特開2021-127142(P2021-127142A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社しあわせ家の特許一覧

特開2021-127142食品用補助部材、及び、その配置方法
<>
  • 特開2021127142-食品用補助部材、及び、その配置方法 図000003
  • 特開2021127142-食品用補助部材、及び、その配置方法 図000004
  • 特開2021127142-食品用補助部材、及び、その配置方法 図000005
  • 特開2021127142-食品用補助部材、及び、その配置方法 図000006
  • 特開2021127142-食品用補助部材、及び、その配置方法 図000007
  • 特開2021127142-食品用補助部材、及び、その配置方法 図000008
  • 特開2021127142-食品用補助部材、及び、その配置方法 図000009
  • 特開2021127142-食品用補助部材、及び、その配置方法 図000010
  • 特開2021127142-食品用補助部材、及び、その配置方法 図000011
  • 特開2021127142-食品用補助部材、及び、その配置方法 図000012
  • 特開2021127142-食品用補助部材、及び、その配置方法 図000013
  • 特開2021127142-食品用補助部材、及び、その配置方法 図000014
  • 特開2021127142-食品用補助部材、及び、その配置方法 図000015
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-127142(P2021-127142A)
(43)【公開日】2021年9月2日
(54)【発明の名称】食品用補助部材、及び、その配置方法
(51)【国際特許分類】
   B65D 77/24 20060101AFI20210806BHJP
   B65D 65/02 20060101ALI20210806BHJP
   A23L 5/00 20160101ALN20210806BHJP
【FI】
   B65D77/24
   B65D65/02 E
   A23L5/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2020-22916(P2020-22916)
(22)【出願日】2020年2月14日
(71)【出願人】
【識別番号】519060922
【氏名又は名称】株式会社しあわせ家
(74)【代理人】
【識別番号】100136205
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 康
(72)【発明者】
【氏名】福山 統大
【テーマコード(参考)】
3E067
3E086
4B035
【Fターム(参考)】
3E067AA11
3E067AB01
3E067BA10A
3E067BA15A
3E067BB14A
3E067BB16A
3E067CA30
3E067EE02
3E067GC05
3E086AB01
3E086AD24
3E086BA02
3E086BA15
3E086BB62
3E086BB90
3E086CA01
4B035LC16
4B035LE06
4B035LT16
(57)【要約】
【課題】 識別表示を確認するだけで、意図せぬ複数枚重ねがあったとしても、容易に、誤配置を見つけることができる食品用補助部材の提供。
【解決手段】 抗菌シート100は、四角形状の透明なOPPフィルムによって形成され、左下に、識別表示110を有している。識別表示100は、垂直の直線、そこから、45度右回転した直線、90度右回転した直線、45度左回転した直線、の4から1つが表示される。1枚の抗菌シート100が弁当上に配置された際、抗菌シート100の識別表示は、1つの直線で構成される。下層の抗菌シート100(隣接抗菌シート)と吸着し、2枚重ねとなった抗菌シート100Xを取得し、弁当上に誤配置した際、各抗菌シート100の識別表示110が重なり、抗菌シート100Xの識別表示は、2つの直線により構成される。識別表示を見るだけで、抗菌シート100が、複数枚重ねられた誤配置されていることを容易に見分けられる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数枚が重ねて配置される積層状態から、1枚が取得され、所定の食品の上、又は、下に、少なくとも一部が配置される食品用補助部材であって、
前記積層状態において、少なくとも、1枚上層、又は、1枚下層の前記食品用補助部材である隣接食品用補助部材と、自らと、を区別するため識別表示を有し、
また、
前記積層状態において、少なくとも、1枚上層、又は、1枚下層の前記食品用補助部材を介して、前記識別表示を確認できる透明性を有する、
食品用補助部材。
【請求項2】
請求項1に係る食品用補助部材において、
前記識別表示は、
図形、記号、文字、色、又は、それらの組み合わせのいずれかにより、前記隣接食品用補助部材と、自らと、を区別すること、
