【解決手段】車両呼出システムにおいて、荷主からのバース予約に関する情報の登録を受け付けるバース予約受付部と、ドライバーの予約と通信端末の電話番号の登録を受け付けるドライバー予約受付部と、予約したドライバーの順番待ち情報を含む順番待ちリストを管理するドライバーリスト管理部と、表示部と、ドライバーを呼び出す呼出部と、を備える。呼出部は、表示部に表示された順番待ちリストから選択されたドライバーが所有する通信端末に回線接続して、音声によりバース予約に関する情報をドライバーに通知する。
前記呼出部は、前記選択されたドライバーが所有する通信端末に回線接続して、ショートメッセージサービスにより前記バース予約に関する情報を前記ドライバーに通知する、請求項1に記載の車両呼出システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
より容易に車両を呼び出すことができる車両呼出システムが望まれている。
【0008】
そこで、本発明は、より容易に車両を呼び出すことができる車両呼出システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、車両呼出システムであって、
荷主からのバース予約に関する情報の登録を受け付けるバース予約受付部と、
ドライバーの予約と、前記予約したドライバーが所有する通信端末の電話番号の登録を受け付けるドライバー予約受付部と、
前記予約したドライバーの順番待ち情報を含む順番待ちリストを管理するドライバーリスト管理部と、
前記バース予約に関する情報と前記順番待ちリストを表示する表示部と、
前記ドライバーを呼び出す呼出部と、を備え、
前記呼出部は、前記表示部に表示された前記順番待ちリストから選択されたドライバーが所有する通信端末に回線接続して、音声により前記バース予約に関する情報を前記ドライバーに通知することとする。
【0010】
また、本発明は、プログラムであって、
コンピュータを、
荷主からのバース予約に関する情報の登録を受け付けるバース予約受付部と、
ドライバーの予約と、前記予約したドライバーが所有する通信端末の電話番号の登録を受け付けるドライバー予約受付部と、
前記予約したドライバーの順番待ち情報を含む順番待ちリストを管理するドライバーリスト管理部と、
前記バース予約に関する情報と前記順番待ちリストを表示する表示部と、
前記ドライバーを呼び出す呼出部と、して機能させるためのプログラムであって、
前記呼出部は、前記表示部に表示された前記順番待ちリストから選択されたドライバーが所有する通信端末に回線接続して、音声により前記バース予約に関する情報を前記ドライバーに通知することとする。
【0011】
また、本発明は、車両呼出方法であって、
荷主からのバース予約に関する情報の登録を受け付けるステップと、
ドライバーの予約と、前記予約したドライバーが所有する通信端末の電話番号の登録を受け付けるステップと、
前記予約したドライバーの順番待ち情報を含む順番待ちリストを管理するステップと、
前記バース予約に関する情報と前記順番待ちリストを表示するステップと、
前記ドライバーを呼び出すステップと、を備え、
前記ドライバーを呼び出すステップは、前記表示部に表示された前記順番待ちリストから選択されたドライバーが所有する通信端末に回線接続して、音声により前記バース予約に関する情報を前記ドライバーに通知するステップを備えることとする。
【0012】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、より容易に車両を呼び出すことができる車両呼出システムを提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明の実施形態に係る車両呼出システムは、以下のような構成を備える。
[項目1]
荷主からのバース予約に関する情報の登録を受け付けるバース予約受付部と、
ドライバーの予約と、前記予約したドライバーが所有する通信端末の電話番号の登録を受け付けるドライバー予約受付部と、
前記予約したドライバーの順番待ち情報を含む順番待ちリストを管理するドライバーリスト管理部と、
前記バース予約に関する情報と前記順番待ちリストを表示する表示部と、
前記ドライバーを呼び出す呼出部と、を備え、
前記呼出部は、前記表示部に表示された前記順番待ちリストから選択されたドライバーが所有する通信端末に回線接続して、音声により前記バース予約に関する情報を前記ドライバーに通知する、車両呼出システム。
[項目2]
前記呼出部は、前記選択されたドライバーが所有する通信端末に回線接続して、ショートメッセージサービスにより前記バース予約に関する情報を前記ドライバーに通知する、項目1に記載の車両呼出システム。
[項目3]
コンピュータを、
荷主からのバース予約に関する情報の登録を受け付けるバース予約受付部と、
ドライバーの予約と、前記予約したドライバーが所有する通信端末の電話番号の登録を受け付けるドライバー予約受付部と、
前記予約したドライバーの順番待ち情報を含む順番待ちリストを管理するドライバーリスト管理部と、
