【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)令和元年7月2日 一般社団法人粕屋医師会のウェブサイト(https://sagasukun.net/)にて、医療機関・医療介護施設検索サイトを公開。
【課題】被介護者の生活環境に大きな変化を与えない介護サービス事業者を検索することができることにより、被介護時のストレスを抑制することができる介護サービス事業者紹介装置および介護サービス事業者紹介プログラムを提供する。
【解決手段】介護サービス事業者紹介装置は、操作者が操作して入力された端末装置からの検索項目に基づいて、介護サービス事業者に関する情報である事業者情報に含まれた検索対象を検索して、該当する介護サービス事業者を抽出する検索手段と、検索手段による検索結果を検索結果画面として端末装置に送信する検索結果提供手段と備えている。検索対象には、介護サービス事業者にサービスの提供を受ける被介護者の嗜好を許容するか否かを示す嗜好条件が含まれている。また、検索項目には、被介護者の嗜好が希望嗜好として含まれている。従って、操作者は、被介護者の嗜好が許容される介護サービス事業者を検索することができる。
前記検索対象には、居室に空きがあるか否かを示す空き情報と、待機者数を示す待機者数情報とが含まれ、前記検索項目には、居室に空きがある施設を検索するための空き希望と、居室に空きが無く待機者がいる施設を検索するための待機施設とが含まれた請求項1または2記載の介護サービス事業者紹介装置。
前記検索対象には、前記介護サービス事業者にサービスの提供を受ける被介護者の治療状態が受け入れ可能か否かを示す治療条件が含まれ、前記検索項目には、前記被介護者の治療状態が含まれた請求項1から3のいずれかの項に記載の介護サービス事業者紹介装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載の障害者向け福祉サービス検索システムでは、利用者情報に基づいて検索されるが、利用者情報としては、利用者の年齢、障害等級、居住地域、利用者の世帯の主たる生計者の所得税額などとしており、利用者(被介護者)の生活状況などは考慮されない。
また、特許文献2に記載の介護施設検索システムに至っては、利用可能日と介護度で検索されるため、利用可能日と介護度のみしか考慮されない。
被介護者は介護を受けるときに日頃の生活に制限を受けると、大きなストレスになる。
【0007】
そこで本発明は、被介護者の生活環境に大きな変化を与えない介護サービス事業者を検索することができることにより、被介護時のストレスを抑制することができる介護サービス事業者紹介装置および介護サービス事業者紹介プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の介護サービス事業者紹介装置は、介護サービス事業者に関する情報が事業者情報として格納される記憶手段と、前記記憶手段に格納された事業者情報を操作者が操作して入力された端末装置からの検索項目に基づいて、前記事業者情報に含まれた検索対象を検索して、該当する介護サービス事業者を抽出する検索手段と、前記検索手段による検索結果を検索結果画面として端末装置に送信する検索結果提供手段と備え、前記検索対象には、前記介護サービス事業者にサービスの提供を受ける被介護者の嗜好を許容するか否かを示す嗜好条件が含まれ、前記検索項目には、前記被介護者の嗜好が希望嗜好として含まれたことを特徴としたものである。
【0009】
本発明の介護サービス事業者紹介プログラムは、コンピュータを、介護サービス事業者に関する情報が事業者情報として格納される記憶手段、前記記憶手段に格納された事業者情報を操作者が操作して入力された端末装置からの検索項目に基づいて、前記事業者情報に含まれた検索対象を検索して、該当する介護サービス事業者を抽出する検索手段、前記検索手段による検索結果を検索結果画面として端末装置に送信する検索結果提供手段として機能させるものであり、前記検索対象には、前記介護サービス事業者にサービスの提供を受ける被介護者の嗜好を許容するか否かを示す嗜好条件が含まれ、前記検索項目には、前記被介護者の嗜好が希望嗜好として含まれたことを特徴としたものである。
【0010】
本発明によれば、検索手段が、検索項目に基づいて事業者情報に含まれた検索対象を検索する際に、検索対象に、介護サービス事業者にサービスの提供を受ける被介護者の嗜好を許容するか否かを示す嗜好条件が含まれており、検索項目に被介護者の嗜好が希望嗜好として含まれている。そのため、操作者は、被介護者の嗜好が許容される介護サービス事業者を検索することができる。従って、被介護者は、介護を受けるときでも、普段の生活どおりに過ごすことができるので、大きなストレスなしに介護サービスを受けることができる。
