特開2021-135731(P2021-135731A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特開2021-135731情報処理装置、PDFファイル生成方法、およびPDFファイル生成プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-135731(P2021-135731A)
(43)【公開日】2021年9月13日
(54)【発明の名称】情報処理装置、PDFファイル生成方法、およびPDFファイル生成プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 40/151 20200101AFI20210816BHJP
【FI】
   G06F40/151
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2020-31174(P2020-31174)
(22)【出願日】2020年2月27日
(11)【特許番号】特許第6799700号(P6799700)
(45)【特許公報発行日】2020年12月16日
(71)【出願人】
【識別番号】397038266
【氏名又は名称】株式会社スカイコム
(74)【代理人】
【識別番号】100131853
【弁理士】
【氏名又は名称】澤邉 由美子
(72)【発明者】
【氏名】桑原 明
(72)【発明者】
【氏名】大田 真俊
【テーマコード(参考)】
5B109
【Fターム(参考)】
5B109NC02
5B109ND04
(57)【要約】
【課題】文書ファイルに含まれる各種のオブジェクトをユーザが意図する位置に配置することができる。
【解決手段】文書ファイルコピー部103は複数種別のオブジェクトを含む文書ファイルをコピーし第1の文書ファイルと第2の文書ファイルを生成し、オブジェクト削除部104は第1の文書ファイルから所定種別のオブジェクトを削除し、マーカ置換部105は第2の文書ファイルの所定種別のオブジェクトを同一の位置に同一の大きさでオブジェクトそれぞれを判別できるマーカを置換えて配置し、PDFファイル生成部106は第1の文書ファイルから第1のPDFファイルを生成するとともに、第2の文書ファイルから第2のPDFファイルを生成し、位置情報取得部107は、第2のPDFファイルに配置されたマーカの位置情報を取得し、オブジェクト配置部108は、第1のPDFファイルに取得した位置情報に基づき所定種別のオブジェクトを配置する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種別のオブジェクトを含む文書ファイルをコピーし、第1の文書ファイルと第2の文書ファイルを生成する文書ファイルコピー手段と、
前記第1の文書ファイルから所定種別のオブジェクトを削除するオブジェクト削除手段と、
前記第2の文書ファイルの前記所定種別のオブジェクトを、前記所定種別のオブジェクトと同一の位置に同一の大きさで、前記オブジェクトそれぞれを判別できるマーカに置換えて配置するマーカ置換手段と、
前記所定種別のオブジェクトを削除した第1の文書ファイルをPDF形式に変換した第1のPDFファイルを生成するとともに、前記所定種別のオブジェクトを前記マーカに置換えた第2の文書ファイルをPDF形式に変換した第2のPDFファイルを生成するPDFファイル生成手段と、
前記第2のPDFファイルに配置された、前記第2のPDFファイルにおける前記マーカの位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記第1のPDFファイルに、前記位置情報取得手段によって取得した前記位置情報に基づき前記所定種別のオブジェクトを配置するオブジェクト配置手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
複数種別のオブジェクトを含む文書ファイルのうちの所定種別のオブジェクトを、前記所定種別のオブジェクトそれぞれの同一の位置に同一の大きさで、前記所定種別のオブジェクトそれぞれを判別できるマーカに置換えて配置するマーカ置換手段と、
前記文書ファイルをPDF形式に変換したPDFファイルを生成するPDFファイル生成手段と、
前記PDFファイル生成手段によって生成された前記PDFファイルに配置された、前記PDFファイルにおける前記マーカの位置情報を取得したうえで、前記マーカを削除する位置情報取得手段と、
前記位置情報取得手段によって取得した前記位置情報の基づき前記所定種別のオブジェクトを前記PDFファイルに配置するオブジェクト配置手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
前記文書ファイルに配置された所定種別のオブジェクトに関する属性情報を取得し、取得した前記属性情報を記憶部に格納する属性情報取得手段と、
前記オブジェクト配置手段によって前記PDFファイルに配置された前記所定種別のオブジェクトに、前記記憶部に格納した前記属性情報を付与する属性情報付与手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記マーカは、
前記所定種別のオブジェクトごとに異なる色の画像、
または、前記所定種別のオブジェクトごとに異なる文字のテキスト、
または、前記所定種別のオブジェクトごとに異なり、かつ、前記PDFファイルにおける位置情報を取得することができる、基準となるオブジェクトと位置ずれを生じないオブジェクト、
であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記所定種別のオブジェクトは、フォーム情報であること、を特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
複数種別のオブジェクトを含む文書ファイルをコピーし、第1の文書ファイルと第2の文書ファイルを生成する文書ファイルコピーステップと、
前記第1の文書ファイルから所定種別のオブジェクトを削除するオブジェクト削除ステップと、
前記第2の文書ファイルの前記所定種別のオブジェクトを、前記所定種別のオブジェクトと同一の位置に同一の大きさで、前記オブジェクトそれぞれを判別できるマーカに置換えて配置するマーカ置換ステップと、
前記所定種別のオブジェクトを削除した第1の文書ファイルをPDF形式に変換した第1のPDFファイルを生成するとともに、前記所定種別のオブジェクトを前記マーカに置換えた第2の文書ファイルをPDF形式に変換した第2のPDFファイルを生成するPDFファイル生成ステップと、
前記第2のPDFファイルに配置された、前記第2のPDFファイルにおける前記マーカの位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記第1のPDFファイルに、前記位置情報取得ステップによって取得した前記位置情報に基づき前記所定種別のオブジェクトを配置するオブジェクト配置ステップと、
を含むことを特徴とするPDFファイル生成方法。
【請求項7】
複数種別のオブジェクトを含む文書ファイルのうちの所定種別のオブジェクトを、前記所定種別のオブジェクトそれぞれの同一の位置に同一の大きさで、前記所定種別のオブジェクトそれぞれを判別できるマーカに置換えて配置するマーカ置換ステップと、
前記文書ファイルをPDF形式に変換したPDFファイルを生成するPDFファイル生成ステップと、
前記PDFファイル生成ステップによって生成された前記PDFファイルに配置された、前記PDFファイルにおける前記マーカの位置情報を取得したうえで、前記マーカを削除する位置情報取得ステップと、
前記位置情報取得ステップによって取得した前記位置情報に基づき前記所定種別のオブジェクトを前記PDFファイルに配置するオブジェクト配置ステップと、
を含むことを特徴とするPDFファイル生成方法。
【請求項8】
請求項6または請求項7に記載したPDFファイル生成方法をコンピュータに実行させることを特徴とするPDFファイル生成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、PDFファイル生成方法、およびPDFファイル生成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
PDF(Portable Document Format)ファイルは、ユーザが操作する情報端末装置の使用環境に影響されることが少なく、文書のページごとにコンテンツを管理することができ、印刷また画面表示する際にレイアウトが崩れることが少ないため、ビジネス文書として広く利用されている。PDFファイルを作成する際には、表計算プログラムや文書作成プログラム等のアプリケーションプログラムで文書の内容を記述した文書ファイルを作成し、それぞれのプログラムが提供する、文書ファイルをPDF形式に変換する機能によってPDFファイルを生成することが一般的である。
【0003】
しかし、文書ファイルとPDFファイルとはデータ構造が異なるため、例えば表が含まれる文書ファイルをPDFファイルに変換した場合、表を構成する直線はPDFファイル上では単なる線分に変換され、表としてのデータ構造を失ってしまうという問題があった。そのような問題に対し、表を構成する罫線のレイアウトを調整できるよう、表枠を形成する罫線オブジェクトとそれ以外のオブジェクトである非罫線オブジェクトを識別し、識別された罫線オブジェクトの相互間にジョイント付加処理等を実行する技術が開示されている。(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011-002979号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1に記載した技術では、表の列幅や行高の変更のような表のレイアウトを調整することは可能となった。しかしながら、上述した問題のほかに、複数種別のオブジェクトを含む文書ファイルからPDFファイルを生成する場合、オブジェクトの種別によってPDFファイルに配置される位置が微妙なずれが生じる場合があった。このように、オブジェクトの種別によって位置がずれて配置された場合、オブジェクトの配置位置を1つ1つ確認し修正する必要があり、多大な労力がかかっていた。
【0006】
