【解決手段】駐車支援装置100は、経路設定部10と、設定された経路Mのうち自車両300が走行している経路区間が、途中の経路区間か又は最後の経路区間Mfか、の別を特定する経路区間特定部20と、最後の経路区間Mfのときは最短の余裕距離Lfに設定する余裕距離設定部30と、障害物検出部40と、自車両30が現在走行している経路区間において、所定後に予測される位置における、設定された余裕距離Lの範囲内に、障害物検出部40により検出された障害物Tが存在するか否かを予測し、存在すると予測したときは、車両制御装置400に対して衝突予測の通知を出力する衝突予測判定部50と、を備える。
前記経路区間特定部は、前進と後退とを切り替える切り返し位置のうち最後の切り返し位置を通過した後の、前記駐車位置に向かう経路区間を、前記最後の経路区間として特定する請求項1に記載の駐車支援装置。
前記余裕距離設定部は、前記自車両が後退で進行する経路区間に対して設定する前記余裕距離を、前記自車両が前進で進行する経路区間に対して設定する前記余裕距離よりも長くする、請求項1又は2に記載の駐車支援装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る駐車支援装置及び駐車支援方法の具体的な実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0013】
(構成)
図1は本発明の一実施形態に係る駐車支援装置100を示すブロック図、
図2は自動的な駐車動作を開始する時点での自車両300の位置と駐車位置Pとの位置関係及び経路区間M1,M2を示す模式図である。
【0014】
図示の駐車支援装置100は、自車両300に搭載されている。駐車支援装置100は、車両制御装置400に接続されている。駐車動作時は、駐車支援装置100から車両制御装置400(運転制御部)に出力された信号により、車両制御装置400が自車両300の駆動、制動及び操舵を制御して、自車両300を駐車位置Pまで自動的に誘導する駐車支援を行う。
【0015】
駐車支援装置100は、
図1に示すように、経路設定部10と、経路区間特定部20と、余裕距離設定部30と、障害物検出部40と、衝突予測判定部50と、を備えている。なお、駐車支援装置100は、ハードウェアとしては、画像処理を行うカメラ制御装置(カメラCPU)によって構成されている。
【0016】
経路設定部10は、自車両300の現在の位置から、駐車目標となる駐車位置Pまでの経路Mを設定し、車両制御装置400は、この設定された経路Mに沿って自車両300を駐車位置Pまで移動するように、自車両300の駆動、制動及び操舵を制御する。
【0017】
ここで、経路設定部10は、自車両300の現在の位置を、自車両300に搭載されたGPS受信機230及びジャイロ・加速度センサ240により検出された情報に基づいて、世界座標における位置として算出する。
【0018】
また、経路設定部10は、駐車位置Pを、自車両300の現在の位置に対する相対的な位置として検出する場合は、自車両300の現在の位置を世界座標における位置として算出する必要はないため、自車両300の現在の位置を、ローカル座標における原点として設定してもよい。
【0019】
経路設定部10は、自車両300に搭載され、自車両300の周囲の位置に対して予めキャリブレーションされたカメラ210により撮影された画像に基づいて、現在の自車両300の位置に対する駐車位置Pを検出する。そして、経路設定部10は、自車両300を、駐車位置Pまで誘導するための経路Mを設定する。
【0020】
なお、経路設定部10は、自車両300の仕様(全長、全幅等の寸法、操舵可能な最大角度等)を記憶していて、この記憶された仕様に応じて、自車両300が走行できる経路Mを設定する。
【0021】
経路Mには、1回以上の切り返し(前進走行と後退走行との切替え及び自車両300の向きを変更する操舵など)を行う経路の他、切り返しの無い経路も含む。経路Mのうち、切り返しの位置を境界とした切り返しの位置の前後の経路範囲を、経路区間Mi(i=1,2,…)というものとする。
【0022】
すなわち、経路Mが、例えば
