【解決手段】通信装置は、生体情報を測定する測定装置と近距離無線通信を行う通信部と、互いに異なる通信仕様を備え、その通信仕様に従い、通信部を介して、生体情報を受信する複数の通信仕様部と、通信部を介して受信した測定装置に関する情報に基づいて、生体情報を受信する通信仕様部を選択する選択部と、を有する。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を適宜参照して、本開示の実施の形態について説明する。
【0011】
近年、WiFi(登録商標)、ブルートゥース、およびBLE(Bluetooth Low Energy)等の無線通信機能を搭載したIoT(Internet of Things)機器が登場してきた。バイタル装置においても、BLE通信機能を搭載したモデルが多く登場してきた。この通信機能を利用することで、測定したバイタルデータを即座に端末に転送して記憶することが可能になった。
【0012】
しかし、これらBLE通信機能を搭載したバイタル装置は、タブレット端末またはスマートフォンと通信することが一般的である。このため、PCにおいて、バイタルデータを参照したい場合でも、一旦、バイタルデータをタブレット端末またはスマートフォンに送信し、タブレット端末またはスマートフォンからクラウドへアップロードする。そして、クラウドにアップロードしたバイタルデータを、PCにおいて参照する。
【0013】
介護現場などでは、BLE通信機能付のバイタル装置と、タブレット端末またはスマートフォンとを持参し、被介護者のバイタル測定を行っても大きな問題はないと思われる。
【0014】
しかし、医療現場では、電子カルテがノートPC(Windows:登録商標)で動作していることが多い。このため、医療現場では、バイタル測定時に、バイタル装置と、ノートPCと、タブレット端末またはスマートフォンとを持参し、患者のバイタル測定を行うことになる。バイタル装置と、タブレット端末またはスマートフォンとの通信手続きに加え、カルテ管理のオペレーションも別途発生するため、上記システムは、医療現場では敬遠されがちである。すなわち、バイタルデータのクラウド転送のために、タブレット端末またはスマートフォンがシステムに追加されるのは煩雑である。
【0015】
また、バイタル装置は、メーカーによってブルートゥースの通信仕様が異なる場合がある。PC等の端末に実装され、測定装置の生体情報を収集するアプリケーションは、各メーカーのブルートゥースの通信仕様に合わせて開発されることが想定される。
【0016】
以下で説明する通信装置は、バイタル装置とPCとの間の通信を中継する。
【0017】
図1は、実施の形態に係る通信装置1を適用した生体測定システムの一例を示した図である。
図1に示すように、生体測定システムは、通信装置1と、測定装置2a〜2cと、端末3と、を有する。
図1では、3台の測定装置2a〜2cを示しているが、これに限られない。生体測定システムには、4台以上の測定装置が含まれてもよいし、1台または2台の測定装置が含まれてもよい。
【0018】
測定装置2a〜2cは、体温計、血圧計、および脈拍計といった生体情報を測定するバイタル装置である。測定装置2a〜2cは、測定した生体情報を、ブルートゥースまたはBLEによって、通信装置1に送信する。生体情報は、生体データまたはバイタルデータと称されてもよい。
【0019】
以下で記載するブルートゥースには、BLEが含まれるとする。測定装置2a〜2cのブルートゥースの通信仕様は各々、異なっているとする。測定装置2a〜2cのブルートゥースの通信仕様は、メーカーによって異なる場合があり、同じメーカーであっても、測定装置の種類によって異なる場合もある。通信仕様は、例えば、データ(情報)の送受信およびユースケース等を定義したものである。通信仕様は、プロファイルと称されてもよい。
【0020】
通信装置1は、測定装置2a〜2cから送信される生体情報を受信する。通信装置1は、受信した生体情報を、USB(Universal Serial Bus)を用いて端末3に送信する。なお、通信装置1と端末3との間の通信は、USBに限られない。通信装置1と端末3との間の通信は、WiFiを用いてもよい。
【0021】
端末3は、例えば、ノートPCまたはPCといったコンピュータである。端末3は、OS(Operating System)として、Windowsを搭載してもよい。
【0022】
端末3には、測定装置2a〜2cが測定した生体情報を収集するアプリケーションが実装される。アプリケーションは、例えば、電子カルテであってもよい。アプリケーションは、通信装置1から受信(収集)した生体情報を、端末3のディスプレイに表示してもよい。また、アプリケーションは、収集した生体情報を、サーバー(図示せず)に送信してもよい。
【0023】
