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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-138382(P2021-138382A)
(43)【公開日】2021年9月16日
(54)【発明の名称】集積装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 35/36 20060101AFI20210820BHJP
   B65B 5/06 20060101ALI20210820BHJP
【FI】
   B65B35/36
   B65B5/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2020-35462(P2020-35462)
(22)【出願日】2020年3月3日
(71)【出願人】
【識別番号】000206093
【氏名又は名称】大森機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112689
【弁理士】
【氏名又は名称】佐原 雅史
(74)【代理人】
【識別番号】100128934
【弁理士】
【氏名又は名称】横田 一樹
(72)【発明者】
【氏名】山田 正行
【テーマコード(参考)】
3E003
3E054
【Fターム(参考)】
3E003AA01
3E003AB10
3E003BB01
3E003BB04
3E003BC02
3E003BD04
3E003CA02
3E003CB03
3E003CB06
3E003DA04
3E003DA06
3E054AA04
3E054AA05
3E054AA08
3E054BA09
3E054CA04
3E054DC11
3E054DD02
3E054DE08
3E054EA03
3E054FA07
3E054FC13
3E054FD03
3E054FE02
3E054GA04
3E054GB05
3E054GC03
3E054HA02
3E054HA07
3E054JA02
(57)【要約】
【課題】 複数の物品からなる物品群を複数集積する場合であっても、集積される物品の局所的な集中を防ぎ、物品を均一に収容することが可能な集積装置を提供する。
【解決手段】 集積装置200は、複数の物品XA1からなる物品群XA2を纏めて保持し、移送する移載手段201と、移載手段201が保持する物品群XA2を複数受け入れ可能な収容領域250Pと、を有し、移載手段201は、対向配置されて近接および離間自在な一対の保持部203を有し、物品群XA2の排出時には、離間状態の保持部203の先端によって特定される排出口210の中心が、収容領域250Pの中心からずれるように構成され、複数の物品群XA2を収容領域250Pに排出する場合に、物品群XA2毎に、収容領域250P内の複数の領域に振り分けて排出して物品群XA2を集積する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の物品からなる物品群を集積する集積装置であって、
前記物品群を纏めて保持し、移送する移載手段と、
前記移載手段が保持する前記物品群を複数受け入れ可能な収容領域と、
を有し、
前記移載手段は、
対向配置されて或る可動方向に近接および離間自在な一対の保持部を有し、
前記物品群の排出時には、離間状態の前記保持部の先端によって特定される排出口の中心が、前記収容領域の中心からずれるように構成され、
前記排出口の中心とは、対向する前記先端間の中心であり、
前記収容領域の中心とは、前記可動方向に沿う方向における中心であり、
複数の前記物品群を前記収容領域に排出する場合に、物品群毎に、前記収容領域内の複数の領域に振り分けて排出する、
ことを特徴とする集積装置。
【請求項2】
前記収容領域は、対向する側面部を有する収容手段によって区画される領域であり、
前記複数の領域は、
前記収容領域の中心から一の側面部までの第一の領域と、
前記収容領域の中心から前記一の側面部に対向する他の側面部までの第二の領域である、ことを特徴とする請求項1に記載の集積装置。
【請求項3】
前記移載手段は異なる開放位置に移動し、
前記開放位置において前記保持部を対称的に離間する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の集積装置。
【請求項4】
前記移載手段は一の開放位置に移動し、
前記開放位置において前記保持部を非対称に離間する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の集積装置。
【請求項5】
前記移載手段は基準位置を中心に反転可能に構成され、
一の開放位置における姿勢を反転させることによって前記複数の領域に前記排出口の中心を位置させる、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の集積装置。
【請求項6】
前記保持部の少なくとも一方は、前記先端を含む下方部分が傾斜部で構成される、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の集積装置。
【請求項7】
前記一対の保持部は、前記先端を含む下方部分の形状が非対称に構成される、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の集積装置。
【請求項8】
複数の物品からなる物品群を集積する集積装置であって、
前記物品群を纏めて保持し、移送する移載手段と、
前記移載手段が保持する前記物品群を複数受け入れ可能な収容領域と、
を有し、
前記移載手段は、対向配置されて近接および離間自在な一対の保持部を有し、
