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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-146270(P2021-146270A)
(43)【公開日】2021年9月27日
(54)【発明の名称】消雪パイプの洗浄方法及び洗浄装置
(51)【国際特許分類】
   B08B 9/043 20060101AFI20210830BHJP
   B08B 9/032 20060101ALI20210830BHJP
   E01C 11/26 20060101ALI20210830BHJP
   E01H 3/04 20060101ALI20210830BHJP
【FI】
   B08B9/043 433
   B08B9/032 328
   B08B9/032 321
   E01C11/26 B
   E01H3/04
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2020-48281(P2020-48281)
(22)【出願日】2020年3月18日
(11)【特許番号】特許第6751961号(P6751961)
(45)【特許公報発行日】2020年9月9日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り (1)令和1年8月21日、http://www.shingijutu−niigata.jp/fukyuu/pdf/2019D103−2.pdf (2)令和1年9月14日、https://reversal−cleaning.com (3)令和1年11月1日、https://www.youtube.com/channel/UCfH60RAbt3UJ3m0EOsBIsPw (4)令和1年9月20日、https://www.youtube.com/channel/UCyueNrzL1QIrY4Gq0AmySag/featured (5)令和1年9月26日、27日、にいがたBIZ EXPO2019 (6)令和1年11月12日、Made in 新潟 新技術[土木・建築]展示・発表会 (7)令和2年1月23日、30日、Made in 新潟 新技術説明会(中越会場)及び(上越会場) (8)株式会社北陸工業新聞社、日刊 建設工業新聞、令和1年8月28日付朝刊,第7面 (9)株式会社北陸工業新聞社、日刊 建設工業新聞、令和1年9月17日付朝刊,第7面 (10)株式会社北陸工業新聞社、日刊 建設工業新聞、令和1年10月2日付朝刊,第6面 (11)株式会社新潟日報社、新潟日報、令和1年11月1日付朝刊,第21面 (12)有限会社にいがた経済新聞社、にいがた経済新聞Biz LINK、令和2年1月10日号,第15面 (13)株式会社北陸工業新聞社、日刊 建設工業新聞、令和2年1月27日付朝刊,第7面 (14)株式会社新潟日報社、新潟日報、令和2年1月28日付朝刊,第17面 (15)株式会社新潟テレビ二十一、新潟テレビ21 UX NEWS、令和1年12月3日 (16)株式会社NST新潟総合テレビ、NST新潟総合テレビ Live News it! 、令和1年12月3日 (17)令和1年12月3日、新潟県長岡市摂田屋1丁目市道
(71)【出願人】
【識別番号】518089137
【氏名又は名称】株式会社山高建設
(74)【代理人】
【識別番号】100140394
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 康次
(72)【発明者】
【氏名】高野 浩
(72)【発明者】
【氏名】藤巻 光生
【テーマコード(参考)】
2D026
2D051
3B116
【Fターム(参考)】
2D026BB01
2D051AA08
2D051GA06
3B116AA12
3B116AB54
3B116BA32
3B116BB22
3B116BB82
(57)【要約】
【課題】散水型の消雪パイプのメンテナンスにおいて、環境に優しく、非破壊的に、かつ、効率良く、水垢等を洗い落とすことが可能な高圧水洗浄技術を提供する。
【解決手段】本発明の消雪パイプの洗浄方法では、散水管の貫通孔に挿通可能な牽引リードを用意する(工程S5)。そして、洗浄予定区間Lの終点Lから始点Lに向かって牽引リードを送管する(工程S6)。始点L付近にて、牽引リードの先端に、洗浄ノズル付き洗管ホースを取り付けて散水管内に戻す(工程S7)。前記区間Lの始点Lから終点Lへ向かう往路方向へ牽引リードを牽引して洗管ホースを送管しながら、散水管の内壁面に向けて洗浄ノズルから高圧水を噴射する(工程S8)。また、往路方向のみならず復路方向にも洗管ホースを送管しながら高圧水を噴射すること(工程S10)、内壁面に対して垂直に高圧水を噴射すること、又は、高圧水に温水を利用することも好ましい。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
散水管を備えた消雪パイプの洗浄方法であって、
散水ノズルを開口し、貫通孔でもって前記散水管と路面とを連通する工程と、
前記散水管内に地下水を通水する工程と、
前記貫通孔に挿通可能な牽引リードを用意する工程と、
前記散水管の洗浄予定区間を決め、前記区間の終点に相当する前記貫通孔から前記牽引リードを前記散水管内に挿入し、前記地下水を利用して前記牽引リードを前記区間の始点に相当する前記貫通孔まで送管する工程と、
前記牽引リードを前記始点から前記路面上へ抜き出し、前記牽引リードの先端に、洗浄ノズル付き洗管ホースを取り付ける工程と、
前記始点の前記貫通孔から前記散水管内へ前記牽引リードの前記先端と前記洗管ホースを挿入する工程と、
前記区間の前記始点から前記終点へ向かう往路方向へ前記牽引リードを牽引して前記洗管ホースを送管しながら、前記散水管の内壁面に向けて前記洗浄ノズルから高圧水を噴射する工程と、
を含むことを特徴とする消雪パイプの洗浄方法。
【請求項2】
前記区間の前記終点にて、前記洗浄ノズルに取り付けられた前記牽引リードを分離する工程と、
前記区間の前記終点から前記始点へ向かう復路方向へ前記洗管ホースを送管しながら、前記散水管の前記内壁面に向けて前記洗浄ノズルから前記高圧水を噴射する工程と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の消雪パイプの洗浄方法。
【請求項3】
前記洗浄ノズルから前記高圧水を前記内壁面に対して垂直に噴射する工程と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の消雪パイプの洗浄方法。
【請求項4】