ここで、通信装置1を有さない場合の生体測定システムの例について説明する。端末3と、測定装置2a〜2cとが、通信装置1を介さず、ブルートゥース通信するシステムを構築する場合、OSのライブラリを利用して、測定装置2a〜2cの通信仕様に従った通信を行うアプリケーションが作成される。別言すれば、測定装置2a〜2cごとに、端末3におけるアプリケーションが作成される。このため、アプリケーションを提供する電子カルテメーカーは、例えば、測定装置2a〜2cの各メーカーから、測定装置2a〜2cの通信仕様を提供してもらい、アプリケーションを開発しなければならず、開発が煩雑になる。また、OSのバージョンによって、ブルートゥースのライブラリが異なる場合もある。
【0024】
これに対し、
図1に示す生体測定システムでは、通信装置1が測定装置2a〜2cの通信仕様の違いを吸収する。例えば、通信装置1は、測定装置2a〜2cと、測定装置2a〜2cの通信仕様に従ったブルートゥース通信を行い、生体情報を受信する。通信装置1は、受信した生体情報を、特定のフォーマットの情報(データ)に変換し、端末3に送信する。
【0025】
これにより、端末3のアプリケーションメーカーは、通信装置1が出力する特定のフォーマットに基づいた生体情報を、アプリケーションに展開すればよく、アプリケーション開発が容易となる。
【0026】
すなわち、端末3のアプリケーションメーカーは、測定装置2a〜2cの各メーカーから、測定装置2a〜2cの通信仕様を提供してもらわなくてもアプリケーション開発ができる。端末3のアプリケーションメーカーは、通信装置1のメーカーから、通信装置1の出力フォーマットを提供してもらえれば、アプリケーション開発ができる。
【0027】
以下では、測定装置2a〜2cを区別しない場合は、測定装置2と称することがある。
【0028】
図2は、通信装置1のブロック構成例を示した図である。
図2に示すように、通信装置1は、BL(Bluetooth)通信部11と、選択部12と、通信仕様部13a〜13cと、変換部14a〜14cと、USB通信部15と、を有する。
【0029】
BL通信部11は、測定装置2とブルートゥース通信する。
【0030】
選択部12は、BL通信部11を介して受信したアドバタイジング(Advertising)信号から、測定装置2の装置情報を取得する。装置情報には、アドバタイジング信号を送信した測定装置2の型番と、UUID(Universally Unique Identifier)と、が含まれてもよい。UUIDは、測定装置2のメーカーおよび通信仕様等に基づいて決定されたアドバタイジング用のIDである。アドバタイジング信号は、アドバタイジングパケットまたはアドバタイジングフレームと称されてもよい。
【0031】
選択部12は、アドバタイジング信号から取得した装置情報に基づいて、通信仕様部13a〜13cのうち、測定装置2と通信を行う通信仕様部を選択(判定)する。
【0032】
通信仕様部13a〜13cはそれぞれ、ブルートゥースの異なる通信仕様を備え、その通信仕様に従って、BL通信部11を介し、測定装置2と通信する。通信仕様は、測定装置2のメーカーから提供される。
【0033】
変換部14a〜14bは、通信仕様部13a〜13bから出力される情報(データ)を、或るフォーマット(特定のフォーマット)に変換し、USB通信部15に出力する。
【0034】
USB通信部15は、端末3とUSB通信する。例えば、USB通信部15は、変換部14a〜14cによってフォーマット変換された測定装置2のデータを、端末3に送信する。
【0035】
例えば、通信仕様部13aは、測定装置2aのメーカーAから提供された通信仕様に従って、BL通信部11を介し、測定装置2aと通信する。通信仕様部13bは、測定装置2bのメーカーBから提供された通信仕様に従って、BL通信部11を介し、測定装置2bと通信する。通信仕様部13cは、測定装置2cのメーカーCから提供された通信仕様に従って、BL通信部11を介し、測定装置2cと通信する。
【0036】
選択部12は、BL通信部11が受信したアドバタイジング信号に含まれる装置情報に基づいて、通信仕様部13a〜13cのうち、ブルートゥース通信を行う通信仕様部を選択する。例えば、装置情報がメーカーBを示す場合、選択部12は、ブルートゥース通信を行う通信仕様部として、通信仕様部13bを選択する。選択された通信仕様部13bは、メーカーBの測定装置2bと通信する。
【0037】
なお、通信仕様部13a〜13cの数は、3つに限られない。通信仕様部は、4つ以上であってもよいし、1つまたは2つであってもよい。通信仕様部13a〜13cは、例えば、新たに通信する測定装置が追加された場合、それに合わせて追加される。変換部も、追加された通信仕様部に合わせて追加される。
【0038】
図3は、端末3のブロック構成例を示した図である。
図3に示すように、端末3は、USB通信部21と、解析部22と、APL(Application)通信部23と、APL部24と、を有する。