前記一対の保持部は、先端を含む下方部分の形状が非対称であり、
前記移載手段は基準位置を中心に反転可能に構成され、
前記物品群を前記収容領域に排出する場合に、前記移載手段の姿勢を反転させて開放位置において前記保持部を離間させることによって、前記物品群毎に前記収容領域内の複数の領域に振り分けて排出する、
ことを特徴とする集積装置。
【請求項9】
前記保持部の少なくとも一方は、前記先端を含む下方部分が傾斜部で構成される、
ことを特徴とする請求項8に記載の集積装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の物品を纏めて物品群として保持し、当該物品群を複数組(複数回の動作で)、一つの収容手段(ダンボール箱など)に供給する集積装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この装置によれば、収容手段であるダンボール箱の形状が、或る程度物品(整列させた物品群)の形状に合わせられ、物品自体の形状が立体的である上、吸着手段はダンボール箱内において物品群の吸着を解除するため、ダンボール箱内における物品の姿勢は整列状態が維持される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6348322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、個々の形状が収容手段に対して小さい、あるいは薄い(扁平である)物品を所定数保持して(物品群として)収容手段に供給する構成の場合、収容手段への供給位置(物品の開放位置)が一箇所であると、供給される物品が例えば山状になるなど局所的に集中し、収容状態が不均一になってしまう問題があった。収容手段内の物品の収容状態が不均一であると、さらに次の工程に移る場合に物品の受け渡しに漏れが生じたり、物品を傷つける場合があるなど、物品の確実且つ安全な受け渡しが困難になる問題がある。
【0005】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、複数の物品からなる物品群を複数集積する場合であっても、集積される物品の局所的な集中を防ぎ、物品を均一に収容することが可能な集積装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、複数の物品からなる物品群を集積する集積装置であって、前記物品群を纏めて保持し、移送する移載手段と、前記移載手段が保持する前記物品群を複数受け入れ可能な収容領域と、を有し、前記移載手段は、対向配置されて或る可動方向に近接および離間自在な一対の保持部を有し、前記物品群の排出時には、離間状態の前記保持部の先端によって特定される排出口の中心が、前記収容領域の中心からずれるように構成され、前記排出口の中心とは、対向する前記先端間の中心であり、前記収容領域の中心とは、前記可動方向に沿う方向における中心であり、複数の前記物品群を前記収容領域に排出する場合に、物品群毎に、前記収容領域内の複数の領域に振り分けて排出する、ことを特徴とする集積装置である。
【0007】
また、本発明は、複数の物品からなる物品群を集積する集積装置であって、前記物品群を纏めて保持し、移送する移載手段と、前記移載手段が保持する前記物品群を複数受け入れ可能な収容領域と、を有し、前記移載手段は、対向配置されて近接および離間自在な一対の保持部を有し、前記一対の保持部は、先端を含む下方部分の形状が非対称であり、前記移載手段は基準位置を中心に反転可能に構成され、前記物品群を前記収容領域に排出する場合に、前記移載手段の姿勢を反転させて開放位置において前記保持部を離間させることによって、前記物品群毎に前記収容領域内の複数の領域に振り分けて排出する、ことを特徴とする集積装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、複数の物品からなる物品群を複数集積する場合であっても、集積される物品の局所的な集中を防ぎ、物品を均一に収容することが可能な集積装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係る(A)集積・箱詰めシステムを示す概要図、(B)包装体の平面図、(C)包装体の側面図である。
図2】本発明の実施形態に係る集積装置の概要を示す図であり、(A)搬送幅方向から見た側面図、(B)搬送方向下流側から見た正面図、(C)(A)の上面図である。
図3】本発明の実施形態に係る集積装置の概要を示す側面図である。
図4】本発明の実施形態に係る集積装置の動作を示す側面図である。
図5】本発明の実施形態に係る集積装置の動作を示す側面図である。
図6】本発明の実施形態に係る集積装置の動作を示す側面図である。
図7】本発明の実施形態に係る集積装置の動作を示す側面図である。
図8】本発明の実施形態に係る集積装置の概要を示す図であり、(A)搬送幅方向から見た側面図、(B)搬送方向下流側から見た正面図、(C)(A)の上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<集積・箱詰めシステム/全体構成>
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る集積装置200について説明する。集積装置200は、物品(ここでは包装体)XA1を所定個数集積して物品群XA3とし、当該物品群XA3毎に箱体に収容する集積・箱詰めシステム10の一部に含まれる。図1は、その集積・箱詰めシステム10の概要を示す図であり、同図(A)が全体構成の一例を示す側面図であり、同図(B)が搬送される物品XA1の一例を示す平面図、同図(C)が物品XA1の一例を示す側面図である。本図及び以降の各図において、一部の構成を適宜省略して、図面を簡略化する。そして、本図及び以降の各図において、部材の大きさ、形状、厚みなどを適宜誇張して表現する。
