特開2021-128742(P2021-128742A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社NOW ROOMの特許一覧

<>
  • 特開2021128742-滞在用施設の予約支援方法 図000003
  • 特開2021128742-滞在用施設の予約支援方法 図000004
  • 特開2021128742-滞在用施設の予約支援方法 図000005
  • 特開2021128742-滞在用施設の予約支援方法 図000006
  • 特開2021128742-滞在用施設の予約支援方法 図000007
  • 特開2021128742-滞在用施設の予約支援方法 図000008
  • 特開2021128742-滞在用施設の予約支援方法 図000009
  • 特開2021128742-滞在用施設の予約支援方法 図000010
  • 特開2021128742-滞在用施設の予約支援方法 図000011
  • 特開2021128742-滞在用施設の予約支援方法 図000012
  • 特開2021128742-滞在用施設の予約支援方法 図000013
  • 特開2021128742-滞在用施設の予約支援方法 図000014
  • 特開2021128742-滞在用施設の予約支援方法 図000015
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-128742(P2021-128742A)
(43)【公開日】2021年9月2日
(54)【発明の名称】滞在用施設の予約支援方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20210806BHJP
   G16Y 10/45 20200101ALI20210806BHJP
【FI】
   G06Q50/12
   G16Y10/45
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2020-153717(P2020-153717)
(22)【出願日】2020年9月14日
(31)【優先権主張番号】特願2020-23943(P2020-23943)
(32)【優先日】2020年2月17日
(33)【優先権主張国】JP
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】520055696
【氏名又は名称】株式会社NOW ROOM
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】千葉 史生
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB64
5L049CC25
(57)【要約】      (修正有)
【課題】より柔軟に滞在用施設を提供可能な予約支援方法を提供する。
【解決手段】滞在用施設の予約支援方法であって、サーバ端末は、ユーザの位置情報をユーザ端末から受信し、ユーザの位置情報に基づいて、滞在可能な候補施設を一または複数抽出し、滞在可能な候補施設をユーザ端末の地図情報上に表示させ、滞在可能な候補施設のうち、希望施設の選択要求をユーザ端末から受信し、希望の施設に関する予約処理を実行する。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
滞在用施設の予約支援方法であって、
サーバ端末は、
ユーザの位置情報をユーザ端末から受信し、
前記位置情報に基づいて、滞在可能な候補施設を一または複数抽出し、
前記候補施設をユーザ端末の地図情報上に表示させ、
前記候補施設のうち、希望施設の選択要求を前記ユーザ端末から受信し、
前記希望の施設に関する予約処理を実行する、
方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記滞在可能な施設は、前記ユーザの位置情報を受信した時点において滞在可能な施設である、ことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記候補施設を、ホテル施設、民泊用施設及び賃貸用施設で構成される施設データを参照して抽出する、ことを特徴とする、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の提供方法であって、
さらに、前記ユーザが事前に登録した支払情報に基づいて、支払処理を実行する、方法。
【請求項5】
請求項3に記載の方法であって、
前記希望施設が賃貸用施設である場合、前記賃貸用施設のオーナーと前記ユーザとの間の契約を締結する契約処理を実行し、
前記契約処理は、前記ユーザ端末にオンラインで重要事項の説明を提供することを含む、方法。




