図8は、文書ファイルからPDFファイルに変換した結果、PDFファイルにおいてオブジェクト間の位置関係にずれが生じた例を示す説明図である。図8に示すように、(a)文書ファイルのテキストデータ81とフォーム情報82のように、異なる種別のオブジェクトを含む文書ファイルをPDFファイルに変換した場合、(b)PDFファイルのテキストデータ83とフォーム情報84のように、本来ユーザが配置したい位置であるフォーム情報85の位置からずれて配置されてしまうことがある。図8のようなテキストデータとフォーム情報84がずれたPDFファイルをユーザが配布してしまうと、ユーザの意図した選択肢と異なる選択肢が選択される場合や、ユーザが選択を迷うような事態が生じる場合があるため、PDFファイル制作者は、変換したPDFファイルに対しオブジェクトの配置位置を1つ1つ確認し修正する必要があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、文書ファイルに含まれる各種のオブジェクトをユーザが意図する位置に配置することができる情報処理装置、PDFファイル生成方法、およびPDFファイル生成プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明では、複数種別のオブジェクトを含む文書ファイルをコピーし、第1の文書ファイルと第2の文書ファイルを生成し、第1の文書ファイルから所定種別のオブジェクトを削除し、第2の文書ファイルの所定種別のオブジェクトを、所定種別のオブジェクトと同一の位置に同一の大きさで、オブジェクトそれぞれを判別できるマーカに置換えて配置し、所定種別のオブジェクトを削除した第1の文書ファイルをPDF形式に変換した第1のPDFファイルを生成するとともに、所定種別のオブジェクトをマーカに置換えた第2の文書ファイルをPDF形式に変換した第2のPDFファイルを生成し、第2のPDFファイルに配置された、第2のPDFファイルにおけるマーカの位置情報を取得し、第1のPDFファイルに、取得した位置情報に基づき所定種別のオブジェクトを配置することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、複数種別のオブジェクトを含む文書ファイルのうちの所定種別のオブジェクトを、所定種別のオブジェクトそれぞれの同一の位置に同一の大きさで、所定種別のオブジェクトそれぞれを判別できるマーカに置換えて配置し、文書ファイルをPDF形式に変換したPDFファイルを生成し、生成されたPDFファイルに配置された、PDFファイルにおけるマーカの位置情報を取得したうえで、マーカを削除し、取得した位置情報に基づき所定種別のオブジェクトをPDFファイルに配置することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
上述したように構成した本発明によれば、基準となるオブジェクトとの位置関係にずれが生じるオブジェクトをマーカに置換えてPDFファイルに変換し、置換えたオブジェクトをマーカの位置情報に基づいて配置することにより、文書ファイルに含まれる各種のオブジェクトをユーザが意図する位置に配置することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施例にかかる情報処理装置100の構成を示すブロック図である。
図2】情報処理装置100で実行されるアプリケーションプログラム101の操作手順を示すフローチャートである。
図3】情報処理装置100が実行するPDFファイル生成処理手順を示すフローチャートである。
図4】もとの文書ファイルの例と、所定種別のオブジェクトを削除した文書ファイルの例を示す説明図である。
図5】もとの文書ファイルの例と、所定種別のオブジェクトをマーカに置換えた文書ファイルの例を示す説明図である。
図6】マーカを配置した文書ファイルの例と、その文書ファイルをPDF形式に変換したPDFファイルの例を示す説明図である。
図7】情報処理装置100が実行するPDFファイル生成処理手順を示すフローチャートである。
図8】文書ファイルからPDFファイルに変換した結果、PDFファイルにおいてオブジェクト間の位置関係にずれが生じた例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照し本発明の実施例を説明する。なお、以下の説明は、実施の形態の一例であり、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
【0013】
図1は、本実施例にかかる情報処理装置100の構成を示すブロック図である。情報処理装置100は、パーソナルコンピュータ(以下、PCという)等のコンピュータ装置、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末装置等であり、表計算プログラムや文書作成プログラム等のアプリケーションプログラムが動作するとともに、文書ファイルをPDFファイルに変換する際に、複数のオブジェクトの位置関係において位置ずれの生じないPDFファイルを生成するプログラムが動作する装置である。情報処理装置100は、図1(a)に示すように、制御部11、記憶部12、ネットワークI/F部13、操作表示部14等で構成される。
【0014】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)11aと、ROM(Read Only Memory)11bやRAM(Random Access Memory)11c等のメモリとで構成され、CPU11aは、ROM11bや記憶部12に記憶した種々のプログラムをRAM11cに展開して実行することにより、情報処理装置100全体の動作を制御する。なお、制御部11は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やPLD(Programmable Logic Device)等の電子回路であってもよい。
【0015】
