特開2021-129695(P2021-129695A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-129695(P2021-129695A)
(43)【公開日】2021年9月9日
(54)【発明の名称】陳列器具及び陳列セット
(51)【国際特許分類】
   A47F 7/00 20060101AFI20210813BHJP
【FI】
   A47F7/00 N
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2020-26142(P2020-26142)
(22)【出願日】2020年2月19日
(71)【出願人】
【識別番号】504362385
【氏名又は名称】アサヒグリーン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076473
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100112900
【弁理士】
【氏名又は名称】江間 路子
(74)【代理人】
【識別番号】100136995
【弁理士】
【氏名又は名称】上田 千織
(74)【代理人】
【識別番号】100163164
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 敏之
(72)【発明者】
【氏名】森 哲也
(57)【要約】
【課題】容器の取り出しを容易にする陳列器具及び陳列セットを提供する。
【解決手段】陳列器具10を、容器50を挿通するとともに容器50の錐面51を係止可能な、複数の係止孔41を有する保持板40と、設置面Fに設置されるベース板20と、保持板40の外周縁部40aとベース板20の外周縁部20aとを連結せずに、保持された容器50を保持板40の外周縁部40a側から手で掴み可能な態様で、保持板40の下面40bとベース板20の上面20bとを間隔を設けて連結する柱部材30と、を備える構成とする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
錐体状に形成された容器を保持可能な陳列器具であって、
前記容器を挿通するとともに前記容器の錐面を係止可能な、複数の係止孔を有する保持板と、
設置面に設置されるベース板と、
前記保持板の外周縁部と前記ベース板の外周縁部とを連結せずに、保持された前記容器を前記保持板の外周縁部側から手で掴み可能な態様で、前記保持板の下面と前記ベース板の上面とを間隔を設けて連結する柱部材と、
を備えていることを特徴とする陳列器具。
【請求項2】
前記柱部材が、平面視において、前記係止孔で囲まれる領域に配されていることを特徴とする請求項1記載の陳列器具。
【請求項3】
前記係止孔は、多角形状、円形状、楕円形状、又は、長孔形状に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の陳列器具。
【請求項4】
外表面に油しみ込み防止剤が塗布されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の陳列器具。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の陳列器具と、錐体状に形成された容器と、を備えることを特徴とする陳列セット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器を陳列することができる陳列器具及び陳列セットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の陳列器具(コーン形食品の陳列器具)として、特許文献1に記載されるものがあった。これによれば、コーン容器を嵌合させるテーパー状の切欠孔が穿設されたコーン形食品保持板、及び、コーン形食品保持板を適度な高さに支持する足部、とで構成されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3060272号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記の陳列器具では、側面が閉塞しており容器(コーン容器)を上側からしか掴めず、唐揚げ等の比較的重量の重い物が収容されると、切欠孔に容器(コーン容器)がしっかり嵌まり込んでしまい、容器(コーン容器)の取り出しが困難になるおそれがあった。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、容器の取り出しを容易にする陳列器具及び陳列セットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の発明では、錐体状に形成された容器を保持可能な陳列器具であって、
