【解決手段】火災を検出する回路が形成されている回路基板(14,32)と、回路基板に接続されている複数個の光源と、回路基板および複数個の光源を収納する筐体(12,13)と、前記光源からの光により点灯して表示する表示灯とを備えた火災感知器において、前記複数個の光源の少なくとも一つは可視光を出射する光源であり、残りの光源のうち少なくとも一つは非可視光を出射する光源であるようにした。また、前記表示灯は、複数の光源からの光を入射させる複数の光入射部(21,15e)と、筐体の表面側から見て当該筐体の表面側の頭頂部を通る中心線をほぼ中心とした環状をなす光放出部(22,15b)と、光入射部より入射された光を光放出部へ誘導する光誘導部(23,15f)とを備えた光ガイド部材からなるようにした。
前記表示灯は、前記複数個の光源からの光をそれぞれ入射させる複数の光入射部と、前記筐体の表面側から見て当該筐体の表面側の頭頂部を通る中心線をほぼ中心とした略環状をなす光放出部と、前記光入射部より入射された光を前記光放出部へ誘導する光誘導部と、を備えた光ガイド部材からなることを特徴とする請求項1に記載の火災感知器。
前記非可視光を出射する光源は、当該火災感知器の作動状態以外の状態を表示する要求に基づいて発光することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の火災感知器。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施例)
図1は本発明を煙検知式の火災感知器に適用した場合の第1の実施例を示したもので、(a)は火災感知器10の平面図、(b)は側面図、また、
図2(a)は火災感知器10の筐体を分解した状態を示す側面図、
図2(b)は本体ケース30の平面図、
図3は
図1におけるA−A線に沿った火災感知器10の断面図、
図4および
図5は
図1の火災感知器10を構成する光ガイド部材の具体例を示す図である。なお、本実施例の火災感知器10は、
図1(b)の上側(頭頂部側)を下に向けた状態で建造物の天井面に設置されるようになっている。以下の説明では、建造物の天井面に設置された状態で下方になる方向を上方として説明する。
【0016】
本実施例の火災感知器10の外郭部分は、
図1および
図2(a)に示すように、蓋部11、本体ケース30、ベース31と、蓋部11と本体ケース30の上端との間に挟まれた光ガイド部材20とから構成されている。本体ケース30は、白色の樹脂からなり、
図2(b)に示すように、中央に円形の開口30bが形成され、この開口30bを閉塞するようにして蓋部11が本体ケース30の上部に装着されている。
本体ケース30の内部には、
図3に示すように、検煙箱37が収められ検煙室36が形成されている。また、ベース31には、ネジ38により回路基板32が取り付けられ、本体ケース30とベース31とで構成される内部空間内に回路基板32が収納されている。そして、この回路基板32には、発光素子33と受光素子34がリード線を介して実装され、表示灯の光源としてのLED(発光ダイオード)35(
図3では1個のみ図示)が面実装され、回路基板32とともに本体ケース30内に収納されている。
【0017】
本体ケース30の外周壁には、
図1に示すように、検煙室36に外気が流れ込むのを可能にするための複数の通気口30dが設けられている。
この実施例の火災感知器10では、火災等により煙が発生し、その煙が通気口30dより検煙室36内に流入してくると、発光素子33から発せられた光が、流入してきた煙によって散乱し、その散乱光が受光素子34により受光され、それにより、火災が検出されるようになっている。また、受光素子34の検出信号に基づいて火災を検出すると、所定の条件で作動表示灯(光ガイド部材20,LED35a)を点灯させるように回路基板32が構成されている。
【0018】
光ガイド部材20は、
図2(a)および
図4に示すように、リング状に形成された環状部(光放出部)22と該環状部22から下方に延出する棒状の光入射部21、21とからなり、環状部22および光入射部21、21はいずれも光が透過できる材質からなる。
また、本体ケース30の開口30bの周りには、円形状のリブ40が立設され、このリブ40の外周面が、光ガイド部材20の環状部22の内周面22bに接し、内周面22bから出てくる光を反射する第1の反射面(光反射物)となる。また、本体ケース30の上面には、第1の反射面から径方向に所定の幅をもって延出し、平面視環状の平坦面をなすように形成されており、この面が前記環状部22の底面22dと接し、底面22dから出てくる光を反射する第2の反射面(光反射物)となる。さらに、蓋部11の裏側の周縁部には環状の平坦面が形成されているため、この面が前述の環状部22の上面22cと接し、上面22cから出てくる光を反射する第3の反射面となる。
【0019】
さらに、本体ケース30の環状部22の底面22dと接する第2の反射面形成部には、
図2(b)および
図3に示すように、光ガイド部材20の2つの光入射部21を填め込むため、2つの嵌合穴30cが形成されている。なお、
