(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-133233(P2021-133233A)
(43)【公開日】2021年9月13日
(54)【発明の名称】家具アセンブリ及び取り付け装置並びにその取り付け方法
(51)【国際特許分類】
A47B 88/90 20170101AFI20210816BHJP
【FI】
A47B88/00 C
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2020-148029(P2020-148029)
(22)【出願日】2020年9月3日
(31)【優先権主張番号】109106364
(32)【優先日】2020年2月25日
(33)【優先権主張国】TW
(71)【出願人】
【識別番号】504297766
【氏名又は名称】川湖科技股▲分▼有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】513240939
【氏名又は名称】川益科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】陳 庚金
(72)【発明者】
【氏名】蘇 芳成
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ ▲啓▼賓
(72)【発明者】
【氏名】湯 岳樺
(72)【発明者】
【氏名】王 俊強
【テーマコード(参考)】
3B160
【Fターム(参考)】
3B160AA01
3B160AB12
3B160AB32
3B160DA15
3B160DA22
3B160DA26
(57)【要約】
【課題】 締結部材が露出しない構成の、家具アセンブリのための取り付け装置を提供する。
【解決手段】 取り付け装置は、パネルを物体の壁に取り付けるように構成されている。取り付け装置は、取り付け部材及び補助部材を含む。取り付け部材はパネルに取り付けられるように構成され、取り付け部材は少なくとも1つの連結装置を備える。少なくとも1つの連結装置は、パネルを壁に接続するように構成されている。補助部材は、取り付け部材の少なくとも1つの所定部分を覆うように構成されている。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の所定部分及び第2の所定部分を含むパネルであって、該第1の所定部分は延在区画及び支持区画を含み、該延在区画は該パネルから延び、該支持区画は該延在区画に隣接して位置する、パネルと、
前記パネルに取り付けられるように構成された取り付け部材であって、該取り付け部材は第1の支持部及び第2の支持部を含み、該第1の支持部は、前記パネルの第1所定部分の支持区画に当接するように構成され、前記パネルの第2の所定部分は、該第2の支持部を支持するように構成された支持面を有する、取り付け部材と、
前記取り付け部材を前記パネルに接続するように構成された少なくとも1つの締結部材と、
を含む家具アセンブリ。
【請求項2】
前記少なくとも1つの締結部材は第1の締結部材及び第2の締結部材を含み、
前記パネルの第1の所定部分の延在区画は、前記第1の締結部材を前記パネルの一方側に固定するように構成された第1の対応部を備え、前記パネルの第2の所定部分は、前記第2の締結部材を前記パネルの前記一方側に固定するように構成された第2の対応部を備え、
前記第1の締結部材は前記第1の対応部に横方向に固定され、前記第2の締結部材は、前記第2の対応部に横方向に固定される、請求項1に記載の家具アセンブリ。
【請求項3】
家具側壁と、前記取り付け部材に長手方向に接続される少なくとも1つの連結装置とをさらに含み、
前記少なくとも1つの連結装置は、前記パネルを前記家具側壁に接続するように構成されている、請求項2に記載の家具アセンブリ。
【請求項4】
前記第2の所定部分の支持面は、前記パネル上で横方向に配置されている、請求項2に記載の家具アセンブリ。
【請求項5】
前記取り付け部材及び前記パネルのうちの少なくとも一方に接続されるように構成された補助部材をさらに含み、
前記補助部材及び前記取り付け部材は取り付け装置を形成し、前記補助部材は、第1の面を有する少なくとも1つの可撓性部を含み、該第1の面は、前記取り付け部材をバックル留めように構成されたバックル区画を備える、請求項1に記載の家具アセンブリ。
【請求項6】
前記少なくとも1つの可撓性部は、前記第1の面と反対の第2の面をさらに有し、該第2の面は、前記パネルに当接するように構成された保持区画を備え、
前記補助部材には、前記取り付け部材の少なくとも1つの所定部分を収容するように構成された取り付け空間が形成され、
前記補助部材は、前記取り付け空間を定義する複数の壁を含み、前記少なくとも1つの可撓性部は、該複数の壁のうちの1つに配置され、
