参照)となり、かつ、ロック機構15がロック状態にあるときには、フェイスプレート11が通常位置(閉塞位置)となり得る。したがって、オペレータは、ロック機構の状態を容易に認識することができ得る。
前記フェイスプレートを前記収納ボックスに対して変位可能に連結する連結体であって、可撓性を有する紐状の連結体を備える請求項2に記載の窓開閉用ハンドルボックス。
前記可動体を前記通常位置に保持するための保持器であって、磁力にて前記可動体を前記通常位置に保持する保持器を備える請求項1ないし3のいずれか1項に記載の窓開閉用ハンドルボックス。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の「発明の実施形態」は、本開示の技術的範囲に属する実施形態の一例を示すものである。つまり、特許請求の範囲に記載された発明特定事項等は、下記の実施形態に示された具体的構成や構造等に限定されるものではない。
【0012】
なお、各図に付された方向を示す矢印及び斜線等は、各図相互の関係及び各部材又は部位の形状を理解し易くするために記載されたものである。したがって、本開示に示された発明は、各図に付された方向に限定されるものではない。斜線が付された図は、必ずしも断面図を示すものではない。
【0013】
少なくとも符号が付されて説明された部材又は部位は、「1つの」等の断りがされた場合を除き、少なくとも1つ設けられている。つまり、「1つの」等の断りがない場合には、当該部材は2以上設けられていてもよい。本開示に示された窓開閉用ハンドルボックスは、少なくとも符号が付されて説明された部材又は部位等の構成要素を備える。
【0014】
(第1実施形態)
<1.窓開閉用装置の概要>
本実施形態は、
図1に示す排煙窓1に本開示に係る窓開閉用ハンドルボックス(以下、ハンドルボックスという。)10を適用したものである。
【0015】
排煙窓1は、窓枠3、障子5及びステイダンパー7等を有して構成されている。窓枠3は、排煙窓1の開口を縁取る枠部である。障子5は、当該開口を閉塞するための部材であって、ヒンジ(図示せず。)を介して窓枠3に回転(揺動)可能に連結されている。
【0016】
ステイダンパー7は、障子5を窓枠3から離間させる力(以下、離間力という。)を発揮する部材である。本実施形態に係るステイダンパー7は、筒状のシリンダ及び当該シリンダから出没するロッド等を有する。シリンダ内には、離間力を発生させるバネとしての「高圧ガス」が封入されている。
【0017】
ハンドルボックス10は、ワイヤー5Aを巻き取るための手動式巻取装置である。ワイヤー5Aは排煙窓1を開閉するためのワイヤーである。すなわち、ワイヤー5Aがハンドルボックス10に巻き取られると、障子5は窓枠3に近づくように揺動変位して上記開口、つまり排煙窓1が閉じた状態となる。
【0018】
巻き取られたワイヤー5Aが開放されると、ステイダンパー7が発揮する離間力により、障子5が窓枠3から離間するように揺動変位して上記開口、つまり排煙窓1が開いた状態となる。
【0019】
<2.ハンドルボックスの構成>
<2.1 ハンドルボックスの概要>
ハンドルボックス10は、
図2に示されるように、フェイスプレート11及び収納ボックス12等を少なくとも有する。収納ボックス12には、
図3に示されるように、巻取装置13及び解除スイッチ16等が少なくともが収納されている。
【0020】
<巻取装置>
巻取装置13は、ワイヤー5Aを巻き取るための装置であって、巻取ドラム14及びロック機構15等を少なくとも有する。巻取ドラム14は、正転及び逆転可能な回転体であって、正転時にワイヤー5Aを巻き取る回転体である。したがって、巻取ドラム14の逆転時には、巻き取られていたワイヤー5Aが当該巻取ドラム14から放出される。
【0021】
因みに、本実施形態では、巻取ドラム14を正転させるには、
図8に示されるように、オペレータがハンドル20を巻取ドラム14に挿入し、当該ハンドル20を回転操作する必要がある。ハンドル20は、
図3に示されるように、折り畳まれた状態でハンドルボックス10内に収納されている。
【0022】
<ロック機構>
ロック機構15は、巻取ドラム14の逆転を禁止するロック状態と逆転を許容する非ロック状態とを切替可能な機構である。当該ロック機構15は、
図4に示されるように、解除部材15A及びラチェット機構15B等を少なくとも有して構成されている。
【0023】
<ラチェット機構>