【0012】
図1(A)を参照して、集積・箱詰めシステム10は、例えば、上流工程から個々に搬送される物品XA1を所定の第一個数(例えば、5個)ずつ集積して小物品群XA2とする第一集積手段100と、第一集積手段100が集積する小物品群XA2を更に所定の複数組(例えば、10組)集積して大物品群XA3とする第二集積手段200と、当該大物品群XA3毎に纏めて(一括して)箱体(ここでは不図示)に収容する箱詰め装置300等を有する。ここで、第二集積手段200が本実施形態の集積装置である。
【0013】
図1(B),同図(C)を参照して物品(包装体)XA1は例えば、単一の被収容物品(ここではカテーテル)20を、台紙21および樹脂フィルム22で挟むように収容したブリスターパックである。物品XA1の外形状は平面視において短辺SLに比して長辺LLが大幅に長い(例えば、短辺SLに対して長辺LLが5倍以上など)の矩形状である。また、台紙21および樹脂フィルム22はいずれも柔軟で薄い材料であり、物品XA1最大高さは例えば被収容物品20の高さ(カテーテルの直径(例えば、0.3mm〜20mmなど))と略同等となる、略扁平の包装体である。
【0014】
再び図1(A)を参照して、物品XA1は、個々に外観検査等が行なわれた後、第一搬送手段(例えば、ベルトコンベア)101により搬送される。
【0015】
第一集積手段100は例えば、第一搬送手段101の下流端部に配置される第二搬送手段102を有する。第二搬送手段102は例えば、バケット103を間欠移動させるバケットコンベアである。第一集積手段100は、バケット103を受け入れ位置で一旦停止させ、第一搬送手段101から例えば自然落下する物品XA1を複数個(例えば5個)ずつ受け入れた後、下流に搬送する。
【0016】
第二集積手段(本実施形態の集積装置)200は、第一集積手段100の下流に配置され、物品XA1の移載手段201と収容手段250を有する。移載手段201は例えば不図示のロボットアームとその先端に取り付けられたハンド202を有し、3次元空間内を任意に移動可能に構成される。移載手段201は、第一集積手段100のバケット103内の複数個の物品XA1(小物品群XA2)を纏めて保持し、収容手段250に移載する。収容手段250は、複数個(複数組、例えば10組)のバケット103内の小物品群XA2を受け入れ、大物品群XA3として纏める。収容手段250は、所定のタイミングおよび位置において収容している複数の物品XA1(大物品群XA3)を排出可能に構成されている。すなわち収容手段250は、物品XA1が所定数(例えば、50個)になると、収容手段250の下方に配置される第三搬送手段260(例えば、バケットコンベア)に複数の物品XA1(大物品群XA3)を受け渡す。第三搬送手段260は例えば、複数のバケット261を間欠移動させるバケットコンベアである。
【0017】
箱詰め装置300は、第三搬送手段260の下流に配置され、バケット261内の複数の物品XA1(大物品群XA3)を纏めて受け入れ、一括して箱体(ここでは不図示)に収容する。
【0018】
集積・箱詰めシステム10(第一集積手段100、集積装置(第二集積手段)200および箱詰め装置300)の各部は、制御ユニット(不図示)によって統括的に制御される。すなわち、集積・箱詰めシステム10の各部は、制御ユニットの制御下において動作して、その動作状況が制御ユニットによって管理されている。制御ユニットは、CPU、RAM、及びROM等から構成され、各種制御を実行する。CPUは、いわゆる中央演算処理装置であり、各種プログラムが実行されて各種機能を実現する。RAMは、CPUの作業領域として使用される。ROMは、CPUで実行される基本OSやプログラムを記憶する。
【0019】
<集積装置>
【0020】
図2は、本実施形態に係る集積装置200の概略を示す図である。ここで、本実施形態の集積装置200に関する以下の説明(図2以降の図面)においては便宜上、第一集積手段100から第二集積手段(集積装置200)に向かう物品XA1(小物品群XA2)の移動方向を搬送方向Tといい、搬送方向Tに垂直な方向を搬送高さ方向Hといい、搬送方向Tと搬送高さ方向Hのいずれにも垂直な方向を搬送幅方向Wと称する。この例では、搬送方向Tと搬送幅方向Wは床面に対して水平な方向であり、搬送高さ方向Hは鉛直方向である。図2(A)は、集積装置200を搬送幅方向Wから見た側面図であり、同図(B)は移載手段201を搬送方向Tの下流側から見た正面図であり、同図(C)は、搬送高さ方向Hから見た(同図(A)の)上面図の一部である。
【0021】
図2(A)に示すように、移載手段201は、一例としてロボットであり多関節のロボットアーム(不図示)を有する。ロボットアームは、任意に3次元空間を移動可能であり、その先端に設けられたエンドエフェクタを用途に応じて付け替えることで、様々な作業に利用することができる。この例では、ロボットアームは、エンドエフェクタとして物品XA1(小物品群XA2)を保持(挟持)可能なハンド202を有している。
【0022】