制御部11は、種々のプログラムをRAM11cに展開し実行することによって、図1(b)に示すように、アプリケーションプログラム101、属性情報取得部102、文書ファイルコピー部103、オブジェクト削除部104、マーカ置換部105、PDFファイル生成部106、位置情報取得部107、オブジェクト配置部108、属性情報付与部109等として機能する。
【0016】
アプリケーションプログラム101は、文書や表を作成する表計算プログラムや文書作成プロブラム等のアプリケーションプログラム(例えば、Microsoft Excel(登録商標)やMicrosoft Word(登録商標)やMicrosoft PowerPoint(登録商標)等)であり、操作表示部14からデータの入力や編集等を受付けることによって文書ファイルの作成や編集、削除等を実行する。アプリケーションプログラム101は、作成した文書ファイルをRAM11c、または記憶部12に格納する。
【0017】
属性情報取得部102は、アプリケーションプログラム101で生成した文書ファイルに含まれるオブジェクトからオブジェクトに関する情報である属性情報を取得し、オブジェクトそれぞれに対応付けて記憶部12に格納する。文書ファイルに含まれるオブジェクトとは、テキストデータや画像データ、図形データ、フォーム情報等のさまざまな種別のデータである。テキストデータであれば、文字列に加え、属性情報として文字サイズや文字フォント、色情報等を保持している。画像データであれば、画像データ本体に加え、属性情報としてサイズやデータ形式、色数、種別、メタデータ等を保持している。図形データの場合は、図形の種別や座標、塗り潰しの有無、色情報等を保持している。フォーム情報の場合は、位置およびサイズに加え、属性情報としてフォーム種別やフォーム名称、初期値等を保持している。
【0018】
文書ファイルコピー部103は、アプリケーションプログラム101によって作成した文書ファイルをコピーする。文書ファイルコピー部103は、文書ファイルをコピーすることによって同一の内容の2つの文書ファイルを生成する。
【0019】
オブジェクト削除部104は、文書ファイルに含まれるオブジェクトのうち、所定種別のオブジェクトを削除する。所定種別のオブジェクトとは、文書ファイルに含まれるオブジェクトのうち、PDFファイルに変換した際に、位置関係にずれが生じる2種別のオブジェクトのうちの一方であり、本実施例では、図8に示すように、テキストデータとフォーム情報がPDFファイルに変換した場合にずれを生じることから、テキストデータの位置を基準として、テキストデータに対し位置ずれを生じるフォーム情報を所定種別のオブジェクトとして削除対象とする。ここで、フォーム情報とは、ラジオボタンやチェックボックス、プルダウンメニュー、テキストボックス、手書き入力領域等のユーザの操作によるデータの入力を受付ける入力領域であり、アプリケーションプログラム101で提供しているオブジェクト(例えば、Microsoft Excelの機能であるフォームコントロールやActiveX コントロール等)、ユーザが定義したオブジェクト(例えば、Microsoft Excelのオートシェイプ機能等)、その他の入力領域が定義できるオブジェクトであれば、どのようなオブジェクトであってもよい。
【0020】
マーカ置換部105は、文書ファイルに含まれるオブジェクトのうち、所定種別のオブジェクトをマーカとなる他のオブジェクトで置換え、置換えたオブジェクトに対応付けたマーカに関する情報を記憶部に格納する。マーカに関する情報は、オブジェクトそれぞれを識別することができる情報であり、例えばマーカが単色画像である場合、オブジェクトごとに異なる色の画像に置換える。対象となるオブジェクトが少なければ、赤色画像や青色画像等のように色名で識別してもよく、マーカの数が多ければ、マーカである画像の色をRGB値で示して識別してもよい。
【0021】
PDFファイル生成部106は、文書ファイルをPDF形式に変換してPDFファイルを生成する。PDFファイル生成部106は、アプリケーションプログラム101が提供する文書ファイルからPDFファイルに変換する機能を実行し、PDFファイルを生成する。アプリケーションプログラム101で作成される文書ファイルのデータ構造は、公開されていないことが一般的であるため、アプリケーションプログラム101が提供する機能を用いてPDFファイルを生成する。
【0022】
位置情報取得部107は、PDFファイルに含まれるマーカの位置情報を取得する。位置情報は、一例として、PDFファイルにおける左上を原点としてマーカの左上の座標と横方向(X軸方向)の長さと縦方向(Y軸方向)の長さからなるサイズとして取得するが、PDFファイルにおけるマーカの位置と大きさが得られるのであれば、どのような位置情報であってもよい。
【0023】
オブジェクト配置部108は、PDFファイルに位置情報取得部107によって取得したマーカそれぞれの位置情報に基づいて文書ファイルから削除したオブジェクトそれぞれをPDFファイル上に配置する。
【0024】
属性情報付与部109は、オブジェクトごとに記憶する属性情報を記憶部12から読出し、配置したオブジェクトに付与する。
【0025】
記憶部12は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等で構成され、CPU11aが各部を制御するためのプログラム、各種制御情報、アプリケーションプログラム101、アプリケーションプログラム101で作成した文書ファイル、文書ファイルから取得したオブジェクトごとの属性情報および文書ファイルをPDF形式に変換したPDFファイル、中間ファイル等を記憶する。