【0039】
USB通信部21は、通信装置1とUSB通信する。
【0040】
解析部22は、USB通信部21が受信したデータを解析する。例えば、解析部22は、受信したデータが、どのメーカーのどの機種(種類)の測定装置2によって測定されたデータかを解析する。
【0041】
APL通信部23は、APL部24と通信する。例えば、APL通信部23は、解析部22の解析結果に基づいて、USB通信部21から出力されるデータを、HTTP/HTTPS/Socket/PipeLine/RPA(Robotic Process Automation)のいずれかの方式に基づいて、APL部24に送信する。また、APL通信部23は、解析部22の解析結果に基づいて、USB通信部21から出力されるデータを、CSV/XML/JSONのいずれかのデータ形式に変換し、APL部24に送信する。
【0042】
APL部24は、例えば、ウェブベース電子カルテおよびアプリケーション系電子カルテ等のアプリケーションである。
【0043】
図4は、生体測定システムの動作例を示したシーケンス図である。測定装置2aにおいて、端末3に送信する生体情報が発生したとする。すなわち、測定装置2aは、患者の生体情報を測定したとする。
【0044】
測定装置2aは、端末3に送信する生体情報が発生すると、ブルートゥースの仕様に従って、アドバタイジングを行う(S1)。測定装置2aから送信されるアドバタイジング信号には、測定装置2aの型番およびUUIDが含まれる。
【0045】
通信装置1の選択部12は、S1にて送信されたアドバタイジング信号により、測定装置2aのメーカーおよび機種を判定(取得)する。通信装置1の選択部12は、取得した情報に基づいて、測定装置2aと通信する通信仕様部13a〜13cを選択する(S2)。
【0046】
なお、
図2で説明した例では、通信仕様部13aは、測定装置2aのメーカーAから提供された通信仕様に従って通信する。従って、ここでは、選択部12は、通信仕様部13aを選択する。
【0047】
通信装置1の通信仕様部13aは、S1のアドバタイジング信号に応じて、データリクエストを測定装置2aに送信する(S3)。通信装置1の通信仕様部13aは、測定装置2aのメーカーAから提供された通信仕様に従って、測定装置2aにデータリクエストを送信する。
【0048】
測定装置2aは、S2のデータリクエストに応じて、測定した生体情報を通信装置1に通知(送信)する(S4)。
【0049】
通信装置1の通信仕様部13aは、測定装置2aのメーカーAから提供された通信仕様に従って、BL通信部11を介し、測定装置2aの生体情報を受信する。通信装置1の変換部14aは、通信仕様部13aが受信した生体情報をフォーマット変換する(S5)。
【0050】
通信装置1のUSB通信部15は、変換部14aによってフォーマットに変換された生体情報を端末3に通知(送信)する(S6)
【0051】
上記では、測定装置2aが生体情報を端末3に送信する例を説明したが、測定装置2b,2cが生体情報を端末3に送信する場合も同様の動作をする。
【0052】
例えば、メーカーBの測定装置2bが生体情報を端末3に送信する場合、通信装置1の選択部12は、メーカーBから提供された通信仕様に従って通信する通信仕様部13bを選択する。メーカーCの測定装置2cが生体情報を端末3に送信する場合、通信装置1の選択部12は、メーカーCから提供された通信仕様に従って通信する通信仕様部13cを選択する。
【0053】
図5は、通信装置1のデータリクエストのフレーム構成例を示した図である。通信装置1は、測定装置2aのアドバタイジング信号を受信したとする。この場合、
図5に示すデータリクエストは、通信装置1の通信仕様部13aによって生成される。生成されたデータリクエストは、BL通信部11を介し、測定装置2aに送信される。
【0054】
HEADのフィールドには、メーカーA(測定装置2aのメーカー)のバイタル通信コマンドと認識させるためのデータが格納される。
【0055】
CMDのフィールドには、メーカーAのバイタル通信コマンドコードが格納される。例えば、測定装置2aに対し、体温情報を要求する場合には、CMDのフィールドには、メーカーAにおける、体温情報を要求するデータが格納される。
【0056】
SUMのフィールドには、データリクエストのデータの整合性をチェックするためのデータが格納される。
【0057】
データリクエストの残りのフィールドには、パディングデータが格納される。例えば、データリクエストの残りのフィールドには、0xFFが格納される。
【0058】
なお、測定装置2bに対するデータリクエストおよび測定装置2cに対するデータリクエストも同様に生成される。例えば、測定装置2bに対するデータリクエストは、通信仕様部13bによって生成され、測定装置2cに対するデータリクエストは、通信仕様部13cによって生成される。
