特開2021-126382(P2021-126382A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特開2021126382-マスクの下に着用する補助具 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-126382(P2021-126382A)
(43)【公開日】2021年9月2日
(54)【発明の名称】マスクの下に着用する補助具
(51)【国際特許分類】
   A62B 18/02 20060101AFI20210806BHJP
【FI】
   A62B18/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2020-23196(P2020-23196)
(22)【出願日】2020年2月14日
(71)【出願人】
【識別番号】520054161
【氏名又は名称】安田 婦貴子
(74)【代理人】
【識別番号】100178102
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 晃
(72)【発明者】
【氏名】安田婦貴子
【テーマコード(参考)】
2E185
【Fターム(参考)】
2E185AA07
2E185BA12
2E185BA18
2E185CB07
2E185CC34
2E185CC36
(57)【要約】
【課題】市販の使い捨てマスクの下に着用する補助具であって、運動時の呼吸を楽にすることを目的として繰り返し使用することができるマスク補助具を提供する
【解決手段】本体部1、支持板2及び耳掛け部3より成る。本体部1の平面形状は、左端辺11、右端辺12、上端辺13、下端辺14に囲まれた略方形である。立体形状は、左端辺11と右端辺12の中間線を稜線とする丘状となっていて、鼻と唇が本体1に接しないほどの高さになっている。着用時には支持板2及び鼻当て5が顔面に着接し、本体部1を安定した状態で支持する。上端辺13と下端辺14は快適な装着感の維持と呼吸気通過のために顔面から解放されている。素材としては、耳掛け部3はゴム等の弾性体より成り、本体部1はマスク着用時の下圧に対し形状を保持し得る硬度を有する合成樹脂より成る。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マスクの下に着用する補助具であって、本体部と一対の耳掛け部とを有し、
前記本体部は前記マスク着用時の下圧に対し形状を保持し得る素材から成り、
前記本体部の平面形状は略方形であり、
前記本体部の立体形状は縦中央線近傍を稜線とする丘状であり、
着用時には前記本体部の左右端辺は頬に接し、下端辺は顎から離れ、鼻と唇が前記本体部に着接しない構成を有することを特徴とするマスク補助具。
【請求項2】
前記マスク補助具は、前記本体部の前記左右端辺と前記耳掛け部との間に一対の本体部支持板を有し、
着用時には前記一対の本体部支持板が頬に密着し、前記下端辺は顎から離れ、鼻と唇が前記本体部に着接しない構成を有することを特徴とする請求項1記載のマスク補助具。
【請求項3】
前記マスク補助具は、前記本体部に少なくとも一対のマスクずり上がり防止用のフックを有することを特徴とする請求項1又は2記載のマスク補助具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マスクの下に着用する補助具に関する。
【背景技術】
【0002】
ウォーキングやジョギング等の軽い運動をする際、化粧をしていない、知人に見つかりたくない等の理由により、顔を隠す目的でマスクを着用することがある。このようなときは、呼吸がしやすいようデザインされた市販のプリーツ型マスクや立体型マスクを着用するか、専用のスポーツマスクを購入するのが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−185301号公報
【特許文献2】特開2015−150317号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述したように、運動時に顔を隠す目的で着用するマスクには、(1)プリーツ型マスク、(2)立体型マスク、(3)スポーツマスクが使用されることが多いが、(1)プリーツ型マスク、(2)立体型マスクは、花粉やウィルスの侵入を防ぐために、顔の立体構造に沿わせて密着させるので、呼吸が楽というのは平常時であり、運動時は鼻や口にマスク地が吸い付くので息苦しさを感じる。
【0005】
特許文献1には、顔面にフィットし、かつ口紅や唇がマスクに触れないような形状に改善されたマスクが開示され、また、特許文献2には、マスク使用者の個人個人の顔の形状に合わせる顔面装着用マスクが提案されているが、どちらも、前述した(1)、(2)と同様、運動時の呼吸を楽にすることを想定したものではない。
【0006】
そこで、(3)スポーツマスクの着用が考えられるが、同マスクは1着千円以上と高価なうえ、スポーティな印象を求めるために黒系の商品が多く、歩道や公園で軽い運動をする初心者や主婦層には抵抗がある。