【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、滞在用施設の予約支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インバウンド訪問者等の影響により、多様な滞在ニーズに応えるべく、民泊をはじめとして、様々な短期または長期滞在用のサービスが提供されている。
【0003】
例えば、特許文献1において、複数の民泊客の各々の属性や利用履歴に基づいて、予約希望内容に対する提案情報として出力する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2018−173928号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、近年、フリーランサーが増加し、フリーランサーの一般的な課題とする、収入が安定しない、就労場所が変わりやすいことに起因して、希望する場所及び期間に滞在をする施設が見つからない、また、審査が通らない等の滞在施設に関連した課題が挙げられている。特許文献1に開示の方法は、民泊利用者の多様なニーズに応える方法を提供するものの、上記のような課題には応えられているとはいえない。
【0006】
そこで、本発明は、より柔軟に滞在用施設を提供可能な方法を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様における、滞在用施設の予約支援方法であって、サーバ端末は、ユーザの位置情報をユーザ端末から受信し、前記位置情報に基づいて、滞在可能な候補施設を一または複数抽出し、前記候補施設をユーザ端末の地図情報上に表示させ、前記候補施設のうち、希望施設の選択要求を前記ユーザ端末から受信し、前記希望の施設に関する予約処理を実行する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、より柔軟に滞在用施設を提供可能な方法を実現することを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第一実施形態に係る、滞在用施設の予約支援方法を提供するシステムを示すブロック構成図である。
図2図1のサーバ端末100を示す機能ブロック構成図である。
図3図1のユーザ端末200を示す機能ブロック構成図である。
図4】サーバ100に格納されるユーザデータの一例を示す図である。
図5】サーバ100に格納される施設データの一例を示す図である。
図6】滞在用施設の予約調整を説明する概念図である。
図7】本発明の第一実施形態に係る、スケジュール調整の支援方法を示すフローチャートの一例である。
図8】本発明の第一実施形態に係る、滞在用施設の予約用のユーザインターフェース画面の一例(トップ画面)を示す図である。
図9】本発明の第一実施形態に係る、滞在用施設の予約用のユーザインターフェース画面の他の一例(検索条件設定画面)を示す図である。
図10】本発明の第一実施形態に係る、滞在用施設の予約用のユーザインターフェース画面のさらに他の一例(予約内容確認画面)を示す図である。
図11】本発明の第一実施形態に係る、滞在用施設の予約用のユーザインターフェース画面のさらに他の一例(日程選択画面)を示す図である。
図12】本発明の第一実施形態に係る、滞在用施設の予約用のユーザインターフェース画面のさらに他の一例(施設詳細画面)を示す図である。
図13】本発明の第一実施形態に係る、契約締結処理の詳細を示すフローチャートの一例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本発明の必須の構成要素であるとは限らない。
【0011】
<構成>
図1は、本発明の第一実施形態に係る、滞在用施設の予約を支援するシステムを示すブロック構成図である。本システム1は、ユーザがユーザ端末200にインストールされた滞在用施設予約用アプリケーションを起動し、ユーザ端末200のユーザインターフェースを介して、情報を送受信することで、ユーザに対して滞在用施設の予約を支援するサービスを提供する、サーバ端末100と、サービスの利用者である各ユーザに関連付けられた、ユーザ端末200とを有する。さらに、本システム1は、上記サービスを介して滞在用施設を提供する、旅館業者端末300、賃貸業者端末400及び民泊業者端末500を有することもできる。旅館業者端末300、賃貸業者端末400及び民泊業者端末500の各々は、各々が提供する、施設名、施設の詳細及び空き状況等の滞在用施設に関する施設データを予約支援サービス提供者が運営するサーバ端末1に提供する。なお、旅館業者端末300、賃貸業者端末400及び民泊業者端末500は、ホテル施設、賃貸施設及び民泊施設を各々運営する業者の端末として例示したものであり、例えば、個人が民泊施設を運営する場合は、民泊業者端末500は、必ずしも業者が保有する端末でなくてよく、上記個人の端末であってもよい。
【0012】