図3においては、嵌合穴30cは1個のみ図示されている。
光入射部21,21は、
図4に示すように、その下端面から、LED35a,35bの光がそれぞれ入射するようになっている。光入射部の下端面は、
図5(b)に示すように平坦、または凸状、または凹状に形成されており、入射した光は、環状部22へ向かって進行するようになっている。
【0020】
本実施例においては、光入射部21,21に対向されるLED35a,35bのうちLED35aには可視光を出射するタイプのものが、またLED35bは非可視光を出射するものが使用される。非可視光側の状態表示灯(LED35b)の点灯/非点灯の状態は、例えばLED35bが赤外線の波長の光を出射するものである場合には、赤外線カメラや赤外線センサを用いて確認することができる。LED35a,35bの点灯制御の仕方については後に説明する。非可視光側の状態表示灯(LED35b)は、赤外線の波長の光を出射するものに限定されず、紫外線の波長の光を出射するものであっても良い。また、履歴表示機能を持たない火災感知器においては、2つのLED35a,35bに可視光を出射するタイプのものを使用するようにしても良いし、LED35bを省略してLED35aのみとしても良い。さらに、点滅は伝送の意味を有しない定波長、定デューティー比であってもよい。
【0021】
光ガイド部材20の環状部22は、
図4に示すように、当該光ガイド部材20が火災感知器に組み込まれた際に外部へ光を放出する面、すなわち、表示灯としての役目を果たす放出面22aと、内周面22bと、上面22cと、底面22dとからなる。放出面22aは、上面22cと底面22dとの間に斜面として形成されている。
環状部22において、光入射部21、21の上方には、V字状の切欠きである切欠き23、23が形成されている。光入射部21、21からの光は切欠き23、23の斜面で反射して環状部22に送出されるようになる。
【0022】
なお、切欠き23、23それぞれを形成する2つの面は、
図5(b)に示すように、光入射部21、21の長さ方向に平行する直線に対して、同程度の所定の角度を有するように形成してもよいし、一方の面23aは鉛直面とし、他方の面23bは鉛直面に対して所定の角度を有する傾斜面となるように形成してもよい。
また、光ガイド部材20の環状部22の底面22dには、
図5(c)に示すように、一様にヘアライン状の微細な溝である細溝(微構造部)24、24、24…が多数形成されている。環状部22内の光はこれら細溝24、24…により様々な方向に反射するようになる。
【0023】
上記のような構造を有するガイド部材20は、
図3に示すように、2つの光入射部21をそれぞれ本体ケース30の対応する嵌合穴30cに填め込んで、蓋部11で押さえることで、蓋部11と本体ケース30の上面との間に挟まれるようにして火災感知器10に組み込まれる。
2つの嵌合穴30cに填め込まれた2つの光入射部21の端部は、それぞれ回路基板32上の2個のLED35a(35b)に近接するようになり、これにより、各々のLED35a(35b)が発した光は、光入射部21内に入射するようになる。具体的には、
図4に示すように、2本の光入射部21の一方の端面に対向するようにLED35aが配設され,他方の光入射部21の端面に対向するようにLED35bが配設される。
【0024】
また、光ガイド部材20を火災感知器10に組み込むと、環状部22の内周面22bが本体ケース10の前記第1の反射面に、底面22dが前記第2の反射面に、上面22cが蓋部11の第3の反射面のそれぞれと接する。よって、内周面22b、底面22d、上面22cから外部に出射しようとする光は、それぞれ、白色の本体ケース10の第1の反射面40、第2の反射面41、蓋部11の第3の反射面11dよって反射させられ、環状部22内部に回帰するようになっている。これにより、放出面22aのみから効率よく発光させることができ、より見やすい表示灯となる。
そして、光ガイド部材20の環状部22の放出面22aは、上面22cと底面22dに対して斜めに形成されているので、
図3に示すように、火災感知器10にセットされた状態で、感知器10の側面と下面の双方に対して斜めに形成される斜面となる。これにより、環状部22が表示灯として発光すると、いろいろな角度の方向から視認することができ、視認方向性がなくなる。
【0025】
また、光ガイド部材20の環状部22には、V字状の切欠き23、23が形成されているので、光入射部21、21からの光を効率よく環状部22に導くことができる。そのうえ、環状部22の底面22dには、細溝24、24…が多数形成されていることから、環状部22内の光がより複雑に反射等を繰り返し、放出面22aより効率よく出射され、十分な明るさを有する表示灯となる。
なお、光ガイド部材20は、上記実施の形態では、単に光を透過する物質からなるものであったが、透明な物質に、光を散乱させる光散乱粒子を混入させてもよい。また、光ガイド部材20に形成されるヘアライン状の溝は、環状部の底面に限らず、底面、上面、内周面、放出面に必要に応じて形成すればよい。
