特開2021-136924(P2021-136924A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-136924(P2021-136924A)
(43)【公開日】2021年9月16日
(54)【発明の名称】組成物
(51)【国際特許分類】
   A23L 33/24 20160101AFI20210820BHJP
【FI】
   A23L33/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2020-37313(P2020-37313)
(22)【出願日】2020年3月4日
(71)【出願人】
【識別番号】398028503
【氏名又は名称】株式会社東洋新薬
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 誠
(72)【発明者】
【氏名】森川 琢海
(72)【発明者】
【氏名】北村 整一
(72)【発明者】
【氏名】高野 晃
(72)【発明者】
【氏名】友澤 寛
【テーマコード(参考)】
4B018
【Fターム(参考)】
4B018LB08
4B018LE01
4B018LE02
4B018MD35
4B018MD47
4B018ME11
4B018MF08
(57)【要約】
【課題】
本発明は、ヘミセルロース及びセルロースを特定の重量比で含有する整腸組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】
組成物中にヘミセルロース及びセルロースを特定の重量比で含有することにより、優れた整腸効果を発揮する経口組成物が得られる。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヘミセルロース及びセルロースを含有し、組成物におけるヘミセルロースに対するセルロースの重量比が、ヘミセルロース:セルロース=1:1〜1.90であることを特徴とする、整腸組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘミセルロース及びセルロースを特定の重量比で含有する組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、食生活の変化、食事内容の偏り、ストレスなどの影響によって様々な生活習慣病が蔓延している。生活習慣に起因する症状の一つとして便秘や下痢などの腸の不調が知られている。特に便秘は、腹痛、頭痛、肌荒れなど様々な問題を引き起こす場合があり、大腸ガンの原因ともなり得る。そこで、便秘などの腸の不調を改善する整腸組成物の開発が進められている。
【0003】
整腸組成物としては、例えば、難消化性デキストリンを含有する整腸組成物(特許文献1)が知られている。しかしながら、これまで開発された整腸組成物については必ずしも効果が十分ではなく、新たな整腸組成物の開発が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平05−255404号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、整腸効果を発揮する組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決するために、種々の物質について鋭意検討を積み重ねた結果、ヘミセルロース及びセルロースを特定の重量比で含有する組成物が整腸効果を発揮することを見出し、本発明を完成した。
【0007】
本発明の概要は、以下の通りである。
<1> ヘミセルロース及びセルロースを含有し、組成物におけるヘミセルロースに対するセルロースの重量比が、ヘミセルロース:セルロース=1:1〜1.90であることを特徴とする、整腸組成物。
<2> ヘミセルロース及びセルロースを含有し、組成物におけるヘミセルロースに対するセルロースの重量比が、ヘミセルロース:セルロース=1:1.23〜1.60であることを特徴とする、整腸組成物。
<3> ヘミセルロース及びセルロースを含有し、組成物におけるヘミセルロースに対するセルロースの重量比が、ヘミセルロース:セルロース=1:1.28〜1.37であることを特徴とする、整腸組成物。