【0026】
ネットワークI/F部13は、NIC(Network Interface Card)やモデム等で構成され、ネットワークを介して他の装置と互いに通信可能に接続し、他の装置とデータを送受信する。ネットワークは、インターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)やVPN(Virtual Private Network)、移動体通信網等の任意の通信ネットワークおよびその組合せであり、その一部または全部が有線または無線であってもよい。
【0027】
操作表示部14は、アプリケーションプログラム101、およびその他のプログラムでの操作等を受付け、操作等に対する結果を表示する。操作表示部14は、アプリケーションプログラム101で作成した文書ファイルやPDFファイルの表示画像等を表示する。操作表示部14は、例えばPCの場合は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や有機EL(electroluminescence)ディスプレイ等の表示装置やキーボード、マウス等であり、タブレット端末、スマートフォンの場合は、液晶ディスプレイとタッチセンサを重畳して構成するタッチパネル等である。
【0028】
上述のように構成された情報処理装置100で実行するPDFファイル生成処理について説明する。図2は、情報処理装置100で実行されるアプリケーションプログラム101の操作手順を示すフローチャートである。
【0029】
操作表示部14は、アプリケーションプログラム101上での操作を受付け、アプリケーションプログラム101は操作に応じた処理を実行する(ステップS201)。アプリケーションプログラム101は、アプリケーションプログラム101を終了するか否かを判断する(ステップS202)。具体的には、アプリケーションプログラム101の終了指示を受付けたか否かを判断する。アプリケーションプログラム101を終了すると判断した場合は(ステップS202:Yes)、アプリケーションプログラム101を終了する。
【0030】
アプリケーションプログラム101を終了しないと判断した場合は(ステップS202:No)、アプリケーションプログラム101は、文書ファイルに対するPDFファイルの生成指示を受付けたか否かを判断する(ステップS203)。ここでのPDFファイルの生成指示は、アプリケーションプログラム101の1機能としての指示である。
【0031】
PDFファイルの生成指示を受付けた場合(ステップS203:Yes)、PDFファイル生成処理を実行する(ステップS204)。詳細は後述する。PDFファイルの生成指示を受付けない場合(ステップS203:No)には、ステップS201に戻り、アプリケーションプログラム101の他の操作を受付け実行する。
【0032】
なお、上述した説明では、アプリケーションプログラム101の1機能としてのPDFファイルの生成指示を受付け、PDFファイル生成処理を実行したが、それに代えて、ファイルマネージャーから文書ファイルを選択し、文書ファイルに対するPDFファイルの生成指示を受付け、PDFファイル生成処理を実行してもよい。
【0033】
次に、ステップS204のPDFファイル生成処理の詳細について説明する。図3は、情報処理装置100が実行するPDFファイル生成処理手順を示すフローチャートである。
【0034】
属性情報取得部102は、文書ファイルに含まれる所定種別のオブジェクトに設定されている属性情報を取得する(ステップS301)。図8に示すように、文書ファイルから変換したPDFファイルでオブジェクトが文書ファイルでの位置関係とずれて配置されてしまう場合、テキストデータを基準のオブジェクトとすると、所定種別のオブジェクトは“フォーム情報”となる。属性情報取得部102は、属性情報はオブジェクトごとに取得し、属性情報と、それぞれのオブジェクトを識別する情報(以下、オブジェクト識別情報という)とを対応付けて記憶部に格納する。所定種別が複数ある場合は、属性情報とオブジェクト識別情報に、さらにオブジェクト種別を対応付けて記憶部12に格納する。
【0035】
文書ファイルコピー部103は、PDFファイルの生成指示を受付けた文書ファイルをコピーし、同一内容の2つの文書ファイルを生成する(ステップS302)。2つの文書ファイルは、便宜上第1の文書ファイルと第2の文書ファイルとするが、同一の内容であるため、もとの文書ファイルとコピーした文書ファイルの別は考慮しない。オブジェクト削除部104は、第1の文書ファイルから所定種別のオブジェクトを削除する(ステップS303)。図4は、もとの文書ファイルの例と、所定種別のオブジェクトを削除した文書ファイルの例を示す説明図である。図4(a)に示す、もとの文書ファイルには、名前、性別、男、女、生年月日、要望等のテキストデータ(種別がテキストのオブジェクト)41と、ユーザからのテキスト等の入力を受付けるフォーム情報42と、を含んでいる。図4(b)所定種別のオブジェクトを削除した文書ファイルでは、所定種別のオブジェクトがフォーム情報であることから、フォーム情報を削除した文書ファイルを示す。なお、文書ファイルから削除するオブジェクトは、フォーム情報に限るわけではなく、文書ファイルに含まれる複数種別のオブジェクトのうちでPDFファイルに変換したときに位置関係がずれるオブジェクトがあれば、基準となるオブジェクトと位置関係がずれる1つまたは複数の種別のオブジェクトが削除対象となる。