さらに、本システム1は、旅館業者端末300、滞在者ユーザが、賃貸業者端末400及び民泊業者端末500の各々が提供する施設の解錠、施錠を実施するために必要であり、サーバ端末1及び/または各施設提供者と通信可能な鍵を有することができる。本鍵は、例えば、ユーザ端末200(例えば、スマートフォン)により読み取り可能なQRコードとすることができる。または、鍵を滞在用施設の最寄りのコンビニエンスストア等の店舗に保管し、店舗に設置された端末を介して鍵の貸し借り処理を行うこることもでき、ホテルであれば、レセプションにおける鍵の引き渡しとすることもできる。
【0013】
サーバ端末100と、ユーザ端末200、旅館業者端末300、賃貸業者端末及び民泊業者端末500は各々、ネットワークNWを介して接続される。ネットワークNWは、インターネット、イントラネット、無線LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等により構成される。
【0014】
サーバ端末100は、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。本実施形態においては、説明の便宜上サーバ端末として1台を例示しているが、これに限定されず、複数台であってもよい。
【0015】
ユーザ端末200は、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末等の情報処理装置であるが、スマートフォンや携帯電話、PDA等により構成しても良い。その他、旅館業者端末300、賃貸業者端末及び民泊業者端末500についても、ユーザ端末200同様である。
【0016】
本実施形態では、システム1は、サーバ端末100と、ユーザ端末200、旅館業者端末300、賃貸業者端末及び民泊業者端末500を有し、ユーザがユーザ端末を利用して、サーバ端末100に対する操作を行う構成として説明するが、サーバ端末100がスタンドアローンで構成され、サーバ端末自身に、各ユーザが直接操作を行う機能を備えても良い。
【0017】
図2は、図1のサーバ端末100の機能ブロック構成図である。サーバ端末100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0018】
通信部110は、ネットワークNWを介してユーザ端末200と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信規約により通信が行われる。
【0019】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等から構成される。また、記憶部120は、ユーザに関連する各種データを格納する、ユーザデータ格納部121及び施設に関連する各種データを格納する、施設データ格納部122を有する。また、図示しないが、施設を運営する運営者(例えば、宿泊業者、賃貸業者、民泊業者)に関連する各種データを登録して、格納してもよい。なお、各種データを格納したデータベース(図示せず)が記憶部120またはサーバ端末100外に構築されていてもよい。
【0020】
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、サーバ端末100の全体の動作を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等から構成される。制御部130の機能として、ユーザ端末200等からの指示を受け付ける指示受付部131と、予約に関連する各種データを参照し、処理する、予約管理部132と、支払関連の処理を実行する支払処理部133、必要に応じて契約に関連する処理を実行する契約処理部134及び鍵情報を介してユーザの入退室を管理する入退室処理部135を有する。この指示受付部131、予約処理部132、支払処理部133、契約処理部134及び入退室処理部135は、記憶部120に記憶されているプログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるサーバ端末100により実行される。
【0021】
指示受付部131は、サーバ端末100が提供し、ユーザ端末200において、ウェブブラウザまたはアプリケーションを介して表示される画面等のユーザインターフェースを介して、ユーザが、(テキストを入力したり、アイコンを押下する等して)所定の要求を行ったとき、ユーザ端末200から通信部110を介して指示を受付ける。
【0022】
予約処理部132は、ユーザ端末200から予約要求を受け付け、ユーザデータ及び施設データを参照しながら予約に関連する処理を行う。
【0023】
支払処理部133は、予約処理に関連してユーザデータを参照しながら支払処理を行う。
【0024】
契約処理部134は、必要に応じて、ユーザと民泊施設または賃貸施設のオーナーとの間の契約締結を支援する処理を行う。
【0025】
入退室処理部135は、必要に応じて、ユーザが、予約した滞在用施設に入退室する際に必要な処理を行う。
【0026】