<4> ヘミセルロースが大麦若葉由来であることを特徴とする、<1>〜<3>のいずれか一項に記載の整腸組成物。
<5> ヘミセルロース及びセルロースを含有し、組成物におけるヘミセルロースに対するセルロースの重量比が、ヘミセルロース:セルロース=1:1〜1.90であることを特徴とする、便通改善組成物。
<6> ヘミセルロース及びセルロースを含有し、組成物におけるヘミセルロースに対するセルロースの重量比が、ヘミセルロース:セルロース=1:1〜1.90であることを特徴とする、腸内環境改善組成物。
【発明の効果】
【0008】
本発明の組成物は、便通を改善することによって腸内環境を良くするため、整腸効果を発揮することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】
(ヘミセルロース)
本発明においてヘミセルロースとは、サウスゲート法により定量されるヘミセルロースを意味する。具体的には、組成物よりデンプンを酵素除去した後、5%硫酸を加え、逆流冷却器を付けて加熱(100℃、2時間半)し、得られた可溶画分を定容後、フェノール硫酸法でグルコースを定量し、係数0.9を乗じて得られるものである。
【0011】
本発明に用いるヘミセルロースとしては、公知の方法によって植物より分画または精製したもの、ヘミセルロースを含有する植物の加工物(粉砕物や抽出物など)、またはこれらの混合物を用いることができる。本発明においてヘミセルロースの由来となる植物の種類は特に限定されないが、例えば、大麦、小麦、えん麦、ライ麦といった麦類、イネ、あわ、笹などのイネ科植物;ヨモギなどのキク科植物;アシタバ、ボタンボウフウなどのセリ科植物;クワなどのクワ科植物;ドクダミなどのドクダミ科植物;シソなどのシソ科植物;小松菜、ケール、キャベツ、ブロッコリーなどのアブラナ科植物;甘藷などのヒルガオ科植物などが挙げられる。本発明の効果をより発揮させる観点から、イネ科植物またはアブラナ科植物由来のヘミセルロースを用いることが好ましく、大麦、小麦またはケール由来のヘミセルロースを用いることがより好ましく、大麦若葉または小麦若葉由来のヘミセルロースを用いることがさらに好ましく、大麦若葉由来のヘミセルロースを用いることが特に好ましい。
【0012】
ヘミセルロースの量は、サウスゲート法によって分析することにより定量することができる。サウスゲート法とは、食物繊維を構成糖ごとに分画し定量を行う分析方法であり、試料中のデンプンを酵素処理後、各濃度の硫酸への溶解度でヘミセルロース画分、セルロース画分、リグニン画分に分画して、各画分の構成糖を定量する方法である。
【0013】
成人1日あたりのヘミセルロースの摂取量は特に制限されないが、本発明の効果をより発揮させる観点から、0.3g以上が好ましく、0.5g以上がより好ましく、0.6g以上がさらに好ましく、0.7g以上が特に好ましい。
【0014】
本発明の組成物におけるヘミセルロースの含有量は特に制限されないが、0.1〜25重量%が好ましく、0.2〜20重量%がより好ましく、0.3〜18重量%が特に好ましい。
【0015】
(セルロース)
セルロースとは、グルコース分子がグリコシド結合により直鎖状に重合した天然の高分子化合物の一種であり、植物の細胞壁に含まれる化合物である。本発明においてセルロースとは、サウスゲート法により定量されるセルロースを意味する。
【0016】
本発明に用いるセルロースとしては、植物由来のセルロース、バクテリア由来のセルロース、微生物産生のセルロースを挙げることができ、粉末化、結晶化されていてもよい。公知の方法によって植物より分画または精製したセルロースや市販されるセルロースを用いてもよいし、セルロースを含有する植物の加工物(粉砕物や抽出物など)をセルロースとして用いてもよい。また、分画または精製したセルロースと植物の加工物を混合してセルロースとして用いてもよいし、市販のセルロースと植物の加工物を混合してセルロースとして用いてもよい。本発明において植物由来のセルロースを用いる場合には、セルロースの由来となる植物の種類は特に限定されないが、例えば、大麦、小麦、えん麦、ライ麦といった麦類、イネ、あわ、笹などのイネ科植物;ヨモギなどのキク科植物;アシタバ、ボタンボウフウなどのセリ科植物;クワなどのクワ科植物;ドクダミなどのドクダミ科植物;シソなどのシソ科植物;小松菜、ケール、キャベツ、ブロッコリーなどのアブラナ科植物;甘藷などのヒルガオ科植物などが挙げられる。本発明の効果をより発揮させる観点から、イネ科植物またはアブラナ科植物由来のセルロースを用いることが好ましく、大麦、小麦またはケール由来のセルロースを用いることがより好ましく、大麦若葉または小麦若葉由来のセルロースを用いることがさらに好ましく、大麦若葉由来のセルロースを用いることが特に好ましい。