前記パネルは少なくとも1つの取り付け部をさらに含み、前記補助部材は、該少なくとも1つの取り付け部に対応して接続されるように構成された少なくとも1つの接続部をさらに含む、請求項5に記載の家具アセンブリ。
【請求項7】
パネルの一方側に取り付けられるように構成された取り付け部材であって、該取り付け部材は、該パネルを物体の壁に接続するように構成された少なくとも1つの連結装置を備える、取り付け部材と、
前記取り付け部材の少なくとも1つの所定部分を覆うように構成された補助部材と、
を含む取り付け装置。
【請求項8】
前記取り付け部材は第1の支持部及び第2の支持部を含み、該第1の支持部は前記パネルの第1の所定部分に当接するように構成され、該第2の支持部は、前記パネルの第2の所定部分によって支持されるように構成され、
前記取り付け部材は、第1の締結部材及び第2の締結部材を介して前記パネルの前記一方側に横方向に接続され、前記パネルは、該第1の締結部材及び該第2の締結部材を前記パネルにそれぞれ固定するように構成された第1の対応部及び第2の対応部を備える、請求項7に記載の取り付け装置。
【請求項9】
前記補助部材は第1の面を有する可撓性部を含み、該第1の面は、前記取り付け部材をバックル留めするように構成されたバックル区画を備え、
前記補助部材には、前記取り付け部材の少なくとも1つの所定部分を収容するように構成された取り付け空間が形成されている、請求項7に記載の取り付け装置。
【請求項10】
家具アセンブリのための取り付け方法であって、該家具アセンブリはパネル及び壁を含み、当該方法は、
前記パネルの一方側に取り付けられる取り付け部材を提供するステップであって、該取り付け部材は少なくとも1つの連結装置を備える、ステップと、
前記取り付け部材及び前記パネルの前記一方側を覆うように構成された補助部材を提供するステップと、
少なくとも1つの連結装置を介して、前記パネルを前記壁に取り付けるステップと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は取り付け装置に関し、より具体的には、取り付け装置及び家具アセンブリのための取り付け方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、引出しパネルのための側部カバー要素が開示されている。引き出しパネルは、少なくとも1つの保持ブラケット17、1つの保持レール23及び2つの取り付け位置32a、32bを含む。他方、側部カバー要素21は、互いに実質的に垂直に接続されたベース部41とレール部42及び2つの取り付け突起43a、43bを有する。側部カバー要素21のベース部41は、保持レール23に挿入されるように構成された押込みピン50と、保持ブラケット17に挿入されるように構成された別の押込みピン51とを有する。各取り付け突起は、2つのクランプジョー(clamping jaws)44a、44b又は45a、45bを有する。加えて、引出しパネルの2つの取り付け位置32a、32bは、2つの取り付け突起43a、43bを受容し、取り付けるように構成されている。2つの固定ねじ57a、57bは、2つのクランプジョー44a、44b又は45a、45bは、クランプ取り付けが得られるように2つの取り付け位置32a、32bの内側にそれぞれ当接するように相対的に動くことができるようにするために、2つのクランプジョー44a、44b又は45a、45bの間の空間にねじ込まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第9943167号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記のような設置では、(特許文献1の
図1に示すように)引出しパネルの内面上で固定ネジ57a、57bが直接露出され得るため、外観上良くないだけでなく、緩みやすくなる。他方で、固定ネジ57a、57bがしっかり固定されていないか又は緩んでいる場合、2つのクランプジョー44a、44b又は45a、45bは十分なクランプ力を提供できないかもしれないため、引出しパネルの側部に取り付けられる側部カバー要素21の安定性が影響を受ける。
【0005】
したがって、異なる市場の要求のために、設置作業においてより信頼性の高い様々な製品を開発することが重要である。
【0006】
本発明は取り付け装置に関し、より具体的には、家具アセンブリのための取り付け装置及び取り付け方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、家具アセンブリはパネル、取り付け部材及び少なくとも1つの締結部材を含む。パネルは第1の所定部分及び第2の所定部分を含む。第1の所定部分は延在区画及び支持区画を含む。延在区画はパネルから延びている。支持区画は延在区画に隣接して位置する。取り付け部材はパネルに取り付けられるように構成されている。取り付け部材は第1の支持部及び第2の支持部を含む。第1の支持部は、パネルの第1所定部分の支持区画に当接するように構成されている。パネルの第2の所定部分は、第2の支持部を支持するように構成された支持面を有する。少なくとも1つの締結部材は取り付け部材をパネルに接続するように構成されている。