【0011】
前記嗜好は、飲酒または喫煙のいずれか一方または両方であることができる。そうすることで、摂取し過ぎると生活に支承が生じたり、他人との間に問題が生じたりするおそれがある飲酒や、吸い過ぎると健康に問題が生じるおそれがある喫煙が許容される介護サービス事業者を検索することができる。
【0012】
前記検索対象には、居室に空きがあるか否かを示す空き情報と、待機者数を示す待機者数情報とが含まれ、前記検索項目には、居室に空きがある施設を検索するための空き希望と、居室に空きが無く待機者がいる施設を検索するための待機施設とが含まれたものとすることができる。
検索対象に、居室に空きがあるか否かを示す空き情報が含まれ、検索項目に、居室に空きがある施設を検索するための空き希望が含まれているため、居室に空きがある介護サービス事業者を検索することができる。このとき、空きがある介護サービス事業者が検索されなければ、居室に空きが無く待機者がいる施設を検索することにより、待機待ちをしてでも被介護者の嗜好を受け入れてくれる介護サービス事業者が検索できる。
従って、被介護者に緊急性がなければ、被介護者は、希望の介護サービス事業者の候補を検索結果画面にて閲覧することができ、待機者として加わることができる。
【0013】
前記検索対象には、前記介護サービス事業者にサービスの提供を受ける被介護者の治療状態が受け入れ可能か否かを示す治療条件が含まれ、前記検索項目には、前記被介護者の治療状態が含まれたものとすることができる。
検索対象に、被介護者の治療状態が受け入れ可能か否かを示す治療条件が含まれ、検索項目に、被介護者の治療状態が含まれているため、被介護者の治療状態を受け入れ可能な介護サービス事業者が検索できる。
従って、通常の生活で欠かせない嗜好を有する被介護者が、通常の生活に支承をきたすような治療を行っていても、受け入れてくれる介護サービス事業者を検索することできるので、これまでと同様な生活を施設でも送ることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、被介護者は、介護を受けるときでも、普段の生活どおりに過ごすことができるので、大きなストレスなしに介護サービスを受けることができる。よって、本発明は、被介護者の生活環境に大きな変化を与えない介護サービス事業者を検索することができることにより、被介護時のストレスを抑制することができる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施の形態に係る介護サービス事業者紹介装置を用いた介護サービス事業者紹介システムを図面に基づいて説明する。
(介護サービス事業者紹介システムの構成の説明)
図1に示す介護サービス事業者紹介システム10は、登録された介護サービス事業者を検索することで、介護サービス事業者に関する情報を得ることができるものである。
図1に示すように介護サービス事業者紹介システム10は、介護サービス事業者から介護サービスを受ける被介護者、被介護者の親族、ケアマネジャーなどの操作者が操作する第1端末装置20(操作者が操作する端末装置)と、介護サービス事業者が情報の登録、メンテナンスのために操作する第2端末装置30と、管理者によって管理され、介護サービス事業者に関する情報を提供する介護サービス事業者紹介装置40とを備えている。
【0017】
第1端末装置20は、携帯電話会社の中継局との無線通信によりインターネットWに通信可能に接続される携帯端末装置や、有線通信またはWIFIなどの無線通信によりインターネットWに接続されるノートブック型のコンピュータ、またはデスクトップ型のコンピュータとすることができる。第1端末装置20は、介護サービス事業者紹介装置40にアクセスして情報が閲覧できればよいので、携帯端末装置であれば、閲覧ソフトがインストールされていることによりブラウザ機能を有するスマートフォンとすることができる。
【0018】
第2端末装置30は、第1端末装置20と同様に、携帯端末装置やノートブック型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータとすることができる。
第2端末装置30においても、閲覧ソフトがインストールされていることによりブラウザ機能を有するものとすることができる。閲覧ソフトは、例えば、マイクロソフト社製のMICROSOFT EDGEやINTERNET EXPLORER(登録商標)、グーグル社製のCHROME、アップル社製のSafari(登録商標)、Mozilla Foundation社製のFIREFOX(登録商標)などとすることができる。
