ブレースと補強対象物とを接続する接続具であり、接続具は、補強対象物に沿う部分を有する形状である基部と、基部に交差する方向に突出し、ブレースの端部を接続するための突部と、突部に対して取り付けられ、ブレースが脱落しないように保持する留め具とを有しており、基部には、突部の端部を内包する凹穴又は貫通孔からなる固定部が設けられており、突部の端部が固定部に内包された状態で突部の端部と基部とが溶接により連結された形状であるブレース用接続具である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
建築物が揺れたり、歪んだりした場合には、ブレースの長手方向に沿って力がかかる。特許文献1では、そのような外力によって金物が変形したり破損したりすることを防止する目的で板状の補強リブを金物の通孔の周囲に設けている。
【0007】
図16に示しように、軸部と軸部より径が大きい頭部とを有する棒状の金物を、柱に対して溶接により直接に固定する構造も知られている。このような構成では、軸部の基部と柱の接する部分を線状に溶接するため、線状の溶接痕が残る。ブレースの端部には、貫通孔が設けられている。この貫通孔に対して上述の棒状の金物を挿通し、掛止することにより、ブレースを金物に対して固定する。このような構成では、棒状の金物を柱などの構造物に対して溶接する際に、棒状の金物の基端部と柱とを線状に溶接せざるを得えず、金物と柱との溶接面積が小さくなる。ブレース又は柱に力が入力されると、金物にも力が入力されて、棒状の金物が柱に対して溶接されている部分から、破損することがあった。
【0008】
特許文献2の金具においては、鍔部と雌ネジ軸とを溶接する際には、鍔部と雌ネジ軸とが接している部分を線状に溶接しなければならない。このような構成では、溶接面積が小さくなるため、ブレース、梁又は土台に力が入力されると、金物にも力が入力されて、雌螺子部が鍔部に対して溶接されている部分から、破損することがあった。
【0009】
本発明は、ブレースを接続するための突部と補強対象物に固定される基部との溶接面積を増大させたブレース用接続具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
ブレースと補強対象物とを接続する接続具であり、接続具は、補強対象物に沿う部分を有する形状である基部と、基部に交差する方向に突出し、ブレースの端部を接続するための突部と、突部に対して取り付けられ、ブレースが脱落しないように保持する留め具とを有しており、基部には、突部の端部を内包する凹穴又は貫通孔からなる固定部が設けられており、突部の端部が固定部に内包された状態で突部の端部と基部とが溶接により連結された形状であるブレース用接続具により、上記の課題を解決する。このブレース用接続具においては、突部の端部を内包する凹穴又は貫通孔からなる固定部を有する。このため、突部の端部と基部との溶接面積を増大させることができる。ブレースに入力された荷重によって、接続具が簡単に変形したり破損したりすることを防止することができる。
【0011】
上記のブレース用接続具において、固定部は、貫通孔であり、貫通孔の側壁にテーパー状の部分が設けられており、テーパー状の部分の内径が小さくなった部分と突部とが融接された形状とすることが好ましい。固定部にテーパー状の部分を設けることにより、テーパー状の部分が小さくなった部分と突部とを融接し、テーパー部と凸部との残りの隙間を、例えば、溶加材を使用した溶接、ろう付け、又ははんだ付けなど充填材を使用する溶接で埋めて、突部と基部との接合強度を高めることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ブレースを接続するための突部と補強対象物に固定される基部との溶接面積を増大させたブレース用接続具を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明のブレース用接続具の実施形態について説明する。以下に示す各実施形態と使用例は、本発明のブレース用接続具の例に過ぎず、本発明の技術的範囲は例示した実施形態に限定されるものではない。
【0015】
図1ないし
図5にブレース用接続具の一使用例を示す。
図6ないし
図8にブレース用接続具の第1実施形態を示す。