【0008】
本発明の別の実施形態によれば、取り付け装置は取り付け部材及び補助部材を含む。取り付け部材はパネルの一方側に取り付けられるように構成されている。取り付け部材は、該パネルを物体の壁に接続するように構成された少なくとも1つの連結装置を備える。補助部材は取り付け部材の少なくとも1つの所定部分を覆うように構成されている。
【0009】
本発明の別の実施形態によれば、家具アセンブリのための取り付け方法は、パネルの一方側に取り付けられる取り付け部材を提供するステップであって、該取り付け部材は少なくとも1つの連結装置を備える、ステップと、取り付け部材及びパネルの前記一方側を覆うように構成された補助部材を提供するステップと、少なくとも1つの連結装置を介して、パネルを壁に取り付けるステップと、を含む。
【0010】
本発明のこれら及び他の目的は、種々の図及び図面に示されている好ましい実施形態の下記の詳細な説明を読んだ後に、当業者に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る物体を示す図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係る、物体のパネル及び本体の分解図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態に係る、取り付け装置がそれぞれに設けられたパネルの2つの側を示す図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態に係る、パネル及び取り付け装置の分解図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態に係る、パネル及び取り付け装置の取り付け部材の分解図である。
【
図6】
図6は、本発明の一実施形態に係る、少なくとも1つの締結部材を介してパネルに接続された取り付け部材を示す図である。
【
図7】
図7は、本発明の一実施形態に係る、取り付け装置の取り付け部材及び補助部材に接続されたパネルを第1の角度から見た分解図である。
【
図8】
図8は、本発明の一実施形態に係る、取り付け装置の取り付け部材及び補助部材に接続されたパネルを第2の角度から見た分解図である。
【
図9】
図9は、本発明の一実施形態による、互いに取り付けられた取り付け装置の取り付け部材及び補助部材に接続されたパネルを第2の角度から見た分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1及び
図2は、本発明の一実施形態に係る、家具等の物体20を示す図である。本実施の形態では、物体20は引出しであるが、本発明はこのような構成に限定されない。具体的には、物体20は、パネル22(例えばフロントプレート(本発明はこのような構成に限定されない))、リアプレート24、第1の側壁26(例えば左側壁)、第2の側壁28(例えば右側壁)及び底板30を含み、これらの構成要素は収容空間Sを共に定義する。パネル22及び第1の側壁26(又は第2の側壁28)は家具アセンブリを形成する。さらに、パネル22は、少なくとも1つの連結装置を介して第1の側壁26(又は第2の側壁28)に接続されるように構成されている。本実施形態では、パネル22は、第1の連結装置32及び第2の連結装置34を介して第1の側壁26及び第2の側壁28にそれぞれ接続されている。第1の連結装置32及び第2の連結装置34は、パネル22の第1の側S1及び第2の側S2にそれぞれ配置され、第1の連結装置32及び第2の連結装置34は、第1の側壁26及び第2の側壁28の前部fに隣接する部分にそれぞれ取り付けられるように構成されている。例えば、第2の連結装置34は、第2の側壁28の前部fに隣接する構造部品(図示せず)に接続されるように構成されている。このような構成は、当業者によく知られており、簡略化のためにさらなる説明は省略する。さらに、パネル22は、底板30の底面によって支持されるように構成された(
図2に示す)支持ベース33を備える。支持ベース33は、底板30の底面に固定されるように構成された固定部材35を有することが好ましい。
【0013】
図3及び
図4に示すように、第1の取り付け装置36は、パネル22の第1の側S1に隣接して配置され、第2の取り付け装置38は、パネル22の第2の側S2に隣接して配置されている。第1の取り付け装置36及び第2の取り付け装置38は実質的に同一の構造構成を有し、第1の取り付け装置36をパネル22に取り付ける構成は、第2の取り付け装置38をパネル22に取り付ける構成と実質的に同一である。
【0014】
図4、
図5及び