を特徴とする食品用補助部材。
【請求項3】
請求項1、又は、請求項2に係る食品用補助部材において、
前記識別表示は、
前記食品用補助部材における自身の配置位置により、前記隣接食品用補助部材と、自らと、を区別すること、
を特徴とする食品用補助部材。
【請求項4】
請求項1?請求項3のいずれかに係る食品用補助部材において、
前記食品用補助部材は、
弁当として提供される食品の上に配置されるシートであること、
を特徴とする食品用補助部材。
【請求項5】
請求項1?請求項3のいずれかに係る食品用補助部材において、
前記食品用補助部材は、
提供される前記食品を受容するフィルムカップであること、
を特徴とする食品用補助部材。
【請求項6】
複数枚が重ねて配置される積層状態から、1枚が取得され、所定の食品の上、又は、下に、少なくとも一部が配置される食品用補助部材であって、
前記積層状態において、少なくとも、1枚上層、又は、1枚下層の前記食品用補助部材である隣接食品用補助部材と、自らと、を区別するため識別表示を有し、
また、
前記積層状態において、少なくとも、1枚上層、又は、1枚下層の前記食品用補助部材を介して、前記識別表示を確認できる透明性を有する、
食品用補助部材を用いて、複数枚重ねて配置される誤配置を検出する、
食品用補助部材の誤配置検知方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品用補助部材に関し、特に、意図せぬ複数枚重ねによる誤配置を防止するものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の食品用補助部材について、図13に示す食品用シートを用いて説明する。図13に示すように、食品用シート11は保存すべき食品側に使用する内側シート23と食品側と反対側に位置する外側シート24とが合成樹脂層17によって接合されて一体化されている。内側シート23は複数の孔14が形成された無機系抗菌剤が練り込まれたポリエチレンよりなる抗菌性樹脂層13と抗菌性樹脂層13の上に形成されたパルプシートよりなる吸湿性層16とによって構成されている。外側シート24は無延伸ポリプロピレンよりなる合成樹脂層19の上に印刷層18が形成されている。食品の湯気に含まれる水分は孔14を介して吸湿性層16によって吸湿され、そこで保持される。又、抗菌性樹脂層13は食品に直接接して使用されるため、食品に対して抗菌効果を発揮する。これにより、食品の保存状態をより安定して持続させる食品用シートを提供する(以上、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−254669号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述の食品用シートには、以下に示すような改善すべき点がある。一般的に、食品用シートは、薄く、透明で、自己吸着性を有している。このため、積層状態から取り出す際に、意図せず、2枚重ねで取り出してしまい、そのまま、弁当の上に配置してしまうことがある。一旦、2枚重ねで配置してしまうと、透明であるが故、2枚重ねによる誤配置を見つけ出すことが、非常に難しい、という改善すべき点がある。
【0005】
そこで、本発明は、意図せぬ複数枚重ねがあったとしても、容易に、誤配置を見つけることができる商品用補助部を提供することを目的とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明における課題を解決するための手段及び発明の効果を以下に示す。
【0007】
本発明に係る食品用補助部材は、複数枚が重ねて配置される積層状態から、1枚が取得され、所定の食品の上、又は、下に、少なくとも一部が配置される食品用補助部材であって、前記積層状態において、少なくとも、1枚上層、又は、1枚下層の前記食品用補助部材である隣接食品用補助部材と、自らと、を区別するため識別表示を有し、また、前記積層状態において、少なくとも、1枚上層、又は、1枚下層の前記食品用補助部材を介して、前記識別表示を確認できる透明性を有する。
【0008】
これにより、識別表示を確認するだけで、意図せぬ複数枚重ねがあったとしても、容易に、誤配置を見つけることができる。
【0009】
本発明に係る食品用補助部材では、前記識別表示は、図形、記号、文字、色、又は、それらの組み合わせのいずれかにより、前記隣接食品用補助部材と、自らと、を区別すること、を特徴とする。
【0010】
これにより、識別表示を確認するだけで、意図せぬ複数枚重ねがあったとしても、容易に、誤配置を見つけることができる。
【0011】
本発明に係る食品用補助部材では、前記識別表示は、前記食品用補助部材における自身の配置位置により、前記隣接食品用補助部材と、自らと、を区別すること、を特徴とする。
【0012】
これにより、識別表示を確認するだけで、意図せぬ複数枚重ねがあったとしても、容易に、誤配置を見つけることができる。
【0013】