【0026】
(第2実施例)
図6には火災感知器10の第2の実施例の外観が、また
図7には
図6の火災感知器10を構成する表示灯として機能する素子サポート部材15の具体例が示されている。
本実施例の火災感知器10は、感熱素子としてサーミスタ18を用い火災に伴い発生した熱によって熱せられた空気がサーミスタ18に接触することで生じる電気抵抗の変化を検出して火災を検知可能な熱感知器であり、サーミスタ18の先端が下向きとなる姿勢で建造物の天井面などに設置されて使用されるように構成されている。以下の説明では、建造物の天井面に設置された状態で下方になる方向を上方として説明する。
【0027】
本実施例の熱感知器10は、
図6に示すように、熱を感知する部品を収容するための収容凹部を有し建造物の天井面に設けられている取付け用開口に挿入可能な有底円筒形の本体ケース12と、中央部にサーミスタ18の先端部を覆うプロテクタ部13Aを有し前記本体ケース12の上側の開口部を覆うように本体ケース12に結合される本体カバー13とを備え、本体ケース12と本体カバー13とにより内部に収容空間を有する筐体が形成される。図示しないが、本体ケース12の下部には、天井裏面に配設された配線と内部の回路基板とを電気的に接続するための端子台が設けられる。
【0028】
また、熱感知器10は、前記本体ケース12の収容凹部内に収容され図示しないネジによって本体ケース12底部のボス部に固定される回路基板14を備え、該回路基板14のほぼ中央に前記サーミスタ18が実装され、該サーミスタ18が挿通可能な円筒部15aを有し上記回路基板14の表面にサーミスタ18の基部を挿通した状態にて接合されたすり鉢状の素子サポート部材15が設けられている。なお、サーミスタ18は回路基板14に実装されているとともに、サーミスタ18の基部が挿通される素子サポート部材15の下部の円筒部15a内に樹脂16が充填、固化されることでサーミスタ18の基部を支えるように構成されている。
【0029】
本体カバー13は、全体としてほぼ平坦な円板状をなす本体部を有し、この本体部の中央に開口部が形成され、この開口部を上側から覆うようにプロテクタ部13Aが設けられている。
上記回路基板14は、上面や下面に火災感知のための電子回路を構成する抵抗や容量、IC(半導体集積回路)などの電子部品が実装されるプリント配線基板により構成され、回路基板14のほぼ中央にサーミスタ18の2本のリード端子の先端が回路基板14を貫通して下面より突出し、半田付け等によって回路基板14に接続されている。
【0030】
上記素子サポート部材15は、ポリカーボネート樹脂等の透光性材料で形成されており、
図7に示すように、サーミスタ18を挿通するための円筒部15aと、該円筒部15aから斜め上方へ向かって広がるテーパ部15bと、テーパ部15bの下端から水平方向外側へ延びる鍔部15cとが設けられている。そして、鍔部15cの下面から下方へ向かって2本の円柱状の光入射部15eが立設されている。
また、素子サポート部材15の鍔部15cには、回路基板14に実装された前記LED35a,35bの位置に対応して、円柱状の光入射部15eが設けられているとともに、光入射部15eに対応する表面部に光反射部15fが設けられている。光入射部15eの端面すなわちLED35a,35bと対向する面は、LED35a,35bからの光を充分に導入できるようにLED35a、35bの発光特性に適する形状とし、平面または、凸面、または凹面状に形成されている。
図7においては、光反射部15fの図示を省略している。
【0031】
また、回路基板14の所定部位(素子サポート部材15の2本の光入射部15eの端面に対向する部位)には、2個のLED(発光ダイオード)35a,35bが面実装されている。第1実施例と同様に、上記2個のLED35a,35bのうち一方のLED35a(または35b)は赤色の光(可視光)を出射するLEDであり、他方のLED35b(または35a)は人間の目には見えない赤外線波長の光(非可視光)を出射するLEDである。赤外線波長の光の代わりに紫外線に相当する波長の光を出射するLEDを使用しても良い。履歴表示機能を持たない火災感知器においては、2つのLED35a,35bに可視光を出射するタイプのものを使用するようにしても良いし、LED35bを省略してLED35aのみとしても良い。
【0032】
なお、図示しないが、素子サポート部材15にはテーパ部15bの外周面から下方へ向かって立設され先端に外向きの爪を有する複数本(例えば3本)の取付け用の係止片を設け、回路基板14の対応する部位には、上記係止片の爪が挿通可能な係合穴を形成し、係止片によって素子サポート部材15が回路基板14に装着されるように構成することができる。
さらに、本体カバー13の円板状本体部の開口縁部の下面には段差部(凹み)13bが設けられ、この段差部13bに素子サポート部材15の鍔部15cの下面が接合されるように構成されている。鍔部15cが接合される本体カバー13の段差部13bの内面には、アルミなどの光反射率の良い膜もしくは層を形成しておいても良い。