前記高圧水として60℃〜100℃の温度範囲の温水を使用する工程と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の消雪パイプの洗浄方法。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれかに記載の洗浄方法に使用可能な消雪パイプの洗浄装置であって、
水を一時的に貯蓄可能な水タンクと、
前記水を圧縮して前記高圧水に変換する圧縮ユニットと、
を備えることを特徴とする洗浄装置。
【請求項6】
請求項4に記載の洗浄方法に使用可能な消雪パイプの洗浄装置であって、
水を一時的に貯蓄可能な水タンクと、
前記水を圧縮して前記高圧水に変換する圧縮ユニットと、
前記水を前記温水に加温可能な温水ユニットと、
を備えることを特徴とする洗浄装置。
【請求項7】
散水管を備えた消雪パイプの洗浄に使用可能な牽引リードであって、
前記牽引リードの先端部は、洗管ホースの先端部に設けられた洗浄ノズルに取り付け可能であり、かつ、
前記牽引リードは、前記散水管内で前記洗管ホースを牽引しながら送管可能である、
ことを特徴とする牽引リード。
【請求項8】
請求項7に記載の牽引リードは、
高強度繊維体から構成された糸状体と、
前記糸状体の先端に取り付け可能な地下水受け部と、
をさらに備え、かつ、
前記散水管の散水ノズルを開口した貫通孔に出し入れ可能であり、
前記地下水受け部は、前記貫通孔の挿通時には弾性的に変形し、挿通後は元の寸法に復元可能である、
ことを特徴とする牽引リード。
【請求項9】
前記地下水受け部は、扁平な柔軟素材から構成された傘部と、該傘部を支持する骨材と、
を少なくとも備えることを請求項8に特徴とする牽引リード。
【請求項10】
散水管を備えた消雪パイプの洗浄に使用可能な洗浄ノズルであって、
高圧水を噴射可能な複数の噴射孔が設けられたノズル本体と、
請求項7〜9のいずれかに記載の牽引リードを接続可能な突出部と、
を備えることを特徴とする洗浄ノズル。
【請求項11】
散水管を備えた消雪パイプの洗浄に使用可能な洗浄ノズルであって、
高圧水を噴射可能な複数の噴射孔が設けられたノズル本体を備え、かつ、
前記噴射孔の噴射角度θが前記洗浄ノズルの送管方向に対して90°であること、
を特徴とする洗浄ノズル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消雪パイプの洗浄方法及び洗浄装置に関し、具体的には、消雪パイプの散水管の内壁面へ高圧水を噴射することで、内壁面に付着した水垢等(砂泥や錆泥を含む。)を散水管外へ除去する洗浄方法及び洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
(消雪パイプ)
消雪パイプには、主に、散水型と無散水型とに分類される。散水型の消雪パイプ設備は、昭和36年に生み出されたといわれており、長きにわたり雪国の人々を雪害から救ってきた。このような長大なインフラ設備は、一旦導入すると、簡単に補修・交換等できる代物ではなく、長い年月の間、消雪(散水)効率等を高く維持しながら使い続けいくためにも、そのメンテナンスを如何に行うかは非常に重要となる。
【0003】
(消雪パイプ使用上の問題点1:ごみや砂の付着)
道路内に埋設された消雪パイプは、通常、降雪期にのみ使用され、これ以外の期間(春から秋)までは使用されない。このため、この長期の不使用期間には、散水ノズルを経由して道路等の外部から散水管内へごみや砂が入り込み、散水管の内壁面に固着・固化してしまう。この状態を放置していると、散水管内の一部が閉塞してしまうこともある。
【0004】
(消雪パイプ使用上の問題点2:赤錆等の発生・付着)
また、消雪パイプは地下水を利用して散水管内を通水するものであり、消雪パイプの稼働時期が終わると、散水管は地下水が残留した状態のままで保管されるため、管壁の酸化が進行し、赤錆や錆泥も発生・蓄積することになる。
【0005】
従って、消雪パイプを敷設して何年も経過した雪国の道路の多くは、地下水と一緒に管内から流れ出た赤錆により、路面が赤茶色に染まり、見た目も悪い。
【0006】
(消雪パイプ使用上の問題点3:石灰層の発生・付着)
また、消雪パイプは設置から長い年月が経過すると、地下水に含まれる鉄分や石灰成分なども管内(内壁面)に固着し、層状となって送水を妨げ、その機能を著しく低下させてしまう。軽度な砂泥の堆積程度ならば、後述の従来技術でも洗浄可能だが、強固な水垢により激しい詰まりがある場合は洗浄自体が困難となり、工期と経費の掛かる補修工事での対応を余儀なくされていた。
【0007】
このように管内に水垢等が付着したままの消雪パイプでは、使用時に所望の散水性能が得られない事態、あるいは、全く散水できない(使用不能な)事態も生じ得る。もちろん、この状態を放置していれば、消雪パイプの使用可能年数も減少するであろう。
【0008】
(消雪パイプ洗浄に係る従来技術1:高圧水噴射による管内洗浄)
前述の不具合を招来する水垢や錆泥を消雪パイプから除去する従来の洗浄技術として、高圧水を内壁面に噴射する方法が提案されている。具体的には、図1に示すように、先端に洗浄ノズルを設けた洗管ホースを、散水ノズルの開口孔から管内に挿入し、洗浄ノズルの周囲に設けられた複数の噴射孔から内壁面に向けて高圧水を噴射することで、内壁面に付着した水垢等を粉砕・分離することができる。
【0009】
(従来技術1の必須工程:洗管ホースの送管)
なお、洗浄ノズルを散水管(の長手方向)に沿って移動させるには、手動で洗管ホースを押し込んでいく操作(つまり、送管)が必要である。さらに、洗浄ノズルには、前方への推進力を得られるように、噴射孔の角度は、通常、後方45°に配向されている。
【0010】
(従来技術1の最大の問題点)
しかしながら、管内には水垢等の堆積物や継管による突出物などの障害物が至る所に存在するため、洗管ホースは行く手を阻まれ、洗管ホースの送管が思い通りに進まないことが多い。送管が困難な場合は、散水管の一部を切断する補修工事で対応せねばならない。このように従来技術1における洗管ホースの送管作業では、作業員の熟練度を要し、作業時間や作業品質(水垢の落ち具合)に個人差が生じてしまう。
【0011】
(パイプの補修・交換工事により生ずるメンテナンス上の悪循環)
なお、送管が困難な場合の対処法として例示したパイプの補修・交換工事は、障害物を有したパイプ部分の切断・継管工事(破壊工事)のみならず、該部分の上側を覆うコンクリートの切断・掘削を伴うため、余計な作業時間(作業設備)や費用が掛かり、その上、消雪パイプ内に継ぎ目というメンテナンス上、最大の障害物を増やすことになる。このため、次回以降のメンテナンスの際に、更に洗浄作業を困難にするといった悪循環に陥ってしまうのである。
【0012】
(特許文献1)
