(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開2021-147745(P2021-147745A)
(43)【公開日】2021年9月27日
(54)【発明の名称】接触感染予防具
(51)【国際特許分類】
A41D 13/08 20060101AFI20210830BHJP
【FI】
A41D13/08 107
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】書面
【全頁数】4
(21)【出願番号】特願2020-69356(P2020-69356)
(22)【出願日】2020年3月20日
(71)【出願人】
【識別番号】520105164
【氏名又は名称】山崎 明美
(72)【発明者】
【氏名】山崎 貴志
【テーマコード(参考)】
3B011
【Fターム(参考)】
3B011AA06
3B011AC24
(57)【要約】
【課題】 日常生活におけるウイルスや細菌の接触感染を予防するため、不特定多数の人が触れる、ドアノブ、トイレ個室ドアロック、トイレフラッシュバルブレバー、蛇口のハンドルやレバー、電車やバスのつり革や手すり、エスカレーターの手すり、釦類、などに素手で直接触れずに、これらを利用できるようにする接触感染予防具を提供する。
【解決手段】 おおむね楕円形状のシート1の長径方向両端に、第2指から第5指を同時に挿入できる幅の入口をもつポケット2を有し、各ポケット2の入口はシート1の中心側にあり、ポケット2を外側にしてシート1の短径で2つ折りにした構造の道具を、手と対象物の間にはさんで対象物を利用する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
おおむね楕円形状のシート(1)の長径方向両端に、第2指から第5指を同時に挿入できる幅の入口をもつポケット(2)を有し、各ポケット(2)の入口はシート(1)の中心側にあり、ポケット(2)を外側にしてシート(1)の短径で2つ折りにした構造の接触感染予防具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、日常生活におけるウイルスや細菌の接触感染を予防するための道具に関する。
【背景技術】
【0002】
不特定多数の人が触れる、ドアノブ、トイレ個室ドアロック、トイレフラッシュバルブレバー、蛇口のハンドルやレバー、電車やバスのつり革や手すり、エスカレーターの手すり、釦類、などは、ウイルスや細菌の接触感染元となる可能性がある。日常生活においてウイルスや細菌の接触感染を予防するためには、不特定多数の人が触れる前記のものなどに素手で直接触れないことが重要である。
【0003】
従来技術では、特許文献1や特許文献2において、つり革などの対象物と手の間にシート状部材をはさむことにより、対象物に素手で直接触れない提案がされているが、これらに示される方法は、第2指から第5指までを使用する方法であるため、第1指を同時に使用したつかまる動作(ドアの丸ノブや蛇口のハンドルの操作など)には適応しないものとなっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−348712号公報
【特許文献2】特開2005−126876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
日常生活においてウイルスや細菌の接触感染を予防するため、不特定多数の人が触れる、ドアノブ、トイレ個室ドアロック、トイレフラッシュバルブレバー、蛇口のハンドルやレバー、電車やバスのつり革や手すり、エスカレーターの手すり、釦類、などに素手で直接触れずに、これらを利用することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため、本発明に係る接触感染予防具は、おおむね楕円形状のシート1の長径方向両端に、第2指から第5指を同時に挿入できる幅の入口をもつポケット2を有し、各ポケット2の入口はシート1の中心側にあり、ポケット2を外側にしてシート1の短径で2つ折りにした構造(
図1)としている。本具の使用方法は、第2指から第5指を一方のポケット2に挿入し第1指をもう一方のポケット2に挿入して手に装着し、対象物に触れる際に、手と対象物の間にシート1をはさむ方法を想定している。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る接触感染予防具は、第2指から第5指を一方のポケット2に挿入し第1指をもう一方のポケット2に挿入していることで、シート1は手の握り開きの動作に追従することから、第2指から第5指と第1指で対象物につかまる動作や、各指の先端付近で対象物をつまむ動作を行うことができる。この、つかまる動作は、ドアの丸ノブの操作(
図2)、蛇口のハンドルの操作、電車やバスの吊り革や手すりにつかまる動作、エスカレーターの手すりにつかまる動作、などが想定され、つまむ動作は、蛇口のレバーの操作、トイレ個室ドアロックやトイレフラッシュバルブレバーの操作、などが想定される。
【0008】
本発明に係る接触感染予防具は、不使用時にはポケット2を外側にして2つ折りにした状態であり、対象物に触れる面は外側表面に露出しないことから、携帯するのに都合がよい。
【0009】
本発明に係る接触感染予防具は、ポケット2に指を挿入していった場合にポケット2の奥に指が突き当たることで、手と本具の位置関係を目視に頼らず把握できるため、目視に頼らず感覚的に使用することができる。また、本具の形状は、シート1の長径に対して線対称であるため、右手左手どちらで使用する場合でも同条件で使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】 本発明に係る接触感染予防具の正面図および断面図である。(a)は正面図。(b)は(a)におけるA−A線断面図。
【
図2】 使用方法の例(ドアの丸ノブの操作)のイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は本発明に係る接触感染予防具の実施例を示す。
図1において接触感染予防具は、おおむね楕円形状のシート1の長径方向両端に、第2指から第5指を同時に挿入できる幅の入口をもつポケット2を有し、各ポケット2の入口はシート1の中心側にあり、ポケット2を外側にしてシート1の短径で2つ折りにした構造である。本発明に係る接触感染予防具は、前記に示した使用方法において、手の握り開きの動きを大きく妨げない程度の柔軟性と、破損しない程度の強度を合わせもつ材料であれば、多種多様な材料を用いて製作することができる。たとえば、布、樹脂、不織布、紙などが想定される。また、洗濯可能な布を用いれば洗濯が可能であり、抗菌効果や殺菌効果をもつ材料を用いれば接触感染予防効果が増すことが期待でき、不織布や紙などの安価な材料を用いれば使い捨て具とすることができる。
【符号の説明】
【0012】
1 シート
2 ポケット