【0033】
前記光反射部15fは、テーパ部15bと直交する向きの傾斜面を有し断面がV字をなす凹部(溝)であり、光入射部15eから誘導されて来た光を、テーパ部15bの傾斜方向および鍔部15cの円周方向へ反射するように形成されている。これにより、LED35a,35bが点灯されると、素子サポート部材15のテーパ部15b全体が発光し、すり鉢状をなす環状の表示灯として機能することとなる。
なお、素子サポート部材15の回路基板側の面(特にテーパ部15b)の外周面に、多数のヘアライン状の細溝からなる微細加工を施すことによって、溝に当たった光が反射することでテーパ部15bの内周面全体がより明るく発光するように構成しても良い。また、素子サポート部材15に微細加工を施すことで、曇りガラス状となり、外部から感知器内部が見透かせなくなる効果もある。また、素子サポート部材15の形成材料内に光を乱反射させる微粒子を混入しておくようにしても良い。
【0034】
本体カバー13と一体に形成されたプロテクタ部13Aは、平面視で放射状に広がる複数(例えば6枚)の整流フィン13cと、これらの整流フィン13cの先端(
図6では上端)同士を結合する円板状のヘッドカバー13dとを備え、上記複数の整流フィン13cとヘッドカバー13dとに囲まれた空間にサーミスタ18の先端部が位置し、各整流フィン13c間を気流が通過するように構成されている。なお、ヘッドカバー13dは、その径がプロテクタ部13Aの基部(図では下部)の径よりも小さくされ、感知器を側方から見た際に台形状をなすように形成されている。また、
図6では整流フィン13cが垂直に配置されているが、水平(図示しない)に配置されていても良い。
【0035】
上記のような構成を有する本実施例の熱感知器においては、建造物の天井面に設置された状態でLED(発光ダイオード)35a,35bが点灯されると、素子サポート部材15のテーパ部15bが発光し、その光が複数の整流フィン13c間すなわち360°いずれの方向からも視認できる状態になるため視認方向性がなくなる。そのため、天井面への設置の際に取付け角度を気にする必要がなくなり、短時間に設置作業を完了することができる。しかも、発光面積が、従来の点発光の表示灯を備えた感知器に比べて大きくなるとともに、テーパ部15bから出た光が整流フィン13cの表面にも当たって反射することで見かけ上の発光面が大きくなるため、視認性が向上する。
【0036】
また、本実施例の熱感知器10は、素子サポート部材15が表示灯を兼用することとなるため、第1実施例の煙検知式火災感知器のように、サーミスタ18の収納空間を形成する部材(素子サポート)とは別個の部材でリング状の表示灯を形成して本体カバーに装着する構成に比べて感知器全体を小型化することができる。
さらに、本実施例の熱感知器10は、比較的大きな開口を有するすり鉢状の素子サポート部材15を設けてサーミスタ18を挿通させる構成であるため、組み立て作業性が向上するとともに、素子サポート部材15の円筒部15aの内壁とサーミスタ18の基部との隙間に樹脂を充填しているため、サーミスタ18を安定な状態で支持できるとともに、回路基板の収容空間内に埃や湿気が入りにくくなり、埃や湿気が回路基板に悪影響を及ぼすのを抑止することができる。
【0037】
図8には、上記第1実施例の火災感知器を構成する回路基板32上に形成される感知器回路50の機能ブロック図が示されている。第2実施例の火災感知器を構成する回路基板14の感知器回路も、火災検出部52以外は同一構成を有するように構成することができる。
図8に示すように、 感知器回路50は、電源回路51と、火災検出部52、火災検出回路53、制御回路54、火災信号生成回路55、自己保持回路56、火災履歴記憶回路57、記憶時間制御回路58、LED(発光ダイオード)35a,35bを点灯、点滅させることで作動表示を行う表示灯駆動回路59a,59b、制御信号検出回路60を備えている。なお、表示灯駆動回路59a、59bによる点滅は伝送の意味を有しない定波長、定デューティー比であってもよい。
【0038】
電源回路51は、図示しない火災受信機の地区回路線から電圧を受けて、各部へ電源を供給する。また、火災受信機に設けられている復旧スイッチがオンされることで出力された復旧パルスにより地区回路線の電圧が所定時間停止したときには、電源回路51から各部へ供給される電源電圧が低下又は停止する。
火災検出部52は、第1実施例の感知器では煙が流入する暗室内に配置された発光素子33と受光素子34を用いて煙の検出を、第2実施例の感知器ではサーミスタ18を用いて熱の検出を行う。
火災検出回路53は、火災検出部52の出力に基づいて火災か否かの判定を行い、火災と判定した場合は制御回路54へ火災判定の通知を行う。
【0039】
制御回路54は、制御プログラムを格納するメモリと、制御プログラムを実行するCPU(中央演算処理装置)とを有する。CPUは、制御プログラムを実行して感知器回路50を統括的に制御する。なお、制御回路54は、シーケンサのようなハードウェアであってもよい。