図6に示すように、パネル22は、横方向に延びる第1の所定部分40及び第2の所定部分42を含む。第1の所定部分40は、延在区画40a及び支持区画40bを含む。延在区画40aはパネル22から延びている。支持区画40bは延在区画40aに隣接して位置する。
【0015】
延在区画40aはパネル22に実質的に垂直に接続され、支持区画40bは延在区画40aに実質的に垂直に接続されて、第2の所定部分42の方に延びる下壁を形成することが好ましい。
【0016】
第2の所定部分42は、第1の所定部分40に対応する、横方向に延びる支持面42aを備えることが好ましい。
【0017】
パネル22の第1の所定部分40の延在区画40aは、パネル22の第2の側S2に隣接して位置する第1の対応部48を備え、パネル22の第2の所定部分42は、パネル22の第2の側S2に隣接して位置する第2の対応部50を備えることが好ましい。
【0018】
パネル22は少なくとも1つの取り付け部、例えばパネル22の上部から底部にかけて配置される第1の取り付け部52a、第2の取り付け部52b及び第3の取り付け部52cをさらに含むことが好ましい。本発明では、取り付け部52a、52b、52cは、パネル22の複数の屈曲区画によって定義される溝で形成され、溝はパネル22の第1の側S1及び第2の側S2と連通しているが、本発明はこのような構成に限定されない。
【0019】
さらに、取り付け装置36、38のそれぞれは、取り付け部材及び補助部材を含む。例えば、第2の取り付け装置38は、本実施形態では取り付け部材54及び補助部材56を含む。取り付け部材54及び補助部材56は、パネル22に順番に取り付けられるように構成されていることが好ましい。
【0020】
例えば、取り付け部材54は、方向Dに沿ってパネル22の第2の側S2に取り付けられるように構成されている。取り付け部材54は第2の連結装置34を備え、第2の連結装置34は、少なくとも1つの接続部57(例えばリベット又はネジ(本発明はこのような構成に限定されない))を介して、取り付け部材54に長手方向に固定接続されている。取り付け部材54は、第1の支持部58及び第2の支持部60を含む。第1の支持部58は、パネル22の第1の所定部分40に当接するように構成されている。本実施の形態では、第1の支持部58は、(
図6に示すように)パネル22の支持区画40bに当接するように構成されているが、本発明はこのような構成に限定されない。他方で、パネル22の第2の所定部分42の支持面42aは、(
図6に示すように)第2の支持部60を支持するように構成されている。このような構成によれば、取り付け部材54は、取り付け部材54をパネル22の第2の側S2で一時的に保持することができるように、(
図6に示すように)予めパネル22の第2の側S2で支持されるように構成されている。
【0021】
図6及び
図7に示すように、取り付け部材54をパネル22の第2の側S2で予め支持した後、少なくとも1つの締結部材、例えば第1の締結部材62a及び第2の締結部材62bは、取り付け部材54をパネル22の第2の側S2に固定接続するために、取り付け部材54の少なくとも1つの所定部分65を貫通するように構成さている。さらに、第1の締結部材62aは、取り付け部材54をパネル22の第1の所定部分40の第1の対応部48に固定するように構成されている。同様に、第2の締結部材62bは、取り付け部材54をパネル22の第2の所定部分42の第2の対応部50に固定するように構成されている。
【0022】
第1の締結部材62aは、第1の対応部48に横方向に固定され、第2の締結部材62bは第2の対応部50に横方向に固定されることが好ましい。
【0023】
取り付け部材54は少なくとも1つの切り欠き、例えば第1の切り欠き64a及び第2の切り欠き64bを有することが好ましい。
【0024】
図7、
図8及び
図9に示すように、取り付け部材54がパネル22に取り付けられた後、補助部材56は、取り付け部材54及びパネル22のうちの少なくとも一方に方向Dに沿って接続されるように構成され、補助部材56は、取り付け部材54の少なくとも1つの所定部分65を覆うように構成されている。本実施形態では、取り付け部材54がパネル22に取り付けられた後で、補助部材56は、取り付け部材54の少なくとも1つの所定部分65を覆って、第1の締結部材62a及び第2の締結部材62bを保護することができ、補助部材56は、パネル22の第2の側S2全体も覆うことができるが(
図2を参照されたい)、本発明はこのような構成に限定されない。
【0025】
補助部材56は少なくとも1つの可撓性部、例えば第1の可撓性部66a及び第2の可撓性部66bを含む。第1の可撓性部66a及び第2の可撓性部66bは、実質的に同一の構造構成を有する。本実施形態では、第1の可撓性部66aを一例として示す。さらに、第1の可撓性部66aは、第1の面K1と、第1の面K1と反対の第2の面K2とを有する。第1の面K1は、(例えば、突出構造の一方の側に位置する)バックル区画(bucking section)68を備え、第2の面K2は少なくとも1つの保持区画70(例えば、突出リブ(本発明はこのような構成に限定されない))を備える。(