また、図示しないが、制御部130は、画像生成部を有し、ユーザ端末200のユーザインターフェースを介して表示される画面情報を生成する。例えば、記憶部120に格納された画像及びテキストデータを素材として、所定のレイアウト規則に基づいて、各種画像及びテキストをユーザインターフェースの所定の領域に配置することで、ユーザインターフェースに表示される情報を生成する。画像生成部に関連する処理は、GPU(Graphics Processing Unit)によって実行することもできる。
【0027】
図3は、図1のユーザ端末200を示す機能ブロック構成図である。ユーザ端末200は、通信部210と、表示操作部220と、記憶部230と、制御部240とを備える。
【0028】
通信部210は、ネットワークNWを介してサーバ端末100と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP等の通信規約により通信が行われる。
【0029】
表示操作部220は、ユーザが指示を入力し、制御部240からの入力データに応じてテキスト、画像等を表示するために用いられるユーザインターフェースであり、ユーザ端末200がパーソナルコンピュータで構成されている場合はディスプレイとキーボードやマウスにより構成され、ユーザ端末200がスマートフォンまたはタブレット端末で構成されている場合はタッチパネル等から構成される。この表示操作部220は、記憶部230に記憶されている制御プログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるユーザ端末200により実行される。
【0030】
記憶部230は、各種制御処理や制御部240内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAMやROM等から構成される。また、記憶部230は、サーバ端末100との通信内容を一時的に記憶している。
【0031】
制御部240は、記憶部230に記憶されているプログラムを実行することにより、ユーザ端末200の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成される。
【0032】
なお、サーバ端末100に表示操作部の機能を備える構成としても良く、この場合、ユーザ端末200を備えない構成としても良い。
【0033】
図4は、サーバ100に格納されるユーザデータの一例を示す図である。
【0034】
図4に示すユーザデータ1000は、ユーザ端末200を介してユーザから取得した、ユーザに関連する各種データを格納する。図4において、説明の便宜上、一ユーザ(ユーザID「10001」で識別されるユーザ)の例を示すが、複数のユーザの情報を格納することができる。ユーザに関連する各種データとして、例えば、ユーザの基本情報(ユーザの氏名、ユーザ名、住所、連絡先、SNS情報、メールアドレス、会員ステータス(無料会員ユーザ、プレミアム会員ユーザ等)、属性(性別、職業、年齢等)、嗜好情報等の各種設定情報(ホテル、民泊及び賃貸のうち好ましい施設、禁煙/喫煙、滞在期間/頻度等)を含むことができる。例えば、職業として、フリーランサー、デザイナー、エンジニアといった情報を含むことで、シェアハウス型の施設への滞在と関連して、同じ職業(例えば、デザイナー)のユーザが滞在するホテルを推薦することができる。その他、ユーザの位置情報を、GPS経由で取得することができ、また、必要に応じて、スケジュール情報を、ユーザが利用する他のアプリケーションのカレンダー情報(例えば、Google(登録商標)カレンダー)をAPI(Application Program Interface)等を経由して呼び出すことができる。
【0035】
また、ユーザデータ1000は、ユーザの支払用情報を事前に取得することができる。ユーザは、アプリケーションを介して、例えば、ユーザのクレジットカード情報(カード会社、カード番号、有効期限等)を、滞在用施設の予約に先駆けて入力することでサーバ100は、支払情報を事前登録することができる。本サービス運営者は、ユーザのサービス利用に際して、ユーザより登録情報(上記基本情報に含まれる情報)及び本人確認書類(身分証の写し等)を取得し、本人確認のためのサービス会社に本人確認を依頼し、サービス提供の可否を決定することもできる。
【0036】
また、ユーザデータ1000は、滞在用施設の利用情報を格納することができる。例えば、利用情報として、ユーザの滞在用施設の予約情報(利用開始日時、期間、滞在施設等)のほか、利用履歴、また、施設によっては当該施設のオーナーとの契約情報(契約の有無、ステータス、期間等)を格納することができる。
【0037】
図5は、サーバ100に格納される施設データの一例を示す図である。
【0038】