図9には、ブレース用接続具の第2実施形態を示す。
図10には、ブレース用接続具の第3実施形態を示す。
図11及び
図12には、ブレース用接続具の第4実施形態を示す。
図13及び
図14には、ブレース用接続具の第5実施形態を示す。
図15及び
図16には、ブレース用接続具の第6実施形態を示す。
図17には、従来のブレース用接続具を示す。
【0016】
以下の各実施形態に係るブレース用接続具(以下、単に接続具と称する。)は、ブレースと補強対象物を接続するために用いられる。補強対象物としては、建築物の柱、梁、土台、鉄骨枠などの軸組を含む。
図1ないし
図5に接続具11aの一使用例を示す。
図1ないし
図5の例では、接続具は一対の仮設住宅の柱83と当該柱83の間に設けられた壁81を補強するために使用される。具体的には、土台82の上に設けられた一対の柱83の間にブレース4の両端部を接続するために、接続具11aを使用する。一対の柱83は、上端部において、梁84と連結される。一対の柱83との間には壁81が設けられる。
【0017】
図1に示したように、一対の柱83は所定の間隔を空けて配置されており、1本の柱には2個の接続具11aが固定される。
図1の例では、一対の柱83の間に壁81が設けられている。一方の柱83の下側の接続具11aに対してブレース4の一端部を接続し、他方の柱83の上側の接続具11aに対してブレース4の他端部を接続する。さらに、一方の柱83の上側の接続具11aに対して別のブレース4の一端部を接続し、他方の柱83の下側の接続具11aに対してブレース4の他端部を接続する。ブレース4の長さ調節部41を操作することにより、ブレース4の長さを小さくして、ブレース4を、接続具11aを介して、一対の柱83に対して交差するように固定する。
【0018】
ブレース4は、
図1ないし
図3に示したように、長尺物であり、長手方向における一端部及び他端部には、羽子板と呼ばれる板状の部材42が固定されている。板状の部材42には、
図3に示したように、貫通孔が設けられている。貫通孔は、比較的に内径の大きい孔421と、比較的に内径の小さい孔422とを連結させた形状を有する。大きい孔421は、後述する突部112a、112cを挿通することができる大きさである。小さい孔422は、後述する突部112a、112cを挿通させて、留め具113a、113cの頭部、又は座金114aに掛止する大きさである。ブレース4の長さ調整部41を操作することにより、ブレース4の長さが小さくなり、当初は大きい孔421に挿通されていた突部112a、112cが小さい孔422に嵌るようになっている。
【0019】
図1ないし
図5の例では、柱83は、
図4に示したように、両端部を曲げた形状を有する第1板831と、両端部を曲げた形状を有する第2板832と、第1板831と第2板832とを連結する連結板833とを有するH形鋼で構成されている。
図4及び
図5に示したように、接続具11aの基部111aを柱83の第1板831又は第2板832に接面させた状態で、基部111aの縁と第1板831又は第2板832とを溶接することにより、柱83に対して接続具11aが固定されている。
図4及び
図5において、塗りつぶして示した部分が、溶接部91である。
【0020】
柱は、上述のH形鋼に限定されず、他の形状を有する鋼材で構成してもよいし、木製の柱としてもよい。また、接続具は、柱に固定する構成に限定されず、例えば、柱、土台、梁、又は鉄骨枠などの軸組みに固定してもよいし、軸組み同士を連結する連結具に固定してもよい。
図1ないし
図5の例では、接続具として以下の第1実施形態に係る接続具を用いる例を示したが、第2実施形態から第6実施形態に係る接続具も同様に使用することができる。
【0021】
[第1実施形態]
本実施形態の接続具11aは、
図1ないし
図5に示した接続具11aと同一である。接続具11aは、補強対象物に沿う部分を有する形状である基部111aを備える。基部111aは、補強対象物である柱83の第1板831又は第2板832の平坦面に沿う平板状であり、平面視においては八角形状である。基部111aは、その底面全体が補強対象物である柱に沿う形状である。その他、基部の一部が補強対象物に沿わない形状としてもよい。
【0022】
接続具11aは、
