謝礼)として、インストラクタC1の指導や歌唱サービス等でのリターン(謝礼)や、特殊効果(魔法陣や、桜吹雪などの特殊効果など)のディジタルコンテンツ等によるリターン(謝礼)や、受講者C2とのライブチャットによる要望に応えるなどの一芸によるリターンなどを、リターン(謝礼)として事前登録しておき、受講者C2が要求することで、クラウドファンディングの支援のリターン(謝礼)とすることができる。
【0086】
図15は、支援者である受講者C2が被支援者であるインストラクタC1のファンクラブに登録した段階で、各支援者の応援ページが自動作成されるインストラクタC1の活動報告やブログログ等を、自動的にフォローする仕組みの流れ図であり、
図16はその動作例を示すフローチャートであり、未登録者の支援者が本来の支援者になる場面を含んでいる。即ち、インストラクタC1若しくは一般人C2がファンクラブSNSサーバ21にアクセスし(ステップS301)、ファンクラブへの入会申請を行うと(ステップS302)、申請を承認するか否かが判定される(ステップS303)。そして、申請が承認されなければ終了となり、申請が承認(登録)されると、支援者がファンクラブに登録したことで、図示するような応援ページが自動作成される(ステップS304)。応援ページの自動作成については後述する。次いで、支援者が被支援者のファンクラブに登録したことで、活動報告やブログをフォロー設定する処理が実施され(ステップS305)、更に支援者のSNSへの自動連携設定の処理が実施され(ステップS306)、終了となる。支援者のSNSへの自動連携設定の処理にて、支援者がSNSに登録していない場合には、支援者に対して指定(Twitter,Instagram,Facebook,You-tube等)のSNSへの登録を依頼する。
【0087】
上記ステップS304における応援ページの自動作成方法を、
図17のフローチャートを参照して説明する。
【0088】
一般的なWEBサイト構築システムでは、会員登録が行われた場合、その会員のID名で、その会員がブログ投稿するための仕組みが用意されるが、本発明でもこのような一般的な仕組みを応用している。即ち、先ず登録の確認を行い(ステップS304−1)、次いでブログを用意し(ステップS304−2)、Facebookなどで行われるものと同じように固定記事用の最上部を用意する(ステップS304−3)。常時ブログ最上部の固定表示される場所に、被支援者のキャンペーンをフォローすることで、その場所にフォロー記事が掲載される(ステップS304−4)。この仕組みは、ブログ最上部に固定記事を掲載する仕組み(Facebookなどで行われるものと同じ)に対して、被支援者のキャンペーンを支援することで、キャンペーン記事をフォロー掲載するという2つの動作を組み合わせたものである。同様な仕組みによりタイムラインが用意され(ステップS304−5)、被支援者がキャンペーン活動報告のブログ投稿した内容が、ブログ最上部の固定記事ではなく、一般ブログ記事のタイムライン上にフォローされて掲載される(ステップS304−6)。このように、支援者のブログが起動されて、キャンペーンのフォロー記事が固定記事部に掲載され、その後の被支援者のブログ投稿が一般ブログのタイムライン上でフォロー記事として掲載される。
【0089】
また、上記ステップS306における支援者のSNSへの自動連携設定処理は、周知の技術を利用できる。ブログ投稿内容をSNS自動投稿する仕組みは、WEB開発業界では常識化しており、WEBサイト構築で世界最大のシェアを持つWordPressの純正プラグイン(インストール時に、同時に導入を要求するほど標準化している)として有名なJatPacは、”https://ja.wordpress.org/plugins/jetpack/”に開示され、JetpackでWordPressとSNSを連携してFacebookやTwitterに自動投稿する方法は、”https://webloco.webolha.com/wordpress/jetpack-sns/”に開示されている。
【0090】