図8及び
図9に示すように)第1の可撓性部66aが、方向Dに沿って取り付け部材54の第1の切り欠き64aに挿入された後、第1の面K1のバックル区画68は、補助部材56が取り付け部材54から方向Dと反対の方向に外れるのを防止するために、取り付け部材54の壁面69をバックル留めする(又はフックする)ように構成され、第1の可撓性部66aの第2の表K2上の少なくとも1つの保持区画70は、補助部材56を押圧して、(
図9に示すように)取り付け部材54とパネル22との間にしっかり取り付けるために、パネル22の面に当接(又は接触)するように構成されている。同様に、第2の可撓性部66bは、取り付け部材54の第2の切り欠き64b内に挿入されるように構成されている。簡略化のために、さらなる説明は省略する。
【0026】
バックル区画68が(
図9に示すように)取り付け部材54の壁面69をバックル留めすることができるよう取り付け部材54の壁面69をガイドして突出構造と交差させるために、ガイド部71が突出構造の他方側でバックル区画68に隣接して設けられることが好ましい。ガイド部71は傾斜面又は弧面であり得る。バックル区画68及びガイド部71は、突出構造の両側に位置することが好ましい。
【0027】
補助部材56には、取り付け部材54の少なくとも1つの所定部分65を収容するように構成された(
図7に示す)取り付け空間72が形成されていることが好ましい。例えば、補助部材56は、第1の壁74a、第2の壁74b及び第1の壁74aと第2の壁74bとの間に接続される第3の壁74cを含み、取り付け空間72は、第1の壁74a、第2の壁74b及び第3の壁74cによって定義される。第1の可撓性部66a及び第2の可撓性部66bは第3の壁74cに配置される。
【0028】
補助部材56は少なくとも1つの接続部、例えば補助部材56の上部から底部にかけて配置される第1の接続部76a、第2の接続部76b及び第3の接続部76cをさらに含むことが好ましい。本実施の形態では、第1の接続部76a、第2の接続部76b及び第3の接続部76cは突起であり、パネル22の第1の取り付け部52a、第2の取り付け部52b及び第3の取り付け部52cに対応して接続されるように第3の壁74cに配置されている。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、家具アセンブリのための取り付け方法は、パネル22の一方側(例えば第2の側S2)に取り付けられた取り付け部材54を提供するステップであって、取り付け部材54は少なくとも1つの連結装置(例えば第2の連結装置34)を備える、ステップと、取り付け部材54及びパネル22の側部を覆うように構成された補助部材56を提供するステップと、少なくとも1つの連結装置(例えば第2の連結装置34)を介して、パネル22を壁(例えば第2の側壁28)に取り付けるステップとを含む。取り付け方法のこれらのステップは上述されているため、簡略化のためにさらなる説明は省略する。
【0030】
したがって、本発明の実施形態に係る、家具アセンブリのための取り付け装置及び取り付け方法は以下のように特徴付けられる。
【0031】
1)取り付け部材54の第1の支持部58は、パネル22の第1の所定部分40に当接するように構成され、取り付け部材54の第2の支持部60は、パネル22の第2の所定部分42によって支持されるように構成されている。このような構成によれば、取り付け部材54は、少なくとも1つの締結部材(例えば、第1の締結部材62a)を介して取り付け部材54をパネル22に接続(例えば、固定接続)するのを支援するために、パネル22の一方側(例えば、第1の側S1又は第2の側S2)で一時的に保持することができる。
【0032】
2)補助部材56は、取り付け部材54及びパネル22のうちの少なくとも一方に接続されるように構成され、補助部材56は、取り付け部材54の少なくとも1つの所定部分65を覆うように構成されている。補助部材56は、パネル22の側部(第例えば、1の側S1又は第2の側S2)を覆うことができることも好ましい。したがって、補助部材56は取り付け部材54に保護効果を提供でき、補助部材56は、パネル22の側部の装飾カバーとしても用いることができる。
【0033】
3)取り付け部材54は、少なくとも1つの締結部材を介してパネル22の側部(例えば第1の側S1又は第2の側S2)に横方向に接続される。
【0034】
4)第1の締結部材62a及び第2の締結部材62bは、引出しのパネル22の内側で露出していない。
【0035】
当業者であれば、本発明の教示を維持しながら多くの変更及び改良が装置及び方法に加えられ得ることに容易に気付く。従って、上記の開示は、添付の請求項の範囲によってのみ限定されると解釈すべきである。