図6に示したように、基部111aに交差する方向に突出し、ブレース4の端部を接続するための突部112aを有する。本実施形態の場合、突部112aは、先端部に螺子溝71を切った棒状の雄螺子から構成される。突部112aの基端部には螺子溝が設けられていないが、螺子溝は先端から基端に至るまで設けてもよい。
【0023】
基部111aは、突部112aの基端部に比して、補強対象物に接面する接面する面積がより大きくなる形状を有する。ブレース又は柱などの補強対象物に力が入力されると接続具11aにも力が入力される。基部111aは、接面面積が大きく構成されているため、力に対して踏ん張りがきく。基部111aの外周部の長さは、突物の基端部の外周部の長さに比して、大きく構成されている。このため、柱などの補強対象物と基部との溶接部の長さをより大きくして、接続部に入力される力に対して、踏ん張りがきくようにすることができる。
【0024】
接続具11aは、突部112aに対して取り付けられ、ブレースが脱落しないように保持する留め具113aを有する。本実施形態の場合、留め具113aは、突部112aに切った螺子溝71に対して螺合する雌螺子を内周面に備えるナットから構成される。
図4に示したように、留め具113aを突部112aの螺子溝71に対して螺合させて、留め具113aと基部111aとの間に、ブレース4の端部に配された板状の部材42を把持することで、ブレース4が接続具11a及び柱83から脱落しないように保持する。本実施形態の接続具11aでは、留め具113aとブレース4の板状の部材42との間に座金114aを介装している。
【0025】
図8に接続具11aの拡大断面図を示す。当該断面図は、
図6のB矢示部の断面を拡大して示したものであり、切断個所は
図7のCC部である。
図8に示したように、基部111aには、突部112aの端部を内包する貫通孔115aからなる固定部が設けられている。貫通孔115aは、平面視において、円形である。貫通孔115aの側壁にはテーパー状の部分116が設けられており、テーパー状の部分116の先端と突部112aの端部とが融接部117において融接により溶接されている。テーパー状の部分116の先端において、貫通孔の内径は、最も小さくなっている。融接は、基部111aの貫通孔115aに突部112aの端部が内包された状態で、基部111aと突部112aの端部とを貫通孔115aの円に沿って加熱、溶融して、基部111aと突部112aとを溶融、接合することにより実施する。基部と突部の端部とを融接するに際しては、溶加材を使用してもよい。
【0026】
図8に示したように、基部111aのテーパー状の部分116の内径が比較的に大きくなっている部分と突部112aとの間には、隙間が形成されている。この隙間に、溶融させたろう材118aを充填して、すなわち、ろう付けによる溶接を施すことにより、基部111aと突部112aの端部との溶接面積が大きくなるようにして、接合強度を高めている。ろう材に替えてはんだを用いてもよい。また、ろう付けに替えて、溶加材の使用を伴う融接により、上記の隙間を埋めるようにしてもよい。
【0027】
ろう材を使用して溶接をおこない、上記の隙間を埋めるようにした方が、はんだを使用して溶接を行う場合よりも、基部と突部との接合強度を高くすることができるので好ましい。また、溶加材を使用して融接により、上記の隙間を埋める場合は、隙間の部分に溶接機械がアクセスしにくいことがある。ろう付けによる溶接によって、上記の隙間を埋めるようにすれば、加工性に優れるので好ましい。
【0028】
基部111aと突部112aとの溶接は、ろう材、はんだ、又は溶化材などの充填材を充填するそれぞれの方法を単独で実施してもよい。また、ろう材又ははんだを使用する溶接と、融接とを併用することにより、実施してもよい。ろう材又ははんだを使用する溶接と融接とを併用すれば、基部111aの先端部分と突部112aとを溶融させて接合するので、ろう材又ははんだを単独で用いる場合に比して、より接合強度を高めることができる。また、融接によって突部112aと基部111aとの位置を固定し、そのあとでろう材又ははんだなどの充填材を充填することが可能になる。これにより、溶接作業を効率的に行うことができる。
【0029】
本実施形態の接続具11aにおいては、