【0007】
上記の問題を解決するため、本発明においては、市販の使い捨てマスクの下に着用する補助具であって、運動時の呼吸を楽にすることを目的として、繰り返し使用することができるマスク補助具を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1のマスク補助具は、本体部と一対の耳掛け部を有し、前記本体部は前記マスク着用時の下圧に対し形状を保持し得る素材から成り、前記本体部の平面形状は略方形であり、前記本体部の立体形状は縦中央線近傍を稜線とする丘状であり、着用時には前記本体部の左右端辺は頬に接し、下端辺は顎から離れ、鼻と唇が前記本体部に着接しないため、口からも鼻からも楽に呼吸を行うことができることを特徴とする。
【0009】
請求項2のマスク補助具は、請求項1記載のマスク補助具に加えて、前記本体部の両端と前記耳掛け部との間に一対の本体部支持板を有し、着用時には前記一対の本体部支持板が頬に密着し、下端辺は顎から離れ、鼻と唇が前記本体部に着接しないため、口からも鼻からも楽に呼吸を行うことができることを特徴とする。
【0010】
請求項3のマスク補助具は、請求項1又は2記載のマスク補助具に加えて、前記本体部に、少なくとも一対のマスクずり上がり防止用のフックを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明のマスク補助具を使用することにより、違和感のない普通のマスクを使用して息が上がる運動をすることができるようになるため、化粧を気にしたり、人目を気にして暗くなるまで待ったり、運動のために知人と会いそうもない場所に行ったりする必要がなくなり、運動へのアクセスが容易になる。
【0012】
本発明のマスク補助具を使用することにより、使い捨てマスクをスポーツ用に使用することができるうえ、補助具自体も洗いながら何回でも使用することができるため、費用の削減が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態1のマスク補助具の説明図である。
図2】実施形態2のマスク補助具の説明図である。
図3】実施形態2のマスク補助具の着用状態を示す説明図である。
図4】実施形態2のマスク補助具を着用したときの鼻近傍の横端面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明のマスク補助具について、図を用いて説明する。まず、形状と素材について説明する。
【0015】
(実施形態1)
実施形態1のマスク補助具は、請求項1記載の補助具である。
図1に示すように、本形態のマスク補助具は本体部1及び耳掛け部3より成り、本体部1の平面形状は、左端辺11、右端辺12、上端辺13、下端辺14に囲まれた略方形であって、全体が網状になっている。立体形状は、左端辺11と右端辺12の中間線を稜線とする丘状となっていて、鼻と唇が本体1に接しないほどの高さになっている。
【0016】
素材としては、耳掛け部3はゴム等の弾性体より成り、本体部1はマスク着用時の下圧に対し形状を保持し得る硬度を有するプラスチック等の合成樹脂より成る。
【0017】
(実施形態2)
実施形態2のマスク補助具は、請求項3記載の補助具である。
図2に示すように、本形態のマスク補助具は本体部1、支持板2及び耳掛け部3より成る。本体部1の平面形状および立体形状は、実施形態1のマスク補助具と同じであるが、本形態の補助具の特徴は、本体部1の左右端辺11・12と耳掛け部3との間に一対の本体部支持板2を有し、着用時には支持板2が頬に密着し、本体部1を、より安定した状態で支持する。
【0018】
また、本形態のマスク補助具には、図2に示すように、本体部1の上端辺13下部近傍に、一対のフック4を有し、着用時にマスク上辺部が補助具から上に外れて、マスク全体がずり上がることを防止している。さらに、本形態のマスク補助具には、上端辺13を顔面から浮かせるために、補助具内側の上端辺13と略平行の位置に、鼻当て5が設置されている。
【0019】
次に、実施形態2のマスク補助具を用いて、本補助具の機能と効果について説明する。
【0020】
図3は、本マスク補助具を着用したときの状態を示す。前述したように、本体部1の立体形状は、中心線を稜線とする丘状であり、マスクの下圧に対して形状を保持し得る硬度を有するため、図3の鼻と唇が、本体部11と離れた状態を保持することが可能となっている。図4はこの状態の横端面図を示す。すなわち、着用時に補助具と顔面が接する部分は、左右の支持板2と鼻当て5となっており、上端辺13と下端辺14は快適な装着感の維持と呼吸気通過のために顔面から解放されている。
【0021】
上述の構成により、使用者は本補助具の上に市販の使い捨てマスクを着用するだけで、楽に呼吸しながら運動することが可能となる。また、本補助具はプラスチック等の樹脂系素材より成るため、洗いながら何回でも使用することができる。
【符号の説明】
【0022】
1 本体部
11 左端辺
12 右端辺
13 上端辺
14 下端辺
2 支持板
3 耳掛け部
4 フック
5 鼻当て
図1
図2
図3
図4