なお、特許文献1には従来の高圧水洗浄技術に石鹸水を利用することも提案されているが、該文献にも記載されているように、固化した砂泥等を軟化させるのに1〜2日程度、待つ必要があり、現場におけるメンテナンス期間(メンテナンス開始日から終了日までの期間)は、従来技術1より更に長期化してしまう、水垢の固着が強固な場合は上記待ち期間は更に長期化し、これに応じて全体の施工期間も長期化してしまう虞がある。
【0013】
(その他の従来技術)
消雪設備の配管内を洗浄するその他の従来技術として、発泡ポリウレタンからなる移動体やスポンジ材等から構成された洗浄ボールを管内に移動させて配管内を洗浄する方法が提案されている(特許文献2〜4を参照)。
【0014】
しかしながら、これらの従来技術は無散水型の融雪設備の洗浄を対象としたものであり、本発明の適用対象や適用分野が全く異なるものである。
【0015】
仮に、これらの洗浄体を、無散水型設備よりも激しい汚れに晒される散水型の消雪パイプに適用しても、管内を移動する洗浄体が内壁面上の汚れに一律かつ確実に接触するとは限らず、洗浄効果が得られるか甚だ疑問である。
【0016】
また、これらの洗浄ボールや移動体は、接触或いは洗浄効果を発揮するには配管内径に対してある程度の大きさを有する必要があり、このような大きさの移動体を管内に挿入し移動させるには、既存の消雪パイプを所定間隔で切断等して点検口(挿入口)を追設する作業(すなわち、破壊作業)が必須となってしまう。破壊作業は消雪パイプの耐久性や耐用年数を劣化させてしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】特開平06−320129号公報
【特許文献2】特開2013−226515号公報
【特許文献3】特開2003−080194号公報
【特許文献4】特開2003−093990号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、散水型の消雪パイプのメンテナンスにおいて、環境に優しくかつ非破壊的に、水垢等を洗い落とすことが可能な高圧水洗浄技術を提供することを目的とする。
【0019】
また、本発明の別の目的は、前述のメンテナンスにおいて、短工期で(つまり安価に)、施工距離も任意に決められるだけでなく、効率良く(高品質に)水垢等を洗い落とすことが可能な高圧水洗浄技術を提供することである。
【0020】
さらに、本発明の別の目的は、散水管の耐久寿命を縮めることなく、施工(洗浄)後の現場の路面の見た目も損なわない散水型消雪パイプのメンテナンス技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明者らは、鋭意検討の末、管内に沿った洗管ホースの移動時に該ホースを押し込んでいくといった従来の作業工程の採用をやめ、これに代えて、該ホースを進行方向に牽引(つまり、水先案内)する牽引工程と、この牽引工程を実現する機構(牽引リード)を採用することを着想し、これにより、上記課題を解消可能な消雪パイプの新規な洗浄方法を完成した。
【0022】
さらに、本発明者らは、洗管ホースの先端部に取り付けられる洗浄ノズルを、上記新規な洗浄方法に好適に使用できる構造を見出し、その結果、その洗浄効率の飛躍的な向上を実現した。
【0023】
すなわち本発明は、例えば、以下の構成・特徴を備えるものである。
(態様1)
散水管を備えた消雪パイプの洗浄方法であって、
散水ノズルを開口し、貫通孔でもって前記散水管と路面とを連通する工程と、
前記散水管内に地下水を通水する工程と、
前記貫通孔に挿通可能な牽引リードを用意する工程と、
前記散水管の洗浄予定区間を決め、前記区間の終点に相当する前記貫通孔から前記牽引リードを前記散水管内に挿入し、前記地下水を利用して前記牽引リードを前記区間の始点に相当する前記貫通孔まで送管する工程と、
前記牽引リードを前記始点から前記路面上へ抜き出し、前記牽引リードの先端に、洗浄ノズル付き洗管ホースを取り付ける工程と、
前記始点の前記貫通孔から前記散水管内へ前記牽引リードの前記先端と前記洗管ホースを挿入する工程と、
前記区間の前記始点から前記終点へ向かう往路方向へ前記牽引リードを牽引して前記洗管ホースを送管しながら、前記散水管の内壁面に向けて前記洗浄ノズルから高圧水を噴射する工程と、
を含むことを特徴とする消雪パイプの洗浄方法。
(態様2)
前記区間の前記終点にて、前記洗浄ノズルに取り付けられた前記牽引リードを分離する工程と、
前記区間の前記終点から前記始点へ向かう復路方向へ前記洗管ホースを送管しながら、前記散水管の前記内壁面に向けて前記洗浄ノズルから前記高圧水を噴射する工程と、
をさらに含むことを特徴とする態様1に記載の消雪パイプの洗浄方法。
(態様3)
前記洗浄ノズルから前記高圧水を前記内壁面に対して垂直に噴射する工程と、
をさらに含むことを特徴とする態様1又は態様2に記載の消雪パイプの洗浄方法。
(態様4)
前記高圧水として60℃〜100℃の温度範囲の温水を使用する工程と、
をさらに含むことを特徴とする態様1〜3のいずれかに記載の消雪パイプの洗浄方法。
(態様5)
態様1〜3のいずれかに記載の洗浄方法に使用可能な消雪パイプの洗浄装置であって、
水を一時的に貯蓄可能な水タンクと、
前記水を圧縮して前記高圧水に変換する圧縮ユニットと、
を備えることを特徴とする洗浄装置。
(態様6)
態様4に記載の洗浄方法に使用可能な消雪パイプの洗浄装置であって、
水を一時的に貯蓄可能な水タンクと、
前記水を圧縮して前記高圧水に変換する圧縮ユニットと、
前記水を前記温水に加温可能な温水ユニットと、
を備えることを特徴とする洗浄装置。
(態様7)
散水管を備えた消雪パイプの洗浄に使用可能な牽引リードであって、
前記牽引リードの先端部は、洗管ホースの先端部に設けられた洗浄ノズルに取り付け可能であり、かつ、
前記牽引リードは、前記散水管内で前記洗管ホースを牽引しながら送管可能である、
ことを特徴とする牽引リード。
(態様8)
態様7に記載の牽引リードは、
高強度繊維体から構成された糸状体と、
前記糸状体の先端に取り付け可能な地下水受け部と、
をさらに備え、かつ、
前記散水管の散水ノズルを開口した貫通孔に出し入れ可能であり、
前記地下水受け部は、前記貫通孔の挿通時には弾性的に変形し、挿通後は元の寸法に復元可能である、
ことを特徴とする牽引リード。
(態様9)
前記地下水受け部は、扁平な柔軟素材から構成された傘部と、該傘部を支持する骨材と、
を少なくとも備えることを態様8に特徴とする牽引リード。
(態様10)
散水管を備えた消雪パイプの洗浄に使用可能な洗浄ノズルであって、
高圧水を噴射可能な複数の噴射孔が設けられたノズル本体と、
態様7〜9のいずれかに記載の牽引リードを接続可能な突出部と、