図2に示すように1回の切り返しを要する経路の場合は、経路Mのうち、自車両300の現在の位置(以下、現在位置という。)P0から1回目の切り返しの位置(以下、切り返し位置という。)K1までの前進する経路範囲を経路区間M1とし、1回目の切り返し位置K1から駐車位置Pまでの後退する経路範囲を経路区間M2とする。
【0023】
なお、経路Mのうち、最後の切り返し位置から駐車位置Pまでの経路範囲は、最後の経路区間Mfという。したがって、上述した1回の切り返し位置を有する経路Mの場合、1回目の切り返し位置K1が最後の切り返し位置であり、この1回目の切り返し位置K1から駐車位置Pまでの経路区間M2は、最後の経路区間Mfである。
【0024】
また、例えば、3つの切り返しの位置を有する経路Mの場合、最後の切り返し位置である3回目の切り返し位置K3から駐車位置Pまでの経路区間M4が、最後の経路区間Mfである。
【0025】
切り返しの無い経路Mの場合は、経路Mの全区間が、自車両300の現在の位置P0から駐車位置Pまでの最後の経路区間Mfである。
【0026】
なお、経路設定部10が設定する経路Mは、最後の経路区間Mfを、自車両300が後退で進行する経路であってもよいし、自車両300が前進で進行する経路であってもよい。
【0027】
最後の経路区間Mfを、後退で進行する経路として設定するか又は前進で進行する経路とするかの別は、自車両300に対する駐車位置Pの位置や向き、自車両300の周囲の状況等に応じて決定してもよいし、自車両300の運転者の選択によって決定してもよいし、いずれか一方に予め固定しておいてもよい。
【0028】
経路区間特定部20は、経路設定部により設定された経路Mに沿って自車両300が走行しているときに、経路Mのうち自車両300が現在走行している経路区間Miを特定する。
【0029】
ここで、自車両300が経路Mを走行しているときは、自車両300に搭載されたGPS受信機230、ジャイロ・加速度センサ240、車輪速度センサ250及び舵角センサ260からそれぞれ駐車支援装置100に入力された情報に基づいて、経路Mを構成している1つ以上の経路区間Miのうち、自車両300がその時点で走行している位置がいずれの経路区間Miであるかを特定する。
【0030】
例えば、経路Mが2つの経路区間M1,M2で構成されている場合、経路区間特定部20は、自車両300がその時点で走行している経路区間Miが経路区間M1であるか又は経路区間M2であるかを特定する。
【0031】
そして、経路区間特定部20は、特定した経路区間が、最後の経路区間Mfであるか否かを特定する。
図2に示した例では、経路区間特定部20は、自車両300が経路区間M1を走行しているときは、最後の経路区間Mfでないと特定し、自車両300が経路区間M2を走行しているときは、最後の経路区間Mfであると特定する。
【0032】
余裕距離設定部30は、自車両300が走行する向きへの、自車両300の進行方向の余裕距離(マージン)Lを設定する。この余裕距離Lは、例えば、自車両300が前方に向かって走行(前進)しているときは、自車両300の前端から前方に延びて設定された長さであり、自車両300の長さを前方に伸ばしたと仮定したときの、その伸ばした長さである。
【0033】
また、この余裕距離Lは、例えば、自車両300が後方に向かって走行(後退)しているときは、自車両300の後端から後方に延びて設定された長さであり、自車両300の長さを後方に伸ばしたと仮定したときの、その伸ばした長さである。
【0034】
余裕距離設定部30は、自車両300が後退しているときは、前進しているときに比べて、余裕距離Lを長く設定する。具体的には、例えば
図2に示す経路Mが設定されているとき、余裕距離設定部30は、自車両300が前進で走行する経路区間M1に対して、余裕距離L1を例えば25[cm]に設定し、自車両300が後退で走行する経路区間M2に対して、余裕距離L2を例えば30[cm]に設定する。
【0035】
このように、余裕距離設定部30が、自車両300が後退しているときに前進しているときに比べて余裕距離Lを長く設定するのは、前進に比べて後退の方が、運転者による目視での距離感を把握し難いため、より長い余裕距離L2を必要とするためである。
【0036】