前記バース予約に関する情報と前記順番待ちリストを表示する表示部と、
前記ドライバーを呼び出す呼出部と、して機能させるためのプログラムであって、
前記呼出部は、前記表示部に表示された前記順番待ちリストから選択されたドライバーが所有する通信端末に回線接続して、音声により前記バース予約に関する情報を前記ドライバーに通知する、プログラム。
[項目4]
荷主からのバース予約に関する情報の登録を受け付けるステップと、
ドライバーの予約と、前記予約したドライバーが所有する通信端末の電話番号の登録を受け付けるステップと、
前記予約したドライバーの順番待ち情報を含む順番待ちリストを管理するステップと、
前記バース予約に関する情報と前記順番待ちリストを表示するステップと、
前記ドライバーを呼び出すステップと、を備え、
前記ドライバーを呼び出すステップは、前記表示部に表示された前記順番待ちリストから選択されたドライバーが所有する通信端末に回線接続して、音声により前記バース予約に関する情報を前記ドライバーに通知するステップを備える、車両呼出方法。
【0016】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る車両呼出システムについて説明する。
【0017】
<構成>
図1は、本開示の一実施形態に係る車両呼出システム1の構成例を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る車両呼出システム1は、車両予約端末10と、順番管理サーバ20と、を備える。車両予約端末10と順番管理サーバ20とは、ネットワークNWを介して通信可能に接続される。また、順番管理サーバ20は、ユーザ端末30及びドライバー予約入力端末40とネットワークNWを介して通信可能に接続され、さらに、電話回線網TNを介して通信端末50と通信可能に回線接続される。
【0018】
なお、本構成は一例であり、ある構成が他の構成を兼ね備えていたり、他の構成が含まれていたりしてもよい。例えば、本実施形態において、車両予約端末10と順番管理サーバ20とはネットワークNWを介して通信可能に接続されるが、ネットワークNWを介して通信可能に接続されずに1つの装置内に両機能を備える構成としても良い。
【0019】
車両予約端末10は、例えば、バース予約の受付とトラック等の車両の呼び出しを行う管理センターに設置される端末である。車両予約端末10は、荷主からの荷物に関する情報、バース予約やドライバーに関する情報を表示し、ドライバーの呼び出しを行うための入力を行う際に用いられる。例えば、車両予約端末10は、携帯電話機、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、タブレットコンピュータまたはパーソナルコンピュータ等、ネットワークNWを介して順番管理サーバ20とデータの授受が可能なあらゆる端末装置を利用することができる。
【0020】
なお、
図1の例では、1つの車両予約端末10のみを図示しているが、車両予約端末10は、1施設で複数台利用することもでき、多数の施設に設置される車両予約端末10が順番管理サーバ20によって管理されることができる。
【0021】
図2は、本実施形態に係る車両予約端末10を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。コンピュータは、少なくとも、制御部11、メモリ12、ストレージ13、通信部14、入力部15および表示部16等を備える。これらはバス17を通じて相互に電気的に接続される。
【0022】
制御部11は、車両予約端末10全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御、及びアプリケーションの実行及び認証処理に必要な情報処理等を行う演算装置である。例えば、制御部11は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサであり、ストレージ13に格納されメモリ12に展開されたプログラム等を実行して各情報処理を実施する。
【0023】
メモリ12は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶と、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶と、を含む。メモリ12は、制御部11のワークエリア等として使用され、また、車両予約端末10の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、及び各種設定情報等を格納する。
【0024】
ストレージ13は、アプリケーション・プログラム等の各種プログラムが格納される。なお、各処理に用いられるデータを格納したデータベースが、ストレージ13に構築されていてもよい。
【0025】