ラチェット機構15Bは、ラチェット歯車15C及び歯止め15D等を有して構成されている。ラチェット歯車15Cは、巻取ドラム14と一体的に正転及び逆転する歯車である。
【0024】
歯止め15Dは、ラチェット歯車15Cの歯と噛み合うように当該ラチェット歯車15Cと係合する係合位置と当該係合状態が解除された被係合位置との間で変位可能である。歯止め15Dが係合位置にある状態では、巻取ドラム14は逆転、つまりワイヤー5Aを放出させる向きに回転することができない。
【0025】
歯止め15Dが非係合位置にある状態では、巻取ドラム14は、正転及び逆転のいずれも可能となる。つまり、歯止め15Dが係合位置にある状態では、ロック機構15はロック状態となる。歯止め15Dが非係合位置にある状態では、ロック機構15は非ロック状態となる。
【0026】
歯止め15Dは解除部材15Aに変位可能に連結されている。解除部材15Aは、ロック状態を維持するための第1ポジション(
図4参照)と非ロック状態を維持するための第2ポジション(
図5参照)との間で変位可能な部材である。
【0027】
<解除スイッチ>
解除スイッチ16は、ロック機構15を非ロック状態にするための解除機構である。解除スイッチ16には被押圧部16A及び可動カム16B等が設けられている。被押圧部16Aが押圧されると、解除スイッチ16が作動し、ロック機構15が非ロック状態となる(
図5参照)。
【0028】
つまり、被押圧部16Aが押圧されると、巻き取られていたワイヤー5Aが開放されるので、ステイダンパー7が発揮する離間力により、障子5が窓枠3から離間するように揺動変位して排煙窓1が開いた状態となる。
【0029】
<ロック機構と解除スイッチとの連動構成>
<ロック状態から非ロック状態へ>
可動カム16Bは、被押圧部16Aと一体的に当該被押圧部16Aの押圧方向(
図4では、前後方向)に変位する部材である。当該可動カム16Bは、当該方向に変位することにより、解除部材15Aの位置を切り替えるカムとして機能する。
【0030】
以下、
図4に示される可動カム16Bの位置を(可動カム16Bの)第1ポジションという。
図5に示される可動カム16Bの位置を(可動カム16Bの)第2ポジションという。
【0031】
すなわち、解除部材15Aには、図示しないバネにより第2ポジションに向けて押圧されている。可動カム16Bは、
図4に示されるように、第1当接部16C及び第2当接部16Dが設けられている。
【0032】
第1当接部16Cは、
図6に示されるように、解除部材15Aを第1ポジションに維持するための部位である。解除部材15Aが第1ポジションにあるとき、解除部材15Aは第1当接部16Cに接触している。
【0033】
第2当接部16Dは、解除部材15Aを第2ポジションに変位させるための部位である。具体的には、第2当接部16Dは、第1当接部16Cに対して、上記バネの押圧の向きにずれているとともに、被押圧部16Aの押圧方向にもずれている(
図5及び
図7参照)。
【0034】
このため、解除部材15Aが第1ポジションにある状態において、被押圧部16Aが押圧されると、可動カム16Bが当該押圧の向きにずれるため、解除部材15Aが上記バネの弾性力により第2ポジションに変位する。これにより、ロック機構15が非ロック状態となる(
図5及び
図7参照)。
【0035】
<非ロック状態からロック状態へ>
可動カム16Bは、図示しないバネにより第1ポジションに向けて押圧されている。当該可動カム16Bには、第3当接部16E(
図6参照)が設けられている。第3当接部16Eは、解除部材15Aが第2ポジションにあるときに、当該解除部材15Aと接触する部位である。
【0036】
そして、解除部材15Aが第2ポジションにあるときに、解除部材15Aが第3当接部16Eに接触する。このため、解除部材15Aは、可動カム16Bが第1ポジションに変位することを規制する規制部として機能する。
【0037】
解除部材15Aは、
図6及び
図7に示されるように、支持軸15Eを中心に第1ポジションと第2ポジションとの間を回転変位する。復帰部材15Fは、第2ポジションにある解除部材15Aを第1ポジションに復帰させるための部材である。
【0038】
すなわち、復帰部材15Fは、巻取ドラム14の直径方向と平行な方向に変位することより、第2ポジションにある解除部材15Aを第1ポジションに復帰させる。このため、復帰部材15Fと解除部材15Aとは、変換機構15Gを介して連結されている。
【0039】