ただし、自車両300が完全な自動運転で駐車動作を行い、運転者による介入操作を行う必要のない場合は、運転者が目視で距離感を把握する必要はないため、前進時の余裕距離L1と後退時の余裕距離L2を同じ長さに設定してもよい。
【0037】
なお、余裕距離設定部30が設定する、前進の経路区間Miに対する余裕距離L1は、25[cm]に限定されず、また、後退の経路区間Miに対する余裕距離L2も、30[cm]に限定されない。
【0038】
また、余裕距離設定部30は、経路区間特定部20により特定された経路区間が、最後の経路区間Mfであるときは、最後の経路区間Mfではない、切り返し位置までの途中の経路区間Miである場合に比べて、余裕距離Lを短く設定する。
【0039】
例えば、
図2に示す経路Mの場合、経路区間M2は最後の経路区間Mfであるため、余裕距離設定部30は、経路区間M2に対する余裕距離を、経路区間M2が最後の経路区間Mfでなかったと仮定した場合に設定された余裕距離よりも、短く設定する。
【0040】
具体的には、経路区間M2は最後の経路区間Mfであるため、余裕距離設定部30は、最後の経路区間Mfでなかったと仮定した場合に設定された余裕距離L2(=30[cm])よりも短い、最短の余裕距離Lfとして例えば5[cm]を設定する。
【0041】
なお、余裕距離設定部30が設定する、最後の経路区間Mfに対する余裕距離Lfは、5[cm]に限定されず、5[cm]よりも小さい値、例えば1[cm]や2[cm]又は0[cm」であってもよく、最後の経路区間Mfでない経路区間Miに対して設定される余裕距離Lよりも短ければよい。最短の余裕距離Lfについては、前進の場合と後退の場合とで同じ値に設定したが、前進の場合と後退の場合とで異なる値に設定してもよい。
【0042】
障害物検出部40は、自車両300に搭載されたカメラ210及びソナー220に基づいて、自車両300の周囲の障害物Tを検出する。障害物Tとしては、歩行者や自転車、他の車両など、主として移動体であるが、壁や路上に設置された縁石などの固定物も含まれる。
【0043】
衝突予測判定部50は、自車両300が、現在、走行している経路区間Miにおいて、所定の時間が経過したと想定したときに予測され又は所定の距離を進行したと想定したときに予測される自車両300の位置(予測位置)を算出する。
【0044】
つまり、衝突予測判定部50は、経路区間Miを現在走行している自車両300の、当該経路区間Miにおける所定時間経過後の位置又は所定距離進行後の位置を予測して求める。この位置の予測は、主に、自車両300に搭載された車輪速度センサ250から入力された自車両300の車輪速度に基づいて自車両300の速度を算出し、その速度に基づいて行う。
【0045】
このとき、衝突予測判定部50は、予測された自車両300の位置(予測位置)における自車両300の大きさの範囲に、余裕距離設定部30が設定した余裕距離Lを進行方向に付加した範囲を、自車両300が占める予測範囲として設定する。
【0046】
また、衝突予測判定部50は、障害物検出部40により検出された障害物Tの、自車両300が予測位置にあるときに予測される障害物の位置(予測位置)を算出する。この障害物Tの予測位置は、自車両300が経路区間Miを走行している間に、障害物検出部40により複数回検出された障害物Tの位置に基づいて、衝突予測判定部50が、障害物Tの移動状態(移動速度や移動向き)を検出し、この検出された移動状態に基づいて算出する。
【0047】
衝突予測判定部50は、自車両300が走行している経路区間Miにおける、自車両300の予測範囲(自車両300の大きさの範囲に余裕距離Lの範囲を加えた範囲)内に、障害物Tの予測位置(存在すると予測される位置)が重なるか否かを判定する。
【0048】
つまり、衝突予測判定部50は、自車両300の予測範囲内に、障害物Tの予測位置が重なる場合は、自車両300は障害物Tと衝突すると判定し、自車両300の予測範囲内に障害物Tの予測位置が重ならない場合は、自車両300は障害物Tと衝突しないと判定する。
【0049】