通信部14は、車両予約端末10をネットワークNWに接続し、ネットワークNWを介して他の装置、端末等と通信をするためのハードウェアモジュールである。通信部14は、例えば、例えば、有線LAN(Local Area Network)、無線LAN、Wi−Fi(Wireless Fidelity、登録商標)、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)、近距離または非接触通信等の方式で、外部機器と直接またはネットワークアクセスポイントを介して通信する。
【0026】
入力部15は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等の情報入力機器であり、順番待ちリストへの受付や順番待ちリストからの消込み等の入力を受け付ける。例えば、上記管理センターの作業員が直接タッチパネル等を操作することで、ドライバーの呼び出しを行う。また、バース予約に関する情報やドライバーに関する情報を入力することで、順番待ちリストへの登録や更新等の入力を行う。さらに、ドライバーを呼び出すための呼出電話を発信するための入力部としても機能する。
【0027】
表示部16は、例えば、液晶ディスプレイ等の出力機器であり、バース予約の受付画面等のバース予約に関する情報や、車両の順番待ちリスト、ドライバーのステータス管理画面等を表示する。
【0028】
バス17は、上記各要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号及び各種制御信号を伝達する。
【0029】
順番管理サーバ20は、例えば、荷主からの電話または荷主が所持するユーザ端末30から送信されたバース予約に関する情報と、ドライバーからの電話またはドライバー予約入力端末40からが送信されたドライバーに関する情報を受け付け、管理するコンピュータである。また、車両予約端末10からドライバーの呼び出しを行うための入力が行われた際に、その信号を受信してドライバーが所有する通信端末50に回線接続して呼び出しを行うための信号を発信する。
【0030】
例えば、順番管理サーバ20は、ワークステーションまたはパーソナルコンピュータのような汎用コンピュとータとしてもよいし、或いはクラウドコンピューティングによって論理的に実現されてもよい。そのコンピュータにおいて所定のサーバ用プログラムが動作することにより、サーバ機能を実現する。順番管理サーバ20を構成するコンピュータは、必ずしも1台である必要はなく、ネットワークNW上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。
【0031】
図3は、本実施形態において順番管理サーバ20を実現するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。コンピュータは、少なくとも、制御部21、メモリ22、ストレージ23、通信部24および入出力部25等を備える。これらはバス26を通じて相互に電気的に接続される。
【0032】
制御部(バース予約受付部、ドライバー予約受付部、ドライバーリスト管理部、呼出部)21は、順番管理サーバ20全体の動作を制御し、各要素間におけるデータの送受信の制御、及びアプリケーションの実行及び認証処理に必要な情報処理等を行う演算装置である。例えば、制御部21は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサであり、ストレージ23に格納されメモリ22に展開されたプログラム等を実行して各情報処理を実施する。
【0033】
メモリ22は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性記憶装置で構成される主記憶と、フラッシュメモリまたはHDD(Hard Disc Drive)等の不揮発性記憶装置で構成される補助記憶と、を含む。メモリ22は、制御部21のワークエリア等として使用され、また、順番管理サーバ20の起動時に実行されるBIOS(Basic Input/Output System)、及び各種設定情報等を格納する。
【0034】
ストレージ23は、アプリケーション・プログラム等の各種プログラムや各種データのほか、制御部21が実行することにより、車両予約端末10と連携して順番待ちを管理するためのコンピュータプログラムが記憶される。また、各処理に用いられるデータを格納したデータベースがストレージ23に構築される。データベースは、例えば、バース予約テーブル、ドライバー管理テーブル等を備える。
【0035】
バース予約テーブルには、バース予約リストが登録される。このバース予約リストは、物流倉庫や工場等の荷主が所有するユーザ端末30から入力された、または電話等により入ったバース予約を管理センターの作業員が車両予約端末10の入力部15から入力することにより登録されたバース予約に関する情報、例えば、荷主名、荷物の積卸しを行う場所、希望日時、バース名等が含まれる。ここで、荷物の積卸しのためにトラックを停車する場所のことをトラックバース、略してバースと呼ぶ。
【0036】