を備えることを特徴とする洗浄ノズル。
(態様11)
散水管を備えた消雪パイプの洗浄に使用可能な洗浄ノズルであって、
高圧水を噴射可能な複数の噴射孔が設けられたノズル本体を備え、かつ、
前記噴射孔の噴射角度θが前記洗浄ノズルの送管方向に対して90°であること、
を特徴とする洗浄ノズル。
【発明の効果】
【0024】
(スムーズで確実な洗管ホースの送管)
以上のような特徴を有した本発明の方法は、牽引リードによる工程を含むため、作業者の熟練度の如何に拘わらず、管内洗浄の際に、余計な時間を掛けることなく、洗管ホースの送管を確実に実施することが可能となる。
【0025】
(消雪パイプ補修工事が不要で、補修工事に起因した悪循環を解消)
また、従来技術で最大の課題であった「洗管ホースの送管」が難なく実施できるようになったことから、洗浄の為に散水管の一部を切断・交換する補修工事が不要となる。これにより、補修工事のための機材の準備、補修工事の費用や期間も不要となり、散水管への継ぎ管の設置を格段に減らすことができ、内壁面に余分な段差(送管時の障害物)が生じないようになる。
【0026】
(メンテナンス(洗浄)後における路面の見た目の向上)
また、上述の補修工事が不要となれば、散水管上のコンクリートの掘削等も不要となるため、路面や散水管を傷めることなく管内洗浄を施すことができ、洗浄後は管内の赤錆も余すことなく除去できるため、路面の見た目をより綺麗なままに維持することができるようになる。
【0027】
(洗浄効率(品質)及びコストパフォーマンスの向上)
また、本発明の好適に態様の洗浄ノズルによれば、噴射孔が垂直な噴射角度を有するため、従来品に比べ、内壁面への流体噴射圧力を格段に増大させることができ、水垢や錆泥の除去効率を飛躍的に向上することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】従来の洗浄方法の各工程を示したフローチャートである。
図2】従来法で洗浄される消雪パイプの洗浄操作の概要を説明した図である。
図3】本発明の洗浄方法の各工程を示したフローチャートである。
図4】本発明の洗浄方法の各工程(前半部分)における操作を説明した図である。
図5】本発明の洗浄方法の各工程(後半部分)における操作を説明した図である。
図6】本発明の高圧エア噴射装置及び洗浄装置を示した概略図である。
図7】本発明の牽引リードの正面図及び側面図並びに試作品の画像を示す。
図8】従来の洗浄ノズル及び本発明の洗浄ノズルを示した図である。
図9】従来の洗浄ノズル及び本発明の洗浄ノズルの洗浄の様子を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、添付の図面を参照しながら下記の具体的な実施形態に基づき本発明の消雪パイプの洗浄方法の技術的内容を説明するが、本発明はこれらの実施形態に何等限定されるものではない。
【0030】
(消雪パイプの従来の洗浄方法及び洗浄装置)
本発明の洗浄方法の有する新規な点や従来の製法との違いを明確にする意味で、先ず、従来の洗浄方法(一般的に用いられる方法)について、図1及び図2を参照しながら説明する。ここで、図1は、従来の消雪パイプの洗浄方法についてのフローチャートを示し、図2は、従来法で洗浄される消雪パイプの洗浄操作の概要を説明した図である。
【0031】
(従来方法:散水ノズルの開口)
この従来の洗浄方法では、先ず、道路Rの路面Raに露出している散水ノズル1の水量調整弁1vを取り外して、散水ノズル1を開口する(工程S101)。すると、消雪パイプの散水管(以下、「本管」とも呼ぶ。)2の内部空間ISが、散水ノズル1の貫通孔1hを通して、外部空間OSと連通する。
【0032】
次に、洗浄ノズル4が先端に取り付けられた洗管ホース3を、図2(a)に示すように、散水ノズル1の貫通孔1hを介して、道路Rの上(つまり、外部空間OS)から本管2の内部空間ISへ挿入する(工程S102)。なお、洗管ホース3はメッシュ状ホースであり、水タンクから供給されかつ高圧ポンプによって超高圧(例えば、10MPa〜30MPa)に印加された水Jを、図2(b)に示すように、洗管ホース3の基端から先端(洗浄ノズル4)へ向けて移送可能である。
【0033】
(従来の洗浄ノズルの構造)
ここで、従来技術で通常使用される洗浄ノズル4の構造について説明しておく。ここで、図8(a)(b)(c)及び(d)に、従来の洗浄ノズル4を示した画像、平面図、断面図及び部分拡大図(上記(c)のC部を拡大した図)を示す。従来の洗浄ノズル4は、ノズル本体4aと、球状突出部4bと、これらの部材4a,4bを連結する連結部4cを備える(特許文献1も参照)。これらは通常、防錆を有する金属材料から作られる。また、従来の洗浄ノズル4には、ノズル本体4aの外周に沿って周溝4dが設けられ、周溝4dの数箇所に後述する噴射孔4hが離間して設けられている。
【0034】
また、従来の洗浄ノズル4には、ノズル本体4aの底部4eから球状突出部4bへ延びた内穴4gが設けられる。この内穴4gに洗管ホース3を差し込むことで、洗管ホース3と洗浄ノズル4とが連結される。なお、底部4eに近いノズル本体4aの外周面の一部には平坦凹部4fが2つ設けられることが好ましい。平坦凹部4fは、互いに、対向する位置(ノズル軸を中心に180°回転した位置)に設けられている。これにより、平坦凹部4fのそれぞれに図示しないペンチの先端をあてがうことで洗浄ノズル4を一時的に動かないよう固定できる。
【0035】
(球状突出部)
この洗浄ノズル4を用いた従来の洗浄方法では、手動で、洗管ホース3を本管2内の長手方向前方へぐいぐいと押し込んでいく(図2(b)も参照)。このため、その先端に設けられた洗浄ノズル4は、本管2の内壁面2aに形成された水垢S(本明細書では、赤錆、砂泥、錆泥等を含めて「水垢」と呼ぶ。)や継ぎ管5の段差等の障害物に接触しながら進行する。つまり、従来方法では、障害物が点在する本管2内の洗浄ノズル4の円滑な進行を助けるため、球状突出部4bが設けられているのである。
【0036】
(従来の噴射孔と噴射角度)
上述したように、ノズル本体4aの周溝4dには、複数(特許文献1では周方向に8つ)の噴射孔4hが設けられている。噴射孔4hの角度θは、前方への推進力が得られるように、通常、後方45°(つまり、θ=‐45°)に配向されている(図9(a)の他、特許文献1の図面も参照)。これは、洗管ホース3の送管時には、作業員が、貫通孔1h等から挿入・屈曲させながら洗管ホース3を前方へ押し込む必要があり、管前方(水平方向)への力を洗管ホース3に付与しづらいためである。
【0037】
(従来方法:洗管ホースの送管)
従来の洗浄方法の説明に戻る。工程S102の後に、洗管ホース3を前方へ送管させながら、その先端の洗浄ノズル4から高圧の水Jを本管2の内壁面2a(に付着した水垢S)に向けて噴射する(工程S103)。