変換機構15Gは、復帰部材15Fの平行運動を回転運動に変換して解除部材15Aに伝達する。具体的には、当該変換機構15Gは、復帰部材15F及び解除部材15Aのうちいずれか一方の部材に設けられた長穴15H、及び他方の部材に設けられたピン15Jにより構成されている。
【0040】
ピン15Jは、長穴15Hの長径方向に沿って当該長穴15H内を変位可能である。長穴15Hの長径方向は、復帰部材15Fの変位方向と交差している。なお、本実施形態では、解除部材15Aにピン15Jが設けられ、復帰部材15Fに長穴15Hが設けられている。
【0041】
そして、復帰部材15Fが巻取ドラム14の回転中心に近づくように変位したときに、解除部材15Aを第2ポジションから第1ポジションに回転変位させる力がピン15Jに発生するように、長穴15Hの長径方向が復帰部材15Fの変位方向に対して傾いている。
【0042】
したがって、復帰部材15Fが巻取ドラム14の回転中心に近づくように変位すると、解除部材15Aが第2ポジションから第1ポジションに回転変位するため、ロック機構15が非ロック状態からロック状態に復帰する。
【0043】
また、解除部材15Aが第1ポジションから第2ポジションに回転変位すると、復帰部材15Fは、巻取ドラム14の回転中心から遠離るように変位する。なお、復帰部材15Fの変位は、ガイド部15K(
図3参照)により案内されている。
【0044】
因みに、本実施形態に係る復帰部材15Fには、
図4に示されるように、貫通穴15Lが設けられている。貫通穴15Lは、ハンドル20の軸部20A(
図8参照)が挿入可能な貫通穴である。そして、非ロック状態時においては、当該貫通穴15Lは、巻取ドラム14の回転中心からずれた部位に位置する(
図7参照)。
【0045】
このため、オペレータは、巻取ドラム14を正転させる際には、貫通穴15Lが巻取ドラム14の回転中心に一致するように、復帰部材15Fを巻取ドラム14の回転中心に近づくように変位させた後、軸部20Aを貫通穴15Lに通して巻取ドラム14に挿入する必要がある。
【0046】
つまり、非ロック状態時において、ハンドル20が巻取ドラム14に装着されると、可動カム16B及び解除部材15Aが第1ポジションに復帰するので、ロック機構15がロック状態に復帰する。
【0047】
<2.2 フェイスプレート>
フェイスプレート11は、
図2に示されるように、収納ボックス12を閉塞するための部材である。当該フェイスプレート11は、収納ボックス12を閉塞する閉塞位置(
図2参照)と収納ボックス12が開放された開放位置(
図8参照)との間で変位可能である。
【0048】
すなわち、フェイスプレート11は、
図8に示されるように、少なくとも1つ(本実施形態では、2つ)の連結体11Aを介して収納ボックス12のベース部12Aに連結されている。
【0049】
各連結体11Aは、フェイスプレート11を収納ボックス12に対して変位可能に連結する部材であって、可撓性を有する紐状の部材である。具体的には、当該各連結体11Aは、樹脂製の結束バンド状の部材である。
【0050】
フェイスプレート11の表面には、
図2に示されるように、押圧位置を示す表示部11Bが設けられている。表示部11Bは、フェイスプレート11が閉塞位置にあるときに、被押圧部16Aと対向する部位に位置する。
【0051】
収納ボックス12には、
図3に示されるように、少なくとも1つ(本実施形態では、2つ)の保持器17A、17Bが設けられている。保持器17A、17Bは、フェイスプレート11を閉塞位置に保持するための部材である。
【0052】
それら保持器17A、17Bは、磁力にてフェイスプレート11を閉塞位置に保持する。具体的には、保持器17Aは、フェイスプレート11の上端側を吸引する。保持器17Bは、フェイスプレート11の下端側を吸引する。
【0053】
<2.3 報知機構及び阻止機構>
収納ボックス12には、報知機構18及び阻止機構19が収納されている。報知機構18は、閉塞位置(以下、通常位置ともいう。)にあるフェイスプレート11を報知位置に変位させるための機構である。
【0054】
報知位置とは、
図9に示されるように、フェイスプレート11が通常位置(閉塞位置)から開放位置側にずれた位置である。具体的には、フェイスプレート11の上端がベース部12Aに対して前方側に僅かにずれた位置である。
【0055】
<報知機構>
報知機構18は、ロック機構15の状態に連動してフェイスプレート11を通常位置から報知位置に変位させる。具体的には、報知機構18は、ロック状態時にフェイスプレート11を通常位置に保持し、非ロック状態時にフェイスプレート11を報知位置とするための機構である。