前記容器を挿通するとともに前記容器の錐面を係止可能な、複数の係止孔を有する保持板と、
設置面に設置されるベース板と、
前記保持板の外周縁部と前記ベース板の外周縁部とを連結せずに、保持された前記容器を前記保持板の外周縁部側から手で掴み可能な態様で、前記保持板の下面と前記ベース板の上面とを間隔を設けて連結する柱部材と、
を備えている。
【0007】
これによれば、保持板の下側から容器を手で掴むことが可能となるので、容器の取り出しを容易にすることができる。
【0008】
また、前記柱部材が、平面視において、前記係止孔で囲まれる領域に配されている。
【0009】
これによれば、柱部材に阻害されることなく、平面視における保持板の外周縁部側から、手を進入させて容器を掴むことが可能となるので、容器の取り出しを容易にすることに寄与する。
【0010】
また、前記係止孔を、多角形状、円形状、楕円形状、又は、長孔形状に形成す
れば、係止孔を容器の形状に対応させて、容器の保持を安定させることが可能となる。
【0011】
また、外表面に油しみ込み防止剤を塗布する構成とすれば、油を扱う食品を容器に入れる場合に、油汚れを抑制することができ、メンテナンスを容易にすることができる。
【0012】
また請求項5の発明では、請求項1〜4のいずれか一項に記載の陳列器具と、錐体状に形成された容器と、を備える陳列セットとしている。
【0013】
これによれば、上記の効果を奏する陳列セットを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態の陳列器具の正面図である。
図2】同実施形態の平面図である。
図3】同実施形態の右側面図である。
図4】同実施形態の使用状態図である。
図5】他の実施形態の陳列器具の使用状態図である。
図6】同実施形態の正面図である。
図7】同実施形態の陳列器具の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の陳列器具の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
陳列器具10は、概略的には、図1〜4に示すように、ベース板20と、柱部材30と、保持板40と、を備え、円錐状、角錐状等に形成された錐体状の容器50を保持するものである。
【0017】
ベース板20は、木製で、図1〜4に示すように、矩形平板状に形成されている。
【0018】
柱部材30は、木製で、図1〜4に示すように、円柱状に形成され、本実施形態では、二本配設される。
【0019】
保持板40は、木製で、図1〜4に示すように、平面視における面積がベース板20より大きな矩形平板状に形成されている。保持板40には、上面から下面40bまで円形状に貫通する貫通孔として形成された係止孔41が配設されている。本実施形態では、保持板40の長手方向に沿って二列で八個ずつ、計十六個配設されている。
【0020】
柱部材30の上下の端部には、図示しない円柱状の凸部がそれぞれ形成され、ベース板20、保持板40には、当該凸部に対応した図示しない凹部が形成され、凸部を凹部に嵌め込んで接着剤等で固定して、柱部材30と、ベース板20及び保持板40とが連結される。
【0021】
以上のことより、柱部材30は、保持板40の外周縁部40aとベース板20の外周縁部20aとを連結せずに、保持された容器50を保持板40の外周縁部40a側から手で掴み可能な態様で、保持板40の下面40bとベース板20の上面20bとを間隔を設けて連結していることになる。また、柱部材30と、ベース板20及び保持板40とが連結された状態では、柱部材30は、平面視において、係止孔41で囲まれる領域Sに配されている。
【0022】
そして、陳列器具10の外表面11に、油しみ込み防止剤としての水うるしが塗装されている。
【0023】
容器50は、本実施形態では、木製のシートを円錐状に巻いて、接着等することで、円錐状に形成される。
【0024】
本発明の陳列器具10の使用態様を以下に説明する。図4に示すように、陳列器具10を、設置面Fとしての屋台等のテーブルの上に、ベース板20が下となるように載置する。そして、容器50に調理済みの食品を入れ、食品が入れられた容器50を係止孔41に進入させ、係止孔41で容器50の錐面51を係止する。これにより、容器50は陳列器具10により保持される。
【0025】
容器50を取り出すときには、一方の手で保持板40の上側に位置する容器50を掴み、平面視における保持板40の外周縁部40a側から、他方の手を進入させて保持板40の下側に位置する容器50を掴む。
【0026】
つまり、柱部材30は、保持板40の外周縁部40aとベース板20の外周縁部20aとを連結しないように配されているので、唐揚げのような比較的重量のある食品が容器50に入れられていても、柱部材30に阻害されることなく、容易に容器50を取り出すことができる。