【0059】
図6は、測定装置2aの生体情報のフレーム構成例を示した図である。測定装置2aは、通信装置1からデータリクエストを受信すると、
図6に示す生体情報のフレームを生成する。生成された生体情報のフレームは、通信装置1に送信される。
【0060】
HEADのフィールドには、メーカーA(測定装置2aのメーカー)の生体情報と認識させるためのデータが格納される。
【0061】
CMDのフィールドには、メーカーAにおける生体情報の種類を示すデータが格納される。例えば、測定装置2aが測定した生体情報が体温の場合、CMDフィールドには、生体情報が体温であることを示すデータが格納される。
【0062】
日時のフィールドには、体温を測定した日時のデータが格納される。
【0063】
体温のフィールドには、測定装置2aが測定した体温のデータが格納される。
【0064】
物体温度のフィールドには、測定装置2aが測定した物体温度のデータが格納される。例えば、測定装置2aが物体の温度も測定する機能を有する場合、物体温度のフィールドには、物体温度のデータが格納される。
【0065】
室温のフィールドには、測定装置2aが測定した室温のデータが格納される。例えば、測定装置2aが室温も測定する機能を有する場合、室温のフィールドには、室温のデータが格納される。
【0066】
SUMのフィールドには、生体情報のデータの整合性をチェックするためのデータが格納される。
【0067】
生体情報の残りのフィールドには、パディングデータが格納される。例えば、生体情報の残りのフィールドには、0xFFが格納される。
【0068】
なお、測定装置2b,2cも、通信装置1からデータリクエストを受信した場合、生体情報を生成し、通信装置1に送信する。
【0069】
図7は、通信装置1のフォーマット変換後のフレーム構成例を示した図である。通信装置1の通信仕様部13aは、メーカーAから提供された通信仕様に従って、測定装置2aから送信される生体情報を受信し、受信した生体情報を変換部14aに出力したとする。この場合、変換部14aは、
図7に示すフレームを生成する。なお、変換部14aが生成したフレームは、USB通信部15を介して、端末3に送信される。
【0070】
Data Versionには、フレームのバージョンを示すデータが格納される。
【0071】
Data Lengthには、フレームの長さを示すデータが格納される。
【0072】
Payload0…Payloadnのフィールドには、生体情報を送信した測定装置2aに関する情報および生体情報が格納される。
【0073】
Payload0のItem0のフィールドには、測定装置2aのMAC(Media Access Control)アドレスが格納される。
【0074】
Payload0のItem1のフィールドには、測定装置2aの型名が、例えば、テキストで格納される。
【0075】
図8は、通信装置1のフォーマット変換後のフレーム構成例を示した図である。
図8は、Payload1のフィールドの詳細を示す。なお、
図7は、Payload0のフィールドの詳細を示している。
【0076】
Payload1のItem0のフィールドには、測定装置2aが測定した物体温度のデータが格納される。
【0077】
Payload1のItem1のフィールドには、測定装置2aが測定した体温のデータが格納される。
【0078】
Payload1のItem2のフィールドには、測定装置2aが測定した室温のデータが格納される。
【0079】
通信装置1のUSB通信部15は、
図7および
図8に示したフレームを、端末3に送信する。端末3の解析部22は、通信装置1から送信されたデータを解析し、どのメーカーのどの機種(種類)の測定装置2によって測定されたデータか解析する。端末3のAPL通信部23は、解析部22の解析結果に基づいて、通信装置1から送信されたデータを、例えば、CSVのデータ形式に変換する。
【0080】
図9は、CSVデータに含まれるデータ例を示した図である。CSVデータには、
図9に示す項目のデータが含まれてもよい。
【0081】
図10は、通信装置1の動作例を示したフローチャートである。通信装置1は、例えば、所定の周期で
図10に示すフローチャートの処理を繰り返し実行する。
【0082】
選択部12は、BL通信部11を介して、測定装置2のアドバタイジング信号を受信したか否かを判定する(S11)。
【0083】
選択部12は、アドバタイジング信号を受信していないと判定した場合(S11の「No」)、当該フローチャートの処理を終了する。
【0084】
選択部12は、アドバタイジング信号を受信したと判定した場合(S11の「Yes」)、アドバタイジング信号に含まれる測定装置2の装置情報を取得する(S12)。
【0085】