【0038】
(従来方法:補修・交換工事)
しかしながら、図2(c)に示すように洗浄ノズル4が、水垢Sや継ぎ管5の段差等の障害物にぶつかり、洗管ホース3の送管が途中でどうしても困難になった場合は、その原因となる障害物が固着した部分を除去するため、本管2の一部や上部のコンクリートを切断した後にこれらの部材を補修・交換する工事を行う(工程S104)。この追加の補修・交換工事S104は、工期や費用の面で望ましくないばかりか、前述した送管上の悪循環も招来する。また、図2(c)の場合では、障害物となった継ぎ管5を更に切断し新たな継ぎ管5を設置する等して交換するため、継ぎ足しだらけになってしまい、施工後の消雪パイプの見た目が悪くなるだけでなく消雪パイプの実用上の耐久性にも悪影響を及ぼす。
【0039】
(従来方法:別の区間への移動及び洗浄)
洗管ホース3の送管が順調で所定の区間の洗浄が終了すれば、洗管ホース3を貫通孔1hから引き抜く(工程S105)。なお、別(隣接)の洗浄すべき区間が有れば、その区間に移動する(工程S106)。そして、別の散水ノズル1の水量調整弁1vを取り外して、散水ノズル1を開口し、工程S101から工程S105までの作業工程を繰り返す。
【0040】
(従来方法:最後の現場清掃)
こうして、予定していた全ての区間の本管2内の洗浄を終了すると、路面Raの清掃や機材撤去などの現場清掃を行い(工程S107)、洗浄作業が完了する。
【実施例1】
【0041】
(本発明の消雪パイプの洗浄方法)
従来法から起因する様々な上記問題点に対して、本発明者らは、後述の斬新かつユニークな方法を採用することで、これらの問題点を見事に解決していることを説明していく。ここで、図3は、本発明の各工程を説明したフローチャートを示し、図4及び図5は、本発明の各工程における操作(散水管2内での作業状況)の概要を示す。
【0042】
(本発明:散水ノズルの開口)
本発明の洗浄方法においても、散水ノズル1の水量調整弁1vを取り外して、散水ノズル1を開口する(工程S1)。この際、たわし状の先端を有した棒状体11(図4(a)を参照)を用いて、開口した貫通孔1hの周囲の汚れを落とす等、散水ノズル1への洗浄を行っておくことが望ましい。
【0043】
(本発明:本管内へ地下水を通水)
次に、地下水ポンプ(図示せず)を開栓して、図4(b)に示すように水源(図示せず)から本管2内へ地下水Wを通水する(工程S3)。
【0044】
(本発明:管内水垢固着状況の事前確認及び高圧エア噴射)
なお、本発明では、必須では無いが、通水工程S3の前に、図4(a)に示すように、ファイバースコープカメラ12などを用いて、本管2内の水垢固着状況を確認しておくことが望ましい(工程S2)。この工程S2にて、本管2内に水垢S等による管内閉塞が生じている場合には、閉塞物Bを粉砕するために、図4(c)に示すように、閉塞物B近傍にある貫通孔1hから本管2内へ高圧空気Aを噴射することが望ましい(工程S4)。
【0045】
(本発明:高圧エア噴射装置)
なお、図6(a)に工程S4を具体的に実現する器具(つまり、高圧エア噴射装置20)を示す。高圧エア噴射装置20は、圧縮機21と高圧エアホース22とによって構成される。高圧エアホース22には、高圧の空気を圧縮機21から高圧エアホース先端部23へ供給するために、図6(a)に示すようなガス配管24やガス配管レバー25を設けてもよい。この高圧エアホース先端部23を、散水ノズル1の貫通孔1hに挿入し、高圧空気Aを本管2内に噴射して、管内閉塞の元凶となった水垢S等の閉塞物Bを粉砕することができる。高圧エア噴射時には、本管2内の地下水Wの一部が、高圧空気Aに押し出されて、各貫通孔1hから一直線上(上方)に噴出する。なお、粉々になった閉塞物Bは、地下水供給側とは反対側に設けられた排泥用ドレーンDを通して、本管2外へ出て、図示しない側溝へ排泥される(図4(c)を参照)。
【0046】
(本発明:牽引リードの準備)
次に、本発明の特有の技術である牽引リード50(つまり、洗管ホース30の牽引具)を用意する(工程S5)。図7(a)(b)及び(c)に、牽引リード50の正面図及び側面図並びに試作品の画像を示す。ここで、牽引リード50とは、その主たる要素は糸状の牽引体51であって、後工程(工程S6)である洗管ホース50の送管の際に、その一端(先端)52が、洗管ホース30の先端(つまり、洗浄ノズル40の先端)に取付可能であり、取付後に、他端(基端)53を引っ張ることで、洗管ホース30を洗浄予定区間Lの前方へ牽引可能な器具である。
【0047】
(本発明:牽引リードの構造)
次に、牽引リード50の構造について説明する。図7(a)に示すように、主部材である牽引体51は、糸状体(好ましくは、引張強度が高いアラミド繊維などの特殊繊維線材)であり、その先端52には、後述する斬新な先端部構造体54が設けられている。本実施例では、この構造体54は、柔軟性を有する傘部55と、傘部55に接続する骨材56と、骨材56と牽引体51とを連結する紐留め具57と、から構成されたパラシュート体である。
【0048】
(本発明:牽引リードの先端部の構造)
傘部55は、例えば、不織布、ゴム製や皮製などからなる柔軟性を有する扁平体で構成される。実施例の骨材56は、複数本の糸状体(例えば、釣り糸)で構成され、傘(雨具)の骨のように、傘部55の頭頂部55aから外周に沿って底辺55bまで延び、その後、紐留め具57内の結節点57aに向かって収束する。なお、結節点57aは、熱収縮チューブ57b等を用いて、これを被覆・保護してもよい(図7(c)も参照)。また、紐留め具57は、ある程度の重さを付与するための重り体57c(図7の例では、釣り用金具であるサルカン)を有していることが望ましい。
【0049】
(本発明:牽引リードの送管)
牽引リード50の構造について一通りの説明が終わったので、本発明の洗浄方法の説明に戻る。図4(d)に示すように、この牽引リード50を本管2内に通水する地下水Wの流れに沿って送管する(工程S6)。ここで、牽引リード50の先端部構造体54(弾力性のあるパラシュートのような構造体)を、後述の洗管ホース30の洗浄予定区間Lの「終点」Lとなる散水ノズル1の開口(貫通孔1h)から本管2内へ挿入することに留意されたい。
【0050】
牽引リード50の先端部構造体54は、弾性及び柔軟性のある傘部55や骨材56で出来ているため、図4(d)に示すように、その外形を一時的に変形(縮径)させて、散水ノズル1の狭い貫通孔1hに挿通させること(容易な出し入れ)が可能となる。貫通孔1hを通過し本管2の内部空間ISに入り込んだ牽引リード50の傘部55は、その復元力により元の開いた状態に戻り、傘部55の内側収容部分にて地下水Wの水流を受け止めるため、地下水Wの流れ方向(つまり、洗浄予定区間Lの「始点」Lのある方向)に移動していく。これにより、牽引リード50の先端部構造体54(以下、「地下水受け部」とも呼ぶ。)のみならず、これに接続した牽引体51も地下水Wの流れ方向に引っ張られて、牽引リード50の送管が実現する。