【0017】
セルロースの量は、ヘミセルロースと同様サウスゲート法によって分析することにより定量することができる。
【0018】
成人1日あたりのセルロースの摂取量は特に制限されないが、本発明の効果をより発揮させる観点から、0.6g以上が好ましく、0.8g以上がより好ましく、1.0g以上がさらに好ましく、1.1g以上が特に好ましい。
【0019】
本発明の組成物におけるセルロースの含有量は特に制限されないが、1〜30重量%が好ましく、3〜28重量%がより好ましく、5〜25重量%が特に好ましい。
【0020】
(整腸組成物)
本発明の組成物は、ヘミセロースとセルロースの両方を特定の重量比にて含有する。また、本発明の組成物は、便通を改善することにより、優れた整腸効果を発揮する。
【0021】
すなわち、ヘミセルロースに対するセルロースの重量比が1:1〜1.90(ヘミセルロース1重量部に対してセルロースを1〜1.90重量部含有することを意味する)の範囲であることにより、本発明の組成物は優れた整腸効果を発揮する。また、本発明の効果をより発揮させる観点から、本発明の組成物におけるヘミセルロースに対するセルロースの重量比は、1.10〜1.80であることが好ましく、1.23〜1.78であることがより好ましく、1.23〜1.60であることがさらに好ましく、1.23〜1.47であることがよりさらに好ましく、1.23〜1.37であることが特に好ましく、1.28〜1.37であることが最も好ましい。
【0022】
成人1日あたりのセルロース及びヘミセルロースの合計の摂取量は特に制限されないが、本発明の効果をより発揮させる観点から、0.9g以上が好ましく、1.3g以上がより好ましく、1.6g以上がさらに好ましく、1.8g以上が特に好ましい。
【0023】
本発明の組成物におけるセルロース及びヘミセルロースの合計の含有量は特に制限されないが、0.1〜55重量%が好ましく、3〜50重量%がより好ましく、5〜45重量%が特に好ましい。
【0024】
本発明の組成物は、整腸効果を発揮することから、整腸組成物として用いることができる。本発明の組成物を整腸組成物として用いる場合には、整腸に用いられる点において、製品として他の製品と区別することができるものであれば特に制限されるものではない。例えば、本発明に係る製品の本体、包装、説明書、宣伝物のいずれかに整腸の効果がある旨を表示したものが本発明の範囲に含まれる。なお、本発明の組成物は、製品の包装などに、本発明の成分(ヘミセルロース及びセルロース)が整腸の有効成分として表示されているものに限られず、例えば、本発明の成分の上位概念(食物繊維など)を有効成分として表示しているものであってもよく、有効成分を特定していないものであってもよい。
【0025】
本発明において整腸効果とは、お腹の調子を整える作用を意味する。お腹の調子を整える作用とは、便通を改善させる作用(便通改善作用)や腸内環境を改善する作用(腸内環境改善作用)などを包含する概念である。便通改善作用とは、例えば、便秘傾向の人においては、排便の頻度や量を増加させる作用や便秘に伴う腹痛を和らげる作用、便臭や便の状態を改善する作用などを意味し、下痢傾向の人においては、下痢の頻度や程度を低減させる作用や下痢に伴う腹痛の改善作用、便臭や便の状態を改善する作用などを意味する。腸内環境改善作用とは、例えば、腸内フローラを良好にする作用や腸内において善玉菌を増やしたり、悪玉菌を減らしたりする作用などを意味する。したがって、本発明の組成物は、便通改善組成物や腸内環境改善組成物として有用である。
【0026】