本発明に係る食品用補助部材では、前記食品用補助部材は、弁当として提供される食品の上に配置されるシートであること、を特徴とする。
【0014】
これにより、シートの識別表示を確認するだけで、意図せぬ複数枚重ねがあったとしても、容易に、誤配置を見つけることができる。
【0015】
本発明に係る食品用補助部材では、前記食品用補助部材は、提供される前記食品を受容するフィルムカップであること、を特徴とする。
【0016】
これにより、フィルムカップの識別表示を確認するだけで、意図せぬ複数枚重ねがあったとしても、容易に、誤配置を見つけることができる。
【0017】
本発明に係る食品用補助部材の誤配置検知方法では、複数枚が重ねて配置される積層状態から、1枚が取得され、所定の食品の上、又は、下に、少なくとも一部が配置される食品用補助部材であって、前記積層状態において、少なくとも、1枚上層、又は、1枚下層の前記食品用補助部材である隣接食品用補助部材と、自らと、を区別するため識別表示を有し、また、前記積層状態において、少なくとも、1枚上層、又は、1枚下層の前記食品用補助部材を介して、前記識別表示を確認できる透明性を有する、食品用補助部材を用いて、複数枚重ねて配置される誤配置を検出する。
【0018】
これにより、識別表示を確認するだけで、意図せぬ複数枚重ねがあったとしても、容易に、誤配置を見つけることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明に係る食品用補助部材の一実施例である抗菌シート100を示す図である。
図2】抗菌シート100の識別表示110を示す図である。
図3】抗菌シート100の製造方法を示す図である。
図4】抗菌シート100の使用法を示す図である。
図5】抗菌シート100を情報から見た状態を示す図であり、Aは、1枚の抗菌シート100が配置された場合を、Bは、2枚の抗菌シート100が誤配置された場合を、それぞれ示す。
図6】抗菌シート200の識別表示210を示す図である。
図7】抗菌シート200を情報から見た状態を示す図であり、Aは、1枚の抗菌シート200が配置された場合を、Bは、2枚の抗菌シート200が誤配置された場合を、それぞれ示す。
図8】抗菌シート300の識別表示310を示す図である。
図9】抗菌シート300を情報から見た状態を示す図であり、Aは、1枚の抗菌シート300が配置された場合を、Bは、2枚の抗菌シート300が誤配置された場合を、それぞれ示す。
図10】本発明に係る食品用補助部材の一実施例であるフィルムカップ400を示す図である。
図11】フィルムカップ400の識別表示410を示す図である。
図12】フィルムカップ400を情報から見た状態を示す図であり、Aは、1枚のフィルムカップ400が配置された場合を、Bは、2枚のフィルムカップ400が誤配置された場合を、それぞれ示す。
図13】従来の食品用補助部材を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明していく。
【実施例1】
【0021】
本発明に係る食品用補助部材の一実施形態である抗菌シート100について、図1を用いて説明する。抗菌シート100は、弁当に配置される食品の上を覆うように配置され、食品の腐敗を防止するものである。
【0022】
1.構成
図1に示すように、抗菌シート100は、所定の膜部材、具体的には、四角形状の透明なOPP(Oriented PolyPropylene)フィルムによって形成されている。抗菌シート100は、所定の抗菌処理を有している。なお、膜部材は、機能に応じた所定の厚さを有する抗菌シート100は、左下に、識別表示110を有している。
【0023】
識別表示110は、所定の図形として、所定長さの黒色の直線により形成される。また、識別表示100は、図2Aに示すような垂直の直線、図2Bに示すような図2Aの直線から45度、右回転した直線、図2Cに示すような図2Aの直線から90度、右回転した直線、図2Dに示すような図2Aの直線から45度、左回転した直線、の4種類のうちのいずれかが表示される。
【0024】
2.製造方法
抗菌シート100を、製造する方法を、図3を用いて説明する。図3に示すように、抗菌シート100は、ロール状のOPPシートから切り出すことによって、形成される。まず、1:ロール状のOPPシートを延ばしながら、所定方向に引き出し、2:予め定められた所定の位置で識別表示110を、引き出したOPPシート上に印刷する。なお、識別表示110を印刷する際には、異なる種類を、順次、印刷する。その後、3:所定位置で、所定の大きさに切断し、抗菌シート100を形成する。
【0025】
3.使用方法
次に、抗菌シート100を、弁当に使用する方法を、図4を用いて説明する。図4に示すように、抗菌シート100を、所定の弁当に配置する際には、複数の抗菌シート100を積層した積層状態を形成した積層抗菌シート100Sを用意する。なお、積層状態においては、各抗菌シート100の識別表示110が上下で重なる位置に配置されるように、抗菌シート100の向きを調整する。
【0026】