【0051】
(送管後の牽引リードの配置状態)
牽引リード50の先端部構造体54が、洗浄予定区間Lの始点Lに相当する散水ノズル1の貫通孔1h付近まで流れ着いたら、この貫通孔1hを通して、牽引リード50の先端部54を本管2の外側へ引っ張り出す。この際、自動車整備用のマジックハンド等の掴み具13を使用することにより、狭小な貫通孔1hから先端部構造体54を容易に取り出すことが可能となる。この操作が終了すると、牽引リード50は、その基端側が洗浄予定区間Lの終点Lから路面Ra上に延び、その中央部分が洗浄予定区間L内に延び、その先端側が洗浄予定区間Lの始点Lから路面Ra上に突出するように配置されることになる。
【0052】
(本発明:牽引リードへ洗管ホース(洗浄ノズル)の取付け)
次に、路面Ra上に引っ張り出された先端側の牽引リード50に、洗管ホース30(の洗浄ノズル40)を取り付ける(工程S7、図4(d)参照)。この際、牽引リード50の先端部構造体54を取り外して、牽引体51のみを洗浄ノズル40(後述の例では、突出部42の取付孔43)に取り付けるようにしてもよい。
【0053】
(本発明:牽引リードで牽引しながら洗管ホースを前方向へ送管(往路洗浄))
以上の工程S7の遂行により、洗管ホース30はその前方で牽引リード50(の牽引体51)に取り付けられているため、牽引リード50の基端側53を洗浄予定区間Lの終点Lから手繰り寄せることで、洗管ホース30を、図5(a)に示すように、本管2内の洗浄予定区間Lの始点Lから終点Lに向かう往路方向に送管し、内壁面2aに向けて高圧水洗浄(往路洗浄)を行うことが可能である(工程S8)。牽引リード50は、既に、水垢S等の障害物を避けた状態で洗浄予定区間L内に挿通されているため、障害物を容易に避けつつ本管2内に洗管ホース30をスムーズに誘導(水先案内)することが可能となる。
【0054】
(本発明:牽引リードの分離)
往路洗浄の工程S8が終了し、洗管ホース30が洗浄予定区間Lの終点Lに到達したら、図5(b)に示すように、終点Lにある貫通孔1hから牽引リード50を引き出し、洗管ホース30(の洗浄ノズル40)と分離する(工程S9)。
【0055】
(本発明:洗管ホースのみを後方向へ送管(復路洗浄))
そして、洗浄予定区間Lの始点Lに位置する洗管ホース30を、基端側から手繰り寄せていくことで、図5(b)に示すように、洗管ホース30のみを本管2内で往路方向とは逆方向(つまり、復路方向)に送管しながら、再度、内壁面2aに向けて高圧水洗浄(復路洗浄)を行うことが好ましい(工程S10)。なお、該工程S10(つまり、洗浄予定区間Lを一旦通過した洗管ホース30をその終点Lから始点Lへ引き抜く操作)は、初心者の作業員であっても非常に容易であり、従来法で必要であった洗浄ノズル40を「管内前方へ押し込む操作」とは異なり、洗管ホース30や洗浄ノズル40が障害物に突き当たって動けなくなるようなことは無い。
【0056】
(本発明:別の区間への移動及び洗浄)
上記区間Lの洗浄が終了すれば、洗管ホース30を貫通孔1hから引き抜く。なお、別(隣接)の洗浄すべき区間が有れば、その区間(図5(c)の例では、始点Lと終点Lとの間の洗浄予定区間L’)に移動する(工程S11)。そして、別の散水ノズル1の水量調整弁1vを取り外して、散水ノズル1を開口し、上述の工程S3から工程S10までの作業工程を繰り返す。
【0057】
(本発明:最後の現場清掃)
こうして、予定していた全ての区間の本管2内の洗浄を終了すると、図5(d)に示すように、散水ノズル1への水量調整弁1vの取付け、路面Raの清掃、機材撤去などの現場清掃を行い(工程S12)、洗浄作業が完了する。
【0058】
(温水の利用)
なお、往路洗浄工程S8及び復路洗浄工程S10を行うに際し、通常使用される冷水又は常温水の代わりに、60℃〜100℃(好ましくは、80℃〜100℃)の温度範囲の温水を後述の温水ユニット63から洗管ホース30内に供給し、洗浄ノズル40から噴射して高圧水洗浄を行うことが望ましい。これにより、洗浄時の水垢除去効率がさらに向上する。
【0059】
(本発明の使用に好適な洗浄ノズル)
また、本発明者らは、上述の往路洗浄工程S8及び復路洗浄工程S10の際に好適に使用可能な洗浄ノズル40も発明した。ここで、図8(e)(f)(g)及び(h)に、好適な構造を有した洗浄ノズル40を示した試作品画像、平面図、断面図及び部分拡大図(上記(g)のG部を拡大した図)を示す。
【0060】
(本発明の洗浄ノズルの構造)
本発明の洗浄ノズル40は、図8(f)に示すように、底部41aが開口した中空筒状のノズル本体41と、このノズル本体41の先端41bに設けられた突出部42と、を備える。これらの各要素は、防錆を有した金属材料であることが望ましい。突出部42の中央には、牽引リード50の牽引体51の一部を挿通し、緊結するための取付孔43が設けられる。
【0061】
(洗浄ノズルの着脱構造)
なお、底部41aに近いノズル本体41の外周面41cの一部には平坦凹部44が2つ設けられることが好ましい。本実施例では、平坦凹部44は、互いに、対向する位置(ノズル軸を中心に180°回転した位置)に設けられている。これにより、平坦凹部44のそれぞれに図示しないペンチの先端をあてがうことで洗浄ノズル40を一時的に動かないよう固定できる。この移動が制限された状態の洗浄ノズル40の内穴45に対して、洗管ホース30の先端を押し入れたり、引っ張り出したりすることで、洗管ホース30への洗浄ノズル40の着脱を容易にする。ノズル本体41の外径は8〜10mm程度が好ましい。
【0062】
(本発明の洗浄ノズルの噴射孔)
ノズル本体41の外周面41cに沿って複数の噴射孔46が所定の間隔で(図8(e)の例では、60°毎に回転した位置に)配置されている。各々の噴射孔46は、ノズル本体41の内部空間(つまり、内穴45)と外部空間とを連通する貫通孔である。従って、洗浄ノズル40の底部41aが洗管ホース30に連結されて、高圧水Jが内穴45内へ供給されると、各噴射孔46から、洗浄ノズル40の径方向外側へ高圧水Jを噴射する。なお、本発明の洗浄ノズル40の噴射孔46の数については、特に限定されないが、現実的には3〜12個が好ましく、4〜8個がさらに好ましく、6個が最も好ましい。また、噴射孔46の直径は0.3mm〜1.0mm程度が好ましい。
【0063】
(従来ノズルの噴射孔の噴射角度)