【0036】
マーカ置換部105は、第2の文書ファイルから所定種別のオブジェクトをマーカに置換える(ステップS304)。より具体的には、マーカ置換部105は、第2の文書ファイルから所定種別のオブジェクトを削除し、削除したオブジェクトと同一の位置に同一の大きさでマーカを配置し、オブジェクト識別情報に対応付けてどのマーカを配置したかを記憶部に記憶する。
【0037】
図5は、もとの文書ファイルの例と、所定種別のオブジェクトをマーカに置換えた文書ファイルの例を示す説明図である。図5(a)もとの文書ファイルには、テキストデータ51とフォーム情報52が配置されている。図5(b)は、テキストデータ51と文書ファイルに含まれるフォーム情報52を置換えたマーカ53を示す。マーカは、フォーム情報それぞれの位置と大きさが同一であり、フォーム情報ごとに色の異なる単色画像データである。なお、マーカは、単色画像データに限る必要はなく、基準となるオブジェクト(この場合はテキストデータ)との位置関係にずれが生じないオブジェクトであれば、どのようなものでもよい。例えば単色画像データに代えて、オブジェクトごとに異なる特殊な文字のテキストデータやその他のPDFファイルにおける位置情報を取得できるオブジェクトであればどのようなオブジェクトであってもよい。
【0038】
PDFファイル生成部106は、第1の文書ファイルと第2の文書ファイルを変換し、PDFファイルを生成する(ステップS305)。PDFファイル生成部106は、第1の文書ファイルから所定種別のオブジェクトが削除された第1のPDFファイルを生成し、第2の文書ファイルから所定種別のオブジェクトをマーカに置換えた第2のPDFファイルを生成する。PDFファイル生成部106は、アプリケーションプログラム101の1機能として提供されているものである。
【0039】
位置情報取得部107は、第2のPDFファイルに配置されたマーカそれぞれの位置情報を取得する(ステップS306)。位置情報取得部107は、オブジェクト識別情報とマーカに対応付けて取得した位置情報を記憶部12に格納する。位置情報取得部107は、第2のPDFファイルを削除する。図6は、マーカを配置した文書ファイルの例と、その文書ファイルをPDF形式に変換したPDFファイルの例を示す説明図である。図6(a)文書ファイルには、フォーム情報の位置に置き換えられたマーカが配置されている。図6に示すように、(a)文書ファイルから(b)PDFファイルに変換した結果、もとの文書ファイルに含まれるテキストデータとマーカそれぞれの位置と大きさがPDFファイル全体で変化していることがわかる。
【0040】
図6(b)PDFファイルに含まれるマーカの1つについて、マーカの位置情報である座標とサイズ(X軸方向の長さとY軸方向の長さ)について説明する。(b)PDFファイルにおいて、PDFファイルの左上を原点(0,0)61とし、水平方向(左→右)をX軸方向、垂直方向(上→下)をY軸方向とする。マーカ62の左上の座標をマーカの基準点(x,y)63、マーカの幅64、すなわちX軸方向の長さlx、マーカの高さ65、すなわちY軸方向の長さlyを算出することにより、マーカに置換えたオブジェクトのユーザが意図する位置情報を得ることができる。他のマーカについても同様に位置情報を取得する。
【0041】
オブジェクト配置部108は、第1のPDFファイルに、削除したオブジェクトを位置情報取得部107で取得したマーカの位置情報に配置する(ステップS307)。オブジェクト配置部108は、記憶部12に記憶するオブジェクト種別と、オブジェクト識別情報と、マーカの位置情報に基づいて、オブジェクトをPDFファイルに配置する。属性情報付与部109は、オブジェクト配置部108で配置した各オブジェクトに対し属性情報を付与する(ステップS308)。属性情報付与部109は、配置したオブジェクトがフォーム情報であれば、属性情報取得部102で取得し記憶部12に格納した属性情報(例えばフォーム名称や初期値等)を付与する。なお、属性情報付与部109は、属性情報にオブジェクトの位置や大きさの変化で変更が必要な情報がある場合は、新たな位置情報に基づいて情報を更新してうえで、オブジェクトに更新した属性情報を付与する。
【0042】
このように、オブジェクトの種別によって文書ファイルからPDFファイルに変換した際に、位置関係にずれが生じる場合であっても、位置関係にずれが生じないオブジェクトをマーカとして、ずれが生じるオブジェクトと置換えたうえで、PDFファイルに変換し、変換したマーカの位置情報を取得し、取得した位置情報に基づいて、もとのオブジェクトを配置することによって、オブジェクト間の位置ずれを解消することができる。これにより、ユーザが意図しない位置にオブジェクトが配置されることがなく、位置ずれによって生じていた修正作業を削減することができる。
【0043】
他の実施例として、ステップS303でPDFファイルから所定種別のオブジェクトを削除しているが、PDFファイルからオブジェクトを削除せず、ステップS307において削除していないオブジェクトの位置と大きさをマーカの位置情報に基づいてずらすようにしてもよい。これにより、オブジェクトそれぞれの属性情報は保持されるため、ステップS301での属性情報の取得処理、ステップS308での属性情報を付与する処理が必要なくなり、処理負荷を軽減することができる。
【0044】