移載手段201は、上流の第一集積手段100と、収容手段250の上方との間を搬送方向Tに沿って繰り返し往復移動し、第一集積手段100から搬送される複数の物品XA1を纏めて小物品群XA2として保持し、収容手段250に移送する。移載手段201は、対向配置されて、或る可動方向に近接および離間可能に構成された一対の保持部203(203a、203b)を有する。保持部203の可動方向は、この例では搬送方向Tと同方向である。保持部203a、203bは図2(B)に示すように搬送高さ方向Hに延びる棒状あるいは細長の矩形状部材で構成される。本実施形態の物品XA1は長尺物であるので、物品XA1の長手方向の複数個所(例えば、2箇所)を保持できるよう、一対の保持部203(203a、203b)が物品XA1の長手方向に沿って複数組(2組)設けられている。2組の保持部203の構成は同様である。本実施形態では、搬送方向Tに沿って対向する一組の保持部203を搬送幅方向Wに2組並べることによって、仮想的に同図(A),同図(C)の二点鎖線で示す保持領域203Pが創出される。
【0023】
保持領域203Pの物品XA1(小物品群XA2)は、収容領域250Pに受け渡される。本実施形態の収容領域250Pは、対向する側面部250Sを有する収容手段250によって区画される領域である。
【0024】
図2(B)、同図(C)に示すように収容手段250は例えば、物品XA1の長手方向の両端側を支持するよう離間して設けられた一対のバスケット2501である。バスケット2501は、それぞれ物品XA1の長さに比して幅狭の板状部材によって構成され、保持部203の可動方向(搬送方向T)において対向する側面部250Sと、底面部250Bを有する、搬送幅方向Wから見た側面視(同図(A))において略コの字状に構成される。このバスケット2501を同図(B)、同図(C)に示すように物品XA1の長手方向に複数(この例では2個)並べることによって、仮想的に同図の一点鎖線で示す略直方体形状の収容領域250Pが創出される。
【0025】
一対のバスケット2501は同期して、詳細は不図示の昇降装置255によって同図(B)に示す上昇位置と下降位置の間で矢印のようにボックスモーション動作可能に構成される。バスケット2501に小物品群XA2を集積する場合、昇降装置255がバスケット2501を上昇位置に移動させる。昇降装置255の外側には、昇降装置255に向かって往復移動可能に構成され、収容手段250内の複数のXA1の端部に当接する揃え手段(不図示)が配置されている。揃え手段は、収容手段250が小物品群XA2を受け入れ時毎に動作する。
【0026】
そして複数(例えば、10組)の小物品群XA2がバスケット2501によって区画される収容領域250Pに集積されると、昇降装置255はバスケット2501を下降位置に移動させ、下流の第三搬送手段260のバケット261へ受け渡す。その後バスケット2501はボックスモーション動作して再び上昇位置に移動する。
【0027】
このように、本実施形態の収容領域250P(収容手段250,バスケット2501)は、1回の集積動作において、その上方に移動する移載手段201が保持する小物品群XA2を複数組受け入れ、集積して大物品群XA3とする(図1参照)。
【0028】
ここで本実施形態における1回の集積動作とは、移載手段201によって所定の複数回(例えば、10回)の小物品群XA2の移送と、収容領域250P(収容手段250,バスケット2501)への排出を行う動作をいう。つまり、1回の集積動作として、移載手段201が10回小物品群XA2を移送し、その間、収容手段250(例えばバスケット2501)は所定位置において小物品群XA2を受け入れる。
【0029】
つまり、各小物品群XA2の排出時には、離間した状態の保持部203a、203bの先端によって特定される領域が排出口210となる。そして本実施形態では、図2(A)に示すように排出口210の中心(排出口中心210C)が、収容領域250Pの中心(収容領域中心250C)からずれるように構成されている。排出口中心210Cおよび、収容領域中心250Cについては後に詳述する。
【0030】
更に、移載手段201は、1回の集積動作において複数の小物品群XA2を収容領域250P(収容手段250)に排出する場合に、小物品群XA2毎に、収容領域250P内の複数の領域に振り分けて排出する。
【0031】
図3を参照してより詳細に説明する。図3は集積装置200の図2に相当する側面図であり、図3(A)は一対の保持部203が近接している状態を示す図であり、同図(B)は保持部203が離間している状態を示す図である。なお、以降の図においては説明の便宜上、収容領域250Pを収容手段250より拡大して示す場合があるが、収容領域250Pは収容手段250の内部領域である。
【0032】
図3(A)に示すように、移載手段201は、対向配置されて近接及び離間自在な一対の保持部203a、203bを有する。1対の保持部203a、203bは一例として側面視における形状が非対称に構成される。この例では、一方の保持部203aは搬送高さ方向Hに沿う(曲折しない)直線形状であり、他方の保持部203bは、搬送高さ方向Hに沿い保持部203aと略平行な直線部203bsと、直線部203bsの下端から曲折して保持部203aの先端203at方向に近接する傾斜部203bpからなる。
【0033】
傾斜部203bpは、近接状態にあっては小物品群XA2の保持が確実に行なえ、開放状態にあっては、物品XA1の自然落下を促す形状であればよい。一例として、保持部203が近接状態にある場合に、保持部203bの先端203btが移載手段201の基準位置よりも他方の保持部203a側に寄った位置にあるように設定されると小物品群XA2の保持の確実性が高まるため、望ましい。ここで、移載手段201の基準位置とは、例えば、移載手段201の中心位置をいい、この例ではハンド202の回転軸中心202Cの位置である。
【0034】
なお、保持部203が近接状態にある場合、先端203at近傍と先端203bt近傍とは交差してもよいし、当接してもよいし、非接触で物品XA1が落下しない程度に離間(開放状態よりは狭い)していてもよい。
【0035】