火災信号生成回路55は、火災検出時の制御回路54の制御、或いは自己保持回路56の出力に従って、火災受信機30へ火災信号を出力する機能を有しており、例えば地区回路線を短絡して通常より多くの電流が流れる状態を火災信号として生成する。
【0040】
自己保持回路56は、火災検出回路53が火災と判定して火災信号生成回路55から火災信号が出力された場合に、火災の判定が無くなっても火災信号の出力が続けられるように、状態の保持を行うもので、例えばラッチ回路などで構成することができる。
火災履歴記憶回路57は、火災検出回路53が火災と判定して制御回路54が火災信号を出力させた処理動作を、火災検出の履歴として記憶する回路であり、復旧パルスにより電源が一時的に停止されても、記憶データが消去されないように構成される。火災履歴記憶回路57は、例えばフラッシュメモリ又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)などの不揮発性メモリで構成することができる。火災履歴記憶回路57は、復旧パルスの時間幅で記憶データが消去されなければよく、また、記憶するデータ量は少ないため、電源が停止されても一定時間状態を保持できる自己保持回路を採用してもよい。
【0041】
記憶時間制御回路58は、タイマーを備えており、制御回路54の制御に基づき計時を開始し、計時データを制御回路54へ出力する。記憶時間制御回路58は、制御回路54が計時値をセットしておくことで、セットされた計時値になった場合に、記憶時間制御回路58から制御回路54へ通知が行われる構成としてもよい。
制御信号検出回路60は、地区回路線から入力される制御信号(コマンド)を検出するもので、地区回路線から入力される信号に復調処理等を行なってコマンドの判読を行い、コマンドが検出された場合に、それを制御回路14に通知する。
【0042】
次に、上記感知器回路50による火災検出信号の出力と表示灯の駆動制御動作を、
図9〜
図12のタイムチャートを用いて説明する。なお、
図9〜
図12においては、火災信号の出力を「発報」と記し、火災信号の出力がない状態を「正常」と記している。また、「計時」の「ON」と「OFF」は、履歴表示復旧要求を発生するための所定時間T1の計時の開始と終了を意味する。また、「火災表示」とは、火災受信機における警報の表示を意味している。図示しないが、記憶時間制御回路58は、発報開始(t1)から表示灯(LED35a,35b)の消灯以降まで、火災の検出の履歴が記憶されている間、動作している。
【0043】
図9は、感知器回路50において火災の発生を検出した場合の第1の制御動作を示す。
図9に示すように、タイミングt1において火災感知器10が発報(火災信号を出力)すると、火災感知器10の可視光側の作動表示灯(LED35a)が点灯し(t2)、火災受信機にて警報の表示が開始される(t3)。
監視員は、非火災であることを確認して、任意のタイミングt4で火災受信機の復旧スイッチを操作すると、火災受信機から復旧パルスが各地区回路線へ出力される。復旧パルスは、地区回路線の電圧を所定時間停止するものであり、これにより感知器回路50の自己保持回路56に保持されている発報(火災信号の出力)の状態が解除され(t5)、作動表示灯(LED35a)が消灯される(t6)。一方、感知器回路50に復旧パルスが入力されても、火災履歴記憶回路57には火災検出の履歴が記憶されている。
【0044】
また、復旧制御の際、制御回路54において履歴表示要求が内部生成される。そして、履歴表示要求と記憶された履歴によって、非可視光側の状態表示灯(LED35b)の点灯或いは点滅が開始される(t7)。また、記憶時間制御回路58では、履歴表示復旧要求の生成のために、タイマーにより復旧後から所定期間T1(例えば3日間〜7日間)の計時が行われ、計時が完了すると(t8)、履歴表示のための状態表示灯(LED35b)が消灯される(t9)。
上記のような感知器回路50の動作により、監視員或いは保守管理者は、火災受信機の警報の後、所定期間T1内に、各火災感知器10の設置地区を見回って、状態表示灯(LED35b)の動作状態を確認することで、火災検出をした火災感知器10を特定することができる。そして、火災検出の要因調査を行うことができる。
【0045】
以上のように、上記実施形態の火災感知器を使用した火災警報システムにおいては、何れかの火災感知器10が誤った検出を行なった場合に、途中で復旧操作がなされても、状態表示灯が点灯されることで、火災ではない原因での検出をした感知器を容易に特定し、火災ではない原因での検出の要因調査に役立てることができる。
また、上記第1制御動作を行う火災警報システムによれば、火災受信機は従前のものを流用したまま、感知器の交換または改造のみで、火災検出の履歴に基づく状態表示灯(LED35b)の制御を実現できる。
【0046】
図10は、感知器回路50において火災の発生を検出した場合の第2の制御動作を示す。
第2の制御動作は、火災感知器10の履歴表示要求と履歴表示復旧要求が発光された場合の制御動作の他、すなわちタイミングt1〜t4の制御動作は