作業者は、積層抗菌シート100Sの上から1枚を、順次、取得し、弁当上に配置して行く。1枚の抗菌シート100が弁当上に配置された際に、抗菌シート100を上から見た状態を図5Aに示す。このとき、抗菌シート100の識別表示は、1つの直線で構成されている。
【0027】
一方、下層の抗菌シート100(隣接抗菌シート)と吸着し、意図せずに、2枚重ねとなった抗菌シート100Xを取得し、弁当上に誤配置した際に、抗菌シート100Xを上から見た状態を図5Bに示す。このとき、それぞれの抗菌シート100の識別表示110が重なり、抗菌シート100Xの識別表示は、2つの直線により構成されている。つまり、識別表示を見るだけで、抗菌シート100が、複数枚重ねとなっているか否か、ひいては、抗菌シート100が誤配置されているか否かを、容易に、見分けることができる。
【実施例2】
【0028】
前述の実施例1における抗菌シート100においては、識別表示110は、4種類の直線表示を有するとしたが、本実施例における抗菌シート200においては、識別表示210は、所定の色により構成されている。なお、以下においては、実施例1と同様の構成については、記載を省略する。
【0029】
1.構成
抗菌シート200は、所定の色により構成される識別表示210を有している。また、識別表示100は、図6Aに示すように、所定領域に施された赤色(R)、図6Bに示すように、所定領域に施された緑色(G)、図6Cに示すように、所定領域に施された青色(B)、の3種類のうちのいずれかが表示される。
【0030】
なお、抗菌シート200のその他の構成については、実施例1の抗菌シート100と同様である。
【0031】
2.製造方法
抗菌シート200の製造方法については、実施例1の抗菌シート100と同様である。
【0032】
3.使用方法
抗菌シート200の使用方法については、実施例1の抗菌シート100と同様である。
【0033】
ここで、1枚の抗菌シート200が弁当上に配置された際に、抗菌シート200を上から見た状態を図7Aに示す。このとき、抗菌シート200の識別表示は、1つの色、例えば、赤色で示される。
【0034】
一方、下層の抗菌シート200(隣接抗菌シート)と吸着し、意図せずに、2枚重ねとなった抗菌シート200Xを取得し、弁当上に誤配置した際に、抗菌シート200Xを上から見た状態を図7Bに示す。このとき、それぞれの抗菌シート200の識別表示210が重なり、抗菌シート200Xの識別表示210Xは、それぞれの識別表示210を重ね合わせた色、例えば、赤色と緑色とを重ね合わせた黄色により構成されている。つまり、識別表示を見るだけで、抗菌シート200が、複数枚重ねとなっているか否か、ひいては、抗菌シート200が誤配置されているか否かを、容易に、見分けることができる。
【実施例3】
【0035】
前述の実施例1における抗菌シート100においては、識別表示110を、各抗菌シート100間で、同じ位置に配置されていた。一方、本実施例における抗菌シート300においては、識別表示310は、各抗菌シート300間で、異なる位置に配置されている。なお、以下においては、実施例1と同様の構成については、記載を省略する。
【0036】
1.構成
抗菌シート300は、所定の記号である「〇」により構成される識別表示310を有している。また、識別表示100は、図8Aに示すように、右下に配置される「〇」、図6Bに示すように、右上に配置される「〇」、図6Cに示すように、左上に配置される「〇」、図6Dに示すように、左下に配置される「〇」、の4種類のうちのいずれかが表示される。つまり、識別表示310は、異なる抗菌シート300の異なる位置に配置される。
【0037】
なお、抗菌シート300のその他の構成については、実施例1の抗菌シート100と同様である。
【0038】
2.製造方法
抗菌シート300の製造方法については、実施例1の抗菌シート100と同様である。
【0039】
3.使用方法
抗菌シート300の使用方法については、実施例1の抗菌シート100と同様である。
【0040】
ここで、1枚の抗菌シート300が弁当上に配置された際に、抗菌シート300を上から見た状態を図9Aに示す。このとき、抗菌シート200の識別表示は、右下の位置に示される。
【0041】
一方、下層の抗菌シート300(隣接抗菌シート)と吸着し、意図せずに、2枚重ねとなった抗菌シート300Xを取得し、弁当上に誤配置した際に、抗菌シート300Xを上から見た状態を図9Bに示す。このとき、それぞれの抗菌シート300の識別表示310は、異なる位置に表示されるため。抗菌シート300Xの識別表示310Xは、異なる位置に配置された2つの識別表示により構成されている。つまり、識別表示を見るだけで、抗菌シート300が、複数枚重ねとなっているか否か、ひいては、抗菌シート300が誤配置されているか否かを、容易に、見分けることができる。
【実施例4】
【0042】
前述の実施例1における食品用補助部材として抗菌シート100を示した。一方、本実施例においては食品用補助部材としてフィルムカップ400を用いている。なお、以下においては、実施例1と同様の構成については、記載を省略する。