ドライバー管理テーブルには、ドライバーの順番待ちリストが登録される。この順番待ちリストは、ドライバー予約入力端末40から入力された順番待ちをしているドライバーの氏名の一覧と、各々のドライバーの待ち状況を表す情報(ステータス情報)が含まれる。順番待ちリストの1レコードには、受付番号「1」、受付時刻「13:03」、ステータス「呼び出し」等の情報が含まれている。
【0037】
また、ドライバーの順番待ちリストには、ドライバーが運転する車両の積荷タイプ、車格、車番、ドライバーが所有する通信端末の電話番号が含まれる。ステータスには、順番到来前の状態である「待ち中」、順番が来たことを知らせた状態である「呼び出し中」、順番待ちをキャンセルした状態である「取消済」等が含まれる。ステータスとしてどのような項目を設定するかは各施設の管理者等が適宜設定および変更可能である。また、順番待ちリストの内容は、車両予約端末10から送信される順番待ちリストへの新規登録情報、またはステータスの更新情報等に基づいて更新される。
【0038】
通信部24は、順番管理サーバ20をネットワークNWに接続し、ネットワークNWを介して他の装置、端末等と通信をするためのハードウェアモジュールである。通信部24は、例えば、有線LAN、無線LAN、Wi−Fi(登録商標)、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)、近距離または非接触通信等の方式で、外部機器と直接またはネットワークアクセスポイントを介して通信する。
【0039】
入出力部25は、必要に応じて使用するキーボード・マウス類等の情報入力機器、及びディスプレイ等の出力機器である。
【0040】
バス26は、上記各要素に共通に接続され、例えば、アドレス信号、データ信号及び各種制御信号を伝達する。
【0041】
ユーザ端末30は、荷主が所有している端末であり、バース予約を行うための端末である。例えば、ユーザ端末30は、携帯電話、スマートフォン、タブレットコンピュータまたはパーソナルコンピュータ等であり得る。バース予約は、事前に日時指定をして予約することも可能である。
【0042】
ドライバー予約入力端末40は、ドライバーが管理会社で予約の受付を行う端末である。例えば、ドライバー予約入力端末40は、携帯電話、スマートフォン、タブレットコンピュータまたはパーソナルコンピュータ等であり得る。バース予約は、事前に日時指定をして予約することも可能である。
【0043】
通信端末50は、車両を運転するドライバーが所有し、管理者からの呼び出しを受け付ける端末である。例えば、通信端末50は、携帯電話、スマートフォン等であり得る。
【0044】
本実施形態において、ユーザ端末30、ドライバー予約入力端末40および通信端末50を実現するコンピュータやスマートフォン等の端末のハードウェア構成は、
図2に示す車両予約端末10のハードウェア構成例と同様であるため、説明を省略する。
【0045】
<処理の流れ>
続いて、
図4、5のシーケンス図を用いて、本実施形態に係る車両呼出システム1の処理の流れについて説明する。
【0046】
なお、車両呼出システム1により車両を呼び出す前に、ユーザ端末30の操作や荷主からの電話等によるバース予約と、ドライバーのドライバー予約入力端末40の入力による予約を行う。これらの情報は、ネットワークNWを介して順番管理サーバ20に送信され、荷主からのバース予約に関する情報と、ドライバーの予約と、予約したドライバーが所有する通信端末50の電話番号の登録と、予約したドライバーの順番待ち情報等がストレージ23に保存される。
【0047】
管理センターの従業者は、車両予約端末10の表示部16に表示されたバース予約リストとドライバーの順番待ちリストから選択されたドライバーに電話をかけることを要求するために、入力部15を操作する。入力部15の操作により、ネットワークNWを介してそのドライバーの所有する通信端末50に電話をかけるように要求する信号が順番管理サーバ20に送信される(ステップS1)。具体的には、車両予約端末10は、通信端末50に電話をかけるように、ドライバー管理テーブルから読み出したドライバーの電話番号を順番管理サーバ20に送信する。
【0048】
順番管理サーバ20は、車両予約端末10から電話番号に関する情報を受信すると(ステップS2)、電話番号のデータを通信端末50に渡すための形式にデータ変換して、電話回線網TN、例えば、Twilio(登録商標)等の電話サービスAPI(Application Programming Interface)を介して、通信端末50に送信する(ステップS3)。通信端末50がデータを受信すると(ステップS4)、電話回線網TNを介して着信が成功したことが通信端末50から順番管理サーバ20に送信される(ステップS5、S6)。通信端末50が受信した結果は、ネットワークNWを介して順番管理サーバ20から車両予約端末10に送信される(ステップS7)。
【0049】