図8に示したように、基部111aの底面にテーパー状の部分116の先端部が位置し、基部111aの底面に突部112aの端部が位置するようにして、テーパー状の部分116の先端部と、突部112aの端部とを融接する。融接部117が基部111aの底面に露出しているため、溶接機が融接部117にアクセスしやすい形状となっており、加工性に優れる。また、このような構成であれば、突部112aの端部とテーパー状の部分116との隙間に対して、接続具11aの平面側から1度の作業でろう材、はんだ、又は溶加材などの充填材を充填することができるため、この点でも加工性に優れる。
【0030】
本実施形態の接続具11aでは、基部を補強対象物に対して、溶接により固定する。例えば、補強対象物が木製の柱である場合には、基部に貫通孔を設けて、釘や木螺子などの留め具により、補強対象物と接続具とを固定してもよい。
【0031】
本実施形態の接続具11aでは、基部111aは、平面視において、八角形状である。基部の形状は、例えば、四角形、五角形、六角形などの多角形にしてもよい。
【0032】
[第2実施形態]
本実施形態の接続具11bは、上記の接続具11aと基本的な構成は同様であり、基部に設けた固定部の構成が異なる。本実施形態の接続具11bでは、
図9に示したように、固定部は、突部112aの端部を内包する凹穴115bから構成される。凹穴115bは、基部111bの上面に設けられており、基部111bを貫通しない形状である。凹穴115bは、平面視において、円形である。突部112aの基端部が基部111bの凹穴に内包させるようにした状態において、突部112aの基端部と基部111bとの間には隙間が形成される。
【0033】
接続具11bの基部111bと突部112aとの溶接は、
図9に示したように溶融したろう材、はんだ、又は溶加材等の充填材を、基部111bの凹穴115bと突部112aの端部との間に充填することにより実施する。
図9に示したように、突部112aの端部と基部とを線で溶接する場合に比して、凹穴115bに内包された突部112aの端部を溶接する場合は、溶接面積が大きくなる。このため、突部112aと基部111bとの接合強度を高くすることができる。
【0034】
[第3実施形態]
本実施形態の接続具11cは、基部と突部の接続体については上記の接続具11aと同様であり、突部と留め具の構成が異なる。本実施形態の接続具11cでは、
図10に示したように、突部112cは、内面に螺子溝75を切った筒状体から構成される。留め具113cは、外周面に螺子溝72を切った棒状体73と、棒状体よりも径の大きい頭部74とを有する部材、
図10の例ではボルトで構成されている。頭部74は、スパナなどの工具を掛止することができるように多角形状に構成されている。
【0035】
本実施形態の接続具11cでは、突部112cの内面に設けた螺子溝を雌螺子として、留め具113cの棒状体に設けた螺子溝を雄螺子として、留め具113cを突部112cに対して螺合させることができる。そして、ブレース4の端部に設けられた板状の部材42を留め具113cと突部112cとの間に把持することで、ブレース4が接続具11bから脱落しないように保持することができる。
図10の例では、座金114aを備えており、板状の部材42は、留め具113c、及び座金114aと、突部112cとの間に把持される。
図10に示したように、突部112cと基部111aとの接合構造は、上記の接続具11aの場合と同様である。
【0036】
[第4実施形態]
本実施形態の11dにおいては、上記の接続具11aと基本的な構成は同様であり、
図11及び
図12に示したように、基部の形状が異なる。本実施形態の11dでは、基部111dは平面視において円形である。基部111dは、円形状であり角がないため、接続具11dに荷重が入力された際に、柱などの補強対象物と基部111dとの接合部に作用する応力を、円形状の基部に分散させて支えることができる。これにより、補強対象物に対する応力集中を防止して、補強対象物に局所的に応力が作用することによる破損や変形を防止することができる。
【0037】
[第5実施形態]
本実施形態の接続具11fは、上記の接続具11aと基本的な構成は同様であり、
図13及び
図14に示したように、基部の形状が異なる。本実施形態の接続具11fでは、基部111fは、