【0019】
介護サービス事業者紹介装置40は、電気通信回線の一例であるインターネットWに通信可能に接続されたコンピュータで、介護サービス事業者紹介プログラムが動作している。介護サービス事業者紹介プログラムが、コンピュータを各手段として動作させることで介護サービス事業者紹介装置40として機能させている。介護サービス事業者紹介装置40は、大容量の記憶が可能であり、高速に通信可能なサーバ型のコンピュータとすることができる。
【0020】
図2に示すように、介護サービス事業者紹介装置40は、通信手段41と、認証手段42と、登録編集手段43と、検索画面提供手段44と、検索手段45と、検索結果提供手段46と、記憶手段47とを備えている。
【0021】
通信手段41は、第1端末装置20および第2端末装置30からの通信データを、インターネットWを介して受信し、装置内の各手段に出力したり、装置内の各手段からの通信データを入力して、インターネットWを介して第1端末装置20および第2端末装置30に送信したりする。
【0022】
認証手段42は、第1端末装置20および第2端末装置30から送信された認証情報に基づいて、操作可能か否かを判定するものである。
登録編集手段43は、第2端末装置30からの要求に応じて、介護サービス事業者に関する情報(以下、事業者情報と称す。)を新規に登録したり、登録済の事業者情報を編集したりする機能を有する。
検索画面提供手段44は、第1端末装置20および第2端末装置30からの閲覧要求に応じて検索用画面を送信する。
検索手段45は、検索用画面に入力された検索情報に基づいて記憶手段47に登録された事業者情報を検索して、該当する介護サービス事業者を抽出する。
検索結果提供手段46は、検索手段45による検索結果に基づいて検索結果画面を、要求元の第1端末装置20または第2端末装置30に送信する。
記憶手段47は、OSやアプリケーションソフトの他、各種の設定や、事業者情報などが格納されている。記憶手段47は、ハードディスクドライブやフレッシュメモリとすることができる。
【0023】
以上のように構成された本発明の実施の形態に係る介護サービス事業者紹介システム10の動作および使用状態を図面に基づいて説明する。
(事業者情報の登録・編集)
介護サービス事業者が、事業者情報の初期登録を行うとき、または登録した情報から変更があったときには、まず、
図1に示す第2端末装置30を操作して閲覧ソフトにより介護サービス事業者紹介装置40にアクセスすることで、閲覧要求が第2端末装置30から介護サービス事業者紹介装置40に送信される(
図3のステップS10参照)。
介護サービス事業者紹介装置40では閲覧要求が通信手段41(
図2参照)により受信すると、図示しないトップページが送信される(ステップS20参照)。
【0024】
第2端末装置30では、介護サービス事業者が操作してトップページにリンクされた会員専用ページを指定することで(ステップS30参照)、介護サービス事業者紹介装置40の認証手段42(
図2参照)から図示しないログインページが送信される(ステップS40参照)。
介護サービス事業者は、介護サービス事業者を識別する識別情報(ID)となるユーザー名またはメールアドレスと、パスワードとをログインページに入力して、第2端末装置30から介護サービス事業者紹介装置40に、ログイン情報として送信する(ステップS50参照)。
【0025】
介護サービス事業者紹介装置40では、認証手段42が、識別情報に基づいて記憶手段47(
図2参照)に格納された認証情報を検索し、識別情報が登録されているか否かを判定し、登録されている場合には、この識別情報に紐付いたパスワードが一致するか否かを判定して認証を取る(ステップS60参照)。
認証手段42により認証が得られると、登録編集手段43により記憶手段47から事業者情報を読み込み、登録編集画面を第2端末装置30に送信する(ステップS70参照)。
【0026】
介護サービス事業者は、第2端末装置30に表示された登録編集画面を通じて、介護サービス事業者に関する事業者情報を新規に登録したり、既存の事業者情報の情報を編集したりすることができる(ステップS80参照)。
【0027】
例えば、
図4に示す登録編集画面P1では、未入力状態では「タイトルを追加」と表記された名称入力欄R11が表示されている。
名称入力欄R11の下方には、介護サービス事業者の種類によって選択される複数のタブT11〜T18が表示されている。
【0028】