移載手段201は、保持部203を或る面(例えば搬送方向Tと搬送幅方向Wで構成される面に平行な面)内で移動可能に支持する。詳細には、移載手段201は、基部(本体部)205と、保持部203a、203bのそれぞれを支持する支持部204a、204bと、支持部204a、204bのそれぞれを基部205に対して相対的にスライドさせる駆動手段(例えば、エアシリンダーなど)206を有する。
【0036】
一例として同図(A)に示す状態の場合、駆動手段206は支持部204a、204bのそれぞれを搬送方向Tの前後(図示左右)にスライドさせ、保持部203a、203bを水平面内(搬送方向Tと搬送幅方向Wで構成される面に平行な面内で移動可能に支持する。これにより保持部203a、203bは基部205に対して相対的に、且つ、互いに近接及び離間するように移動する。なお、保持部203a、203bのスライド量は、同等であり、保持部203a、203bは、ハンド202の回転軸中心202C(移載手段201の中心、基部205の中心)に対して対称、且つ同期して近接及び離間する。同図(A)は、保持部203が最も近接した状態(以下、近接状態という)であり、この状態で保持部203は小物品群XA2を保持(把持)可能である。
【0037】
一方同図(B)は保持部203が小物品群XA2を開放可能に(最も)離間した状態(以下、開放状態という)である。つまり移載手段201が収容領域250P(収容手段250)に小物品群XA2を排出する場合、開放状態にある保持部203の先端203at、203btによって小物品群XA2の排出口210が特定される。
【0038】
一方、移載手段201は、小物品群XA2の排出時には、離間した状態の保持部203a、203bの先端203at、203btによって特定される領域が排出口210となる。そして本実施形態では、その排出口210の中心(排出口中心210C)が、収容領域250Pの中心(収容領域中心250C)からずれるように構成されている。ここで、排出口中心210Cとは、搬送方向Tにおいて対向する保持部203aの先端203atと、保持部203bの先端203btとの間の中心であり、ここでは可動方向(搬送方向T)に沿う長さ方向の中央(保持領域203Pの搬送方向Tに沿う短手方向の中心)をいう。
【0039】
また、収容領域中心250Cとは、対向する保持部203の可動方向に沿う方向(この例では搬送方向T)における中心であり、バスケット2501(収容手段250)の対向する側面部250S間の中心である。具体的に、バスケット2501の底面部250Bの搬送方向T(短手方向)に沿う長さ方向の中央であり、収容手段250の中心である。つまり収容手段250(バスケット2501)の内部は、物品XA1(小物品群XA2)の収容領域250P(受け入れ領域)として、収容領域中心250Cから一方の側面部250Sまでの第一の領域P1と、収容領域中心250Cから他方の側面部250Sまでの第二の領域P2に仮想的に区画される。図3の例では、搬送方向Tの上流(図示右)側を第一の領域P1とし、搬送方向Tの下流(図示左)側を第二の領域P2としている。
【0040】
そして、移載手段201は、収容領域250P内(収容手段250内)の複数の領域(例えば、第一の領域P1と第二の領域P2)に小物品群XA2を振り分けて排出する。具体的に、移載手段201は、基準位置を中心に、すなわち、ハンド202の回転軸中心202C周りに反転(180度回転)可能に構成される。そして、小物品群XA2の排出時には、或る所定の位置(以下、開放位置という)に移動する。ここで開放位置とは、移載手段201の基準位置と収容領域中心250Cが一致する位置である(同図(A))。そして、その開放位置で反転し、または反転せずに保持部203を開放状態とすることで、第一の領域P1または第二の領域P2に排出口中心210Cを位置させ、保持する小物品群XA2毎に、第一の領域P1または第二の領域P2に振り分けて排出を行なうことができる(同図(B))。
【0041】
本実施形態のように、個々の物品XA1の形状が略扁平(非立体的)かつ柔軟であり、物品XA1に対して収容手段250(バスケット2501、収容領域250P)のサイズが大きい場合には、物品XA1自体の形状によって(自立させるなどによって)収容手段250内で整列させることが大変困難となる。このため、自然落下によって収容手段250に受け渡すと、収容手段250内で局所的に山積みになり易い。
【0042】
しかしながら本実施形態によれば、1回の集積動作において、複数の小物品群XA2を排出する際、小物品群XA2毎に排出口210を第一の領域P1または第二の領域P2に振り分けて排出を行なうことで、収容手段250(バスケット2501、収容領域250P)内で局所的に物品XA1が集積されることを回避できる。例えば、収容手段250内での物品XA1の山積みを解消するための別途の手段(物品XA1を均すための部材や、収容手段250を揺動させる手段など)を用いることなく、容易な構成および制御によって、集積状態を均一化、安定化させることができる。
【0043】
また、一方の保持部203bのみに設けられた傾斜部203bpは、自然落下する物品XA1に所定の方向に案内する。従ってそれによっても物品XA1の局所的な集積をより回避できる。この場合、物品XA1は、収容手段250の中央部(対向する側面部250S間の中央部、底面部250Bの搬送方向Tにおける中央部よりも側面部250S側に案内すると好適であり、保持部203bの先端203btは、収容手段250上方において開放状態となった場合に、収容領域中心250Cより側面部250S側に位置するように設定すると望ましい。また、一対の保持部203の一方(保持部203b)のみに傾斜部203bpを設けることにより、物品XA1の自然落下を妨げることなく、所定の方向に案内することができる。