図5に示す施設データ2000は、旅館業者端末300、賃貸業者端末400及び民泊業者端末500の各々より取得した、施設に関連する各種データを格納する。図5において、説明の便宜上、一施設(施設ID「20001」で識別される施設)の例を示すが、複数の施設に関連する情報を格納することができる。施設に関連する各種データとして、例えば、施設に関連する基本情報(運営者名、運営者ID、施設名、施設所在地、施設の種別(ホテル、賃貸施設、民泊施設)、施設情報のURL等)、予約情報(施設の利用可能日、空き部屋数、部屋の種別、滞在料金及びその他部屋情報(禁煙/喫煙、設備等)、及び、必要に応じて契約情報(契約主情報、契約種別(定期借家、賃貸契約等)、契約書情報(重要事項説明書等))を含むことができる。
【0039】
図6は、滞在用施設の予約調整を説明する概念図である。
【0040】
予約支援サービスを運営するサービス提供者に関連するサーバ端末1は、事前に各施設運営者(例えば、旅館業者端末300、賃貸業者端末400及び民泊業者端末500)から各施設に関連する情報とともに、施設の部屋の空き状況に関連する情報を受信し、記憶部120の施設データ格納部122に格納する。サービス提供者の管理端末(サーバ端末100であっても、サーバ端末100に接続された他の端末であってもよい)に、図6に示すように、各施設の施設ID、種別、部屋を特定する情報とともに部屋の空き状況がリアルタイムで表示される。図6によれば、例えば、施設ID「20001」で識別されるホテルの部屋番号「405」の部屋が6月10日現在から、少なくとも7月10日まで空室であることを確認することができる。特に、本実施形態においては、短期滞在ではなく、30泊以上の滞在を想定した予約調整となっていることを特徴としている。また、本実施形態の特徴として、本システムは、ホテル、民泊施設及び賃貸施設の種別に関わらず、施設情報として一元的に管理することができる。これにより、ユーザにより広い宿泊の選択肢を提供することができる。
【0041】
<処理の流れ>
図7を参照しながら、本実施形態のシステム1が実行する滞在用施設の予約支援方法の処理の流れについて説明する。図7は、本発明の第一実施形態に係る、予約支援方法に係るフローチャートの一例である。
【0042】
ここで、本システム1を利用するために、ユーザは、ユーザ端末200のウェブブラウザまたは(アプリケーションをインストールする場合は)アプリケーション等を利用してサーバ端末100にアクセスし、初めてサービスを利用する場合は、前述のユーザ基本情報等を入力し、電話認証及び/またはSNSによる認証を経てサービスの利用を開始する。既にユーザアカウントを取得済の場合は、例えばIDとパスワードを入力する等の所定の認証を受けてログインすることで、サービスが利用可能となる。この認証後、ウェブサイトまたはアプリケーション等を介してユーザインターフェース上に、例えば、図8に示すような所定の画面が表示され、図7に示すステップS101へ進む。
【0043】
まず、ステップS101の処理として、サーバ端末100の制御部130の指示受付部131は、通信部110を介して、ユーザ端末200から、位置情報を受信する。ここで、ユーザとして、例えばフリーランサーのように、移動の多いユーザは、移動先の駅の周辺で、オフィス代わりにすぐに仕事のできる空き部屋を探したり、または、中長期に滞在する部屋を探したりすることが想定される。そこで、一例として、ユーザが、ユーザ端末200のブラウザを立ち上げ、または、アプリケーションを起動し、サーバ端末100にアクセスしたことを契機として、まず、位置情報を取得し、即時に、次のステップとして、施設候補を、例えば、図8に示すようなトップ画面を介して提示することができる。これにより、部屋探しから予約の確定までのリードタイムを短縮することができる。指示受付部131は、受信した位置情報を記憶部120のユーザデータ格納部121に格納することができる。
【0044】
次に、ステップS102の処理として、サーバ端末100の制御部130の予約処理部132は、受信した位置情報を基に、施設データを参照し、周辺の一または複数の滞在用施設候補を抽出し、ユーザに提示する。例えば、ユーザが渋谷駅に所在するとき、サーバ端末100は、ユーザの位置情報を基に、渋谷駅周辺の施設を検索し、施設データに含まれる施設の所在地情報を基に、候補となる施設を抽出し、その施設の部屋の空き状況を確認し、ユーザがすぐに滞在可能な部屋情報を含む施設候補に関連する情報をユーザ端末200に送信する。ここで、空き状況の確認に際しては、図6に示すような、各施設の部屋の空き状況を参照し、位置情報を受信した現時点において空きのある部屋を有する施設を抽出し、候補として提示する。ここで、施設候補として、空き状況に関わらず、本サービスに登録している施設を候補として表示させることもできる。
【0045】
ここで、予約処理部132は、自動直前セール機能として、空き室について、基準日直前の一定期間(2−3か月等)について、通常の賃料等から一定額(20%等)を割り引いた価格にてユーザに提示することができる。基準日は、基準日以降に他のユーザの契約が決まっている、いないに関わらず設定することができる。また、予約処理部132は、記憶部120の施設データ格納部122に格納された、空き室の在庫状況を参照し、在庫に余剰がある場合に自動直前セール機能を実行することもできる。