次に、文書ファイルをコピーせずに、オブジェクトの位置ずれを解消する実施例について説明する。上述したように構成された情報処理装置100で実行するPDFファイル生成処理について説明する。これから説明する実施例において、機能や処理が共通する点については、上述した説明を参照し、ここでの説明は省略する。図7は、情報処理装置100が実行するPDFファイル生成処理手順を示すフローチャートである。
【0045】
属性情報取得部102は、文書ファイルに含まれる所定種別のオブジェクトに設定されている属性情報を取得する(ステップS701)。マーカ置換部105は、文書ファイルに含まれる所定種別のオブジェクトをマーカに置換える(ステップS702)。より具体的には、マーカ置換部105は、文書ファイルから所定種別のオブジェクトを削除し、削除したオブジェクトと同一の位置に同一の大きさでマーカを配置する。
【0046】
PDFファイル生成部106は、文書ファイルをPDF形式に変換したPDFファイルを生成する(ステップS703)。位置情報取得部107は、PDFファイルに配置されたマーカの位置情報を取得する(ステップS704)。位置情報取得部107は、PDFファイルからマーカを削除する(ステップS705)。
【0047】
オブジェクト配置部108は、PDFファイルに対し、オブジェクトそれぞれを位置情報取得部107で取得したマーカの位置情報に配置する(ステップS706)。属性情報付与部109は、オブジェクト配置部108で配置した各オブジェクトに対し属性情報を付与する(ステップS707)。
【0048】
このように、PDFファイルに変換する際に位置関係にずれが生じるオブジェクトが文書ファイルに含まれる場合であっても、文書ファイルをコピーすることなく、位置関係にずれが生じないオブジェクトをマーカとしてオブジェクトに置換えて配置し位置情報を取得することができるため、かかる構成によっても文書ファイルをPDFファイルに変換した際のオブジェクト間の位置ずれを解消することができる。
【0049】
他の実施例として、属性情報がオブジェクトと一体として取り扱われるデータ構造である場合は、オブジェクトの属性情報を取得する処理とPDFファイルにオブジェクトの配置後に属性情報を付与する処理は行わず、上述した実施例を実行することができる。
【0050】
上述した実施例のいずれも、ユーザの操作するPC等でアプリケーションプログラム101が動作する場合だけではなく、ユーザの操作するPC等からネットワークを介して接続するウェブサーバ等で動作するアプリケーションプログラムで文書ファイルを作成する場合にも上述した機能を動作させることができる。
【0051】
情報処理装置100で動作するプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納しておき、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供したり、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、DVD、USBメモリ、SDカード等のコンピュータで読取り可能な記録媒体に記録し提供してもよい。また、上述した機能や処理を実現するプログラムは、API(Application Programming Interface)やSaaS(Software as a Service)、クラウドコンピューティングという利用形態で提供してもよい。
【0052】
なお、本発明は、上述した実施例そのままに限定されるものではなく、必ずしも物理的に図示のように構成されている必要はない。また、本発明は、実施例で説明した構成の全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じ、任意の単位で機能的または物理的に分割、統合、入替、変形または削除して構成することができる。
【符号の説明】
【0053】
100…情報処理装置、11…制御部、11a…CPU、11b…ROM、11c…RAM、12…記憶部、13…ネットワークI/F部、14…操作表示部、101…アプリケーションプログラム、102…属性情報取得部、103…文書ファイルコピー部、104…オブジェクト削除部、105…マーカ置換部、106…PDFファイル生成部、107…位置情報取得部、108…オブジェクト配置部、109…属性情報付与部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2020年10月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種別のオブジェクトを含む文書ファイルをコピーし、第1の文書ファイルと第2の文書ファイルを生成する文書ファイルコピー手段と、
前記第1の文書ファイルからフォーム情報を削除するオブジェクト削除手段と、
前記第2の文書ファイルの前記フォーム情報を、前記フォーム情報と同一の位置に同一の大きさで、前記フォーム情報それぞれを判別できるマーカに置換えて配置するマーカ置換手段と、
前記フォーム情報を削除した第1の文書ファイルをPDF形式に変換した第1のPDFファイルを生成するとともに、前記フォーム情報を前記マーカに置換えた第2の文書ファイルをPDF形式に変換した第2のPDFファイルを生成するPDFファイル生成手段と、
前記第2のPDFファイルに配置された、前記第2のPDFファイルにおける前記マーカの位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記第1のPDFファイルに、前記位置情報取得手段によって取得した前記位置情報に基づき前記フォーム情報を配置するオブジェクト配置手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