【0044】
図4および図5を参照して集積装置200による1回の集積動作について具体的に説明する。なお、各図においては説明に必要な構成のみを抜き出して示す。
【0045】
まず、移載手段201は、保持部203を開放した状態(開放状態)で、所定数(例えば5本)の物品XA1が収容される第一集積手段100のバケット103に進入し(同図(A))、バケット103内で保持部203を閉じ、近接状態とする。これによりバケット103内の5本の物品XA1を小物品群XA2として纏めて把持(保持)し、そのまま上昇してバケット103から取り出す(同図(B))。
【0046】
その後収容手段250(バスケット2501)上方の所定の開放位置に移動する。この場合の開放位置は、例えば、移載手段201の基準位置(ハンド202の回転軸中心202C)が収容領域中心250Cに揃う位置である(同図(C))。
【0047】
そして開放位置において移載手段201は保持部203を開放状態とする。すなわち、一対の保持部203を、同じタイミングかつ同じスライド量で開放する(同図(D))。移載手段201が開放位置にある場合、開放状態の保持部203の先端203tで特定される排出口210の排出口中心210Cは、収容領域中心250Cからずれた位置になるよう構成されており、この例では第二の領域P2に位置している。従って、第二の領域P2に対して1回目の小物品群XA2が排出される。移載手段201から第二の領域P2(第二の領域P2側の側面部250S)に向かって自然落下する複数の物品XA1は、概ね、収容領域中心250Cから搬送方向Tの下流側に収容される(同図(E))。
【0048】
物品XA1を開放すると移載手段201は、再び、保持部203を開放状態として、第一集積手段100の他のバケット103に進入し、バケット103内で保持部203を閉じ、近接状態とする。これによりバケット103内の5本の物品XA1を小物品群XA2として纏めて把持(保持)し、そのまま上昇してバケット103から取り出す(図4(AA),同図(B)参照)。
【0049】
その後収容手段250上方の所定の開放位置に移動する(図5(A))。この開放位置は、1回目の開放位置(図4(C))と同じ位置である。そして、ハンド202は、当該開放位置において、ハンド202の回転軸中心202Cを搬送高さ方向H(鉛直方向)に揃え、移載手段201を回転軸中心202C周りに180度回転(反転)させる(図5(B))。
【0050】
そして開放位置において移載手段201は保持部203を開放状態とする(同図(C))。反転によって開放状態の保持部203の先端203tで特定される排出口210は、第一の領域P1に位置しており、第一の領域P1に対して2回目の小物品群XA2が排出される。移載手段201から第一の領域P1に向かって自然落下する複数の物品XA1は、概ね、収容領域中心250Cから搬送方向Tの上流側に収容される(同図(D))。
【0051】
以降、図4(C)〜図5(D)を繰り返し、10組の小物品群XA2を移載したところで1回の集積動作が完了する。1回の集積動作が完了し10組の小物品群XA2(50個の物品XA1)を受け入れると、昇降装置255がバスケット2501を下降位置に移動し、10組の小物品群XA2(大物品群XA3)を一括して下流の箱詰め装置300に受け渡す(図1参照)。
【0052】
このように、一対の保持部203は、先端203tを含む下方部分の形状が非対称である。具体的には、一方の保持部(例えば、保持部203b)の先端203tが傾斜部203bpを有する形状である。そして移載手段201は基準位置(ハンド202の回転軸中心202C)を中心に反転可能に構成され、小物品群XA2を収容領域250P(収容手段250)に排出する場合に、移載手段201の姿勢を、図4(D)および図5(C)に示すように反転させて開放位置(移載手段201の基準位置が収容領域中心250Cに揃う位置)において保持部203を離間させる。これにより小物品群XA2毎に、収容領域250P内の複数の領域(第一の領域P1、第二の領域P2)に振り分けて排出する。
【0053】
なお、図4および図5においては、移載手段201が開放位置に移動したのちに開放位置において反転する構成(図5(A),同図(B))を示しているが、移載手段201が開放位置において反転している構成であればよい。すなわち、移載手段201が開放位置に移動する例えば、図5(A)のタイミング以前に(例えば、第一集積手段100のバケット103に進入する以前、バケット103から小物品群XA2を取り出した直後、あるいは開放位置への移動中など)に移載手段201を反転させる構成であってもよい。
【0054】
なお、移載手段201の反転は、1(N)回目の小物品群XA2の排出(図4(E))後から2(N+1)回目の小物品群XA2の排出(図5(D))より前のタイミングであれば、どのタイミングであってもよい。
【0055】
また、移載手段201の反転は、1回の小物品群XA2の排出毎に行なう構成に限らず、複数回(例えば、2回〜3回)の小物品群XA2の排出毎に反転させる構成であってもよい。収容手段250(収容領域250P)内の局所的な物品XA1の集積(偏り)を防ぐものであるので、例えば、前半(1回目〜5回目の小物品群XA2の排出)を第一の領域P1に対して行い、広範(6回目〜10回目の小物品群XA2の排出)を第二の領域P2に対して行なうように構成してもよい。
【0056】
<他の実施形態>
【0057】
