【解決手段】燃料測定部10と、蒸気供給検出部20とを備え、稼働期間及び稼働停止期間を含む所定期間におけるボイラ110のボイラ効率を算出するボイラ効率算出装置1であって、ボイラ110に供給される入熱を算出する入熱算出部30と、ボイラ110から失われる熱損失を算出する熱損失算出部40とを備え、熱損失算出部40は、排ガス熱損失算出部41と、ブロー熱損失算出部42と、ボイラ110の停止中の放熱による熱損失を算出する停止中熱損失算出部43と、を備え、停止中熱損失算出部43は、蒸気供給検出部20により負荷側への蒸気の供給が行われていないことが検出されている状態でボイラ110に供給された燃料の発熱量に基づいて、停止中放熱損失量を算出する。
ボイラに供給される燃料量を測定する燃料測定部と、負荷側への蒸気の供給を検出する蒸気供給検出部と、を備え、稼働期間及び稼働停止期間を含む所定期間におけるボイラのボイラ効率を算出するボイラ効率算出装置であって、
前記ボイラに供給される入熱を算出する入熱算出部と、
前記ボイラから失われる熱損失を算出する熱損失算出部と、を備え、
前記熱損失算出部は、
前記ボイラから排出される排ガスによる熱損失を算出する排ガス熱損失算出部と、
前記ボイラから排出されるブロー水による熱損失を算出するブロー熱損失算出部と、
前記ボイラの停止中の放熱による熱損失を算出する停止中熱損失算出部と、を備え、
前記停止中熱損失算出部は、前記蒸気供給検出部により負荷側への蒸気の供給が行われていないことが検出されている状態で前記ボイラに供給された燃料の発熱量に基づいて、停止中放熱損失量を算出するボイラ効率算出装置。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明のボイラ効率算出装置の好ましい一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態のボイラ効率算出装置1は、工場等において断続的に稼働しているボイラの所定期間におけるボイラ効率を算出する。具体的には、ボイラ効率算出装置は、例えば、工場が稼働する時間帯(例えば午前8時から午後6時)において稼働し、工場の稼働が停止する時間帯(午後6時から午前8時)において稼働を停止するボイラの24時間を通じたボイラ効率を算出する。
【0013】
まず、ボイラ効率算出装置1によりボイラ効率が算出されるボイラ装置100の構成について説明する。
図1に示すように、ボイラ装置100は、ボイラ110と、燃料供給ライン120と、空気供給ライン130と、送風機140と、給水ライン150と、蒸気供給ライン160と、ブローライン170と、を備える。
【0014】
ボイラ110は、缶体111及び排気筒112を含んで構成される。ボイラ110は、缶体111に供給されて保有される保有水を、缶体111に供給される燃料を燃焼させて加熱することで蒸気を発生させる。燃料が燃焼されて発生した燃焼ガスは、排ガスとして排気筒112から排出される。排気筒112には、排出される排ガスの流量を測定する排ガス流量計113及び排ガスの温度を測定する排ガス温度センサ114が配置される。
【0015】
燃料供給ライン120は、燃料供給源(図示せず)とボイラ110とを接続し、ボイラ110に燃料を供給する。燃料供給ライン120には、燃料供給弁121が配置される。燃料供給弁121は、燃料供給ライン120を開閉する。燃料供給弁121を開放することで、ボイラ110に所定の流量で燃料が供給される。
【0016】
空気供給ライン130は、下流側がボイラ110に接続され、ボイラ110に燃焼用空気を供給する。
送風機140は、空気供給ライン130の上流側に接続される。送風機140は、外気を吸引して空気供給ライン130に燃焼用空気を供給する。送風機140を所定の出力で動作させることで、ボイラ110に所定の流量で燃焼用空気が供給される。
【0017】