複数種別のオブジェクトを含む文書ファイルのうちのフォーム情報を、前記フォーム情報それぞれの同一の位置に同一の大きさで、前記フォーム情報それぞれを判別できるマーカに置換えて配置するマーカ置換手段と、
前記文書ファイルをPDF形式に変換したPDFファイルを生成するPDFファイル生成手段と、
前記PDFファイル生成手段によって生成された前記PDFファイルに配置された、前記PDFファイルにおける前記マーカの位置情報を取得したうえで、前記マーカを削除する位置情報取得手段と、
前記位置情報取得手段によって取得した前記位置情報基づき前記フォーム情報を前記PDFファイルに配置するオブジェクト配置手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
前記文書ファイルに配置された前記フォーム情報に関する属性情報を取得し、取得した前記属性情報を記憶部に格納する属性情報取得手段と、
前記オブジェクト配置手段によって前記PDFファイルに配置された前記フォーム情報に、前記記憶部に格納した前記属性情報を付与する属性情報付与手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記マーカは、
前記フォーム情報ごとに異なる色の画像、
または、前記フォーム情報ごとに異なる文字のテキスト、
または、前記フォーム情報ごとに異なり、かつ、前記PDFファイルにおける位置情報を取得することができる、基準となるオブジェクトと位置ずれを生じないオブジェクト、
であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
コンピュータで実行されるPDFファイル生成方法であって、
複数種別のオブジェクトを含む文書ファイルをコピーし、第1の文書ファイルと第2の文書ファイルを生成する文書ファイルコピーステップと、
前記第1の文書ファイルからフォーム情報を削除するオブジェクト削除ステップと、
前記第2の文書ファイルの前記フォーム情報を、前記フォーム情報と同一の位置に同一の大きさで、前記フォーム情報それぞれを判別できるマーカに置換えて配置するマーカ置換ステップと、
前記フォーム情報を削除した第1の文書ファイルをPDF形式に変換した第1のPDFファイルを生成するとともに、前記フォーム情報を前記マーカに置換えた第2の文書ファイルをPDF形式に変換した第2のPDFファイルを生成するPDFファイル生成ステップと、
前記第2のPDFファイルに配置された、前記第2のPDFファイルにおける前記マーカの位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記第1のPDFファイルに、前記位置情報取得ステップによって取得した前記位置情報に基づき前記フォーム情報を配置するオブジェクト配置ステップと、
を含むことを特徴とするPDFファイル生成方法。
【請求項6】
コンピュータで実行されるPDFファイル生成方法であって、
複数種別のオブジェクトを含む文書ファイルのうちのフォーム情報を、前記フォーム情報それぞれの同一の位置に同一の大きさで、前記フォーム情報それぞれを判別できるマーカに置換えて配置するマーカ置換ステップと、
前記文書ファイルをPDF形式に変換したPDFファイルを生成するPDFファイル生成ステップと、
前記PDFファイル生成ステップによって生成された前記PDFファイルに配置された、前記PDFファイルにおける前記マーカの位置情報を取得したうえで、前記マーカを削除する位置情報取得ステップと、
前記位置情報取得ステップによって取得した前記位置情報に基づき前記フォーム情報を前記PDFファイルに配置するオブジェクト配置ステップと、
を含むことを特徴とするPDFファイル生成方法。
【請求項7】
請求項5または請求項6に記載したPDFファイル生成方法をコンピュータに実行させることを特徴とするPDFファイル生成プログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
オブジェクト配置部108は、PDFファイルに位置情報取得部107によって取得したマーカそれぞれの位置情報に基づいて文書ファイルから削除したオブジェクトそれぞれ配置する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
オブジェクト配置部108は、第1のPDFファイルに、削除したオブジェクトを位置情報取得部107で取得したマーカの位置情報に配置する(ステップS307)。オブジェクト配置部108は、記憶部12に記憶するオブジェクト種別と、オブジェクト識別情報と、マーカの位置情報に基づいて、オブジェクトをPDFファイルに配置する。属性情報付与部109は、オブジェクト配置部108で配置した各オブジェクトに対し属性情報を付与する(ステップS308)。属性情報付与部109は、配置したオブジェクトがフォーム情報であれば、属性情報取得部102で取得し記憶部12に格納した属性情報(例えばフォーム名称や初期値等)を付与する。なお、属性情報付与部109は、属性情報にオブジェクトの位置や大きさの変化で変更が必要な情報がある場合は、新たな位置情報に基づいて情報を更新しうえで、オブジェクトに更新した属性情報を付与する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正の内容】
図3