図9の第1の制御動作とほぼ同様であるので、重複した説明は省略する。
第2の制御動作においては、履歴表示要求が、感知器10の復旧時(t5)から第1時間長Taの計時によって火災感知器10の内部で発行される。また、履歴表示復旧要求は、履歴表示要求の発行時(t7)から第2時間長Tbの計時によって火災感知器10の内部で発行される。
【0047】
また、第2の制御動作では、第1時間長Taの計時を行うため、復旧制御されたら制御回路54が第1時間長Taの計時を記憶時間制御回路58のタイマーにセットする処理が加えられる。また、第2時間長Tbの計時を行うため、履歴表示要求が発行されたら、制御回路14が第2時間長Tbの計時を記憶時間制御回路58のタイマーにセットする処理が加えられる。
第2の制御動作では、
図10のタイムチャートに示すように、監視員が、非火災であることを確認して任意のタイミングt4で復旧スイッチを操作すると、火災受信機から復旧パルスが各地区回路線に出力される。これにより、火災感知器10の発報および可視光側の作動表示灯(LED35a)の点灯が停止される(t5、t6)。一方、火災感知器10に復旧パルスが入力されても、火災履歴記憶回路57に火災検出の履歴が記憶されている。
【0048】
さらに、第2の制御動作では、復旧パルスが入力されると、記憶時間制御回路58のタイマーが第1時間長Taの計時を開始する(t7)。そして、第1時間長Taが計時されると(t8)、タイマーの計時の通知が履歴表示要求となって、火災検出の履歴がある場合に、非可視光側の状態表示灯(LED35b)の点灯或いは点滅が開始される(t9)。同時に、タイマーが第2時間長Tbの計時を開始し、この計時が完了すると(t10)、履歴表示の状態表示灯(LED35b)が消灯される(t11)。
【0049】
このような動作により、監視員或いは保守管理者は、火災受信機の誤警報があったことを把握した場合、所定期間内に各火災感知器10の設置地区を見回って、非可視光側の状態表示灯(LED35b)を確認することで、火災ではない原因での検出を行なった火災感知器10を特定することができる。そして、火災ではない原因での検出の要因調査を行うことができる。
第2の制御動作によれば、第1の制御動作と同様の作用および効果に加えて、火災検出の履歴に基づく履歴表示の状態表示灯(LED35b)の表示タイミングを任意に設定することができるという効果が得られる。
【0050】
図11は、感知器回路50において火災の発生を検出した場合の第3の制御動作を示す。
第3の制御動作は、履歴表示復旧要求を復旧パルスPoと同じパルス信号(復旧パルスPe)により火災受信機から火災感知器10へ送るようにしたところが異なり、その他は第1の制御動作とほぼ同様である。
第3の制御動作においては、制御信号検出回路60が、地区回路線を介して火災受信機より供給続される復旧パルスPo、Peの検出およびカウントを行い、且つ、復旧パルスPo、Peにより電源が停止されても消去されないようにカウント値を記憶する。カウント値は、火災履歴記憶回路57の不揮発性メモリに記憶することで、一次的な電源停止によっても消去されないようにできる。
【0051】
また、制御回路54は、火災の検出があって火災履歴記憶回路57に火災検出の履歴を記憶させるときと、所定期間が経過して履歴を消去するときに、制御信号検出回路60による復旧パルスPo、Peのカウント値を例えば「0」にリセットする。また、制御回路54は、復旧パルスPo、Peが入力された直後に、制御信号検出回路60のカウント値を読み込んで、1回目であれば、この復旧パルスPoを履歴表示要求と認識する。また、2回目であれば、この復旧パルスPeを履歴表示復旧要求と認識する。
【0052】
第3の制御動作では、
図11のタイムチャートに示すように、監視員が、非火災であることを確認して任意のタイミングt4で復旧スイッチを操作すると、火災受信機から復旧パルスPoが各地区回路線へ出力される。復旧パルスPoは、火災感知器10の電源となっている地区回路線への電圧の出力を所定時間停止するものであり、これにより火災感知器10が復旧されて発報および可視光側の作動表示灯(LED35a)の点灯が停止される(t5、t6)。一方、火災感知器10が復旧されても、火災履歴記憶回路57には火災検出の履歴が記憶されている。また、復旧時には制御信号検出回路60には復旧パルスPo、Peのカウント値「1」が記憶されており、制御回路54がこれを履歴表示要求と認識する。これにより、制御回路54は非可視光側の状態表示灯(LED35b)を点灯或いは点滅を開始する(t7)。
さらに、第3の制御動作では、監視員は、火災検出をした火災感知器10を特定した後、任意のタイミングt8で再び復旧スイッチを操作して火災受信機から復旧パルスPeを出力させる。すると、2回目の復旧パルスPeが火災検出を行なった火災感知器10に履歴表示復旧要求として認識され、これにより履歴表示の状態表示灯(LED35b)が消灯される(t9)。
【0053】