【0056】
すなわち、報知機構18は、
図4に示されるように、押圧部材18A等を少なくとも有し、解除スイッチ16と協働してフェイスプレート11を通常位置から報知位置に変位させる。押圧部材18Aは、フェイスプレート11を報知位置に向けて押圧するための部材である。
【0057】
当該押圧部材18Aは、軸材18Bを介して収納ボックス12に回転可能に支持されている。押圧部材18Aのうち当該軸材18Bを挟んで一方側には、保持器17Aが設けられている。押圧部材18Aのうち当該軸材18Bを挟んで他方側には、被当接部18Cが設けられている。
【0058】
被当接部18Cは、被押圧部16Aと接触可能な部位である。なお、本実施形態では、軸材18Bは略水平方向に延びている。このため、保持器17Aは軸材18Bの上方側に位置し、被当接部18Cは軸材18Bの下方側に位置する。
【0059】
<報知機構の作動>
被当接部18Cは、被押圧部16Aにより後方向きに押圧されると、
図5に示されるように、後方側に変位する。このため、押圧部材18Aのうち軸材18Bを挟んで被当接部18Cと反対側、つまり押圧部材18Aの上端側が前方側に変位する。
【0060】
したがって、通常位置にあるフェイスプレート11は、押圧部材18Aにより前方側に押圧されるため、報知位置又は開放位置側に向けて変位する。このとき、フェイスプレート11が保持器17A、17Bに吸引されていると、フェイスプレート11は報知位置に止まる。
【0061】
<阻止機構>
阻止機構19は、非ロック状態時にフェイスプレート11が通常位置に位置することを阻止するための機構である。本実施形態に係る阻止機構19は、報知機構18と解除スイッチ16とにより構成されている。
【0062】
すなわち、報知機構18には、押圧部材18Aに弾性力を作用させるバネ(図示せず。)が設けられている。当該バネは、押圧部材18Aを
図4に示される位置に保持するための弾性力を発揮する。
【0063】
このため、押圧部材18Aの状態は、被押圧部16Aの位置、つまり解除スイッチ16の状態に連動して変化する。すなわち、被押圧部16Aが押圧される前においては、被押圧部16A及び押圧部材18Aは
図4に示す位置にあり、ロック機構15はロック状態にある。
【0064】
被押圧部16Aが押圧されると、被押圧部16A及び押圧部材18Aは
図5に示す位置になって、ロック機構15が非ロック状態になるとともに、フェイスプレート11が報知位置側にずれる。
【0065】
非ロック状態時においては、上述のように、可動カム16Bの位置が第2ポジションに保持されるため、被押圧部16A及び押圧部材18Aは
図5に示す位置に保持される。つまり、非ロック状態時にフェイスプレート11が通常位置に位置することが阻止される。
【0066】
なお、本実施形態では、上述のように、ハンドル20が巻取ドラム14に装着されると、可動カム16Bの位置が第1ポジションに復帰するとともに、ロック機構15が非ロック状態からロック状態に復帰する。
【0067】
3.本実施形態に係るハンドルボックスの特徴
本実施形態に係るハンドルボックス10では、ロック機構15が非ロック状態にあるときには、フェイスプレート11が報知位置(
図9参照)となり、かつ、ロック機構15がロック状態にあるときには、フェイスプレート11が通常位置(
図2参照)となり得る。したがって、オペレータは、ロック機構15の状態を容易に認識することができ得る。
【0068】
ハンドルボックス10は、フェイスプレート11を通常位置から報知位置に変位させる状態変化を利用してロック機構15の状態をオペレータに認識させる。これにより、当該ハンドルボックス10は、安価な構成でロック機構15の状態をオペレータに認識させることが可能となり得る。
【0069】
フェイスプレート11は、可撓性を有する紐状の連結体11Aを介して収納ボックス12に連結されている。これにより、フェイスプレート11と収納ボックス12との連結構造が安価な構成となり得る。
【0070】
フェイスプレート11は、磁力を利用する保持器17A、17Bにより、通常位置(閉塞位置)に保持される。これにより、ハンドルボックス10の構成が安価となり得る。
(第2実施形態)
上述の実施形態では、被押圧部16Aが押圧部材18Aを直接的に押圧する構成であった。これに対して、本実施形態では、
図10A及び