給水ライン150は、給水タンク(図示せず)とボイラ110とを接続し、ボイラ110に水を供給する。給水ライン150には、給水ポンプ151及び給水温度センサ152が配置される。給水ポンプ151は、給水タンクに貯留された水をボイラ110に向けて送出する。給水温度センサ152は、給水ライン150を流通する水の温度を測定する。給水ポンプ151を所定の出力で動作させることで、ボイラ110に所定の流量で水が供給される。
【0018】
蒸気供給ライン160は、上流側がボイラ110に接続され、下流側が負荷機器(図示せず)に接続される。蒸気供給ライン160は、ボイラ110において発生した蒸気を負荷機器に向けて供給する。蒸気供給ライン160には、蒸気供給弁161及び温度検出部としての蒸気供給ライン温度センサ162が配置される。
【0019】
蒸気供給弁161は、蒸気供給ライン160を開閉する。負荷機器への蒸気の供給は、蒸気供給弁161の開閉により制御される。蒸気供給ライン温度センサ162は、蒸気供給ライン160における蒸気供給弁161よりも下流側に配置される。蒸気供給ライン温度センサ162は、蒸気供給ライン160の配管の表面温度を測定する。
【0020】
ブローライン170は、上流側がボイラ110に接続され、所定のタイミングにおいてボイラ110に保有される保有水の一部をブロー水として外部に排出する。ブローライン170には、ブロー弁171が配置される。ブロー弁171は、ブローライン170を開閉する。ブロー弁171を開放することで、所定の流量でブロー水が排出される。
【0021】
以上のボイラ装置100によれば、給水ポンプ151を動作させることで、給水ライン150を通じてボイラ110に水が供給される。また、燃料供給弁121を開放することで、燃料供給ライン120を通じてボイラ110に燃料が供給されると共に、送風機140を動作させることで、空気供給ライン130を通じてボイラ110に燃焼用空気が供給され、燃料が燃焼される。
【0022】
ボイラ110においては、給水ライン150から供給された保有水が、燃料を燃焼させることにより加熱されて蒸発し、蒸気が生成される。ボイラ110において生成された蒸気は、蒸気供給ライン160を通じて負荷機器に送られる。
【0023】
また、ボイラ110は、生成された蒸気が所定の圧力範囲に維持されるように、燃料の燃焼状態を制御する。例えば、ボイラ110は、蒸気の圧力が所定の第1閾値を超えた場合に、蒸気の生成が過剰であると判断して燃焼を停止し、また、蒸気の圧力が第1閾値よりも小さい第2閾値を下回った場合に、蒸気の生成が不足していると判断して燃焼を開始する。更に、ボイラ110は、保有水の量が所定の範囲に維持されるように、給水ポンプ151の動作を制御する。
【0024】
次に、ボイラ効率算出装置1について
図2を参照しながら説明する。本実施形態のボイラ効率算出装置1は、ボイラ装置100から、燃焼状態に係る各種情報を取得し、熱損失法によりボイラ装置100の所定時間を通じたボイラ効率を算出する。ボイラ効率算出装置1には、ボイラ効率を算出するために必要な燃料の低位発熱量に関する情報、流体の比熱等が予め設定される。
ボイラ効率算出装置1は、プログラムを実行するためのCPU等の演算処理装置と、プログラムが格納されたROM(Read Only Memory)等の補助記憶装置と、演算処理装置がプログラムを実行する上で一時的に必要とされるデータを格納するためのRAM(Random Access Memory)といった主記憶装置と、を備える。
【0025】
熱損失法では、ボイラ効率は、以下の式(1)により算出される。
ボイラ効率=(1−熱損失合計/入熱合計)×100・・・(1)
ここで、入熱合計は、燃料の保有する熱量により表される。また、燃料の保有する熱量のほか、燃焼空気及び/又は給水の保有する熱量を入熱合計に加えてもよい。
一方、熱損失合計は、排出される排ガスによる放熱損失、排出されるブロー水による放熱損失、及びボイラ110からの放熱損失の和により表される。
【0026】
ボイラ効率算出装置1は、熱損失法により正確にボイラ効率を算出するために、燃料測定部10と、蒸気供給検出部20と、入熱算出部30と、熱損失算出部40と、を備える。
【0027】