なお、火災履歴記憶回路57の履歴が削除されるまでに、3回目以降の復旧パルスPo、Peが火災感知器10に入力された場合には、制御回路54は、奇数回目の復旧パルスPoを履歴表示要求と、また偶数回目の復旧パルスPeを履歴表示復旧要求と見なすように構成してもよい。このような構成によれば、例えば、3回目の復旧パルスPoを送ることで、火災ではない原因での検出を行なった火災感知器10の履歴表示の状態表示灯(LED35b)を、再び点灯又は点滅させることができ、4回目の復旧パルスPeを送ることで、再び履歴表示の状態表示灯(LED35b)を消灯することが可能となる。
以上のように、第3の制御動作によれば、火災検出を行なった火災感知器10の履歴表示の状態表示灯(LED35b)を復旧後に発光させる期間を、監視員が任意に調整できる。よって、監視員が履歴表示の状態表示灯(LED35b)を見回りに行く期間だけ点灯又は点滅するように制御することができる。
【0054】
図12は、感知器回路50において火災の発生を検出した場合の第4の制御動作を示す。
第4の制御動作は、履歴表示要求と履歴表示復旧要求とを復旧パルスP0よりパルス幅の長いパルス信号P1によって火災受信機から火災感知器へ送るようにした点が異なり、その他は第3の制御動作とほぼ同様である。
第4の制御動作では、制御信号検出回路60が、パルス幅の長いパルス信号P1を検出およびカウントし、且つ、このパルス信号P1により電源が停止されても消去されないように、パルス信号P1のカウント値を記憶する。
【0055】
また、制御信号検出回路21は、例えば、電源入力時に所定量の電荷を蓄積するコンデンサと、パルス信号P1により電源が停止された期間にコンデンサの電荷を所定の時定数で放電させる時定数回路と、放電後のコンデンサ電圧に基づいて復旧パルスP0かパルス信号P1かを判定する判定回路とを有する。このような構成により、復旧パルスP0またはパルス信号P1により電源が停止され、その後、再び電源が投入されたとき、判定回路は、コンデンサ電圧が所定の範囲にある場合に復旧パルスP0、それよりも低い範囲にある場合にパルス信号P1であると判定できる。
【0056】
一方、制御回路54は、火災の検出があって火災履歴記憶回路57に履歴を記憶させるときと、所定期間が経過して履歴を消去するときとに、制御信号検出回路60のパルス信号P1のカウント値を例えば「0」にリセットする。復旧パルスP0又はパルス信号P1の入力後、制御回路54は、パ制御信号検出回路60のカウント値を読み込む。そして、カウント値がゼロであれば、制御回路54は、復旧パルスP0の入力と認識し、カウント値が「1」であれば、1回目のパルス信号P1の入力、すなわち履歴表示要求と認識する。また、カウント値が「2」であれば、制御回路54は、2回目のパルス信号P1の入力、すなわち履歴表示復旧要求と認識する。
【0057】
また、第4の制御動作では、第1の制御動作における火災受信機の機能に加えて、復旧パルスP0よりパルス幅の長いパルス信号P1を出力する機能が追加される。例えば、復旧スイッチの通常の押し操作により復旧パルスP0が各地区回路線へ出力され、復旧スイッチの長押し操作によりパルス幅の長いパルス信号P1が各地区回路線へ出力されるように構成してもよい。或いは、パルス信号P1を出力するための専用の操作部を有するように火災受信機を構成してもよい。
【0058】
第4の制御動作では、
図12のタイムチャートに示すように、監視員が、非火災であることを確認して任意のタイミングt4で復旧スイッチを操作すると、火災受信機から復旧パルスP0が各地区回路線へ出力される。復旧パルスP0が出力されると、一時的な電源断により、火災感知器10が復旧されて発報および可視光側の作動表示灯(LED35a)の点灯が停止される(t5、t6)。
一方、第4の制御動作では、復旧パルスP0の入力後、制御回路54は制御信号検出回路60からパルス信号のカウント値を読み込む。タイミングt5、t6の段階ではパルス信号のカウント値は「0」であるので、制御回路54は特別な処理を行わない。
その後、監視員或いは保守管理員は、誤警報の要因調査を開始する。開始の際、監視員らは火災受信機から第1長パルス信号P1を出力する操作を行う(t7)。
【0059】
第1長パルス信号P1が出力されると、一時的な電源断により火災感知器10が復旧され、制御回路54は制御信号検出回路60からパルス信号のカウント値を読み込む。第1長パルス信号P1の出力後、電源電圧が再度入力された段階では、パルス信号のカウント値は「1」であるので、制御回路54はこれを履歴表示要求と認識する。さらに、火災感知器10が復旧されても、火災履歴記憶回路57には火災検出の履歴が記憶されている。これらの情報に基づいて、制御回路54は、非可視光側の状態表示灯(LED35b)の点灯或いは点滅を開始させる(t8)。
これにより、監視員らは、各火災感知器10の設置地区を見回って、非可視光側の状態表示灯(LED35b)の動作状態を確認することで、火災と誤って検出した感知器を特定し、火災ではない原因での検出の要因調査を行うことができる。
【0060】