次に、この新規な洗浄ノズル40の噴射孔46の噴射角度θについて、従来の洗浄ノズル4のそれと比較しながら説明する。従来の洗浄ノズル4は、上述したように、手動押込み式であるため、高圧水Jからも推進力を得られるよう、高圧水Jを斜め後方に向けて噴射するものである。従って、従来の噴射孔4hの噴射角度θは、通常、送管(進行)方向の後方斜め45°(θ=‐45°)である。このため、図9(a)にも示すように、高圧水Jが本管2の内壁面2aに到達する噴射距離JLとともに噴射される面積JAも広がり、水垢Sを砕く圧力が減衰してしまう。この噴射力の減衰は、水垢Sが著しく堅固な現場においては、作業品質(洗浄効率と洗浄可能距離)を確保するうえでの作業者が抱く不安要素であった。
【0064】
(本発明の洗浄ノズルの噴射角度)
これに対して、本発明の洗浄方法で使用する洗浄ノズル40は、上述したように、往路洗浄時には牽引リード50(の牽引体51)に牽引されながら送管され、復路洗浄時には洗管ホース30とともに抜き取られる形で送管されるため、本発明のいずれの工程においても、洗浄ノズル40を進行方向へ押し込む必要が無い。従って、本発明では、洗浄ノズル40自体に、外部から推進力を得る構造を付与する必要が全く無い。そこで、洗浄ノズル40から内壁面2aまでの噴射距離JLが最短となるよう噴射孔46の角度θを送管(進行)方向に対し90°(つまり、θ=‐90°)となる垂直噴射式ノズルを採用することが好ましい。なお、図9(a)及び(b)に示すように本実施例の洗浄ノズル40の噴射距離JL=1とした場合、従来の噴射ノズル4の噴射距離JL=√2となることが理解されよう。
【0065】
(垂直噴射式ノズルの作用効果)
この垂直噴射構造の採用により、高圧水Jが本管2の内壁面2aまでに到達する距離JLが最短となるとともに、内壁面2aへの高圧水Jの噴射面積JAも最小になるため、内壁面2aに作用して水垢Sを粉砕する圧力も最大となることが期待される。計算上では、噴射角度θをθ=−45°からθ=90°に変更することで、内壁面2aへの高圧水Jの作用圧力を約2√2倍に増大させることが見込めるのである。
【0066】
(洗浄能力の実証試験)
本発明の洗浄ノズル40と、従来の洗浄ノズル4とを用いて、洗浄能力を評価するための後述の実証試験も行った。図9(c)及び(d)に示すように、透明なアクリル製中空パイプ体2(内径50mm、長さ1m(洗浄予定区間500mm))を用意し、パイプ体2の内壁面2aに、水性白色ペンキに珪砂を混ぜた塗料を塗布して水垢Sを模擬した。
【0067】
(実証試験で用いた洗浄ノズル及び噴射条件)
実証試験で使用した本発明の洗浄ノズル40にも、比較例の従来の洗浄ノズル4にも、同一直径(φ0.5mm)と孔数(6個)の噴射孔46,4hを形成した(図8(e)及び(a)の試作品の画像も参照)。ここで、互いの噴射孔46(比較例では4h)に関して大きく異なる点は、噴射角度θがθ=90°であるかθ=−45°であるかだけである。なお、噴射量及び噴射流体の試験条件については、同一流量の温水Jを、洗管ホース30(比較例では3)を介して洗浄ノズル40(比較例では4)へ供給した。そして、どちらの場合も、洗浄ノズル40を1分間、供試パイプ体2の長手方向前後に5回程度、往復移動させながら、内壁面2aに付着した水垢模擬塗料Sに向けて高圧温水Jを噴射する(往復洗浄)。
【0068】
(実証試験結果(洗浄能力の比較))
図9(c)及び(d)は、比較例の洗浄ノズル4で洗浄後の供試パイプ体2と、実施例の洗浄ノズル40で洗浄後の供試パイプ体2の外観を観察した画像である。これらの画像を対比してみると、実施例の画像(図9(d)を参照)の方が供試パイプ体2の内部空間ISの大半が透けて観察できており、比較例の画像(図9(c)を参照)に比して、水垢模擬塗料Sが格段に落ちていることが判る。
【0069】
(本発明の洗浄方法を実現するための洗浄装置(機械設備))
図6(b)に、本発明の洗浄方法を実現するための洗浄装置60を構成する主要要素を概略的に示す。本管2内に挿入される牽引リード50、洗浄ノズル40、洗管ホース30については、それらの詳細は既に述べたため、その他の構成要素について説明する。
【0070】
洗浄装置60には、現場にて水を一時的に貯蓄可能な水タンク61と、水タンク61に接続して水(図示せず)を受け取り、該水を圧縮する圧縮機62と、圧縮機62に接続して高圧水Jを加温して上述の所望温度範囲(60℃〜100℃)内の温水に調整する温水ユニット63と、これらの圧縮機62や温水ユニット63に電力を供給する発電ユニット64が設けられる。温水ユニット63は洗管ホース30に接続して、高圧の温水Jを供給するが、温水ユニット63と洗管ホース30との間に、フットペダル式などの水量調整機構65が設けられることが好ましい。これらの要素を備えた洗浄装置60を用いれば、上述の工程S1〜S10を含んだ本発明の洗浄方法を実現することができるようになる。
【0071】
(変形例)
なお、上述の実施例を用いて本発明を説明したが、必ずしもこの構成に限定されない。例えば、牽引リード50の紐留め具57として、結節点57aと重り体57cとが一体となった構造体(図示せず)を使用してもよい。また、牽引リード50の先端部構造体54の一例として、傘部55と骨材56とを示したが、必ずしもこの構成に限定されず、例えば、傘部55が、貫通孔1hにて変形する柔軟性と、地下水Wの水流を受けられる適度な弾性(復元力)と強度とを具備していれば、骨材56や紐留め具57を使用せずに、傘部55と牽引体51とを直接連結するような部材(図示せず)を用いてもよい。
【0072】
また、上述の実施例では、突出部42の中央には、牽引リード50の牽引体51の一部を挿通し、緊結するための取付孔43が設けられていたが、必ずしもこれに限定されない。この取付孔の代わりに、牽引体51の一部を突出部42へ物理的に係合可能な構造(例えば、フック形状など)を採用してもよいし、化学的又は磁力的な引力を利用して両部材を引き合わせられるような接続構造を採用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0073】
以上のような特徴を有した本発明の洗浄方法は、牽引リードによる工程を含むため、作業者の熟練度の如何に拘わらず、管内洗浄の際に、余計な時間を掛けることなく、洗管ホースの送管を確実に実施することが可能となる。
【0074】
従来の洗浄技術と比べて、本発明の洗浄技術の特徴的な優位点を列挙する。
(1) スムーズで確実な洗管ホースの送管が可能
(2) 消雪パイプ補修工事が不要で、補修工事に起因した悪循環を解消可能
(3) メンテナンス(洗浄)後における路面の見た目の向上
(4) 洗浄効率(品質)及びコストパフォーマンスの向上
【0075】