燃料測定部10は、ボイラ110に供給される燃料量(ボイラ110における燃料の燃焼量)を測定する。本実施形態では、燃料測定部10は、燃料供給弁121の開状態及び開時間に基づいてボイラ110に供給される燃料量を測定する。燃料供給弁121が全開/全閉のみのON−OFF弁の場合は、全開状態における燃料流量は所定流量に設定されるため、燃料供給弁121の全開時間から燃料量を測定することができる。燃料供給弁121が弁開度を連続的に変化せることが可能な比例制御弁の場合は、弁開度と燃料流量の関係に基づいて、燃料供給弁121の開度から燃料量を測定することができる。燃料測定部10は燃料流量計を備えてもよい。
【0028】
蒸気供給検出部20は、負荷機器(負荷側)への蒸気の供給を検出する。本実施形態では、蒸気供給検出部20は、蒸気供給ライン温度センサ162及び判定部(図示せず)を含んで構成される。蒸気供給ライン温度センサ162は、蒸気供給ライン160の配管における蒸気供給弁161よりも下流側の表面温度を測定する。判定部は、蒸気供給ライン温度センサ162により検出された温度が予め設定された第1温度を超えた場合に負荷側への蒸気の供給が行われたと判定する。
蒸気供給ライン温度センサ162は、蒸気供給弁161が閉の場合に有意な温度上昇を生じない位置に設けることが好ましい。
【0029】
入熱算出部30は、所定期間(例えば24時間)において、ボイラ110に供給される入熱の合計(入熱合計)を算出する。本実施形態では、入熱算出部30は、燃料測定部10により測定される燃焼量、燃料の低位発熱量に基づいて燃料の保有する熱量を算出する。また、入熱算出部30は、燃焼空気の保有する熱量及び/又は給水の保有する熱量を含めて、ボイラ110に供される入熱合計を算出してもよい。この場合、送風機140の下流に設けられた燃焼空気流量検出部(図示せず)の出力に基づいて燃焼空気量を算出すると共に燃焼空気温度センサ(図示せず)により燃焼空気の温度を測定し、これら燃焼空気量及び燃焼空気の温度に基づいて燃焼空気の保有する熱量を算出する。また、給水ポンプ151の出力に基づいて給水量を算出すると共に給水温度センサ152により給水の温度を測定し、これら給水量及び給水の温度に基づいて給水の保有する熱量を算出する。そして、入熱算出部30は、燃料の保有する熱量と燃焼空気の保有する熱量と給水の保有する熱量とからボイラ110に供給される入熱を算出する。
【0030】
熱損失算出部40は、所定期間(例えば24時間)において、ボイラから失われる熱損失の合計(熱損失合計)を算出する。ここで、熱損失合計は、上述のように、排出される排ガスによる放熱損失、排出されるブロー水による放熱損失、及びそれら以外のボイラ110からの放熱損失の和により表すことができる。
本実施形態では、それら以外のボイラ110からの放熱による熱損失の一つである稼働停止中の放熱損失を、容易に実測できる燃料供給量に基づいて算出することで、ボイラ効率の測定の正確さを向上した。
【0031】
ボイラ効率の測定の正確さを向上するために、熱損失算出部40は、排ガス熱損失算出部41と、ブロー熱損失算出部42と、停止中熱損失算出部43と、稼働中熱損失算出部44と、を備える。
【0032】
排ガス熱損失算出部41は、所定期間(例えば24時間)において、ボイラ110から排出される排ガスによる熱損失の合計を算出する。本実施形態では、排ガス熱損失算出部41は、排ガス流量計113により測定される排ガスの流量、排ガス温度センサ114により測定される排ガスの温度、及び設定又は測定された外気の温度に基づいて、排ガスによる熱損失の合計を算出する。
【0033】
ブロー熱損失算出部42は、所定期間(例えば24時間)において、ボイラ110から排出されるブロー水による熱損失の合計を算出する。本実施形態では、ブロー熱損失算出部42は、ブロー水の温度、ブロー弁171の開閉状態及び開閉時間に基づいて、ブロー水による熱損失の合計を算出する。ブロー水の温度としては、ブローが行われる時点における缶体111に保有された保有水の温度を用いてもよく、また、ブローライン170にブロー水の温度を測定する温度センサを配置し、この温度センサにより測定されるブロー水の温度を用いてもよい。