衝突予測判定部50は、自車両300が障害物Tと衝突すると判定したときは、自車両300の車両制御装置400に対して、衝突予測の通知を出力し、自車両300が障害物Tと衝突しないと判定したときは、自車両300の車両制御装置400に対して、衝突予測の通知を出力しない。
【0050】
車両制御装置400は、経路Mに沿って自車両300を誘導するように、自車両300の駆動、制動及び操舵を制御するが、衝突予測判定部50から衝突予測の通知を受け付けたときは、自車両300の制動を行って、障害物Tとの将来的な衝突を回避する。
【0051】
(動作)
以上のように構成され駐車支援装置100の動作について、
図3に示したフローチャート及び
図2,4,5,6に示した模式図を参照して説明する。なお、駐車支援装置100の動作は、本発明に係る駐車支援方法の一実施形態でもある。
【0052】
図3は駐車支援装置100の動作を示すフローチャート、
図4は自車両300の現在位置P0から駐車位置Pまでの経路Mのうち最初の経路区間M1に沿って自動的に走行したときの途中状態を示す模式図である。
【0053】
また、
図5は最後の経路区間Mfに沿って自動的に走行したときの途中状態(後退用の余裕距離L2が設定された状態)を示す模式図、
図6は最後の経路区間Mfに沿って自動的に走行したときの途中状態(最短の余裕距離Lfが設定された状態)を示す模式図である。
【0054】
まず、自車両300が、
図2の実線に示す現在位置P0から駐車動作が開始される。まず、
図3に示すように、経路設定部10が自車両300の現在位置P0から駐車位置Pまでの経路Mを設定する(S1)。経路Mが設定された時点で、経路設定部10が、経路Mを構成する前進の経路区間M1と後退の経路区間M2とを設定する。また、経路設定部10は、経路区間M2を最後の経路区間Mfに設定する。
【0055】
経路Mが設定されると、車両制御装置400に経路Mが通知され、車両制御装置400は、自車両300を経路Mに沿って走行させるように、自車両300の駆動、制動及び操舵を制御し、自車両300は自動走行を開始する(S2)。
【0056】
自車両300は、
図4に示すように、経路Mのうち最初の経路区間M1を前進で走行し、走行している期間中、所定の時間間隔で、障害物検出部40が障害物Tの有無を検出する(S3)。
【0057】
また、自車両300は、
図5に示すように、経路Mのうち次に経路区間M2を後退で走行し、経路区間M2を走行している期間中も、所定の時間間隔で、障害物検出部40が障害物Tの有無を検出する(S3)。
【0058】
自車両300が経路区間M1を走行している期間中、経路区間特定部20が、自車両300が前進しているか否かを判定する(S4)。前進しているか否かの判定は、経路設定部10により設定された経路区間Miの情報に基づいて判定する。
【0059】
すなわち、自車両300が走行している経路区間Miが、前進する経路区間M1であることを特定することにより、自車両300が前進していると判定する(S4においてYES)。
【0060】
一方、自車両300が、経路Mのうち次の経路区間M2を後退で走行しているときは、経路設定部10により設定された経路区間Miの情報に基づいて、経路区間特定部20が、後退する経路区間M2であることを特定することにより、自車両300が前進していないと判定する(S4においてYES)。
【0061】
自車両300が、
図4に示すように前進していると判定したときは、余裕距離設定部30は、前進用の余裕距離L1(例えば、25[cm])を設定する(S5)。自車両300が、
図5に示すように後退していると判定したときは、余裕距離設定部30は、後退用の余裕距離L2(例えば、30[cm])を設定する(S10)。
【0062】
余裕距離設定部30は、経路設定部10により設定された経路区間Miの情報に基づいて、自車両300が走行している経路区間が最後の経路区間Mfであるか否かを判定する(S6)。
【0063】
自車両300が、
図5に示すように経路区間M2を後退して進行しているときは後退用の余裕距離L2が設定されているが、経路区間M2は最後の経路区間Mfである(S6においてYES)ため、余裕距離設定部30は、ステップ10(S10)で設定した余裕距離L2(30[cm]])を、
図6に示すように、最短の余裕距離Lf(例えば、5[cm])に設定し直す(S7)。