図13に示したように、断面略方形状の柱に沿う形状を有しており、平坦な板状部119fと、板状部119fの両端部から突出する第2板状部120fを有する形状である。板状部119fは、
図13の例では、補強対象物である柱83の第1板831又は第2板832の平坦部に沿って接面する形状である。第2板状部120fは、柱83の両側面を構成する突板部834に沿って接面する形状である。接続具11fは、第2板状部120fの縁と、柱83の側面とを溶接部92で溶接することによって、柱83に対して固定する。
【0038】
接続具11fでは、基部111fの第2板状部120fが柱83の側面に係合した状態で、柱83に対して固定されている。柱83の横方向に荷重が入力された際には、基部111fの第2板状部120fと柱83の側面との係合により、荷重を支える。これにより側方から入力される荷重に対して、接続具11fと柱83とが溶接部92などから破断しにくくなるようになっている。
【0039】
[第6実施形態]
本実施形態の接続具11gは、上記の接続具11fと基本的な構成は同様であり、
図15及び
図16に示したように、基部の形状が異なる。本実施形態の接続具11gでは、基部111gは、
図15及び
図16に示したように、柱などの補強対象物に対して基部111gを固定するための第1留め具130と、補強対象物用に対して基部111gを固定するための第2留め具132と、第1留め具130を挿通するための貫通孔131と、第2留め具132を挿通するための貫通孔133とを有する。
【0040】
接続具11gは、平坦な板状部119gと、板状部119gの両端部から突出する第2板状部120gを有する形状である。板状部119gは、
図13の例では、補強対象物である木製の柱84の平坦部に沿って接面する形状である。また、第2板状部120fは、木製の柱84の両側面に沿って接面する形状である。
【0041】
接続具11gは、第1留め具130と第2留め具132とによって木製の柱84に対して固定する。第2板状部120gには、上述の貫通孔131と貫通孔133とが設けられている。貫通孔131に対して第1留め具130を挿通し、木製の柱83に第1留め具130を打ち込む。これによって、接続具11gと木製の柱84とが仮留めされる。次いで、貫通孔133に対して第2留め具13を挿通し、木製の柱83に第2留め具133を打ち込む。これによって、接続具11gと木製の柱84とが固定される。第1留め具130によって、接続具11aが柱84に対して仮留めされるため、第2板状部120gに設けた貫通孔133と木材に設けた貫通孔とが連通させた状態を維持しやすくすることができる。
【0042】
本実施形態の接続具11gでは、第1留め具130として木螺子を使用し、第2留め具132としてボルトとナットを使用している。第1留め具130としては、例えば、釘を使用してもよい。また、第1留め具と第2留め具とは、必ずしも併用する必用はなく、第1留め具のみ又は第2留め具のみで使用してもよい。
【0043】
接続具11gでは、補強対象物の側面の一端部から少なくとも中央部を覆うように、第2の板状部120gが補強対象物に対して固定される。このため、補強対象物の横方向から荷重が入力された際には、基部111gの第2の板状部120gと柱の側面との係合により、荷重を支える。接続具11gは、補強対象物の側方から入力される荷重をより安定して支持することができるように構成されている。また、接続具11gでは、基部111gと柱84とは、第1留め具130又は第2留め具132によって、固定されている。第1留め具130又は第2留め具132に交差する方向に力が作用した場合には、第1留め具130又は第2留め具132によって、荷重が支えられて、接続具11gが脱落することが防止される。
【0044】
上記の接続具においては、例えば、基部は、金属板を曲げ加工したり、切削加工することにより製造することができる。また、突部は、例えば、金属製の棒体に螺子溝を切ったり、ボルトの頭部を切り落として螺子溝を切った棒体を作製したり、ボルトをそのまま利用したり、ナットをそのまま利用したりすることができる。また、留め具は、例えば、ナットやボルトを利用することができる。これらの部材は、汎用品を利用したり、汎用品に簡単な加工を施すことで調達することができる。すなわち、製造に特殊な加工設備、金型などを利用せずに、汎用品や一般的な切削加工機を利用して製造することが可能である。