図18は、ファンクラブの支援者が増加する様子を模式的に示しており、支援者である受講者C2(N名)が1名の被支援者であるインストラクタC1のファンクラブに登録すると、N名の受講者C2の応援ページ210が自動作成される。同時に、N名の受講者C2の応援ページは、インストラクタC1の活動報告/ブログ205を自動的にフォローするように設定される。このように作成されたN名分の応援ページから各支援者である受講者のM(>N)種のSNSへの自動連携が行われ、自動的に支援の輪を拡大するための情報拡散(N×M)が実現する。応援ページ210や被支援者の活動報告/ブログ205が一般人C3の目に触れ、インストラクタC1のファンクラブへ誘導されることが考えられ、巨大の情報拡散となる。つまり、幾らかのコンバージョン率(告知内容と状況により変化)により、一般人C3がファンクラブに入会する。SNSはTwitter、Facebook、Instagramなど多数存在しており、一般的にブログには複数(2以上)のSNSが設定されている。N個のブログからN種のSNSでは情報拡散量が1倍で増加しないが、通常ブログには複数のSNSが設定されているので、N個のブログにM種(M>N)のSNSが設定されているとすれば、N個の情報はM倍(N×M)に増加する。
【0091】
ファンクラブがシステム連携しているため、クラウドファンディングの一時的な支援だけでなく、ファンクラブのコミュニティ月会費若しくは年会費等の徴収により、継続的な支援を行う様子を示しており、第2システム2のファンクラブSNSサーバ21のファンクラブ会員の受講者C2(N名)が、第4システム4のクラウドファンディングサーバ41を介して連携している第3システム3の課金/決済サーバ31において、月会費や年会費等の課金や、イベント、ライブの際の寄付やギフトの課金などを処理するようになっている。
図4の「ファンクラブ開始徴収の例」は、インストラクタC1のファンクラブの月会費徴収の参考例を示しており、支援者数500名に対して月会費1000円を徴収して、月間会費徴収金額が「月50万円」であり、年間では「年間600万円」であることを示しています。
【0092】
ファンクラブの活動報告やブログなどで情報共有することで、支援者が支援した事業推進のノウハウや知識などを学ぶことができるため、本発明の仕組みを用いて、ファンクラブのシステム連携のeラーニングをオンラインスクールとして活用し、後進を育てることが可能である。
図19はその様子を模式的に示しており、
図19では、インストラクタC1の講座が有料の場合、ファンクラブ限定公開(一般人C3は閲覧不可)の状態において、講座受講者だけが閲覧できる状況であり、インストラクタC1の自由な発想で講座を開設し、受講者であるインストラクタC1を対象に講座を運用することができる。無料講座の場合は、一般人C3も受講可能である。
【0093】
ファンクラブ限定公開で、後進の指導を目指す場合の開設講座としては、以下のような項目(A)及び(B)が考えられるが、インストラクタC1の自由である。
(A)クラウドファンディング成功の場合の活動報告/ブログ
(A−1)クラウドファンディング成功の秘訣
(A−2)支援金による事業成功までの記録
(A−3)実際の体験したノウハウの動画など
(A−4)問題発生と問題解決のノウハウ/方法
(A−5)事業を目指す後進へのアドバイス
(B)ノウハウ/能力など
(B−1)ノウハウや能力で指導(ライブで成功する秘訣など)
(B−2)実際の体験と業界の常識
(B−3)問題発生と問題解決のノウハウ
(B−4)成功を目指す後進へのアドバイス