そして、選択されたタブT11〜T18によって設定内容が変わる項目登録欄R12が表示されている。項目登録欄R12には検索されたときに表示される情報が登録されるが、検索対象となる情報を一部含む。
また、項目登録欄R12の右横には、介護サービス事業者の種類を指定することで、詳細情報の表示形式を指定する表示形式指定欄R13と、介護サービス事業者の該当項目を指定する検索対象登録欄R14が表示されている。この表示形式指定欄R13と検索対象登録欄R14とは、タブT11〜T18によって項目登録欄R12が切り替わっても共通して表示される。
【0029】
まず、タブT11〜T18によって切り替わる項目登録欄R12について説明する。
例えば、タブT11は、全部の介護サービス事業者に共通して設定が必要な「共通項目」である。タブT11における項目登録欄R12a(R12)では、
図5に示すように、休業日、事業者番号、職員数、定員数、ベッド数、受け入れ可能状態、入居制限、費用、入居条件の補足事項(図示せず)、空き状況、待機数、代表者名、住所、座標(地図)、連絡先(電話)、ホームページのアドレス、受付時間(営業時間)、コメント、イメージ(写真)が設定できる。
【0030】
この中で次に説明する項目は、検索対象となる項目である。
まず、入居制限は、受け入れ可能条件、年齢の下限と上限による年齢条件と、性別条件、嗜好条件(喫煙、飲酒)が制限登録欄R121により設定される。
受け入れ可能条件は、現在、受け入れ可能か否かが3段階のレベルと関係無しとから選択される。年齢条件は入力なしが許容される。性別条件は、制限なし、男性不可、女性不可から選択が必要である。嗜好条件は、被介護者の嗜好が許容されるか否かを示すものであり、制限なし、不可から選択が必要である。
費用は、入居一時金の最小と最大による一時金条件と、月額支払額の最小と最大による月額条件とが金額登録欄R122により設定される。
空き状況は、居室に空きがあるか否かを、空き情報として選択する空き状況登録欄R123により設定される。空き状況登録欄R123は、空きが有る場合と、空きが無いか、または入院・入居施設では無い場合とが選択できる。
待機数は、待機者数情報として1人から20人の間で選択できる待機数登録欄R124により設定される。
【0031】
また、
図4に示すタブT12により選択される、
図6に示す「訪問看護ステーション」の項目登録欄R12bでは、まず、看護数、および理学療法士と、作業療法士と、言語聴覚士との有無が登録される。また、24時間体制の内容、対象者の条件、受け入れ可能な治療状態の他、
図5の項目登録欄R12aと同様に、施設情報が登録される。
また、
図4に示すタブT17により選択される、
図7に示す「有料老人ホーム」の項目登録欄R12cでは、介護付か住宅型かを選択する「タイプ」と、施設の条件が記入できる「条件等」が設定できる。
【0032】
次に、
図4に示す表示形式指定欄R13について説明する。表示形式指定欄R13には、検索結果画面にて介護サービス事業者が選択されたときに表示される詳細情報であり、項目登録欄R12に登録された情報の表示形式を指定するための項目が表示されている。
表示形式指定欄R13では、「診療所」、「病院」、「在宅訪問が可能な歯科診療所・病院」などの表示形式が選択できる。
【0033】
検索対象登録欄R14は、介護種類登録欄R14aと、個人状態登録欄R14bとを備えている。
介護種類登録欄R14aには、「医療機関」、「在宅訪問できる医療機関」、「入院できる医療機関」など、介護サービス事業者に該当する施設、介護サービス事業者が提供するサービスを、介護種類として登録するための項目が表示されている。この介護種類登録欄R14aは、複数選択が可能である。
個人状態登録欄R14bには、「癌」、「末期がん」、「施設看取り」から、「膀胱カテーテル」、「膀胱洗浄」など、受け入れ可能な被介護者の病状を示す病状条件や治療状態を示す治療条件を登録するための項目が表示されている。個人状態登録欄R14bも、複数選択が可能である。
【0034】
介護サービス事業者は、第2端末装置30を操作して、これらの登録編集画面P1に情報を入力して、「レビュー待ちとして送信」と表示された登録ボタンB11を押下することで、事業者情報を登録する。
登録ボタンB11が押下されたことで、第2端末装置30から事業者情報が介護サービス事業者紹介装置40へ送信される。
介護サービス事業者紹介装置40では、登録編集手段43が第2端末装置30からの事業者情報を記憶手段47に格納する。そして、登録編集手段43が事業者情報を記憶手段47に格納する際に、登録・編集した日時を最終更新情報として事業者情報に含めて格納する(ステップS90参照)。登録された事業者情報は、管理者によってレビューされた後に公開される。