図6図7を参照して、本発明の集積装置200の他の実施形態について説明する。集積装置200は、移載手段201が1回の集積動作において複数の小物品群XA2を収容手段250に排出する場合に、小物品群XA2毎に第一の領域P1と、それとは異なる第二の領域P2に振り分けて排出する構成であれば上記の例に限らず、例えば、以下の構成が適用可能である。以下の例では、1回の集積動作のうち、1回目の小物品群XA2の排出と2回目の小物品群XA2の排出を振り分ける場合について説明する。
【0058】
図6は、1回目の小物品群XA2の排出と2回目の小物品群XA2の排出の振り分けに際し、移載手段201が収容手段250上の異なる開放位置に移動し、それぞれの開放位置において一対の保持部203を対称的に開放する構成である。また、この例では、保持部203a、203bはいずれも傾斜部203ap、203bpを有する同一(対称)形状である。
【0059】
この場合、開放位置は、例えば、1回目の小物品群XA2を排出する場合の移載手段201の基準位置が第一の領域P1の中心部上方に位置する第一の開放位置であり(同図(A))、2回目の小物品群XA2を排出する場合の移載手段201の基準位置が第二の領域P2の中心部上方に位置する第二の開放位置である(同図(C))。
【0060】
そして移載手段201は、開放位置(第一の開放位置、第二の開放位置)において、一対の保持部203a、203bを対称的に(同じタイミングで同じスライド量で)離間させる。これにより、移載手段201が第一の開放位置にある場合は、排出口中心210Cは第一の領域P1上に位置し(同図(B))、移載手段201が第二の開放位置にある場合は、排出口中心210Cは第二の領域P2上に位置する(同図(D))。移載手段201は、毎回の小物品群XA2の排出毎に(または複数回おきに)開放位置を異ならせ、小物品群XA2を排出する。この構成の場合、移載手段201の反転(180度の回転)は不要である。
【0061】
図7は、1回目の小物品群XA2の排出と2回目の小物品群XA2の排出の振り分けに際し、移載手段201が収容手段250上の一の開放位置に移動し、当該開放位置において一対の保持部203を非対称的に開放する構成である。保持部203の構成は、図6に示す構成と同様である。この場合、開放位置は、例えば、移載手段201の基準位置が収容領域中心250Cに揃う位置である(同図(A)、同図(C))。
【0062】
移載手段201は、開放位置において、一対の保持部203a、202bを非対称的に離間させる。すなわち、例えば1回目の小物品群XA2の排出の際には、移載手段201の基準位置(ハンド202の回転軸中心202C)から保持部203aまでの距離L1を小さく、移載手段201の基準位置から保持部203bまでの距離L2を大きくする(L1<L2)。これにより、排出口中心210Cは第一の領域P1上に位置する(同図(B))。
そして、2回目の小物品群XA2の排出の際には、移載手段201の基準位置から保持部203aまでの距離L1を大きく、移載手段201の基準位置から保持部203bまでの距離L2を小さくする(L1>L2)。これにより排出口210は第二の領域P2上に位置する(同図(C))。移載手段201は、毎回の小物品群XA2の排出毎に(または複数回おきに)移載手段201の基準位置からの距離を大きく確保する保持部203a、202bを異ならせ、小物品群XA2を排出する。
【0063】
なお、保持部203は一方を固定し、他方のみを一方に対して移動させて離間・近接させる構成であってもよい。
【0064】
また、回転軸中心202Cの位置と排出口中心210Cとの搬送方向Tの位置を一致させ保持部203を回転中心202Cに対して芯ずらし配置する構成であってもよい。
【0065】
また、一方の保持部(例えば保持部203b)のみに傾斜部203bpが設けられた保持部203を開放位置で反転または反転せずに離間(開放状態に)する場合、収容領域中心250Cと排出口中心210Cとを一致させて保持部203を離間してもよい。物品XA1は一方の保持部203のみに設けられた傾斜部203bpによって収容領域250P内の複数の領域に振り分けられる。
【0066】
図8を参照して収容手段250の他の実施例について説明する。図8(A)は、集積装置200を搬送幅方向Wから見た側面図であり、同図(B)は移載手段201を搬送方向Tの下流側から見た正面図であり、同図(C)は、搬送高さ方向Hから見た(同図(A)の)上面図の一部である。なお、図8は、図2に示す集積装置200の概略に対応する図であり、図2と同一構成については同一符号で示し、その説明を省略する。
【0067】
同図(A)に示すように、本実施形態の収容手段250は、例えば、搬送高さ方向Hにおいて保持部203とバスケット2501の間に配置された補助バスケット2502(およびバスケと2501)であってもよい。すなわち、図1図7に示した収容手段250は、図8の補助バスケット2502であってもよい。
【0068】
収容手段250は、上部が常時開放されたバケットであり、図8(A)の側面視においては略コ字状、且つ同図(B)に示すように外形は物品XA1の長手方向を略水平にした状態で収容可能な略直方体形状である。収容手段250は、物品XA1の長手方向に沿う長辺と、短辺で構成される側面部250Sと、側面部250Sに対して進退移動可能な底部251を有する。側面部250Sは、搬送方向T(収容される物品XA1の短手方向)において対向配置され、物品XA1を支持(ガイド)する。底部251は、搬送方向Tに沿って側面部250Sに対して進退可能に構成される(同図(C))。底部251は、小物品群XA2の受け入れ時には搬送方向Tに沿って側面部250Sに対して進出し、これにより同図(A)の側面視において略コの字状のバスケットを構成する。収容手段250(補助バスケット2502)によって仮想的に同図の一点鎖線で示す略直方体形状の収容領域250Pが創出される。
【0069】