図20は、オンラインスクール管理処理部105、講座終了証発行管理処理部113、成績優秀者広報部115に関連して、講座を受講する生徒の成績評価の方法であり、先ず支援者のレベル判定の処理が行われる(ステップS601)。本例では、「全て受講」と「クイズ/テスト合格点」によりレベル判定を行っており、先ず「全て受講」なのか否かの判定が行われる(ステップS602)。全て受講でない場合は終了となり、全て受講の場合には成績優秀者と判定され、次のクイズ/テストが合格点か否かの判定が行われる(ステップS603)。クイズ/テストが合格点か否かの判定は、(1)総合点が合格点に達しているか?(2)個別のクイズ/テストに赤点(落第)が存在しないか?によって実施される。そして、クイズ/テスト合計点の合格が判定されない場合は終了となり、クイズ/テスト合計点が合格点に達していれば合格が判定されて成績優秀者と判断され、成績優秀者に講座終了証を授与する処理を行う(ステップS604)。その後、サイトへ優秀修了者名簿と記事を掲載し(ステップS605)、終了となる。スキルシートの経歴欄に講座終了のスキル掲載が可能になり(就職などに有利)、更に自身が指導者となり、オンラインスクールの講座を講座修了者として開設することが可能となる。
【0094】
なお、講座の内容や難易度は講座毎に違うため、合格点や赤点の点数設定は、講座毎に指導教官(本例の場合は指導者の立場のインストラクタ)が決める。
【0095】
図20は、インストラクタC1のファンクラブの活動報告やブログなどの一環として、イベントやライブ(動画を含む)でファンクラブの支援者を増やす活動を行う様子を模式的に示しており、インストラクタC1のイベント/ライブが有料の場合、ファンクラブ限定公開(一般人C3は閲覧不可)の状態にて、支援者である受講者C2だけが閲覧できる状況であり、インストラクタC1の自由な発想で有料/無料のイベント/ライブを開設して受講者C2を対象にイベント/ライブを開催することができる。ただし、無料講座の場合は、一般人C3も閲覧/参加が可能である。支援者である受講者C2の応援ページからSNSへの自動告知による情報拡散から、一般人C3がファンクラブへ入会する流れは
図16の場合と同様である。
【0096】
イベント/ライブ(有料/無料)の開設項目は以下の(C)及び(D)であるが、インストラクタC1が自由に設定できる。
(C)イベントの例
(C−1)支援者とのオフラインミーティング
(C−2)一般ユーザ勧誘の無料イベント
(C−3)オンラインスクールのスクーリング(レベルアップ目的の特別 レッスン、短期講座の集中レッスン、実習必須講座のレッスン、・就職のための進路指導など)
(D)ライブの例
(D−1)オンラインスクールのライブ指導
(D−2)ライブによる活動報告
(D−3)ライブ成功者による(ライブで成功する秘訣など)
(D−4)同 ライブに必要な機材と使い方
(D−5)同 ファンクラブ会員の増やし方
【産業上の利用可能性】
【0097】
本発明によるeラーニングは学習サービスに限定されるのではなく、例えばタレントが芸能界の生き方や業界独特の暗黙ルールなどについて芸能界を目指す人達へ指導することなども可能であり、自由で、誰もが気軽にインストラクタになることができ、eラーニングとファンクラブがシステム連携することで長期に渡る指導による育成を実現している。また、講師にとっても育成塾の月会費(又は年会費)という安定収入を確保できると共に、ファンクラブの限定公開コンテンツのイベントやライブなどで更なる収入も可能である。更に、コミュニティの仕組みにより、師弟関係だけでなく塾生仲間の横の関係も発生するため、インストラクタの指導を受けて、新たな事業を創める場合には、そのコミュニティの仲間が支援者となり、資金調達が容易となる。そして、スポーツや地域活性化だけでなく、限界集落など末端の地域活性化等の様々な問題解決、地域での起業の促進・後継者問題の解決や障害者自立支援、子育て支援など、広く展開することが可能となる。
【0098】
本発明では、ファンクラブの機能であるイベントやライブにおける収益確保の手段として、従来のライブ配信のように「投げ銭」の寄付の機能を使うのではなく、ライブの中でライブ配信者がネット通販事業者として商品販売を行い、クラウドファンディングの仕組みにより、新規プロジェクトや起業する場合の資金調達ができる仕組みを実現することで、ライブ配信におけるライブ配信者の収益事業化が一般的なネット通販とクラウドファンディングと同じように使えること、そしてその背景には収益化に最も重要な売上根拠となる支援者や協力者が集うファンクラブの存在があることで、通常の起業の際に起きる集客の苦労をすることなく、より安全且つ安定で確実な収益の仕組みを実現することが可能となる。