火災ではない原因での検出を行なった感知器を特定することができたなら、監視員らは火災受信機を操作して各地区回路から2回目の第2長パルス信号P2を出力する(t9)。第2長パルス信号P2が出力されると、一時的な電源断により、再び、火災感知器10が復旧され、制御回路54は制御信号検出回路60から第2長パルス信号P2のカウント値を読み込む。2回目の第2長パルス信号P2の出力後、電源電圧が再度入力された段階では、パルス信号のカウント値は「2」であるので、制御回路54はこれを履歴表示要求と認識する。制御回路54は、この要求に基づいて履歴表示の状態表示灯(LED35b)を消灯する(t10)。
以上のように、第4の制御動作によれば、火災受信機からのパルス信号P1,P2の出力により、任意のタイミングで各火災感知器10の状態表示灯(LED35b)に火災検出の履歴情報に基づく表示を行わせたり、この表示を停止したりすることができる。
【0061】
次に、履歴表示のための非可視光側の作動表示灯(LED35b)の点灯/非点灯を確認するためのモニタ装置70の実施例について、
図13および
図14を用いて説明する。このうち、
図13(A)はモニタ装置70を前方側からみた外観斜視図、
図13(B)はモニタ装置を後方側からみた外観斜視図、
図14はレンズ部の具体例を示す分解斜視図である。
本実施例のモニタ装置70は、
図13(A)に示すように、内部にCCDやCMOSイメージセンサのような撮像素子および電池を収納した筐体71と、筐体71の前面に設けられ内部の撮像素子に被写体からの光を収束させるためのレンズ部72と、筐体71の底面より下方へ向かって突出するように設けられたグリップ(把手部)73とを備える。
【0062】
ここで、上記筐体71に内蔵する撮像素子は、確認対象の感知器に設けられている履歴表示のための非可視光側の状態表示灯が赤外線LEDを光源としている場合には、赤外線の波長帯の光を撮像可能な赤外線撮像素子を使用し、紫外線LEDを光源としている場合には、紫外線の波長帯の光を撮像可能な紫外線撮像素子を使用すると良い。
また、本実施例のモニタ装置70は、
図13(B)に示すように、筐体71の背面に液晶表示パネルなどからなる画像モニタ74を備えるとともに、筐体71の側面等に電源オン、オフ用のスイッチの操作ボタン75が設けられている。
上記レンズ部72は、
図14に示すように、レンズ部本体72Aと、レンズ部本体72Aの前端開口部72aに装着される画像不鮮明化用のフィルタ72Bとを備える。フィルタ72Bには、メッシュあるいは擦りガラスや表面に凹凸のある凹凸ガラスのような板状ガラス、アクリルのような透明な樹脂を格子状に形成した樹脂プレートなどを用いることができる。
【0063】
フィルタ72Bを設けることで、画像モニタ74に表示される画像に人物が映り込んでプライバシーを害するのを回避するとともに、フィルタ72Bが見えることで通常のカメラでないことを知らせ、前方にいる人物に安心感を与えることができる。
また、上記モニタ装置70は、非可視光を出射可能な表示灯を備え火災感知器の履歴表示灯の点灯を確認したい場合に利用することができる。
【0064】
以上、本発明を実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記実施形態のものに限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、2本の光入射部21(15e)の端面に対向してLED35aと35bがそれぞれ配設されているが、例えば各光入射部21(15e)の端部を山形にカットし、各カット面に対向して一対のLED35a,35bを配設するようにしても良い。かかる構成によれば、1本の光入射部21(15e)に入射される光の量は減少するが、複数の光入射部21(15e)からの光を光放出部(22,15b)へ誘導できるため、光放出部(22,15b)をその円周方向全体に亘ってより均一に光らせることができる。なお、各光入射部21(15e)の径を太くしても良いし、各々の光軸が各カット面と直交するようにLED35a,35bを実装しても良い、また、LED35a,35bは、面実装タイプに限定されず、砲弾型であっても良い。
【0065】
また、上記実施形態では、光ガイド部材20(15)の光入射部21(15e)を2本としたが、光入射部21(15e)は3本以上であってもよい。
さらに、上記実施形態では、環状部22(15b)の光を外部に発する放出面(表示灯)は円形としているが、円形でなくてもよく、楕円形あるいは複数の屈曲部を有する星形や花形のような形状でもよい。
また、光ガイド部材の放出面は、上記のような環状に限らず、円盤や、略多角形状等の盤状等に形状であってもよい。要するに、天井に取り付けられた火災感知器をどの角度から見ても、表示灯が見えるような形状であればよい。
また、上記実施形態では、非可視光表示灯の点灯要因として履歴表示を例にとって説明したが、これに限らず、非可視光表示灯を、例えば感知器の故障表示、あるいは自己診断結果表示として利用するようにしても良い。