【0027】
陳列器具10の外表面11には、油しみ込み防止剤としての水うるしが塗装されているので、食品の油が付着しても、メンテナンスが容易にできる。
【0028】
以上のことから、本実施形態では、陳列器具10と、錐体状に形成された容器50と、を備える陳列セット1として流通可能なものであるといえる。
【0029】
上記構成の陳列器具10では、錐体状に形成された容器50を保持可能な陳列器具であって、
容器50を挿通するとともに容器50の錐面51を係止可能な、複数の係止孔41を有する保持板40と、
設置面Fに設置されるベース板20と、
保持板40の外周縁部40aとベース板20の外周縁部20aとを連結せずに、保持された容器50を保持板40の外周縁部40a側から手で掴み可能な態様で、保持板40の下面40bとベース板20の上面20bとを間隔を設けて連結する柱部材30と、
を備えている。
【0030】
これによれば、保持板40の下側から容器50を手で掴むことが可能となるので、容器50の取り出しを容易にすることができる。
【0031】
また、柱部材30が、平面視において、係止孔41で囲まれる領域Sに配されている。
【0032】
これによれば、柱部材30に阻害されることなく、平面視における保持板40の外周縁部40a側から、手を進入させて容器50を掴むことが可能となるので、容器50の取り出しを容易にすることに寄与する。
【0033】
また、係止孔41を、円形状に形成しているので、係止孔41を容器50の形状に対応させて、容器50の保持を安定させることが可能となる。
【0034】
また、外表面11に油しみ込み防止剤を塗布する構成としているので、油を扱う食品を容器50に入れる場合に、油汚れを抑制することができ、メンテナンスを容易にすることができる。
【0035】
また、陳列器具10と、錐体状に形成された容器50と、を備える陳列セット1としている。
【0036】
これによれば、上記の効果を奏する陳列セット1を提供することができる。
【0037】
本発明の他の実施形態を説明する。なお、上記実施例と対応する構成については、同一符号にAを付加し、全部又は一部の説明を省略する。
【0038】
図5〜7に示すように、陳列器具10Aでは、ベース板20A、保持板40Aが、円盤状に形成され、柱部材30Aは、一本で構成されている。また、係止孔41Aは、係止孔41よりも直径が大きく形成され、保持板40Aの中心を、中心とする同心円周上に、合計六個配設されている。
【0039】
このような構成としても、保持板40Aの下側から容器50を手で掴むとともに、柱部材30Aに阻害されることなく、平面視における保持板40の外周縁部40a側から、手を進入させて容器50を掴むことが可能となるので、容器50の取り出しを容易にすることができる。
【0040】
本発明の陳列器具、陳列セットは、上記構成に限定されるものではない。即ち、本発明の要旨を逸脱しない限り各種の設計変更等が可能である。
【0041】
例えば、柱部材30、30Aは、棒状だけでなく板状とすることもできる。
【0042】
また、保持板40、40Aと、ベース板20、20Aを、平面視において、略同一形状として、係止孔41、41Aで囲まれる領域Sの外側に柱部材30、30Aを配することも可能である。
【0043】
また、保持板40、40Aは、円環板状の部材を複数連結して形成することも可能である。
【0044】
また、陳列器具10、10Aの部材は、自立できる剛性を有するのであれば、木以外に、金属、合成樹脂等で構成することも可能である。
【0045】
また、容器50は頂部側が切り取られて閉塞された、錐台形状とすることができ、頂部の反対側の開口側の形状は適宜変更することができる。
【0046】
また、油しみ込み防止剤は、油のしみ込みを防止できるのであれば、水うるし以外のものを用いることができる。
【0047】
また、係止孔41、41Aは、円形状以外に、多角形状、楕円形状、又は、長孔形状等とすることができる。このような構成とすれば、係止孔41、41Aを容器50の形状に対応させて、容器50の保持を安定させることが可能となる。
【符号の説明】
【0048】
1 陳列セット
10 陳列器具
11 外表面
20 ベース板
20a 外周縁部
20b 上面
30 柱部材
40 保持板
40a 外周縁部
40b 下面
41 係止孔
50 容器
51 錐面
F 設置面
S 係止孔で囲まれた領域
1A 陳列セット
10A 陳列器具
11A 外表面
20A ベース板
20Aa 外周縁部
20Ab 上面
30A 柱部材
40A 保持板
40Aa 外周縁部
40Ab 下面
41A 係止孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7