【0046】
図8は、本発明の第一実施形態に係る、滞在用施設の予約用のユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【0047】
ユーザ端末200において起動されたアプリケーションを介して、ユーザインターフェースに、図8に示すような画面が表示され、画面上に、地図が表示される地図情報表示領域500において、施設候補がアイコン600で示される。そして、施設候補に関連する情報が施設情報表示領域700に表示される。施設候補に関連する情報としては、施設の種別(ホテル、賃貸または民泊)、施設名、滞在料金、施設及び/または部屋のイメージ写真、その他詳細情報を含むことができる。ここで、地図情報については、第三者の地図アプリケーションからAPI経由で取得し、表示させることができる。本例においては、ユーザは、東京都内のある駅周辺を移動しており、ユーザの位置情報に基づいて、駅周辺の滞在用施設が表示される。また、ユーザが、地図情報表示領域500における他の位置を指定する操作(例えば、地図上の所望の位置をタップする操作)を行うことで、予約処理部132は、指定された位置周辺の施設候補を検索し、表示させることができる。なお、本例においては、ホテル施設が表示されるが、本地図上に、ホテル施設のほか、賃貸施設及び民泊施設を同時に表示させることができる。以上により、ユーザは、周辺の施設を即時に見つけることができ、また、幅広い種類であって、より多く施設の選択肢を有することができる。また、各施設に運営者にとっても、施設の流通を高めることでき、空室率を減らすことができる。ここで、本実施形態においては、滞在期間を所定期間以上であることを想定し、例えば、予約期間として30日以上予約可能な施設を候補として提供するものであるが、他の例として、短期、中長期滞在を対象とした施設を候補として提供することもできる。特に、ホテル施設は、デイユースも含め短期滞在、民泊施設は、短期から中期に渡る滞在、また、賃貸施設は、中長期的な滞在に適しており、ユーザは、滞在期間に合わせて所望の施設を選択することができる。
【0048】
ここで、施設候補が複数ある場合、ユーザが画面上で施設情報表示領域700においてフリック等の所定の接触操作を行うことで、他の施設の情報を表示させることができる。また、図8に示す画面において所定の箇所を選択することで、周辺施設をリスト表示させることもできる。リスト表示する場合、ユーザの位置情報に基づいて、現在地から距離の近い順に施設候補を表示させることができる。
【0049】
また、予約処理部132は、ユーザデータに含まれる、嗜好情報等の各種設定情報(ホテル、民泊及び賃貸のうち好ましい施設、禁煙/喫煙、滞在期間/頻度等)及び/または利用情報(利用履歴等)に基づいて、候補を予め絞りこんで提供させることもできる。例えば、図8に示す画面において検索条件を表示させ、さらに、ユーザが図8に示す画面において所定の箇所を選択することで、検索条件の設定画面を表示させることができる。検索条件の設定画面を図9に示す。本図に示すように、ユーザは、滞在料金、施設の特徴(例えば、ペット持ち込みの可否、女性専用、禁煙、楽器演奏の可否等)、使用可能な設備(Wi−Fi、寝具、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジ、エアコン、デスク、ドライヤー、テレビ等)について検索条件を設定することができる。
【0050】
また、図8において、ユーザが、施設情報表示領域700をタップ等の所定の接触操作を行うことで、その施設の、さらに詳細な情報を表示させることができる。施設の詳細情報の表示画面を図10に示す。施設の詳細情報として、例えば、施設情報表示領域710に、施設情報の詳細、また、予約情報表示領域720に、予約情報の詳細、料金の詳細等が表示される。本画面においては、デフォルトとして、本日を起点として30日間の予約日時が表示されるが、ユーザは、所定の操作を行うことで、予約日時を変更することができる。また、ユーザは、詳細情報を確認し、予約の確定処理に進むことができる。。
【0051】
滞在予約の日程を設定する画面を図11に示す。図11に示すように、ユーザは、カレンダー形式の日程選択領域730において、所望の日程をハイライトすることで予約日程の選択を行うことができる。ユーザの日程選択に応じて、日程選択領域730の近傍に滞在料金を表示させることもできる。
【0052】
続いて、ステップS103の処理として、サーバ端末100の指示受付部131は、ユーザ端末200から、一または複数の施設候補の中から、ユーザが滞在を希望する施設の要求を受信する。
【0053】