【0064】
自車両300が、
図5に示すように、最後の経路区間Mfでない経路区間M1を進行しているとき(S6においてNO)は、ステップ5又はステップ10で設定した余裕距離L1,L2のままとする。
【0065】
続いて、衝突予測判定部50が、自車両300が走行している経路区間Mi上における所定時間後又は所定距離先における、障害物Tとの衝突の有無を予測する(S8)。
【0066】
この障害物Tとの衝突の有無の予測の際に、自車両300が走行している経路区間Miに応じて設定された余裕距離L1,L2,Lfが、所定時間後又は所定距離先における自車両300が占める範囲の進行方向に付加されて、自車両300の予測範囲として設定される。
【0067】
そして、衝突予測判定部50は、自車両300の予測範囲と障害物Tの予測位置とが重なる場合は、自車両300が障害物Tと衝突する(又は衝突する可能性が高い)と判定し(S8においてYES)、自車両300の予測範囲と障害物Tの予測位置とが重ならない場合は、自車両300は障害物Tと衝突しない(又は衝突しない可能性が高い)と判定する(S8においてNO)。
【0068】
衝突予測判定部50は、自車両300と障害物Tとが衝突すると判定したとき(S8においてYES)は、衝突予測の通知を車両制御装置400に出力する。
【0069】
衝突予測判定部50は、自車両300と障害物Tとが衝突しないと判定したとき(S8においてNO)は、衝突予測の通知を車両制御装置400に出力しない。
【0070】
以上のように、本実施形態の駐車支援装置100は、自車両300が経路区間Miを走行しているとき、その経路区間Mi上での将来的な障害物Tとの衝突の有無を予測して、その予測の結果に応じて、車両制御装置400に対して衝突予測の通知を出力する。
【0071】
ここで、
図5,6に示すように、駐車位置Pには自車両を確実に所定位置に停止させるための輪留めである縁石520が設置されていたり、駐車位置Pに近接して、土地の境界である壁510が設けられていたりすることが多い。
【0072】
このため、自車両300が最後の経路区間Mfを走行しているときは、仮に、余裕距離を通常の後退時の余裕距離L2に設定したままであると、自車両300が駐車位置Pに完全に入庫する直前の自車両300の予測範囲と障害物Tとしての縁石520や壁510の予測位置とが重なり易くなり、縁石520や壁510との衝突が予測されて、衝突予測の通知が出力され、車両制御装置400の制御により、無用な制動が行われる等して、円滑な入庫が行えなくなる恐れがある。
【0073】
しかし、本実施形態の駐車支援装置100は、自車両300が最後の経路区間Mfを走行しているときは、余裕距離を通常の後退時の余裕距離L2よりも短い最短の余裕距離Lfに設定し直すため、自車両300が駐車位置Pに完全に入庫する直前の自車両300の予測範囲と障害物Tとしての縁石520や壁510の予測位置とが重なりに難くなり、縁石520や壁510との衝突の予測が低減されて、円滑な入庫を行うことができる。
【0074】
本実施形態の駐車支援装置100は、
図2に示すように、経路Mが、1回の切り返しを要する経路であって、2つの経路区間M1,M2のみから構成されたものであるが、本発明に係る経路Mは、3つ以上の経路区間M1,M2,M3,…から構成されるものであってもよい。
【0075】
例えば、3回の切り返しを要する経路Mの場合は、最初の経路区間M1(自車両300の現在位置P0から1回目の切り返し位置K1まで)は前進走行となるため余裕距離L1を設定し、次の経路区間M2(1回目の切り返し位置K1から2回目の切り返し位置K2まで)が後退走行となるため余裕距離L2を設定し、次の経路区間M3(2回目の切り返し位置K2から3回目の切り返し位置K3まで)が前進走行となるため余裕距離L1を設定し、最後の経路区間Mf(3回目の切り返し位置K3から駐車位置Pまで)は後退走行となるが最短の余裕距離Lfを設定すればよい。
【0076】
なお、上述した実施形態は、最初の経路区間M1が前進走行となる例であるが、本発明に係る駐車支援装置は、最初の経路区間M1が後退走行となるものであってもよく、また、最後の経路区間Mfが前進走行となるものであってもよい。