このように、本発明の消雪パイプの洗浄方法及び洗浄装置は、産業上の利用可能性及び利用価値が非常に高い。
【符号の説明】
【0076】
1,1h,1v 散水ノズル,貫通孔,水量調整弁
2,2a 散水管(本管、実証試験では供試パイプ体),内壁面
3 従来の洗管ホース
4 従来の洗浄ノズル
4a,4b,4c,4d ノズル本体,球状突出部,連結部,周溝
4e,4f,4g,4h 底部,平坦凹部,内穴,噴射孔
5 継ぎ管
20 高圧エア噴射装置
11,12,13 棒状体,ファイバースコープカメラ,掴み具
21 圧縮機
22,23 高圧エアホース,高圧エアホース先端部
24,25 ガス配管,ガス配管レバー
30 本発明の洗管ホース
40 本発明の洗浄ノズル
41,41a,41b,41c ノズル本体,底部,先端,外周面
42,43,44,45,46 突出部,取付孔,平坦凹部,内穴,噴射孔
50 本発明の牽引リード
51,52,53 牽引体,先端,基端
54 先端部構造体(地下水受け部)
55,55a,55b,56 傘部,頭頂部,底部,骨材
57,57a,57b,57c 紐留め具,結節点,熱収縮チューブ,重り体
60 本発明の洗浄装置
61,62,63,64 水タンク,圧縮機,温水ユニット,発電ユニット
65 水量調節機構
A 高圧で噴射される空気
B 閉塞物
D 排泥用ドレーン
IS,OS 内部空間,外部空間
J,JA,JL 高圧で噴射される水(又は温水),噴射面積,噴射距離
L(L’),L(L),L(L) 洗浄予定区間,始点,終点
S 水垢(実証試験では水垢模擬塗料)
W 地下水
θ 噴射角度
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2020年7月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
散水管を備えた消雪パイプの洗浄方法であって、
散水ノズルを開口し、貫通孔でもって前記散水管と路面とを連通する工程と、
前記散水管内に地下水を通水する工程と、
前記貫通孔に挿通可能な牽引リードを用意する工程と、
前記散水管の洗浄予定区間を決め、前記区間の終点に相当する前記貫通孔から前記牽引リードを前記散水管内に挿入し、前記地下水を利用して前記牽引リードを前記区間の始点に相当する前記貫通孔まで送管する工程と、
前記牽引リードを前記始点から前記路面上へ抜き出し、前記牽引リードの先端に、洗浄ノズル付き洗管ホースを取り付ける工程と、
前記始点の前記貫通孔から前記散水管内へ前記牽引リードの前記先端と前記洗管ホースを挿入する工程と、
前記区間の前記始点から前記終点へ向かう往路方向へ前記牽引リードを牽引して前記洗管ホースを送管しながら、前記散水管の内壁面に向けて前記洗浄ノズルから高圧水を噴射する工程と、
を含むことを特徴とする消雪パイプの洗浄方法。
【請求項2】
前記区間の前記終点にて、前記洗浄ノズルに取り付けられた前記牽引リードを分離する工程と、
前記区間の前記終点から前記始点へ向かう復路方向へ前記洗管ホースを送管しながら、前記散水管の前記内壁面に向けて前記洗浄ノズルから前記高圧水を噴射する工程と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の消雪パイプの洗浄方法。
【請求項3】
前記洗浄ノズルから前記高圧水を前記内壁面に対して垂直に噴射する工程と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の消雪パイプの洗浄方法。
【請求項4】
前記高圧水として60℃〜100℃の温度範囲の温水を使用する工程と、
をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の消雪パイプの洗浄方法。
【請求項5】
請求項1〜3のいずれかに記載の洗浄方法に使用可能な消雪パイプの洗浄装置であって、
水を一時的に貯蓄可能な水タンクと、
前記水を圧縮して前記高圧水に変換する圧縮ユニットと、
を備えることを特徴とする洗浄装置。
【請求項6】
請求項4に記載の洗浄方法に使用可能な消雪パイプの洗浄装置であって、
水を一時的に貯蓄可能な水タンクと、
前記水を圧縮して前記高圧水に変換する圧縮ユニットと、
前記水を前記温水に加温可能な温水ユニットと、
を備えることを特徴とする洗浄装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
すなわち本発明は、例えば、以下の構成・特徴を備えるものである。
(態様1)
散水管を備えた消雪パイプの洗浄方法であって、
散水ノズルを開口し、貫通孔でもって前記散水管と路面とを連通する工程と、
前記散水管内に地下水を通水する工程と、
前記貫通孔に挿通可能な牽引リードを用意する工程と、
前記散水管の洗浄予定区間を決め、前記区間の終点に相当する前記貫通孔から前記牽引リードを前記散水管内に挿入し、前記地下水を利用して前記牽引リードを前記区間の始点に相当する前記貫通孔まで送管する工程と、
前記牽引リードを前記始点から前記路面上へ抜き出し、前記牽引リードの先端に、洗浄ノズル付き洗管ホースを取り付ける工程と、
前記始点の前記貫通孔から前記散水管内へ前記牽引リードの前記先端と前記洗管ホースを挿入する工程と、
前記区間の前記始点から前記終点へ向かう往路方向へ前記牽引リードを牽引して前記洗管ホースを送管しながら、前記散水管の内壁面に向けて前記洗浄ノズルから高圧水を噴射する工程と、
を含むことを特徴とする消雪パイプの洗浄方法。
(態様2)
前記区間の前記終点にて、前記洗浄ノズルに取り付けられた前記牽引リードを分離する工程と、
前記区間の前記終点から前記始点へ向かう復路方向へ前記洗管ホースを送管しながら、前記散水管の前記内壁面に向けて前記洗浄ノズルから前記高圧水を噴射する工程と、
をさらに含むことを特徴とする態様1に記載の消雪パイプの洗浄方法。
(態様3)
前記洗浄ノズルから前記高圧水を前記内壁面に対して垂直に噴射する工程と、
をさらに含むことを特徴とする態様1又は態様2に記載の消雪パイプの洗浄方法。
(態様4)
前記高圧水として60℃〜100℃の温度範囲の温水を使用する工程と、
をさらに含むことを特徴とする態様1〜3のいずれかに記載の消雪パイプの洗浄方法。
(態様5)
態様1〜3のいずれかに記載の洗浄方法に使用可能な消雪パイプの洗浄装置であって、
水を一時的に貯蓄可能な水タンクと、
前記水を圧縮して前記高圧水に変換する圧縮ユニットと、
を備えることを特徴とする洗浄装置。
(態様6)
態様4に記載の洗浄方法に使用可能な消雪パイプの洗浄装置であって、
水を一時的に貯蓄可能な水タンクと、
前記水を圧縮して前記高圧水に変換する圧縮ユニットと、
前記水を前記温水に加温可能な温水ユニットと、
を備えることを特徴とする洗浄装置