ドライバーが通信端末50の着信に応答して電話を切ると(ステップS8)、通信端末50から電話回線網TNを介してその結果が順番管理サーバ20に送信される(ステップS9、S10)。通信端末50が応答して電話を切った結果は、電話回線網TNを介して順番管理サーバ20から車両予約端末10に送信される(ステップS11)。通信端末50に対する呼び出し回数、呼び出し時間及び送信された結果を確認済みであることは、車両予約端末10の表示部16に表示される(ステップS12)。
【0050】
ここで、ドライバーに電話をかけるように要求すると、要求のたびにそれぞれの信号に特有のIDが付与される。したがって、同一のドライバーに対して複数回電話をかけると、それぞれIDが異なる。このIDを利用して、いつ、どのドライバーに対する電話に対して応答があったのかを特定して、車両予約端末10の表示部16に「確認済み」であることを表示する。
【0051】
次に、ドライバーは通信端末50を利用して、着信があった電話番号宛に電話回線網TNを利用して折り返しの電話を順番管理サーバ20に掛ける操作を行う(ステップS21)。順番管理サーバ20が通信端末50の電話番号を受信すると、IVR(Interactive Voice Response:自動音声応答)等により、車番を登録するように音声が送信される。送信された音声は通信端末50で受信され、通信端末50が備えるスピーカから発音される(ステップS22)。
【0052】
ここでは、順番管理サーバ20のストレージ23には、「車番を入力してください」という内容の音声データが事前に設定された情報として準備されているため、通信端末50からドライバー電話番号を受信すると、この音声データをドライバーの通信端末50に送信する。具体的には、順番管理サーバ20は、準備された音声データを再生し、ドライバーの電話番号で特定される通信端末50に、電話回線網TNを介して音声として送信する。
【0053】
送信された音声は通信端末50で受信され、通信端末50が備えるスピーカから発音される。この場合、電話機10のスピーカから「車番を入力してください」という音声が発せられる。これに対して、ドライバーは、通信端末50を操作して車番を入力する(ステップS23)。通信端末50のどのボタンが操作されたかという情報が電話回線網TNを介して順番管理サーバ20に送信され(ステップS24、S25)、そのボタンに対応する情報を順番管理サーバ20において認識する。
【0054】
順番管理サーバ20は、ストレージ23に記憶されたデータベースからドライバーの車番とステータス情報を検索し、呼び出し中か否かを判断する(ステップS26)。呼び出し中の場合は、例えば、事前に設定された情報として準備された「呼び出し中です。バース番号〇で作業を開始してください」という指示内容を、電話回線網TNを利用して自動音声で送信する(ステップS27、S28)。
【0055】
送信された音声に基づき、ドライバーはバース番号〇で作業を開始する。順番管理サーバ20におけるデータベースの検索結果は、車両予約端末10に送信され(ステップS29)、確認済みであることが車両予約端末10の表示部16に表示される(ステップS30)。
【0056】
なお、ステップS26で呼び出し中以外の場合には、ステップS27、S28において、例えば、事前に設定された情報として準備された「呼出履歴が見つかりません」を、電話回線網TNを利用して自動音声で送信する。
【0057】
以上の処理は、ドライバーが通信端末50の着信に応答した場合を示しているが、ドライバーが通話中の場合、作業中等により応答できない場合、電話があったことに気づかない場合がある。このように、ドライバーが通信端末50の着信に応答しない場合には、順番管理サーバ20の通信部24は、電話回線網TNを介して通ショートメッセージサービス(SMS;Short Message Service)によりバース予約に関する情報を信端末50に送信する。
【0058】
つまり、この例では、自動音声データによる送信と、SMSによる送信を併用する。以下、
図6、7を用いて詳細に説明する。
【0059】
管理センターの従業者は、車両予約端末10の表示部16に表示されたバース予約リストとドライバーの順番待ちリストから判断して、所望のドライバーに電話をかけることを要求するために入力部15を操作する。入力部15の操作により、ネットワークNWを介してそのドライバーの所有する通信端末50に電話をかけるように要求する信号が順番管理サーバ20に送信される(ステップS31)。
【0060】
順番管理サーバ20は、受信した情報に基づき、電話回線網TNを介して対象となるドライバーに関連付けてストレージ23に記憶されている通信端末50の電話番号を発信する(ステップS32、S33)。通信端末50が着信すると(ステップS34)、通信端末50から電話回線網TNを介して着信が成功したことが順番管理サーバ20に送信される(ステップS35、S36)。通信端末50が着信した結果は、ネットワークNWを介して順番管理サーバ20から車両予約端末10に送信される(ステップS37)。
【0061】