【0035】
(操作者による介護サービス事業者の検索)
操作者が第1端末装置20を操作して閲覧ソフトにより介護サービス事業者紹介装置40にアクセスすることで、第2端末装置30のときと同様に、介護サービス事業者紹介装置40からトップページが送信される(ステップS10,S20参照)。
そのため、ここでは、第1端末装置20が、トップページから所定のリンクを辿ることで、検索画面を閲覧するところから説明する。なお、介護サービス事業者紹介装置40では、広い範囲の操作者からのアクセスを受け付けるため、検索画面は認証無しでアクセス可能としている。
【0036】
まず、操作者の操作により第1端末装置20が閲覧要求を送信する(
図3のステップS110参照)。介護サービス事業者紹介装置40では閲覧要求が通信手段41により受信すると、検索画面提供手段44が、検索画面を記憶手段47から読み出し、第1端末装置20へ送信する(ステップS120参照)。
【0037】
図8に示す検索画面P2では、検索項目が表示されている。具体的には、検索画面P2は、「個人の状態の入力」と表示された個人情報入力欄R21と、「検索したい施設の選択」と表示された施設選択欄R22と、「入院・入居の空き状況」と表示された空き状況指定欄R23と、検索ボタンB21とを備えている。
【0038】
個人情報入力欄R21には、年齢性別入力欄R211と、嗜好指定欄R212と、個人状況指定欄R213と、費用希望入力欄R214とを備えている。
年齢性別入力欄R211は、被介護者の年齢が入力される入力欄と、性別を指定する入力欄とを備えている。
嗜好指定欄R212は、被介護者の嗜好を希望嗜好として指定する入力欄を備えている。本実施の形態では、飲酒と喫煙について検索することができる。
【0039】
個人状況指定欄R213は、「癌」や「末期がん」、「認知症」、「認知症による問題行動」、「神経難病」などの被介護者の病気の状態を病状状態として指定する入力欄と、「酸素療法」、「人工肛門」、「腹膜透析」、「膀胱カテーテル」、「膀胱洗浄」などの被介護者の治療状態を治療状態として指定する入力欄と、「施設看取り」、「在宅看取り」、「緩和医療」、「リハビリ」などの介護サービスを受ける目的を指定する入力欄と、「小児」か否かを指定する入力欄とを備えている。
費用希望入力欄R214は、入居時の一時金について希望一時金として入力する入力欄であり、上限無しを指定する入力欄および上限金額を入力する入力欄と、月額支払い金額について希望月額として入力する入力欄であり、上限無しを指定する入力欄および上限金額を入力する入力欄とを備えている。
【0040】
施設選択欄R22では、「医療機関」、「特別養護老人ホーム」、「介護老人保健施設」、「有料老人ホーム」など施設を探すことができる他、「医療機関」、「在宅できる医療機関」「入院できる医療機関」などの医療機関でも細かな条件で、希望サービスが選択できるようになっている。また、施設選択欄R22では、施設だけでなく、「ケアマネ」を選択することでケアマネジャーを探すことができたり、「ヘルパー」を選択することで訪問介護員を探すことができたりする。
【0041】
空き状況指定欄R23には、居室に空きがある施設の検索を、空き希望として指定する入力欄と、居室に空きが無く、待機者がいる施設を待機施設として指定する入力欄とを備えている。
【0042】
操作者は、このように第1端末装置20に表示された検索画面P2の、個人情報入力欄R21、施設選択欄R22、空き状況指定欄R23に、希望の項目、絞り込みたい項目を検索項目として入力する(ステップS130参照)。
例えば、
図9の検索画面P2にて示すように、本実施の形態では、検索項目として、男性、80才、飲酒が「あり」、入居一時金および月額支払限度は上限無し、被介護者の治療は「気管切開」、施設は、「特別養護老人ホーム」、「介護老人保健施設」、「介護療養型医療施設」、「グループホーム」、「有料老人ホーム」、「ケアハウス」を指定しており、空きがある施設を指定しているものとする。
【0043】
そして、操作者は、検索項目を指定して、検索ボタンB21を押下(タップ)することで、第1端末装置20から、操作者によって入力された検索項目が、検索要求として、介護サービス事業者紹介装置40に送信される(ステップS140参照)。
【0044】
介護サービス事業者紹介装置40では、検索手段45により、検索項目に基づいて、記憶手段47に格納された事業者情報の検索が実行される(ステップS150参照)。
具体的には、
図9に示す年齢性別入力欄R211に入力された年齢および性別は、
図5に示す制限登録欄R121にて登録された年齢条件と性別条件を参照して、許容されるか否かが判定される。