具体的には、本発明の組成物としては、「便通を改善」、「お通じを改善」、「排便回数・排便量を増やす」、「お通じの回数や量を増やす」、「お通じの習慣を改善」、「便の状態(便の色、臭い、量、形)を整える」、「お腹のつらさを和らげる」「便秘気味の方に」、「おなかの調子をすっきり整えたい方に」、「おなかの調子が気になる方に」、「お腹の調子に悩む方に」、「腸内環境を改善」、「大腸の腸内環境を改善」、「腸内環境を良好にする」、「腸内フローラを良好にする」、「腸の調子を整える」、「ビフィズス菌を増やす」、「善玉菌を増やす」などを、製品または広告物のいずれの箇所、例えば、製品の本体、包装、説明書、製品販売のホームページなどに表示したものを例示することができる。
【0027】
本発明の組成物は、経口摂取する形態のものであれば特に制限されず、医薬品(医薬部外品を含有する)やいわゆる健康食品、特定保健用食品、機能性表示食品のいずれであってもよいが、特定保健用食品または機能性表示食品であることが好ましく、機能性表示食品であることが特に好ましい。
【0028】
本発明の組成物は、上記ヘミセルロース及びセルロース以外に、通常使用される他の素材を、本発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。このような素材として、種々の賦形剤、結合剤、光沢剤、滑沢剤、安定剤、希釈剤、増量剤、増粘剤、乳化剤、酸化防止剤、pH調整剤、着色料、香料、添加剤などを好適に選択することができる。ヘミセルロース及びセルロース以外の素材の含有量は、本発明の剤型などに応じて調整することができる。
【0029】
本発明の組成物の形態としては、例えば、錠状、カプセル状、粉末状、顆粒状、液状、棒状、板状、ブロック状、固形状、丸状、ペースト状、クリーム状、カプレット状、ゲル状、チュアブル状、スティック状などを挙げることができる。これらの剤形の中でも、製造性及び摂取のしやすさの観点から、粉末状、顆粒状、錠状が好ましく、粉末状、顆粒状がより好ましく、顆粒状が特に好ましい。本発明の組成物の形態が粉末状または顆粒状の場合には、流動性が良く、分包に充填しやすいなど製造性において優れた特徴を有する。また、本発明の組成物は、水に懸濁した際に分散しやすいという特徴を有するため、粉末飲料(水や湯、牛乳などを注いで攪拌して飲用に供する粉末または顆粒を意味する)であることが特に好ましい。粉末飲料の形態は、食事の際などに手軽に飲用しやすく、また嗜好性を高めることができるという観点においても好ましい。
【0030】
本発明の組成物が粉末飲料の形態の場合において、1回あたりの摂取量は特に制限されないが、本発明の効果をより発揮させる観点から、1〜10gが好ましく、2〜8gがより好ましく、3〜6gが特に好ましい。また、100mLの水またはお湯に対して、本発明の組成物(粉末飲料)3〜6gを懸濁して飲料として摂取した場合には、特に呈味が優れている。
【0031】
本発明の組成物の包装形態は特に限定されず、PTPなどのブリスターパック、ストリップ包装、ヒートシール、アルミパウチなどのアルミニウム包装、プラスチックや合成樹脂などを用いるフィルム包装、バイアルなどのガラス容器、アンプルなどのプラスチック容器、ペットボトル、アルミ缶、スチール缶などを好適に選択することができるが、ヘミセルロース及びセルロースの保存安定性の観点から、アルミニウム包装が特に好ましい。
【実施例】
【0032】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではなく、本発明の課題を解決し得る限り、本発明は種々の形態をとることができる。
【0033】
<整腸効果の確認試験>
本発明の組成物を摂取することにより、便通が改善されて整腸効果が発揮されることを確認するため、以下の試験を実施した。
【0034】
[被験物質]
セルロース、ヘミセルロース、並びにセルロースとヘミセルロースの合計が表1の割合となるように賦形剤を添加して調整し、実施例及び比較例の被験物質を作成した。実施例においては、大麦若葉由来のセルロース及び大麦若葉由来のヘミセルロースを用いた。比較例においては、市販のセルロース(商品名「セルロース」 オリエンタル酵母工業株式会社製)を用いた。
【0035】
【表1】
【0036】
[試験方法]