【0043】
本発明に係る食品用補助部材の一実施形態である抗菌シート100について、図1を用いて説明する。抗菌シート100は、弁当に配置される食品の上を覆うように配置され、食品の腐敗を防止するものである。
【0044】
1.構成
図1に示すようなフィルムカップ400は、弁当に配置される食品を包含するに、つまり、フィルムカップ400の底面が食品の下に配置されるように、食品を載置するものである。フィルムカップ400は、底面円形、側面蛇腹状の半透明なOPP(Oriented PolyPropylene)フィルムによって形成されている。フィルムカップ400は、底面の中央に識別表示410を有している。なお、フィルムカップ400は、複数枚重ねた状態抗で、仮想に位置するフィルムカップ400の識別表示410が確認できる透明性を有している。
【0045】
フィルムカップ400の識別表示410は、実施例1の抗菌シート100と同様に、所定の図形として、所定長さの黒色の直線により形成される。また、識別表示410は、図11Aに示すような垂直の直線、図11Bに示すような図11Aの直線から45度、右回転した直線、図11Cに示すような図11Aの直線から90度、右回転した直線、図11Dに示すような図11Aの直線から左回りに45度、回転した直線、の4種類のうちのいずれかが表示される。
【0046】
2.製造方法
フィルムカップ400は、1:ロール状のフィルムシートを延ばしながら、所定方向に引き出し、2:予め定められた所定の位置で識別表示110を、引き出したOPPシート上に印刷する。なお、識別表示110を印刷する際には、異なる種類を、順次、印刷する。その後、3:所定位置で、カップ型に押圧した後、切断し、フィルムカップ400を形成する。
【0047】
3.使用方法
フィルムカップ400の使用方法については、実施例1の抗菌シート100と同様である。ただし、フィルムカップ400は、弁当の下蓋の所定の位置に配置され、配置されたフィルムカップ400の上に、所定の食品が載置される。
【0048】
ここで、1枚のフィルムカップ400が弁当上に配置された際に、フィルムカップ400の底面を上から見た状態を図12Aに示す。このとき、フィルムカップ400の底面の識別表示410は、1つの直線で構成されている。
【0049】
一方、下層のフィルムカップ400(隣接抗菌シート)と吸着し、意図せずに、2枚重ねとなったフィルムカップ400Xを取得し、弁当上に誤配置した際に、フィルムカップ400Xを上から見た状態を図12Bに示す。このとき、それぞれのフィルムカップ400の識別表示410が重なり、フィルムカップ400Xの識別表示は、2つの直線により構成されている。つまり、識別表示を見るだけで、フィルムカップ400が、複数枚重ねとなっているか否か、ひいては、フィルムカップ400が誤配置されているか否かを、容易に、見分けることができる。
【0050】
[その他の実施形態]
(1)抗菌シート100〜300、フィルムカップ400シャツ100:前述の実施例1〜実施例4においては、食品用補助部材として、抗菌シート100〜300、及び、フィルムカップ400を示したが、所定の食品の上、又は、下に、少なくとも一部が配置されるものであれば、例示のものに限定されない。例えば、弁当の蓋であってもよい。
【0051】
(2)識別表示110〜410:前述の実施例1においては、識別表示110として直線の図形を、前述の実施例2においては、識別表示210として色を、前述の実施例3においては、識別表示310として配置位置の異なる図形「〇」を、前述の実施例4においては、識別表示410として直線の図形を、それぞれ示したが、図形、記号、文字、色、又は、それらの組み合わせのいずれかにより、前記隣接食品用補助部材と、自らと、を区別するものであれば、例示のものに限定されない。例えば、所定の文字、言葉、イラストであってもよい。
【0052】
また、前述の実施例1?実施例4においては、各識別表示は、印刷により形成されるとしたが、所定のエンボス加工(凸加工)やデボス加工(凹加工)等の高低差を用いて形成されるようにしてもよい。
【0053】
(3)透明性:前述の実施例1においては、抗菌シート100〜300は透明としたが、積層状態において、少なくとも、1枚上層、又は、1枚下層の食品用補助部材を介して、識別表示を確認できる透明性であれば、例示のものに限定されない。また、識別表示が配置される領域のみが、透明性を有するようにしてもよい。
【0054】
(4)各製造方法:前述の実施例1〜実施例3における抗菌シート100〜300、及び、実施例4におけるフィルムカップ400については、各機能を有するように製造できる方法であれば、例示のものに限定されない。
【符号の説明】
【0055】
100 抗菌シート
110 識別表示
200 抗菌シート
210 識別表示
300 抗菌シート
310 識別表示
400 フィルムカップ
410 識別表示
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13