【0034】
停止中熱損失算出部43は、ボイラ110の停止中の放熱による熱損失を算出する。本実施形態では、停止中熱損失算出部43は、蒸気供給検出部20により負荷側への蒸気の供給が行われていないことが検出されている状態でボイラ110に供給された燃料の発熱量に基づいて、停止中の放熱損失量を算出する。
【0035】
即ち、工場等において断続的に稼働しているボイラにおいては、燃焼状態のボイラの稼働が停止した場合、ボイラに保有される保有水の温度は低下していき、保有水の温度が低下した状態で再度ボイラが稼働した場合(燃料の燃焼が開始された場合)、保有水の温度が上昇するまでの期間、蒸気の供給は行われない。例えば、1日の中で操業時間帯にはボイラが運転され、操業時間帯以外にはボイラが停止する場合、ボイラの停止後は(ボイラ及び)ボイラに保有される保有水の温度は低下する。従って、負荷側への蒸気の供給が行われていない状態において、ボイラ110に燃料が供給されている場合に、この期間にボイラ110に供給された燃料が保有する熱量は、ボイラ110が稼働停止している間にボイラ110から放熱された熱量に相当すると言える。
【0036】
図3は、相当蒸発量1000kg/hrの炉筒煙管ボイラにおける、所定期間のボイラの稼働状態の一例を示す図である。このボイラは、0.7MPaの蒸気を負荷機器に供給するボイラであり、生成される蒸気の圧力(目標圧力)が0.7MPaとなるように燃焼制御されるボイラである。また、ボイラは、夜間に相当する期間A(18時30分から8時38分まで)稼働を停止し、その他の時間、負荷機器からの要求に応じて蒸気を供給している。尚、
図3における燃料供給量(燃焼量)の単位は、液体燃料を用いる場合にはkg/h又はL/hが用いられ、ガス燃料を用いる場合にはkg/h又はm
3N/hが用いられる。
【0037】
このようなボイラにおいて、期間Aの経過後、ボイラの燃焼が開始(燃料の供給が開始)されてから所定の期間B(8時38分から9時15分)においては、蒸気の圧力が目標圧力まで到達しておらず、燃料はボイラに供給されているが負荷機器への蒸気の供給はなされていない。そこで、本実施形態では、停止中熱損失算出部43は、この期間Bにおいて供給された燃料の保有する熱量を、期間Aにおいてボイラから放熱された熱量とみなし、停止中の放熱損失量を算出する。例えば、所定の期間Bの積算燃料供給量(kg)に燃料の低位発熱量(MJ/kg)を乗じて、所定の期間Bの発熱量(MJ)を算出し、これを停止中の放熱損失とする。
この場合、入熱合計に対する各熱損失の比率は排ガス熱損失8%、停止中熱損失8%、稼動中熱損失(ブロー熱損失、パージ熱損失等を含む)4%になり、停止中放熱損失は排ガス熱損失に相当し、熱損失合計に占める停止中放熱損失の割合は40%に達する。一方、炉筒煙管ボイラ等では燃焼開始から所定圧力の蒸気供給(負荷側の要求する蒸気圧力)が可能となるまでに20分あるいは条件によっては30分以上を要するのに対し、保有水量が少ない小型貫流ボイラでは数分で所定圧力の蒸気供給が可能になるため、熱損失合計に占める停止中放熱損失熱の割合は10%に満たない(通常は数%未満)。
【0038】
尚、本実施形態では、蒸気供給検出部20による負荷側への蒸気の供給の検出は、蒸気供給ライン温度センサ162により検出される温度に基づいて行われたが、これに限らない。例えば、蒸気供給検出部20を、生成される蒸気の圧力を測定する蒸気圧力センサを含んで構成し、ボイラにおいて検出される蒸気の圧力が所定の閾値を超えた場合に、判定部により負荷側に蒸気が供給されている(蒸気の供給が可能である)と判定してもよい。
【0039】