図10Bに示されるように、被押圧部21Aが間接的に押圧部材21Bを押圧する構成である。
【0071】
つまり、本実施形態に係るハンドルボックスは、被押圧部21Aの変位を機械的に伝達するリンク機構21Cを有する。被押圧部21Aが押圧されると、突起部21Dが被押圧部21Aに嵌り込むように係合することにより、フェイスプレート11が通常位置に復帰することが阻止される。
【0072】
なお、被押圧部21A被押圧部16Aに相当し、押圧部材21Bは押圧部材18Aに相当し、リンク機構21Cは報知機構18の少なくとも一部を構成し、突起部21Dは阻止機構19の少なくとも一部を構成する。上述の実施形態と同一の構成要件等は、上述の実施形態と同一の符号が付されている。このため、本実施形態では、重複する説明は省略されている。
【0073】
(第3実施形態)
本実施形態では、
図11A及び
図11Bに示されるように、プッシュケーブル22Cを介して被押圧部22Aが間接的に押圧部材22Bを押圧する構成である。被押圧部22Aが押圧されると、突起部22Dが被押圧部22Aに嵌り込むように係合することにより、フェイスプレート11が通常位置に復帰することが阻止される。
【0074】
なお、被押圧部22A被押圧部16Aに相当し、押圧部材22Bは押圧部材18Aに相当し、プッシュケーブル22Cは報知機構18の少なくとも一部を構成し、突起部22Dは阻止機構19の少なくとも一部を構成する。上述の実施形態と同一の構成要件等は、上述の実施形態と同一の符号が付されている。このため、本実施形態では、重複する説明は省略されている。
【0075】
(第4実施形態)
本実施形態では、
図12A及び
図12Bに示されるように、スライダカム23Cを介して被押圧部23Aが間接的に押圧部材23Bを押圧する構成である。被押圧部23Aが押圧されると、突起部23Dが被押圧部23Aに嵌り込むように係合することにより、フェイスプレート11が通常位置に復帰することが阻止される。
【0076】
なお、被押圧部23A被押圧部16Aに相当し、押圧部材23Bは押圧部材18Aに相当し、スライダカム23Cは報知機構18の少なくとも一部を構成し、突起部23Dは阻止機構19の少なくとも一部を構成する。上述の実施形態と同一の構成要件等は、上述の実施形態と同一の符号が付されている。このため、本実施形態では、重複する説明は省略されている。
【0077】
(その他の実施形態)
上述の実施形態では、フェイスプレート11を通常位置に保持するための保持器として磁石を用いた。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。すなわち、当該開示は、例えば、機械的な係止構造にて保持器が構成されたハンドルボックスであってもよい。
【0078】
上述の実施形態では、可撓性を有する紐状の連結体11Aにてフェイスプレート11が収納ボックス12に変位可能に連結されていた。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。すなわち、当該開示は、例えば、蝶番等のヒンジ機構を介してフェイスプレート11が収納ボックス12に変位可能に連結された構成であってもよい。
【0079】
上述の実施形態では、フェイスプレート11が可動体に相当した。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。すなわち、当該開示は、例えば、フェイスプレート11以外の部材にて可動体が構成されていてもよい。
【0080】
上述の実施形態では、ハンドルボックス10が排煙窓に適用された例であった。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。すなわち、当該開示は、例えば、他の方式の窓にも適用可能である。
【0081】
上述の実施形態係るハンドルボックス10は、ワイヤー5Aを巻き取るための手動式巻取装置であった。しかし、本開示はこれに限定されるものではない。すなわち、当該開示は、例えば、電動式巻取装置であってもよい。
【0082】
さらに、本開示は、上述の実施形態に記載された開示の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。したがって、上述した複数の実施形態のうち少なくとも2つの実施形態が組み合わせられた構成、又は上述の実施形態において、図示された構成要件もしくは符号を付して説明された構成要件のうちいずれかが廃止された構成でもよい。