ドライバーが通信端末50の着信に通話中の場合や応答しない場合には、通信端末50から電話回線網TNを介してその結果が順番管理サーバ20に送信される(ステップS38、S39)。これに対し、順番管理サーバ20は電話回線網TNを介して車両予約端末10の電話番号に、例えば、「目的地にすぐに到着できますか?すぐに到着する場合は1を、30分後に到着する場合には2を、キャンセルする場合には3を入力してください。」という内容のSMSを送信する(ステップS40、S41)。この場合は、前記のメッセージをテキストデータの形式で順番管理サーバ20のストレージ23内に記憶しておき、音声データに変換せずにドライバーの電話番号宛てに送信する。
【0062】
通信端末50にSMSの着信が成功した結果は、電話回線網TNを介して順番管理サーバ20に送信される(ステップS42、S43)。また、通信端末50にSMSが着信した結果が、電話回線網TNを介して順番管理サーバ20に送信される(ステップS44、S45)。ネットワークNWを介して順番管理サーバ20から車両予約端末10に、SMSによる着信があった結果が送信される(ステップS46)。通信端末50に対する呼び出し回数及び呼び出し時間の結果は、車両予約端末10の表示部16に表示される(ステップS47)。
【0063】
ドライバーは着信したSMSに対し、通信端末50を利用して着信があった電話番号宛に電話回線網TNを利用して折り返しのSMS、例えば、メッセージの内容が「1」のSMSを送信する(ステップS48)。通信端末50が返信したSMSは、電話回線網TNを介して順番管理サーバ20に送信される(ステップS49、S50)。SMSを受信した順番管理サーバ20は、車番を登録するようにSMSを通信端末50に送信する(ステップS51、S52)。ドライバーは着信したSMSに対し、通信端末50を利用して着信があった電話番号宛に電話回線網TNを利用して車番を入力したSMSを送信する(ステップS53)。車番の情報は、電話回線網TNを介して順番管理サーバ20に送信される(ステップS54、S55)。
【0064】
順番管理サーバ20は、電話回線網TNを介してSMSにより確認した旨を通信端末50に送信する(ステップS56、S57)。ドライバーは、これにより指示内容に対して確認する(ステップS58)。これらの順番管理サーバ20が受信した結果は、ネットワークNWを介して車両予約端末10に送信され(ステップS59)、確認済みであることが車両予約端末10の表示部16に表示される(ステップS60)。
【0065】
以上説明した車両呼出システムによれば、システムから荷役待機中のドライバーに任意のタイミングまたは事前設定のタイミングにより自動電話をかけ、自動音声による電話呼び出しを行う。このように、容易に車両を呼び出すことができる。
【0066】
また、折り返し電話の場合、IVRに従ってドライバーが車番等の識別子を入力することで作業指示を返すことが可能となり、容易に確実に車両を呼び出すことができる。
【0067】
さらに、本実施形態に係る車両呼出システムでは、ドライバーが応答した場合は作業指示を音声で伝え、ドライバーが通話中や作業中、運転中など不在着信になった場合は、SMSを利用してテキストメッセージを送信し、作業指示内容を残すことで、折り返し確認が不要となる。このため、バース予約をドライバーに通知する管理センターの作業員の応対作業負荷が軽減される。これにより、ドライバーによる待機時間の短縮が可能となり、ドライバーの長時間労働の改善だけでなく、荷主のコストも削減される。
【0068】
また、通信端末に対する自動音声による電話呼び出しとSMSの組み合わせは、通信端末にシステム専用アプリのインストールやログインが不要となるだけでなく、アカウントの登録・メールアドレスの登録は不要となるため、ドライバーにとって導入しやすく、操作性が容易となる。
【0069】
さらに、事前に日時指定をして予約し、管理センターの作業員が時間ごとに何台の予約を受けられるかを設定し、予約状況に応じて枠を制御する場合には、ドライバーの待ち時間の軽減し、他の作業を先に進める等の計画的な業務を実現することができる。
【0070】
なお、上記実施形態では、通信端末に対する呼び出しを自動音声による電話呼び出しとSMSにより行ったが、電話呼び出しとLINEとを組み合わせて行っても良い。この場合は、ドライバーは電話での指示を受けた後に電話やSMSを折り返して確認をすることなく、自身のLINEを見ることで指示内容を確認することができる。これにより、確実に作業内容を認識することができる。
【0071】
また、LINEにはドライバー(車両)を特定できるUserIDという仕組みがあるため、呼び出しをLINEで行うと、システム専用アプリのインストールやアカウント登録・メールアドレスの登録は不要となり、通常使用しているドライバーのLINEを活用することができる。
【0072】
上述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良することができると共に、本発明にはその均等物が含まれることは言うまでもない。