図9に示す嗜好指定欄R212に指定された希望嗜好は、
図5に示す制限登録欄R121にて登録された嗜好条件を参照して、許容されるか否かが判定される。
図9に示す個人状況指定欄R213に指定された被介護者の状態を示す病状状態および治療状態は、
図4に示す個人状態登録欄R14bに登録された被介護者の状態(病状条件、治療条件)を参照して、許容されるか否かが判定される。
図9に示す費用希望入力欄R214に指定された希望一時金と希望月額は、
図5に示す金額登録欄R122に登録された一時金条件と月額条件を参照して、許容されるか否かが判定される。
図9に示す施設選択欄R22に指定された希望介護種類は、
図4に示す介護種類登録欄R14aに登録された介護種類を参照して、含まれているか否かが判定される。
図9に示す空き状況指定欄R23に指定された空き希望(「空きあり」)は、
図5に示す空き状況登録欄R123に登録された空き情報を参照して、空きがあるか否かが判定される。
図9に示す空き状況指定欄R23に指定された「待機あり」は、
図5に示す待機数登録欄R124に登録された待機数(待機者数情報)を参照して、待機者がいる施設か否かが判定される。
そして、検索結果提供手段46が、検索結果を検索結果画面として、第1端末装置20へ送信する(ステップS160参照)。
【0045】
第1端末装置20では、介護サービス事業者紹介装置40からの検索結果画面が表示される(ステップS170参照)。
例えば、
図10に示す検索結果画面P3では、まず、検索件数N3が表示されている。検索件数N3の下方には、検索項目K3が表示されている。検索項目K3の下方には、介護サービス事業者の所在地を示す地
図M3が表示されている。
そして、地
図M3の下方には、表示仕切れない介護サービス事業者を、ページを指定して表示を切り替えるページ切替C3が表示されている。
そして、ページ切替C3の下方に、検索された介護サービス事業者の一覧L3が表示される。そして、検索結果画面P3の下端にも、ページ切替C3が表示されている。
【0046】
この検索結果画面P3では、
図9に示す検索画面P2の嗜好指定欄R212にて指定されることで検索された被介護者の嗜好である飲酒が許容される介護サービス事業者が表示される。
従って、被介護者は、介護を受けるときでも、普段の生活どおりに過ごすことができるので、大きなストレスなしに介護サービスを受けることができる。よって、介護サービス事業者紹介装置40は、被介護者の生活環境に大きな変化を与えない介護サービス事業者を検索することができることにより、被介護時のストレスを抑制することができる。
【0047】
また、検索結果画面P3では、
図9に示す検索画面P2の空き状況指定欄R23にて指定されることで検索された居室に空きがある介護サービス事業者が表示される。
このとき、空きがある介護サービス事業者が検索されなければ、空き状況指定欄R23での指定を解除し、空き状況指定欄R23に指定された「待機あり」を指定して、再度検索することで、空きが無く待機待ちしている人がいる介護サービス事業者が検索できる。
従って、被介護者の嗜好を受け入れてくれる介護サービス事業者であれば、待機待ちがある介護サービス事業者であっても検索できるので、被介護者に緊急性がなければ、被介護者は、希望の介護サービス事業者の候補を検索結果画面にて閲覧することができ、待機待ちに加わることができ、待機者がいなくなればすぐにでも介護サービスを受けることができる。
【0048】
更に、検索結果画面P3では、
図9に示す検索画面P2の個人状況指定欄R213に指定された被介護者の治療状態を受け入れ可能な介護サービス事業者が表示される。
従って、通常の生活で欠かせない嗜好を有する被介護者が、通常の生活に支承をきたすような治療を行っていても、受け入れてくれる介護サービス事業者を検索することできるので、これまでと同様な生活を施設でも送ることができる。これにより、施設に入居のする際の不安を低減することができる。
【0049】
なお、本実施の形態では、被介護者の嗜好として、喫煙と飲酒の両方について、介護サービス事業者を検索することができたが、いずれか一方でもよい。
また、被介護者の嗜好として、飲酒と喫煙を例に、介護サービス事業者を検索したが、嗜好は、飲食や趣味などとすることができる。飲食についての嗜好は、施設にて食することを希望する食品が指定できたり、デリバリを希望することが指定できたりするようにしてもよい。趣味についての嗜好は、大きな音が発生するよう趣味や、大きな物を扱うような趣味など、他人の生活に影響を与えるような趣味が指定できるようにしてもよい。