次に、ステップS104の処理として、サーバ端末100の予約処理部132は、ユーザが希望した施設について予約を調整する処理を行う。予約処理部132は、ユーザデータを参照し、そのユーザの利用情報に、利用日時、期間等の予約情報を登録するとともに、施設データを参照し、同様の予約情報を登録する。
【0054】
次に、ステップS105の処理として、サーバ端末100の制御部130の支払処理部133は、ユーザが予約する施設に対する支払処理を行う。ここで、指示受付部131は、ユーザ端末200から、ユーザによる支払確定要求を受信し、支払処理部133は、ユーザデータを参照し、事前に登録されたユーザの支払情報に基づいて支払処理を実行する。ユーザがクレジットカード情報を登録しているときは、クレジットカード会社に、支払内容に関する情報及びオーソリ要求を発行する等の所定の手続を行うことで、支払処理を確定する。このように、ユーザから事前に支払情報を取得しておくことで、即時に支払処理を実行し、予約を確定することができる。ここで、ユーザの支払確定要求を介さずに、支払処理を実行することもできる。
【0055】
次に、ステップS106の処理として、サーバ端末100の制御部130の契約処理部134は、ユーザが予約した施設が、賃貸施設か否かを確認する。
【0056】
ステップS106の処理において、確認結果がNOである場合、すなわち、ユーザが予約した施設が、ホテルまたは民泊施設である場合、支払処理が実行されると、予約処理部132は、予約を確定し、確定した予約情報を、ユーザ端末200及び施設の運営者端末(旅館業者端末300及び民泊業者端末500のいずれか)に対して送信する。
【0057】
ここで、ステップS106の処理において、確認結果がYESである場合、すなわち、ユーザが予約した施設が賃貸施設である場合、契約処理部134は、ユーザと賃貸施設のオーナーとの間で賃貸契約を締結するための処理を実行する。賃貸契約の締結は、オンラインにより、契約書データ(例えば、定期借家契約の書面データ)を送受信することにより、または、オフラインにより実行することができる。特に、賃貸契約を締結するに際して、当該ユーザは、賃貸施設のオーナーまたは仲介業者から、当該施設への滞在のための契約に関する重要事項説明書を提示され、説明を受ける義務があるため、ステップS106の処理として、契約処理部134は、ユーザ端末200に対し、ビデオ会議システムに接続するためのURL(Uniform Resource Locator)情報を送信し、ユーザによる接続要求に応じて、ユーザ端末200と、オーナー、仲介業者または本サービス提供者の端末との間にオンライン接続を確立させるための処理として、各々の端末に対し、ビデオ会議アプリケーションを起動させることにより、オンラインによる担当者の重要事項の説明を行うことができる。この際、ビデオ会議アプリケーションの機能として含まれる画面共有機能等により、重要事項説明書のデータを共有することができる。これにより、賃貸契約が必要な場合であっても、オンラインによる重要事項説明を導入することで、ユーザは、即時に、かつ、無人により予約から契約までの手続を完結することができる。ここで、本ステップは、ユーザが予約施設に到着し、次ステップで説明する、施設に設置されたQRコードを読み取ることを契機として、ビデオ会議アプリケーションを起動させ、重要事項説明を実行することもできる。また、詳述しないが、民泊施設に滞在するユーザが、施設のオーナーとの間で締結する契約についても同様にオンラインにより手続を実行することもできる。所定の契約手続が完了すると、予約処理部132は、予約を確定し、確定した予約情報を、ユーザ端末200及び施設の運営者端末(賃貸業者端末400)に対して送信する。
【0058】
予約が確定すると、ユーザは予約した施設を利用することができる。ユーザは、予約した施設に到着すると、部屋の入口等に設置された画面やボードに表示されたQRコードを、ユーザ端末200に内蔵されたカメラによって撮像することで読み取る。読み取られた施設に関する情報は、ユーザに関する情報とともに、ユーザ端末経由でサーバ端末100に送信され、サーバ端末100の制御部130の入退室処理部135は、ユーザデータ及び施設データを参照し、ユーザの入室を許可するとともに、入室(チェックイン)の旨予約情報として登録する。そして、入退室処理部135は、施設のドアを解錠する指示を鍵制御装置に送信し、ドアの解錠が実行される。これにより、ユーザは、施設の予約、支払及び入室までの手続を、即時に、かつ、無人で行うことができる。また、施設にQRコードや遠隔施錠装置が設置されていない場合であっても、各施設のレセプションで有人によるチェックイン及び鍵の引き渡しの手続を行ったり、施設の最寄りのコンビニエンスストア等の店舗において、鍵を受け取ったりすることで、ユーザは予約した施設に入室することもできる。ここで、賃貸施設の場合、ユーザは施設の部屋に入室すると、契約書の紙面に署名をすることで上記契約を完結させることもできる。
【0059】