稼働中熱損失設定部44は、所定期間(例えば24時間)において、ボイラ110の稼働中の放熱による熱損失量である稼働中放熱損失量の合計を算出する。稼働中放熱損失量は、ボイラ各部の表面および周囲外気温度の測定値と熱伝達率とから、または各部の熱流束を測定することなどにより求められるが、正確な測定結果を得ることが難しく、経験的な推定値または計算に油折る推定値が用いられることが多い。ここでは、ボイラの設置環境等を考慮して、例えば、稼働中のボイラの定格燃焼量の0.5%、又は、単位時間あたりの平均入熱量の0.5%から2%の間の値として設定される。
図3において、稼働中熱損失設定部44は、ボイラからの蒸気の供給が可能となっている期間Cの間における稼働中放熱損失量の合計を算出する。
【0040】
以上の熱損失算出部40によれば、排ガス熱損失算出部41、ブロー熱損失算出部42、及び停止中熱損失算出部43において、各種実測値に基づいて熱損失合計を算出できるので、熱損失合計をより正確に算出できる。また、熱損失算出部40を、稼働中熱損失算出部44を更に含んで構成することで、正確に推定できる高いボイラの稼働中の放熱損失を含めて熱損失合計を算出できる。よって、ボイラ効率を更に正確に算出させられる。
【0041】
以上説明した本実施形態のボイラ効率算出装置によれば、以下のような効果を奏する。
【0042】
(1)工場等において断続的に稼働しているボイラ(例えば、1日の中で所定の時間帯に運転され、所定の時間帯以外には停止するボイラ)では、燃焼状態のボイラの稼働が停止した場合、ボイラに保有される保有水の温度は低下していき、保有水の温度が低下した状態で再度ボイラが稼働した場合(即ち燃料の燃焼が開始された場合)、保有水の温度が上昇するまでの期間、蒸気の供給は行われない。そこで、ボイラ効率算出装置1を、入熱算出部30と熱損失算出部40とを含んで構成し、熱損失算出部40を、負荷側への蒸気の供給が行われていない状態でボイラに供給された燃料の発熱量に基づいて停止中放熱損失量を算出する停止中熱損失算出部43を含んで構成した。これにより、負荷側への蒸気の供給が行われていない状態でボイラ110に供給された燃料の発熱量を停止中のボイラ110からの放熱損失量として算出できる。よって、これまで推定値により求められてきた稼働停止中の放熱損失を実測値により正確に算出させられるので、ボイラ効率をより正確に算出できるボイラ効率算出装置1を実現できる。
【0043】
(2)熱損失算出部40を、ボイラ110の稼働中の放熱による熱損失を設定する稼働中熱損失設定部44を含んで構成した。これにより、実測値により算出される排ガス熱損失、ブロー熱損失及び停止中放熱損失に加えて、比較的正確に推定できる高いボイラ110の稼働中の放熱損失を含めて熱損失を算出できる。よって、ボイラ効率を更に正確に算出させられる。
【0044】
(3)蒸気供給検出部20を、ボイラ110から負荷側に蒸気が供給された場合に温度が上昇する位置に配置された蒸気供給ライン温度センサ162と、蒸気供給ライン温度センサ162により検出された温度が第1温度を超えた場合に負荷側への蒸気の供給が行われたと判定する判定部と、を含んで構成した。これにより、ボイラ110から負荷側への蒸気の供給の有無を簡易に検出できる。
【0045】
以上、本発明のボイラ効率算出装置1の好ましい一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
例えば、本実施形態では、熱損失算出部40を、排ガス熱損失算出部41と、ブロー熱損失算出部42と、停止中熱損失算出部43と、稼働中熱損失算出部44と、を含んで構成したが、これに限らない。即ち、熱損失算出部を、燃焼停止時等に行うパージに伴う熱損失を算出するパージ熱損失算出部等の他の熱損失算出部を含んで構成してもよい。
【0046】
また、本実施形態では、排ガス流量を、排ガス流量計113により測定したがこれに限らない。即ち、排ガス流量を、燃料量と燃料種によって決まる理論湿り排ガス量と理論空気量と空気比に基づく余剰空気量とから算出してもよい。また、燃料量に替えて燃焼空気量と排ガス中酸素濃度に基づいて排ガス流量を算出してもよい。
【0047】
また、本実施形態では、所定期間として1日(24時間)のボイラ効率を算出したが、これに限らない。所定期間として、1週間又は1か月間のボイラ効率を算出してもよい。