雄性ICR系マウス(7週齢:日本エスエルシー株式会社)を5日間馴化させ、試験に供した。馴化期間中、マウスにはMF粉末飼料(オリエンタル酵母工業株式会社製)を自由摂取させた。その後、マウスを6群に群分け(1群4匹)して試験を開始した。試験期間中は、被験物質が10重量%の割合となるように混餌したMF粉末飼料(オリエンタル酵母工業株式会社製)を、各群のマウスに自由摂取させた。試験開始後7日目の24時間において、湿糞便重量及び糞便個数を測定した。
【0037】
[結果]
試験結果を表2に示す(数値は平均値)。
【0038】
【表2】
【0039】
組成物におけるヘミセルロースに対するセルロースの重量比が、ヘミセルロース:セルロース=1:1〜1.90である被験物質(実施例1−5)を投与した群においては、セルロースのみを投与した群(比較例)に比べて、湿糞便重量及び糞便個数の増加が認められた。したがって、本発明の組成物を摂取することにより、便通が改善され整腸効果が発揮されることが分かった。特に、組成物におけるヘミセルロースに対するセルロースの重量比が、ヘミセルロース:セルロース=1:1.28〜1.37である被験物質(実施例2及び3)を投与した群においては、湿糞便重量が大きく増加していた。このことから、組成物におけるヘミセルロースに対するセルロースの重量比が、ヘミセルロース:セルロース=1:1.28〜1.37である場合には、整腸効果がとりわけ顕著に発揮されることが分かった。
【0040】
(製造例)
以下に本発明の製造例を示す。
[製造例1−4:顆粒状の粉末飲料]
表3に示す通り、ヘミセルロース及びセルロースと他の原料を混合後、造粒機を用いて流動層造粒を行い、製造例1−4に記載の顆粒状の粉末飲料を製造した。製造した粉末飲料は1袋あたり5gとなるようにアルミニウムパウチに充填した。ヘミセルロースやセルロースは造粒機に付着しにくく、造粒機の洗浄が容易である。また、粉末飲料をアルミニウムパウチに充填することにより、ヘミセルロース及びセルロースは安定的に保存される。製造例1−4に記載の粉末飲料は、1回あたり5gを1日3回摂取すればよい。粉末飲料5gを100mLの水またはお湯に懸濁するようにすると、特に嗜好性に優れた飲料として摂取できる。製造例1−4の粉末飲料は、水又はお湯に対して分散しやすいため、少しの攪拌で摂取することが可能である。なお、表3に記載の処方は造粒せずに製造しても良いが、造粒物の方が水や唾液への親水性が向上して摂取しやすいため、造粒して顆粒状とすることが好ましい。また、製造例1−4のいずれの粉末飲料についても、整腸に有効である。製造例1及び2においては、製造例3又は4に比べて、より優れた整腸効果を期待できる。
【0041】
【表3】
【0042】
[製造例5−7:錠剤]
表4に示す通り、ヘミセルロース及びセルロースと他の原料を混合後、ロータリー打錠機を用いて打錠を行い、製造例5−7の錠剤を製造した。ヘミセルロース及びセルロースは、打錠機や混合機に付着しにくく、洗浄が容易である。錠剤は、錠径8mmφ、錠厚4.5mm、重量300mg、硬度5kgf以上で製造した。製造例5−7に記載の錠剤は1日あたり5〜6粒を摂取すればよく、水などと共に摂取することができる。また、製造例5−7のいずれの錠剤についても、整腸に有効である。製造例5においては、製造例6又は7に比べて、より優れた整腸効果を期待できる。
【0043】
【表4】
【0044】
[製造例8−10:ハードカプセル]
表5に示す通り、ヘミセルロース及びセルロースと他の原料を混合し、ゼラチン又はヒドロキシプロピルセルロースを含有する被膜で被包することで、ハードカプセルを製造した。ヘミセルロース及びセルロースは混合機や充填機に付着しにくく、洗浄が容易である。ハードカプセルは1粒300mgで製造した。1日あたり5〜6粒摂取すればよく、水などと共に摂取することができる。また、製造例8−10のいずれのハードカプセルについても、整腸に有効である。製造例8においては、製造例9又は10に比べて、より優れた整腸効果を期待できる。
【0045】
【表5】
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明の組成物は、優れた整腸効果を発揮することから、産業上の有用性は高い。