選択部12は、S12にて取得した装置情報に基づいて、アドバタイジング信号を送信した測定装置2と通信する通信仕様部13a〜13cを選択する(S13)。
【0086】
S13にて選択された通信仕様部13a〜13cは、通信仕様に従って、測定装置2に対し、生体情報を要求する(S14)。例えば、S13にて選択された通信仕様部13a〜13cは、
図5に示したフレームを用いて、測定装置2に対し、生体情報を要求する。
【0087】
S13にて選択された通信仕様部13a〜13cは、通信仕様に従って、測定装置2から送信された生体情報を受信する(S15)。例えば、S13にて選択された通信仕様部13a〜13cは、
図6に示したフレームにおいて生体情報を受信する。
【0088】
S13にて選択された通信仕様部13a〜13cに対応する変換部14a〜14cは、通信仕様部13a〜13cが受信した生体情報を、所定のフォーマットに変換する(S16)。
【0089】
USB通信部15は、S16にてフォーマットに変換された生体情報を端末3に送信する(S17)。例えば、USB通信部15は、
図7および
図8に示したフレームにおいて生体情報を送信する。
【0090】
図11は、通信装置1および端末3のハードウェア構成例を示した図である。
図11に示すように、通信装置1および端末3は、プロセッサ1001と、メモリ1002と、通信装置1003と、入力装置1004と、出力装置1005と、を有する。
【0091】
プロセッサ1001は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。プロセッサ1001は、装置全体を制御する。
図2に示した選択部12、通信仕様部13a〜13c、および変換部14a〜14cの機能は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
図3に示した解析部22、APL通信部23、およびAPL部24の機能は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。プロセッサ1001は、制御部と称されてもよい。
【0092】
メモリ1002には、プロセッサ1001が動作するためのプログラムが記憶される。また、メモリ1002には、プロセッサ1001が計算処理を行うためのデータ、または、プロセッサ1001が各部を制御するためのデータ等が記憶される。メモリ1002は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、およびHDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置によって構成されてもよい。
【0093】
通信装置1003は、他の装置と通信を行う。
図2に示したBL通信部11は、通信装置1003に対応してもよい。
図2に示したUSB通信部15は、通信装置1003に対応してもよい。
図3に示したUSB通信部21は、通信装置1003に対応してもよい。
【0094】
入力装置1004は、例えば、キーボードまたはボタン等の装置である。出力装置1005は、ディスプレイまたはLED等の装置である。
【0095】
以上説明したように、通信装置1のBL通信部11は、生体情報を測定する測定装置2とブルートゥース通信を行う。通信仕様部13a〜13cはそれぞれ、ブルートゥースの異なる通信仕様を備え、通信仕様に従い、BL通信部11を介して、生体情報を受信する。選択部12は、BL通信部11を介して受信したアドバタイジング信号に含まれる測定装置2の装置情報に基づいて、通信仕様部13a〜13cのうち、生体情報を受信する通信仕様部を選択する。
【0096】
これにより、端末3に実装され、測定装置2が測定した生体情報を収集するアプリケーションの開発を容易にできる。例えば、通信装置1が、測定装置2のブルートゥースの通信仕様の違いを吸収するため、端末3のアプリケーションを作成するメーカーは、測定装置2のブルートゥースの通信仕様の違いを意識せずに作成できる。
【0097】
なお、
図3に示した解析部22およびAPL通信部23は、通信装置1のメーカーが提供してもよい。
【0098】
また、
図2の変換部14a〜14bは、端末3が有してもよい。この場合、USB通信部15は、通信仕様部13a〜13cから出力されるデータを、端末3に送信する。端末3のUSB通信部21は、通信装置1から送信されたデータを受信し、変換部14a〜14bに出力する。変換部14a〜14bは、データフォーマットを変換し、解析部22に出力する。
【0099】
また、BL通信部11は、ブルートゥース通信に限らず、測定装置2と近距離無線通信を行ってもよい。
【0100】
以上、図面を参照しながら実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。本開示に係る発明は、コンピュータープログラム、または、記録媒体で実現されてもよい。