この収容手段250(補助バスケット2502)には、一時的に複数の小物品群XA2が集積される。ここで、一例として下流のバケット261に移載する大物品群XA3が例えば、10組の小物品群XA2で構成される場合、補助バスケット2502には10組に満たない(1組〜数組の)小物品群XA2が収容される。
【0070】
補助バスケット2502は、例えば機台などに固定されて移動不可となっている。一方、バスケット2501は補助バスケット2502の搬送幅方向Wにおける両外側に配置され、上述のごとく、昇降装置255によって同図(B)の矢印のようにボックスモーション動作を行う。
【0071】
収容手段250に小物品群XA2を集積する場合、同図(A),同図(C)に矢印で示すように底部251が補助バスケット2502の側面部250Sの間に進出し、側面部250Sと底部251によって小物品群XA2を受け入れる。昇降装置255の外側には、昇降装置255に向かって往復移動可能に構成され、収容手段250内の複数のXA1の端部に当接する揃え手段(不図示)が配置されている。揃え手段は、収容手段250が小物品群XA2を受け入れ時毎に動作する。収容手段250(補助バスケット2502)所定数(例えば、1組〜数組)の小物品群XA2を受け入れると、昇降装置255が空のバスケット2501を上昇位置に移動させる。バスケット2501が上昇位置に移動すると補助バスケット2502の底部251は後退する。これにより補助バスケット2502内に集積された小物品群XA2がバスケット2501に落下して支持される。その後、保持部203はバスケット2501に対して小物品群XA2を受け渡す。この場合、バスケット2501が収容手段250となりその内部が収容領域250Pとなる。バスケット2501内の小物品群XA2が所定数(例えば、10組)になると昇降装置255はバスケット2501を下降させ、バケット261に大物品群XA3を受け渡す。その後昇降装置255はボックスモーション動作して空のバスケット2501を再び上昇位置に移動する。バスケット2501が下降を開始すると底部251が同図(C)に矢印で示すように補助バスケット2502の側面部250Sの間に進出し、側面部250Sと底部251によって小物品群XA2を受け入れる。
【0072】
つまり補助バスケット2502は、バスケット2501が下降してバケット261に大物品群XA3を受け渡し、上昇位置に戻るまでの期間、補助的に小物品群XA2を受け入れる。このようにすることで、バケット261に大物品群XA3を受け渡す際のタイムラグを排除し、集積の作業効率を向上させることができる。
【0073】
なお、バスケット2501の上昇位置は、バスケット2501の収容領域250Pと、補助バスケット2502の収容領域250Pとが、略一致する高さ位置にしてもよい。
【0074】
本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術思想を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【0075】
すなわち、上記実施形態において、各構成の位置、大きさ、長さ、形状、材質、向きなどは適宜変更できる。
【0076】
例えば、収容手段250は、間欠運転するバケットコンベアのバケット、または間欠搬送する上方が開口しているトレー等の容器、または組立途中の上方が開口している箱(中間品)であってもよい。
【0077】
また、例えば一対の保持部203a、203bの形状は保持部203の形状は、図6および図7に示すように、同じ又は対称の形状であってもよい。また、いずれも直線状に構成してもよい。
【0078】
あるいは、一対の保持部203a、203bはいずれも傾斜部203ap、203bを有するが、それらの傾斜の角度(直線部とのなす角)が異なる非対称形状であってもよい。
【0079】
なお、上記の例では物品群XA2の2箇所の受け入れ領域(第一の領域P1,第二の領域P2)は、搬送方向Tに沿って並ぶ例を説明したが、搬送幅方向Wに沿って並ぶように設定してもよい。また、受け入れ領域は2箇所に限らず、3箇所以上であってもよい。この場合移載手段201の開放位置は、受け入れ領域の位置(および数)に対応して、適宜設定される。
【0080】
また、本実施形態では物品XA1が長尺で略扁平形状である場合を例示したが、物品XA1の形状はこれに限らず、例えば棒状であってもよいし、球体状や直方体(立方体)形状であってもよいし、粒状などであってもよい。
【0081】
また、小物品群XA2の供給元は、第一集積手段100に限らず、例えばベルトコンベアなどによって小物品群XA2として搬送され、供給される構成でもよいし、供給トレーなどに載置された複数の物品XA1を移載手段201が保持する構成であってもよい。また、収容手段250から下流工程への大物品群XA3の受け渡し方法も上記の例に限らない。
【符号の説明】
【0082】
100 第一集積手段
101 第一搬送手段
102 第二搬送手段
103 バケット
200 集積装置(第二集積手段)
201 移載手段
202C 回転軸中心
203 保持部
203a 保持部
203ap 傾斜部
203as 直線部
203at 先端
203b 保持部
203bp 傾斜部
203bs 直線部
203bt 先端
203t 先端
204a 支持部
204a 支持部
205 基部
206 駆動手段
210 排出口
250 収容手段
2501 バスケット
2502 補助バスケット
250B 底面部
250C 収容領域中心
250P 収容領域
251 底部
255 昇降装置
260 第三搬送手段
261 バケット
XA1 物品
XA2 小物品群
XA3 大物品群
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8