なお、ホテル、賃貸または民泊施設によっては、複数人によって区分を共有する、いわゆるシェアハウス形式により滞在施設を提供する場合もあり、例えば、図12に示すように、施設詳細画面において、内見を申込むための選択肢740を提供することができる。ここで、予約処理部132は、ユーザの職業や性別等の属性に基づいて、施設候補を抽出し、推薦することができる。これにより、同じような働き方をするユーザ同士(例えば、フリーランサー同士)や同じ職業のユーザ同士(例えば、デザイナー同士やエンジニア同士)が滞在し、コミュニケーションを活性化させる機会を提供することができる。
【0060】
図13は、本発明の第一実施形態に係る、契約締結処理の詳細を示すフローチャートの一例である。上記ステップS106の契約処理において説明した通り、契約形態が、定期借家または普通賃貸契約である場合、宅地建物取引士(通常は、仲介や代理を行う不動産業者または管理会社)が、入居者となるユーザに対して、物件や契約条件に関する重要事項の説明(いわゆる、重要事項説明)をする義務が生じるところ、本処理は、重要事項説明をオンラインにおいて実行することにより、手続を簡略化することを可能とするものである。
【0061】
まず、ステップS201において、契約処理部134は、施設データ格納部122に格納される施設データ2000の契約情報から、契約書及び重要事項説明書(契約書等)をユーザに送付する処理を行う。ここで、契約書等はオフライン(紙面を郵送等)またはオンラインで送付することができる。また、契約書等を不動産会社または管理会社を経由してユーザに送付することもできる。オンラインで契約書等のデータを送付する場合、ユーザ端末200にデータを送付することができる。また、オンラインによる契約書等のデータの送付は、上記S106の処理で説明した通り、重要事項説明を行うビデオ会議アプリケーション上で行うこともできる。
【0062】
続いて、ステップS202において、契約処理部134は、オンラインによる重要事項説明を実行するための処理を行う。例えば、上記の通り、契約処理部134は、オンラインによる重要説明を行うためのビデオ会議システムに接続するためのURLをユーザ端末200に送信したり、ユーザ端末200にインストールされたアプリケーション上で、オンライン会議を開始するためのページを表示し、開始ボタンをアクティベートさせることができる。ユーザ端末200及び(図示しない)管理会社の端末による、ビデオ会議システム等にアクセスする要求を受け付けると、ユーザ端末200と(図示しない)管理会社等の端末とが通信可能なように接続される処理が実行され、続いて管理会社等の担当者による口頭による重要事項説明が開始される。管理会社等の担当者は、オンライン会議上で宅建資格を証明する証明書をユーザに対して提示することができる。または、管理会社等の担当者は、有資格者であることの電子証明書を事前に取得しておき、電子証明で認証された端末からオンライン会議にアクセスすることにより、有資格者による説明であることの真正を担保することもできる。ここで、ユーザは、事前またはその場にて共有された契約書を参照しながら、重要事項説明を聴くことができる。ここで、契約書がオンラインまたはオフラインによる送付がなされたかに関わらず、ユーザが重要事項説明の際に契約書を参照できるよう、契約書データをユーザ端末200上に表示させることができる。重要事項の説明を行う管理会社等の担当者は、重要事項の説明を行いながら、ユーザ端末200上に表示される契約書の説明箇所が分かるよう、管理会社等の端末上に表示される契約書の該当箇所をハイライトさせり、マークしたりすることができる。
【0063】
ユーザが重要事項説明内容に同意すると、ステップS203において契約締結処理が実行される。契約締結について、例えば、事前にユーザに送付した契約書にユーザが捺印することで締結することもできるし、契約処理部134は、オンラインによる契約締結を実行するためのURLをユーザ端末200に送付し、電子契約の形態で契約を締結することもできる。
【0064】
以上のように、オンラインによる重要事項説明を行うことで、管理会社等の担当者とユーザが実際に対面する必要なく簡易な手続として重要事項説明を完了することができ、また、ユーザは、物件探しから契約締結までの手続を、重要事項説明を含めて全てオンラインで完了させることができる。
【0065】
以上、発明に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換および変更を行なって実施することが出来る。これらの実施形態および変形例ならびに省略、置換および変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0066】
1 システム 100 サーバ端末、110 通信部、120 記憶部、130 制御部、200 ユーザ端末、300 旅館業者端末、400 賃貸業者端末、500 民泊業者端末、NW ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13