このため、今まで「自分らしく活きる」行動を行うことには大きなリスクを乗り越えないといけなかったが、本発明により、起業のための集客、告知、資金調達などの事業化にとって重要且つ必須となる事業成功要素のほとんどが揃うことになるため、日本経済の未来を底辺から支える可能性がある若者や主婦、シングルマザーなど、今までは起業することが叶わなかった多数の人達が経済活動の仲間入りをすることで、日本が現在抱えている諸問題の解決の一助になる可能性を持ったものである。これまで起業する際の多くのリスクを排除し、誰でも、自分らしく活きる可能性の世界が実現する。同時に、eラーニングで継続的な指導体制が実現できることで、今まで継続性がないため、育成が難しかった学習システムの概念が根底から覆ることになる。
【0099】
このように、本発明が広く普及した場合、多くの国民が「自分らしく活きる仕組み」で自由且つ無理なく学習で知識やノウハウを学び、誰でも指導者になれ、誰でも起業ができ、且つ簡単に資金調達して事業展開できるとすれば、その影響は国家経済にも大きく反映し、多くの国民が「自分らしく活きる仕組み」を夢ではなく、普通に実現できる仕組みとして定着する可能性がある。
【符号の説明】
【0100】
1 第1システム
2 第2ステム
3 第3システム
4 第4システム
11 eラーニングサーバ
12 eラーニング DB
100 eラーニング処理部
101 eラーニング運営管理部
102 会員管理部
103 会員権限管理部
104 会員登録/大会管理部
105 オンラインスクール管理部
106 インストラクタ管理部
107 受講者管理部
108 講座管理部
109 受講分析管理部
110 クイズ/テスト管理部
111 講座修了判定管理部
112 成績優秀者判定管理部
113 講座修了証発行管理部
114 成績優秀バッジ発行管理部
115 成績優秀者公報部
116 講座評価管理部
117 受講量課金管理部
21 ファンクラブSNSサーバ
22 ファンクラブSNS DB
200 ファンクラブ処理部
201 SNS運用管理部
202 ファンクラブ管理部
203 会員課金管理部
204 会費精算管理部
205 ブログ管理部
206 イベント/ライブ管理部
207 商品販売/在庫管理部
208 広告管理部
209 ファンクラブ限定公開部
210 応援ページ自動生成部
211 フォローSNS自動連携部
31 課金/決済サーバ
32 課金/決済DB
300 課金/決済処理部
301 eラーニング処理部
302 受講料課金部
303 受講料精算部
304 講師招へい報酬精算部
305 ファンクラブ処理部
306 会費課金(月会費徴収)部
307 会費精算部
308 イベント/ライブ課金部
309 商品販売の決済部
310 クラウドファンディング処理部
311 リターン(謝礼)
312 支援金課金部
313 支援金精算部
314 キャンセル管理部
41 クラウドファンディングサーバ
42 クラウドファンディング DB
400 クラウドファンディング処理部
401 クラウドファンディング管理部
402 キャンペーン管理部
403 キャンペーン告知運営部
404 リターン(謝礼)管理部
405 被支援者管理部
406 支援者管理部
407 支援金課金管理部
408 支援金精算管理部
409 活動報告/ブログ
410 キャンセル管理部
411 寄付・ギフト/投げ銭管理部
412 イベント/ライブ管理部
413 特殊リターン管理部
510 キャンペーンの説明記事
511 支援の状況表示部
512 リターンの説明と選択
52 SNSシステムサイトTOP例
521 講座タイトル
531 ファンクラブ限定公開ブログ
532 ファンクラブ限定公開イベント
533 ファンクラブ限定公開ライブ
55 ライブでのSHOP及びキャンペーン機能の連携の画面例
551 ヘッダ
552 コメント投稿エリア
553 コメント投稿フォーム
554 ライブ動画配信表示エリア
555 ライブ配信者の情報表示エリア
556 SHOP機能による商品販売エリア
557 キャンペーン機能による支援コースエリア